JP3761576B2 - ワイパーブレード - Google Patents
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Description
本発明は公知のワイパーブレード(米国特許第4795288号公報)から出発しており、この場合、ヒンジピンが中央区分に弾性的に押し込み可能なスピンドル状の大径部を有しており、大径部が支承部へのヒンジピンの差込を可能にする。大径部の両方の端部は、大径部を下側湾曲部材の貫通孔内で締め付けかつヒンジピンと下側湾曲部材との間での固定を生ぜしめるように構成して配置されている。貫通孔の避けられない許容誤差の好ましくない状態では、大径部の端部が下側湾曲部材を貫通して上側湾曲部材を固定することが排除されず、その結果、支持湾曲ヒンジ(tragbuegelgelenk)内の運動性が少なくとも損なわれる。
これに対して、本発明に基づくワイパーブレードにおいては固定手段が、下側湾曲部材のU・脚部間に位置する互いに逆向きのストッパ肩部を備えた耳片状の少なくとも1つの翼部によって形成されており、該翼部が1つの長辺で以てヒンジピンの周壁面内に結合されていて、ヒンジピンに対してほぼ接線方向にヒンジピンの周壁面を越えて延びており、前記翼部のストッパ肩部間の長さが、下側湾曲部材のU・脚部の、前記ストッパ肩部に向いた対向肩部の面間の間隔に合わせられており、前記翼部に対応して該翼部の前記長さを越えて延びる切欠きがヒンジピン内に設けられており、該切欠き内に前記翼部の自由な端部が完全に受容されるようになっている。固定手段を、ヒンジピンに対してほぼ接線方向にヒンジピンの周壁面を越えて延びていて長さを下側湾曲部材のU・脚部間の間隔に合わせて一義的に規定された翼部に基づき、固定手段が上側湾曲部材にも作用するようなことは排除されている。その結果、上側湾曲部材と下側湾曲部材との間の必要な相対運動が保証されている。
上側湾曲部材と下側湾曲部材との間の特に確実なヒンジ結合部を達成するために、ヒンジピンに、ヒンジピンの縦軸線を基準にして耳片状の2つの翼部が配置されており、それぞれ1つの切欠きが各翼部に配属してヒンジピン内に設けられている。
有利には、耳片状の翼部が互いに間隔を置いて位置する互いに平行な平面内に配置されている。
翼部がヒンジピンの成立部から同じ側へ延びていると、ヒンジピンの製作に関する利点が得られる。
本発明の有利な別の構成が従属項に記載してある。
図面
本発明の実施例が図面を用いて次に詳細に述べてある。図1は自動車のフロントガラスに当て付けられたワイパーブレードの部分側面図であり、図2はワイパーブレードの湾曲支持機構に配設された2つの支持湾曲部材間のヒンジ結合部の断面図であり、この場合、ヒンジが第1の実施形に基づき構成されており、図3は異なる構造のヒンジ結合部の、図2に対応した断面図であり、図4はヒンジ結合部に配設されたヒンジピンの拡大側面図であり、図5は図4のヒンジピンの線V−Vに沿った断面図であり、図6は図4のヒンジピンの平面図であり、図7は異なる構造のヒンジピンの、図5に対応した断面図であり、図8はヒンジの異なる実施形の、図1の線II−IIに沿った拡大断面図であり、この場合、図4に基づくヒンジピンが組立中間位置にあり、図9は図8の線IX−IXに沿った部分断面図であり、図10は図8のヒンジの、ヒンジピンを完全に組み立てた状態での断面図、及び図11は図10の線XI−XIに沿った部分断面図である。
実施例の説明
図1にはワイパーブレード10が部分的に示してあり、ワイパーブレードには長尺の多数構造の湾曲支持機構(Tragbuegelsystem)12が配設されている。この湾曲支持フレーム(Tragbuegelgestell)は弾性的なワイパー条片14を保持するために役立っており、ワイパー条片は自動車(図示せず)の窓ガラス16の外側の表面に接触せしめられている。湾曲支持機構12は水平ビーム状に互いにヒンジ的に結合された複数の支持湾曲部材(Tragbuegel)を有しており、これらのうちの1つのメイン湾曲部材18及び1つの中間湾曲部材20が詳細に示してある。特に、メイン湾曲部材(Hauptbuegel)18と中間湾曲部材(Zwischenbuegel)20との間のヒンジ結合部(Gelenkverbindung)22を備えた別の実施例を説明する。