JP3765561B2 - 積層鉄心の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層鉄心の製造方法に関するものであり、詳しくは分割ヨーク部とティース部とを有する所定個数の分割積層鉄心を互いに接続して成り、環形状のヨーク部と該ヨーク部の内方に突出する所定数のティース部とを備えて成る積層鉄心を製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、電動機の固定子を構成する従来の積層鉄心Aであり、この積層鉄心Aは、所定枚数の鉄心片Aaを積層してカシメ結合することによって製造され、環形状のヨーク部Ayと該ヨーク部Ayから内方に突出した複数のティース部At、At…とを有している。
上記積層鉄心Aにおける各ティース部Atには、それぞれ巻線が施されるのであるが、ヨーク部Ayが環形状を呈していることと、隣り合うティース部At同士の間隔が狭いことから、巻線作業は極めて困難なものとなっていた。
【0003】
上述した如き問題点を解決する策の1つとして、図13に示す如き積層鉄心Bが提供されている。
この積層鉄心Bは、分割ヨーク部Cyとティース部Ctとを有する所定個数の分割積層鉄心Cを製造し、これら複数個の分割積層鉄心Cを互いに組立てて接続することにより、環形状のヨーク部Byと複数のティース部Bt(Ct)とを備えた積層鉄心Bを構成している。
【0004】
また、上述した如き問題点を解決する策として、図14に示す如き積層鉄心Dが提供されている。
この積層鉄心Dは、分割ヨーク部Dyとティース部Dtとを有する所定個数の分割積層鉄心E、E…を互いに回動自在かつ縦列に連結し、一端側の分割積層鉄心Eの端部Eeと、他端側の分割積層鉄心Eの端部Eeとを、溶接等によって接合することにより、環形状のヨーク部Dyと複数のティース部Dt(Et)とを備えた積層鉄心Dを構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図13に示した積層鉄心Bによれば、個々の分割積層鉄心Cにおけるティース部Ctに巻線を施したのち、各分割積層鉄心C、C…を互いに組立てて積層鉄心Bを製造することで、各ティース部Ctに対する巻線作業は極めて容易なものとなる。
【0006】
しかしながら、上述した構成の積層鉄心Bは、組立て前の状態において個々の分割積層鉄心C、C…がバラバラなので、運搬時や組立て作業時における取り扱いが煩雑なものとなる不都合があった。
【0007】
また、上述した積層鉄心Bにおいては、各ティース部Ctに対する巻線作業の後、個々の分割積層鉄心C、C…を互いに組立てる際に専用の組立装置を必要とし、しかも組立精度が優れていないと回転子鉄心(図示せず)との位置精度が劣化してエアギャップ不良となるので組立て作業には高度の熟練を必要とするため、積層鉄心Bの製造が極めて煩雑なものとなる不都合があった。
【0008】
一方、図14に示した積層鉄心Dによれば、互いに連結された所定個数の分割積層鉄心E、E…を延ばした状態で、個々の分割積層鉄心Eにおけるティース部Etに巻線を施した後、両端の分割積層鉄心Eにおける端部Ee同士を接続して積層鉄心Dを製造することで、各ティース部Etに対する巻線作業は極めて容易なものとなる。
【0009】
しかしながら、上述した構成の積層鉄心Dでは、各々の分割積層鉄心E、E…に巻線を施した後に、溶接等によって両端の分割積層鉄心Eにおける端部Ee同士を接合する作業を必要とするので、積層鉄心Dの製造が煩雑なものとなる不都合があった。
【0010】
また、上述した積層鉄心Dにおいては、端部Ee同士を接合する前の状態において、複数個の分割積層鉄心E、E…が互いに回動し、最端側の分割積層鉄心Eが大きく揺れ動くことで、運搬時や組立て作業時における取り扱いが煩雑なものとなる不都合があった。
【0011】
