JP3772797B2 - 携帯用電灸器及び電灸装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾電池又は二次電池等の電源を備えたケーシングの一端に、該電源に接続された電熱線を有する加温部を備え、前記ケーシングの他端に、前記電源をON−OFFするためのスイッチ部を備えた携帯用電灸器及びその携帯用電灸器の加温部の複数を利用して複数箇所の経穴に一度に加温することができる電灸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から温灸方法としては、米粒又は半米粒大の艾(もぐさ)やセンネン灸を用いて、病気に応じて決まっている所定の経穴に施灸するものが知られている。そして、前記施灸する場合には、例えば病院等において患者に棒灸やセンネン灸を渡し(自分で薬局等で自分で購入する場合もある)、自宅に持ち帰って自分で施灸するように指示することもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の場合、艾やセンネン灸に火を付けて施灸することになるが、経穴によっては患者の体勢が制限されることがあるだけでなく、火傷や火事になることがあり、施灸を行うことが難しいものであった。特に、自宅で年寄りの患者等が棒灸により施灸する場合には、前記火事を引き起こす可能性が高いものであった。
又、前記藻草を同じ経穴に3壮(3回)据えて艾の温度変化を検出してグラフにしたものを、図15に示している。図15では、3つの異なるピーク温度TA,TB,TCが示され、いずれも200℃を越える高温であるため、前記火傷や火事になりやすいだけでなく、艾を据える量の違い等によってピーク温度が異なっており、しかもそのピーク温度の低温時と高温時の温度差が大きいため、施灸に耐えきれない場合も多く、扱い難いものであった。
又、遠足などにより外出した外出先で蜂などの毒性の強い昆虫等に刺された場合に、前記艾を常時持ち歩いていないため、艾を用いて治療することが難しいものであった。
又、前記艾を多数の経穴に一度に据えることができないため、何回も施灸を行わなければならず、手間のかかる不便なものであった。
【0004】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、火傷や火事を防止し、適温にて経穴に当てることができ、しかも持ち運びに便利であるだけでなく、多数の経穴に熱を一度に与えることができる携帯用電灸器及び電灸装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯用電灸器は、前述の課題解決のために、乾電池又は二次電池等の電源を備えたケーシングの一端に、該電源に接続された電熱線を有する加温部を備え、前記ケーシングの他端に、前記電源をON−OFFするためのスイッチ部を備えてなり、前記電熱線の前方に、該電熱線からの熱を所定範囲に絞り込むためにほぼ中心部に開口部が形成された金属板を設け、前記電熱線を駆動及び駆動停止させるための電熱線駆動制御回路を前記ケーシングに備えさせ、前記電熱線駆動制御回路が、前記電熱線を複数回駆動させるときの第2回目以降の駆動時間を第1回目の駆動時間よりも短く設定した状態で記憶させるための駆動時間記憶手段と、前記駆動時間記憶手段からの駆動時間に基づいて前記電熱線の駆動を行って該電熱線から放射される熱の上限温度をほぼ同一温度に保つための温度制御手段とを備え、前記温度制御手段が、パターン化された複数の制御プログラムからなり、前記複数の制御プログラムを選択するための選択部を備え、前記選択部を、前記スイッチ部にて兼用構成したことを特徴としている。
従って、電源をON操作して電熱線を駆動すると、電熱線から放射される熱の放射範囲が金属板にて絞り込まれることによって、特定範囲に効率よく熱を集めて温度を高めることができると共に火傷する範囲を小さく抑えることができる。尚、前記金属板の開口部の大きさを変更することによって、電熱線から外部に放射される熱の放射範囲を変更することができる。
又、第1回目に電熱線を駆動する直前の電熱線の周囲温度が最も低く、第1回目の駆動を所定時間行うことにより、所定温度になったとして電熱線の駆動を一旦停止する。そして、所定時間経過後、第2回目の電熱線を駆動するときには電熱線が完全に冷えていないため、電熱線の周囲温度が第1回目に電熱線を駆動する直前の電熱線の周囲温度よりも高くなり、その分だけ第2回目の電熱線の駆動時間を短く設定する、つまり第3回目以降の電熱線の駆動時間は更に短く設定することによって、電熱線から放射される熱の最高温度をほぼ同一温度に維持することができる。
