JP3762594B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加熱物の表面温度を検出することによって加熱を制御する加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、電子レンジにおいては、加熱室内の被加熱物の表面温度を検出する表面温度検出手段、例えば赤外線センサを設け、この赤外線センサにより検出された温度が所定の温度に達したときに加熱を終了するように構成されたものが提供されている。しかし、前記赤外線センサは、測定対象の表面温度を非接触で検出するものである。従って、測定対象となる被加熱物が容器に収容された食品、例えば、徳利に入った酒のように食品が露出していない場合には、前記赤外線センサは食品の温度を直接検出することができず、容器の表面温度を検出することになる。
【0003】
マイクロ波を被加熱物に照射した場合、水分含量の違いにより誘電率が異なるため、加熱され易さが異なる。従って、被加熱物が食品と容器とから構成されている場合は、容器よりも先に食品が加熱され、容器は主に食品からの熱伝導によって温められる。そのため、食品の温度に比べて容器の温度の方が低くなる傾向がある。
【0004】
従って、上記したように、赤外線センサが容器の表面温度を検出している場合に、その検出温度に基づいて加熱を制御すると、加熱終了時の食品の温度が高めになってしまうという不具合があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、表面温度検出手段が被加熱物のうちの容器の表面温度を検出している場合であっても、食品の加熱を精度良く制御することができる加熱調理器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の加熱調理器は、食品のみ或いは食品及びこの食品が収容された容器から構成された被加熱物が内部に収容される加熱室と、前記被加熱物を加熱する加熱手段と、前記被加熱物の複数部位の表面温度を検出可能な非接触形の表面温度検出手段と、前記被加熱物の加熱の途中に前記加熱手段の出力を所定時間だけ低下もしくは停止させて加熱を休止すると共に、この加熱休止期間における前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、加熱休止期間の後の前記加熱手段による加熱を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、加熱休止期間における前記表面温度検出手段の検出する被加熱物の表面温度の変化に基づいて前記表面温度検出手段が前記食品の表面温度を検出しているか否かを判別する判別手段の判別結果と、加熱休止期間における前記表面温度検出手段の検出結果とに基づいて、加熱休止期間の後の加熱手段による加熱を制御することを特徴とする。
【0007】
上記発明によれば、加熱の途中に加熱休止期間を設け、この加熱休止期間における被加熱物の表面温度を検出するように構成したので、その検出結果から表面温度検出手段の検出対象が容器であるか食品であるかを判断することができる。また、広い範囲に渡って被加熱物の表面温度を検出することができるので、例えば被加熱物が複数の食材から構成されている等により被加熱物の部位によって表面温度にばらつきがある場合でも、被加熱物全体の平均的な表面温度を検出することができる。そして、加熱休止期間における表面温度検出手段の検出結果に基づいて、その後の加熱を制御するように構成したので、表面温度検出手段が容器の表面温度を検出している場合であっても、食品の加熱を精度良く制御することができ、食品を過不足なく加熱することができる。
【0008】
この場合、前記制御手段は、加熱休止期間における表面温度検出手段の検出結果と、加熱休止期間の前における前記表面温度検出手段の検出結果と、判別手段の判別結果とに基づいて、加熱休止期間の後の加熱調理を制御すると良い(請求項2の発明)。上記構成によれば、加熱休止期間の表面温度検出手段による検出結果と加熱休止期間の前における表面温度検出手段による検出結果と判別手段の判別結果とに基づいて加熱を制御するので、加熱の制御精度が向上する。
【0011】
更にまた、前記判別手段は、加熱休止期間において表面温度検出手段により検出された被加熱物の表面温度の単位時間当たりの変化率が判別値を下回るときは、前記表面温度検出手段が食品の表面温度を検出していると判別するように構成することができる(請求項3の発明)。
【0012】
また、前記制御手段は、表面温度検出手段により検出された被加熱物の温度が所定値に達したことに基づいて加熱を休止すると良い(請求項4の発明)。更に、前記制御手段は、加熱手段による加熱開始から所定時間経過したときに加熱を休止すると良い(請求項5の発明)。
【0013】
更にまた、被加熱物の背景の温度を検出する背景温度検出手段を備え、前記制御手段は、表面温度検出手段により検出された被加熱物の温度が前記背景温度検出手段により検出された背景温度よりも高くなってから所定時間経過したときに加熱を休止すると良い(請求項6の発明)。
【0014】
