JP3774186B2 - 多方向スイッチ及び複合スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多方向スイッチ及び複合スイッチに関し、特に携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)用に厚さを薄くし誤動作を防止し、部品点数が少なく安価な多方向スイッチ及びこの多方向スイッチとロータリースイッチを組み合わせた複合スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来例1)
従来例1の多方向操作スイッチ(特許文献1 参照)を図8,図9を参照して説明する。
プリント配線板101の表面に中央固定接点102、及び4個の周辺固定接点103が形成されている。4個の周辺固定接点103は中央固定接点102を中心とする円の円周方向に等間隔に配列して形成されている。中央固定接点102は一箇所で切断された環状電極102aと、その内側に同心円状に形成された円形電極102bより成る。周辺固定接点103はU字状電極103aとそのU字内に形成される棒状電極103bより成る。104はこれら電極から引き出された引き出し線を示す。
中央固定接点102に対応して上方に位置決めされるドーム状中央可動接点105と、各周辺固定接点103に対応して上方に位置決めされる4個の周辺可動接点106は、略方形状を成す弾性金属板107の4辺に隣接して4つの孔108を打ち抜きし、プレス加工することにより一体に形成される。中央可動接点105は弾性金属板107の中央に形成され、4つの角部から対角方向に伸びた4つのブリッジ107Bにより支持されている。周辺可動接点106は弾性金属板107の各辺に沿って形成される。即ち、周辺可動接点106は平面短冊形状に形成され、両端部106a,106cに支持された中間部106bは弾性金属板107の板面を基準として所定の高さに形成されている。弾性金属板107は、バネ性を有するベリリウム銅板或いはステンレス板により構成される。中央固定接点102とドーム状中央可動接点105により中央スイッチ120が形成され、周辺固定接点103と周辺可動接点106により周辺スイッチ130が形成される。
方形状をなす片面接着シート140は、中央可動接点105と周辺可動接点106とが一体形成される弾性金属板107をプリント配線板101の表面の所定の位置に位置決めした状態で、これをプリント配線板101の表面の固定するシートであり、下面に粘着面が形成されている。
【0003】
ここで、キートップ150及びハウジング160について説明すると、キートップ150は略円形状に構成されている。方形板状に構成されるハウジング160にはキートップ150を収容する収容穴160Hが中央に配置されている。そしてハウジング160の収容穴160Hの内周面には後で説明されるフレーム170の脚部172の先端と対応する位置に保持片161が中心に向かって突出形成されている。
合成樹脂で形成されたプッシャ180はキートップ150の下面側に取り付けられる。このプッシャ180は、中心が中央固定接点102と一致した基部181と、基部181から放射状に90°の等間隔で延びた4本のアーム部182より成る。基部181の上面はアーム部182の上面より低い凹部181Rとされている。基部181の下面には中央可動接点105に対応する図9(A)、9(B)に示されるような中央押圧突起181CPが形成されている。各アーム部182の先端下面には各周辺押圧突起181PPが形成されている。中央押圧突起181CPの、プッシャ180の下面からの高さは周辺押圧突起181PPの高さより大とされている。
フレーム170は、図8に示すように中央板部171と、中央板部171から90°の等角度間隔でプッシャ180のアームと45°ずれて放射状に延び、中間部で下向きに折り曲げられる。それらの先端部が更に互いに外側に曲げられて形成された4本の脚部172より成る。中央板部171の下面側には図9(A)に示すように支点部171Pが形成されている。支点部171Pは球面状をなす突部とされている。フレーム170は、例えば、ステンレス板のようなバネ性を有する金属板を型抜き、プレス加工して形成される。フレーム170は、周辺を押圧されることにより傾斜するキートップ150の回動の中心となる。
プッシャ180の基部181の上面中央にはフレーム170に形成される支点部171Pに対して回動し、あるいは、係合離別する係合部180Rが形成されている。この係合部180Rは支点部171Pの球面状突部と係合する局面を有する凹部に構成されている。
【0004】
次に、各部材の組み立てについて図8を参照して説明する。
プリント配線板101の表面に可動接点105、106が一体形成された弾性金属板107を搭載位置決めし、片面接着シート140を被せてこれを固定する。一方、キートップ150とプッシャ180は、プッシャ180の凹部180Rにフレーム170の中央板部171を載せ、係合部180Rにフレーム170の支点部171Pを係合させた状態でプッシャ180のアーム部182と対向して突出形成された4つの台座151Pに接着固定される。これによりフレーム170はその中央板部171がプッシャ180の中央部分とキートップ150の下面との間に構成された空隙150G内に収容保持された状態となる。このフレーム170とプッシャ180が組み込まれたキートップ150をハウジング160の上から収容穴160H内に配置し、キートップ150の円周方向に回動してフレーム170の脚部172が保持片161の下側となるように位置調整する。その状態でハウジング160を片面接着シート140上に配置し、フレーム170の脚部172を保持片161と片面接着シート140の間にはさんだ状態でハウジング160を図示していない例えばネジ止めによりプリント配線板101に固定する。
