JP3769592B2 - 工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法 - Google Patents

工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法に関する。さらに詳しくは、この発明は、紙・パルプ工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗浄水、重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、防汚塗料、紙用塗工液、ラテックス、澱粉等の防腐や殺菌・静菌用として有用である工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から紙・パルプ工業における抄紙工程や各種工業における冷却水系統には、細菌や真菌によるスライムが発生し、生産品の品質低下や生産効率の低下などの障害があることが知られている。
また、多くの工業製品、例えば重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント類、各種ラテックス、糊剤等では細菌や真菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚損し価値を低下させる。
【0003】
これらの微生物による障害を防止するため、多くの殺菌剤が使用されてきた。古くは有機水銀化合物や塩素化フェノール化合物などが使用されていたが、これらの薬剤は人体や魚介類に対する毒性が強く、環境汚染をひき起こすため使用が規制されるようになり、最近では比較的低毒性のメチレンビスチオシアネート、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンで代表される有機窒素硫黄系、1,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、ビストリブロモメチルスルホンで代表される有機ブロム系及び4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンで代表される有機硫黄系等の化合物が工業用殺菌剤として汎用されている(日本防菌防黴学会より昭和61年発行の「防菌防黴剤事典」参照)。
【0004】
上記した種々の低毒性殺菌剤は、低毒性とはいえ、その使用量を出来るだけ減少することが、公害や環境面並びに殺菌処理コスト低減の点から望ましい。
また、単一成分薬剤を使用しつづけると耐性菌が出現し、その効果が減退することが問題であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の発明者は、この観点より、(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、下記する(B)化合物及び(C)化合物を組み合わせることにより、それぞれの2成分の組み合わせに比較して、広範な種類の微生物に対し、いわゆる相乗的な殺菌効果の増強、その効果の持続性の向上及び増殖抑制時間の延長効果が発揮される意外な事実、特に(A)と(B)との組み合わせに極めて少量の(C)を配合することにより、通常予想しえない上記効果が発揮される事実を見出し、この発明を完成するに至った。
【0006】
かくして、この発明によれば、(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、
(B)一般式(I):
【化10】
Figure 0003769592
〔式中、Xはニトロ基またはシアノ基;Y 1 、Y 2 は各々臭素原子、アミノカルボニル基、ヒドロキシル基もしくはシアノ基で置換されている炭素数1〜6の低級アルキル基または基−CH 2 −OCOR 1 (R 1 は炭素数1〜4の低級アルキル基または水素原子)〕、または一般式( II ):
【化11】
Figure 0003769592
〔式中、ZCH 2 COOはR 2 に直接結合していて、Zはハロゲン原子;nは1〜3の整数であって、nが1の場合R 2 は炭素数1〜18のアルキル基、あるいはハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、フェニル基または−OR 3 (R 3 はハロゲン原子で任意に置換された炭素数1〜6の低級アルキル基又はフェニル基)の1種以上の基で置換された炭素数1〜18のアルキル基、nが2の場合R 2 は炭素数2〜6の飽和または不飽和の二価の直鎖状炭化水素基、nが3の場合R 2 は炭素数3〜6の飽和または不飽和の炭化水素基〕で表されるか、またはメチレンビスブロモアセテート、ベンジルブロモアセテートおよび2−ブロモアセトアミドから選択される化合物及び
(C)一般式( III)
【化12】
Figure 0003769592
(式中、Pはハロゲン原子;Qは水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜6の低級アルキル基;R 4 は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルカノイル基)または一般式( IV ):
【化13】
Figure 0003769592
(式中、R 5 は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルカノイル基)で表される化合物