例えば、調理メニューによっては、表面温度検出手段が食品の表面温度を検出していることが明らかな場合や、容器の表面温度を検出していることが明らかな場合がある。そこで、調理メニューを設定するメニュー設定手段を備えたものにあっては、前記制御手段は、設定された調理メニューに応じて加熱休止運転を実行すると良い(請求項7の発明)。
【0015】
また、表面温度検出手段を、被加熱物の複数部位の表面温度を検出可能に構成すると良い(請求項11の発明)。上記構成によれば、広い範囲に渡って被加熱物の表面温度を検出することができるので、例えば被加熱物が複数の食材から構成されている等により被加熱物の部位によって表面温度にばらつきがある場合でも、被加熱物全体の平均的な表面温度を検出することができる。
【0016】
この場合、前記制御手段は、前記表面温度検出手段により検出された被加熱物の複数部位の表面温度のうちの最高値に基づいて加熱手段を制御したり(請求項8の発明)、前記表面温度検出手段により検出された被加熱物の複数部位の表面温度のうちの最高値から所定の順位までの検出値に基づいて加熱手段を制御したりすると良い(請求項9の発明)。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を電子レンジに適用した第1の実施例(請求項1、4、7、8に対応)を図1ないし図7を参照しながら説明する。まず、図3において、キャビネット1の内部には前面が開口した加熱室2が配設されている。前記キャビネット1の前面には前記加熱室2の前面開口部を開閉する扉3が回動可能に取付けられている。また、前記加熱室2の底部には、鉄板製の回転網4が設けられている。前記回転網4は、前記加熱室2の底面部の下方部に配設されたRTモータ5(図2にのみ示す)により回転されるように構成されている。そして、調理の際には前記回転網4の上面部に耐熱ガラス製の回転皿(図示せず)をセットするように構成されている。
【0018】
一方、前記キャビネット1の前面の図3中右端部には、操作パネル6が配設されている。この操作パネル6は、スタートスイッチ7aや各種の調理メニューを設定するための調理メニュー設定手段たる複数個の調理メニュースイッチ7bなどの各種スイッチを備えた操作部7と、設定された調理メニューや加熱時間等を表示する表示部8とから構成されている。
【0019】
尚、調理メニューには、ごはんやおかず等のあたため調理に適したメニュー (以下、「あたため」とする)、酒の燗(以下、「酒かん」とする)や牛乳・コーヒー等のあたため調理に適したメニュー(以下、「牛乳あたため」とする)、冷えたフライ等をカラッとした状態で温めるメニュー(以下、「カラッとグルメ」とする)等がある。従って、複数の調理メニュースイッチ7bの中から対応するスイッチを選択操作することにより所望の調理メニューを設定することができる。
【0020】
また、図4に示すように、前記キャビネット1内には、前記操作パネル6の後方に機械室9が設けられている。前記機械室9内には、加熱手段たるマグネトロン10、このマグネトロン10を冷却するための冷却ファン12等、各種の電気部品が配設されている。更に、前記機械室9の左側板(加熱室の右側板)9aには、励振口13が形成されており、この励振口13に連通するように機械室9の左側板9aに導波管14の一端部が溶接されている。前記導波管14の他端部には、前記マグネトロン10がねじ止されている。上記構成により、前記マグネトロン10から発生するマイクロ波は、導波管14を通り前記励振口13から前記加熱室2内に放射される。この結果、前記回転皿の上に載置された被加熱物(図示せず)がマイクロ波加熱される。
【0021】
更に、前記機械室9の上部には、表面温度検出手段15が配設されている。前記表面温度検出手段15は、前記機械室9の左側板9aに形成された開口部を介して、前記加熱室2内の被加熱物の表面温度を検出するように構成されている。前記表面温度検出手段15は、例えば、細かく分割された多数の視野ごとに独立して表面温度を非接触で検出できる2次元の赤外線固体撮像素子(チャージ・カップルド・ディバイス、以下、「赤外線CCD15」と称す)から構成されている。本実施例においては、前記赤外線CCD15の検出視野(測温領域)は、例えば縦8*横8=64画素で回転網4(即ち、回転皿)及び加熱室2底面部を覆うように構成されている。
【0022】
図2は、本実施例に係る電子レンジの電気的構成を機能ブロックの組み合わせにて示す図である。この図2において、制御手段としての制御回路16はマイクロコンピュータを主とした回路から構成されている。前記制御回路16には、タイマ17、前記赤外線CCD15、操作部7の各種スイッチ7a,7bからの信号が入力されるように構成されている。また、前記制御回路16は、駆動回路18を介して前記冷却ファン12、マグネトロン10、RTモータ5、表示部8を通電制御するように構成されている。
【0023】
このとき、前記制御回路16は、内蔵する制御プログラム及び前記入力信号に基づいて、前記冷却ファン12、マグネトロン10、RTモータ5をそれぞれ通電制御し、以て加熱調理を実行するように構成されている。即ち、前記制御回路16は、加熱調理の開始が指示されると、回転皿が一定速度で回転するようにRTモータ5を駆動すると共にマグネトロンを所定の出力で駆動する。そして、被加熱物の表面温度が、調理メニューに応じて予め設定された調理終了温度に達すると、加熱調理を終了するように構成されている。
