JP3764643B2 - 洋上風力発電装置の基礎構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋上に設置する風力発電装置の基礎構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石油危機を契機として、世界各国で風力発電の開発が進められているが、わが国を始め外国においても、現在建設されている風力発電装置は、主に陸上に設置されている。
【0003】
しかしながら、風力発電の原動力たる風は、障害物のある陸上に比べて洋上のほうが一般に風速が大きく、風向も安定しているため、大電力を得るには陸上ではなく洋上に風力発電装置を設置することが望ましい。
【0004】
そこで、近年、欧州では遠浅の海岸地形を利用した洋上風力発電装置の設置が進められている。そして、設置する海岸の地質状況を考えて各種の工法が考案されており、代表的なものにケーソン式(コンクリートブロック一体式)工法などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したケーソン式工法は、深さが20m程度の海域においては、波力、風力共に耐え得る最適なものとされているが、非常に大規模な装置となることから重量も大きく、設置作業が困難で、且つ、コストも大きいという欠点がある。
【0006】
加えて、日本の場合には、欧州とは異なって複雑な海岸地形であるばかりか、遠浅の海岸地形もそれほど多くはない。従って、沿岸への波浪も欧州に比べて大きい状況にあり、沿岸域での侵食も進むことから、こうした状況を踏まえ、各地では、図3に示したように、テトラポット1等により沿岸海洋波2を防いでいる沿岸域3が多くみられる。このような地域では、一般に洋上風が卓越している反面、浅水域であるので、風力発電装置の設置に適している。
【0007】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、テトラポット等により沿岸海洋波を防いでいる浅水海域での設置に適した洋上風力装置の基礎構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は、少なくとも外周部に鍔部を設けた筒状部材と、この筒状部材の外周鍔部に一方端部が覆い被さるように載置され、他方端が放射状に広がるように設けられる複数の第1のパレットと、これらの第1のパレットを更に上方から押え付けるべく載置される第2のパレットと、前記筒状部材に嵌入される有底のコンクリート製筒状部材と、このコンクリート製筒状部材に嵌入される風力発電機の基礎チューブとを備えたこととしている。そして、このようにすることで、安全で、しかも、簡易かつ確実に浅水海域における設置作業が行えるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は、少なくとも外周部に鍔部を設けた筒状部材と、この筒状部材の外周鍔部に一方端部が覆い被さるように載置され、他方端が放射状に広がるように設けられる複数の第1のパレットと、これらの第1のパレットを更に上方から押え付けるべく載置される第2のパレットと、前記筒状部材に嵌入される有底のコンクリート製筒状部材と、このコンクリート製筒状部材に嵌入される風力発電機の基礎チューブとを備えたものである。
【0010】
本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は、筒状部材と、第1のパレットと、第2のパレットと、コンクリート製筒状部材と、風力発電機の基礎チューブのブロックに分割し、これらを組み立てるようにしたので、浅水海域での設置作業は安全で、しかも、簡易かつ確実に行うことができる。
【0011】
上記した構成の本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、筒状部材、第1のパレットの前記一方端部を除く部分、第2のパレットの外周側部分の裏面側には、海底地質への噛み込みが可能な突出部を設けた場合には、浅水海域に設置した後の位置保持がより安定する。
【0012】
また、上記した構成の本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、コンクリート製筒状部材の上縁に作業台を設けた場合には、風力発電装置の点検が容易に行えるようになる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造を図1及び図2に示す1実施例に基づいて説明する。
図1は本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造を正面から見た図、図2(a)は図1のC−C断面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
【0014】