ヒンジ結合部22はもちろん湾曲支持機構の別の支持湾曲部材間の別のすべてのヒンジ結合部においても実施されてよい。図1に示してあるように、メイン湾曲部材18は中間湾曲部材20の上側に位置しており、従って以下の説明においてメイン湾曲部材18は上側湾曲部材と呼び、中間湾曲部材20は下側湾曲部材と呼ぶ。さらに、中間湾曲部材20は該中間湾曲部材に枢着されたかぎづめ湾曲部材(Krallenbuegel)25に対して本発明の意味で上側湾曲部材と見なされ、ヒンジ結合部23を介して中間湾曲部材に結合されたかぎづめ湾曲部材が本発明の意味で下側湾曲部材を成している。かぎづめ湾曲部材25自体はワイパー条片14を保持するために役立ち、かつワイパーブレード10を窓ガラス16へ接触させる矢印11で示す力の分配のために役立っている。
ヒンジ結合部22若しくは23の特別な構造は、図4乃至図10を用いて詳細に説明する。図2、図3及び図10の断面図に示してあるように、上側湾曲部材18はヒンジ結合部22の領域でU字形に構成されている。従って、上側湾曲部材18はU・ベース(U-Basis)24を有しており、U・ベースから両方のU・脚部(U-Schenkel)26が延びている。下側湾曲部材20もU・ベース28を有しており、U・ベースにU・脚部30が接続している。さらに明らかなように、上側湾曲部材18が下側湾曲部材20を取り囲んでおり、両方の湾曲部材18,20のU・脚部26,30が互いにほぼ平行に位置している。両方の湾曲部材18,20は金属から成っているので、両方の湾曲部材18,20間の金属接触を避けるためにプラスチックライニング32を配置してあり、該プラスチックライニングが両方の湾曲部材18,20間の接触を防止する。上側湾曲部材18のU・脚部26内に貫通孔34を設けてあり、該貫通孔は下側湾曲部材20のU・脚部30の貫通孔36に対して同軸的に配置されている(図10)。上側湾曲部材18のU・脚部26の貫通孔34は、この場合には下側湾曲部材20のU・脚部30の貫通孔36よりもいくらか大きな直径を有している。プラスチックライニング32の、貫通孔34内に突入する支承アイ(Lagerauge)38が、貫通孔34の直径を貫通孔36の直径に減少させている。支承アイ38、ひいては上側湾曲部材18の貫通孔34、並びに下側湾曲部材20の貫通孔36を貫通するヒンジピン40が、上側湾曲部材18と下側湾曲部材20との間のヒンジ的な結合のために用いられている。
上側湾曲部材18の貫通孔34内でのヒンジピン40の支承面の拡大のために、図2及び図3の実施例では貫通孔34に、外側に向けられたそれぞれ1つの付加部35が設けられている。
ヒンジピン40の第1の実施例が図4乃至図6に示してある。該ヒンジピンの直径が下側湾曲部材20の貫通孔36の直径及び、支承アイ38の孔直径に合わせられていて、ヒンジピンが該貫通孔及び支承アイ内で自由に回転可能である。ヒンジピンは中央区分42に耳片状の2つの翼部(lappenartiger Fluegel)44を有しており、翼部はほぼ方形の形状を成している。翼部44は長辺でヒンジピン40に結合されている。ヒンジピン40と翼部44との間の結合箇所は、ヒンジピン40の周壁面46内に位置している。翼部44は周壁面46に対して接線方向に延びていて、自由な端部48で以てヒンジピン40の周壁面46を越えて突出している(図5)。翼部44の、ヒンジピン40の軸線方向で測定した長さ50は、下側湾曲部材20のU・脚部30の互いに向き合わされた面54間の間隔52(図8)に合わされていて、該間隔52よりもわずかに小さい。この実施例では、下側湾曲部材20の互いに向き合わされた内側の面54は、リングつば56によって形成されており、リングつばは貫通孔36の通し抜き(Durchziehen)によって形成されている。さらに図4乃至図6に示してあるように、両方の各翼部44にはヒンジピン40内に配置された切欠き58を配設してあり、該切欠きは翼部44の長さ50を越えて延びている。切欠き58の形状は、弾性的なプラスチックから成るヒンジピン40の翼部44が矢印60(図5)の方向に変位させられ、従って自由な端部58でも完全に該切欠き58内に受容されるように規定されている。さらに図5に示してあるように、両方の翼部44は互いに間隔を置いて互いにほぼ平行に延びる2つの平面内に配置されている。翼部44は互いに逆方向に延びている。