又、前記温度制御手段が、パターン化された複数の制御プログラムからなり、前記複数の制御プログラムを選択するための選択部を備えさせることによって、複数の制御プログラムの中から選択部によって選択するだけで、その選択された制御プログラムに沿って電熱線の温度制御を自動的に行うことができる。
又、前記選択部を、前記スイッチ部にて兼用構成することによって、それらを別々に設ける場合に比べて部品点数の削減化を図ることができるだけでなく、スイッチのON操作に連続して選択部の選択操作を行うことができる。
【0006】
前記電熱線の後方に該電熱線からの熱を前方に向けて反射させるための反射部を設けることによって、後方に放射される熱をも前方側へ反射させて熱の放射量を増大させることができる。
【0007】
前記加温部を覆うカバー体の前側に形成された熱放出用の開口部を、透明な保護膜にて覆うことによって、開口部から髪の毛等が入り込んで焼けてしまうことを防止することができる。
【0008】
前記加温部の基端部を、前記ケーシングの一端にそれに対してほぼ直交する方向の支軸で揺動自在に枢支連結することによって、加温部をケーシングに対してあらゆる角度に揺動させることができるから、体勢を変更させなくても、加温部をどの位置の経穴に対しても加温部からの熱を確実に放射することが可能になる。
【0009】
前記金属板の開口部を、3〜4mmの範囲の直径を有する円形の開口部から構成することによって、経穴に当てる範囲を直径が0.3〜0.8mmの円形の範囲にすることができ、火傷の範囲を最小限に抑えることができ、好ましい。
【0014】
前記スイッチ部が、前記電熱線の駆動に伴って点灯する点灯手段を備えることによって、加温部の駆動状態を直ちに把握することができる。
【0015】
前記電熱線の駆動時間を表示するための表示部を備えさせることによって、例えば左右の同じ経穴に加温部からの熱を放射して、熱を感じたときに加熱部の駆動を停止させ、そのときの駆動時間を把握することで、左右それぞれの感熱度を測定することができる。前記感熱度により経絡のアンバランス及び臓腑機能状態を推定することができる。
【0016】
請求項1に記載の加温部の複数を経穴に固定可能な固定手段と、前記複数の加温部を駆動するための電源部とからなる電灸装置を用いることによって、多数の経穴を一度に加温することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜図4に、本発明の携帯用電灸器が示されている。この携帯用電灸器は、電源としての2個の乾電池1,1を一直線上に直列状態で収納可能な空間を備えた円筒状(楕円筒状又は角筒状等でもよい)のケーシング2と、このケーシング2の一端に形成された螺子部2Aにねじ込み固定される加温部3と、前記ケース2の他端に取り付けられたスイッチ部4等から構成され、スイッチ部4をON操作して経穴に加温部3を当てることによって加温部3からの熱を伝達することができるようにしている。前記乾電池は、単3サイズの1.5Vのものを使用し、2個で3Vの電圧を発生させるものから構成しているが、乾電池の種類及び個数は自由に変更することができる。又、前記乾電池に代えて、鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池等の各種の蓄電池(二次電池)等でもよい。ここでは、前記ケーシング2に、通常のペンライトを構成するケーシング部分を用いて、それの一端部に加温部を取り付けた構造としているが、他の構成であってもよい。
【0018】
前記加温部3は、前記乾電池1からの電圧を受けて発熱する電熱線5と、この電熱線5の両端に電圧をかけて電熱線5を発熱させるための左右一対の電極6,6と、前記電極6,6の基端部が固定された絶縁基板K等を備えたヒータ本体部7と、前記電熱線5のマイナス側と乾電池1のマイナス側とをケーシング2を介して導通状態にするための固定ソケット8と、これら全てを収納すると共に前記ケーシング2のねじ部2Aにねじ込み固定可能なねじ部9Aを一端に備え、かつ、他端に開口9Kを備えた円筒状で外形が先端側ほど先細り形状となるカバー体9とからなっているが、他の構成であってもよい。
【0019】
