JP3772726B2 - ニッケル粉末の製造方法、ニッケル粉末、ニッケルペースト、積層セラミック電子部品 - Google Patents

ニッケル粉末の製造方法、ニッケル粉末、ニッケルペースト、積層セラミック電子部品 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に積層セラミックコンデンサ内部電極用等の導電性ペーストに用いるニッケル粉末の製造方法およびその方法によって得られたニッケル粉末に関するものであり、さらにはこのニッケル粉末を用いた導電性ペーストとしてのニッケルペースト、並びにニッケルペーストを用いて作製した積層セラミック電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミックコンデンサをはじめとする積層セラミック電子部品は、導電性ペーストを用いてセラミックグリーンシート上に印刷によりペースト層を形成した後、上記セラミックグリーンシートを複数互いに積層し、圧着、焼成することにより作製される。
【0003】
ここに用いられる導電性ペーストは、導電成分として、ニッケル(Ni)や銅、銀(Ag)/パラジウム(Pd)等の粉末を用い、これに有機ビヒクル、溶剤等を添加して作製される。
【0004】
このような積層セラミック電子部品において、小型化/高容量化を進めるためには、内部導体の厚みを極力薄くし、単位体積あたりの積層可能枚数を増大させることが必須となっている。この目的を達成するためには、導電性ペーストに用いる金属粉末の粒子の物理的サイズを極力小さくすることが求められる。
【0005】
このような金属粉末は、例えば特開平12−87121号公報のように、液相中で還元剤と金属塩溶液を混合して還元析出させる方法により製造される。しかし、金属粉末の粒径が小さくなるとその金属粉末の比表面積が二乗で大きくなることにより、金属粉末の表面エネルギーが増大し、その金属微粉末の焼結開始温度は低下する。
【0006】
このような粒径の小さな金属粉末を用いた導電性ペーストを内部電極用として用いた場合には、積層セラミック電子部品の焼成段階でセラミックグリーンシート上に形成された電極層となるペースト層の焼結収縮開始温度が低温側にシフトし、セラミックが収縮する以前に金属粉末の焼結が急峻に進行してしまい、デラミネーション、クラック等の構造的欠陥の発生の一因になる。
【0007】
従来、特開平6−96997号公報、特開平11−185527号公報のように、Pd被覆されたNi粉末を用いることによりNi粉末の焼成収縮を制御することが試みられているが、この方法では、NiとPdが合金化するため、微粉のNi粉末、例えば、その粒径が100nm以下となるようなときには、十分な収縮抑制効果を発揮できず、過焼結による電極カバレージの低下や、デラミネーションの問題を発生させる。
【0008】
また、特開平5−55077号公報や、特開平10−106351号公報、特開平11−283441号公報では、酸化Niを含むペーストや、一部が酸化されたNi粉末の使用が示唆されているが、このような金属粉末を用いた場合には、焼成中に酸化Ni中のNi成分がセラミック層に拡散し、セラミックの電気特性や信頼性を劣化させるという問題や、焼成条件雰囲気が酸化Niを還元する、いわゆる還元雰囲気下では、添加された酸化Niや、Ni粉末中の酸化Niが還元し、実質的な効果を示さないという問題がある。
【0009】
そして、一般にセラミックと内部電極の熱収縮温度のミスマッチを緩和するために、セラミック材料を導電性ペーストに添加する共材添加ということが行われるが、添加したセラミック材料にネッキングを抑制する効果は無く、トータルの電極収縮量と収縮挙動の緩和には不十分である。加えて特に添加するセラミック材料の粒径が小さく100nm以下の場合には、凝集して粗大粒子(二次粒子)を生じ易く、機械的分散では均一混合は困難であり、従ってこれを用いた導電性ペーストでは、得られたペースト膜の厚みが不均一になるなどの問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、金属粉末の焼結を制御し焼結開始温度を高温度側にシフトさせるとともに、焼結開始温度からの急峻な焼結収縮を抑制した金属粉末であるNi粉末の製造方法を提供することである。
【0011】
特に積層セラミックコンデンサ等、焼結温度がNi粉末よりも高いセラミック層と同時焼成を行う導電性ペースト用のNi粉末として用いた際、Ni粉末の焼結開始温度が低いことと、焼結収縮が急峻であることに起因した、デラミネーション、クラック等の不良を阻止できる効果を有するNi粉末を提供することである。
【0012】
そして、上記効果をセラミックの電気特性を劣化させること無く達成できるNi粉末を提供することである。
【0013】
