JP3775935B2 - インクジェットプリンタにおけるドット削除方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタ(プロッタ)におけるドット削除方法に関する。更に特定すれば、高濃度印刷領域内のドットを間引き処理するためのピクセルアレイ印刷におけるドット削除方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタ(プロッタ)ではさまざまなメディアにインクドットを吹き付けて作画を行う。メディアの種類によってはインクがにじんだり、ほとんど吸収されずに表面を流れ出したりして画質を大きく損なうことがある。インクジェットヘッドのインク吐出量を小さくできればこの問題は解決するが、現実には各メディアに合ったインク吐出量を完璧に実現できるほど柔軟性の高いインクジェットヘッドはまだ存在しない。そこでインク吐出すべきドットを吐出させないことによりインク濃度を低下させるという方法が考えられる。このためにはプロッタコントローラ内のビットマップデータに対し1(オン)のビットのうちいくつかを0(オフ)に書き換えればよい。この処理を間引き処理と呼び、プロッタコントローラ内のファームウェアで実現している。
【0003】
間引き処理は上述したようにプロッタコントローラ内メモリに展開されたビットマップの1のビットのうちいくつかを0に書き換える処理である。例えば、図16のように100%濃度の原画像を80%濃度にするには100個の1のドット(図では黒)につき20個を0(図では白)に書き換える。もう少し具体的に説明すると80%濃度を持ったビットマップパターンと論理積演算を行う。小さな領域で集中して0に置き換えると濃度むらが現れて画質が低下するので、なるべく広い範囲に分散させて1から0への書き換えを行う。このように100%濃度の原画像が間引き処理の結果80%になる場合を間引き率80%と呼んでいる。
【0004】
以上で説明した間引き処理では、インク濃度を低下させることはできるが、作画結果に対しては、細線が消えてしまったり、形が大きく崩れ、また、濃度の低い画像が消えてしまうという問題が生じる。
[細線消滅の問題]
細線消滅の極端な例を図14に示す。(a)の原画像には100%濃度の太線、細線がある。これに対して50%まで濃度を低下させると(b)のように細線が完全に消滅する危険性がある。太線の方は形状消失していないが、線分の位置や角度によっては形状が崩れて画質が低下する可能性もある。
【0005】
[低濃度原画消失の問題]
例えば図15に示すように、グレースケール100%と25%の2本の線分に対して50%間引きを行うと25%グレースケールの原画は消失する可能性がある。これは線分の位置やグレースケールのパターンに依存して全て消失したり、まったく濃度が低下しなかったりする。この現象が画質に大きく影響するのは低濃度のグレースケールデータに対して比較的大きく濃度を下げようとする間引き処理のときである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
細線及び低濃度画像データが消失してしまう原因は、すでにドットの少ない領域に対してそのドットを消去する点にある。極端な例では1ドットだけのデータに対して間引き処理をすると、結果は何も変化がないかあるいはそのドットが消去されてしまい白紙のデータとなってしまうかである。間引き処理の対象として好ましいのはある程度ドット密度が高い部分に対してである。例えば75%まで濃度を低下させるように間引き処理、即ち間引きパターンとの論理積演算をするときにはその対象となる原画像ドットの近傍を調べて75%以上の濃度を持った点に対してだけ間引き処理を行えば画像消失現象を抑えることができる。
【0007】
しかしこの方法では75%の濃度を持つ画像は75%の75%すなわち56%濃度になり、74%以下の濃度画像は原画のままとなる。
この結果、濃度の逆転が発生し、原画の階調を大きく損なう可能性がある。実際この方法の特殊な例として特開平7−236057号公報には100%の濃度部分に対してだけ間引き演算をする方法が提案されているが、その方法では単色べた塗りの画像しか濃度低減ができず、90%程度の高濃度画像に対してもそのまま画像濃度を維持してしまい。本来のインク吐出量を減らすという目的を満足する事は不可能である。