この4方向スイッチは、図9に示されるようにフレーム170の中央板部171は中央可動接点105の上方に位置決めされ、中央可動接点105、中央押圧突起181CP、係合部180R及び支点部171Pは同軸上に位置される。中央可動接点105と中央押圧突起181CPと支点部171Pもキートップ150の非押圧状態においては弾性接触した状態となっている。
【0005】
次に動作を説明する。
キートップ150の周縁を押圧操作してキートップ150を傾斜させることにより、操作した側の周辺押圧突起181PPにより対応する周辺可動接点106が押圧され、これにより周辺可動接点106は弾性変形して周辺固定接点103と接触し、電極103aと103bとを導通させる。
キートップ150の中央を押圧操作すると、中央押圧突起181CPにより中央可動接点105は押圧され、反転動作して中央固定接点102と接触し、電極102aと102bとを導通させる。この場合、周辺押圧突起181PPは中央押圧突起181CPと比較してプッシャ180の下面からの高さが低いので、周辺スイッチ接点は導通しない。何れの場合も、キートップ150に対する押圧を解除すると、可動接点はもとの状態に復帰する。
【0006】
(従来例2)
従来例2の多方向操作スイッチ(特許文献2 参照)を図10,11を参照して説明する。
211は上面中央に中央スイッチ用接点の一対の固定接点211A、この固定接点211Aの周囲に周辺スイッチ接点用の4対の固定接点211Bをカーボンインクや金属箔等で回路部(図示せず)と一体に絶縁基板上に形成したスイッチ基板、212はスイッチ基板211上に載置されたゴムやエラストマー等の弾性材料からなる駆動体、213はこの駆動体212の厚肉の基台部、214は中央の固定接点211A上に配された厚肉円柱状の中央押圧部で、下面のカーボン材料等で印刷形成した可動接点214Aを固定接点211Aと所定の間隔Dをあけて対向するように配置し、この中央押圧部214は外周下端の薄肉略ドーム状の第一連結部215で下方の基台部213に連結されて中央駆動部216となっており、この中央駆動部216の周囲には90°の等角度間隔で放射状に、上部が中央押圧部214よりも所定の寸法だけ低い略長方形で厚肉の4つの周辺押圧部217が配設され、この周辺押圧部217それぞれの下部の中央端部側には先端が円形断面のスイッチ基板211上に載る第一突部218を、下部の外方端部側には先端が平面上の第二突部219を有し、その第二突部219下面にカーボン材料等で印刷形成した可動接点219Bが固定接点211Bと所定の間隔Eをあけて対向するように設けられ、周辺押圧部217の外周下端は薄肉略ドーム状の第二連結部220で下方の基台部213に連結されて周辺駆動部221となっている。
操作体222は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から成り、駆動体212の上面全体を覆う厚肉円板状で、下面が周辺押圧部217上面と所定の間隔Fを有し、下面中央が中央押圧部214上面に当接すると共に、中央押圧部214側部を囲う位置決め用の係合部223と上面の4箇所の方向マーク224を有し、外周下端の薄肉略ドーム状の第3連結部225で下方の厚肉の周縁部226に連結され、駆動体212の基台部213上に載せられて構成されている。
また、227は操作体222を上方へ突出される開口を有した樹脂ケースであり、操作体222は周縁部226を配した切欠部222Aにより樹脂ケース227の突起227Aで位置決めされて、駆動体212の基台部213と共にスイッチ基板211と樹脂ケース227の突起227Aで挟み込んで固定されている。
なお、可動接点214Aと固定接点211Aの間隔Dは、可動接点219Bと固定接点211Bの間隔Eより大きく、駆動体212の下面と中央押圧部214上面との間隔Fは、間隔Dより大きいか等しく設定されている。
【0007】
次に動作を説明する。
通常状態である中立位置から、操作体222の中央部を押圧操作すると、第三連結部225が撓むと共に操作体222の下面に当接した駆動体212の中央押圧部214は第一連結部215が撓んで下方へ移動し、可動接点214Aがスイッチ基板211上の固定接点211Aを短絡させて中央スイッチ接点がON状態となるが、このとき周辺押圧部217側は、操作体222と間隔Fがなくなるものの下面の可動接点219Bは固定接点211Bと間隔Eを有しているので、周辺スイッチ接点はOFF状態となっている。
さらに、操作体222は所定以上の押圧を加えても、周辺押圧部217下面の第一突部218先端がスイッチ基板211に当接していることにより周辺押圧部217側への押圧は抑制されるので第二突部219は下方へ押圧されることなく固定接点211Bとの間隔が保たれるため、可動接点219Bは固定接点211Bを短絡させることはなく周辺スイッチ接点はOFF状態を維持できる。
そして、操作体222に対する押圧を除くを、第三連結部225の弾性復元力によって、操作体222は滑らかに上方へ移動すると共に、駆動体212の中央押圧部214への押圧も解放されて中央押圧部214は第一連結部215の弾性復元力によって上方へ移動し中立位置に復帰する。
操作体222の一つの方向マーク224の近傍を押圧操作すると、第三連結部225の一方が撓み、他方が伸びて操作体222全体が押圧された方向へ傾斜するに伴い、周辺押圧部217は操作体222の下面に押圧されて第二連結部220が撓み、第一突部218を支点として第二突部219がスイッチ基板211へ回動し、可動接点219Bがスイッチ基板211上の固定接点211Bを短絡させて周辺スイッチ接点がON状態となるが、このとき中央押圧部214側は、第一連結部215が若干撓んで傾倒するが下面の可動接点214Aは固定接点211Aとの間隔Dが小さくなるものの短絡させることなく中央スイッチ接点はOFF状態となっている。