図1及び図2において、11は浅水域海底部12に設置される例えば鋼製の円筒状部材であり、その下端から所定長さ上方の位置における内外周部に夫々鍔部11a,11bを設けることでその裏面側を所定長さだけ突出させ、浅水域海底部12に設置した際、裏面側の突出部11cが浅水域海底部12に噛み込み、かつ、その埋設深さを保持するようにしている。
【0015】
13は前記円筒状部材11の外周鍔部11aに一方端部13aが覆い被さるように載置され、他方端13bが放射状に例えば四方に広がるように設けられた例えば平面視矩形状をなす鋼製の第1のパレットである。
【0016】
そして、これら4つの第1のパレット13は、夫々表面部13cが平板状となされて前記円筒状部材11を浅水域海底部12に押え付ける方向のテトラポット1などの重量が効果的に作用し、図2(b)に示したように、浅水域海底部12と相対する裏面側に突出した、円筒状部材11の外周鍔部11aに覆い被さる一方端部13aを除く部分の両側縁部13dと他端側の縁部13eが浅水域海底部12に噛み込んで埋設するようにしている。また、これらの第1のパレット13の一方端部13a側の両側側方には、押え付け片13fが横方向に突設されている。なお、13gは表面側に突出した両側縁部に設けた貫通孔である。
【0017】
14は前記した4つの第1のパレット13を、押え付け片13fを介して更に上方から前記重量によって押え付けるべく4つの第1のパレット13間に配置され、第1のパレット13及び円筒状部材11の浅水域海底部12での設置位置を保持する例えば平面視台形状をなす鋼製の第2のパレットであり、前記重量が効果的に作用して、図2(c)に示したように、浅水域海底部12と相対する裏面側に突出した外周側端縁14bが浅水域海底部12に噛み込んで埋設するように、その表面部14aは平板状となされている。
【0018】
15は前記円筒状部材11の内部に嵌入されるコンクリート製円筒状部材であり、円筒状部材11への嵌入長さと、設置する浅水海域の水深及び潮の干満等を考慮し、その上端が水没することがないような十分の長さを有している。本実施例では、円筒状部材11の内周鍔部11bによってコンクリート製円筒状部材15が支承されている。
【0019】
また、本実施例では、上端に作業台16を設置すると共に、内周部には後述する基礎チューブ17を支承する内周鍔部15aを上端縁から所定長さだけ下方の位置に設けたものを示している。しかしながら、この内周鍔部15aはコンクリート製円筒状部材15の長さが長い場合に設けるもので下端に底部さえあれば良く、また、作業台16は風力発電装置の点検が容易に行えるようにするために設けるもので、夫々必ずしも必須のものではない。
【0020】
17は前記したコンクリート製円筒状部材15に嵌入する風力発電機の基礎チューブであり、この基礎チューブ17に風力発電装置のタワー18が嵌入される。
【0021】
本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は上記した構成であり、風力発電装置を設置すべき浅水域海底部12に円筒状部材11を位置させた後、その外周鍔部11a上に第1のパレット13の一方端部を覆い被せるように四方向に4つ設置する。その後、第1のパレット13を上方から押え付けるように第2のパレット14を設置した後、これらの第1のパレット13及び第2のパレット14上に例えばテトラポット1を載せ、その重力で夫々の突出部11c、両側縁部13d及び他方側の縁部13e、外周側縁部14bを浅水域海底部12に噛み込ませて固定させる。
【0022】
上記したように第1のパレット13、第2のパレット14を介してテトラポット1により浅水域海底部12に円筒状部材11を設置した後は、円筒状部材11にコンクリート製円筒状部材15を、次に、コンクリート製円筒状部材15に基礎チューブ17を順に嵌入し、最後に基礎チューブ17にタワー18を嵌入して設置作業が終了する。
【0023】
すなわち、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造では、円筒状部材11と、第1のパレット13と、第2のパレット14と、コンクリート製円筒状部材15と、風力発電機の基礎チューブ17のブロックに分割し、これらを組み立てるようにしたので、大型で大重量の構成部品がなくなって、浅水域海底部12での設置作業が安全に、しかも、簡易かつ確実に行えるようになる。
【0024】
本実施例では、第1のパレット13を4つ四方に設置したものを示したが、第1のパレット13の数は4つに限るものではない。また、本実施例では、筒状部材やコンクリート製筒状部材、基礎チューブ17は円筒状のものを示したが、風力発電装置のタワーが嵌入出来さえすればその横断面形状は問わない。
【0025】
