JP3774823B2 - 自己増力式同期装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速機に用いられる自己増力式同期装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自己増力式ピン型同期装置は、シフト作動力および/またはシフト時間を縮小するために多段変速比の変速機において使用されることで知られている。
【0003】
このような同期装置の一例は、米国特許第5,901,824号(R.ネルムス)に示され、また参考として本明細書に包含されるように、環状部材上の周回りに配置され、また、環状部材に対して、限定した回転かつ軸方向への移動を不能にして支持されるシフトフランジを含む。環状部材は、シフトに対して回転不能かつ軸方向移動できるようにシャフトに取り付けられ、比率歯車に付加されたジョークラッチを噛み合わせるジョークラッチを備える。自己増力手段は、フランジに設けたカムとシャフトの間で作用して半径方向に移動可能となるリンクを含んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここに開示する同期装置は、上記同期装置の特徴の幾つかを改良するものである。改良点として挙げられるのは、同期装置アセンブリの簡素化、組立て作業中に取り付けなければならない環状部材のリテーナに対するフランジの排除、自己増力手段に関連する部品の剛性の向上、環状部材とリンクの間に作用する単位応力の減少、および高トルク荷重下で噛み合い応力を減少させるためのジョークラッチの噛み合いの改良である。
【0005】
本発明の目的は、改良した構成と部品を備えた自己増力式同期装置を提供することである。
本発明の別の目的は、改良した自己増力手段を備えた自己増力式同期装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴によれば、共通軸回りを相対回転するように配置された第1、第2駆動部を摩擦的に確実に連結するための自己増力式同期装置は、第1駆動部に対して回転可能で、また駆動部に対して中立位置から第2ジョークラッチとの噛み合い位置まで軸方向に移動可能な第1ジョークラッチを備える。第2ジョークラッチは、軸方向に働いて第2ジョークラッチに向かって半径方向に延びるフランジを移動させるシフト力(Fo)によって、第1ジョークラッチの係合移動に応じて駆動部を確実に連結させるためのものである。フランジは軸方向に向かい合う側面および環状部材の外方向に向き合う環状の側面を支える半径方向内側部分を含む。リテーナ手段は軸方向移動のためのフランジを第1ジョークラッチに連結する。第1摩擦部材は、第1ジョークラッチの係合移動の初期部分に応じて、第2摩擦部材と係合する位置に軸方向移動して初期同期トルクを発生させる。第1および第2ブロッカー表面は、初期同期トルクに応じて係合位置に移動することによって、ジョークラッチの非同期係合を防止し、シフト力(Fo)を伝達して摩擦部材の係合力を発生させ、同期が達成されると、ブロッカー表面を係合位置から移動させるために同期トルクと反対方向のトルクを発生させる。第1ブロッカー表面は、第1摩擦部材からフランジの開口の中に軸方向に延出する、円周方向に離設した複数のピンによって形成される。第2ブロッカー表面は開口の周囲に形成され、ピンはフランジに対して同期トルクを伝達する。
【0007】
自己増力手段は、フランジに設けられ円周方向に離設した複数個の第1カム手段と、第1駆動部に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の第2カム手段と、前記環状部材に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の開口と、各開口に配置された円周方向に移動可能なリンクを含む。各リンクは、第1、第2カム手段とそれぞれ係合するように配置された半径方向の外側端部及び内側端部を有し、リンクが、前記第1、第2カム手段との間に同期トルクを反作用させるように係合したとき、シフト力の方向に付加的な軸方向力を生じさせて摩擦部材の係合力を増加させる。
【0008】
本発明の改良点は、リテーナ手段が、軸方向に離設し、フランジの側面を軸方向に囲むために環状部材の外側に面する表面の両側の軸方向端部から半径方向外方に伸びる第1、第2アバットメントを含むことを特徴としている。第1アバットメントは、環状部材の開口から円周方向にオフセットされ、円周方向に離設した複数個の接合タブであって、フランジの内側円周部分のスロットを受け入れ、同期装置の組立時にアバットメント間でフランジの側面の位置決めを可能にする。
【0009】
本発明の他の特徴によれば、共通軸線回りに相対回転するように配置された第1,第2駆動部を摩擦的に同期させて噛み合い連結するための同期装置は、第1ジョークラッチを含む環状部材を備え、第1ジョークラッチが、第1駆動部に対して回転不能でかつニュートラル位置から第2ジョークラッチとかみ合う係合位置に前記第1、第2駆動部に対して軸方向移動可能となり、第1ジョークラッチの係合移動に応じて、第1、第2駆動部を噛み合い連結するために、軸方向シフト力(Fo)により、第2ジョークラッチに向けて半径方向に延出するフランジを移動させる。
