JP3762953B2 - 印刷物及び印刷物の作成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械読み取りを必要とするカラー印刷物とそのカラー印刷物の作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷物中の情報の機械読み取り手段には種々の方法が存在しており、今日様々な分野に真偽判別において機械読み取り検査方法が広く採用されているが、今日の印刷物の機械読み取り検査方法は、磁性インキ、赤外線反射吸収インキ、蛍光インキ等の機能性インキや、印刷媒体を形成する繊維、材質、薬品類等による素材を検知するといったこれらの技術は、人間に感知できない特定の電磁波等に起因するものであり、印刷物を作製する上で材料適性に依存するものが多く、生産コストに見合う製品にしか付与することができない。従って、印刷物の生産コストを特に考慮しない方法は、可視できる一般印刷用のインキのような印刷材料が適用可能な印刷物上の模様に対する光学読み取り方法が望ましい。比較的適用が容易な光学読み取り方法としては、OCR、OMR、バーコード、二次元コード等が公知である。
【0003】
又、特開平08−84251号では「画像処理回路60がスキャナー部2からのカラー入力信号を処理して出力する画像信号上に、追跡用パターン付加装置38が追跡用パターン信号を付加する・・・」とあり、特開平09−321941号では「・・・オペレータが追跡パターン付加を希望した場合は、コントローラ14は選択された情報を装置15に伝え、オペレータの希望した情報を含む追跡パターンをコピーに付加させる。」とある。これらに記載のカラー複写機は、不正コピーに対し追跡用パターンと称する情報を付与しているものであるが、元の印刷物に偽造防止策を施しているものではない。
【0004】
ここで、機械読み取り技術について簡単に説明すると、機械読み取り技術は、先ず印刷物を光学式入力装置で読み取り、印刷物の図柄を画素の集合に(標本化)した画像にする必要がある。機械読み取り技術によって、印刷物中の機械読み取り用エレメント、例えば丸、円等の特定パターンを識別するには、前記特定パターンが印刷面のどこの位置にあるかを求める一般的な方法として、パターンマッチングの一種のテンプレートマッチングという方法が用いられていることが多い。テンプレートマッチングは、前記特定パターンのテンプレートを用い、検出しようとする特定パターンのテンプレートを前記画像の部分パターンの類似度を計り、前記テンプレートに合致するものが2次元座標上において存在することを確かめる方法である。この方法は丸、円等の点対称の図形を簡単に検出することができるという利点がある。
【0005】
前述の方法を応用したものとして、カラー複写機で複写する際、カラー複写機が印刷物上にある機械読み取り用エレメントを読み取って、カラー複写機に通常とは異なる動作をさせる方法がある。例えば、特開平6−236426号、特開平6−237379号、特開平6−251128号、特開平9−245064号、特開平7−212584号、特開平7−254065号等が開示されている。
【0006】
例えば、前記特開平7−212548号の請求項1では「・・・検出対象の特定パターンは、たとえば3×3かららる9個の正方形状のセル40の内部に、色付きのマーク部41a又、は白抜きのマーク部41bを配置し、濃淡による2ビット情報を持たせる。コード情報を設ける・・・」としている。即ち、複数の特定パターンの集合を1つのセルとし、前記セルに施された特定パターンの配置がコード情報を設けているものである。従って、カラー複写機は特定パターンの配置を読み取ることで、通常とは異なる動作をさることとしている。
【0007】
しかし、前記方法は、あくまでも特定パターンの画像上の位置を知るだけであると同時に、前記方法に関する公報はいずれも読み取り方法及び装置を提供するものであり、実際の印刷物に適用するには、機械読み取り用エレメントの所望の寸法及び位置関係を考慮した図形を印刷物上に施さなければならない。更に、前記広報はいずれも印刷物において何等具体的な作成方法を述べておらず、又、印刷物に機械読み取り機能を設けるには、少なくとも印刷物中の一部に機械読み取り領域を設定する必要がある。