この発明のさらに上位の目的は、積層セラミック電子部品の薄層化を図るべき内部導体を形成するために有利に用いることのできる導電性ペースト、ならびにその導電性ペーストを用いて製造した積層セラミック電子部品を提供しようとすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るNi粉末(Ni−酸化物共析粉末)の製造方法は、上述した技術的課題を解決するため、Niを主成分とする金属であるNi基金属と金属酸化物または金属複合酸化物(以下、金属化合物という)とを液相反応により粉末として共析出させ、共析出させたニッケル粉末中の金属酸化物または金属複合酸化物の割合が、ニッケル100モルに対し0.05モル〜30モルであることを特徴としている。
【0015】
上記製造方法は、少なくとも還元剤溶液とNi塩溶液および金属アルコキシド化合物を含む溶液とを混合し、Niイオンの還元反応と金属アルコキシド化合物の加水分解反応とを進行させて、共析出させることが好ましい。
【0016】
従来、上記課題を解決するためには、セラミックの粉末をNi粉末に混合する共材添加が行われてきた。これは、Ni粉末の焼結の際に添加物が3重点に析出し、ピン止め効果により焼結収縮を抑える効果が得られるものであり、これにより焼成収縮開始温度を上昇させ、また、収縮開始後の急峻な収縮を抑制できるNi粉末が得られる。このNi粉末を導電性ペースト化し、例えば積層セラミックコンデンサの内部電極用に用いることによって、クラックやデラミネーションのない積層セラミック電子部品を供給しようというものであった。
【0017】
しかし、上記従来では、微粒子化が進み、粒径100nm以下のNi粉末の場合は、上記Ni粉末の凝集による粒径の大きな二次粒子が生じて、共材のNi粉末への均一な混合が困難となり、共材の混合均一性が不十分な導電性ペーストを用いて、内部電極層を形成しようとすれば、粗大粒子により積層構造の欠陥を生じ易かった。
【0018】
これに対して、本発明の製造方法で得られたNi粉末では、Niを主成分とする金属であるNi基金属と金属酸化物または金属複合酸化物とを液相反応により粉末として共析出させるので、Ni粉末の作製時点で均一に混合されており、Ni粉末の凝集を回避できて、共材の不均一混合の問題を解消できる。
【0019】
前記Niを主成分とする金属であるNi基金属としては、Ni単独でもよいが、Niと、導電性を有し、還元により共析される他の金属、例えば銅[Ni100mol(モル)に対し0.1mol以下]とを有していてもよい。
【0020】
また、金属化合物による、Ni粉末の表面コートでは積層体を作製した場合に誘電体の特性を損なうものがあるが、酸化物が安定である場合や、誘電体材料との組み合わせによっては、回避できる組み合わせがある。具体的には、本発明の製造方法によって、例えばセラミック材料である金属複合酸化物としてABO3 (ペロブスカイト)型やAB2 4 型(スピネル)型の金属化合物を同時析出させた場合は、導電性ペースト作製の段階でセラミックの共材を添加する従来の場合に比べて、セラミックの均一分散が得られており、分散処理を必要とせず有利である。
【0021】
より具体的には、上記金属化合物は、金属の、酸化物、アルミン酸塩、タングステン酸塩、チタン酸塩などである。これらの金属化合物は、通常1500℃以上の融点(例えば、Al2 3 は融点2054℃、MgOは融点2826℃、Mg2 SiO4 は融点1898℃、BaAl2 4 は融点1827℃、CaWO4 は融点1540℃、BaTiO3 は融点1610℃、CaTiO3 は融点1980℃など)を有するため、高温安定性が高く効果的である。
【0022】
Ni基金属の還元析出には、通常、水を溶媒として用いるが、有機溶剤を溶媒として一部使用し、添加した金属アルコキシド化合物の加水分解の速度を調整することにより、より一層微細な結晶を析出させ、均一なNi粉末(Ni基複合粉末)を作製することができる。有機溶媒としてはNi塩を溶解し易いアルコール類が使用し易く、特にメタノール、エタノール、プロパノールなど低級アルコール(炭素数1〜5)がこの目的には好適であり有効な材料である。
【0023】
このNi粉末は好ましくは0.2μm以下の粒径に制御され、同時に析出する金属化合物も同様に0.2μm以下の粒径に制御される。Ni粉末のサイズは0.2μm以下の場合に、本発明の効果が特に顕著であるが、0.5μm〜1μmのNi粉末に用いても相当の効果は得られる。
【0024】
Ni粉末に対して添加される金属アルコキシド成分の量は、Ni粉末のサイズ、材質、用途によるが、通常、還元可能なNi塩のNi100mol(モル)に対し、0.05molから30molまでである。また、Ni100molに対して、0.2molから5molの範囲がより好ましい。下限0.05mol未満では、Ni粉末の外部への金属化合物の析出が少なく十分な焼結抑制効果が得られない。また30molを超えると、セラミックの電気特性や焼結性への影響および信頼性の点で不具合が発生する。
【0025】
また、この発明はこのようなNi粉末を含有するNiペースト(導電性ペースト)にも向けられる。このNiペーストは、好ましくは、積層セラミック電子部品の内部導体を形成するために用いられる。また、この発明はこのような金属粉末を含有するNiペーストを用いた積層セラミック電子部品に向けられる。この様にして作製したNi粉末をNiペーストにし、積層セラミック電子部品に用いることにより、本発明は実用に供される。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明のNi粉末の製造方法では、一度の反応でNiの還元反応と金属アルコキシド化合物の加水分解を同時に行い、還元されたNi粒子と加水分解した金属化合物がNi粉末中に均一に複合混在した状態で得られる。