【0010】
このフランジは、軸方向両側の対向側面と、前記環状部材の外側環状面を受け入れる内周面部分を有する。リテーナ手段は、第1ジョークラッチを軸方向移動してフランジに連結する。第1摩擦部材は、初期同期トルクを生じさせるために第1ジョークラッチの係合移動の初期動作に応じて、軸方向に移動して第2摩擦部材と係合する。第1、第2ブロッカー表面は、初期同期トルクに応じて係合移動可能で、第1、第2ジョークラッチの非同期係合を防止するとともにシフト力(Fo)を伝達して第1、第2摩擦部材の係合力を発生し、同期が達成されるとき、ブロッカー表面を係合位置から移動させるために同期トルクと反対方向のトルクを発生させる。第1ブロッカー表面は、第1摩擦部材から軸方向に延出しかつフランジに位置する開口に挿入される、円周方向に離設した複数の堅いピンによって形成される。第2ブロッカー表面は開口の周囲に形成され、ピンはフランジに対して同期トルクを伝達する。
【0011】
自己増力手段は、フランジに設けられ円周方向に離設した複数個の第1カム手段と、第1駆動部に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の第2カム手段と、前記環状部材に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の開口と、各開口に配置された円周方向に移動可能なリンクを含む。各リンクは、第1、第2カム手段とそれぞれ係合するように配置された半径方向の外側端部及び内側端部を有し、リンクが、前記第1、第2カム手段との間に同期トルクを反作用させるように係合したとき、シフト力の方向に付加的な軸方向力を生じさせて摩擦部材の係合力を増加させる。
【0012】
本発明の改良点は、第1カム手段が、半径方向内側に面しかつ軸方向に離設した一対の第1カム表面を含み、各リンクが、軸方向に離設した第1、第2フランジ部分を有し、これらのフランジ部分は、ウエブ部分によってH形状に一体に結合され、前記フランジとウエブ部分の表面が、開口の噛み合い表面と密接して摺動関係にある。第1、第2フランジ部分の半径方向外側端部が、前記対の第1カム表面と係合可能な一対の第1ランプ表面を形成し、かつウエブ部分の半径方向内側端部が、第2カム手段と係合可能な第2ランプ表面を形成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の同期装置を説明する。
ここで使用する「同期装置」とは、噛み合いクラッチによって選択比歯車を軸に非回転可能に連結するために用いるクラッチ機構のことであり、噛み合いクラッチと組み合わされた同期摩擦クラッチが噛み合いクラッチの各部材をほぼ同期回転させるまで、その噛み合いクラッチの連結の試行が阻止されるようにしたものである。「自己増力手段(self-energizing means)」とは、同期摩擦クラッチの係合力を摩擦クラッチの同期トルクと関連させて増加させるためのランプまたはカム等を含む同期装置のことである。
【0014】
次に、図面を参照すると、マルチ−ラション(multi-ration)型速度変換用変速機の部分を形成する歯車及び同期装置センブリ10が示されている。このアセンブリ10は、中心軸線12a回りに回転するように取り付けられた第1駆動部すなわち軸12と、軸方向に離隔配置され、軸12上に支持されて回転し、公知の方法で軸12に対して軸方向に移動できないように固定されている第2,第3駆動部すなわち歯車14、16と、複動同期装置18を含んでいる。本発明は、ここに開示するような2つの歯車または一方の歯車に対して、またアップシフト/ダウンシフトのために自己付勢力を与える。また、本発明は、単一作動の同期装置に使用することが容易である。
【0015】
軸12は、図示されない軸受を介して歯車を回転可能に支持している円筒形表面12b、12cと、円筒形表面より大径の外周面を有する環状ハブ20を含む。環状ハブの軸方向長さが歯車を分離させており、軸方向両側の肩部分20a、20bが、互いに接近する方向への歯車の軸方向移動を制限している。互いに離れる方向への歯車の軸方向移動は、幾つかの既知の方法のいずれかによって制限される。
【0016】
環状ハブは、軸に取り付けられたリングで形成できるが、図示のように、軸と一体成形することもできる。環状ハブ20の外周面には、外側スプライン20cと、環状ハブの軸方向長さと同じ軸方向長さを有し、周方向に間隔を置いて配置された(1つのみが図示)3つのリセス20dと、以下においてさらに説明する自己増力カム20e、20fが設けられている。
【0017】
同期装置機構18は、歯車14、16に固定された摩擦リング(摩擦部材)22,24およびジョークラッチ26,28と、環状ハブ20の外周面に形成された外側スプライン歯20cと継続的に摺動可能に噛み合った内側スプライン歯30aを有して軸方向に移動可能な環状部材30と、スプラインの両端部に形成されたジョークラッチ30b、30cと、環状部材30の環状面に面して外側の軸方向両端部から半径方向外側に伸びる軸方向に離設したリテーナ34の軸方向に向き合った側部間に挟み込まれた軸方向両側の側部32a、32bを有して半径方向に伸びたシフトフランジ32と、各々から軸方向に延出してフランジの開口32cに挿通されている、円周方向に離隔配置された3本のピン40によって互いに堅固に固定されている軸方向に移動可能な摩擦リング36,38と、図1に部分的に示されている3つの初期付勢(pre-energizer) アセンブリ42を含む。