ところが、一般的にカラー印刷物は文字、絵柄等の視覚情報の集合体であるから、機械読み取り領域を設けるとその分だけ他の視覚情報の妨げになるため、視覚情報の情報量が減ってしまうという欠点があり、図柄デザインの多様性に乏しい機械読み取り印刷物でしか成り得ないという問題点がある。
【0008】
従って、カラー印刷物の材料適性に依存しない機械読み取りによる機械読み取り用印刷物でありながら、且つ機械読み取り用エレメントを印刷物中の他の視覚情報が妨げることなく施したカラー印刷物と、前記カラー印刷物の有効な作成方法が望まれている。
【0009】
【発明を解決しようとする課題】
本発明は、プロセスカラーによるカラー印刷物の連続階調スクリーンの中に機械読み取り用の特定パターンを付加することによって、機械読み取り用の特定パターンが印刷物中のカラー写真等のカラー画像中に複数個存在させることができ、かつ、プロセスカラーのイエロー版にのみに特定パターンを付加することにより、肉眼では特定パターンの存在が容易に認識させないようにすることを目的としている。
【0010】
更に、特定パターン中に機械読み取り用エレメントとダミーエレメントを設け、機械読み取り用エレメント同士の隣接距離と近似する距離を保ちながら、ダミーエレメントを、機械読み取り用エレメントの間隙を埋めるように配置して、ダミーエレメントで、機械読み取り用エレメントの存在を幻惑させることを目的としている。
【0011】
更に、機械読み取りエレメント周囲の補助階調再現エレメントの占有する領域では、機械読み取りエレメントとダミーエレメントの中心付近から機械識別有効距離の内側に相当する領域を、画線退避領域とすることで、機械読み取りエレメントの輪郭を明瞭にし、機械読み取り精度を向上させることを目的としている。
【0012】
更に、カラー印刷物の比較的広範囲に機械読み取り領域を設けることを実現し、汚れや皺、折り目等が入った試料でも、高い確率で機械読み取りエレメントを識別させることを目的としている。
【0013】
更に、商品券、入場券、引換券等の有価証券および、各種証明書、ポスター等、複写を禁じられているあらゆるカラー印刷物に対して、カラー印刷物の連続階調再現エレメントである連続階調スクリーン(以下、本明細書では連続階調スクリーン)の中に、前記特定パターンを付加することによって、図柄の視覚情報と機械読み取り情報とを共有することを実現し、機械読み取り領域を設けるとその分だけ他の視覚情報領域が狭くなるという問題点を解決することを目的としている。
【0014】
本発明の第1の発明は、連続階調スクリーンを有する印刷物であって、前記連続階調スクリーンは、機械で読み取られることを目的に予め決められた任意の形状の機械読み取り用エレメントと、前記機械読み取り用エレメントとは形状が異なり、面積が略同一であり、前記読み取り用エレメントとは異なる位置に配置されたダミーエレメントと、前記機械読み取り用エレメントと前記ダミーエレメントとは形状が異なり、前記機械読み取り用エレメントと前記ダミーエレメントとは異なる位置に配置された補助階調再現エレメントで構成されてなる印刷物である。
【0015】
本発明の第2の発明は、前記連続階調スクリーン中に特定パターンを有し、前記特定パターンは複数の機械読み取り用エレメントで構成されてなる第1の発明の印刷物である。
【0016】
本発明の第3の発明は、機械読み取り用エレメントとダミーエレメントは、それぞれ近似する距離をもって配置されてなる第1の発明の印刷物である。
【0017】
本発明の第4の発明は、補助階調再現エレメントは、配置された機械読み取り用エレメントとダミーエレメントのそれぞれのエレメント同士の間を埋めるように配置されてなる第1の発明の印刷物である。
【0018】
本発明の第5の発明は、印刷物上の連続階調の濃度を、低濃度階調域から中濃度階調域については、機械読み取り用エレメントとダミーエレメントの画線面積の変化により再現され、中濃度階調域から高濃度階調域については、中濃度階調域にて画線面積が増大した機械読み取り用エレメントとダミーエレメントの画線面積に加えて、補助階調再現エレメントの画線面積の変化により再現されてなる第1の発明の印刷物である。
【0019】