本発明は上記実状に鑑みて、巻線作業を容易に実施し得るとともに、運搬時や巻線作業時において簡易に取り扱うことができ、しかも極めて容易に製造することのできる積層鉄心の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく、本発明に関わる積層鉄心の製造方法は、分割ヨーク部とティース部とを有する所定個数の分割積層鉄心を備え、分割積層鉄心は分割ヨーク部とティース部とを有するとともに互いに積層して結合される第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を備え、第1分割鉄心片の分割ヨーク部および第2分割鉄心片の分割ヨーク部は互いに積層された状態においてティース部を挟んで反対方向に延びる接続端部を有し、第1分割鉄心片における接続端部は突起を備え、第2分割鉄心片における接続端部は分割ヨーク部の周方向に沿って延びる長孔を備え、互いに隣接する一方の分割積層鉄心における第1分割鉄心片の突起を他方の分割積層鉄心における第2分割鉄心片の長孔に遊嵌させ、所定個数の分割積層鉄心を無端状に連結するとともに環形状のヨーク部を拡径自在に構成した積層鉄心の製造方法であって、薄板材料の所定位置に内径部の開口を形成する工程と、薄板材料に前記開口を中心として所定数のティース部を放射状かつ等間隔に形成する工程と、薄板材料のヨーク部形成領域に切離しを放射状かつ等間隔に入れて所定数の第1分割鉄心片における分割ヨーク部を分離する工程と、薄板材料のヨーク部形成領域に切離しを放射状かつ等間隔に入れて所定数の第2分割鉄心片における分割ヨーク部を分離する工程と、各第1分割鉄心片における分割ヨーク部の接続端部に突起を形成する工程と、各第2分割鉄心片における分割ヨーク部の接続端部に長孔を形成する工程と、各第1分割鉄心片および各第2分割鉄心片にカシメ部を形成する工程と、各第1分割鉄心片および各第2分割鉄心片における分割ヨーク部の外径を打ち抜いて個々の第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を分離形成するとともに、第1分割鉄心片の突起を隣接する分割積層鉄心の第2分割鉄心片の長孔に嵌入させた状態で第1分割鉄心片と第2分割鉄心片とを互いに積層してカシメ結合する工程とを含んでいる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を示す図面に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1および図2は、電動機の固定子を構成する積層鉄心に本発明を適用した実施例であり、この積層鉄心1は環形状を呈するヨーク部2と、該ヨーク部2の内方に突出する所定数のティース部3、3…とを備えている。
【0015】
また、上記積層鉄心1は、所定個数の分割積層鉄心10、10…を、後述する態様で互いに接続することにより構成され、個々の分割積層鉄心10は、積層鉄心1におけるヨーク部2の一部分を構成する分割ヨーク部10Yと、積層鉄心1における複数のティース部3,3…の1つを構成するティース部10Tとを有している。
【0016】
図3および図4に示す如く、個々の分割積層鉄心10は、所定枚数の第1分割鉄心片11と第2分割鉄心片12とを有し、これら第1分割鉄心片11と第2分割鉄心片12とを交互に積層し、互いにカシメ結合することによって構成されている。
【0017】
第1分割鉄心片11は、図5(a)に示す如く分割ヨーク部11yとティース部11tとを有し、上記分割ヨーク部11yはティース部11tの中心線o−oに対して左右非対称に形成されている。
なお、分割ヨーク部11yにおける一方(図中右方)の端縁は突出した山形に形成され、他方の(図中左方)の端縁は凹んだ山形に形成されている。
【0018】
第2分割鉄心片12は、図5(b)に示す如く分割ヨーク部12yとティース部12tとを有し、上記分割ヨーク部12yはティース部12tの中心線o−oに対して左右非対称に形成されており、上述した第1分割鉄心片11を反転させた形状を呈している。
なお、分割ヨーク部12yにおける一方(図中右方)の端縁は凹んだ山形に形成され、他方の(図中左方)の端縁は突出した山形に形成されている。
【0019】
図3および図5に示す如く、第1分割鉄心片11の分割ヨーク部11yおよび第2分割鉄心片12の分割ヨーク部12yは、第1分割鉄心片11と第2分割鉄心片12とを積層した状態(図3参照)において、ティース部11tおよびティース部12tを挟んで各々反対方向に延びる接続端部11eおよび接続端部12eを有している。
【0020】
図4および図5に示す如く、第1分割鉄心片11における分割ヨーク部11yの接続端部11eには突起11pが形成されている一方、第2分割鉄心片12における分割ヨーク部12yの接続端部12eには前記分割ヨーク部12yの周方向に沿って延びる長孔12hが形成されている。
【0021】