更に、本実施例では、円筒状部材11に内周鍔部11bを設け、この内周鍔部11bにコンクリート製円筒状部材15を支承させるものを示したが、風力発電装置を設置すべき浅水海域の水深が浅い場合には、内周鍔部11bを設けずにコンクリート製円筒状部材15を浅水域海底部12で支承させるようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、筒状部材と、第1のパレットと、第2のパレットと、コンクリート製筒状部材と、風力発電機の基礎チューブのブロックに分割し、これらを組み立てるようにしたので、浅水海域での設置作業は安全で、しかも、簡易かつ確実に行うことができる。
【0027】
また、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、筒状部材、第1のパレットの前記一方端部を除く部分、第2のパレットの外周側部分の裏面側に、海底地質への噛み込みが可能な突出部を設けた場合には、浅水海域に設置した後の位置保持がより安定することになる。
【0028】
また、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、コンクリート製筒状部材の上縁に作業台を設けた場合には、風力発電装置の点検が容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造を正面から見た図である。
【図2】(a)は図1のC−C断面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
【図3】テトラポット等により沿岸海洋波を防いでいる沿岸域の説明図である。
【符号の説明】
11 円筒状部材
11a 外周鍔部
11b 内周鍔部
11c 突出部
13 第1のパレット
13a 一方端部
13b 他方端
13d 両側縁部
13e 縁部
14 第2のパレット
14b 外周側端部
15 コンクリート製円筒状部材
16 作業台
17 基礎チューブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋上に設置する風力発電装置の基礎構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石油危機を契機として、世界各国で風力発電の開発が進められているが、わが国を始め外国においても、現在建設されている風力発電装置は、主に陸上に設置されている。
【0003】
しかしながら、風力発電の原動力たる風は、障害物のある陸上に比べて洋上のほうが一般に風速が大きく、風向も安定しているため、大電力を得るには陸上ではなく洋上に風力発電装置を設置することが望ましい。
【0004】
そこで、近年、欧州では遠浅の海岸地形を利用した洋上風力発電装置の設置が進められている。そして、設置する海岸の地質状況を考えて各種の工法が考案されており、代表的なものにケーソン式(コンクリートブロック一体式)工法などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したケーソン式工法は、深さが20m程度の海域においては、波力、風力共に耐え得る最適なものとされているが、非常に大規模な装置となることから重量も大きく、設置作業が困難で、且つ、コストも大きいという欠点がある。
【0006】
加えて、日本の場合には、欧州とは異なって複雑な海岸地形であるばかりか、遠浅の海岸地形もそれほど多くはない。従って、沿岸への波浪も欧州に比べて大きい状況にあり、沿岸域での侵食も進むことから、こうした状況を踏まえ、各地では、図3に示したように、テトラポット1等により沿岸海洋波2を防いでいる沿岸域3が多くみられる。このような地域では、一般に洋上風が卓越している反面、浅水域であるので、風力発電装置の設置に適している。
【0007】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、テトラポット等により沿岸海洋波を防いでいる浅水海域での設置に適した洋上風力装置の基礎構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は、少なくとも外周部に鍔部を設けた筒状部材と、この筒状部材の外周鍔部に一方端部が覆い被さるように載置され、他方端が放射状に広がるように設けられる複数の第1のパレットと、これらの第1のパレットを更に上方から押え付けるべく載置される第2のパレットと、前記筒状部材に嵌入される有底のコンクリート製筒状部材と、このコンクリート製筒状部材に嵌入される風力発電機の基礎チューブとを備えたこととしている。そして、このようにすることで、安全で、しかも、簡易かつ確実に浅水海域における設置作業が行えるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は、少なくとも外周部に鍔部を設けた筒状部材と、この筒状部材の外周鍔部に一方端部が覆い被さるように載置され、他方端が放射状に広がるように設けられる複数の第1のパレットと、これらの第1のパレットを更に上方から押え付けるべく載置される第2のパレットと、前記筒状部材に嵌入される有底のコンクリート製筒状部材と、このコンクリート製筒状部材に嵌入される風力発電機の基礎チューブとを備えたものである。
【0010】