【0027】
従来のように、表面のみをコートした金属粉末と異なり、本発明は、金属化合物がNi粒子内外に混在することで、Ni粉末同士の接触だけでなくNi粒子中での金属の移動を妨げることで、Ni粉末の急峻な焼結を阻害して、焼結抑制されたNi粉末の製造方法およびその方法によって得られたNi粉末を要旨とするものである。以下、実施例にしたがって本発明の実施の形態を示す。
【0028】
実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明する。
【0029】
(実施例1)
塩化ニッケル六水和物45gと、塩化銅(I)0.00254gとをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し0.002mol、0.010mol、0.206mol、2.00mol、6.18mol、10.0molのTiとなるようにチタンテトライソプロポキシドをそれぞれ混合した金属塩溶液、1-a 、1-b 、1-c 、1-d 、1-e 、1-f を作製した。また、同様の比率でそれぞれ調整した溶液1-g 、1-h 、1-i 、1-j 、1-k 、1-l をもう一組作製した。
【0030】
水酸化ナトリウム22.5gと、抱水ヒドラジン(還元剤)90gとをエタノール30gとイオン交換水30gとに混合溶解した溶液に対し、水酸化バリウムを0.002mol、0.010mol、0.206mol、2.00mol、6.18mol、10.0molそれぞれ添加した還元剤溶液2-a 、2-b 、2-c 、2-d 、2-e 、2-f を作製した。
【0031】
また、同様の調合比で水酸化バリウムを添加しない還元剤溶液2-g 、2-h 、2-i 、2-j 、2-k 、2-l を作製し、これらと対になる溶液3-g 、3-h 、3-i 、3-j 、3-k 、3-l を作製した。溶液3-g 、3-h 、3-i 、3-j 、3-k 、3-l は、Ni100molに対して、0.002mol、0.010mol、0.206mol、2.00mol、6.18mol、10.0molのBaとなるようにバリウムイソプロポキシドをそれぞれエタノール10gに溶解したものである。
【0032】
還元溶液及び金属塩溶液の両方の液温を42℃に調整し、還元溶液2-a 〜2-f を回転数350rpmの攪拌羽で攪拌しつつ、その中にアルファベットにより対応する金属塩溶液1-a 〜1-f を100ml/分で投入し、液相にて、それぞれ共析させた。また、同様にして、還元剤溶液2-g 〜2-l に対し、アルファベットにより対応する原料塩溶液1-g 〜1-l と溶液3-g 〜3-l とをそれぞれ投入し、液相にて、それぞれ共析させた。
【0033】
投入完了後、60℃まで加熱し十分に反応が進行するまで約90分回転数350rpmで攪拌を継続した。共析による金属粉末(Ni粉末)生成後、分離・回収し純水で洗浄した後、アセトンで洗浄しオーブン中で乾燥した。このようにして得られた金属粉末を走査型電子顕微鏡で観察したところ粒径80nm〜100nmの金属粉末が得られた。粉末X線回折法による分析から、金属NiとABO3 型化合物であるチタン酸バリウム(BaTiO3 )の生成が確認された。結晶子径は10nm〜20nm程度であった。
【0034】
そして、これらのNi粉末をペースト化して用いてなる内部電極層を有する積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子部品)の素体となる積層体を作製し、上記内部電極層やセラミック層の状況に基づき、用いたNi粉末の評価を行った。
【0035】
まず、これらNi粉末50wt%に対して、エチルセルロース系バインダ10wt%をテルピネオール90wt%に溶解して作製した有機ビヒクル40wt%とテルピネオール10wt%とを加えて、3本ロールミルにより入念に分散混合処理を行なうことによって、良好に分散した金属粉末を含有する導電性ペースト(ニッケルペースト)を調製した。
【0036】
この導電性ペーストを、BaTiO3 を主成分とする2.1μmの厚みのセラミックグリーンシート上にスクリーン印刷し、内部電極層となる導電性ペースト膜を形成した。このとき、導電性ペースト膜の乾燥後の厚みは、1.0μmとした。
【0037】
次に、内部電極層となる導電性ペースト膜を形成したセラミックグリーンシートを、複数、互いに積層し、プレスして一体化した。続いて、プレス体を所定の寸法にカットして生チップを得た。
【0038】
この生チップを、N2 雰囲気中にて加熱し、バインダを燃焼させた後、酸素分圧は4×10-12 MPaのH2 −N2 −H2 Oガスからなる還元性雰囲気中において、1300℃を最高焼成温度とするプロファイルで焼成し、積層セラミックコンデンサの素体となる各試料a〜lをそれぞれ得た。有効誘電体セラミック層の総数は200であり、1層当たりの対向電極の面積は15.1×10-62 であった。