図6に示す如く、互いに隣接している分割積層鉄心10同士は、一方の分割積層鉄心10における第1分割鉄心片11の接続端部11eと、他方の分割積層鉄心10における第2分割鉄心片12の接続端部12eとを互いに重ね合い、一方の分割積層鉄心10における第1分割鉄心片11の突起11pを、他方の分割積層鉄心10における第2分割鉄心片12の長孔12hに嵌入した態様で互いに接続されている。
【0022】
また、積層鉄心1を構成する所定個数の分割積層鉄心10、10…は、隣接する分割積層鉄心10同士が上述した態様で接続されることによって、図1および図2に示す如く無端状に連結されており、各分割積層鉄心10、10…の分割ヨーク部10Y、10Y…によって環形状のヨーク部2を形成している。
【0023】
また、上述した構成の積層鉄心1においては、図7(a)および図8(a)に示す如く、隣接する分割積層鉄心10同士が係合、詳しくは一方の分割積層鉄心10における第1分割鉄心片11および第2分割鉄心片12の端縁が、他方の分割積層鉄心10における第1分割鉄心片11および第2分割鉄心片12の端縁と当接して、所定形状の積層鉄心1を形成している状態から、図7(b)および図8(b)に示す如く、隣接する分割積層鉄心10同士を、各々の分割ヨーク部10Yの周方向に沿って離隔させることができる。
【0024】
このように、隣接する分割積層鉄心10同士を分割ヨーク部10Yの周方向に沿って離隔させること、すなわち積層鉄心1における環形状のヨーク部2(図1、2参照)を拡径させることによって、隣り合うティース部10Tの間隔が、図7(a)に示すWaから図7(b)に示すWbへと格段に広がることとなる。
【0025】
また、積層鉄心1のヨーク部2を拡径させることによって、積層鉄心1における中心部の空間が拡大されることとなり、上述した如く隣り合うティース部10Tの間隔が広がることと併せ、各ティース部10Tに対する巻線作業を極めて容易に実施することが可能となる。
【0026】
また、上述した構成の積層鉄心1は、所定個数の分割積層鉄心10を無端状に連結しているので、各分割積層鉄心をバラバラに構成した従来の積層鉄心や、各分割積層鉄心を縦列に連結した従来の積層鉄心に比べ、運搬時や巻線作業時における取り扱いが簡易であり、もって作業性を大幅に向上させることができる。
【0027】
さらに、上記構成の積層鉄心1では、ヨーク部2を拡径させて巻線作業を実施した後、ヨーク部2を縮径させて隣接する分割積層鉄心10同士を係合、詳しくは一方の分割積層鉄心10における第1分割鉄心片11および第2分割鉄心片12の端縁を、他方の分割積層鉄心10における第1分割鉄心片11および第2分割鉄心片12の端縁に当接させることで、所定形状の積層鉄心1を構成することができるので、巻線作業の後に分割積層鉄心を互いに結合する等の作業を必要とすることなく、また専用の組立装置等を使用することなく、容易に形状精度の優れた積層鉄心1を得ることができる。
【0028】
以下では、上述した構成の積層鉄心1を製造する方法について説明する。
図9は、本発明に関わる積層鉄心の製造方法に基づいて、図示していない順送り金型装置により加工された帯状鋼板(薄板材料)の平面図であり、積層鉄心1を製造するための順送り金型装置(図示せず)は、内径抜きステーションI、スロット抜きステーション II、第1切離しステーションIII、第2切離しステーション IV、長孔形成ステーションV、突起形成ステーション VI、カシメ部形成ステーション VII、および外径抜き/カシメ結合ステーション VIIIを備えている。
【0029】
また、順送り金型装置(図示せず)の各ステーションI〜 VIII においては、図10(a)に示す如く所定数の第1分割鉄心片11、11…を環状に配置した第1加工パターンP1、および図10(b)に示す如く所定数の第2分割鉄心片12、12…を環状に配置した第2加工パターンP2によって、個々の第1分割鉄心片11、11…、および個々の第2分割鉄心片12、12…の形成を実施するものである。
【0030】
上述した順送り金型装置(図示せず)による積層鉄心の製造工程は、先ず、内径抜きステーションIにおいて、帯状鋼板(薄板材料)Mの所定位置に、第1加工パターンP1/第2加工パターンP2の内径部を構成する丸穴状の開口Oを形成する。
【0031】
次いで、スロット抜きステーション II において、開口Oの周囲に所定数のスロットS、S…を打抜き、開口Oを中心に所定数のティース部11t/12tを放射状かつ等間隔に形成する。