を相乗効果を奏する割合で有効成分として含有することを特徴とする工業用殺菌・静菌剤が提供される。
【0007】
また、この発明によれば、工業殺菌・静菌対象系に、上記の(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、(B)化合物及び(C)化合物を、(A)と(B)との併用割合(重量比として)が1:0.2〜50であり、かつ(A)と(B)との合計量と(C)との併用割合(重量比として)が1:0.002〜9である割合で、かつ合計濃度として0.01〜200mg/lとなるように同時にまたは別々に添加することを特徴とする工業用殺菌・静菌方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の有効成分である(B)化合物は、一般式(I):
【0009】
【化5】
Figure 0003769592
【0010】
〔式中、Xはニトロ基またはシアノ基;Y1 、Y2 は各々臭素原子、アミノカルボニル基、ヒドロキシル基もしくはシアノ基で置換されている炭素数1〜6の低級アルキル基または基−CH2 −OCOR1 (R1 は炭素数1〜4の低級アルキル基または水素原子)〕、または一般式(II):
【0011】
【化6】
Figure 0003769592
【0012】
〔式中、ZCH2 COOはR2 に直接結合していて、Zはハロゲン原子;nは1〜3の整数であって、nが1の場合R2 は炭素数1〜18のアルキル基、あるいはハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、フェニル基または−OR3 (R3 はハロゲン原子で任意に置換された炭素数1〜6の低級アルキル基又はフェニル基)の1種以上の基で置換された炭素数1〜18のアルキル基、nが2の場合R2 は炭素数2〜6の飽和または不飽和の二価の直鎖状炭化水素基、nが3の場合R2 は炭素数3〜6の飽和または不飽和の炭化水素基〕
で表される。
【0013】
一般式(I)において、R1 で表される炭素数1〜4の低級アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル等が挙げられる。Y1 、Y2 で表される炭素数1〜6の低級アルキル基としては、R1 のアルキル基に加えて、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ジメチルブチル等が挙げられる。
【0014】
一般式(I)で表される化合物の具体例としては、トリブロモニトロメタン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキシエタン、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキシプロパン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジホルミルオキシプロパン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、2,3−ジブロモ−プロピオンニトリル、(1,2−ジブロモ−2−ニトロエチル)ベンゼン、β−ブロモ−β−ニトロスチレン、1−(1,2−ジブロモ−2−ニトロエチル)−4−クロロベンゼン、2−ブロモ−2−ブロモメチル−グルタロニトリル、β−ブロモ−4−クロロ−β−ニトロスチレン、β−ブロモ−β,p−ジニトロスチレン、β−ブロモ−4−メチル−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、5−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−1,3−ジオキサン等が挙げられる。
【0015】
一般式(II)において、R3 で表される炭素数1〜6の低級アルキル基は、式(I)のY1 、Y2 と同義である。
また、R2 で表される炭素数1〜18のアルキル基しては、R3 のアルキル基に加えて、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、メチルヘキシル、エチルヘキシル、ジメチルヘキシル、トリメチルヘキシル、メチルヘプチル、エチルヘプチル、ジメチルヘプチル、トリメチルヘプチル、テトラメチルヘプチル、メチルオクチル、メチルノニル、メチルデシル、メチルドデシル、メチルウンデシル、メチルトリデシル、メチルテトラデシル、メチルペンタデシル、メチルヘキサデシル、メチルヘプタデシル等が挙げられる。
【0016】
更に、R2 の炭素数2〜6の飽和または不飽和の二価の直鎖状炭化水素基としては、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン等が挙げられる。Z、R3 のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0017】
一般式(II)で表される化合物の具体例としては、n−ヘキシルモノブロモアセテート、n−ラウリルモノブロモアセテート、2−ニトロ−3−ブロモ−n−ブチルモノブロモアセテート、ベンジルモノブロモアセテート等のモノハロ酢酸エステル;2−n−ブトキシエチルモノクロロアセテート、2−フェノキシエチルモノブロモアセテート、2−(2−クロロエトキシ)エチルモノブロモアセテート等のハロゲン化アセテート;1,2−ビス(クロロアセトキシ)−エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン、1,2−ビス(ヨードアセトキシ)−エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−プロパン、1,4−ビス(クロロアセトキシ)−2−ブテン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,6−ビス(ブロモアセトキシ)−3−ヘキシン等のハロ酢酸ジエステル;1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)−プロパン等のハロ酢酸トリエステル等が挙げられる。