【0018】
さらに後述するリテーナ34は、環状部材30とフランジ32との間の軸方向移動を阻止して、それらが相対回転できるようにしている。フランジ側面32a、32bは、米国特許第5,738,195号に示すように、フランジ32の両側面から軸方向に伸びる環状スティフナーリングの軸方向両側の対向表面によって形成されている。
【0019】
摩擦リングは、ジョークラッチの係合前に歯車を軸に摩擦同期させるために係合する円錐摩擦表面22a、36aおよび24a、38aを有する。摩擦表面36a、38aおよび22a、24aの両方またはいずれか一方は、基材に張り付けられた幾つかの既知の摩擦材料のいずれかで形成することができ、本例では、米国特許第4,700,823号、第4,844,218号および第4,778,548号に開示されているような熱分解炭素摩擦材料が好ましい。これらの特許は参考として本説明に含まれる。
【0020】
ピン40の各々は、フランジ開口32cよりわずかに小径の大径部分40aと、摩擦リング36、38間から離れた位置(本例では中間位置)の小径の溝部分40bと、ピンの軸線から半径方向外向きであるが、ピンの軸線に直交する平面に対して傾斜して軸方向に互いに離れるように延出した円錐形ブロッカー肩部すなわちブロッカー表面40c、40dを有する。溝部分は、それぞれのフランジ開口に入っている時、堅固な摩擦リングおよびピンアセンブリをフランジに対して限定的に回転させて、ピンのブロッカー肩部をフランジ開口32cの周囲に形成された面取りブロッカー肩部32eと係合させることができる。ピンは、幾つかの既知の方法のいずれかで摩擦リング36、38に堅固に固定することができる。
【0021】
初期付勢アセンブリ42は、幾つかの形式のいずれでもよいが、ここでは、米国特許第5,339,936号に記載されている割ピン形のものである。各初期付勢センブリ42は、摩擦リング36、38間において軸方向に延出してシフトフランジの開口32dの1つに挿通されている。開口32dは、開口32c間に交互に配置されている。各初期付勢センブリは、端部44aを有する2つのシェル44(1つのみを図示)と、シェル間に挟み込まれてそれらを分離方向に付勢する少なくとも2つの板ばね46を含むことを述べればここでは十分であろう。
【0022】
各対のシェル44は、絞り合わされた時に対応の開口32dの直径よりも小さくなる大径部と、面取り端面44cを有する環状溝44bと、端部44aとを備えている。公知のように、端部44aは、摩擦リング36、38に対して反作用し、面取り端面44cは、フランジ32の初期係合移動に応じてフランジ32の開口32dの周囲に形成される面取り面に対して反作用することによって、摩擦クラッチの初期係合移動およびピン40をフランジ32に対して回転させる初期トルクを生じて、ブロッカー肩部を係合するように配置する。
【0023】
前述したように、環状部材30は、軸に固定された環状ハブ20の外側スプライン歯20cと摺動可能に噛み合う内側スプライン歯30aを備えている。外側スプラインは、軸の軸線に平行に延在するフランク表面を備えており、それが内側スプライン30aのフランク表面と噛み合うことによって、その間の相対回転が阻止される。環状部材30はさらに、半径方向に延びた3つの開口30dを有しており、その各々に自己増力リンク48が摺動可能に挿通されている。リンク48は、図1,2,3,7及び図8に断面が示され、また、図4,5に斜視図が示されている。各リンクは、軸方向に離設したフランジ48a、48bを含み、これらのフランジは、ウエブ48cによってH形状で一体に結合している。
【0024】
フランジとウエブの各表面は、各開口のH形状表面の溝内に係合して円周方向に摺動回転する。各リンクの半径方向外側端部は、平らな頂部面48dと、フランジによって形成されかつ頂部面48dから両方向に円周上に延びる2対のランプ表面48e、48fとを含んでいる。各リンクの半径方向内側端には、ランプ表面48g、48hが設けられている。
【0025】
フランジ32は、さらに、その内周面に3つ自己増力スロット50またはリセスを含む。各リセスは、同期装置が図1〜図3のニュートラル位置にあるとき頂部面48dに整合する非自己増力表面50aと、この表面50aから円周方向両側に伸びる一対の自己増力カム表面50b、50cとを含んでいる。カム表面50b、50cの対は、それぞれランプ表面48e、48fの対と反作用し、リンクランプ48h、48gをカム表面20e、20fのいずれかに対して半径方向内側に移動する。これにより、円錐クラッチと軸との間の同期トルクを反作用させて、フランジ32に加えられたシフト力によって最初に係合していた円錐クラッチの係合力を増加させるための付加軸方向自己増力力Faを与える。これによって、円錐クラッチによって与えられる同期トルクを増加させる。