【0024】
このとき、前記制御回路16は、次のようにして被加熱物の表面温度を算出するように構成されている。即ち、前記赤外線CCD15は、開口部を介して加熱室2内の被加熱物、回転皿、加熱室2底面部から放射される熱エネルギーを常時非接触で検出してそれぞれの画素に対応させた表面温度に換算後、制御回路16に伝える。制御回路16は、加熱開始から所定時間経過後の64個の表面温度kiを高い順(ki,i=1〜64)に並べる。そして、64個の温度kのうちの最高値から所定順位例えば5番目までの温度の平均値を、被加熱物の表面温度Kとする。
【0025】
これは、マイクロ波を所定時間照射すると、誘電率の大きい食品は集中的に加熱されるため、食品や食品から直接、熱が伝導する容器は温度上昇の程度が大きいのに対し、回転皿や加熱室2底面は温度上昇の程度が小さいからである。従って、赤外線CCD15の検出値のうち、被加熱物以外の対象物の表面温度は除外すべく最高値から所定順位までの値に基づいて被加熱物の表面温度を算出することにより、被加熱物の表面温度の検出精度を向上させることができる。従って、本実施例においては、前記赤外線CCD15及び制御回路16から表面温度検出手段が構成される。
【0026】
また、前記制御回路16は、加熱調理の途中で、具体的には被加熱物の表面温度Kが例えば45℃に達したことに基づいてマグネトロン10の駆動を停止して加熱を休止するように構成されている。本実施例においては、制御回路16は、設定された調理メニューに応じて、具体的には各種の調理メニューのうちの「牛乳あたため」及び「酒かん」が設定されたときに、加熱を休止するように構成されている。
【0027】
更に、前記制御回路16は、加熱休止期間における前記赤外線CCD15の検出結果に基づいて、その後の加熱を制御するように構成されている。具体的には、加熱が休止されてから被加熱物の温度が低下し始めるまでの時間(以下、遅延時間Tdelayと称する)に応じて、予め設定されている調理終了温度Kendを補正するように構成されている。
【0028】
ここで、前記遅延時間Tdelayに応じて調理終了温度Kendを補正する趣旨について図5ないし図7を参照しながら説明する。
【0029】
マイクロ波加熱では、水分含量の多いほど誘電率が大きくなるため、加熱され易いという傾向がある。そのため、例えば徳利の中に酒を入れた温める「酒かん」調理を行った場合、図5に示すように、食品としての酒から先に加熱され、容器としての徳利は、主に酒からの熱伝導によって加熱されることになる。
【0030】
従って、マイクロ波加熱を開始すると、図6に示すように、食品(酒)の温度は加熱開始直後から上昇するが、容器(徳利)の表面温度は加熱開始から遅れて上昇する。また、マイクロ波加熱を中断すると、食品は、エネルギー供給がなくなるため加熱中断後、比較的すぐに温度が低下し始めるが、容器は、食品からの熱伝導によって加熱中断後もしばらく温度上昇を続け、しばらくしてから温度が低下し始める。即ち、容器の温度変化と食品の温度変化との間には時間的なずれが生じる。上記遅延時間Tdelayは、このような時間的なずれと相関するものである。
【0031】
また、図7に示すように、赤外線CCD15と被加熱物との位置関係によって、赤外線CCD15検出視野に食品のみが入っている場合(A)、容器のみが入っている場合(B)、食品及び容器が入っている場合(C)がある。このうち、B及びCの場合において、赤外線CCD15の検出結果が、実際の食品の温度と異なることになる。また、Cの場合であっても、検出視野に占める容器の割合によって、実際の食品温度との差が異なる。そして、上記遅延時間Tdelayの長さは、検出視野に占める容器の割合に対応するものと考えられる。
【0032】
そこで、本実施例においては、制御回路16は、遅延時間Tdelayの値が所定値より小さい場合には、食品の表面温度を検出しているものと判断し、所定値以上の場合には、容器が介在しているものと判断するように構成している。従って、本実施例においては、制御回路16は判別手段としても機能する。そして、容器が介在していると判断された場合には、遅延時間Tdelayに応じて予め設定された調理終了温度を低くする補正を行うように構成されている。
【0033】
次に、上記構成の作用を図1のフローチャートを参照しながら説明する。まず、使用者は、回転皿の上に被加熱物を載置した後、調理メニュースイッチ7bを操作することにより、所望の加熱メニューを設定する。このとき、「牛乳あたため」或いは「酒かん」のいずれかが設定されて、スタートスイッチ7aが操作されると、図1のフローチャートがスタートする。
【0034】
即ち、ステップS1では、マグネトロン10、RTモータ5、冷却ファン12を駆動して加熱を開始する。ステップS2では、被加熱物の表面温度Kを検出する。この表面温度Kは、上述したように、赤外線CCD15の検出値のうちの最高値から5番までの値の平均値である。
【0035】
