JP3766308B2 - カメラおよび画像形成システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影時等においてカメラにより記録された画像処理のための関連情報を用いて、当該カメラによる撮影画像の画像処理を行い、高画質な画像を形成するカメラおよび画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、単にフィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流である。
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわちフィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上がり)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化されている。
【0003】
デジタルフォトプリンタでは、画像をデジタルの画像データとして、画像データ処理によって焼付時の露光条件を決定することができるので、逆光やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやつぶれの補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリアの補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位のプリントを得ることができる。また、複数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像データ処理によって行うことができ、用途に応じて自由に編集/処理したプリントを出力可能である。しかも、デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリント(写真)として出力するのみならず、画像データをそのまま記録媒体に出力して写真以外の様々な用途に利用することができる。
【0004】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルムに記録された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)、および読み取った画像を画像処理して出力用の画像データ(露光条件)とする画像処理装置を有する画像入力装置と、画像入力装置から出力された画像データに応じて感光材料を走査露光して潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)、および露光済の感光材料に現像処理を施してプリントとするプロセサ(現像装置)を有する画像出力装置とを有して構成される。
【0005】
ところで、フィルムに撮影された画像をプリントに再生した際の画質劣化の原因として、カメラのレンズ性能に起因する、いわゆる収差が挙げられる。
例えば、1枚のレンズであっても、R(赤)光、G(緑)光およびB(青)光で屈折率が異なるため、シーン中の同位置でもR光、G光およびB光でフィルム上での結像位置がズレる、いわゆる倍率色収差が生じ、フィルムに撮影された画像を再生すると、得られた画像に色ズレが生じてしまう。また、適正な撮影画像を得るためには、光軸に対して垂直な平面は、結像面でそれに対応して結像される必要があるが、通常のレンズでは、結像面が光軸方向にズレを生じ、結像画像に歪み、いわゆる歪曲収差を生じ、フィルムに撮影された画像を再生すると、得られた画像が歪んだものとなってしまう。
さらに、レンズの性能に応じて生じる、光軸よりも周辺部の方が画像が暗くなってしまう周辺光量の低下や、ピント位置がフィルムの面方向で異なることに起因するピントボケ等も、画質劣化の原因となっている。
【0006】
このように、レンズの性能等による撮影画像の画質劣化を補正し、高品質な画像(プリント)を得る様々な方法が従来から提案されている。
例えば、特開平6−237376号公報には、カメラ本体やレンズに固有の、写真の劣化要因となる画質劣化情報を写真フィルムに記録し、プリント時にこの情報を読み取り、この情報に基づいて劣化画像の修復処理を行う劣化画像修復システムが開示されている。
また、特開平4−342241号公報には、撮影画角情報と被写体距離情報とから撮影画面の周辺歪曲状態を判別し、周辺歪曲情報を写真フィルムに記録し、プリント時にこの周辺歪曲情報を利用して周辺歪曲を補正するようにするカメラが開示されている。
【0007】
また、特開平9−281613号公報には、カメラやレンズ等に関する情報を写真フィルムに記録し、プリント時にこの情報を用いて画像の画質の劣化を補正する写真処理装置および写真処理方法が開示されている。
さらに、特開平11−231465号公報には、従来、フィルムに記録されていたDXバーコードや拡張DXバーコード等の他に、新規なバーコードを設け、新たな情報として、例えば、レンズ付きフィルムのレンズ特性データ等を写真フィルムに記録し、これを用いて倍率色収差や歪曲収差等の補正を行い、色ズレや歪みのない高画質の画像を出力するようにしたプリントシステムが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の画質劣化を補正する方法は、いずれもカメラ側で撮影時等にフィルムに記録した画像劣化の原因を示す情報(主に、レンズ情報)をプリントシステム側で読み取って、この情報に基づいて、システム側でデータベース等に蓄積している当該情報に対応する補正情報を用いて、画質劣化の補正をしているため、新しい製品が出る毎に、その製品に対する情報を蓄積しなければならず、記憶すべき情報量が膨大なものとなってしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、一眼レフカメラ、デジタルカメラやコンパクトカメラ、あるいはレンズ付きフィルム等で撮影した場合のレンズに起因する画質劣化を、膨大な量の情報を有することなく簡便に補正し、高品質な画像を形成することのできるカメラおよび画像形成システムを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、撮影画像の画像処理において用いられる画質劣化の関連情報を写真フィルム、フィルムカートリッジおよび記録媒体の少なくとも一つに記録するカメラであって、前記カメラの撮影レンズに起因する前記撮影画像の画像劣化に関する複数の画質劣化情報および前記画質劣化情報を補正するための複数の画質劣化補正情報の少なくとも一方と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の補正内容を表すパターンを特定するための複数のパターン番号とが記憶された記憶手段と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方を撮影条件に応じて指定するための情報指定手段と、前記情報指定手段によって指定された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の補正内容を表すパターンを特定する前記パターン番号、または前記パターン番号および前記撮影条件を前記関連情報として記録する情報記録手段とを有し、前記記憶手段は、前記画像形成システムに予め複数のカメラに対して共通に設定された複数の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の全ての補正内容をセットにして、もしくは補正内容に応じて別々に表す、前記パターンを特定する前記パターン番号との中から、前記撮影レンズの特性および撮影条件に基づいて選択された複数の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方とそれを表す前記パターンを特定する前記パターン番号とを記憶していることを特徴とするカメラを提供するものである。
ここで、前記撮影レンズは、撮影条件毎の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方が前記画像形成システムに予め保持された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の中から選択できるように、前記画像形成システムに予め設定された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方に基づいて設計されていることが好ましい。
また、前記記憶手段は、前記画質劣化補正情報と、前記画質劣化補正情報を表すパターンを特定するパターン番号のみを記憶していることが好ましい。