【0026】
リンク48上のランプ表面48h、48gがそれぞれカム表面20e、20fに対して反作用することによって、それぞれカム表面50b、50c(第3、第1カム手段)をリンク48のランプ表面48e、48fと係合させるフランジの相対回転に応じて、アップシフトまたはダウンシフトのための歯車14、16の同期トルクをそれぞれ増加させるための付加軸方向力を与えることができる。図示のカム表面とランプ表面は、両方のギヤに対して増加同期力を与えて、アップシフトおよびダウンシフト用の同期力を増加させる。
【0027】
上述したように、リテーナ34は、円周方向に離設した3つの接合タブ52(第1アバットメント)を含み、各接合タブは、環状接合部材(第2アバットメント)54の表面と軸方向に対面しかつ離間する表面52aを有する。接合部材54は、タブ52と同様に離間したタブで構成することもでき、環状部材30の強度を増加させる円形フランジであることが望ましい。同期装置の組立時に、フランジ32は、フランジスロット50をタブ52の上を摺動させることにより、環状部材30上に配置され、さらに環状部材の開口30dと半径方向に整合させるためにフランジを回転させる。リンク48は、環状部材がハブのスプライン20cにかみ合わせる前に開口を介して挿入される。
【0028】
フランジ32が図1〜図3に示すニュートラル位置にあるとき、ピン40の小径部分40bがフランジ開口32cと整合しており、円錐クラッチの摩擦表面は、わずかに分離して、初期付勢部材42の面取りまたは傾斜した初期付勢表面44cによって離隔関係に維持される。この初期付勢部材42は、ばね46の力によってフランジ開口32dの周囲の初期付勢用の面取り表面に作用する。リンク48は、カム20e、20f(第2、第4カム手段)の間で軸方向に延在する平坦部20gと接触する位置にある。平坦部20gと、初期付勢表面によって加えられる軸方向力によって、円錐クラッチ表面間のオイルの粘性せん断による同期装置の誤った自己付勢力および係合が防止される。
【0029】
いずれか一方の歯車を軸に連結したい時、参考文献として本説明に含まれる米国特許第4,920,815号に開示されているような図示しない適当なシフト機構が、既知の方法でフランジ32の外周面に連結されて、フランジを軸12の軸線に沿って軸方向に移動し、歯車14を連結するためには左に、歯車16を連結するためには右に移動させる。シフト機構は、リンク装置によって運転者が手動で移動させてもよいが、アクチュエータで選択的に移動させたり、シフト機構の移動を自動的に開始させると共にシフト機構によって加えられる力の大きさを制御する手段によって移動させることもできる。シフト機構を手動で移動させる時、力は運転者がシフトレバーに加える力に比例する。手動または自動のいずれで加える場合も、力はフランジ32に軸方向に加えられる。
【0030】
運転者のシフト力Fo によるフランジ32の初期軸方向左移動が初期付勢表面44cに伝達されて、円錐表面36aを円錐表面22aと初期摩擦係合させる。円錐表面に加えられた初期係合力は、もちろんばね46の力および初期付勢表面の角度の関数である。(非同期状態が存在するものと仮定し、自己増力カムの効果を瞬間的に無視した場合)初期摩擦係合は、初期円錐クラッチ係合力と、フランジ32および係合状態の摩擦リング間に限定的な相対回転を与える初期同期トルクを発生し、従って小径ピン部分40bをフランジ開口32cの適当な側へ移動させて、ピンブロッカー肩部40cを開口32cの周囲に配置されたブロッカー肩部32eと係合させる。ブロッカー肩部が係合した時、フランジ32に加えられた運転者の全シフト力Fo がブロッカー肩部を介して摩擦リング36に伝達され、それによって円錐クラッチが運転者の全シフト力Fo で連結する結果、運転者同期トルクTo が発生する。
【0031】
ブロッカー肩部は運転者シフト力Fo の軸方向に対して傾斜しているので、それらは、非同期状態では円錐クラッチからの同期トルクに対向するがそれよりも小さい対向力すなわち非ブロッキングトルクを発生する。ほぼ同期が達成されると、同期トルクが非ブロッキングトルクより低下することによって、ブロッカー肩部がピン40を開口32cと同心的な位置へ移動させて、フランジを継続的に軸方向移動させ、環状部材30の内側スプライン/ジョー歯30aを歯車16のジョー部材28の外側スプライン/ジョー歯と係合させる。スプライン/ジョー歯は、米国特許第3,265,173号および第4,246,993号に示されているような構造にすることができ、これらの特許は参考として本説明に含まれる。
【0032】
次に、自己増力カムの影響を見ると、運転者が加えた軸方向シフト力Fo による同期トルクTo はもちろん、ピン40によってフランジ32に伝達されて、リンク48を介して自己増力するカム表面及びランプ表面を横切って軸12に反作用を加える。自己増力するカム表面およびランプ表面は、係合時に、シフト力Fo と同じ方向でフランジに作用する付加軸方向力Faを発生する。付加軸方向力Fa は、軸方向において環状部材の開口30dに対して反作用するリンク48、リテーナ34およびフランジ32を含む力経路を介してブロッカー表面を通って係合状態の摩擦表面に加えられる。力Fo およびFa は、シフトフランジ32に平行に加えられて、合わさって合計力Ftを与えるため、円錐クラッチの係合力をさらに増加させることによって、付加同期トルクTaを与え、これがトルクTo に加わることによって、合計トルクTtが得られる。