【0032】
第1切離しステーション IIIにおいては、上記スロットS、S…の外周領域、すなわちヨーク部形成領域に、所定数の切離しs2、s2…を放射状かつ等間隔に入れて、第2加工パターンP2における各第2分割鉄心片12の分割ヨーク部12yを分離する。
【0033】
第2切離しステーション IV においては、上記スロットS、S…の外周領域、すなわちヨーク部形成領域に、所定数の切離しs1、s1…を放射状かつ等間隔に入れて、第1加工パターンP1における各第1分割鉄心片11の分割ヨーク部11yを分離する。
【0034】
ここで、スロット抜きステーション II でティース部11t/12tを形成した後、第1切離しステーション IIIにおける切離しs2、s2…の形成、あるいは第2切離しステーション IV における切離しs1、s1…の形成が、選択的に実施される。
【0035】
こののち、長孔形成ステーションVにおいて、第2加工パターンP2の各第2分割鉄心片12における分割ヨーク部12yの接続端部12eに、それぞれ長孔12hを形成する。
【0036】
次いで、突起形成ステーション VI において、第1加工パターンP1の各第1分割鉄心片11における分割ヨーク部11yの接続端部11eに、それぞれ突起11pを形成する。
【0037】
こののち、カシメ部形成ステーション VIIにおいて、第1加工パターンP1における各第1分割鉄心片11の分割ヨーク部11yとティース部11t、および第2加工パターンP2における各第2分割鉄心片12の分割ヨーク部12yとティース部12tに、それぞれカシメ部g、g…を形成する。
【0038】
外径抜き/カシメ結合ステーション VIII においては、第1加工パターンP1の各第1分割鉄心片11における分割ヨーク部11yの外径を打ち抜いて、個々の第1分割鉄心片11、11…を分離形成する。
【0039】
また、外径抜き/カシメ結合ステーション VIII においては、第2加工パターンP2の各第2分割鉄心片12における分割ヨーク部12yの外径を打ち抜いて個々の第2分割鉄心片12、12…を分離形成する。
【0040】
さらに、外径抜き/カシメ結合ステーション VIII においては、第1加工パターンP1における各第1分割鉄心片11の突起11pを、第2加工パターンP2における各第2分割鉄心片12の長孔12hに嵌入させた状態で、第1加工パターンP1の各第1分割鉄心片11と、第2加工パターンP2の各第2分割鉄心片12とを互いに積層するとともに、各々のカシメ部g、g…を介して互いにカシメ結合する。
【0041】
すなわち、外径抜き/カシメ結合ステーション VIII においては、図11(a)に示す如く、第1加工パターンP1における各第1分割鉄心片11と、第2加工パターンP2における各第2分割鉄心片12とを、それぞれ所定の枚数だけ交互に積層し且つ互いにカシメ結合することで、図11(b)に示す如く、第1分割鉄心片11の突起11pと第2分割鉄心片12の長孔12hとを介して互いに連結された所定数の分割積鉄心10、10…が製造され、もって所定数の分割積鉄心10、10…を無端状に連結して成る所定形状の積層鉄心1が製造される。
【0042】
このように、本発明に関わる積層鉄心の製造方法によれば、所定個数の分割積層鉄心10、10…を、第1分割鉄心片11の突起11pと第2分割鉄心片12の長孔12hとを介して、無端状に連結された所定形状の積層鉄心1が製造されるので、積層鉄心1のヨーク部2を拡径させた状態で巻線作業を実施した後、ヨーク部2を縮径させることで所定形状の積層鉄心1を構成することができ、巻線作業の後に分割積層鉄心を互いに結合する等の作業を必要とせず、また専用の組立装置等を必要とすることもなく、極めて容易に形状精度の優れた積層鉄心1を得ることができる。
【0043】
なお、上述した実施例においては、積層鉄心1を構成する全ての第1分割鉄心片11に突起11pを形成し、また全ての第2分割鉄心片12に長孔12hを形成しているが、例えば積層鉄心の上層部および下層部、あるいは中層部を構成する数枚の分割鉄心片にのみ突起/長孔を設ける構成であっても、上述した積層鉄心1と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0044】