【0008】
(従来例3)
従来例3の多方向操作スイッチ(特許文献3 参照)を図12〜図14を参照して説明する。
金属板等からなる取付基板301と、この取付基板301の上面には、フレキシブルな薄板状の絶縁基板302が載置されている。そして、この絶縁基板302には、同一円周上に配置された複数個の第1のスイッチ部S1と、この第1のスイッチ部S1の中央部に配置された1個の第2のスイッチ部S2が設けられている。第1のスイッチ部S1は、この実施例では互いに90°の間隔で4個設けられ、配線パターンと共に、絶縁基板302上の同一円周上に設けられた複数個の固定接点303と、この固定接点303に対向して配置された金属板からなるドーム状の可動接点304とで構成されている。
また、第2のスイッチ部S2は、配線パターンと共に、前記固定接点303の中央部において絶縁基板302上に設けられた固定接点305と、この固定接点305に対向して配置された金属板からなるドーム状の可動接点306で構成されている。そして、これらの可動接点304と306は、フィルム状の板材315に貼着されて取り付けられると共に、このフィルム状の板材が絶縁基板302上に貼着等により取り付けられたものとなっている。
キートップ307は、合成樹脂等のような比較的堅い材料からなる操作部材308と、この操作部材308の下面に取り付けられたゴム材からなる弾性部材309で構成されている。そして、このキートップ307は、弾性部材309の裾部309aが絶縁基板302に貼着等により取り付けられて、第1、第2スイッチ部S1,S2をほぼ密封するような空洞部309Bが設けられると共に、キートップ307が電子機器のケース310の開口310aから突出して取り付けられている。
【0009】
合成樹脂の成型品から成る支持部材311は、上部に孔311aを備えた四角状の筒状部311bを有し、この筒状部311bによって形成され、中央部に設けられた保持部311cと、この保持部311cに連結されて四方に延び、二つで一組となった複数個のヒンジ部311dと、このヒンジ部311dに連結され、ヒンジ部311dによって弾性的に支持された複数個の略扇状の押圧子311eと、この押圧子311eの下部に設けられた突部311fと、保持部311cとヒンジ部311dと押圧子311eとの間に設けられたコ字状の孔311gと、保持部311cの四隅に連結され、隣り合うヒンジ部311d間を通って、隣り合う押圧子311eの外周縁の近傍まで延びて設けられた防止手段Bとなる突起311hと、保持部311cの四隅の下面に設けられた取り付け部311jとを有する。
そして、この支持部材311は、空洞部309b内に配置され、押圧子311e(突部311f)が第1のスイッチ部S1(可動接点304)に対向するように絶縁基板302上に載置されると共に、取付部311jが絶縁基板302と取付基板301の貫通孔に挿通され、取付部311jの先端部を熱かしめすることにより、取付基板301に取り付けられる。この時、保持部311cの下面と熱かしめの部分間で、絶縁基板302が保持されると共に、防止手段Bである突起311hが絶縁基板302上に当接した状態となっている。
合成樹脂の成型品等からなる押圧部材312はキートップ307と第2のスイッチ部S2の間において、支持部材311の筒状部311b内に上下動可能に保持され、この押圧部材312によって、第2のスイッチ部S2が操作されると共に、押圧部材312の上部312aは、可動接点306よりも持ち上げられ、支持部材311の上部よりもキートップ307側に突出している。そして、キートップ307は上部312aを支点として傾倒動作が行われるようになると共に、キートップ307の押圧操作による第1、第2のスイッチ部S1,S2の操作において、押圧部材312を介して操作する第2のスイッチ部S2の作動力が支持部材311を介して操作する第1のスイッチ部S1の作動力より大きい構成としている。より具体的には、可動接点304よりも可動接点306のクリック力(反転するのに必要な荷重)を大きくしている。
【0010】
次に、動作を説明する。
先ずキートップ307の周辺部を押圧すると、押圧部材312の上部312aを支点としてキートップ307が傾倒動作するため、弾性部材309を介して一つの押圧子311eがヒンジ部311dの弾性的な撓みに抗して下方に移動し、すると、突部311fで可動接点304を押圧することにより反転させ、可動接点304が固定接点303に接触し、一つの第1のスイッチ部S1が操作される。そして、キートップ307の押圧を解除すると、キートップ307は弾性部材309の弾性により元に戻ると共に、押圧子311eはヒンジ部311dのバネ性により元に戻り、また、可動接点304は自己復帰により元に戻り、可動接点304が固定接点303から離れる。
このように、4カ所の周辺部において、第1のスイッチ部S1の操作が行われ、また、隣り合う押圧子311e間の部分において、キートップ307を押圧した時は、キートップ307の下部が突起311hにぶつかって、それ以上のキートップ307の移動を防止して、隣り合う第1のスイッチ部S1が同時に操作されるのを防止して、防止手段Bが構成されている。また、この状態で、突起311hを中心として、キートップ307を何れかに倒した時は、倒された側の押圧子311eが押されて、倒された側の第1のスイッチ部S1が操作される。