さらに、前記情報記録手段は、前記パターン番号のみを前記関連情報として記録することが好ましい。
【0011】
ここで、前記画質劣化情報は、倍率色収差情報、歪曲収差情報、周辺減光情報、ボケ情報および広角歪み情報のうちの少なくとも一つの情報であるのが好ましい。
また、前記画質劣化補正情報は、倍率色収差補正情報、歪曲収差補正情報、周辺減光補正情報、ボケ補正情報および広角歪み補正情報の少なくとも一つの情報であるのが好ましい。
【0012】
また、前記撮影条件は、焦点距離情報、絞り情報およびストロボ情報のうちの少なくとも一つの情報であるのが好ましい。
【0013】
前記情報記録手段は、前記パターン番号を、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジまたは前記記録媒体の、製造時、前記カメラへの装填時、前記カメラからの取り出し時、または画像の、撮影時、撮影前後に記録することが好ましい。
【0016】
また、前記記憶手段は、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方について、前記撮影画像の縦および横方向の補正内容を1つのセットにして表すパターンを特定するパターン番号、または縦および横方向の補正内容を表すパターンを別々に特定するパターン番号として記憶することができるのが好ましい。
また、前記情報指定手段が選択するための前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報についての複数の劣化および/または補正内容を表す複数のパターン番号の選択肢は、前記カメラの製造時に、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジまたは前記記録媒体に記録され、撮影時に前記複数のパターン番号の選択肢の内の少なくとも一つが選択されて記録されるのが好ましい。
【0017】
また、同様に前記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、カメラによって写真フィルム、フィルムカートリッジおよび記録媒体の少なくとも一つに記録された、前記カメラの撮影画像の画像処理において用いられる画質劣化の関連情報を読み出し、この読み出された関連情報を用いて画像処理を行い、前記撮影画像の再現画像を形成する画像形成システムであって、複数の前記カメラの共通して設定された、前記カメラの撮影レンズに起因する前記撮影画像の画像劣化に関する複数の画質劣化情報および前記画質劣化情報を補正するための複数の画質劣化補正情報の少なくとも一方と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の全ての補正内容をセットにして、もしくは補正内容に応じて別々に表すパターンを特定するための複数のパターン番号が記憶された記憶部を有し、撮影条件毎の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方が前記記憶部に記憶された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の中から選択できるように設計され、前記撮影条件毎に前記パターン番号が設定された前記カメラによって、前記撮影条件に応じて、関連情報として記録された前記パターン番号、または前記パターン番号および前記撮影条件を、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジおよび前記記録媒体の少なくとも一つから読み出し、読み出された前記パターン番号を用いて複数の前記パターン番号の中から、該当する前記パターン番号の前記パターンを選択し、選択された前記パターン基いて、前記画質劣化の補正を行い、前記再現画像を形成することを特徴とする画像形成システムを提供するものである。
ここで、前記カメラは、撮影条件毎の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方が前記記憶部に記憶された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の中から選択できるように撮影レンズが設計されていることが好ましい。
また、前記パターン番号のみを、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジおよび前記記録媒体の少なくとも1つから読み出すのが好ましい。
また、前記記憶部は、前記画質劣化補正情報と、前記画質劣化補正情報を特定するためのパターン番号のみを記憶するのが好ましい。
【0018】
ここで、前記画質劣化情報は、倍率色収差情報、歪曲収差情報、周辺減光情報、ボケ情報および広角歪み情報のうちの少なくとも一つの情報であるのが好ましい。
【0019】
また、前記画質劣化補正情報は、倍率色収差補正、歪曲収差補正、周辺減光補正、ボケ補正および広角歪み補正のうちの少なくとも一つを行うための情報であるのが好ましい。
また、前記撮影条件は、焦点距離情報、絞り情報およびストロボ情報のうち少なくとも一つの情報であるのが好ましい。
【0020】
また、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方は、全ての撮影条件毎に予め用意されていることが好ましい。
【0023】
また、前記画質劣化の補正を行う際には、前記画質劣化補正情報を、微調整することができるのが好ましい。
また、前記画質劣化情報については、複数の補正内容の全てをセットとする1つの前記パターン番号として、または個々別々の前記パターン番号として読み出され、前記撮影レンズに起因する前記撮影画像の前記画質劣化の補正は、読み出された前記1つのパターン番号に該当する1つの前記パターンに基づいて各補正内容を全てセットで、または読み出された前記個々別々のパターン番号に該当する個々別々の前記パターンに基づいて個々別々に行われるのが好ましい。
【0024】
また、前記画質劣化補正情報については、複数の補正内容の全てをセットとする1つのパターン番号として、または個々別々の前記パターン番号として読み出され、前記撮影レンズに起因する前記撮影画像の前記画質劣化の補正は、読み出された前記1つのパターン番号に該当する1つの前記パターンに基づいて各補正内容を全てセットで、または読み出された前記個々別々の前記パターン番号に該当する個々別々の前記パターンに基づいて個々別々に行われるのが好ましい。
【0025】
また、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方について、前記撮影画像の縦および横方向を1つのセットとする1つの前記パターン番号として、または縦および横方向を別々の前記パターン番号として読み出され、前記撮影レンズに起因する前記撮影画像の前記画質劣化の補正は、読み出された前記縦および横方向の1つのパターン番号に該当する1つの前記パターンに基づいて前記撮影画像の縦および横方向を1つのセットとして、または読み出された前記縦および横方向の別々の前記パターン番号に該当する別々の前記パターンに基づいて縦および横方向を別々に行われるのが好ましい。
【0028】
また、前記撮影レンズ起因の前記画質劣化の補正を行った後、プリント出力または画像データ出力の少なくとも一方を行うのが好ましい。
【0029】
また、前記カメラは、上記第1の態様のカメラであるのが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明に係るカメラおよび画像形成システムについて、添付の図面に示される好適実施形態を基に以下、、詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態に係るカメラの概略を示す外観斜視図である。
ここではコンパクトカメラを代表例にとり説明するが、本発明のカメラの形式は、特にコンパクトカメラ限定されるものではなく、例えば、一眼レフカメラでもよく、どのような形式のカメラであっても良い。また、例えば、フィルムカメラ(光学カメラ)でもよいし、デジタルカメラやハイブリッドカメラであってもよい。また、例えば、APSカメラでも、レンズ付きフィルムでもよい。
【0032】
図1に示すように、カメラ1の正面中央部には、 光学ズームレンズを内部に備えたズーム鏡胴2が設けられている。また、このカメラ1の正面上部には、ファインダ対物窓3、AF投光窓4、AF受光窓5およびAE受光窓6が配置されている。また、カメラ1本体には、シャッタボタン7およびカメラレンズに起因する画質劣化を補正するための画質劣化の関連情報を指定する画質劣化関連情報指定ボタン8が設置されている。