【0039】
作製したa)〜l)の各試料を、それぞれ100個ずつ樹脂に埋めて断面研磨面を行い、走査型電子顕微鏡で上記断面を観察し、内部電極層やセラミック層のクラックの発生状況を調べた。表1にクラックの発生状況を示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003772726
【0041】
(実施例2)
共析物として、Al2 3 を用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対して1.2molのAl2 3 が得られようにアルミニウムトリイソプロポキシドを溶解した。この溶液を、水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と実施例1と同様の要領で混合し、反応させ、粒子径150nm、結晶子径38nmのNi−Al2 3 共析粉末を得た。
【0042】
次に、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表2にクラックなどの発生状況を示す。
【0043】
【表2】
Figure 0003772726
【0044】
(実施例3)
共析物として、Fe2 3 を用いた例を以下に示す。塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し3.5molのFe2 3 が得られるように鉄トリイソプロポキシドを添加した。この溶液を、水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径150nm、結晶子径38nmのNi−Fe2 3 共析粉末を得た。その後、実施例1と同様の方法でペースト、積層セラミックコンデンサを作成、クラック発生率を求めた。表3にクラックなどの発生状況を示す。
【0045】
【表3】
Figure 0003772726
【0046】
(実施例4)
共析物として、Co2 3 を用いた例を以下に示す。塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し4.0molのCo2 3 が得られるようにCoジイソプロポキシドを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g,イオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径150nm、結晶子径38nmのNi−Co2 3 共析粉末を得た。表4にクラックなどの発生状況を示す。
【0047】
【表4】
Figure 0003772726
【0048】
(実施例5)
共析物として、TiO2 を用いた例を以下に示す。塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し2molのTiO2 が得られるようにテトラチタンイソプロポキシドを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径200nm、結晶子径48nmのNi−TiO2 共析粉末を得た。その後、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表5にクラックなどの発生状況を示す。
【0049】
【表5】
Figure 0003772726
【0050】
(実施例6)
共析物として、ZrO2 を用いた例を以下に示す。塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し1.5molのZrO2 が得られるようにn−テトラブトキシジルコニウムを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径50nm、結晶子径17nmのNi−ZrO2 共析粉末を得た。
【0051】
この粉末を、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表6にクラックなどの発生状況を示す。
【0052】
【表6】
Figure 0003772726
【0053】
(実施例7)
共析物として、SiO2 を用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し3molのSiO2 が得られるように珪酸エテルを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液とを混合し、60℃で1時間放置し、粒子径100nm、結晶子径25nmのNi−SiO2 共析粉末を得た。この粉末を、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表7にクラックなどの発生状況を示す。
【0054】
【表7】
Figure 0003772726
【0055】
(実施例8)