続いて、ステップS3では、表面温度Kが45℃に達したか否かが判断され、表面温度Kが45℃に達した場合には(ステップS3にてYES)、マグネトロン10の駆動を停止して加熱を休止する(ステップS4)。
【0036】
加熱が休止されると、制御回路16は、被加熱物の表面温度Kが低下し始めるまでの時間を算出する。即ち、ステップS5にて、加熱休止開始からの経過時間t=0として、ステップS6にて、被加熱物の表面温度K(t)を検出する。次に、ステップS7では、経過時間tが所定時間aに達したか否かを判断し、達していない場合には(NO)、ステップS8へ移行する。ステップS18では、表面温度K(t+Δt)を検出し、次のステップS9にて、表面温度K(t+Δt)と表面温度K(t)の大小関係が比較される。そして、表面温度K(t+Δt)の方が表面温度K(t)よりも大きい場合には(ステップS9にてNO)、ステップS10へ移行して、経過時間t及び表面温度K(t)を更新し、ステップS7へ戻る。
【0037】
一方、ステップS9にて、表面温度K(t+Δt)の方が表面温度K(t)よりも小さい場合には(ステップS9にてYES)、ステップS11へ移行して、そのときの時間(t+Δt)を遅延時間Tdelayとして記憶する。尚、加熱休止運転の開始から所定時間aが経過しても、表面温度Kが低下しない場合には(ステップS7にてYES)、所定時間aを遅延時間Tdelayとして記憶する。
【0038】
続いて、ステップS12では、遅延時間Tdelayが10秒以上であるか否かが判断される。ここでは、遅延時間Tdelayの大きさに基づいて、赤外線CCD15が食品の表面温度Kを検出しているか否かを判断している。即ち、遅延時間Tdelayが10秒よりも小さい場合には、加熱休止後、ほぼすぐに温度低下したことから、赤外線CCD15は食品のみの表面温度を検出していると判断して、調理終了温度を補正することなく、ステップS14へ移行する。
【0039】
一方、遅延時間Tdelayが10秒以上である場合には、加熱休止から温度低下までに時間的なずれが有ったため、赤外線CCD15の検出視野に容器が入っていると判断し、ステップS13へ移行して調理終了温度Kendを補正する。具体的には、補正値Kdを、
Kd=c1*(Tdelay−10)(c1は定数)
としたとき、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる。
【0040】
続いて、ステップS14では、マグネトロン10を駆動して加熱を再開する。この後、ステップS15で表面温度Kを検出し、ステップS16にて、表面温度Kが予め設定された或いは補正された調理終了温度Kendに達したか否かを判断する。そして、表面温度Kが調理終了温度Kendに達したら(ステップS16にてYES)マグネトロン10、RTモータ5、冷却ファン12の駆動を停止して加熱調理を終了する。
【0041】
このような構成の本実施例によれば、加熱の途中に加熱休止期間を設け、この加熱休止期間における赤外線CCD15の検出結果から遅延時間Tdelayを算出し、この遅延時間Tdelayの大きさに基づいて赤外線CCD15が食品のみの表面温度を検出しているか否か、言い換えると、赤外線CCD15の検出視野に容器が入っているか否かを判別するように構成した。そして、赤外線CCD15の検出視野に容器が入っていると判別されたときには、遅延時間Tdelayに基づいて補正値Kdを算出し、予め設定されている調理終了温度Kendを低めに補正するように構成した。
【0042】
そのため、たとえ赤外線CCD15の検出視野に容器が入っている場合でも、それを考慮した調理終了温度に基づいて加熱を制御することができるので、食品が過度に加熱されることを防止できる。特に、本実施例においては、遅延時間Tdelayの大きさに応じて、即ち赤外線CCD15の検出視野に入っている容器の割合に応じて調理終了温度を補正するように構成したので、一層、精度良く加熱を制御することができる。
【0043】
また、本実施例では、加熱休止期間は、設定されたメニューに応じて設けるように構成した。即ち、冷えたフライ等をカラッとした状態で温める「カラッとグルメ」メニューのように、回転皿の上に直接食品を載置して加熱調理を行う場合には、途中で加熱を休止しないように構成した。従って、食品の表面温度が検出されていることが明らかなメニューが実行されているときに、赤外線CCD15の検出対象が食品であるか否かを判別するという不具合がなくなり、設定メニューに適した制御を行うことができる。
【0044】
さらに、本実施例では、赤外線CCD15の検出値のうちの最高値から所定順位までの値に基づいて被加熱物の表面温度を算出するように構成した。即ち、赤外線CCD15の検出視野に入っている被加熱物以外の対象物の検出値を除外したので、被加熱物の表面温度を精度良く検出することができる。
【0045】
図8は、本発明の第2の実施例を示しており、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、上記第1の実施例で説明したように、「牛乳あたため」或いは「酒かん」のいずれかが設定されて、スタートスイッチ7aが操作されると、図8のフローチャートに従って、加熱調理が開始される(ステップR1)。このとき、被加熱物の表面温度Kが45℃に達すると(ステップR2、ステップR3にてYES)、次のステップR4にて、温度上昇率αを算出して記憶する。この温度上昇率αは、例えば、加熱開始時の表面温度をK0とし、加熱調理が開始されてから表面温度Kが45℃に達するまでの時間をTとすると、次の式で表される。
