JP3773562B2 - 複数のコンパクトディスク用容器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のディスクを収納するための装置、特にコンパクトディスク用の容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、複数のコンパクトディスクを収納するための容器はトレイ状であって、コンパクトディスクを収容するための横ならびの空間を有していた。
【０００３】
このような構造の容器は、収納するディスクが増えると横寸法のみが大きくなり、美観を損ねるのみならず、容器を置く場所を広くとらねばならなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は以上に述べた従来の容器の問題点をふまえ、２個以上のディスクを収容し、個別に出し入れをすることを可能にすると共に、その外寸法を減じることにより、容易に置場を確保することのできる容器を提供する。
【０００５】
本発明の目的は、美観に優れ、なおかつ使用しやすい３次元寸法比率を有する容器を提供することである。さらに、その構造的特徴により、使用に当たっての信頼性及び安全性を有する容器を提供することである。また、市販の部品や材料を使用することにより、経済的にも有利な容器を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明による複数ディスク用容器は、２つ以上のディスクを収容可能なトレイ状本体を備え、トレイ状本体は第１ディスクを収容するための第１領域と、第１領域より高い位置に配置されており少なくとも一つの第２ディスクを収容するための第２領域とを有し、各ディスクは第１領域と第２領域に個別に且つ軸方向に係脱可能とされている。更に、少なくとも一つの第２ディスクは第１領域に収容されている第１ディスクに対して第１領域と第２領域との高さ位置の差に基づいて一定の間隔を置いて部分的に重なりあうように第２領域に配置されている。
また、本発明による、別の複数ディスク用容器は、２つ以上のディスクを収容可能なトレイ状本体を備えたディスク用容器であって、トレイ状本体はその底部に第１平面及び第２平面を有し、第１平面と第２平面とは高さを違えて横に並んでおり、容器は、第１平面に受け入れられるようにトレイ状本体に対して回転可能に取り付けられた第１外開きフレームと、第２平面に部分的に受け入れられるようにトレイ状本体に対して回転可能に取り付けられた第２外開きフレームとを有し、第２平面に受け入れられない第２外開きフレームの部分は第１平面上に受け入れられた第１外開きフレームに対して第１平面と第２平面との高さ位置の差に基づいて一定の間隔を置いて部分的に重なるように配置され、第１外開きフレーム及び第２外開きフレームはそれぞれ両面で２枚ずつディスクを支持可能であることを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
第１図から第７図には、複数のディスク、特にコンパクトディスクのための容器１が示されている。容器１は、前カバー３ａ、後カバー３ｃ、およびそれらを連結する連結部３ｂを有する外側ケース２を有する。
【０００８】
望ましくは複数のシート４が冊子状に前カバー３ａの内表面に取り付けられ、トレイ状本体１０が後カバー３ｃの内表面に配設される。トレイ状本体１０は間に粘着材料を挿入し、もしくはその他一般的な方法によって後カバー３ｃに取り付けられる。また、本体１０とカバー３ｃは一体に形成されることも可能である。
【０００９】
図２および３に示されるように、トレイ状本体１０は第１コンパクトディスク２１を収容するための第１領域２０を有する。第１領域２０は、ディスクを収容保持するための周知のカップリング部２３と、収容されたディスク２１の取外しを可能とするための周知の周辺凹部２２とを有する。
【００１０】
トレイ状本体１０はさらに第２コンパクトディスク３１を収容するための第２領域３０を有する。第２領域３０は、第１領域２０よりも高い位置に形成される。第２コンパクトディスク３１は第１コンパクトディスク２１と部分的に重なり、かつ間に一定の間隔を置いて配置される。また、第１コンパクトディスク２１が第１領域２０に収容され、第２コンパクトディスク３１が第２領域３０に部分的に収容されている状態で、第１領域２０に備わるカップリング部（２３）は第２コンパクトディスク３１による第１コンパクトディスク２１への重なりの範囲外に位置している。よって使用者は、図３の破線によって示すごとく、容易にどちらのディスクも取り出すことが可能である。
２枚のディスクを間隔を置いて部分的に重ねて配置することにより、容器の外寸法を顕著に減らし、かつ３次元寸法比率を減じることができる。
【００１１】