共析物として、Y2 3 を用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し2.5molのY2 3 が得られるようにイットリウムイソプロポキシドを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径80nm、結晶子径20nmのNi−Y2 3 共析粉末を得た。表8にクラックなどの発生状況を示す。
【0056】
【表8】
Figure 0003772726
【0057】
(実施例9)
共析物として、BaOを用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し1.5molのBaOが得られようにバリウムジイソプロポキシドを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径80nm、結晶子径19nmのNi−BaO共析粉末を得た。この粉末を、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表9にクラックなどの発生状況を示す。
【0058】
【表9】
Figure 0003772726
【0059】
(実施例10)
共析物として、BaAl2 4 を用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し、3molのBaとなるようにバリウムジイソプロポキシドを溶解し、6molのAlとなるようにアルミニウムトリイソプロポキシドを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径80nm、結晶子径19nmの.Ni−BaAl2 4 共析粉末を得た。この粉末を、実施例1と同様な方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表10にクラックなどの発生状況を示す。
【0060】
【表10】
Figure 0003772726
【0061】
(実施例11)
共析物として、NbO2 を用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し3.5molのNbO2 が得られるようにぺンタエトキシニオブを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径80nm、結晶子径19nmのNi−NbO2 共析粉末を得た。この粉末を、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表11にクラックなどの発生状況を示す。
【0062】
【表11】
Figure 0003772726
【0063】
(実施例12)
共析物として、WO2 を用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し3molのWO2 が得られるようにペンタエトキシタングステンを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径80nm、結晶子径19nmのNi−WO2 共析粉末を得た。この粉末を、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表12にクラックなどの発生状況を示す。
【0064】
【表12】
Figure 0003772726
【0065】
(実施例13)
共析物として、MnOを用いた例を以下に示す。まず、塩化ニッケル45gをエタノール150mlに溶解し、Ni100molに対し2molのMnOが得られるようにヱトキシマンガンを溶解した。この溶液を水酸化ナトリウム22.5g、抱水ヒドラジン90g及びイオン交換水60gを混合した溶液と混合し、60℃で1時間放置し、粒子径80nm、結晶子径19nmのNi−MnO共析粉末を得た。この粉末を、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表13にクラックなどの発生状況を示す。
【0066】
【表13】
Figure 0003772726
【0067】
(実施例14)
実施例1と同様の方法で、Ni100molに対しAl2 3 換算で0.010mol、0.206mol、2.00mol、6,18mol、10.0molのNi−Al2 3 共析粉末14-a〜14-eを得た。これに、実施例1と同様の方法で導電性ペースト、積層セラミックコンデンサを作成して、クラック発生率を求めた。表14にクラックなどの発生状況を示す。
【0068】
【表14】
Figure 0003772726
【0069】
(比較例1)
平均粒子径100nmのNi粉末を、特に処理せずに、実施例1と同様の方法でペースト化し、積層セラミックコンデンサでの評価を行った。結果を表15に示す。
【0070】
(比較例2)
平均粒子径100nmのNi粉末を200℃のオーブン内に2時間放置し、Ni表面を酸化させた。XPS解析より表面からNi金属が検出されないことを確認した。実施例1と同様の方法でペースト化し、積層セラミックコンデンサでの評価を行った。結果を表15に示す。
【0071】
(比較例3)
平均粒子径100nmのNi粉末に、Ni100molに対して3.5molのAl2 3 をコートし、実施例1と同様の方法でペースト化し,積層セラミックコンデンサでの評価を行った。結果を表15に示す。