【0033】
ところで、本発明において画質劣化の関連情報とは、カメラ1で撮影された撮影画像の画質劣化を補正するための画像処理において、カメラ1の撮影レンズ(カメラレンズ)に起因する画質劣化を補正するために用いられる情報であって、狭義には、カメラレンズに起因する画質劣化に関連する画質劣化情報自体または画質劣化を補正するため画質劣化補正情報、もしくはその両者等をいうが、広義には、これらの画質劣化情報自体および画質劣化補正情報情報に、さらに撮影情報を含めたものをいう。以下では、狭義の、あるいは撮影情報も含めた広義の画質劣化関連情報について、画質劣化補正情報を代表例として説明するが、これに限定されるものではないことはもちろんである。
【0034】
なお、図示は省略するが、カメラ1には、これら以外にも各種操作をするためのボタンやレバーが設置されている。さらに、図示しないが、カメラ1には、画質劣化情報や画質劣化補正情報等の画質劣化関連情報として画質劣化関連情報指定ボタン8によって選択される内容を記憶しておくメモリや選択する際に選択される内容を表示する液晶表示デバイス(LCD)等の表示デバイスなどが設置されていても良い。
【0035】
図2(a)は、カメラ1に装填されるフィルムF1を表わす模式図である。フィルムF1は長尺ロール状のものであり、カメラ1内で給送されるためのパーフォレーションPが画像領域Gの外側に設けられている。フィルムF1には、その両パーフォレーションPの外側端とフィルムの両外端部との間に、画質劣化補正情報や撮影情報を表すバーコードCが光学的に記録される。図2(b)は、カメラ1の内部の、撮影光軸に沿う断面の一部分を示したものである。このようにカメラ1の内部には、フィルムF1の幅方向の両端部に画質劣化補正情報等を光学的に記録するバーコードライタKが設けられている。
【0036】
なお、本実施形態では画質劣化補正情報等をフィルムF1にバーコードで光学的に記録しているが、フィルムF1への情報の記録は、このように光学的に記録するものに限定はされず、例えば図3(a)に示すように、フィルムF2に磁気記録部Mを設け、図3(b)に示すように、磁気記録手段Jにより、画質劣化補正情報等を磁気記録部Mに磁気的に記録するようにしてもよい。
また、フィルムに記録するばかりでなくフィルムカートリッジのICに電気的に記録したり、デジタルカメラのようなデジタル画像データの場合には、データに付属させたり、データのヘッダに記録したり、画像データ中に埋め込むようにしてもよい。なお、詳しくは後述するが、画質劣化補正情報等は、予め画像形成システム側で用意された複数個の中から選択して指定するのが好ましい。
【0037】
次に、このような情報記録機能を有するカメラによって撮影された画像に対して、フィルム等に記録された画質劣化補正情報等を用いて画質劣化補正等の画像処理を行い、画像を形成する画像形成システムを構成するデジタルフォトプリンタについて説明する。
図4は、本実施形態に係る画像形成システムを構成するデジタルフォトプリンタの概略を示すブロック図である。
【0038】
図4において、デジタルフォトプリンタ(以下単にフォトプリンタとする)10は、基本的にフィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して仕上がりプリントとして出力するプリンタ16とを有する。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力や設定、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、画質劣化補正処理を含む様々な画像処理を実施するために必要なデータや処理プログラム等を格納すると共に、画像データを出力する外部メモリ19と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20とが接続される。また、画像処理装置14には、スキャナ12によってフィルムから読み取られた画像データばかりでなく、例えば、デジタルカメラ等で撮影されたデジタル画像データDも入力される。
【0039】
スキャナ12は、フィルムF等に撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを光路に作用する色フィルタ板26と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、フィルムの1コマの画像を読み取る画像読取センサであるCCDセンサ(ここではエリアセンサである)34と、アンプ(増幅器)36とを有する。さらに、画質劣化補正情報が、フィルムFの両エッジあるいはコマとコマの間に、バーコード等により光学的に記録されている場合には、これを光学的に読み取るバーコードリーダ38が設けられている。また、画質劣化補正情報が、フィルムFに磁気的に記録されている場合には、これを読み取る磁気ヘッドが設けられ、カートリッジのICに電気的に記録されている場合には、これを電気的に読み取る端子が設けられることとなる。
【0040】
このように、図示例のフォトプリンタ10においては、APSの240サイズのネガフィルムや、135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムFの種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムFの形態、トリミング等の処理の種類に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、キャリアを交換することにより、各種のフィルムや処理に対応することができる。フィルムFに撮影され、プリント作成に供される撮影画像(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬送され、保持される。なお、バーコードリーダ38は、このキャリアに所定の読取位置の搬送上流側に配設され、フィルムFを所定の読取位置に搬送する際に画質劣化補正情報等を読み取る。また、前述したように、APSの240サイズのフィルムのように、フィルムFのエッジに磁気トラックが設けられ情報が磁気的に記録されている場合や、フィルムカートリッジのICに情報が記録されている場合には、これらの磁気情報等を読み取る手段が配置され、フィルムFが読取位置に搬送される際に画質劣化補正情報等が読み取られる。また、デジタル画像データが直接画像処理装置14に入力される場合には、例えばデジタル画像データのヘッダ等に記録されている画質劣化補正情報等がそのまま画像処理装置14において用いられる。
【0041】
スキャナ12からの出力信号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。
図5に、画像処理装置14のブロック図を示す。画像処理装置14は、画質劣化補正処理を含む画像処理の実施や制御、およびフォトプリンタ10全体の制御を行うCPU54、これに必要な情報を記憶する内部メモリ56を有する。内部メモリ56には、カメラレンズに起因する画質劣化を補正するための画質劣化補正情報の代表的な数パターンが記憶されている。詳しくは後述するが、この時、画像形成システム側では、カメラ側での画質劣化補正情報の指定方法に応じて、倍率色収差補正、歪曲収差補正、周辺減光補正、シャープネス補正、ボケ補正、広角歪み補正などの全てセットのパラメータを保持してもよいし、それぞれについていくつかのパラメータを保持するようにしてもよい。
また、画像処理装置14は、データ処理部58、プレスキャンメモリ60、本スキャンメモリ62、プレスキャン画像処理部64、本スキャン画像処理部66および条件設定部68を有する。なお、画像処理装置14には、これら以外にも本スキャンの際の可変絞り24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置される。また、操作系18や外部メモリ19やディスプレイ20は、このCPU54によってCPUバス80を介して各部位に接続される。
【0042】
ところで、画像処理系では、スキャナ12から出力されたR、GおよびBの各出力信号は、データ処理部58で処理されてデジタルの画像データとされ、プレスキャンデータはプレスキャンメモリ60に、本スキャンデータは本スキャンメモリ62にそれぞれ記憶される。なお、プレスキャンデータと本スキャンデータとは、解像度(画素密度)と信号レベルが異なる以外は、基本的に同じデータである。プレスキャンメモリ60に記憶されたプレスキャンデータはプレスキャン画像処理部64において、本スキャンメモリ62に記憶された本スキャンデータは本スキャン画像処理部66において、それぞれ処理される。
【0043】