本発明の第6の発明は、補助階調再現エレメントは微細な点であることを特徴とする第1の発明の印刷物である。
【0020】
本発明の第7の発明は、補助階調再現エレメントの画線面積率が、機械読み取り用エレメント及びダミーエレメントの縁辺に近づくほど低くなっていることを特徴とする第6の発明の印刷物である。
【0021】
本発明の第8の発明は、補助階調再現エレメントによる連続階調の濃度は、微細な点の大小の変化又は微細な点の粗密の変化により再現されてなる第6の発明の印刷物である。
【0022】
本発明の第9の発明は、補助階調再現エレメントはベタ印刷であることを特徴とする第1の発明の印刷物である。
【0023】
本発明の第10の発明は、補助階調再現エレメントは機械読み取り用エレメント及びダミーエレメントの縁辺に沿って空白部を備えていることを特徴とする第9の発明の印刷物である。
【0024】
本発明の第11の発明は、補助階調再現エレメントにおける空白部が、連続階調の濃度が高くなるにつれ、機械読み取り用エレメント及びダミーエレメントの縁辺に向かって狭くなっていることを特徴とするエレメント及びダミーエレメントの縁辺に沿って空白部を備えていることを特徴とする第10の発明の印刷物である。
【0025】
本発明の第12の発明は、機械読み取り用エレメント、ダミーエレメント及び補助階調再現エレメントは、プロセスカラーの印刷物におけるイエロー版である第1の発明の印刷物である。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明のカラー印刷物はプロセスカラーであるから、印刷色にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(黒)の各原色が用いられる。前記印刷色のうち、機械読み取り用エレメントは画線形状を識別しにくいとされるイエローに施し、他の色については前記機械読み取り用エレメントを施さない。又、前記印刷物中に施された機械読み取り用エレメントは、デジタルカラー複写機の入力部からデジタル画像として入力し、前記デジタル画像から抽出した特定パターンを識別するものであることを前提としている。
【0035】
又、前記印刷物の画像の入力手段においては、特開平6−245064号の請求項10によると、「・・・印刷するための信号に変換する色信号変換手段と、その色信号変換手段からの出力をうけ・・・」とあるように、印刷物から機械読み取り用エレメントを抽出するには、基本的にカラー複写機のプロセス色分解によって画像を抽出する行為と同様である。従って、前記印刷物の画像の入力手段は、本発明の目的とするところではない。
【0036】
本発明は、カラー印刷物の連続階調スクリーンの中に機械読み取り用のパターンを付加することによって、機械読み取り用のパターンとその他図柄の視覚情報を共有することを可能にするものである。従って、機械読み取り領域を設けるとその分だけ他の視覚情報の情報量が減ってしまうという問題点を解決することができる印刷物及び印刷物の作成方法である。
【0037】
又、本発明では機械読み取り用のパターンの形状を限定するものではないが、一般的にパターンマッチングできるパターンの形状は、光学式画像入力装置の解像度で解像できる範囲の大きさである。本実施例では、例えば図1に示すような、機械読み取り用のパターンを構成する機械読み取り用エレメントが6角形であり、かつ複数の前記機械読み取り用エレメントが規定の位置関係にあるときに機械読み取り用図形の役割を果たすと定めた、機械読み取り用エレメント群で説明する。
【0038】
本発明は図形作成方法及び印刷物中の機械読み取り領域の拡大である。従って、機械読み取り用エレメントの形状及び配置関しては、何等限定するものではない。また、前記従来の技術で示した公開広報による装置、あるいはシステムで、本発明の図形作成方法で得た印刷物を読み取ることも可能である。
【0039】
(実施例)
以下、本発明の実施の形態について実施例に基づいて、図面を参照して説明する。
先ず、本発明の図形作成方法で得た図形の基本構成を図1に示す。スクリーン(1)は、連続階調再現用スクリーンパターンの一単位を示したもので、スクリーン(1)の中に、特定パターン即ち、規定の位置を有する、機械読み取り用エレメント(2)、ダミーエレメント(3)および、補助階調再現エレメント(4)の集合が配置されている。