本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は、筒状部材と、第1のパレットと、第2のパレットと、コンクリート製筒状部材と、風力発電機の基礎チューブのブロックに分割し、これらを組み立てるようにしたので、浅水海域での設置作業は安全で、しかも、簡易かつ確実に行うことができる。
【0011】
上記した構成の本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、筒状部材、第1のパレットの前記一方端部を除く部分、第2のパレットの外周側部分の裏面側には、海底地質への噛み込みが可能な突出部を設けた場合には、浅水海域に設置した後の位置保持がより安定する。
【0012】
また、上記した構成の本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、コンクリート製筒状部材の上縁に作業台を設けた場合には、風力発電装置の点検が容易に行えるようになる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造を図1及び図2に示す1実施例に基づいて説明する。
図1は本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造を正面から見た図、図2(a)は図1のC−C断面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
【0014】
図1及び図2において、11は浅水域海底部12に設置される例えば鋼製の円筒状部材であり、その下端から所定長さ上方の位置における内外周部に夫々鍔部11a,11bを設けることでその裏面側を所定長さだけ突出させ、浅水域海底部12に設置した際、裏面側の突出部11cが浅水域海底部12に噛み込み、かつ、その埋設深さを保持するようにしている。
【0015】
13は前記円筒状部材11の外周鍔部11aに一方端部13aが覆い被さるように載置され、他方端13bが放射状に例えば四方に広がるように設けられた例えば平面視矩形状をなす鋼製の第1のパレットである。
【0016】
そして、これら4つの第1のパレット13は、夫々表面部13cが平板状となされて前記円筒状部材11を浅水域海底部12に押え付ける方向のテトラポット1などの重量が効果的に作用し、図2(b)に示したように、浅水域海底部12と相対する裏面側に突出した、円筒状部材11の外周鍔部11aに覆い被さる一方端部13aを除く部分の両側縁部13dと他端側の縁部13eが浅水域海底部12に噛み込んで埋設するようにしている。また、これらの第1のパレット13の一方端部13a側の両側側方には、押え付け片13fが横方向に突設されている。なお、13gは表面側に突出した両側縁部に設けた貫通孔である。
【0017】
14は前記した4つの第1のパレット13を、押え付け片13fを介して更に上方から前記重量によって押え付けるべく4つの第1のパレット13間に配置され、第1のパレット13及び円筒状部材11の浅水域海底部12での設置位置を保持する例えば平面視台形状をなす鋼製の第2のパレットであり、前記重量が効果的に作用して、図2(c)に示したように、浅水域海底部12と相対する裏面側に突出した外周側端縁14bが浅水域海底部12に噛み込んで埋設するように、その表面部14aは平板状となされている。
【0018】
15は前記円筒状部材11の内部に嵌入されるコンクリート製円筒状部材であり、円筒状部材11への嵌入長さと、設置する浅水海域の水深及び潮の干満等を考慮し、その上端が水没することがないような十分の長さを有している。本実施例では、円筒状部材11の内周鍔部11bによってコンクリート製円筒状部材15が支承されている。
【0019】
また、本実施例では、上端に作業台16を設置すると共に、内周部には後述する基礎チューブ17を支承する内周鍔部15aを上端縁から所定長さだけ下方の位置に設けたものを示している。しかしながら、この内周鍔部15aはコンクリート製円筒状部材15の長さが長い場合に設けるもので下端に底部さえあれば良く、また、作業台16は風力発電装置の点検が容易に行えるようにするために設けるもので、夫々必ずしも必須のものではない。
【0020】
17は前記したコンクリート製円筒状部材15に嵌入する風力発電機の基礎チューブであり、この基礎チューブ17に風力発電装置のタワー18が嵌入される。
【0021】
本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造は上記した構成であり、風力発電装置を設置すべき浅水域海底部12に円筒状部材11を位置させた後、その外周鍔部11a上に第1のパレット13の一方端部を覆い被せるように四方向に4つ設置する。その後、第1のパレット13を上方から押え付けるように第2のパレット14を設置した後、これらの第1のパレット13及び第2のパレット14上に例えばテトラポット1を載せ、その重力で夫々の突出部11c、両側縁部13d及び他方側の縁部13e、外周側縁部14bを浅水域海底部12に噛み込ませて固定させる。