【0033】
円錐クラッチを連結させる軸方向力の合計はFo +Fa であり、円錐クラッチによって発生する同期トルクの合計はTo+Taである。ある運転者シフト力Foおよび運転者同期トルクTo に対する軸方向付加力の大きさは、係合した自己増力ランプ表面の角度の関数であることが好ましい。これらの角度は、運転者による適度なシフト作動力に応じて同期トルクを相当に増加させ、同期時間を短縮することができる十分な大きさの付加力Fa を発生できる大きさであることが好ましい。しかし、これらの角度はまた、制御された付加軸方向力Fa を発生できる程度に小さいことが好ましい、すなわち力Fa は力Fo の増減に応じて増減することが好ましい。自己増力ランプ角度を計算する主要な変数および方程式は、上記米国特許第5,092,439号を参照すればわかるであろう。
【0034】
ここでは、発明の主題事項を説明するために各実施の形態でピン形同期装置が開示されている。添付の請求項は、開示されている主題事項の発明部分、および発明の精神の範囲に入ると考えられる変更および修正(即ち、ピン型以外のものも)を包含するものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニュートラル位置にある複動同期装置を示しており、図2の1−1線に沿った断面図である。
【図2】図1の同期装置の、図1の矢印2の方向に見た図1の構成の一部を取り除いた部分断面図である。
【図3】図2の円形部品の拡大図である。
【図4】本発明に係る図1及び図2におけるいくつかの部品の斜視図である。
【図5】本発明に係る自己増力手段のリンクを示す斜視図である。
【図6】本発明に係る、第1駆動部上に形成された環状ハブの構成を示す斜視図である。
【図7】自己増力手段の係合位置における各部品を示す図1の部分断面図である。
【図8】自己増力位置における各部品を示す図3と同様の部分断面図である。
【符号の説明】
12 第1駆動部
12a 共通軸線
14 第2駆動部
16 第3駆動部
18 同期装置
20 環状ハブ
20e、20f 自己増力カム(第2カム手段、第4カム手段)
22 摩擦リング(第2摩擦部材)
26 第2ジョークラッチ
30 環状部材
30b 第1ジョークラッチ
30d 開口
32 シフトフランジ
32e 第2ブロッカー表面
34 リテーナ手段
36 第1摩擦部材
40 ピン
40d 第1ブロッカー表面
48 リンク
48a、48e ランプ表面
50 スロット
50b、50c 自己増力カム表面
50c 第1カム手段
52,54 アバットメント

Claims (14)

  1. 共通軸線(12a)回りに相対回転するように配置された第1,第2駆動部(12,14)を摩擦的に同期させて噛み合い連結するための自己増力式同期装置(18)であって、
    第1ジョークラッチ(30b)を含む環状部材(30)と、前記第1ジョークラッチ(30b)に対して軸方向移動するためにフランジ(32)に連結するリテーナ手段(34)と、第1摩擦部材(36)と、第1、第2ブロッカー表面(40d,32e)と、自己増力手段とを含み、
    前記環状部材(30)は、前記第1ジョークラッチ(30b)が、第1駆動部(12)に対して回転不能でかつニュートラル位置から第2ジョークラッチ(26)とかみ合う係合位置に前記第1、第2駆動部(12,14)に対して軸方向移動可能となり、前記第1ジョークラッチの係合移動に応じて、前記第1、第2駆動部を噛み合い連結するために、軸方向シフト力(Fo)により、前記第2ジョークラッチに向けて半径方向に延出するフランジ(32)を移動させ、前記フランジは、軸方向両側の対向側面(32a,32b)と、前記環状部材の外側環状面を受け入れる内周面部分を有しており、
    前記第1摩擦部材(36)は、初期同期トルクを生じさせるために前記第1ジョークラッチ(30b)の係合移動の初期動作に応じて、軸方向に移動して第2摩擦部材(22)と係合し、
    前記第1、第2ブロッカー表面(40d,32e)は、初期同期トルクに応じて係合移動可能で、前記ジョークラッチ(30b,26)の非同期係合を防止するとともに前記シフト力(Fo)を伝達して前記第1、第2摩擦部材(36,22)の係合力を発生し、同期が達成されるとき、前記ブロッカー表面を係合位置から移動させるために同期トルクと反対方向のトルクを生じさせるように構成され、前記第1ブロッカー表面(40d)は、前記第1摩擦部材(36)から軸方向に延出しかつ前記フランジ(32)に位置する開口(32c)に挿入される、円周方向に離設した複数の堅いピン(40)によって形成され、第2ブロッカー表面(32e)は、前記開口の回りに形成され、かつ前記ピンが前記フランジに同期トルクを伝達するように作用し、