【0018】
一般式(I)または(II)で表される化合物の中で、特に2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−プロパン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)−プロパンが好ましい。
【0019】
また、一般式(II)には含まれないが、メチレンビスブロモアセテート、ベンジルブロモアセテート、2−ブロモアセトアミド等の有機ブロモ酢酸エステルまたはアミド類も上記一般式(II)の化合物と同様に用いることができる。
【0020】
この発明の有効成分である(C)化合物は、一般式(III):
【0021】
【化7】
Figure 0003769592
【0022】
(式中、Pはハロゲン原子;Qは水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜6の低級アルキル基;R4 は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルカノイル基)または一般式(IV):
【0023】
【化8】
Figure 0003769592
【0024】
(式中、R5 は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルカノイル基)
が好ましい。
【0025】
一般式(III)において、R4 で表される炭素数1〜4の低級アルカノイル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
また、P、Q、R4 のハロゲン原子は、式(II)のZ、R2 と同義である。Qの炭素数1〜6の低級アルキル基は、式(I)のY1 、Y2 と同義である。
【0026】
一般式(III)で表される化合物の具体例としては、モノクロログリオキシム、モノブロモグリオキシム、モノフルオログリオキシム、モノヨードグリオキシム、1−クロロ−2−メチルグリオキシム、1−クロロ−2−エチルグリオキシム、1−クロロ−2−プロピルグリオキシム、1−クロロ−2−ブチルグリオキシム、1−ブロモ−2−メチルグリオキシム、1−ブロモ−2−エチルグリオキシム、1−ブロモ−2−プロピルグリオキシム、1−ブロモ−2−ブチルグリオキシム、1−フルオロ−2−メチルグリオキシム、1−フルオロ−2−エチルグリオキシム、1−フルオロ−2−プロピルグリオキシム、1−フルオロ−2−ブチルグリオキシム、1−ヨード−2−メチルグリオキシム、1−ヨード−2−エチルグリオキシム、1−ヨード−2−プロピルグリオキシム、1−ヨード−2−ブチルグリオキシム等のモノハロゲン化グリオキシム;ジクロログリオキシム、ジブロモグリオキシム、ジフルオログリオキシム、ジヨードグリオキシム等のジハロゲン化グリオキシム;ジクロログリオキシム ジアセテート、ジクロログリオキシム ジプロピオネート、ジクロログリオキシム ジ−n−ブチレート、ジクロログリオキシム ジイソブチレート、ジクロログリオキシム ビス(クロロアセテート)、クロログリオキシム ジアセテート、クロログリオキシム ジプロピオネート等のハロゲン化グリオキシムのジアシレート等が挙げられる。
【0027】
一般式(IV)において、R5 で表される炭素数1〜4の低級アルカノイル基およびハロゲン原子は、式(III)のR4 と同義である。
【0028】
一般式(IV)で表される化合物の具体例としては、下式構造式で表されるα−クロロベンズアルドキシム、α−クロロ−O−ホルミル−ベンズアルドキシム、α−クロロ−O−アセチル−ベンズアルドキシム、α−クロロ−O−プロピオニル−ベンズアルドキシム、α−クロロ−O−ブチリル−ベンズアルドキシム等が挙げられる。
【0029】
【化9】
Figure 0003769592
【0030】
一般式(III)または(IV)で表される化合物の中で、特にモノクロログリオキシム、ジクロログリオキシム、α−クロロベンズアルドキシムが好ましい。
【0031】
この発明の有効成分である(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、(B)化合物及び(C)化合物の組み合せにおいて相乗効果が発揮される比率としては、(A)と(B)との併用割合(重量比として)が1:0.2〜50であり、かつ(A)と(B)との合計量と(C)との併用割合(重量比として)が1:0.002〜9とするのが好ましい。具体的な製剤の組み合わせと相乗効果が発揮される好ましい比率を表1に示す。
【0032】
なお、製剤中の各略号(アルファベットの組み合わせ)は以下の化合物を示す。
DCDTO:4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン
DBNPA:2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド
DBNE:2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール
DBNDAP:2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン
BBAB:1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
BBAE:1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン
BBAP:1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−プロパン
TBAP:1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)−プロパン
MCG:モノクロログリオキシム
DCG:ジクロログリオキシム
CBA:α−クロロベンズアルドキシム
MBTC:メチレンビスチオシアネート
PC:プロピレンカーボネート
MDG:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
DEG:ジエチレングリコール
DMF:ジメチルホルムアンミド
CMIT:5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン
【0033】
【表1】
Figure 0003769592
【0034】
この発明の有効成分は、通常液剤の形態で製剤化して用いるのが好ましい。しかし、これに限定されることなく、使用対象によっては粉剤等の形態で用いてもよい。また、有効成分を2液又は3液に分けて製剤し、別々に使用しても差し支えない。
【0035】
一液製剤とする場合には、通常の有機溶媒や界面活性剤が用いられる。殺菌対象系が製紙工程のプロセス水や工業用冷却水等の各種水系の場合には、有効成分の溶解、分散性を考慮して、親水性有機溶媒及び分散剤を用いた液剤とするのが好ましい。
の親水性有機溶媒としては、ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、炭素数8までのアルコール類もしくはメチルアセテート、エチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシメチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、プロピレンカーボネート等のエステル類が挙げられる。
【0036】
分散剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノニオン性界面活性剤が好ましい。
【0037】
このノニオン性界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドは以下E.Oと略す)、アルキルフェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加物、多価アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、高級アルキルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド(E.O)付加物、油脂の(E.O)付加物、プロピレンオキサイド〔P.Oと略す〕(E.O)共重合体、アルキルアミン(P.O)(E.O)共重合体付加物、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
れら製剤の配合割合は、殺菌剤有効成分の合計量1〜50重量部、分散剤が該有効成分の合計1重量部に対して少なくとも0.002重量部であり、残部を親水性有機溶媒とするのが好ましい。
【0038】
また、殺菌対象系が重油スラッジ、切削油、油性塗料などの油系の場合には、灯油、重油、スピンドル油等の炭化水素溶媒を用いた液剤とされているのが好ましく、各種界面活性剤が用いられてもよい。
更に、この発明の有効成分がそれぞれに直接溶解又は分散しうる殺菌対象系に対しては、直接又は固体希釈剤(例えばカオリン、クレー、ベントナイト、CMC等)で希釈した粉剤として用いられてもよく、各種界面活性剤が用いられてもよい。又、組合せによっては、溶媒や界面活性剤なしに有効成分のみで製剤を行ってもよい。
【0039】
この発明の組成物の添加量は、組合わせた有効成分により、又、殺菌対象物により異なるが、ことに製紙工程のプロセス水系や工業用の冷却水系に添加される場合、微生物の発育を抑制する濃度(静菌濃度)としては、通常有効成分の濃度として0.01〜100mg/l程度の添加で十分である。
また、殺菌的に使用する場合は、有効成分の濃度として0.02〜200mg/lで目的を達成することができる。
【0040】
この発明の方法において、上記の有効成分を同時に添加する場合には、前述したように同一製剤として用いるのが簡便であるが、製剤の長期貯蔵安定性等の点でそれぞれ分離しておくのが好ましい場合や別々に添加する場合には、それぞれ別の製剤として用いられる。この観点より、工業殺菌・静菌対象系に、(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、(B)化合物及び(C)化合物を、(A)と(B)との併用割合(重量比として)が1:0.2〜50であり、かつ(A)と(B)との合計量と(C)との併用割合(重量比として)が1:0.002〜9である割合で、かつ合計濃度として0.0〜200mg/lとなるように同時にまたは別々に添加することを特徴とする工業用殺菌・静菌方法が提供される。