図2〜図5に示すように、前記カバー体9の内部の先端側箇所に、該カバー体9の内部に収納される前記電熱線5からの熱を所定範囲Hに絞り込むためにほぼ中心部に開口部10Aが形成されたアルミニウム等で形成された円環状又はドーナツ形状の金属板10を備えさせてあり、集光レンズ10の開口部10Aを通して放射される熱に対して開口部10Aに当たって反射した熱を重ね合わせることで、所定範囲Hのみ熱の放射量を集中させて設定温度(70℃〜80℃の間)に高めることができるようにしている。前記所定範囲Hは、0.3mm〜0.8mmが最適であり、前記開口部10Aを3〜4mmの範囲の直径を有する円形の開口部に構成することによって、所定範囲Hを、0.3mm〜0.8mmに設定することができる。尚、前記電熱線5から金属板10までの距離は、2〜3mmの範囲に設定しているが、電熱線5の太さや前記開口部10Aの大きさ等によって前記距離を変更することで、所定範囲Hを0.3mm〜0.8mmに設定することになる。
【0020】
又、カバー体9の前端部に、カバー体9の開口9Kを閉じるための耐熱性でフィルム状の透明な保護膜11を貼り付けており、毛髪などがカバー体9の内部に入り込んで電熱線5からの熱により燃えてしまうことがないようにしている。尚、前記保護膜11の厚みは、熱を透過し易い厚みの薄いフィルム状のものが好ましいが、毛髪などがカバー体9の内部に入り込むことを防ぐことができるものであれば、他の構成のものであってもよい。
【0021】
又、前記電熱線5の後方に、電熱線5からの熱を前方に向けて反射させるための反射部としての反射鏡12を取り付けてあり、反射鏡12から反射した熱をも外部に照射することによって、熱の放射量を飛躍的に増大させることができるようにしている。図では、前記反射鏡12を凹面形状に形成することによって、後方に発する熱を中心部に反射させてより一層熱の放射量を増大させることが出来る利点があるが、偏平な面であってもよい。
【0022】
前記スイッチ部4は、押しボタン式の可動操作部4Aと、この可動操作部4Aを支持すると共に可動操作部4Aの押し操作により前記乾電池1,1と前記加温部3の電熱線5とを導通状態にするための本体部4Bとからなっている。前記本体部4Bの側面には、胸ポケット等に挟持固定するためのクリップ17が取り付けられているが、無くてもよい。前記スイッチ部4を押しボタン式に構成する他、図8に示すように回転式に構成する他、揺動式のものであってもよい。
【0023】
図4〜図6に示すように、前記カバー体9の内部に電熱線5からの熱により変化する内部温度を検出するための温度センサ18を配置し、前記温度センサ18からの温度が設定された上限温度に達したときに前記電熱線5の駆動を停止するための電熱線駆動制御回路19を前記ケーシング2に備えさせることによって、電熱線からの熱による放射温度を設定された上限温度に保持することができるようにしているが、所定時間のみ電熱線5の駆動を行うことにより内部温度を所定温度に維持するためのタイマ回路を設けて実施してもよい。
【0024】
前記電熱線駆動制御回路19は、前記電熱線5を複数回駆動させるときの駆動時間を後の駆動時間ほど短く設定した状態で記憶させるための駆動時間記憶手段20と、前記駆動時間記憶手段20からの駆動時間に基づいて電熱線5の駆動を行って電熱線5から放射される熱の最高温度(上限温度)をほぼ同一に保つための温度制御手段21とを備えている。
従って、スイッチ部4がON操作されると、駆動時間記憶手段20にて記憶されている第1回目の駆動時間(図7では約7秒間)駆動した後、設定時間(図7では約8秒間)駆動停止し、設定時間駆動停止後の下限温度T4が第1回目の駆動開始直前の時の温度(図7では示していないが、32℃よりも低い温度になる)よりも高い42℃であるため、第2回目の駆動時間を前記駆動時間よりも短い時間(図7では4秒)にして駆動することによって、上限温度T2を第1回目の上限温度T1(図7では80℃)と同一温度の80℃に達することができるようにしている。そして、前記第2回目の駆動が停止し、設定時間(図7では約8秒間)駆動停止した後、前記下限温度T4と同一温度の下限温度T5から第3回目の駆動時間を前記第2回目の駆動時間と同じ駆動時間(図7では4秒)にして駆動することによって、上限温度T3を第1回目の上限温度T1や第2回目の上限温度T2と同一温度の80℃にすることができるようにしているが、実際には、周囲温度変化等の影響により上限温度T1〜T3が多少変動することになる。尚、図7では、上限温度を80℃に設定しているが、70℃〜80℃の間の任意の温度に設定して実施してもよい。又、前記3つの上限温度T1,T2,T3が全て同一温度になるようにしたが、70℃〜80℃で任意の異なる温度になるように前記駆動時間を設定して実施することもできる。又、下限温度T4,T5,T6をいずれも42℃としたが、他の温度に設定して実施してもよい。例えば、下限温度が徐々に高くなるようにすれば、上限温度へ達するための駆動時間を更に短くすることができる。