    前記自己増力手段は、フランジ(32)に設けられ円周方向に離設した複数個の第1カム手段(50c)と、前記第1駆動部(12)に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の第2カム手段(20e)と、前記環状部材(30)に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の開口(30d)と、各開口に配置され、かつ前記第1、第2カム手段(50c,20e)とそれぞれ係合するように配置された半径方向の外側端部及び内側端部を有して、円周方向に移動可能なリンク(48)とを含み、前記リンクが、前記第1、第2カム手段との間に同期トルクを反作用させるように係合したとき、シフト力の方向に付加的な軸方向力を生じさせて前記摩擦部材(36,22)の係合力を増加させ、
    前記リテーナ手段(34)は、軸方向に離設し、前記フランジの側面(32a,32b)を軸方向に囲むために前記環状部材の外側に面する表面の両側の軸方向端部から半径方向外方に伸びる第1、第2アバットメント(52,54)を含み、第1アバットメント(52)は、同期装置の組立時にアバットメント間で前記フランジの側面の位置決めを可能にするために、前記開口(30d)から円周方向にオフセットされ、円周方向に離設した複数個の接合タブ(52)と、前記フランジ(32)の内側円周部分に設けた受け入れスロット(50)とで構成されていることを特徴とする自己増力式同期装置。
  2. 各スロット(50)の円周方向伸長部分は、前記第1カム手段(50c)を形成し、前記スロットは、同期装置の組立て時に前記開口(30d)と整合することを特徴とする請求項1記載の同期装置。
  3. 各第1カム手段は、半径方向内側に面しかつ軸方向に離設した一対の第1カム表面(50c)を含み、
    各リンク(48)は、軸方向に離設した第1、第2フランジ部分(48a,48b)を有し、これらのフランジ部分は、ウエブ部分(48c)によってH形状に一体に結合され、前記フランジとウエブ部分の表面が、開口(30d)の噛み合い表面と密接して摺動関係にあり、前記第1、第2フランジ部分の半径方向外側端部が、前記一対の第1カム表面と係合可能な一対の第1ランプ表面(48f)を形成し、かつ前記ウエブ部分の半径方向内側端部が、前記第2カム手段(20e)と係合可能な第2ランプ表面(48h)を形成することを特徴とする請求項1記載の同期装置。
  4. 各スロット(50)の円周方向伸長部分は、前記一対の第1カム表面を形成し、前記スロットは、同期装置の組立て時に前記開口(30d)と整合することを特徴とする請求項3項記載の同期装置。
  5. 第2駆動部(14)から軸方向に離設しかつ軸方向移動しないように固定され、共通軸線(12a)の回りに相対回転する第3駆動部(16)と、前記環状部材に設けられる第3ジョークラッチ(30c)と、第3摩擦部材(38)と、第3、第4ブロッカー表面(40c,32e)と、さらに前記自己増力手段の構成として、前記フランジ(32)に設けられ円周方向に離設した複数個の第3カム手段(50b)および前記第1駆動部(12)に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の第4カム手段(20f)とを含み、
    前記環状部材の第3ジョークラッチ(30c)は、前記第1駆動部(12)に対して回転不能とされかつニュートラル位置から第4ジョークラッチ(28)とかみ合う係合位置に前記第1、第2、第3駆動部(12,14,16)に対して軸方向移動可能であり、前記第3ジョークラッチの係合移動に応じて第1、第3駆動部を噛み合い連結するために、第2軸方向に指向したシフト力(Fo)が前記第4ジョークラッチ(28)に向けて前記フランジ(32)を移動させるように構成され、
    前記第3摩擦部材(38)は、前記第3ジョークラッチ(30c)の係合移動の初期動作に応じて、第4摩擦部材(24)に係合するように軸方向に移動可能とされ、第3、第4ジョークラッチのための第2の初期同期トルクを生じ、
    前記第3、第4ブロッカー表面(40c,32e)は、前記第2の初期同期トルクに応じで係合移動可能で、前記第3、第4ジョークラッチ(30c,28)の非同期係合を防止するとともに第3、第4摩擦部材(38,24)の係合力を発生するように第2シフト力(Fo)を伝達し、同期が達成されるとき第3、第4ブロッカー表面を係合から解除するように移動させるために前記第2同期トルクと反対のトルクを生じさせるように構成され、前記第3ブロッカー表面は、前記第3摩擦部材(38)から軸方向に延出しかつ前記フランジ(32)に位置する開口(32c)に挿入された堅いピン(40)によって形成され、第4ブロッカー表面(32e)は、前記開口の回りに形成され、かつ前記ピンが前記フランジに対して第2同期トルクを伝達するように作用し、
    前記自己増力手段に含まれる円周方向に移動可能な前記リンク(48)は、前記各開口に配置され、さらに、前記第3、第4カム手段(50b,20f)とそれぞれ係合可能な半径方向の外側端部及び内側端部を有し、かつ前記第3、第4カム手段との間に第2同期トルクを反作用させるように係合したとき、第2シフト力の方向に第2の付加的な軸方向力を生じさせて前記摩擦部材(38,24)の係合力を増加させるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の同期装置。