この場合においても通常、それぞれ液剤とするのが簡便である。例えば、このような製剤は、前述の有機溶媒や界面活性剤等の分散剤を添加して製造することができる。
また、この発明の有効成分がそれぞれ直接溶解もしくは分散しうる殺菌、静菌対象系に対しては直接又は、粉剤としても用いることができる。
【0041】
【実施例】
この発明を以下の製剤例及び試験例により例示する。
以下の実施例は、この発明の有効成分(3種または4種の化合物)からなる製剤であり、比較例としてはこの発明の有効成分の1種または2種の化合物からなるか、あるいはこれに他の公知の殺菌剤を加えて調製した製剤である。また、製剤の調製方法としては、各種親水性有機溶媒に各殺菌有効成分を混合し、攪拌溶解することにより行った。
【0042】
この発明の実施例である製剤例を以下に示す。
(製剤例1)
DCDTO 4重量部
DBNPA 20重量部
MCG 2重量部
MDG 25重量部
DEG 49重量部
(製剤例2)
DCDTO 2重量部
DBNPA 30重量部
DCG 2重量部
MDG 66重量部
(製剤例3)
DCDTO 8重量部
DBNPA 20重量部
MCG 1重量部
DCG 1重量部
MDG 40重量部
DEG 30重量部
(製剤例4)
DCDTO 5重量部
DBNPA 30重量部
CBA 7重量部
MDG 58重量部
(製剤例5)
DCDTO 2重量部
DBNDAP 25重量部
MCG 3重量部
PC 55重量部
MDG 15重量部
【0043】
(製剤例6)
DCDTO 2重量部
DBNDAP 25重量部
DCG 3重量部
PC 55重量部
MDG 10重量部
DMF 5重量部
(製剤例7)
DCDTO 2重量部
DBNDAP 25重量部
MCG 1.5重量部
DCG 1.5重量部
PC 55重量部
MDG 15重量部
(製剤例8)
DCDTO 2重量部
DBNDAP 20重量部
CBA 5重量部
PC 43重量部
MDG 20重量部
DMF 10重量部
(製剤例9)
DCDTO 3重量部
BBAB 30重量部
MCG 2重量部
PC 50重量部
MDG 15重量部
(製剤例10)
DCDTO 3重量部
BBAB 30重量部
DCG 2重量部
PC 50重量部
MDG 15重量部
【0044】
(製剤例11)
DCDTO 3重量部
BBAB 30重量部
MCG 1重量部
DCG 1重量部
PC 50重量部
MDG 15重量部
(製剤例12)
DCDTO 2重量部
BBAB 20重量部
CBA 5重量部
PC 43重量部
MDG 30重量部
(製剤例13)
DCDTO 5重量部
DBNE 25重量部
MCG 3重量部
MDG 20重量部
DEG 47重量部
(製剤例14)
DCDTO 5重量部
DBNE 25重量部
DCG 3重量部
MDG 20重量部
DEG 47重量部
(製剤例15)
DCDTO 5重量部
DBNE 25重量部
MCG 1.5重量部
DCG 1.5重量部
MDG 20重量部
DEG 47重量部
【0045】
(製剤例16)
DCDTO 4重量部
DBNE 30重量部
CBA 5重量部
MDG 30重量部
DEG 31重量部
(製剤例17)
DCDTO 3重量部
BBAE 30重量部
MCG 2重量部
PC 50重量部
MDG 15重量部
(製剤例18)
DCDTO 3重量部
BBAE 30重量部
DCG 3重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例19)
DCDTO 3重量部
BBAE 30重量部
MCG 1.5重量部
DCG 1.5重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例20)
DCDTO 2重量部
BBAE 20重量部
CBA 5重量部
PC 43重量部
MDG 30重量部
【0046】
(製剤例21)
DCDTO 3重量部
BBAP 30重量部
MCG 3重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例22)
DCDTO 3重量部
BBAP 30重量部
DCG 3重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例23)
DCDTO 3重量部
BBAP 30重量部
MCG 1.5重量部
DCG 1.5重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例24)
DCDTO 2重量部
BBAP 20重量部
CBA 5重量部
PC 43重量部
MDG 30重量部
(製剤例25)
DCDTO 3重量部
TBAP 30重量部
MCG 3重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
【0047】
(製剤例26)
DCDTO 3重量部
TBAP 30重量部
DCG 3重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例27)
DCDTO 3重量部
TBAP 30重量部
MCG 1.5重量部
DCG 1.5重量部
PC 50重量部
MDG 14重量部
(製剤例28)
DCDTO 2重量部
TBAP 20重量部
CBA 5重量部
PC 43重量部
MDG 30重量部
(製剤例29)
DCDTO 3重量部
DBNDAP 25重量部
MCG 1重量部
DCG 1重量部
MBTC 3重量部
PC 47重量部