尚、機械読み取り用エレメント(2)の構成においては、特開平7−212584号又は特開平6−245064号の請求項7のように、「・・・各色成分のデータ毎に抽出された前記記憶された認識対象の位置情報に基づいて、前記各認識対象が正しい位置関係であるか否かを判断する手段を備えた・・・」と同様である。従って、本実施例で述べる機械読み取りエレメント自体の形状あるいは配置及びその読み取り方法については特に限定されるものではなく、又、本発明の目的とするところでもない。かつ、本実施例の機械読み取り用エレメント(2)は印刷画線であり、その外径は1mmであるが、機械読み取り用エレメント(2)の大きさを限定するものではない。
【0040】
本発明を有効に作用させる条件として、機械読み取り用エレメント(2)とダミーエレメント(3)が同一の印刷画線面積であることが必須である。即ち本実施例の場合では、機械読み取り用エレメント(2)の外径から、機械読み取り用エレメント(2)の白空き部、即ち内径を差し引いた領域内の印刷画線面積と、ダミーエレメント(3)の外径内側の印刷画線面積が等しいことを言う。
【0041】
又、ダミーエレメント(3)のスクリーン(1)中の配置は、任意の数の機械読み取り用エレメント(2)同士の隣接距離と近似する距離をもって、機械読み取り用エレメント(2)以外のスクリーン(1)を全体に埋め尽くすように配置するものである。これにより、ダミーエレメント(3)は、機械読み取り用エレメント(2)の存在を幻惑させる効果を奏する。
【0042】
次に、本発明は連続階調スクリーンであるから、印刷物の階調濃度表現に応じて、印刷物上で画線面積を変化させなくてはならない。即ち、低い濃度を再現する場合はスクリーンの画線面積率を少なくし、高い濃度を再現する場合はスクリーンの画線面積率を多くする必要がある。
これにより、本発明のスクリーンは、図2の画線面積率20%のスクリーン(5)、図3の画線面積率40%のスクリーン(6)、図4の画線面積率60%のスクリーン(7)、図5の画線面積率80%のスクリーン(8)のように、印刷濃度に従って機械読み取り用エレメント(2)と、ダミーエレメント(3)と、補助階調再現エレメント(4)を有する全体のスクリーン形状が変化するものである。
【0043】
更に、本発明の機械読み取りエレメントを含む連続階調スクリーンは、前述のように、プロセス印刷時において画線形状を視覚的に識別しにくいとされるイエローに用い、他の色については前記機械読み取り用エレメントを付加しない。従って、印刷面の拡大図である図6に示すように、シアン画線(9)、マゼンタ画線(10)、イエロー画線(11)、黒画線(12)のうち、イエロー画線(11)が本発明の連続階調スクリーンの形状を有する。又、それら各色画線を重ね刷りした画線(13)は、イエロー画線(11)のスクリーン形状を肉眼で容易に識別することはできない。
【0044】
又、本発明の連続階調スクリーンでは、機械読み取り精度を向上させるため、イエロー画線の部分拡大図である図7あるいは8ないし9に示すように、機械読み取りエレメント(2)周囲の補助階調再現エレメント(4)は、機械読み取りエレメント(2)の中心付近(2a)から機械識別有効距離(2b)の内側に画線退避領域(2c)即ち、空白部を設けている。このように、機械読み取りエレメント(2)の中心(2a)に近づくほど画線面積率が少ない画線を設定することで、機械読み取りエレメントの輪郭を明瞭にし、機械読み取り精度を向上させている。尚、機械読み取りエレメント(2)と同じ画線面積率を有しているダミーエレメント(3)についても、同一濃度における連続階調スクリーンの視覚的均一性を持たせるため、ダミーエレメント(3)の中心付近(3a)から、機械読み取りエレメント(2)の場合と同程度の画線退避領域(3c)を設けることが望ましい。
【0045】
又、本実施例では補助階調再現エレメント(4)に、120線/インチ程度のラウンドドットスクリーンに類似する、規則的に配列した点を用いているが(図7)、図8に示す補助階調再現エレメント(4)のようにFMスクリーンに類似する不規則に配置された点を用いたり、図9に示す補助階調再現エレメント(4)のように、画線と非画線の境界が機械識別有効距離(2b)及び(3b)の中で変化するものを用いたりしてもよく、補助階調再現エレメント(4)における画線形状については限定するものではない。