また、上述した実施例においては、第1分割鉄心片11の分割ヨーク部11yにおける一対の端縁、および第2分割鉄心片12のにおける一対の端縁、すなわち分割ヨーク部11yおよび分割ヨーク部12yの切離しの形状を山形としているが、上記切離しの形状としては波形状や台形状等、任意の形状を採用し得ることは勿論である。
【0045】
また、積層鉄心を製造する方法の実施例では、第2分割鉄心片12の分割ヨーク部12yを分離する切離しs2を形成した後、第1分割鉄心片11の分割ヨーク部11yを分離する切離しs1を形成しているが、これら切離しs1、s2の形成順序を逆転させて実施することも可能である。
【0046】
また、上述した実施例では、第2分割鉄心片12の分割ヨーク部12yに長孔12hを形成した後、第1分割鉄心片11の分割ヨーク部11yに突起11pを形成しているが、これら長孔12hおよび突起11pの形成順序を逆転させて実施することも可能である。
【0047】
また、上述した製造方法では、第2分割鉄心片に長孔を形成した後、第1分割鉄心片に突起を形成し、次いで第1分割鉄心片/第2分割鉄心にカシメ部を形成しているが、これら長孔、突起、カシメ部の形成順序も適宜に設定することが可能である。
【0048】
さらに、上述した実施例においては、電動機の固定子を構成する積層鉄心に本発明を適用した例を示したが、電動機の固定子以外の様々な積層鉄心に対しても本発明を有効に適用し得ることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳述した如く、本発明に関わる積層鉄心の製造方法は、分割ヨーク部とティース部とを有する所定個数の分割積層鉄心を備え、分割積層鉄心は分割ヨーク部とティース部とを有するとともに互いに積層して結合される第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を備え、第1分割鉄心片の分割ヨーク部および第2分割鉄心片の分割ヨーク部は互いに積層された状態においてティース部を挟んで反対方向に延びる接続端部を有し、第1分割鉄心片における接続端部は突起を備え、第2分割鉄心片における接続端部は分割ヨーク部の周方向に沿って延びる長孔を備え、互いに隣接する一方の分割積層鉄心における第1分割鉄心片の突起を他方の分割積層鉄心における第2分割鉄心片の長孔に遊嵌させ、所定個数の分割積層鉄心を無端状に連結するとともに環形状のヨーク部を拡径自在に構成した積層鉄心の製造方法であって、薄板材料の所定位置に内径部の開口を形成する工程と、薄板材料に前記開口を中心として所定数のティース部を放射状かつ等間隔に形成する工程と、薄板材料のヨーク部形成領域に切離しを放射状かつ等間隔に入れて所定数の第1分割鉄心片における分割ヨーク部を分離する工程と、薄板材料のヨーク部形成領域に切離しを放射状かつ等間隔に入れて所定数の第2分割鉄心片における分割ヨーク部を分離する工程と、各第1分割鉄心片における分割ヨーク部の接続端部に突起を形成する工程と、各第2分割鉄心片における分割ヨーク部の接続端部に長孔を形成する工程と、各第1分割鉄心片および各第2分割鉄心片にカシメ部を形成する工程と、各第1分割鉄心片および各第2分割鉄心片における分割ヨーク部の外径を打ち抜いて個々の第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を分離形成するとともに、第1分割鉄心片の突起を隣接する分割積層鉄心の第2分割鉄心片の長孔に嵌入させた状態で第1分割鉄心片と第2分割鉄心片とを互いに積層してカシメ結合する工程とを含んでいる。
【0054】
上記構成によれば、第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を互いに積層しカシメ結合して成る所定個数の分割積層鉄心が、第1分割鉄心片の突起と第2分割鉄心片の長孔とを介して無端状に連結された所定形状の積層鉄心が製造されることとなる。
【0055】
すなわち、上述した製造方法によって製造された積層鉄心は、ヨーク部を拡径させた状態で巻線作業を実施した後、ヨーク部を縮径させることにより所定形状の積層鉄心を構成することができ、巻線作業の後に分割積層鉄心を互いに結合する等の作業を必要としないので、専用の組立装置等を使用することなく容易に形状精度の優れた積層鉄心を得ることができる。
【0056】