また、キートップ307の中央部を押圧すると、弾性部材309を介して押圧部材312が押され、すると、押圧部材312によって可動接点306が押されて、可動接点306が固定接点305に接触し、また、この押圧を解除すると、キートップ307は弾性部材309により元に戻り、そして、可動部材306の自己復帰によるバネ性により押圧部材312が押し戻されると共に、可動接点306が固定接点305から離れる。このようにして第2のスイッチ部S2の操作が行われる。
【0011】
(従来例4)
従来例4の複合スイッチ(特許文献4 参照)を図15〜17を参照して説明する。
複合スイッチは多方向スイッチ450、ロータリースイッチ410、及びカバー440から構成される。
多方向スイッチ450は、合成樹脂製の多方向スイッチベース460、ベース460の内底面に配設された導電性のドームコンタクト470、固定接点461に接離する導電性の可動接点475、並びに可動接点475を介して傾斜自在に支承された合成樹脂製のステム480から構成される。
固定接点461は、図16に示したように、第1から第5の接点部461-1〜461-5及び共通接点部461-6から構成される。ここで、第1から第4の接点461-1〜461-4の図16において複合スイッチの中心側に位置する端部はそれぞれ、可動接点475の後述する接点部476の図15、図16において下方に、略環状に離間して位置決めされている。図示した例では、第1〜第4の接点は略90°の間隔で離間している。ここで、固定接点461の複合スイッチの中心側に位置する端部は、可動接点475の一部と常に接触した状態となっている。
また、第5の接点部461-5及び共通接点部461-6の複合スイッチの中心側に位置する端部はそれぞれ、ドームコンタクト470は後述する弾性変形部471の図15、図16において下方に位置決めされている。
【0012】
なお、第1から第5の接点部461-1〜461-5及び共通接点部461-6などの反対側の端部は、例えば、複合スイッチをプリント基板400に実装した状態において、プリント基板400上の所定の回路や端子などに接続される。
ここで、第5の接点部461-5及び共通接点461-6のこれらの端部は、所定の間隔で離間されており、通常は接続されていない。一方、ステム480を略垂直方向に下方に押圧する際にドームコンタクト470の弾性変形部471が全体的に下方に変位した状態では、この弾性変形部471がこれら端部にそれぞれ接触し、この結果、ドームコンタクト470を介して第5の接点部461-5と共通接点部461-6が導通する。
ドームコンタクト470は、その中央部に凸状の弾性変形部471を有している。この弾性変形部471は、図15において下方向に弾性変形自在な部分である。そして、弾性変形部471の上にステム480を位置させることで、ステム480は図15において弾性的に傾斜自在な構造となる。
可動接点475は、略環状の接点部476の両端に、多方向スイッチベース460上での支持部としての一対のアーム477を有している、そして、一対のアーム477をベース460で支持することで、接点部476が弾性変形自在な構造となっている。
ステム480は、略円筒状の本体481の周囲に複数の操作片482を設けたものである。図示した例では、4つの操作片482が略90°の間隔で配置されている。これらの操作片482は、ステム480をいずれかの操作片482の方向に傾斜した際に、その下側に位置する可動接点475の一部分を押下する。その際、この可動接点475の部分が固定接点461の上記の第1〜第4の接点部461-1〜461-4のいずれかと接触し、導通する。また、本体481の中央部には、中央穴483が形成されている。
【0013】
一方、ロータリースイッチ410は、図15において多方向スイッチ450の上部に配置されている。そして、合成樹脂製ロータリースイッチベース420、ベース420上の内底面に配設された導電性の固定接点421、固定接点421に接離する可動接点435、並びに可動接点435が取り付けられた合成樹脂製のロータ430から構成されている。
ロータリースイッチベース420は、ロータ430が取付けられる中央部422を有している。中央部422には、ステム480の本体481が突出して配設される中央穴423が形成されている。
固定接点421は、第1〜第8の接点部421-1〜421-8及び共通接点412-9から構成される。ここで、第1〜第8の接点部421-1〜421-8の図16において複合スイッチの中心側に位置する端部はそれぞれ、可動接点435の後述する接点部437の回動範囲(環状範囲)の図15、図16において下方に、略環状に離間して位置決めされている。
図示した例では、第1〜第8の接点部は略45°の間隔で離間している。また、共通接点部421-9は略環状の接点部であり、第1〜第8の接点部421-1〜421-8の内側に位置している。この共通接点部421-9は、可動接点435の後述する接点部438に常に接触した状態に保持されている。なお、第1〜第8の接点部421-1〜421-8及び共通接点部421-9などの反対側の端部は、上記と同様に、プリント基板400上の所定の回路や端子などに接続される。
【0014】
可動接点435は、ロータ430への取付用の穴が形成された本体436と、一対の弾性接点部437、438とを有している。一対の弾性接点部437、438は、本体436の両側に下向き、つまり複合スイッチを組み合わせた状態において第1〜第8の接点部421-1〜421-8に向かう方向に突出して形成されている。そして、複合スイッチを組み合わせた状態において、弾性接点部438の先端部は共通接点部421-9に常に押圧して接触しており、また、弾性接点部437の先端部はロータ430の回動位置に応じて第1〜第8の接点部421-1〜421-8と択一的に接離する。