MDG 15重量部
DMF 5重量部
【0048】
(比較製剤例1)
DCDTO 10重量部
DBNPA 10重量部
MDG 80重量部
(比較製剤例2)
DCDTO 10重量部
DBNDAP 10重量部
PC 80重量部
(比較製剤例3)
DCDTO 10重量部
BBAB 90重量部
(比較製剤例4)
DCDTO 10重量部
DBNE 10重量部
MDG 80重量部
(比較製剤例5)
DCDTO 1重量部
DCG 1重量部
MDG 98重量部
【0049】
(比較製剤例6)
DCDTO 3重量部
CBA 7重量部
MDG 90重量部
(比較製剤例7)
DCDTO 10重量部
BBAE 90重量部
(比較製剤例8)
DCDTO 10重量部
BBAP 90重量部
(比較製剤例9)
DCDTO 10重量部
TBAP 90重量部
(比較製剤例10)
DCDTO 2重量部
DBNPA 2重量部
CMIT 0.5重量部
MDG 95.5重量部
【0050】
(比較製剤例11)
DBNPA 20重量部
CMIT 2重量部
DEG 78重量部
(比較製剤例12)
DBNPA 10重量部
BBAB 10重量部
MDG 80重量部
【0051】
試験例1〔接着剤に対する持続効力確認試験〕
酢酸ビニル系接着剤(pH:4.8、菌種:シュードモナス属、アルカリゲネス属、ミクロコッカス属、ゲオトリカム属、カンジダ属、生菌数:細菌3.5×106 個/ml、カビ1.5×104 個/ml、酵母4.3×103 個/ml)に各薬剤を有効成分として30mg/lの濃度になるように添加し、30℃で1ヶ月間静置後に生菌数を測定した。測定結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0003769592
【0053】
試験例2〔板紙抄紙工程の白水に対する殺菌効力確認試験(スライムコントロール剤としての殺菌力評価)〕
板紙抄紙機より採取した白水(pH:6.8、還元性イオン:亜硫酸イオンとして25mg/l、菌種:シュードモナス属、アルカリゲネス属、フラボバクテリウム属主体、初期菌数:細菌7.2×107 個/ml)に各薬剤を有効成分として5mg/l、15mg/lの濃度になるように添加し、37℃で30分間振とう後に生菌数を測定した。測定結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
Figure 0003769592
【0055】
試験例3〔中性中質紙抄造工程の白水に対する静菌効力確認試験(配合比の決定)〕
中性中質紙の抄紙工程より採取した白水(pH:8.0、還元性イオン:亜硫酸イオンとして15mg/l、菌種:シュードモナス属、スタフィロコッカス属、バチルス属、フラボバクテリウム属主体、初期菌数:細菌3.2×107 個/ml)を No.2濾紙で濾過し、これにブイヨン培地を加えたものを予め滅菌したL字型試験管に取った。次いでこれに各薬剤を有効成分として1mg/lの濃度になるように添加し、37℃で24時間振とう培養し、1時間毎に660nmの吸光度を測定した。測定開始からの菌の増殖に基づく吸光度の増加が0.1を越えるまでの時間(t)を求めた。
薬剤無添加時のtの値をt0 、薬剤添加時のtの値のtX とすると、増殖抑制時間(T)は、TX =tX −t0 で求められる。
【0056】
各比率で配合した各薬剤の増殖抑制時間(T)を図1〜15に示す。図中(a)〜(c)は、それぞれ(A)成分と(B)成分との組成比を変えた場合の(C)成分の添加量と増殖抑制時間の関係を表す。
(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと(B)化合物との組成物に(C)化合物を極めて少量添加することによって、増殖抑制時間が急激に延びている。例えば、図8(DCDTO:DBNDAP=1:5+DCG)において、2成分(DCDTO:DBNDAP=1:5)及び1成分(DCG単独)の場合、増殖抑制時間が1時間であるのに対して、2成分(DCDTO:DBNDAP=1:5)にDCGを0.002〜0.01ppm(0.2〜1重量%)添加した場合、抑制時間が9〜23時間に延びている。この詳細を表4に示す。
【0057】
【表4】
Figure 0003769592
【0058】
試験例4〔スライムコントロール剤としての効力持続試験〕
(1)500mlビーカーの側面内側にプラスチックワイヤーを取り付け、コート原紙の抄紙工程より採取し、予め濾過した白水(pH:7.5、還元性イオン:亜硫酸イオンとして10mg/l、菌種:シュードモナス属、アルカリゲネス属、バチルス属、ミクロコッカス属主体、初期菌数:細菌2.2×107個/ml)500mlを入れ、これを恒温槽付ジャーテスターで37℃、60rpmで混合した。
(2)ここへ各製剤例の薬剤を有効成分当たり1〜3mg/lを原液で添加した
(3)薬剤添加30分後、白水を捨てて新しい白水と入れ換えた(薬剤無添加の状態に戻した)。
(4)(2)(3)の操作を1日2回朝夕に繰り返し、プラスチックワイヤーを目視により観察し、スライム付着量と付着面積をそれぞれ5段階で評価した。
評価の基準と結果をそれぞれ表5、6に示す。
【0059】
【表5】
Figure 0003769592
【0060】
【表6】
Figure 0003769592
【0061】
これまでの単独製剤又は2成分系複合剤では、抄造開始後数日間は良好な結果を示すが、その後徐々に効力が低下し、抄造期間が長くなると(特に中性抄造時)スライムによる汚れが増大し、斑点や紙切れが多発する場合が多い。このような場合、薬剤を選定し直して変更するか、増加させるなどの対策を採るが、いずれも対応できずに止むなく操業を中断する場合も少なくない。