プレスキャン画像処理部64は、画像処理ユニット70および画像データ変換部72を有する。他方、本スキャン画像処理部66は、画像処理ユニット70(以下、処理部70とする)と、本スキャン画像処理部66の画像処理ユニット74(以下、処理部74とする)は、共に、後述する条件設定部68が設定した画像処理条件に応じて、スキャナ12によって読み取られた画像(画像データ)に所定の画像処理を施す部位である。両処理部70および74は、処理する画像データの画素密度が異なる以外には、基本的に同様の処理を行う。処理部70および処理74における画像処理としては、一般的に、色バランス調整、コントラスト補正(階調処理)、明るさ補正、覆い焼き処理(濃度ダイナミックレンジの圧縮/伸長)、彩度補正、シャープネス(鮮鋭化)処理等、またはこれらの処理に加え、倍率色収差、歪曲収差補正、周辺光量補正、ボケ補正、広角歪み補正などの少なくとも一つが例示される。
【0044】
これらは、演算、LUT(ルックアップテーブル)による処理、マトリクス(MTX)演算、フィルタによる処理等を適宜組み合わせた、公知の方法で行われるものであり、図示例においては、色バランス調整明るさ補正およびコントラスト補正がLUTで行われ、彩度補正がMTXで行われる。また、これ以外のシャープネス処理や覆い焼き処理等は、オペレータによる指示や画像データ等に応じて、ブロック71およびブロック75で行われる。
ここで、本スキャンデータを処理する処理部74のMTXとブロック75との間には、画質劣化補正処理として、倍率色収差および歪曲収差のいずれか少なくとも一方の収差補正、ならびに電子変倍処理を行う、収差補正部76が配置されている。
【0045】
内部メモリ56に予め記憶されている複数の画質劣化補正情報の中から、前記バーコードリーダ38によってフィルムから読み出された画質劣化補正情報に対応する画質劣化補正情報がCPU54によって読み出され、収差補正部76に供給される。収差補正部76は、CPU54から供給された画質劣化補正情報と、本スキャンメモリ62から読み出されて各種の画像処理がなされた画像データ(画素)の位置の情報、例えば、画像の中心からの座標位置(中心の画素から何番目か)と、を用いて、倍率色収差および歪曲収差の補正、ならびに電子変倍処理を行う。電子変倍処理は、画像データ処理により画像の拡大もしくは縮小を行うものであり、画像データを出力画像に応じたサイズにして出力するものである。電子変倍処理は、通常画像データを補間することによって行われ、その方法は、特に限定はなく、公知の方法が各種利用可能であり、例えば、バイリニア補間を用いる方法、スプライン補間を用いる方法等が例示される。
【0046】
処理部70および74で処理された画像データは、画像データ変換部72および78に送られる。プレスキャン画像処理部64の画像データ変換部72は、処理部70によって処理された画像データを、3次元LUT等を用いて変換し、ディスプレイ20による表示に対応する画像データにする。他方、本スキャン画像処理部66の画像データ変換部78は、同様に、処理部74によって処理された画像データを3次元LUTを用いて変換し、プリンタ16による画像記録に対応する出力画像データとしてプリンタ16に供給する部位である。
【0047】
プレスキャン画像処理部64および本スキャン画像処理部66による各種の処理条件は、条件設定部68によって設定される。この条件設定部68は、画像処理条件設定部82、キー補正部84およびパラメータ統合部86を有して構成される。
画像処理条件設定部(以下、設定部とする)82は、施す画像処理を選択すると共に、プレスキャンデータを用いて、処理部70および74における画像処理条件を設定し、パラメータ統合部86に供給する。具体的には、設定部82は、プレスキャンデータから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハイライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出等を行い、加えて、必要に応じて行われる操作系18を用いたオペレータによる指示に応じて、グレイバランス調整、明るさ補正、およびコントラスト補正のLUTの作成、彩度補正を行うマトリクス演算の作成等や、プレフィルタ処理、覆い焼き処理、シャープネス処理、電子変倍処理に加え、倍率色収差や歪曲収差等の収差補正処理、周辺減光補正、ピントボケ等のボケ補正、広角レンズによる広角歪み補正のパラメータ等の画像処理条件を決定または設定する。
【0048】
キー補正部84は、キーボード18aに設定された明るさ、色、彩度、コントラスト、シャープネス等を調整するキーやマウス18bで入力された各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量(例えば、LUTの補正量等)を算出し、パラメータ統合部86に供給するものである。パラメータ統合部86は、設定部82が設定した画像処理条件を受け取り、供給された画像処理条件をプレスキャン画像処理部64の処理部70および本スキャン画像処理部66の処理部74に設定し、さらに、キー補正部84で算出された調整量に応じて、各部位に設定した画像処理条件を補正(調整)し、あるいは画像処理条件を再設定する。
【0049】
以下、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態は、カメラ(例えば、コンパクトカメラ等)で撮影した場合の、カメラレンズに起因する画質劣化を補正して、高画質なプリントを出力するものである。このとき、画像形成システム側で、予めいくつかの画質劣化補正情報を保持しておき、カメラ側で指定された画質劣化補正情報に対応するものを用いて画質劣化補正処理を行うようにすることにより、予め画像形成システム側で保持する情報を制限し、システム側のメモリ負担を軽減するものである。
【0050】
撮影者はカメラ1を用いて撮影を行う際、カメラレンズに起因する画質劣化を補正するための情報である画質劣化補正情報(レンズ補正情報)を指定する。すなわち、カメラ1に設けられている画質劣化関連情報指定ボタン8を操作して、補正パターンを選択、指定する。この指定方法としては、焦点距離に応じて、倍率色収差補正、歪曲収差補正、周辺減光補正、シャープネス補正(ボケ補正)をすべてセットしたパターンで選択、指定する方法と、焦点距離およびこれらの種々の各補正毎に応じて、別々に補正パターンを選択、指定する方法とがあり、いずれの方法によってもよい。さらにこの他、広角歪み補正を指定することができるようにしてもよい。ここで、広角歪みとは、広角レンズでの撮影時に起こる歪みで、歪曲収差補正を強めにかける(過補正気味にする)ことで補正することが可能である。そのため、例えば広角歪み補正ボタン等を用意して、このボタンを押すと歪曲収差補正を強めにかけるように補正パターンが設定されるようにしてもよいし、あらかじめ上述した補正パターン中に広角歪み補正についても組み込んでおくようにしてもよい。
【0051】
なお、収差には、色収差(軸上色収差、倍率色収差)、ザイデル5収差(球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差)、広角歪み等があり、また、撮影レンズ起因の画質劣化には、収差の他に、周辺減光、口径食、2線ボケ、フレア、ゴースト等がある。このような撮影レンズ起因の画質劣化は、全て本発明の対象とすることができる。
【0052】
なお、本発明のカメラにおいては、画質劣化関連情報のパターン(画質劣化情報の劣化パターンや画質劣化補正情報の補正パターン)等の選択内容(選択肢)をメモリ(図示せず)に記憶しておき、これらを読み出して液晶表示デバイス(LCD)等の表示装置(図示せず)に表示し、表示された画質劣化関連情報の選択肢(選択内容)の中から選択して画質劣化関連情報指定ボタン8によって指定し、写真フィルムや、フィルムカートリッジや、記録媒体に記録することができる。しかし、コンパクトカメラやAPSカメラやレンズ付きフィルムやデジタルスチルカメラなどの撮影レンズが交換されることのないカメラの場合には、所定の劣化パターンの画質劣化情報または所定の補正パターンの画質劣化補正情報というように所定パターンの画質劣化関連情報のみを用意しておくことも可能であるので、所定のタイミングで、画質劣化関連情報指定ボタン8によって指定し、記録することができる。
ここで、画質劣化関連情報指定ボタン8によって選択するための画質劣化情報や画質劣化補正情報などの画質劣化関連情報についての複数の劣化および/または補正内容を表す複数のパターンは、カメラの製造時に、写真フィルム、フィルムカートリッジまたは記録媒体に予め記録しておいても良い。
【0053】