つまり、可動接点435をロータ430に取り付けた状態において、弾性接点部438の先端部は、ロータ430の回動に伴い、第1〜第8の接点部461-1〜461-8を繋ぐ環状領域を移動し、その際、第1〜第8の接点部421-1〜421-8のいずれか1つと順次接続あるいは離間する。
【0015】
ロータ430は、略円形であり、また、中央には中央穴432を有する中央突起部431を、外側には複数の凸部433がそれぞれ形成されている。図示した例では、凸部433は、上記の第1〜第8の接点部421-1〜421-8に対応して8つ形成されている。そして、複合スイッチを組み合わせた状態において、ロータ430は、中央穴432の挿通されたステム480の本体481を中心として回動する。
カバー440は、ロータ430の中央突起431及びステム480の本体481が挿通される中央穴441を有している。また、カバー440の外側には、係止部442、ばね部443、及び凸部444がそれぞれ形成されている。
ここで、係止部442は、複合スイッチを組み合わせた状態において、ベース460の対応する係止部462に係止され、これにより複合スイッチを構成する各部品が多方向スイッチベース460とカバー440との間に一体に取り付けられた状態となる。
【0016】
次に複合スイッチの動作を説明する。
多方向スイッチ450を操作する場合の動作を説明する。
図15において、ステム480を図16に示すA〜D方向に傾斜させると、可動接点475の接点部476はこの傾斜方向に対応して、第1〜第4の接点部461-1〜461-4のいずれかと接触する。また、ステム480を略垂直方向に押下すると、ドームコンタクト470の弾性変形部471が反転する。そして、この反転により、ドームコンタクト470の弾性変形部471を介して共通接点部461-6と第5の接点部461-5とが接触する。なお、ドームコンタクト470の反転によりクリック感が得られる。また、上記の傾斜あるいは押下のためにステム480に加える操作力を解除すれば、ドームコンタクト470の弾性により、ステム480は元の位置に復帰する。
次にロータリースイッチ410を操作する場合の動作を説明する。
ロータ430を回動させた場合、ロータ430は、カバー440の凸部444によって、8つの位置において一時係止されるようになる。つまり、ロータ430の凸部433の間の谷部に凸部444があってロータ430が一時係止されているときは、ロータ430の回動位置が固定された状態となる。上記の一時係止された位置において、ロータ430に一体に取り付けられた可動接点437は、固定接点421の第1〜第8の接点部421-1〜421-8と択一的に順次圧接し、接触する。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−93285(図3,4、段落(0013))
【特許文献2】
特開2000−268679(図1,2、段落(0026)〜(0033))
【特許文献3】
特開2001−195956(図1,2,4、段落(0014)〜(0022))
【特許文献4】
特開平11−306918号公報(図1,2,3))
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1においては、(1)スイッチの操作部は、ハウジング、プッシャ、フレーム、及びキートップから構成されるために部品点数が多くなり、価格が高くなる、(2)キートップのセンターを押圧操作する際、4方向の周辺スイッチが押されないようにするために4方向の周辺可動接点106とプッシャの周辺押圧突起181PPとの間に隙間を空ける必要があり、何らかの反発する構造としなけらばガタが生じる、という欠点があった。
従来例2においては、駆動体212を形成するゴムで意匠キートップ(操作体222)を固定しているが、ゴムという弾性物質を用いているため斜め方向から押圧された場合、同時押し(複数のスイッチがONとなる状態)を防ぐことは構造上無理である。
従来例3においては、センターのスイッチと4方向周辺のスイッチの誤動作を防ぐためにスイッチの操作部材を分割する(押圧部材312と4個の押圧子311eを有する支持部材311)ことにより実現しているが、このため部品点数が増加し、構造も複雑となる。
従来例4においては、複合スイッチは、多方向スイッチとロータリースイッチを別々に構成し、上下に重ねて配置されているため、形状が大型化すると共にコストアップとなる。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、キートップと、中央に設けられた中央スイッチと複数の周辺スイッチとを有し、キートップ中央の押圧操作により中央スイッチを駆動し、キートップ周辺の所定位置の押圧操作により所定の周辺スイッチを駆動する多方向スイッチにおいて、
キートップの操作を復帰させるヒンジ部が設けられたハウジングと、中央スイッチと中央スイッチを中心とする円周上に設けられた複数の周辺スイッチが配設されたベースを備え、
キートップは、下面外周に周辺スイッチ間を2分する線上に位置する、ハウジングと当接する複数の第1のボスを有し、
ハウジングは、複数の周辺スイッチが位置する円周より内側に位置する、キートップと当接する複数の第2のボスを有し、
キートップの周辺の所定位置を押圧して所定の周辺スイッチを操作する際、第1のボスはハウジングと当接せず、第2のボスはキートップと当接して中央スイッチの操作を防止し、キートップの周辺の所定位置以外を押圧操作して周辺スイッチを操作する際、第1のボスはハウジングと当接して、周辺スイッチの誤操作を防止する機能を備える。
【0020】