α=(45−K0)/T
続いて、ステップR5では、マグネトロン10の駆動を停止し、以て加熱を休止する。このステップR5からステップR12までは、上記した第1の実施例で示したフローチャートのステップS4〜S11と同じであり、遅延時間Tdelayを算出している。次のステップR13では、遅延時間Tdelayが10秒以上であるか否かが判断され、10秒以上である場合(R13にてYES)には、ステップR14にて、調理終了温度Kendを補正する。
【0046】
具体的には、補正値Kdを、
Kd=c1*(Tdelay−10)+c2*(1/α)(c1、c2は定数)
としたとき、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる。
【0047】
ここで、調理終了温度Kendを遅延時間Tdelay及び温度上昇率αを変数として算出された補正値によって補正した理由は次の通りである。即ち、一定の出力で食品を加熱した場合、その負荷量が大きい方が負荷量が小さいものよりも緩やかに温度上昇する。即ち、食品の負荷量が大きいと温度上昇率αが小さくなる。また、負荷量が大きいと、食品内部の熱伝導に時間がかかる。そのため、負荷量が大きい食品と容器から構成された被加熱物の方が、食品と容器との温度差が小さくなる傾向がある。更に、食品の負荷量が大きいとその分、容器を加熱する熱源が大きくなることから、容器と食品の温度が近付き易い。
【0048】
そこで、本実施例では、負荷量と相関関係を有する温度上昇率αを算出し、この温度上昇率αを調理終了温度Kendを補正する変数に加えた。即ち、この第2の実施例では、遅延時間Tdelayと温度上昇率αの両方に基づいて調理終了温度Kendを補正する構成であるため、より精度良く加熱を制御することができる。
【0049】
尚、上記した以外の構成は、第1の実施例と同じであるため、その説明は省略する。従って、本実施例においても第1の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0050】
また、上記実施例においては、温度上昇率αから負荷量を推定する構成としたが、回転皿に載置された被加熱物の重量を検出する重量センサを設け、この重量センサの検出値と遅延時間Tdelayとの両方に基づいて調理終了温度Kendを補正するようにしても良い。更に、重量センサの検出値と前記温度上昇率αとの両方から食品の負荷量を推定し、この推定値と遅延時間Tdelayとに基づいて調理終了温度Kendを補正するようにしても良い。
【0051】
図9及び図10は本発明の第3の実施例を示しており、第2の実施例と異なるところを説明する。尚、第2の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、この第3の実施例では、図9に示すように、更に加熱室2内の温度(庫内温度)を検出する温度センサ21を備えており、前記制御回路16には、前記温度センサ21からの信号が入力されるように構成されている。
【0052】
そして、図10のフローチャートに示すように、本実施例においては、加熱調理が開始されて、被加熱物の表面温度Kが45℃に達すると(ステップU1〜U3,ステップU3にてYES)、次のステップU4にて、温度上昇率α及び庫内温度Krを記憶する。
【0053】
続いて、ステップU5では、マグネトロン10の駆動を停止して加熱を休止する。このステップU5からステップU12までは、図8のフローチャートに示したステップR5〜R12と同じであり、遅延時間Tdelayを算出している。次のステップU13では、遅延時間Tdelayが10秒以上であるか否かが判断され、10秒以上である場合(U13にてYES)には、ステップU14にて、調理終了温度Kendを補正する。
【0054】
具体的には、補正値Kdを、
Kd=c1*(Tdelay−10)+c2*(1/α)+c3*(c4−Kr)(c1,c2,c3,c4は定数。但し、c4≧Krのとき、c3=0とする。)
としたとき、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる。
【0055】
ここで、調理終了温度Kendの補正値Kdの算出式の変数に、更に庫内温度Krを加えた理由は次の通りである。即ち、庫内温度が容器温度よりも高いと、容器は庫内雰囲気によっても温められる。そのため、庫内温度が高い方が、容器と食品との温度差が小さくなる傾向がある。
【0056】
そこで、本実施例では、更に、庫内温度Krを調理終了温度Kendを補正する変数に加えた。即ち、この第3の実施例では、遅延時間Tdelay、温度上昇率α、庫内温度Krという3つの変数に基づいて調理終了温度Kendを補正する構成であるため、より一層、精度良く加熱を制御することができる。
【0057】