従来の経験から、各評価の段階は下記の状態に相当するものと推定される。
評価1及び2:マシン汚れの殆どない安定操業状態
評価3 :マシン汚れはあるが操業可能状態
評価4及び5:マシン汚れが多く操業不可状態
各試験例の添加濃度1mg/lにおけるスライム抑制日数を図16、17に示す。但し比較例のみ3mg/lの場合も示す。
【0062】
この試験において、比較例1〜6では、添加量1mg/lでいずれも5日以内にスライムが多量に付着し、操業不可に相当する汚れになった。添加量3mg/lでは、汚れが付着するまでの日数は僅かに延びるが、いずれも8日以内に操業不可に相当する汚れになった。これに対して実施例1〜12では、添加量1mg/lでいずれも19日以上殆どスライム汚れがなく、操業可能に相当する状態であった。これより3成分系複合剤は、2成分系と比較して低濃度で長期間有効な結果が得られた。
【0063】
【発明の効果】
この発明の工業用殺菌・静菌剤は、(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、(B)化合物及び(C)化合物を組み合わせることにより、それぞれの2成分の組み合わせに比較して、広範な種類の微生物に対し、いわゆる相乗的な殺菌効果の増強、その効果の持続性の向上及び増殖抑制時間の延長効果が発揮される。
この発明は、とくにスライム障害が直接製品に悪影響を及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程水用の殺菌・静菌剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNPA〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とMCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図2】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNPA〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とDCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図3】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNPA〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とCBAとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図4】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNE〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とMCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図5】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNE〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とDCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図6】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNE〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とCBAとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図7】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNDAP〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とMCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図8】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNDAP〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とDCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図9】 この発明の殺菌剤、DCDTOとDBNDAP〔(a)1:30、(b)1:5、(c)2:1〕とCBAとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図10】 この発明の殺菌剤、DCDTOとBBAB〔(a)1:30、(b)1:5、(c)1:1〕とMCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図11】 この発明の殺菌剤、DCDTOとBBAB〔(a)1:30、(b)1:5、(c)1:1〕とDCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図12】 