本発明はこの階調逆転現象を防ぐことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、ビットマップデータのオンドットを間引きしてオフと成しインク濃度を低下させるインクジェットプリンタにおけるドット削除方法において、原画像の対象ドットの近傍の濃度に応じて間引き率の異なる間引き処理用のマスクパターンを用意し、該マスクパターンは、100%濃度の原画像に対する間引きパターンである基本マスクパターンを補正パターンで変化させて成り、原画像の画像データと該画像データの濃度に応じたマスクパターンとの論理積演算を行うことにより原画像の間引き率を濃度に応じて変化させるようにし、間引きをするか否かの対象となる対象ドットと同一ライン上の該対象ドットの左右近傍のドットと次のラインの、前記対象ドットと対応する位置のドットとその左右近傍のドットとを用いた論理演算に基づいて、前記原画像の対象となるドットの近傍点密度を求め、該密度から前記補正パターンを生成するようにしたものである。
【0009】
また、本発明は、前記マスクパターンは、100%濃度の原画像に対する間引きパターンである基本マスクパターンを用意し、原画像の対象ドットの近傍の濃度に応じて生成した補正パターンにより前記基本マスクパターンの間引きパターンの0のビットを1に変更することによって間引き率を変化させるようにしたものである。
また本発明は、原画像の濃度が50%以下の場合は間引き処理を行わないようにしたものである。
また本発明は、ビットマップデータのオンドットを間引きしてオフと成しインク濃度を低下させるインクジェットプリンタにおけるドット削除方法において、100%濃度の原画像に対する基本マスクパターンを用意し、原画像の高密度部分のドットを取り除いたマスク補正用のパターンを抽出し、このマスク補正用のパターンと前記基本マスクパターンとの論理和演算により、実効間引きパターンを生成し、該実効間引きパターンと原画像の論理積演算を行うようにしたものである。
また本発明は、前記マスクパターンを単純な0,1のビットパターンの繰り返しで構成し、原画像に対して水平方向に1ライン分の間引き処理が終了した後次のラインではマスクパターンを所定量ずらして使用するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、図2のフローチャート及び図3のシステムブロック図を参照して、インクジェットプリンタ(プロッタ)内でのデータの流れについて説明する。
ホスト装置1から送信されるベクタデータは、FIFOバッファリング機能を有するインターフェース(I/F)3を介してRAM4に取り込まれる(データ受信)。
【0011】
インクジェットプリンタ(プロッタ)2のCPU5は、ROM6に記憶されたプログラムに基づいて、RAM4に格納されたベクタデータに対して予め設定されたバンド幅及びブロック幅での分割処理、ソート処理等の前処理を施して(データ解析)、各バンドの各ブロックに含まれるベクタデータを中間コードの形式(例えば、ベクタデータ)に整理する(ステップ1)。画像プロセッサ7は、RAM4に保存された中間コード形式の画像データに対して順次DDA処理を施し、ラスタデータをビットマップメモリ8に展開する(ステップ2)。
【0012】
ビットマップメモリ8に展開されたラスタデータは、RGBデータからCMYKデータに変換される(ステップ3)。次に、CPU5は、後述する間引き処理を行い(ステップ4)、CMYKデータに変換したラスタデータを、ヘッド駆動装置9を介してヘッド10に順次送り、作画を実行する(ステップ5)。次に、CPU5は、全バンド作画終了か否か判断し(ステップ6)、否であれば、ステップ2に戻り、肯定を判断するとプリント出力動作を終了する(ステップ7)。
【0013】
次に、間引き処理の詳細なシーケンスを図1を参照して説明する。
インクジェットプリンタにおける間引き処理は、64ビットを1単位として水平方向に処理を行っている。1バンド分の間引き処理が開始されると(ステップ1)、CPU(5)は近傍の濃度によって間引きマスクパターンを決定する(ステップ2)。コントローラのRAM4には、各間引き率に応じて予め間引き処理用のマスクパターンが格納用意されている。
【0014】
次にCPU5は、水平方向に間引き処理を実行する(ステップ3)。次にCPU5は、1ライン終了か否か判断し(ステップ4)、否定を判断すると、次の64ビットへポインタを水平移動し(ステップ5)、ステップ2に戻る。肯定を判断したときは、次のラインの先頭データへポインタを移す(ステップ6)。次にCPU5は、1バンド作画終了か否か判断し、否定を判断すると、ステップ2に戻り、肯定を判断すと、作画を終了する(ステップ8)。
【0015】
マスクパターンはビットマップ展開された画像データと論理積演算を行いビットマップ中の1のドットを減少させてインク吐出ドットを減らす。このときマスクパターンは単純な0,1のビットパターンの繰り返しで間引き処理を高速でおこなうように64ビットの長さを持つ。但しパターンの繰り返し長さは64回とは限らないので繰り返し長さもマスクパターン情報として用意する。
【0016】