又、前記温度制御手段21が、パターン化された複数(ここでは4個であるが、複数であれば何個であってもよい)の制御プログラムからなり、前記4個の制御プログラムを選択するための選択部22を、図8に示すように、回転式のスイッチ部4に備えさせることによって、4つの制御プログラムの中から選択部22によって選択するだけで、その選択された制御プログラムに沿って電熱線5の温度制御を自動的に行うことができるようにしている。図8においてスイッチ部4に付されている数字の3は、前述のように3回上限温度に達するように電熱線5の駆動制御を行うためのプログラムを開始することができる位置を示し、又、5は、5回上限温度に達するように電熱線5の駆動制御を行うためのプログラムを開始することができる位置を示し、11は、11回上限温度に達するように電熱線5の駆動制御を行うためのプログラムを開始することができる位置を示し、21は、21回上限温度に達するように電熱線5の駆動制御を行うためのプログラムを開始することができる位置を示しているが、図に示されるものに限定されるものではない。尚、記憶された上限温度が多ければ多いほど時間がかかることになる。このように図8のOFF位置から反時計周りに可動操作部4Aを連続的に回転させることによって、可動操作部4Aの矢印の向き(方向)を21、11、5、3のいずれかに迅速に位置させることができる利点がある。図8のON位置に可動操作部4Aを回転させて矢印を向けて可動操作部4Aを押し込むことによって、予め設定された温度(70℃〜80℃の間の温度)に常に維持することができるように電熱線5の駆動を行い、前記可動操作部4Aの矢印の向き(方向)を21、11、5、3のいずれかに位置させて可動操作部4Aを押し込むことによって、前述の駆動制御を開始するのである。
前記可動操作部4Aの内部に、加温部3の駆動、つまり電熱線5の駆動に伴って点灯する発光ダイオード等の点灯手段を備えさせておけば、その可動操作部4Aの点灯状態により電熱線5が駆動されているかどうかを把握することができる。
又、図11に示すように、前記電熱線5の駆動時間をデジタル表示するための表示部23を備えさせて実施してもよい。
【0025】
前記携帯用電灸器を、図9及び図10に示すように構成してもよい。つまり、前記加温部3の基端部と前記ケーシング2とをジョイント部材16を介して連結してもよい。前記ジョイント部材16は、前記ケーシング2の先端のねじ部2Aにねじ部13Aを螺合することで固定された二股状の支持部13と、一端(基端部)が前記支持部13に挟み込まれた状態でピン14を介して枢支連結されると共に他端(先端部)に前記カバー体9のねじ部9Aにねじ部15Aを螺合することで該カバー体9が連結された可動部材15とからなり、ピン14の軸芯X周りで可動部材15を揺動させることにより加温部3をケーシング2の長手方向と直交する方向に揺動させることができるように構成している。このように加温部3を角度変更することができるから、体勢を大きく変更しなければ加温部3を当てることができない経穴へも加温部3の角度変更だけで当てることができる利点がある。図では、ピン14により連結しているから、ケーシング2に対して同一方向に角度変更することができるようになっているが、球形状のジョイント部材にて連結することによって、どの方向にも角度変更することができるようにしてもよい。
【0026】
又、図12(a),(b)に示すように、前記加温部3をケーシング2に対して携帯用電灸器の長手方向に移動自在で、かつ、コイルスプリング24を用いて突出側へ移動付勢して実施してもよい。前記突出側へ移動付勢している状態では、図12(b)に示すように、固定ソケット8とケーシング2とが接触していない状態になり、前記スイッチ部4をON操作しても電熱線5を駆動しないように構成されている。そして、前記スイッチ部4をON操作した状態で、加温部3を経穴に当てることによって、図12(a)に示すように加温部3がコイルスプリング24の付勢力に抗して押し込まれることで、固定ソケット8とケーシング2とが接触状態(導通状態)になり、電熱線5を駆動することができるようになっている。このようにスイッチ部4をON操作しても、加温部3を経穴に当てなければ電熱線5を駆動することがないから、無駄な電熱線5の駆動を阻止することができ、その分電池の寿命を延ばすことが出来る利点がある。尚、前記加温部3を経穴への当て付けを解除することによって、前記コイルスプリング24の付勢力にて加温部3が突出位置に復帰して電熱線5の駆動が停止されることになる。