【0046】
尚、本発明は、図1に示すような機械読み取り用の特定パターンを作成するために、本願発明者らが既に出願している特願平10−92250の「ハーフトーンスクリーン作成方法及び印刷物」若しくは、特願平10−92251の「ハーフトーンスクリーン作成方法及びその印刷物」で用いているハーフトーンスクリーンの作成方法を用いることにより、一層効率よく作成することもできる。
【0047】
また、本発明はオフセット、グラビア、凸版等、プロセスカラー印刷であれば印刷方式を限定するものではない。
【0048】
以上、本発明は、カラー印刷物の連続階調スクリーンの中に機械読み取り用の特定パターンを付加することによって、機械読み取り用の特定パターンが印刷物中の写真等のカラー画像中に複数個存在させることを可能にするものである。例えば図10は、特定パターンを付加した連続階調スクリーンで作成したカラー印刷物(14)を示したものである。カラー印刷物(14)の印刷面の大きさが横15cm縦6cmであり、かつ連続階調スクリーンにおける特定パターンを含むスクリーンセル(15)が1cm四方であるとき、特定パターンはカラー印刷物(14)のイエロー画線に最大90個所に連続配置することが可能である。図11は、スクリーンセル(15)のカラー印刷物(14)への印刷面上における配置と、機械読み取りの効果の例を簡単に示したものである。カラー印刷物(14)を機械で識別した結果を、識別できたスクリーンセル(15)を「○」、識別できなかったスクリーンセル(15)を「×」で表すと、49個のスクリーンセル(15)が機械読み取り可能であった。
【0049】
従って、カラー印刷物(14)は、印刷物の汚れや皺、折り目等が無数に入っていても、機械読み取り可能な個所が49個所あるため、高い確率で、機械読み取りエレメント(2)を識別することが可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上、本発明は、プロセスカラーによるカラー印刷物の、イエロー版に用いる連続階調スクリーンの中に、機械読み取り用の特定パターンを付加することによって、機械読み取り用の特定パターンを印刷物中の写真等のカラー画像中に複数個存在させることができ、同時に、肉眼では特定パターンの存在を容易に認識させないようにすることができる。
【0051】
更に、連続階調スクリーンの中の機械読み取り用エレメント(2)とダミーエレメント(3)に関して、ダミーエレメント(3)を、機械読み取り用エレメント(2)同士の隣接距離に近似する距離をもって、機械読み取り用エレメント(2)の間隙を埋めるように配置しているので、ダミーエレメント(3)で、機械読み取り用エレメント(2)の存在を幻惑させる効果を奏することができる。
【0052】
更に、機械読み取りエレメント(2)周囲の補助階調再現エレメント(4)は、機械読み取りエレメント(2)とダミーエレメント(3)の中心付近(2a)から機械識別有効距離(2b)の内側に画線退避領域(2c)を少なくとも備えることで、機械読み取りエレメントの輪郭を明瞭にし、機械読み取り精度を向上させることを可能にしている。
【0053】
更に、カラー印刷物の広い面積に機械読み取り領域を設けることができるので、印刷物の汚れや皺、折り目等が入っていても、高い確率で、機械読み取りエレメント(2)を識別することができる。
【0054】
従って本発明は、商品券、入場券、引換券等の有価証券又は各種証明書、ポスター等、複写を禁じられているあらゆるカラー印刷物において、カラー印刷物の連続階調スクリーンの中に機械読み取り用の特定パターンを付加することによって、特定パターンとその他図柄の視覚情報を共有することを可能にした。これにより、機械読み取り領域を設けるとその分だけ他の視覚情報の情報量が減ってしまうという問題点を解決することができた。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の図形作成方法で得た図形の基本構成を示した図
【図2】 本発明の図形作成方法で得た図形の模式図