上述した種々の各補正をセットしたパターンで選択、指定する場合には、図6(a)に示すように、広角W、標準N、望遠Tという各焦点距離に応じて、倍率色収差補正、歪曲収差補正、周辺減光補正、シャープネス補正(ボケ補正)を全てセットした補正パターン(パターン1、パターン2、パターン3、・・・)の中から選択、指定する。ここで、各補正パターン(パターン1、パターン2、パターン3、・・・)は、図6(b)に示すように、画像形成システム側(内部メモリ56)に各補正をすべてセットしたパターンとして予め設定され格納されているものである。
図6(a)において、例えばカメラ1−1では、広角2種類(W1、W2)、標準(N)、望遠2種類(T1、T2)の5種類の焦点距離について、それぞれ画面の縦、横について共通の補正パターンとし、それぞれパターン1からパターン5が設定されており、この中から選択、指定される。また、カメラ1−2も縦横共通で、さらに、2種類の広角について共通の補正パターン(パターン1)が設定され、また2種類の望遠についても共通の補正パターン(パターン4)が設定されている。また、カメラ1−3では、広角W、標準N、望遠Tの3種類の各焦点距離について、それぞれ縦、横別々にパターンが設定されている。
【0054】
また、焦点距離および補正内容に応じて、別々に補正パターンを選択、指定する場合には、図7(a)に示すように、焦点距離および補正内容毎に補正パターンが設定されており、その中からパターンを選択、指定する。例えばカメラ2−1では、広角Wについて、倍率色収差補正および歪曲収差補正はパターンb1、周辺光量補正はパターンk2、シャープネス補正はパターンs3のように設定されており、また、カメラ2−2については、望遠Tについて、倍率色収差補正および歪曲収差補正についてはパターンb1、周辺光量補正についてはパターンk2、シャープネス補正についてはパターンs3と設定されている。これらのパターンは、図7(b)に示すように画像形成システム側に各補正毎に予め設定されているものである。
なお、カメラ開発時に、画像形成システムの画質劣化補正情報を考慮してレンズ設計を行うようにすることが好ましい。これにより、画像形成システムに予め用意されている画質劣化補正情報の中から選択して記録することができる。
【0055】
いずれの場合においても、画像形成システム側では、予め代表的な補正情報を数パターン上に述べたように記憶しておき、カメラ側で選択、指定されたパターンの補正情報と、撮影時の光軸の中心からの距離に従って補正処理を行い、プリントまたは画像データとして出力する。画像形成システム側では、画像劣化補正情報を全ての撮影条件毎に用意しておくことが好ましい。ここで、撮影条件としては、絞り情報、焦点距離情報、ストロボ情報などを挙げることができる。
また、画質劣化補正情報(レンズ補正情報)とは、倍率色収差補正、歪曲収差補正、周辺減光補正およびボケ補正(シャープネス補正)または広角歪み補正等の画質劣化の補正処理を行うための各画質劣化の補正情報であり、これらの画質劣化の補正処理を行うための補正式そのものでもよいし、補正係数でも、あるいは一時的な補正係数等でもよい。特に、一時的な補正係数の場合は、撮影条件およびプリントサイズ等の画像処理条件により再計算し、その結果を用いて補正処理を行う。
【0056】
また、補正式の場合には、カメラ毎に、焦点距離(広角W、標準N、望遠T)等の撮影条件によって、補正式の次数を増やせるようにすると更によい。一般的に、複雑な収差ほどより大きい次数が必要となるからである。例えば、コンパクトカメラの方が、レンズ付きフィルムより次数を大きくするとよい。これはレンズ付きフィルムのレンズは、基本的には単焦点なので素性がよく、3次程度の少ない次数で補正が可能だからである。また、広角Wと望遠Tの場合は、それぞれ標準Nより高次とするとよい。標準より広角や望遠の方が収差が大きいからである。
【0057】
また、倍率色収差補正においては、R、GおよびBの3原色の基準となる色、通常は、Gを基準として、RおよびBの像倍率を変換して、RおよびBの画像をG画像に合わせることで倍率色収差を補正している。このように基準色となるG以外の2色、R、BについてR用、B用のそれぞれ1つのパラメータを別々に用意してもよいし、基準色G以外の2色、R、Bについて1つのパラメータで代用するようにしてもよい。ただし、1つのパラメータで代用する場合は、それぞれ符号は逆にするものとする。
【0058】
また、ボケ補正は、基本的にはシャープネス補正であり、シャープネス処理におけるR、G、Bのゲインをそれぞれ独立に制御し変更できることが好ましい。また、画像中の場所によって、上記ゲインを変更することができると更によい。例えば、画像をブロック化し、各ブロック毎にゲインを変更するようにする。あるいは、画像の中心からの距離に応じてシャープネス強度を変えて、中心では標準の強度とし、端へ向かってゲインを強くするようにするとよい。
【0059】
上述した例では、画質劣化関連情報として、画質劣化の補正処理を行うための補正式や補正係数等で表される倍率色収差補正情報、歪曲収差補正情報、周辺減光補正情報およびボケ補正(シャープネス補正)情報または広角歪み補正情報等画質劣化補正情報(レンズ補正情報)を用いているが、本発明はこれに限定されず、画質劣化補正情報とは別に、あるいは画質劣化補正情報に加えて、画質劣化自体の情報、すなわち倍率色収差情報、歪曲収差情報、周辺減光情報およびボケ(ピントボケ)情報、広角歪み情報等の画質劣化情報(レンズ情報)そのもの、例えば、これらの種々の画質劣化の強度(および画素位置)やパターンなどを用いても良い。画像形成システム側で、画質劣化情報(レンズ情報)を用いて、画質劣化の補正を行うためには、上述した種々の画質劣化の強度(および画素位置)やパターンなどに応じた画質劣化の補正処理を行うための補正式や補正係数など画像形成システム側で保持しておくのが良い。
【0060】
撮影者がカメラ1により撮影時に上記画質劣化補正情報で代表される画質劣化関連情報(画質劣化情報等を含む)を指定する際、画像形成システム側で画像出力時(プリント、または画像データ)に画質劣化補正処理を行うか否かを設定することができるようにしてもよい。また、設定は撮影モードとリンクされていてもよい。
また、この情報の記録はフィルムカメラの場合には、前述したように例えばフィルムの端部にバーコードとして光学的に記録したり、フィルムの磁気記録部に磁気的に記録したり、IC付きフィルムカートリッジの場合には、このICに電気的に記録したりする等の方法で行われる。また、デジタルカメラの場合には、画像データに添付したり、画像データのヘッダに記録したり、画像データ中に電子透かし等の方法で埋め込んだりして記録される。また、情報が記録されるものとしては、フィルムカメラの場合には、フィルム、パトローネ、フィルムカートリッジ、IC付きフィルムカートリッジ等、デジタルカメラの場合には、スマートメディア、コンパクトフラッシュ、PCカード、メモリースティック、マルチメディアカードやあるいは内蔵メモリ、ハードディスク等各種の(画像データ)記録媒体が適用可能である。
【0061】
また、カメラによるこれらの情報のフィルムや記録媒体等への記録のタイミングは、撮影時あるいは撮影前後がもっとも一般的であるが、これに限定されず、フィルムまたは記録媒体等のカメラへの装填時やカメラからの取り出し時でもよい。また、レンズ付きフィルムの場合には、フィルム製造時に、予めフィルムに画質劣化補正情報(レンズ補正情報)を、フィルムにバーコードで光学的に記録してもよいし、APSフィルムであれば、APSフィルムの先頭と最後の、フィルムメーカーが自由に使用できるロッドコードに光学的に記録してもよい。あるいは、APSフィルムの磁気層に予め磁気的に記録してもよいし、さらにIC付きフィルムカートリッジを用いているレンズ付きフィルムであれば、このカートリッジに画質劣化補正情報をフィルム製造時に予め電気的に記録しておくこともできる。
【0062】
また、デジタルカメラの場合には、撮影後に撮影画像を再生して1コマ毎に画像を確認しながら画質劣化補正をするしないを含めて補正パターンの指定をすることができる。また、ラボへの注文時に、注文用紙(顧客カード)等に記録して注文するようにしてもよい。あるいは、インターネット等の通信ネットワークを経由して、画質劣化補正情報を指定して注文できるようにしてもよい。
なお、APSフィルムは、全てのコマが通常一台のカメラで撮影されるが、APSカメラによっては途中交換(MRC)機能を備えたものもあるため、APSカメラの途中交換機能を使い、一本のAPSフィルムが異なるカメラで撮影される場合には、途中入れ換えをする前後に上記情報を記録するようにする。