【0027】
図14に、前記加温部3の多数(図では6個であるが、2個以上であれば何個であってもよい)を身体Bの経穴に固定手段を用いて固定し、それら加温部3群を駆動するための電源部25を設けて電灸装置を構成している。前記固定手段は、加温部3の先端面に透明な薄い両面テープを備えさせたものであってもよいし、又、他の方法で固定するものであってもよい。図14に示す26は、各加温部3からの電源供給用のコードであり、これらコード26を電源部25側でチューブ27にて一纏めにしている。前記各加温部3の詳細を図13に示し、図2で示した部品を使用し、これにケーシング28及び前記コード26を追加したものからなっている。前記多数の加温部3の電熱線5を同時に駆動してもよいし、時間を少しずらして所定の順序で電熱線5を駆動することもできるし、又、前述のような電熱線5の駆動制御を行うようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、電熱線から発する熱を特定範囲に効率よく集めて所定温度にすることによって、従来のように必要以上に高温になって火傷になることがないことは勿論のこと、火事の心配もなく、適温にて経穴に当てることができる。しかも、持ち運びに便利であるから、常に持ち歩くことができるから、例え蜂などの毒性の強い昆虫等に刺された場合でも、その場で直ちに刺された跡に電熱線からの熱を当てることによって、毒液(蛋白質)を高温によって変性させることで、毒性を失わせて応急処置を行うことができる利点がある。
又、電熱線を駆動及び駆動停止させるための電熱線駆動制御回路を前記ケーシングに備えさせ、電熱線駆動制御回路が、電熱線を複数回駆動させるときの第2回目以降の駆動時間を第1回目の駆動時間よりも短く設定した状態で記憶させるための駆動時間記憶手段と、前記駆動時間記憶手段からの駆動時間に基づいて電熱線の駆動を行って電熱線から放射される熱の上限温度をほぼ同一温度に保つための温度制御手段とを備えさせることによって、駆動時間を設定するだけで、温度センサ等を不要にしながらも、精度よく温度制御を行うことができ、コスト面において有利になる。
又、温度制御手段が、パターン化された複数の制御プログラムからなり、前記複数の制御プログラムを選択するための選択部を備えさせることによって、複数の制御プログラムの中から選択部によって選択するだけで、その選択された制御プログラムに沿って電熱線の温度制御を自動的に行うことができ、使用面において有利な携帯用電灸器に構成することができる。
又、選択部を、スイッチ部にて兼用構成することによって、それらを別々に設ける場合に比べて部品点数の削減化を図ることができるだけでなく、スイッチのON操作に連続して選択部の選択操作を行うことができ、操作性においても有利になる。
【0029】
請求項2の発明によれば、電熱線の後方に電熱線からの熱を前方に向けて反射させるための反射部を設けることによって、後方に放出される熱をも前方側へ反射させて熱の照射量を更に増大させることができるから、経穴への照射時間の短縮化をより一層図ることができる。
【0030】
請求項3の発明によれば、熱放出用の開口部を透明な保護膜にて覆うことによって、開口部から髪の毛等が入り込んで焼けてしまうことを防止することができ、信頼性の高い携帯用電灸器とすることができる。
【0031】
請求項4の発明によれば、加温部の基端部を、ケーシングの一端にそれに対してほぼ直交する方向の支軸で揺動自在に枢支連結することによって、加温部をケーシングに対してあらゆる角度に揺動させることができるから、体勢を変更させなくても、加温部をどの位置の経穴に対しても加温部からの熱を放射することが可能になり、使用面において有利な商品価値の高いものにすることができる。
【0036】
請求項の発明によれば、スイッチ部が、電熱線の駆動に伴って点灯する点灯手段を備えることによって、特に加温部を直接視認できないような場合でもスイッチ部の点灯状態を見れば、加温部の駆動状態を直ちに把握することができる利点がある。
【0037】
請求項の発明によれば、電熱線の駆動時間を表示するための表示部を備えさせることによって、例えば左右の同じ経穴に加温部からの熱を放射して、熱を感じたときに加熱部の駆動を停止させ、そのときの駆動時間を把握することで、左右それぞれの感熱度を測定することができる。そして、前記感熱度により経絡のアンバランス及び臓腑機能状態を推定することができる利点があり、使用面において付加価値の大きなものにすることができる。