このように、本発明に関わる積層鉄心の製造方法によれば、巻線作業を容易に実施し得るとともに、運搬時や巻線作業時において簡易に取り扱うことのできる積層鉄心を、極めて容易に製造することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)は本発明に関わる積層鉄心を上面側から観た斜視図および底面側から観た斜視図。
【図2】本発明に関わる積層鉄心を示す上面図。
【図3】本発明に関わる積層鉄心を構成する分割積層鉄心の上面図。
【図4】本発明に関わる積層鉄心を構成する分割積層鉄心を示す図3中のIV−IV線断面図。
【図5】 (a)および(b)は本発明に関わる積層鉄心の分割積層鉄心を構成する第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を示す平面図。
【図6】本発明に関わる積層鉄心を構成する分割積層鉄心同士の連結部を示す図2中のVI−VI線断面図。
【図7】 (a)および(b)は本発明に関わる積層鉄心の変形態様を示す要部平面図。
【図8】 (a)および(b)は本発明に関わる積層鉄心の変形態様を示す要部断面図。
【図9】本発明に関わる積層鉄心の製造方法における順送り金型装置の各ステーションでの加工工程を示した帯状鋼板の平面図。
【図10】 (a)および(b)は本発明に関わる積層鉄心の製造方法における外径抜き/カシメ結合工程で打抜き形成される分割鉄心片を示す平面図。
【図11】 (a)および(b)は本発明に関わる積層鉄心の製造方法における外径抜き/カシメ結合工程で積層される分割鉄心片を概念的に示す要部断面図。
【図12】従来の積層鉄心を示す外観図。
【図13】 (a)および(b)は従来の他の積層鉄心および分割積層鉄心を示す外観図。
【図14】 (a)および(b)は従来の他の積層鉄心の展開平面図および組立平面図。
【符号の説明】
1…積層鉄心、
2…ヨーク部、
3…ティース部、
10…分割積層鉄心
10Y…分割ヨーク部、
10T…ティース部、
11…第1分割鉄心片、
11y…分割ヨーク部、
11t…ティース部、
11p…突起、
12…第2分割鉄心片、
12y…分割ヨーク部、
12t…ティース部、
12h…長孔、
M…帯状鋼板(薄板材料)、
O…開口、
S…スロット、
s1、s2…切離し、
g…カシメ部。

Claims (1)

  1. 分割ヨーク部とティース部とを有する所定個数の分割積層鉄心を備え、前記分割積層鉄心は分割ヨーク部とティース部とを有するとともに互いに積層して結合される第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を備え、前記第1分割鉄心片の分割ヨーク部および前記第2分割鉄心片の分割ヨーク部は互いに積層された状態において前記ティース部を挟んで反対方向に延びる接続端部を有し、前記第1分割鉄心片における接続端部は突起を備え、前記第2分割鉄心片における接続端部は分割ヨーク部の周方向に沿って延びる長孔を備え、互いに隣接する一方の分割積層鉄心における第1分割鉄心片の突起を他方の分割積層鉄心における第2分割鉄心片の長孔に遊嵌させ、所定個数の分割積層鉄心を無端状に連結するとともに環形状のヨーク部を拡径自在に構成した積層鉄心の製造方法であって、
    薄板材料の所定位置に内径部の開口を形成する工程と、
    薄板材料に前記開口を中心として所定数のティース部を放射状かつ等間隔に形成する工程と、
    薄板材料のヨーク部形成領域に切離しを放射状かつ等間隔に入れて所定数の第1分割鉄心片における分割ヨーク部を分離する工程と、
    薄板材料のヨーク部形成領域に切離しを放射状かつ等間隔に入れて所定数の第2分割鉄心片における分割ヨーク部を分離する工程と、
    各第1分割鉄心片における分割ヨーク部の接続端部に突起を形成する工程と、 各第2分割鉄心片における分割ヨーク部の接続端部に長孔を形成する工程と、 各第1分割鉄心片および各第2分割鉄心片にカシメ部を形成する工程と、
    各第1分割鉄心片および各第2分割鉄心片における分割ヨーク部の外径を打ち抜いて個々の第1分割鉄心片および第2分割鉄心片を分離形成するとともに、第1分割鉄心片の突起を隣接する分割積層鉄心の第2分割鉄心片の長孔に嵌入させた状態で第1分割鉄心片と第2分割鉄心片とを互いに積層してカシメ結合する工程と、
    を含んで成ることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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