尚、上記した以外の構成は、第2の実施例と同じであるため、その説明は省略する。従って、本実施例においても第2の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0058】
図11は、本発明の第4の実施例を示しており、第3の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、この第4の実施例では、制御回路16は、加熱開始からの経過時間Tbが所定時間bに達したことに基づいて加熱を休止するように構成されている(ステップV1〜V5)。このとき、前記制御回路16は、温度上昇率α、庫内温度Krに加えて、そのときの被加熱物の表面温度Koffを記憶する(ステップV4)。
【0059】
ステップV5にて加熱を休止すると、上述のステップU6〜U12と同様に、遅延時間Tdelayを算出する(ステップV6〜V12)。続いて、ステップV13では、遅延時間Tdelayが10秒以上であるか否かが判断され、10秒以上である場合(V13にてYES)には、ステップV14にて、調理終了温度Kendを補正する。
【0060】
具体的には、補正値Kdを、
Kd=c1*(Tdelay−10)/Koff−c5)+c2*(1/α)+c3*(c4−Kr)(c1,c2,c3,c4,c5は定数。但し、c4≧Krのとき,c3=0。また、c5≧Koffのとき、c5=0)
としたとき、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる。
【0061】
ここで、調理終了温度Kendの補正値Kdの算出式の変数に、更に、加熱休止時の表面温度Koffを加えた理由は次の通りである。即ち、加熱を開始してから加熱を休止するまでの被加熱物の温度上昇が大きいほど、食品と容器との温度差が大きくなると考えられる。また、加熱開始時の食品の温度と容器の温度とはほぼ同じである場合が多い。そこで、本実施例では、更に、加熱休止時の表面温度Koffを補正値Kdの算出式の変数に加えた。従って、上述の補正値Kdの算出式中の定数c5は、加熱開始時の温度(初期温度)を意味する。尚、ここでは、初期温度を定数c5としたが、加熱開始時の赤外線CCD15の検出値を記憶しておき、変数として代入しても良い。
【0062】
このような構成の本実施例によれば、遅延時間Tdelay、温度上昇率α、庫内温度Kr、加熱休止時の表面温度Koffという4つの変数に基づいて調理終了温度Kendを補正するように構成したので、より一層、精度良く加熱を制御することができる。
【0063】
尚、上記した以外の構成は、第3の実施例とほぼ同じであるため、本実施例においても第3の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0064】
図12は、本発明の第5の実施例を示しており、第2の実施例と異なるところを説明する。尚、第2の実施例と同一部分には同一符号を付している。この第5の実施例では、加熱休止期間の前の温度上昇率αと加熱休止期間の温度上昇率αoffとに基づいて調理終了温度を補正したところに特徴を有する。即ち、上記第2の実施例で説明したように、「牛乳あたため」或いは 「酒かん」のいずれかが設定されて、スタートスイッチ7aが操作されると、図12のフローチャートに従って、加熱調理が開始される(ステップW1)。このとき、被加熱物の表面温度Kが45℃に達すると(ステップW2、ステップW3にてYES)、次のステップW4にて、温度上昇率αが記憶される。続いて、ステップW5では、マグネトロン10の駆動を停止し、以て加熱を休止する。
【0065】
そして、所定時間aが経過すると加熱休止期間を終了し(ステップW6、W7にてYES)、次のステップW8にて温度上昇率αoffを算出して記憶する。この温度上昇率αoffは、加熱休止期間終了時の温度をK1とすると、次の式で表される。
α=(K1−45)/a
続いて、ステップW9では、調理終了温度Kendを補正する。ここでは、補正値Kdを、
Kd=p1*(αoff−α)+p2*αoff+p3*α(p1、p2,p3は定数)
としたとき、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる。
【0066】
マイクロ波加熱した場合、食品と容器とでは、加熱され易さがことなるため、加熱開始から加熱休止までの温度上昇率が異なる。また、加熱を休止すると、すぐに温度が低下し始める食品に対して、容器は加熱を休止してから遅れて温度が低下し始める。従って、食品と容器とでは、加熱休止期間内における温度上昇率(実際は温度低下率)が異なる。そこで、本実施例においては、調理終了温度Kendを温度上昇率α及びαoffを変数として算出された補正値Kdによって補正した。
【0067】
従って、上記構成の本実施例においても、被加熱物の加熱を精度良く制御することができ、たとえ赤外線CCD15により容器の表面温度が検出されている場合であっても、食品を過不足なく加熱することができる。尚、上記した第5の実施例では、常に調理終了温度を補正する構成としたが、温度上昇率αoffが所定の判定値を上回ったときにのみ補正するようにしても良い。即ち、温度上昇率αoffが所定の判定値以下の場合は、食品の表面温度が検出されているものと判断し、調理終了温度を補正しない。