【0038】
請求項の発明によれば、請求項1に記載の加温部の複数を経穴に固定可能な固定手段と、前記複数の加温部を駆動するための電源部とからなる電灸装置を用いることによって、多数の経穴を一度に加温することができ、使用面において更に便利にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】携帯用電灸器の斜視図である。
【図2】携帯用電灸器の加温部の分解斜視図である。
【図3】携帯用電灸器の分解斜視図である。
【図4】携帯用電灸器の加温部の縦断面図である。
【図5】携帯用電灸器の加温部の先端部を示す縦断面図である。
【図6】制御ブロック図である。
【図7】電熱線の温度制御を示すグラフである。
【図8】別のスイッチ部を示す斜視図である。
【図9】加温部を角度変更できるように構成した携帯用電灸器の斜視図である。
【図10】図9で示した携帯用電灸器の分解斜視図である。
【図11】表示部を備えさせた携帯用電灸器の斜視図である。
【図12】別の携帯用電灸器の加温部の縦断面図を示し、(a)は経穴に当てて導通状態になっている状態を示し、(b)は非導通状態を示している。
【図13】別の加温部を示す分解斜視図である。
【図14】図13の加温部の多数を経穴に固定してなる電灸装置を示す斜視図である。
【図15】従来のお灸による温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 乾電池 2 ケーシング
2A ねじ部 3 加温部
4 スイッチ部 4A 可動操作部
4B 本体部 5 電熱線
6 電極 7 ヒータ本体部
8 固定ソケット 9 カバー体
9A ねじ部 9K 開口
10 金属板
10A 開口部 11 保護膜
12 反射鏡 13 支持部
13A ねじ部 14 ピン
15 可動部材 15A ねじ部
16 ジョイント部材 17 クリップ
18 温度センサ 19 電熱線駆動制御回路
20 設定温度記憶手段
21 温度制御手段 22 選択部
23 表示部 24 コイルスプリング
25 電源部 26 コード
27 チーブ 28 ケーシング
K 絶縁基板 X 軸芯

Claims (8)

  1. 乾電池又は二次電池等の電源を備えたケーシングの一端に、該電源に接続された電熱線を有する加温部を備え、前記ケーシングの他端に、前記電源をON−OFFするためのスイッチ部を備えてなり、前記電熱線の前方に、該電熱線からの熱を所定範囲に絞り込むためにほぼ中心部に開口部が形成された金属板を設け、前記電熱線を駆動及び駆動停止させるための電熱線駆動制御回路を前記ケーシングに備えさせ、前記電熱線駆動制御回路が、前記電熱線を複数回駆動させるときの第2回目以降の駆動時間を第1回目の駆動時間よりも短く設定した状態で記憶させるための駆動時間記憶手段と、前記駆動時間記憶手段からの駆動時間に基づいて前記電熱線の駆動を行って該電熱線から放射される熱の上限温度をほぼ同一温度に保つための温度制御手段とを備え、前記温度制御手段が、パターン化された複数の制御プログラムからなり、前記複数の制御プログラムを選択するための選択部を備え、前記選択部を、前記スイッチ部にて兼用構成したことを特徴とする携帯用電灸器。
  2. 前記電熱線の後方に該電熱線からの熱を前方に向けて反射させるための反射部を設けてなる請求項1記載の携帯用電灸器。
  3. 前記加温部を覆うカバー体の前側に形成された熱放出用の開口部を、透明な保護膜にて覆ってなる請求項1記載の携帯用電灸器。
  4. 前記加温部の基端部が、前記ケーシングの一端にそれに対してほぼ直交する方向の支軸で揺動自在に枢支連結されてなる請求項1記載の携帯用電灸器。
  5. 前記金属板の開口部を、3〜4mmの範囲の直径を有する円形の開口部からなる請求項1記載の携帯用電灸器。
  6. 前記スイッチ部が、前記電熱線の駆動に伴って点灯する点灯手段を備えてなる請求項1に記載の携帯用電灸器。
  7. 前記電熱線の駆動時間を表示するための表示部を備えてなる請求項1又は2に記載の携帯用電灸器。
  8. 請求項1に記載の加温部の複数を経穴に固定可能な固定手段と、前記複数の加温部を駆動するための電源部とからなる電灸装置。
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