また、同じパターンをそのままつぎのラインに適用すると空白ドットが空白の垂線を創り出してしまう。一般にCADデータなどで出力されるベクタは垂直あるいは水平方向が多いので空白垂線が間引きパターンに使われると非常に目立ってしまう。そこで水平方向1ライン分の間引き処理が終了した後、次のラインではマスクパターンをずらして使用する。このときのパターンのずらし量もパターンの情報として持っている。
【0017】
マスクパターンを用いた間引き処理例を図4に示す。インクジェットプリンタのコントローラでは図5に示すように5%刻みの間引きパターンを用意している。上記した間引きパターンでビットマップの論理積を求めて間引き処理を行うと細線や低濃度原画像が消失する危険性がある。これを防ぐために、本実施形態では、100%濃度の原画像に対する間引きパターンを用意し、原画像の濃度に応じて間引きパターンの0ビットを1に変更することによって間引き率を変化させる。
【0018】
以下次のような条件を例として説明する。
(1)原画像100%に対する間引き率は75%である。
(2)原画像50%以下の場合、間引き処理は行わない。(間引き率100%)
(3)原画像100%から50%の間の濃度の場合は間引き率75%から100%が適用される。
この条件では、例えば、図6に示すように原画像100%に用いる基本マスクパターンを変更して、83%,50%に対する間引き用マスクパターンを生成する。
【0019】
原画濃度83%用のマスクパターンは約80%の間引き率になっているが、これは本来の間引き率80%用の間引きパターンとは異なる。基本マスクパターンの0のビットを1にして得られるパターンである。間引きパターンを原画像の濃度に応じて変化させるアルゴリズムについて述べたが、実際には、原画像の各ドットに対して、その近傍の濃度に応じて間引きパターンを変化させている。あるドットに対してその近傍の条件からそのドットに対応した間引きパターンのドットを1にすることで間引き率を変化させる。
【0020】
図7は、1本のラインのうちある64ビットの領域について示している。原画像は中央付近が濃度が高く、左右の周辺部分で低濃度となっている。中央付近では間引き処理が行われ、周辺付近は原画像が残るような処理が望ましい。CPUは原画像高密度部分のドットを取り除いたマスク補正用パターンを抽出する(b)。この補正パターンは、基本の間引きパターンとの論理和演算により、実効間引きパターンを生成する(d)。この論理和操作により、間引きパターン中の0のビットを減らして間引き率を向上することができ、細線や低濃度部分の消失を防ぐことができる。
【0021】
原画像100%に適用される基本間引きパターンから原画像濃度に応じて実効間引きパターンを生成するには補正パターンが必要なことを説明した。この補正パターンは原画像の近傍点密度と関係がある。原画像濃度50%以下の部分は、上記(1)(2)(3)で示した条件により間引きされない。この条件を満たすには対象となる点の近傍の密度が50%を超えるか超えないか、すなわち近傍ドットをサンプルしてそのうちの半分以上がオンかどうか調べればよい。
【0022】
しかしこの方法では、階調逆転が起きてしまう。そこで、本実施形態では、図8に示すように周辺5ドットを用いた論理演算により補正パターンを求めて間引き率を変化させている。この方法では、間引き対象となるドットの補正パターン(間引きパターン)Sは、下記の数式1で求まる。
【0023】
【数1】
【0024】
図8及び上記式において、×は、検査対象ドット、ABは、対象の隣にあるドット、CDEは、対象の次のラインにあるドットである。
この演算は本実施形態では、図9のように64ビット単位で行われるので高速になる。
図9中
×は、間引き演算対象となる64ビット語
ABは、対象語の左右の64ビット語
CDEは、対象語の次のラインの語とその左右
である。
【0025】
上記間引き演算対象となる64ビット語×は
×=((A≪63)∪(×≫1)∪(B≫63)∪(×≪1))∩((C≪63)∪(D≫1)∪(E≫63)∪(D≪1))∩D
で表わされる。
上記式において
≪nは、左nビットシフト
≫nは、右nビットシフト
の意味である。
【0026】
この方法で生成される実効間引きパターンの間引き率を考えてみる。原画濃度100%の場合全てのドットが1(オン)なので補正パターンは0になり、基本パターンとの論理和によって求まる実効パターンは基本パターンそのものである。その結果100%原画は基本間引きパターンで間引き処理される。原画濃度が50%以下の場合は対象ドットを含む6ドットのうち1のドットは3個以下である。
【0027】