【0068】
図13は、本発明の第6の実施例を示しており、第5の実施例と異なるところを説明する。この第6の実施例では、加熱休止期間の前の温度上昇率α、加熱休止期間の温度上昇率αoffに加えて、更に、加熱休止期間中の温度変化ΔKoffを変数として補正値Kdを算出したところに特徴を有する。
【0069】
即ち、図13のフローチャートに示すように、ステップW1からX7までは、図12のフローチャートに示すステップW1〜W7と同じ処理が実行される。そして、ステップX8にて、温度上昇率αoffと共に温度変化ΔKoffを算出して記憶している。本実施例においては、温度変化ΔKoffは次のように定義されている。
【0070】
ΔKoff=K1−45
続いて、ステップX9では、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる補正が行われる。この場合、補正値Kdは次の演算式から算出される。
【0071】
Kd=p1*(αoff−α)+p2*αoff+p3*α+p4*ΔKoff(p1,p2,p3,p4は定数)
上記補正値Kdは、加熱を休止した時、食品の温度はすぐに低下するが、容器の温度は一旦、上昇してから低下することを考慮して定義されている。即ち、加熱休止期間の温度変化ΔKoffが大きいほど、赤外線CCD15の検出視野に占める食品の割合が大きく、温度変化ΔKoffが小さいほど、赤外線CCD15の検出視野に占める容器の割合が大きいくなる。
【0072】
従って、上記構成の本実施例においても、被加熱物の加熱を精度良く制御することができ、たとえ赤外線CCD15により容器の表面温度が検出されている場合であっても、食品を過不足なく加熱することができる。
【0073】
図14は、本発明の第7の実施例を示しており、第6の実施例と異なるところを説明する。この第7の実施例では、加熱休止期間の前の温度上昇率α、加熱休止期間の温度上昇率αoff、加熱休止期間中の温度変化ΔKoffに加えて、更に、加熱休止期間中の温度変化のパターンを変数として補正値Kdを算出したところに特徴を有する。
【0074】
即ち、図14のフローチャートに示すように、ステップY1からY7までは、図12のフローチャートに示すステップX1〜X7と同じ処理が実行される。そして、ステップY8にて、温度上昇率αoff,温度変化ΔKoffと共に、温度変化パターンの変数rnを記憶している。
【0075】
続いて、ステップY9では、調理終了温度Kendを補正値Kdだけ低下させる補正が行われる。この場合、補正値Kdは次の演算式から算出される。
Kd=p1*(αoff−α)+p2*αoff+p3*α+p4*ΔKoff+ff(rn)(p1,p2,p3,p4は定数,ff(rn)は温度変化パターン変数rnを数値化する関数)
温度変化パターンは、例えば、加熱休止後すぐに温度が低下し始めるタイプ、加熱休止後、温度が一旦、上昇してから低下し始めるタイプ、また、加熱休止開始時の温度が熱休止期間終了時の温度よりも低いタイプなど、様々なタイプに分類されている。そして、各パターン毎に変数rnが予め設定されていて、この変数rnに基づいて補正値Kdが算出される。尚、変数rn、関数は、実験的に求められたものである。
このような構成の本実施例においても、被加熱物の加熱を精度良く制御することができる。
【0076】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えは次のような変形が可能である。
上記各実施例においては、マグネトロン10の駆動を停止させて加熱を休止するように構成したが、マグネトロン10の駆動をインバータ制御することにより、その出力を加熱運転時よりも低下させて加熱を休止するように構成しても良い。
【0077】
赤外線CCD15の検出値のうちの最高値を被加熱物の表面温度としても良い。また、表面温度検出手段としては赤外線CCDの他、広い視野を持った1素子のサーモパイル形或いは焦電形の赤外線センサで構成しても良い。また、1次元アレイ状に並べられた8素子の赤外線センサを用い、回転皿1周分で検出されるデータを合成して2次元化しても良い。
【0078】
また、被加熱物の背景温度、例えば回転皿の温度を検出する背景温度検出手段を設け、表面温度検出手段の検出温度が背景温度よりも高くなってから所定時間経過したときに加熱を休止するようにしても良い。この場合、背景温度は、例えば次のように、赤外線CCD15の検出結果から算出することがができる。
【0079】
即ち、マイクロ波を照射したとき、誘電率の大きい食品、及び食品から直接熱が伝導する容器は、温度変化が大きいのに対して、回転皿は温度変化が小さい。そのため、制御回路16に入力される赤外線CCD15の検出値のうち、温度変化の小さいものを背景温度とすることができる。従って、この場合は、赤外線CCD15及び制御回路16から背景温度検出手段が構成される。
【0080】
更にまた、本発明は、マイクロ波加熱のみを行う電子レンジの他、オーブン調理やグリル調理が可能なヒータ付き電子レンジなどにも適用できる。