  6. 前記第1カム手段(50c)の円周方向両側に延出する各スロットの部分は、第3カム手段(50b)を形成することを特徴とする請求項5項記載の同期装置。
  7. 各第3カム手段(50b)は、半径方向内側に面しかつ軸方向に離設した一対の第3カム表面を含み、
    各リンク(48)は、第1、第2フランジ部分(48a,48b)の半径方向外側端部を有し、これらのフランジ部分は、一対の第1ランプ表面(48f)の円周方向両側に延出し、前記一対の第3カム表面と係合可能な一対の第3ランプ表面(48g)を形成し、かつ前記ウエブ部分の半径方向内側端部は、第4カム手段(20f)と係合可能な第4ランプ表面(48g)を形成することを特徴とする請求項5記載の同期装置。
  8. 前記一対の第1カム表面の円周方向両側に延出する各スロット(50)の部分は、第3カム手段(50b)を形成することを特徴とする請求項7記載の同期装置。
  9. 共通軸線(12a)回りに相対回転するように配置された第1,第2駆動部(12,14)を摩擦的に同期させて噛み合い連結するための自己増力式同期装置(18)であって、
    第1ジョークラッチ(30b)を含む環状部材(30)と、前記第1ジョークラッチ(30b)を軸方向移動してフランジ(32)に連結するリテーナ手段(34)と、第1摩擦部材(36)と、第1、第2ブロッカー表面(40d,32e)と、自己増力手段とを含み、
    前記環状部材(30)は、前記第1ジョークラッチ(30b)が、第1駆動部(12)に対して回転不能でかつニュートラル位置から第2ジョークラッチ(26)とかみ合う係合位置に前記第1、第2駆動部(12,14)に対して軸方向移動可能となり、前記第1ジョークラッチの係合移動に応じて、前記第1、第2駆動部を噛み合い連結するために、軸方向シフト力(Fo)により、前記第2ジョークラッチに向けて半径方向に延出するフランジ(32)を移動させ、前記フランジは、軸方向両側の対向側面(32a,32b)と、前記環状部材の外側環状面を受け入れる内周面部分を有しており、
    前記第1摩擦部材(36)は、初期同期トルクを生じさせるために前記第1ジョークラッチ(30b)の係合移動の初期動作に応じて、軸方向に移動して第2摩擦部材(22)と係合し、
    前記第1、第2ブロッカー表面(40d,32e)は、初期同期トルクに応じて係合移動可能で、前記ジョークラッチ(30b,26)の非同期係合を防止するとともに前記シフト力(Fo)を伝達して前記第1、第2摩擦部材(36,22)の係合力を発生し、同期が達成されるとき、前記ブロッカー表面を係合位置から移動させるために同期トルクと反対方向のトルクを生じさせるように構成され、前記第1ブロッカー表面(40d)は、前記第1摩擦部材(36)から軸方向に延出しかつ前記フランジ(32)に位置する開口(32c)に挿入される、円周方向に離設した複数の堅いピン(40)によって形成され、第2ブロッカー表面(32e)は、前記開口の回りに形成され、かつ前記ピンが前記フランジに同期トルクを伝達するように作用し、
    前記自己増力手段は、フランジ(32)に設けられ円周方向に離設した複数個の第1カム手段(50c)と、前記第1駆動部(12)に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の第2カム手段(20e)と、前記環状部材(30)に設けられ円周方向に離設した対応する複数個の開口(30d)と、各開口に配置され、かつ前記第1、第2カム手段(50c,20e)とそれぞれ係合するように配置された半径方向の外側端部及び内側端部を有して、円周方向に移動可能なリンク(48)とを含み、前記リンクが、前記第1、第2カム手段との間に同期トルクを反作用させるように係合したとき、シフト力の方向に付加的な軸方向力を生じさせて前記摩擦部材(36,22)の係合力を増加させ、
    前記第1カム手段(50c)は、半径方向内側に面しかつ軸方向に離設した一対の第1カム表面(50c)を含み、
    各リンク(48)は、軸方向に離設した第1、第2フランジ部分(48a,48b)を有し、これらのフランジ部分は、ウエブ部分(48c)によってH形状に一体に結合され、前記フランジとウエブ部分の表面が、前記開口(30d)の噛み合い表面と密接して摺動関係にあり、前記第1、第2フランジ部分の半径方向外側端部が、前記対の第1カム表面と係合可能な一対の第1ランプ表面(48f)を形成し、かつ前記ウエブ部分の半径方向内側端部が、前記第2カム手段(20e)と係合可能な第2ランプ表面(48h)を形成することを特徴とする自己増力式同期装置。
  10. 前記フランジは、複数のスロット(50)を含み、各スロットは、前記一対の第1カム表面を形成する円周方向伸長部分を有し、前記スロットは、同期装置がニュートラル位置にあるとき、前記開口(30d)と整合していることを特徴とする請求項9記載の同期装置。