図４から図７に示すように、上述の構成によって３枚のディスクを収容する容器を提供することも可能である。この場合、外開きフレーム４０が第２領域３０に形成され、トレイの一端に回転可能に取り付けられる。フレーム４０は、その一面に第２コンパクトディスク３１を収容し、反対側の他方の面に別の第２コンパクトディスクとしての第３コンパクトディスク４１を収容し、両コンパクトディスクをそれぞれ個別に軸方向に係脱可能にしている。
【００１２】
図に明確に示されているとおり、フレーム４０を外側に回転させることによりコンパクトディスクを取り外すことができる。また、コンパクトディスクを取り外すための周知の凹部が第２領域３０およびフレーム４０の周囲領域に形成されている。
【００１３】
図８から１２に、複数のコンパクトディスク用の容器１０１が示される。容器１０１は、前カバー１０３、後カバー１０５、およびそれらを連結する連結部１０４を有する外側ケース１０２を有する。
【００１４】
望ましくは、必要な表示をするための複数のシート１０６が冊子状に前カバー１０３の内表面に取り付けられ、トレイ状本体１１０が後カバー１０５の内表面に配設される。トレイ状本体１１０は間に粘着材料を挿入し、もしくはその他一般的な方法によって後カバー１０５に取り付けられる。
【００１５】
本発明の重要な特徴は、トレイ状本体が、その底に第１平面１１１と、その上部に形成される第２平面１１２を有することにある。容器１０１は第１外開きフレーム１２０を有し、該フレームはトレイ状本体１１０の一端に回転可能に取り付けられ、その両面に２枚のコンパクトディスク１２１と１２２を支持する。これらのディスクは周知の方法によって中央カップリング部１２３に取り付けられる。
【００１６】
複数の凹部１２４が第１フレームの両面の、ディスク１２１と１２２の周囲領域に形成され、グリップ部を構成する。
第１フレーム１２０は平面１１１上に配置され、第２平面１１２を超えない厚みを有する。
【００１７】
第２フレーム１３０がトレイ状本体１１０の反対側の一端に回転可能に取り付けられ、その両面にコンパクトディスク１３１と１３２を支持する。これらのディスクもまた周知の方法によって中央カップリング部１３３に取り付けられる。
【００１８】
この場合においてもフレーム１３０は複数の凹部１３４をディスク１３１と１３２の周囲領域に有する。
第２フレーム１３０は平面１１２上に部分的に配置され、残りの部分は第１平面１１１上に張り出しており、第１平面１１１と第２平面１１２との高さ位置の差に基づいて、第１フレーム１２０との間に間隔を置いて重なるように配置される。第２平面１１２の第１平面１１１の周囲領域には、凹部１４０が形成され、使用者が第１フレーム１２０を持って外側に回転させるのを容易にする。また、第１フレーム１２０が第１平面１１１に受け入れられており、第２フレーム１３０が第２平面１１２に部分的に受け入れられているときに、第１フレーム１２０に備わるカップリング部（１２３）は、第２フレーム１３０による第１フレーム１２０への重なりの範囲外に位置しているので、図３と同様の仕方で表側のディスクの取り出しが容易になっている。
【００１９】
上記の構造により、４枚のコンパクトディスクを収容し、一枚ずつの取りだしが可能な容器を得ることができる。
【００２０】
【発明の効果】
本発明は以上のように、高さが互いに異なる第１及び第２領域を形成する、或いは高さが互いに異なる第１平面又は第２平面上に第１及び第２外開きフレームを設けることにより、第１及び第２のコンパクトディスクを両領域の高さの差、或いは両平面の高さの差に基づいて間に間隔を置いて部分的に重なりあう状態に収容し、収容されたコンパクトディスクの取外しが容易であってかつ外寸法を効果的に減じた容器を提供することができる。本発明に記載の容器は様々な構成を採ることが可能であるが、それらは全て本発明の範囲に含まれる。また、使用する材料は必要に応じて選択しうる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の容器を閉じた状態の斜視図。
【図２】本発明の２枚のディスクを収納する容器を開いた状態の斜視図。
【図３】本発明の２枚収容用容器の断面図。
【図４】本発明の３枚収容用容器の内部を示した斜視図。
【図５】本発明の３枚収容用容器の第２および第３ディスクを開いた状態の斜視図。
【図６】本発明の３枚収容用容器の断面図。
【図７】本発明の３枚収容用容器の第２および第３ディスクを開いた状態の断面図。
【図８】本発明の４枚収容用容器を閉じた状態の斜視図。
【図９】図８の容器の前カバーをあけた状態の斜視図。
【図１０】図８の容器の長手方向の断面図。
【図１１】図８の容器の一方のフレームを開いた状態の斜視図。
【図１２】図８の容器の両方のフレームを開いた状態の斜視図。
【符号の説明】
１ 容器
２ 外側ケース
３ａ 前カバー
３ｂ 連結部
３ｃ 後カバー
４ シート
１０ トレイ状本体
２０ 第１領域
２３ カップリング部
２２ 周辺凹部
３０ 第２領域
３１ 第２コンパクトディスク