【0022】
上記したように第1のパレット13、第2のパレット14を介してテトラポット1により浅水域海底部12に円筒状部材11を設置した後は、円筒状部材11にコンクリート製円筒状部材15を、次に、コンクリート製円筒状部材15に基礎チューブ17を順に嵌入し、最後に基礎チューブ17にタワー18を嵌入して設置作業が終了する。
【0023】
すなわち、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造では、円筒状部材11と、第1のパレット13と、第2のパレット14と、コンクリート製円筒状部材15と、風力発電機の基礎チューブ17のブロックに分割し、これらを組み立てるようにしたので、大型で大重量の構成部品がなくなって、浅水域海底部12での設置作業が安全に、しかも、簡易かつ確実に行えるようになる。
【0024】
本実施例では、第1のパレット13を4つ四方に設置したものを示したが、第1のパレット13の数は4つに限るものではない。また、本実施例では、筒状部材やコンクリート製筒状部材、基礎チューブ17は円筒状のものを示したが、風力発電装置のタワーが嵌入出来さえすればその横断面形状は問わない。
【0025】
更に、本実施例では、円筒状部材11に内周鍔部11bを設け、この内周鍔部11bにコンクリート製円筒状部材15を支承させるものを示したが、風力発電装置を設置すべき浅水海域の水深が浅い場合には、内周鍔部11bを設けずにコンクリート製円筒状部材15を浅水域海底部12で支承させるようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、筒状部材と、第1のパレットと、第2のパレットと、コンクリート製筒状部材と、風力発電機の基礎チューブのブロックに分割し、これらを組み立てるようにしたので、浅水海域での設置作業は安全で、しかも、簡易かつ確実に行うことができる。
【0027】
また、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、筒状部材、第1のパレットの前記一方端部を除く部分、第2のパレットの外周側部分の裏面側に、海底地質への噛み込みが可能な突出部を設けた場合には、浅水海域に設置した後の位置保持がより安定することになる。
【0028】
また、本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造において、コンクリート製筒状部材の上縁に作業台を設けた場合には、風力発電装置の点検が容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洋上風力発電装置の基礎構造を正面から見た図である。
【図2】(a)は図1のC−C断面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
【図3】テトラポット等により沿岸海洋波を防いでいる沿岸域の説明図である。
【符号の説明】
11 円筒状部材
11a 外周鍔部
11b 内周鍔部
11c 突出部
13 第1のパレット
13a 一方端部
13b 他方端
13d 両側縁部
13e 縁部
14 第2のパレット
14b 外周側端部
15 コンクリート製円筒状部材
16 作業台
17 基礎チューブ
Claims (3)
- 少なくとも外周部に鍔部を設けた筒状部材と、この筒状部材の外周鍔部に一方端部が覆い被さるように載置され、他方端が放射状に広がるように設けられる複数の第1のパレットと、これらの第1のパレットを更に上方から押え付けるべく載置される第2のパレットと、前記筒状部材に嵌入される有底のコンクリート製筒状部材と、このコンクリート製筒状部材に嵌入される風力発電機の基礎チューブとを備えたことを特徴とする洋上風力発電装置の基礎構造。
- 筒状部材、第1のパレットの前記一方端部を除く部分、第2のパレットの外周側部分の裏面側には、海底地質への噛み込みが可能な突出部を設けていることを特徴とする請求項1記載の洋上風力発電装置の基礎構造。
- コンクリート製筒状部材の上縁には作業台が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の洋上風力発電装置の基礎構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000322705A JP3764643B2 (ja) | 2000-10-23 | 2000-10-23 | 洋上風力発電装置の基礎構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000322705A JP3764643B2 (ja) | 2000-10-23 | 2000-10-23 | 洋上風力発電装置の基礎構造 |
Publications (2)
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