この発明の殺菌剤、DCDTOとBBAB〔(a)1:30、(b)1:5、(c)1:1〕とCBAとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図13】 この発明の殺菌剤、DCDTOとBBAE〔(a)1:30、(b)1:5、(c)1:1〕とMCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図14】 この発明の殺菌剤、DCDTOとBBAE〔(a)1:30、(b)1:5、(c)1:1〕とDCGとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図15】 この発明の殺菌剤、DCDTOとBBAE〔(a)1:30、(b)1:5、(c)1:1〕とCBAとの相乗効果を示す増殖抑制時間のグラフである。
【図16】 この発明の殺菌剤のスライム抑制日数を示すグラフである。
【図17】 従来の殺菌剤のスライム抑制日数を示すグラフである。

Claims (7)

  1. (A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、
    (B)一般式(I):
    Figure 0003769592
    〔式中、Xはニトロ基またはシアノ基;Y 1 、Y 2 は各々臭素原子、アミノカルボニル基、ヒドロキシル基もしくはシアノ基で置換されている炭素数1〜6の低級アルキル基または基−CH 2 −OCOR 1 (R 1 は炭素数1〜4の低級アルキル基または水素原子)〕、または一般式( II ):
    Figure 0003769592
    〔式中、ZCH 2 COOはR 2 に直接結合していて、Zはハロゲン原子;nは1〜3の整数であって、nが1の場合R 2 は炭素数1〜18のアルキル基、あるいはハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、フェニル基または−OR 3 (R 3 はハロゲン原子で任意に置換された炭素数1〜6の低級アルキル基又はフェニル基)の1種以上の基で置換された炭素数1〜18のアルキル基、nが2の場合R 2 は炭素数2〜6の飽和または不飽和の二価の直鎖状炭化水素基、nが3の場合R 2 は炭素数3〜6の飽和または不飽和の炭化水素基〕で表されるか、またはメチレンビスブロモアセテート、ベンジルブロモアセテートおよび2−ブロモアセトアミドから選択される化合物及び
    (C)一般式( III)
    Figure 0003769592
    (式中、Pはハロゲン原子;Qは水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜6の低級アルキル基;R 4 は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルカノイル基)または一般式( IV ):
    Figure 0003769592
    (式中、R 5 は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルカノイル基)で表される化合物
    を相乗効果を奏する割合で有効成分として含有することを特徴とする工業用殺菌・静菌剤。
  2. (B)化合物が、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−プロパンまたは1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)−プロパンである請求項1に記載の工業用殺菌・静菌剤。
  3. (C)化合物が、モノクロログリオキシム、ジクロログリオキシムまたはα−クロロベンズアルドキシムである請求項1または2に記載の工業用殺菌・静菌剤。
  4. (A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと(B)化合物との併用割合(重量比として)が1:0.2〜50であり、かつ(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと(B)化合物との合計量と(C)化合物との併用割合(重量比として)が1:0.002〜9である請求項1〜のいずれか1つに記載の工業用殺菌・静菌剤。
  5. 工業殺菌・静菌対象系に、請求項1に記載の(A)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンと、請求項1に記載の(B)化合物及び(C)化合物を、(A)と(B)との併用割合(重量比として)が1:0.2〜50であり、かつ(A)と(B)との合計量と(C)との併用割合(重量比として)が1:0.002〜9である割合で、かつ合計濃度として0.01〜200mg/lとなるように同時にまたは別々に添加することを特徴とする工業用殺菌・静菌方法。
  6. (B)化合物が、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−プロパンまたは1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)−プロパンである請求項に記載の工業用殺菌・静菌方法。
  7. (C)化合物が、モノクロログリオキシム、ジクロログリオキシムまたはα−クロロベンズアルドキシムである請求項またはに記載の工業用殺菌・静菌方法。
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