【0081】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明の加熱調理器によれば、被加熱物の加熱の途中に加熱手段の出力を所定時間だけ低下もしくは停止させて加熱を休止する加熱休止期間を設け、この加熱休止期間における表面温度検出手段の検出結果に基づいて加熱休止期間の後の加熱を制御するように構成したので、被加熱物の加熱を精度良く制御することができ、たとえ表面温度検出手段により検出される温度が容器の表面温度であっても、食品を過不足なく加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、加熱調理の開始から終了までの処理手順を示すフローチャート
【図2】電気的構成を示すブロック図
【図3】電子レンジを遠近画法で示す正面図
【図4】電子レンジの横断平面図
【図5】食品からの熱伝導により容器が温度上昇する様子を説明するための図
【図6】加熱時間と食品及び容器の温度との関係を模式的に示す図
【図7】表面温度検出手段の視野と被加熱物との関係を示す図
【図8】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図9】本発明の第3の実施例を示す図4相当図
【図10】図1相当図
【図11】本発明の第4の実施例を示す図9相当図
【図12】本発明の第5の実施例を示す図8相当図
【図13】本発明の第6の実施例を示す図12相当図
【図14】本発明の第7の実施例を示す図13相当図
【符号の説明】
図中、2は加熱室、7bはメニュー設定手段、10はマグネトロン(加熱手段)、15は赤外線CCD(表面温度検出手段)、16は制御回路(制御手段、表面温度検出手段、判別手段)を示す。
Claims (9)
- 食品のみ或いは食品及びこの食品が収容された容器から構成された被加熱物が内部に収容される加熱室と、
前記被加熱物を加熱する加熱手段と、
前記被加熱物の複数部位の表面温度を検出可能な非接触形の表面温度検出手段と、
前記被加熱物の加熱の途中に前記加熱手段の出力を所定時間だけ低下もしくは停止させて加熱を休止すると共に、この加熱休止期間における前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、加熱休止期間の後の前記加熱手段による加熱を制御する制御手段とを備えた加熱調理器において、
前記制御手段は、加熱休止期間における前記表面温度検出手段の検出する被加熱物の表面温度の変化に基づいて前記表面温度検出手段が前記食品の表面温度を検出しているか否かを判別する判別手段の判別結果と、加熱休止期間における前記表面温度検出手段の検出結果とに基づいて、加熱休止期間の後の加熱手段による加熱を制御することを特徴とする加熱調理器。 - 制御手段は、加熱休止期間における表面温度検出手段の検出結果と、加熱休止期間の前における前記表面温度検出手段の検出結果と、判別手段の判別結果とに基づいて、加熱休止期間の後の加熱調理を制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
- 判別手段は、加熱休止期間において表面温度検出手段により検出された被加熱物の表面温度の単位時間当たりの変化率が判別値を下回るときは、前記表面温度検出手段が食品の表面温度を検出していると判別することを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理器。
- 制御手段は、表面温度検出手段の検出値が所定値に達したことに基づいて加熱を休止することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
- 制御手段は、加熱手段による加熱開始から所定時間経過したときに加熱を休止することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
- 被加熱物の背景の温度を検出する背景温度検出手段を備え、
制御手段は、表面温度検出手段により検出された被加熱物の表面温度が前記背景温度検出手段により検出された背景温度よりも高くなってから所定時間経過したときに加熱を休止することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。 - 調理メニューを設定するメニュー設定手段を備え、
制御手段は、設定された調理メニューに応じて加熱を休止することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の加熱調理器。 - 制御手段は、表面温度検出手段により検出された被加熱物の複数部位の表面温度のうちの最高値に基づいて加熱手段を制御することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の加熱調理器。
- 制御手段は、表面温度検出手段により検出された被加熱物の複数部位の表面温度のうちの最高値から所定の順位までの検出値に基づいて加熱手段を制御することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の加熱調理器。
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