また、本発明は、多方向スイッチとロータリースイッチからなる複合スイッチにおいて、本発明の上記記載の多方向スイッチと、ベース上の多方向スイッチの複数の周辺スイッチの周囲に複数のロータリースイッチの固定接点を環状に配置し、環状のロータリースイッチの固定接点と摺接する接点を設けた接点ホルダと、キートップを囲む接点ホルダと結合された環状のロータリースイッチの操作部と、接点ホルダと操作部とを回動自在に保持するフレームを備え、操作部の回動操作によりロータリースイッチの切換えを行うロータリースイッチと、を組み合わせて構成し、小型化と部品点数の削減を図る。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の多方向スイッチの実施例を図1〜図5を参照して説明する。
まず、図1〜図3を参照して多方向スイッチの構成を説明する。
図1は、本発明の多方向スイッチの構成例を示す(a)斜視図、(b)上面図、図2は本発明の多方向スイッチの構成例を上方向から見た分解斜視図、図3は、本発明の多方向スイッチの構成例を下方向から見た分解斜視図である。
図1〜図3に示すように多方向スイッチは、円形板状の外形を有し、キートップ1とハウジング2とベース3とから構成される。
図2に示すように、ベース3は、ほぼ円形板状であり、上面中央に中央スイッチ32が配置され、中央スイッチ32を中心とする同一円周上に90°の間隔で4個の周辺スイッチ31が配置されている。また、周縁には90°の間隔で第2の位置決め孔33が設けられる。
【0022】
中央スイッチ32と4個の周辺スイッチ31の構成を説明する。
プリント配線板36の表面には、図6に示された配線パターンと同様な、中央固定接点を構成する2個の固定接点と、中央固定接点を中心とする同一円周上に90°の間隔で4個の周辺固定接点を構成するそれぞれ2個の固定接点と、各固定接点パターンから引き出される引き出し線が設けられる。このプリント配線板36は、基板35に貼着される。
中央固定接点と対向する位置に2個の固定接点を短絡させるドーム状中央可動接点と、4個の周辺固定接点と対向する位置にそれぞれ2個の固定接点を短絡させる4個のドーム状周辺可動接点とを位置決めして片面粘着シート37により固定する。
ドーム状可動接点は、ばね性を有するベリリウム銅板等により形成され、上方から押圧されると、変形(反転動作)して2個の固定接点を短絡させ、押圧を解放すると元の形状に復帰して固定接点から離れる。(図4 参照)
ハウジング2は、リング状の薄板21を有し、リング状薄板21の下面にベース3の4個の第2の位置決め孔33に嵌合固定する4個の第2の位置決めピン22と、リング状薄板21の開口部の上面前方に位置する複数のヒンジ部23を介して支持される基台部25とから構成される。
また、リング状の薄板21の内周近傍には、90°の間隔で4個の周辺スイッチの操作部貫通孔24が設けられ、さらに4個の周辺スイッチの操作部貫通孔24の内側には、基台部25の表面より突出した4個の第2のボス24aが設けられる。基台部25の中央には中央スイッチの操作部の貫通孔26と、この貫通孔26を挟み隣接する周辺スイッチの操作部貫通孔24間を2分する線上に位置して2個の第1の位置決めピン貫通孔27が設けられる。
【0023】
ハウジング2は、弾性を有する合成樹脂等により成形され、ヒンジ部23はU字形、波形等の形状を有し、基台部25をリング状の薄板21に対して上下動、揺動(傾倒)自在に支持する。
キートップ1は、硬質の合成樹脂等により成形され、中央に凹部を有する操作面となる円板状の上面部11を有し、円板状の下面部18の周縁には下向きのリブ12が形成される。円板状の下面部18には、中央に棒状の中央スイッチの操作部14と、ハウジング2の4個の周辺スイッチの操作部貫通孔24と対向する位置に設けられた4個の棒状の周辺スイッチの操作部13と、中央スイッチの操作部14を挟んで隣接する周辺スイッチの操作部13間を2分する線上に位置し、周辺スイッチの操作部13の内側に位置する基台部25の第1の位置決めピン貫通孔27に嵌合して固定する2個の第1の位置決めピン15と、第1の位置決めピン15の基部に設けた2個の段部15aと、2個の段部15aと90°ずらせた位置の基台部当接部16とが設けられる。
【0024】
多方向スイッチの組み立てを説明する。
ハウジング2の4個の第2の位置決めピン22をベース3の第2の位置決め孔33に嵌合して固定する。この場合において、第2の位置決めピンの段部22aによりハウジング2とベース3との間に隙間が設けられ、中央スイッチ32の上方には中央スイッチの操作部貫通孔26が位置し、4個の周辺スイッチ31の上方には周辺スイッチの操作部貫通孔24が位置する。
次に、キートップ1の第1の位置決めピン15を第1の位置決めピン貫通孔27に段部15aが当接するように嵌合して固定する。この場合において、中央スイッチの操作部14は中央スイッチの操作部貫通孔26に挿通され、その先端は中央スイッチ32と対向し、4個の周辺スイッチの操作部13は4個の周辺スイッチの操作部の貫通孔24に挿通され、その先端が4個の周辺スイッチ31に対向する。
また、キートップ1の下面、すなわち、第1のボス17とハウジング2の上面には隙間が形成され、キートップ1は下降可能であり、かつ揺動(傾倒)可能とされる。
【0025】
多方向スイッチの動作を図4、図5を参照して説明する。
図4(a)、図5(e)は、中立状態(中央スイッチと周辺スイッチが共にOFF状態)における図1A−A断面図、図1B−B断面図である。
この状態において、中央スイッチの操作部14と4個の周辺スイッチの操作部13の先端は中央スイッチ32と周辺スイッチ31の上方に位置している。
図4(b)、図5(f)は、キートップ1の左側の周縁が押圧操作された状態(左側周辺スイッチがON状態)における図1A−A断面図、図1B−B断面図である。