対象ドットが1の場合残りの5ドットのうち1になるドットは2個以下なので図8に示したように補正パターンは1になる。対象ドットが0の場合は補正パターンが0になって実効間引きパター中に0が現れる場合がある。しかし、この場合はもともと対象ドットが0なので原画像を変更しない操作になり、濃度低下は起こらない。この結果、50%以下の原画に対しては、何も操作がないことになる。
【0028】
原画が50%を超えている場合を考える。例えば、6ドット中、4ドットが1(オン)の場合原画濃度は66.7%である。対象ドットがオンの場合、その周辺5ドット中の3ドットがオンになる。この5ドット中3ドットがオンになる組み合わせは10通りあるが、図10に示すようにそのうちの4通りの場合だけ間引き処理の対象になるように補正パターンが生成される。すなわち、原画像66.7%濃度の場合、60%のドットは基本間引き率に関係なく保存され、残りの40%が基本間引き率で間引き処理される。
【0029】
基本間引き率Rで66.7%原画を間引き処理すると無条件に間引きした場合には最終濃度は0.667Rであるが、間引き補正パターンによる実効間引き濃度は0.667(0.6+0.4R)となる。たとえば、原画像66.7%の濃度に対して70%間引きを行うと、無条件に間引きした場合は、最終濃度が46.7%に成り原画濃度50%の部分と階調逆転が生じてしまうが、間引き補正による実効間引きでは間引き濃度が88%になり、最終濃度は58.7%になる。対象ドットと周辺5ドットで形成される図8のようなドット群で可能な各濃度についてその実効間引き率を表1に、最終濃度を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
原画濃度50%以下では間引きは行われず原画の状態を維持する。原画濃度66.7%に対して基本間引き率が比較的低い55%及び50%のとき最終画像濃度が原画の階調を若干逆転しているものの概ね原画の濃淡関係を維持して間引き処理が行えることを示している。これらの値以外の例えば原画濃度70%ではどうなるであろうか。原画70%画像から図8のようなドット群を取り出すと66.7%濃度(4ドットオン)だったり83.3%濃度(5ドットオン)だったりする。
【0033】
その比率は66.7%、濃度の確率をXとして
0.7=0.667X+0.833(1−X)
X=0.4
で求まる。
この関係は、原画濃度66.7%及び83.3%の実効間引き率を線形補間することを意味している。たとえば、この原画に基本間引き率80%を作用させると、表1から原画濃度83.3%と66.7%の実効間引き率84%及び92%がわかるので実効間引き率rは、
r=0.92×0.4+0.84×0.6
r=0.872
となり、最終濃度xは、
x=rX=0.872×0.7=0.61
となり、結局原画濃度70%の画像は61%に濃度低下する。
【0034】
ある濃度Xに基本間引き率Rから求まる実効間引き率rで間引き処理したときの最終濃度をYとしたとき、表1から求まるXより濃度の高い原画XHと、Xより濃度の低い原画XLの実効間引き率rH,rLを
rH=(1−PH)+PHR
rL=(1−PL)+PLR
とする。なお、PHは、XHの濃度確率、PLはXLの濃度確率である。
【0035】
実効間引き率rは
となり、最終濃度Yは、
となる。
【0036】
この式は2次式なので放物線を描き数値を持つ。このことは間引き処理の結果階調逆転が起こる可能性があることを示している。係数(rH−rL)は高濃度原画に対する実効間引き率から低濃度原画に対する実効間引き率を減じることを意味する。本実施形態では、表1のようにこの値は必ず負になるのでこの放物線は凸型になる。原画像濃度Xが放物線頂点より小さい場合は階調逆転は起きない。頂点のX座標すなわち階調逆転が起きる点はYをXで微分した式が0になる点であり、次の式で求められる。
【0037】
dY/dX=[2(rH−rL)X+(XHrL−XLrH)]/(XH−XL)=0
X=(XHrL−XLrH)/2(rL−rH)
各XH,XL間でこのようにして求めた点から階調逆転が発生する条件は基本間引き率が50%,55%,60%の場合である。実際に各間引き率に対する最終濃度特性をプロットしてみると図11のようになる。このように50から60%という大きな間引き率の場合は間引き対象となる原画像50%以上の部分でそれぞれ50〜60%の最終濃度に押え込まれており、ほとんどコントラストのない状態になっているため階調逆転は目立たない。
【0038】
以上のように、本実施形態の間引き処理では、低濃度原画像に対する間引きは行われず、高濃度画像に対する間引き処理は原画像に対して階調逆転を抑制しながら低濃度化している。細線データは基本的には低濃度データなのでこの方法が応用できるが、イメージ画像や階調付き太線のように濃度が比較的均等に分布するのではなく水平であるとか垂直であるとか強い方向性がある。垂直、水平、斜めの1ドット幅線分が補正パターンを通過するときは、図12のいずれかになる。