また、コンパクトカメラ、レンズ付きフィルム、二眼レフカメラおよびデジタルスチルカメラ等のレンズ交換ができないカメラなどの場合には、フィルムまたは記録媒体を、カメラに装填する時またはカメラから取り出す時に、カメラに応じて指定された画質劣化情報および画質劣化補正情報等の画質劣化関連情報が自動的に記録されるようになっているのが好ましい。
【0063】
また、カメラ側では、上述の画質劣化補正情報の他に、焦点距離情報、絞り情報、レンズ種識別情報、メーカー識別情報、カメラ種識別情報、ストロボ情報、画質劣化識別情報等のうち少なくとも一つの情報も同様に記録されるのが良い。例えば、ストロボオン/オフの情報やストロボ配光特性等のストロボ情報が記録されていれば、ストロボ配光補正が周辺減光補正と同じ方法で、補正することができる。なお、画質劣化識別情報は、予め決められた各種の画質劣化レベルを表す識別情報である。
また、メーカー識別情報(メーカーコード、URL等)が記録されている場合には、図8に示すように、画像形成システム側の画像処理装置14では、この情報を取得すると、インターネット等の通信ネットワーク経由で、メーカーのサーバ90等にアクセスして、画質劣化補正情報を参照、もしくはダウンロードして、これを用いて補正処理を行う。具体的には、画質劣化補正情報を参照して補正する場合には、参照した画質劣化補正情報は、画像形成装置側には保存されず、毎回メーカーのサーバ90にアクセスして画質劣化補正情報を参照する必要がある。また、画質劣化補正情報をダウンロードして補正する場合には、ダウンロードした画質劣化補正情報を画像形成装置側に保存しておけば、次回、同じカメラによって撮影された画像データを処理する場合には、保存されている画質劣化補正情報を使用して補正することができ、いちいちメーカー側にアクセスしなくてもよい。もちろん、画質劣化補正情報をダウンロードする場合であっても、その情報を保存しないで、毎回メーカーのサーバ90にアクセスするようにしてもよい。
なお、メーカー識別情報の他にさらにカメラ識別情報またはレンズ識別情報の少なくともいずれか一つをも用いて、メーカーのサーバ90にアクセスするようにしてもよい。これにより、厳密に一致したレンズ補正情報を得ることができ、より質の高い補正処理を行うことが可能となる。このように、メーカー識別情報あるいはさらにカメラ識別情報、レンズ識別情報があれば画質劣化補正情報がなくても、メーカーから画質劣化補正情報を得て、補正を行うことができる。
【0064】
これにより、各カメラメーカーは、自分のメーカーのカメラのレンズ補正情報のみをサポートしていればよいため、負担が軽減されるとともに、その分メーカー独自のサービス(コンテンツ、テンプレート、広告宣伝、品質情報等)を付加することができる。品質情報を付加して、その中に画像処理で補正できる要因の場合は、画像処理して補正することにより、より高品質の画像を得ることができる。
ここで、コンテンツとは、おまけプリントやムービー等であり、テンプレートとは、撮影コマに適当なキャラクタや文字等をテンプレート合成する等のサービスをいう。また、広告宣伝としては、新製品やサービスを、プリント出力の場合には、プリントの表や裏、あるいはインデックスプリントの余白等にプリントしたり、画像データ出力の場合には、これらの内容をファイルに出力する等が考えられる。
【0065】
ラボでは、プリント等の注文を受けると、例えばそれがフィルムでの注文であった場合、まずスキャナ12でフィルムをスキャンして画像の読み取りを行う。スキャナ12により読み込まれた画像データは、画像処理装置14に送られ、前述したようにプレスキャンデータはプレスキャンメモリ60に、本スキャンデータは本スキャンメモリ62に、それぞれ格納される。また、フィルムF端部にバーコードで記録された画質劣化補正情報は、撮影情報とともにバーコードリーダ38によって読み込まれ、CPUバス80を介してCPU54に送られる。従って、CPU54によって、内部メモリ56に予めシステムが保持している画質劣化補正情報の中からこのフィルムFから読み取られた画質劣化補正情報に対応するものが読み出され、収差補正部76に供給される。
【0066】
なお、注文時に顧客カードによって画質劣化補正情報が指定された場合には、オペレータがキーボード18a等から画質劣化補正情報を入力する。また、同時にバーコードリーダ38によって読み込まれた撮影情報は条件設定部68の画像処理条件設定部82に送られる。
条件設定部68において、画像処理条件が設定され、これにより画像処理が本スキャンデータに対して施され、プリンタ16から仕上がりプリントとして出力され、あるいは外部メモリ19に送られ、ここから所定の記録媒体に画像データとして出力される。
【0067】
CPU54では、上述したように、フィルムFから取得したカメラ側の画質劣化補正情報と、画像形成システム側で内部メモリ56に予め持っている画質劣化補正情報と、を突き合わせて、対応するものを呼び出して収差補正部76に供給するが、このとき画像形成システム側でサポートしている補正パターン数とカメラ側で指定可能な補正パターン数が異なる場合が考えられる。そのような場合には、次のように対応する。
【0068】
まず、画像形成システム側で保持している補正パターン数の方がカメラ側より多い場合には、図9に示すように、画像形成システム側で、カメラ側で指定したパターンAがシステム側のパターン1に対応し、カメラ側のパターンBがシステム側のパターン3に対応する等、その割りつけができていればよい。
また、画像形成システム側で保持している補正パターン数よりカメラ側で指定可能な補正パターン数の方が多い場合には、図10に示すように、カメラ側のパターン1および2は、システム側のパターンA、という具合にシステム側で用意しているものの中で一番近いものを割りつけるようにする。ただし、この場合、性能がやや落ちると考えられる。
そこで、この場合図11に示すように、画像形成システム側にすでにある補正パターンの画質劣化補正情報を使用して、補間演算を行い、新しい補正パターンを算出する。このようにすればまあまあの性能が得られる。このとき、補間演算を行うタイミングは、CPU54が内部メモリ56に格納されている補正パターンを参照して、該当する補正パターンがなかった場合に行われるものとする。
【0069】
収差補正部76では、画質劣化補正情報および画像の位置情報を用いて、画像処理によってフィルムFに撮影された画像の倍率色収差および歪曲収差を補正する。これにより、色ズレや歪みのない高画質な画像が再現されたプリントを安定して出力することができる。
以下、収差補正部76における処理について説明する。
収差補正部76では、画質劣化補正情報および画像データの画素位置とを用いて、倍率色収差に起因する基準色(G)に対するRおよびBの画素位置のズレ量と、歪曲収差に起因する基準色の画素位置のズレ量とから、各画素毎の適正位置を算出し、算出された各画素の適正位置の情報を用いて、各画素の画像データを補間して画像の電子変倍処理を行う。すなわち、倍率色収差および歪曲収差による画素位置のズレ量を算出することにより、各画素が本来どの位置にあるべきであるかを検出し、この適正な位置に応じて画像データの補間演算を行って電子変倍処理を行う。これにより、1回の補間演算で、歪曲収差および倍率色収差の補正と、電子変倍処理とを行うことができる。
【0070】
収差補正部76は、上記処理方法を実施するため、座標変換処理部、および拡大縮小処理部とを有する。画像データが供給されると、座標変換処理部において画質劣化補正情報を用いて、RおよびBの画像データの各画素位置irおよびibにおける、Gの画像データigに対する倍率色収差によるズレ量ΔrおよびΔbを算出し、さらに、Gの入力画像データigの歪曲収差によるずれ量Dを算出する。
次いで、Rの入力画像データの各画素位置irに前記ΔrとDを加えて、倍率色収差および歪曲収差を補正されたRの画像データの画素位置irを算出し、Bの入力画像データの各画素位置ibに前記ΔbとDを加えて、倍率色収差および歪曲収差を補正されたBの画像データの画素位置ibを算出し、Gの入力画像データの各画素位置igに前記Dを加えて、倍率色収差および歪曲収差を補正されたBの画像データの画素位置ibを算出する。この計算では、G画像を基準として、R画像およびB画像の倍率色収差を補正して、全画像をG画像に位置合わせして、G画像の歪曲収差によるズレ量Dを用いて、全体の歪曲収差を補正して、R、GおよびBの各画像の倍率色収差および歪曲収差の補正された画素位置を算出している。
【0071】
次に、拡大縮小処理部において、この倍率色収差および歪曲収差の補正された画素位置ir、igおよびibを用いて、拡大/縮小倍率に応じた画像データの補間処理(N倍補間)を行うことにより、画像の変倍が行われ、倍率色収差および歪曲収差が補正され、かつ、電子変倍処理が行われた画像データとして出力される。