キートップ1の左側の周縁が押圧操作されると、ヒンジ部23の弾性に抗して下降し、キートップ1の下面が第2のボス24aに当接し、これを支点として左側に回動(傾倒)する。キートップ1が回動することにより左周辺スイッチの操作部13は下方に移動する。従って、左側周辺スイッチの操作部13の先端は左周辺スイッチ31を押圧することによりスイッチをONする。
また、キートップ1の2個の周辺スイッチ31が位置する間の周縁を押圧操作した場合には、キートップ1のリブ12の下面に設けた第1のボス17がハウジング1に当接してキートップ1の回動を阻止するので2個の周辺スイッチ31が動時にONすることを防止できる。
図4(e)は、キートップ1の中央を押圧操作した状態(中央スイッチがON状態)における図1A−A断面図である。
キートップ1の中央を押圧操作すると、ヒンジ部23の弾性に抗してキートップ1は下降し、中央スイッチの操作部14を下降する。従って、中央スイッチの操作部14の先端は中央スイッチ32を押圧することによりスイッチをONする。この場合において、中央スイッチの操作部14の長さを周辺スイッチの操作部13の長さよりわずかに長くしておく(すなわち、中央スイッチの操作部14が最も下降したときに周辺スイッチの操作部13が周辺スイッチ31を押圧しない長さ)ことにより周辺スイッチ31がONとなることを防ぐ。
また、キートップ1が下降した時、円板状の下面部18がハウジング2に設けた4個の第2のボス24aに当接することによりキートップ1の回動(傾倒)を阻止することができ、周辺スイッチ31がONとなることを防止できる。
キートップ1の中央あるいは周縁の押圧操作を解放すると、ヒンジ部21が基台部25を介してキートップ1を復帰させると共に各操作部を復帰させ、各スイッチのドーム状可動接点の押圧が解除され元の状態に復元して固定接点から離れる。
【0026】
図6,7を参照して、前述した多方向スイッチとロータリースイッチを組み合わせた複合スイッチを説明する。
多方向スイッチの構成及び動作は前述したとおりであるので説明を省略する。ロータリースイッチは、ロータリースイッチの操作部41、基板に固定されたハウジング2の外周部に設けられたローレット部42、基板35に取り付けられるフレーム43、ロータリースイッチの操作部41に結合される円環状の接点ホルダ46、接点ホルダ46の下面に取り付けられるロータリースイッチ可動接点47、接点ホルダ46に取り付けられる略U字状であり、その両端にローレット部42と係合するばね凸部45を有するディテントの板バネ44、プリント配線板36上の周辺スイッチ固定接点31aの外周に配設されたロータリースイッチの固定接点45a、45b、45c等から構成される。また、固定接点45a、45cは中央スイッチ固定接点32aを中心とする円周上に互いに間隔をおいて複数配設され、また、固定接点45a、45cの間には共通接点となる円環状の固定接点45bが設けられ、それぞれの固定接点は図6の下図に示すように引き出し線、接続端子を介して接続される。
基板35上には、順次両面粘着シート38、表面中央部に中央スイッチ固定接点32a、その周囲の周辺スイッチ固定接点31a、その周囲のロータリースイッチの固定接点45a、45b、45cが配設されたプリント配線板36、中央スイッチ固定接点32aと周辺スイッチ固定接点31aに対向するように設けられたドーム状可動接点31b、32b(図4 参照)を位置決め固定するための片面粘着シート37が設けられベース3が構成される。
【0027】
リング状のフレーム43の下面には複数のピン43aが設けられ、基板35に設けられた複数の位置決め孔35aに嵌合固定される。この際、円環状の接点ホルダ46はベース3とフレーム43との間に回動自在に支持される。
円環状のロータリースイッチの操作部41は、下面に設けた複数のピン41aを接点ホルダ46の複数の位置決め孔46aに嵌合することにより接点ホルダ46に取り付けられる。
また、接点ホルダ46の下面にはロータリースイッチの固定接点45a、45b、45cと接触するロータリースイッチの可動接点47が取り付けられる。ロータリースイッチの可動接点47は略長方形状のばね材で構成され、両端部にはロータリースイッチの固定接点45a、45b、45cとそれぞれ押圧接触する突出して形成された3つの分岐した接触部が設けられ、3つに分岐した中央部の接触部はロータリースイッチの固定接点の中央の環状のロータリースイッチ固定接点45bと接触し、また3つに分岐した両端の接触部は間隔をおいて配設された複数のロータリースイッチ固定接点45a、45cと択一的に接離する。従ってロータリースイッチの可動接点47を介してロータリースイッチの固定接点45bと複数のロータリースイッチの固定接点45a、45cが接続される。
ディテントの板ばね44は、略U字形状でありその両端部には対向するようにばね凸部45が設けられ、U字の中央部で接点ホルダ46に固着される。このばね凸部45はハウジング2の外周部に設けられたローレット部42と係合する。
ばね凸部45とローレット部42と係合することによりロータリースイッチの固定接点45a、45b、45cに対してロータリースイッチの可動接点47を所定位置に係止することができ、また回動操作時のクリック感を出すことができる。
【0028】
次に複合スイッチの動作を説明する。
ロータリースイッチの操作部41を回動操作すると、同時に接点ホルダ46が回動される。この際、接点ホルダ46に取り付けられたディテント板ばね44に設けたばね凸部45がローレット部42と係合することによりロータリースイッチの可動接点47の両端の接触部を複数のロータリースイッチの固定接点45a、45cの所定の固定接点のいずれかあるいは複数と接触するように位置決めがされる。