  11. リテーナ手段(34)は、軸方向に離設し、前記フランジの側面(32a,32b)を軸方向に囲むために、前記環状部材の外側に面する表面の両側の軸方向端部から半径方向外方に伸びる第1、第2アバットメント(52,54)を含んでおり、第1アバットメントは、前記環状部材の開口(30d)から円周方向にオフセットされ、円周方向に離設した複数個の接合タブ(52)であって、同期装置の組立時にアバットメント間で前記フランジの側面の位置決めを可能にするために、前記フランジ(32)の内側円周部分に設けたスロット(50)を受け入れることを特徴とする請求項10記載の同期装置。
  12. 第2駆動部(14)から軸方向に離設しかつ軸方向移動しないように固定され、共通軸線(12a)の回りに相対回転する第3駆動部(16)と、前記環状部材に設けられる第3ジョークラッチ(30c)と、第3摩擦部材(38)と、第3、第4ブロッカー表面(40c,32e)と、さらに前記自己増力手段の構成として、前記フランジ(32)に固定した円周方向に離設した複数個の第3カム手段(50b)および前記第1駆動部(12)に固定した円周方向に離設した対応する複数個の第4カム手段(20f)とを含み、
    前記環状部材の第3ジョークラッチ(30c)は、前記第1駆動部(12)に対して回転不能とされかつニュートラル位置から第4ジョークラッチ(28)とかみ合う係合位置に前記第1、第2、第3駆動部(12,14,16)に対して軸方向移動可能であり、前記第3ジョークラッチの係合移動に応じて第1、第3駆動部を噛み合い連結するために、第2軸方向に指向したシフト力(Fo)が前記第4ジョークラッチ(28)に向けて前記フランジ(32)を移動させるように構成され、
    前記第3摩擦部材(38)は、前記第3ジョークラッチ(30c)の係合移動の初期動作に応じて、第4摩擦部材(24)に係合するように軸方向に移動可能とされ、第3、第4ジョークラッチのための第2の初期同期トルクを生じ、
    前記第3、第4ブロッカー表面(40c,32e)は、前記第2の初期同期トルクに応じで係合移動可能で、前記第3、第4ジョークラッチ(30c,28)の非同期係合を防止するとともに第3、第4摩擦部材(38,24)の係合力を発生するように第2シフト力(Fo)を伝達し、同期が達成されるとき第3、第4ブロッカー表面を係合から解除するように移動させるために前記第2同期トルクと反対のトルクを生じさせるように構成され、前記第3ブロッカー表面は、前記第3摩擦部材(38)から軸方向に延出しかつ前記フランジ(32)に位置する開口(32c)に挿入された堅いピン(40)によって形成され、第4ブロッカー表面(32e)は、前記開口の回りに形成され、かつ前記ピンが前記フランジに対して第2同期トルクを伝達するように作用し、
    前記第3摩擦部材(38)は、前記第3ジョークラッチ(30c)の係合移動の初期動作に応じて、第4摩擦部材(24)に係合するように軸方向に移動可能とされ、第3、第4ジョークラッチのための第2の初期同期トルクを生じ、
    前記第3、第4ブロッカー表面(40c,32e)は、前記第2の初期同期トルクに応じで係合移動可能で、前記第3、第4ジョークラッチ(30c,28)の非同期係合を防止するとともに第3、第4摩擦部材(38,24)の係合力を発生するように第2シフト力(Fo)を伝達し、同期が達成されるとき第3、第4ブロッカー表面を係合から解除するように移動させ、前記第3ブロッカー表面は、前記第3摩擦部材(38)から軸方向に延出しかつ前記フランジ(32)に位置する開口(32c)に挿入された堅いピン(40)によって形成され、第4ブロッカー表面(32e)は、前記開口の回りに形成され、かつ前記ピンが前記フランジに対して第2同期トルクを伝達するように作用し、
    前記自己増力手段に含まれる円周方向に移動可能な前記リンク(48)は、前記各開口に配置され、さらに、前記第3、第4カム手段(50b,20f)とそれぞれ係合可能な半径方向の外側端部及び内側端部を有し、かつ前記第3、第4カム手段との間に第2同期トルクを反作用させるように係合したとき、第2シフト力の方向に第2の付加的な軸方向力を生じさせて前記摩擦部材(38,24)の係合力を増加させるように構成されていることを特徴とする請求項10記載の同期装置。
  13. 前記第1カム手段(50c)の円周方向両側に延出する各スロット(50)の部分は、第3カム手段(50b)を形成することを特徴とする請求項12記載の同期装置。
  14. リテーナ手段(34)は、軸方向に離設し、前記フランジの側面(32a,32b)を軸方向に囲むために前記環状部材の外側に面する表面の両側の軸方向端部から半径方向外方に伸びる第1、第2アバットメント(52,54)を含んでおり、第1アバットメントは、前記環状部材の開口(30d)から円周方向にオフセットされ、円周方向に離設した複数個の接合タブ(52)であって、同期装置の組立時にアバットメント間で前記フランジの側面の位置決めを可能にするために、前記フランジ(32)の内側円周部分に設けたスロット(50)を受け入れることを特徴とする請求項10記載の同期装置。
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