なお、歪曲収差の補正を行うと、再現領域の画像が無くなる、いわゆるケラレを生じる場合があるため、歪曲収差の補正を行う場合には、通常よりも0.1〜5%程度高い変倍率で電子変倍処理(補間)を行うのが好ましい。また、その際の電子変倍率は、画質劣化補正情報に応じて各種設定してもよい。また、歪曲収差の量は、画像の縦と横で異なる場合があるので、それに応じて縦と横で電子変倍処理の変倍率を変えてもよい。
このような場合、倍率色収差および歪曲収差などの収差補正処理は、縦横同時に、すなわち2次元処理として行っても良いが、縦横別々に、すなわち1次元処理として行っても良い。
【0072】
これらの補正処理は指定された補正パターンに応じて行われ、上記の例では、好ましい態様として歪曲収差および倍率色収差の両方を補正していたが、いずれか一方のみを行うように指定してもよい。また、この場合にも、収差補正と電子変倍処理とを別々に行うのではなく、前述の方法と同様に、収差に起因するズレ量を補正した適正位置を算出し、この適正位置の情報を用いて画像データの補間を行って電子変倍処理を行うのが好ましい。さらに、歪曲収差や倍率色収差のみならず、レンズに起因する周辺減光やボケや広角歪みに対する補正処理を行うようにしてもよい。収差補正された画像データは、ブロック75において、シャープネス処理や覆い焼き処理等その他の必要な画像処理を施され、画像データ変換部78に送られる。なお、ここでは収差補正を行った後にシャープネス処理を行っているが、シャープネス処理を行った後に収差補正を行うようにしてもよい。しかし、画質的には、本実施形態のように収差補正を行った後にシャープネス処理を行った方が有利である。
なお、このような画像劣化補正処理は、上述したように、縦横同時に2次元処理として行っても良いし、縦横別々に1次元処理として行っても良い。
なお、前記補正処理は、指定された画質劣化補正情報に基づいて行われるが、オペレータの指示等によって微調整を行い、より処理効果を高めることができるようにしてもよい。
【0073】
画像データ変換部78では、画像データを、プリンタ16による画像記録に応じた画像データに変換してプリンタ16に送る。プリンタ16では、感光材料(印画紙)を画像データに応じて露光して潜像を記録し、感光材料に応じた現像処理を施して(仕上がり)プリントとして出力する。
また、必要に応じて、収差補正等の処理を含む画像処理後の画像データをそのまま外部メモリ19に出力し、ここからスマートメディア、コンパクトフラッシュ、PCカード、メモリースティック、マルチメディアカード等各種の記録媒体に出力するようにしてもよい。
【0074】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、基本的に予め画像形成システム側で代表的な補正パターンを保持しておき、カメラ側ではこの中から選択、指定するようにし、さらに、カメラ側の指定したものがシステム側にない場合には、それに最も近いもので代用したり、近いものから補間して補正情報を算出するようにしたため、次々に発売される膨大な数のカメラに対応することができるとともに、代表的な画質劣化補正情報のみ記憶しておくだけでよいので、記憶容量が少なくて済む。また、カメラ側で記録する情報も、例えばパターン番号で良いため、少なくて済む。また、カメラを開発する場合に、本システムに予め用意された代表的な補正パターンの画質劣化補正情報(レンズ補正情報)に基づいてレンズ設計するようにすれば、最適な補正が得られる。また、このように撮影手段(カメラ)と画像形成システムを組み合わせることにより、より一層高品質な画像を得ることができ、カメラの魅力が増大する。
【0075】
以上、本発明のカメラおよび画像形成システムについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0076】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、次々に発売される膨大な数のカメラに対応することができるとともに、システム側で代表的な画質劣化補正情報のみ記憶しておくようにすることで、記憶容量を少なく済ませることができ、また、カメラ側で記録する情報も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るカメラの概略を示す外観斜視図である。
【図2】 (a)は、カメラに装填されるフィルムを表わす模式図であり、(b)は、カメラの内部の、撮影光軸に沿う断面の一部分を示す断面図である。
【図3】 (a)は、磁気記録部を設けたフィルムの例を示す模式図であり、(b)は、カメラの内部の、撮影光軸に沿う断面の一部分を示す断面図である。
【図4】 本実施形態に係る画像形成システムを構成するデジタルフォトプリンタの概略を示すブロック図である。
【図5】 図4の画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】 (a)は、カメラ側で指定する、(b)は、画像形成システム側で保持する、セットの補正パターンをそれぞれ示す説明図である。
【図7】 (a)は、カメラ側で指定する他の補正パターンを、(b)は、画像形成システム側で保持する他の補正パターンをそれぞれ示す説明図である。
【図8】 画像形成システムがネットワーク経由で情報を取得する様子を示す説明図である。
【図9】 カメラ側と画像形成システム側とでそれぞれサポートする補正パターン数が異なる例を示す説明図である。
【図10】 カメラ側と画像形成システム側とでそれぞれサポートする補正パターン数が異なる他の例を示す説明図である。
【図11】 カメラ側と画像形成システム側とでそれぞれサポートする補正パターン数が異なるその他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 ズーム鏡胴
3 ファインダ対物窓
4 AF投光窓
5 AF受光窓
6 AE受光窓
7 シャッタボタン
8 画質劣化関連情報指定ボタン
10 デジタルフォトプリンタ
12 スキャナ
14 画像処理装置
16 プリンタ
18 操作系
18a キーボード
18b マウス
19 外部メモリ
20 ディスプレイ
22 光源
24 可変絞り
26 色フィルタ板
28 拡散ボックス
32 結像レンズユニット
34 CCDセンサ
36 アンプ
38 バーコードリーダ
54 CPU
56 内部メモリ
58 データ処理部
60 プレスキャンメモリ
62 本スキャンメモリ
64 プレスキャン画像処理部
66 本スキャン画像処理部
68 条件設定部
70、74 画像処理ユニット
72、78 画像データ変換部
76 収差補正部
80 CPUバス
82 画像処理条件設定部
84 キー補正部
86 パラメータ統合部

Claims (24)

  1. 撮影画像の画像処理において用いられる画質劣化の関連情報を写真フィルム、フィルムカートリッジおよび記録媒体の少なくとも一つに記録するカメラであって、
    前記カメラの撮影レンズに起因する前記撮影画像の画像劣化に関する複数の画質劣化情報および前記画質劣化情報を補正するための複数の画質劣化補正情報の少なくとも一方と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の補正内容を表すパターンを特定するための複数のパターン番号とが記憶された記憶手段と、
    前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方を撮影条件に応じて指定するための情報指定手段と、
    前記情報指定手段によって指定された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の補正内容を表すパターンを特定する前記パターン番号、または前記パターン番号および前記撮影条件を前記関連情報として記録する情報記録手段とを有し、
    前記記憶手段は、前記画像形成システムに予め複数のカメラに対して共通に設定された複数の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の全ての補正内容をセットにして、もしくは補正内容に応じて別々に表す、前記パターンを特定する前記パターン番号との中から、前記撮影レンズの特性および撮影条件に基づいて選択された複数の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方とそれを表す前記パターンを特定する前記パターン番号とを記憶していることを特徴とするカメラ。