接点ホルダ46の位置決めが行われると、下面に設けられたロータリースイッチの可動接点47はプリント配線板36上のロータリースイッチの固定接点45bと所定のロータリースイッチの固定接点45a、あるいは45cを短絡させる。すなわち、ロータリースイッチの操作部41の回動操作により順次ロータリースイッチの可動接点47を介してロータリースイッチの固定接点45bと複数のロータリースイッチの固定接点45a、45cのいずれか、あるいは複数と接続される。また、ロータリースイッチの切換構成は、用いられる切換回路等により変更することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の多方向スイッチは(1)多方向スイッチユニットを備えたベースとハウジングとキートップにより多方向スイッチを構成することができるので部品点数を削減して組立て作業性の向上を図ることができ、(2)キートップを含む回転体をハウジング一体のヒンジ構造にて実現することにより部品点数を削減して安価な構成とすることができ、(3)キートップを含む回転体のガタを基台部とヒンジ部を介してハウジングに固定することにより防ぐことができ、(4)キートップの斜め方向同時押しとセンターと4方向の同時押しを防ぐことができる。
また、本発明の複合スイッチは従来の複合スイッチと比べて全体形状において径はやや大きくはなるが薄く構成することができ、このスイッチを組み込む装置の小型化を図ることができ、プリント配線板に多方向スイッチとロータリースイッチの固定接点を設け、ハウジング2の外周部にローレット部を設ける等により部品を共用することができるためにコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多方向スイッチの構成例を示す(a)斜視図、(b)上面図。
【図2】本発明の多方向スイッチの構成例を上方向から見た分解斜視図。
【図3】本発明の多方向スイッチの構成例を下方向から見た分解斜視図。
【図4】図1A−A断面図((a)中立状態、(b)左側周辺スイッチON状態、(c)中央スイッチON状態)。
【図5】図1B−B断面図((e)中立状態、(f)左側周辺スイッチON状態)。
【図6】本発明の複合スイッチの構成例を示す斜視図。
【図7】本発明の複合スイッチの構成例を示す分解斜視図。
【図8】従来例1の多方向操作スイッチの分解斜視図。
【図9】従来例1の多方向操作スイッチの断面図。
【図10】従来例2の多方向操作スイッチの断面図。
【図11】従来例2の多方向操作スイッチの分解斜視図。
【図12】従来例3の多方向操作スイッチの断面図。
【図13】従来例3の多方向操作スイッチのキートップと弾性部材を取り去った状態の上面図。
【図14】従来例3の多方向操作スイッチの支持部材の下方向から見た斜視図。
【図15】従来例4の複合スイッチの分解斜視図。
【図16】従来例4の複合スイッチの要部上面図。
【図17】従来例4の複合スイッチの断面図。
Claims (2)
- キートップと、中央に設けられた中央スイッチと複数の周辺スイッチとを有し、キートップ中央の押圧操作により中央スイッチを駆動し、キートップ周辺の所定位置の押圧操作により所定の周辺スイッチを駆動する多方向スイッチにおいて、
キートップの操作を復帰させるヒンジ部が設けられたハウジングと、中央スイッチと中央スイッチを中心とする円周上に設けられた複数の周辺スイッチが配設されたベースを備え、
キートップは、下面外周に周辺スイッチ間を2分する線上に位置する、ハウジングと当接する複数の第1のボスを有し、
ハウジングは、複数の周辺スイッチが位置する円周より内側に位置する、キートップと当接する複数の第2のボスを有し、
第1のボスと第2のボスは、キートップの周辺の所定位置を押圧して所定の周辺スイッチを操作する際、第1のボスはハウジングと当接せず、第2のボスはキートップと当接して中央スイッチの操作を防止し、キートップの周辺の所定位置以外を押圧操作して周辺スイッチを操作する際、第1のボスはハウジングと当接して、周辺スイッチの誤操作を防止する機能を備えた構成とすることを特徴とする多方向スイッチ。 - キートップと、キートップの操作を復帰させるヒンジ部が設けられたハウジングと、中央に設けられた中央スイッチと中央スイッチを中心とする円周上に設けられた複数の周辺スイッチが配設されたベースを備え、
キートップは、下面外周に周辺スイッチ間を2分する線上に位置する、ハウジングと当接する複数の第1のボスを有し、
ハウジングは、複数の周辺スイッチが位置する円周より内側に位置する、キートップと当接する複数の第2のボスを有し、
第1のボスと第2のボスは、キートップの周辺の所定位置を押圧して所定の周辺スイッチを操作する際、第1のボスはハウジングと当接せず、第2のボスはキートップと当接して中央スイッチの操作を防止し、キートップの周辺の所定位置以外を押圧操作して周辺スイッチを操作する際、第1のボスはハウジングと当接して、周辺スイッチの誤操作を防止する機能を備え、キートップ中央の押圧操作により中央スイッチを駆動し、キートップ周辺の所定位置の押圧操作により所定の周辺スイッチを駆動する多方向スイッチと、
前記ベース上の複数の周辺スイッチの周囲に環状に配置された複数のロータリースイッチの固定接点と、環状のロータリースイッチの固定接点と摺接する接点を設けた接点ホルダと、前記キートップを囲むように配置された接点ホルダと結合された環状のロータリースイッチの操作部と、接点ホルダと操作部とを回動自在に保持するフレームを備え、操作部の回動操作によりロータリスイッチの切換えを行うロータリースイッチと、から構成されたことを特徴とする複合スイッチ。
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