４０ 外開きフレーム
１０１ 容器
１０３ 前カバー
１０５ 後カバー
１０４ 連結部
１０２ 外側ケース
１０６ シート
１１０ トレイ状本体
１１１ 第１平面
１１２ 第２平面
１２０ 第１外開きフレーム
１２１，１２２ コンパクトディスク
１２３ 中央カップリング部
１３０ 第２フレーム
１３１，１３２ コンパクトディスク

Claims (10)

1. ２つ以上のディスクを収容可能なトレイ状本体（１０）を備え、
   前記トレイ状本体は第１ディスク（２１）を収容するための第１領域（２０）と、前記第１領域（２０）より高い位置に配置されており少なくとも一つの第２ディスク（３１，４１）を収容するための第２領域（３０）とを有し、
   前記各ディスク（２１，３１，４１）は前記第１領域と前記第２領域に個別に且つ軸方向に係脱可能とされているディスク用容器であって、
   少なくとも一つの前記第２ディスクは前記第１領域に収容されている前記第１ディスクに対して前記第１領域と前記第２領域との高さ位置の差に基づいて一定の間隔を置いて部分的に重なりあうように前記第２領域に配置されることを特徴とする複数ディスク用容器。
2. 前記容器がさらに、前カバー（３ａ，１０３）、後カバー（３ｃ，１０５）及びそれらを連結する連結部（３ｂ，１０４）からなるケース（２，１０２）を有し、前記トレイ状本体が前記後カバーの内側表面に結合されることを特徴とする請求項１記載の複数ディスク用容器。
3. 前記前カバー（３ｂ，１０３）の内側表面に、複数のシート（４，１０６）が冊子状に連結されたことを特徴とする請求項１又は２記載の複数ディスク用容器。
4. 前記第１領域（２０）と前記第２領域（３０）とは、更に、収容されたディスクを取り出すためにディスクの周囲領域に形成された複数の凹部を有することを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の複数ディスク用容器。
5. 前記第２領域（３０）は、一方の面に一つの前記第２ディスク（３１）を、また反対側の他方の面に別の前記第２ディスク（４１）をそれぞれ個別に且つ軸方向に係脱可能な外開きフレーム（４０）を有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の複数ディスク用容器。
6. 前記各領域は対応する前記各ディスクを軸方向に係脱可能とするためのカップリング部（２３）を備えており、前記第１領域（２０）に備わる前記カップリング部（２３）は、前記各ディスクがそれぞれ前記各領域に収容された状態で、前記第２ディスクによる前記第１ディスクへの重なりの範囲外に位置していることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の複数ディスク用容器。
7. ２つ以上のディスクを収容可能なトレイ状本体（１１０）を備えたディスク用容器であって、
   前記トレイ状本体はその底部に第１平面（１１１）及び第２平面（１１２）を有し、
   前記第１平面と前記第２平面とは高さを違えて横に並んでおり、
   前記容器は、前記第１平面に受け入れられるように前記トレイ状本体に対して回転可能に取り付けられた第１外開きフレーム（１２０）と、前記第２平面に部分的に受け入れられるように前記トレイ状本体に対して回転可能に取り付けられた第２外開きフレーム（１３０）とを有し、
   前記第２平面に受け入れられない第２外開きフレームの部分は前記第１平面上に受け入れられた前記第１外開きフレームに対して前記第１平面と前記第２平面との高さ位置の差に基づいて一定の間隔を置いて部分的に重なるように配置され、
   前記第１外開きフレーム及び前記第２外開きフレームはそれぞれ両面で２枚ずつディスクを支持可能であることを特徴とする複数ディスク用容器。
8. 前記第１外開きフレーム及び前記第２外開きフレームは、それぞれ前記トレイ状本体の対向する一対の端部に回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項７に記載の複数ディスク用容器。
9. 前記第２平面は、更に、前記第１外開きフレームを持ちやすくするために、前記第１平面の周囲部分に形成された半円型の凹部を有することを特徴とする請求項７又は８に記載の複数ディスク用容器。
10. 前記各外開きフレームは対応する前記ディスクを軸方向に係脱可能とするためのカップリング部（１２３）を備えており、前記第１外開きフレームに備わる前記カップリング部（１２３）は、前記各外開きフレームが前記各平面に受け入れられている状態で、前記第２外開きフレーム（１３０）による前記第１外開きフレーム（１２０）への重なりの範囲外に位置していることを特徴とする請求項７〜９のいずれか１項に記載の複数ディスク用容器。

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