  2. 前記撮影レンズは、撮影条件毎の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方が前記画像形成システムに予め保持された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の中から選択できるように、前記画像形成システムに予め設定された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方に基づいて設計されている請求項1に記載のカメラ。
  3. 前記記憶手段は、前記画質劣化補正情報と、前記画質劣化補正情報を表すパターンを特定するパターン番号のみを記憶している請求項1または2に記載のカメラ。
  4. 前記情報記録手段は、前記パターン番号のみを前記関連情報として記録する請求項1〜3のいずれかに記載のカメラ。
  5. 前記画質劣化情報は、倍率色収差情報、歪曲収差情報、周辺減光情報、ボケ情報および広角歪み情報のうちの少なくとも一つの情報である請求項1〜4のいずれかに記載のカメラ。
  6. 前記画質劣化補正情報は、倍率色収差補正情報、歪曲収差補正情報、周辺減光補正情報、ボケ補正情報および広角歪み補正情報のうちの少なくとも一つの情報である請求項1〜5のいずれかに記載のカメラ。
  7. 前記撮影条件は、焦点距離情報、絞り情報およびストロボ情報のうちの少なくとも一つの情報である請求項1〜のいずれかに記載のカメラ。
  8. 前記情報記録手段は、前記パターン番号を、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジまたは前記記録媒体の、製造時、前記カメラへの装填時、前記カメラからの取り出し時、または画像の、撮影時、撮影前後に記録する請求項1〜のいずれかに記載のカメラ。
  9. 前記記憶手段は、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方について、前記撮影画像の縦および横方向の補正内容を1つのセットにして表すパターンを特定するパターン番号、または縦および横方向の補正内容を表すパターンを別々に特定するパターン番号として記憶することができる請求項1〜のいずれかに記載のカメラ。
  10. 前記情報指定手段が選択するための前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報についての複数の劣化および/または補正内容を表す複数のパターン番号の選択肢は、前記カメラの製造時に、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジまたは前記記録媒体に記録され、撮影時に前記複数のパターン番号の選択肢の内の少なくとも一つが選択されて記録される請求項1〜9のいずれかに記載のカメラ。
  11. カメラによって写真フィルム、フィルムカートリッジおよび記録媒体の少なくとも一つに記録された、前記カメラの撮影画像の画像処理において用いられる画質劣化の関連情報を読み出し、この読み出された関連情報を用いて画像処理を行い、前記撮影画像の再現画像を形成する画像形成システムであって、
    複数の前記カメラの共通して設定された、前記カメラの撮影レンズに起因する前記撮影画像の画像劣化に関する複数の画質劣化情報および前記画質劣化情報を補正するための複数の画質劣化補正情報の少なくとも一方と、前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の全ての補正内容をセットにして、もしくは補正内容に応じて別々に表すパターンを特定するための複数のパターン番号が記憶された記憶部を有し、
    撮影条件毎の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方が前記記憶部に記憶された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の中から選択できるように設計され、前記撮影条件毎に前記パターン番号が設定された前記カメラによって、前記撮影条件に応じて、関連情報として記録された前記パターン番号、または前記パターン番号および前記撮影条件を、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジおよび前記記録媒体の少なくとも一つから読み出し、
    読み出された前記パターン番号を用いて複数の前記パターン番号の中から、該当する前記パターン番号の前記パターンを選択し、
    選択された前記パターン基いて、前記画質劣化の補正を行い、
    前記再現画像を形成することを特徴とする画像形成システム。
  12. 前記カメラは、撮影条件毎の前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方が前記記憶部に記憶された前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方の中から選択できるように撮影レンズが設計されている請求項11に記載の画像形成システム。
  13. 前記パターン番号のみを、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジおよび前記記録媒体の少なくとも1つから読み出す請求項11または12に記載の画像形成システム。
  14. 前記記憶部は、前記画質劣化補正情報と、前記画質劣化補正情報を特定するためのパターン番号のみを記憶する請求項11〜13のいずれかに記載の画像形成システム。
  15. 前記画質劣化情報は、倍率色収差情報、歪曲収差情報、周辺減光情報、ボケ情報および広角歪み情報のうち少なくとも一つの情報である請求項11〜14のいずれかに記載の画像形成システム。
  16. 前記画質劣化補正情報は、倍率色収差補正、歪曲収差補正、周辺減光補正、ボケ補正および広角歪み補正のうち少なくとも一つを行うための情報である請求項11〜15のいずれかに記載の画像形成システム。
  17. 前記撮影条件は、焦点距離情報、絞り情報およびストロボ情報のうち少なくとも一つの情報である請求項11〜16のいずれかに記載の画像形成システム。
  18. 前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方は、全ての撮影条件毎に予め用意されている請求項11〜17のいずれかに記載の画像形成システム。
  19. 前記画質劣化の補正を行う際には、前記画質劣化補正情報を、微調整することができる請求項11〜18のいずれかに記載の画像形成システム。
  20. 前記画質劣化情報については、複数の補正内容の全てをセットとする1つの前記パターン番号として、または個々別々の前記パターン番号として読み出され、
    前記撮影レンズに起因する前記撮影画像の前記画質劣化の補正は、読み出された前記1つのパターン番号に該当する1つの前記パターンに基づいて各補正内容を全てセットで、または読み出された前記個々別々のパターン番号に該当する個々別々の前記パターンに基づいて個々別々に行われる請求項11〜19のいずれかに記載の画像形成システム。
  21. 前記画質劣化補正情報については、複数の補正内容の全てをセットとする1つのパターン番号として、または個々別々の前記パターン番号として読み出され、
    前記撮影レンズに起因する前記撮影画像の前記画質劣化の補正は、読み出された前記1つのパターン番号に該当する1つの前記パターンに基づいて各補正内容を全てセットで、または読み出された前記個々別々の前記パターン番号に該当する個々別々の前記パターンに基づいて個々別々に行われる請求項11〜19のいずれかに記載の画像形成システム。
  22. 前記画質劣化情報および前記画質劣化補正情報の少なくとも一方について、前記撮影画像の縦および横方向を1つのセットとする1つの前記パターン番号として、または縦および横方向を別々の前記パターン番号として読み出され、
    前記撮影レンズに起因する前記撮影画像の前記画質劣化の補正は、読み出された前記縦および横方向の1つのパターン番号に該当する1つの前記パターンに基づいて前記撮影画像の縦および横方向を1つのセットとして、または読み出された前記縦および横方向の別々の前記パターン番号に該当する別々の前記パターンに基づいて縦および横方向を別々に行われる請求項11〜21のいずれかに記載の画像形成システム。
  23. 前記撮影レンズ起因の前記画質劣化の補正を行った後、プリント出力または画像データ出力の少なくとも一方を行う請求項11〜22のいずれかに記載の画像形成システム。
  24. 前記カメラは、請求項1〜10のいずれかに記載のカメラである請求項11〜23のいずれかに記載の画像形成システム。
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