【図3】 本発明の図形作成方法で得た図形の模式図
【図4】 本発明の図形作成方法で得た図形の模式図
【図5】 本発明の図形作成方法で得た図形の模式図
【図6】 本発明の印刷物の拡大図
【図7】 本発明の図形作成方法で得た図形の部分的拡大図
【図8】 本発明の図形作成方法で得た図形の部分的拡大図
【図9】 本発明の図形作成方法で得た図形の部分的拡大図
【図10】 本発明の特定パターンを付加した連続階調スクリーンで作成したカラー印刷物の例を示した図
【図11】 本発明のスクリーンセルのカラー印刷物ヘの印刷面上における配置と機械読み取りの効果の例を簡単に示した図
【符号の説明】
1 連続階調再現用スクリーンパターンの一単位
2 機械読み取り用エレメント
2a 機械読み取り用エレメントの中心付近
2b 機械読み取り用エレメントにおける機械識別有効距離
2c 機械読み取り用エレメントにおける補助階調再現エレメントの画線退避領域
3 ダミーエレメント
3a ダミーエレメントの中心付近
3b 機械読み取り用エレメントにおける機械識別有効距離と同等の距離
3c ダミーエレメントにおける補助階調再現エレメントの画線退避領域
4 補助階調再現エレメント
5 20%の画線面積率を有する連続階調再現用スクリーンパターン
6 40%の画線面積率を有する連続階調再現用スクリーンパターン
7 60%の画線面積率を有する連続階調再現用スクリーンパターン
8 80%の画線面積率を有する連続階調再現用スクリーンパターン
9 シアン画線
10 マゼンタ画線
11 イエロー画線
12 ブラック画線
13 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを重ね刷りした画線
14 カラー印刷物
15 スクリーンセル

Claims (9)

  1. 連続階調スクリーンを有する印刷物であって、
    前記連続階調スクリーンは、機械で読み取られることを目的に予め決められた任意の形状の機械読み取り用エレメントと、
    前記機械読み取り用エレメントとは形状が異なり、面積が略同一であり、前記読み取り用エレメントとは異なる位置に配置されたダミーエレメントと、
    前記機械読み取り用エレメントと前記ダミーエレメントとは形状が異なり、配置された機械読み取り用エレメントとダミーエレメントのそれぞれのエレメント同士の間を埋めるように配置された補助階調再現エレメントで構成され、
    印刷物上の連続階調の濃度を、低濃度階調域から中濃度階調域については、前記機械読み取り用エレメントと前記ダミーエレメントの画線面積の変化により再現され、中濃度階調域から高濃度階調域については、中濃度階調域にて画線面積が増大した前記機械読み取り用エレメントと前記ダミーエレメントの画線面積に加えて、前記補助階調再現エレメントの画線面積の変化により再現されてなる印刷物。
  2. 前記連続階調スクリーン中に特定パターンを有し、前記特定パターンは複数の機械読み取り用エレメントで構成されてなる請求項1記載の印刷物。
  3. 前記ダミーエレメントを、前記機械読み取り用エレメント同士の隣接距離に近似する距離をもって配置されてなる請求項1記載の印刷物。
  4. 補助階調再現エレメントは微細な点であることを特徴とする請求項1記載の印刷物。
  5. 補助階調再現エレメントの画線面積率が、機械読み取り用エレメント及びダミーエレメントの縁辺に近づくほど低くなっていることを特徴とする請求項記載の印刷物。
  6. 補助階調再現エレメントによる連続階調の濃度は、微細な点の大小の変化又は微細な点の粗密の変化により再現されてなる請求項記載の印刷物。
  7. 補助階調再現エレメントはベタ印刷であることを特徴とする請求項1記載の印刷物。
  8. 補助階調再現エレメントは機械読み取り用エレメント及びダミーエレメントの縁辺に沿って空白部を備えていることを特徴とする請求項記載の印刷物。
  9. 補助階調再現エレメントにおける空白部が、連続階調の濃度が高くなるにつれ、機械読み取り用エレメント及びダミーエレメントの縁辺に向かって狭くなっていることを特徴とする請求項記載の印刷物。
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