【0072】
以上、実施例1〜14、比較例1〜3から明らかなように、本発明の実施例1〜14は、それを用いた積層セラミックコンデンサにおいて、クラック発生を抑制できるものであることが判る。
【0073】
次に、上記積層セラミックコンデンサの構造について説明する。図1に示すように、上記積層セラミックコンデンサ11は、略直方体型であり、セラミック積層体12と、複数の各内部電極13…と、一対の各端子電極14、14と、一対の各めっき膜15、15とを有している。
【0074】
セラミック積層体12は、例えばBaTiO3 を主成分とする誘電体材料からなるセラミック層12aが複数積層された生のセラミック積層体が焼成されてなっている。
【0075】
各内部電極13・13は、セラミック積層体12内の各セラミック層12a・12a間にあって、焼成前の複数のセラミックグリーンシート上に本発明のニッケルペーストが印刷され、各セラミックグリーンシートと共に積層されてなる生チップと同時に焼成されて形成されている。また、各内部電極13…のそれぞれの端縁は、セラミック積層体12の何れかの端面に露出している。
【0076】
各端子電極14、14は、セラミック積層体12の端面に露出した各内部電極13…の一端と電気的かつ機械的に接合されるように、端子電極形成用の導電性ペーストがセラミック積層体12の端面に塗布され焼き付けられている。各めっき膜15、15は、例えば、SnやNi等の無電解めっきや、はんだめっき等からなり、各端子電極14、14上に少なくとも1層それぞれ形成されている。
【0077】
なお、上記セラミック積層体12の材料は、上述に限定されることはなく、例えば、PbZrO3 等その他の誘電体材料や、絶縁体、磁性体、半導体材料からなっても構わない。
【0078】
また、上記各内部電極13…の枚数は、上述に限定されることはなく、何層形成されていても構わない。また、端子電極14の形成位置ならびに個数は、上述に限定されるものではない。また、めっき膜15、15は、必ずしも備えている必要はなく、また何層形成されていても構わない。
【0079】
【表15】
Figure 0003772726
【0080】
【発明の効果】
本発明に係るNi粉末を用いて作製したNiペーストは、粒径が小さく薄層化を図るのに効果があり、また焼結収縮が抑制されるので積層セラミック電子部品等のセラミックス層と同時に焼成を行う際、セラミック層の焼結収縮に近づくので、クラック等の構造的な不良の発現を防止できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサの断面図である。
【符号の説明】
11 積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子部品)
12 セラミック積層体
13 内部電極

Claims (8)

  1. ニッケルを主成分とする金属であるニッケル基金属と金属酸化物または金属複合酸化物とを液相反応により粉末として共析出させ
    共析出させたニッケル粉末中の金属酸化物または金属複合酸化物の割合が、ニッケル100モルに対し0.05モル〜30モルであることを特徴とするニッケル粉末の製造方法。
  2. 少なくとも還元剤溶液とニッケル塩溶液および金属アルコキシド化合物を含む溶液とを混合し、ニッケルイオンの還元反応と金属アルコキシド化合物の加水分解反応とを水と低級アルコールとを含む溶媒中にて進行させて、共析出させるとき、
    上記低級アルコールによって、添加した金属アルコキシド化合物の加水分解の速度を調整することにより、より微細な結晶を析出させることを特徴とする請求項1記載のニッケル粉末の製造方法。
  3. 金属アルコキシド化合物として、アルカリ土類金属、ランタノイド系希土類元素、Zr、Ti、Al、Y、Nb、W、Mn、Fe、Co、Siのうち少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項2記載のニッケル粉末の製造方法。
  4. 金属複合酸化物が、ペロブスカイト型またはスピネル型であることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のニッケル粉末の製造方法。
  5. 共析出させたニッケル粉末の粒径を、1μm以下に制御し、金属酸化物または金属複合酸化物の粉末の粒径を、0.2μm以下に制御することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のニッケル粉末の製造方法。
  6. 請求項1ないし5の何れか1項に記載のニッケル粉末の製造方法にて得られたことを特徴とするニッケル粉末。
  7. 請求項6記載のニッケル粉末と、有機ビヒクルとを含有することを特徴とするニッケルペースト。
  8. 互いに積層された、複数のセラミックス層と、
    各セラミックス層の間に設けられた、請求項7記載のニッケルペーストの焼結体とを備えていることを特徴とする積層セラミック電子部品。
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