【0039】
この場合はすべて間引き補正マスクが1になって間引きは行われず線分は原形を保つ。もう少し太い2ドットラインの場合、図13のように間引きされない場合と間引きの対象になる場合があるが、ある程度間引き処理が抑制されている。さらに太い3ドット幅以上の線分は一部間引き処理されない部分もあるが、基本的には100%濃度と同じ処理になる。もちろん線分が階調を持っていればそれに見合った実効間引き率が選ばれる。
【0040】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したので、インクジェットプリンタのインク吐出量を低下させるに際し、細線と低濃度部分の画像消失を抑制することができるとともに、階調逆転の発生を抑制でき、適切なインク量で作画品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の間引き処理シーケンスを示すフローチャート図である。
【図2】プロッタ内でのデータの流れをしめすフローチャートである。
【図3】プロッタの構成を示すブロック説明図である。
【図4】間引きパターンの適用例を示す図である。
【図5】間引きマスクパターンを示す図である。
【図6】実効間引きパターンの例を示す図である。
【図7】低濃度画像に対する実効間引きパターンを示す図である。
【図8】補正パターン生成方法を示す図である。
【図9】補正パターン生成演算の説明図である。
【図10】原画66.7%の補正パターンを示す図である。
【図11】最終濃度特性を示すグラフである。
【図12】1ドット幅の細線の補正パターン領域通過を示す図である。
【図13】2ドット幅の細線の補正パターン領域通過を示す図である。
【図14】細線消滅の例を示す図である。
【図15】低濃度原画像の消失の例を示す図である。
【図16】間引きの基本原理を示す図である。
【符号の説明】
1 ホスト装置
2 インクジェットプリンタ
3 インターフェース
4 RAM
5 CPU
6 ROM
7 画像プロセッサー
8 ビットマップメモリ
Claims (5)
- ビットマップデータのオンドットを間引きしてオフと成しインク濃度を低下させるインクジェットプリンタにおけるドット削除方法において、原画像の対象ドットの近傍の濃度に応じて間引き率の異なる間引き処理用のマスクパターンを用意し、該マスクパターンは、100%濃度の原画像に対する間引きパターンである基本マスクパターンを補正パターンで変化させて成り、原画像の画像データと該画像データの濃度に応じたマスクパターンとの論理積演算を行うことにより原画像の間引き率を濃度に応じて変化させるようにし、間引きをするか否かの対象となる対象ドットと同一ライン上の該対象ドットの左右近傍のドットと次のラインの、前記対象ドットと対応する位置のドットとその左右近傍のドットとを用いた論理演算に基づいて、前記原画像の対象となるドットの近傍点密度を求め、該密度から前記補正パターンを生成するようにしたことを特徴とするインクジェットプリンタにおけるドット削除方法。
- 前記マスクパターンは、100%濃度の原画像に対する間引きパターンである基本マスクパターンを用意し、原画像の対象ドットの近傍の濃度に応じて生成した補正パターンにより前記基本マスクパターンの間引きパターンの0のビットを1に変更することによって間引き率を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタにおけるドット削除方法。
- 原画像の濃度が50%以下の場合は間引き処理を行わないようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプリンタにおけるドット削除方法。
- ビットマップデータのオンドットを間引きしてオフと成しインク濃度を低下させるインクジェットプリンタにおけるドット削除方法において、100%濃度の原画像に対する基本マスクパターンを用意し、原画像の高密度部分のドットを取り除いたマスク補正用のパターンを抽出し、このマスク補正用のパターンと前記基本マスクパターンとの論理和演算により、実効間引きパターンを生成し、該実効間引きパターンと原画像の論理積演算を行うようにしたことを特徴とするインクジェットプリンタにおけるドット削除方法。
- 前記マスクパターンを単純な0,1のビットパターンの繰り返しで構成し、原画像に対して水平方向に1ライン分の間引き処理が終了した後次のラインではマスクパターンを所定量ずらして使用するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタにおけるドット削除方法。
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