耳片状の翼部の別の配置が図7に示してある。そこではヒンジピン140の断面が示してあり、互いに間隔を置いて互いに平行な平面内に配置された翼部144はヒンジピン140の成立部(Entstehungsstelle)から同じ側へ延びている。このような配置は製作技術的な利点を有している。翼部144の原理的な形状及び切欠き158の配設は、矢印160の方向で切欠き158内への翼部144の問題のない入り込みが可能であるように行われている(図7)。
ヒンジ結合部の組立は図8乃至図11を用いて詳細に説明する。まず、U・脚部26,30の貫通孔34,36が互いに合致され、ヒンジピン40が矢印80(図8)の方向に貫通孔34,36内へ差し込まれる。この場合、もちろん両方の翼部44が特定の補助手段によって矢印60(図5)の方向でばね力に抗して切欠き58内に収容され、このことは図9に示してある。ヒンジピン40が図10に示す作動位置に達すると、今や保持されなくなった翼部44が図5の矢印60と逆の方向に再び出発位置へ弾性的に戻り、翼部の自由な端部48が再びヒンジピン40の周壁面46を越えて突出する(図11)。この位置では、互いに逆向きでかつヒンジピン40の縦軸線の方向で見て互いに間隔50を置いて位置する端面66(図4)が、ヒンジピン40の軸線方向運動に対するストッパ肩部若しくは固定手段(Sicherungsmittel)を形成しており、該ストッパ肩部若しくは固定手段はヒンジピン40の軸線方向遊び制限の意味で、下側湾曲部材20のU・脚部30の、対向ストッパ肩部(Gegenanschlag-schulter)として作用する端面54と協働するようになっている。
ヒンジ結合部の図2若しくは図3に示す実施例では、プラスチックライニング32が、図2では識別しにくいラッカー被覆(Lackauftrag)によって形成されており、ラッカー被覆は上側湾曲部材18若しくは下側湾曲部材20のU・脚部26若しくは30の互いに向き合った両方の面の少なくとも1つに施されている。
図3の実施例においては、U・脚部26若しくは30の互いに向き合った両方の面間のプラスチックライニング32の代わりに、プラスチックから成るプレート状の別個の構成エレメント31を配置してあり、該構成エレメントはヒンジピン40のための貫通孔を有している。即ち、図2及び図3の両方の実施例においてはヒンジピンの領域でU・脚部26,30の互いに向き合った面間に、滑り特性の良好な材料から成る中間層(ラッカー被覆若しくはプラスチックプレート31)が配置されている。
Claims (9)
- 自動車の窓ガラス拭き装置のためのワイパーブレード(10)であって、窓ガラスに接触されたワイパー条片(14)のための長尺の複数構造の湾曲支持機構(12)を備えており、湾曲支持機構が上側に配置された少なくとも1つの支持湾曲部材(18若しくは20)を有しており、該支持湾曲部材の少なくとも1つの端部に、下側に配置された支持湾曲部材(20若しくは25)が、支持湾曲部材長手方向に対して横方向に配置されたヒンジピン(40)を用いて枢着されており、該ヒンジ結合部の領域で横断面U字形の上側湾曲部材(18)が、下側湾曲部材(20)の横断面U字形の区分をU・脚部で以て被っており、両方の支持湾曲部材のU・脚部が互いにほぼ平行に位置しており、ヒンジピン(40)がU・脚部を、互いに同心的な貫通孔(34,36)内に嵌合するように貫通していて、下側湾曲部材のU・脚部間に位置する中央区分に、周壁面から突出していて軸線方向の移動に対する固定のための手段を備えており、該固定手段が弾性的な材料から製作されたヒンジピン(40)と一体的に結合されていて、ばね力に抗して少なくともピン・周壁面(46)まで変位可能であり、前記固定手段が、下側湾曲部材(20)のU・脚部(30)間に位置する互いに逆向きのストッパ肩部(66)を備えた耳片状の少なくとも1つの翼部(44)によって形成されており、該翼部が1つの長辺で以てヒンジピン(40)の周壁面(46)内に結合されていて、ヒンジピン(40)に対してほぼ接線方向にヒンジピン(40)の周壁面(46)を越えて延びており、前記翼部(44)のストッパ肩部(66)間の長さ(50)が、下側湾曲部材(20)のU・脚部(30)の、前記ストッパ肩部(66)に向いた対向肩部(54)の面間の間隔(52)に合わせられており、前記翼部(40)に対応して該翼部の前記長さ(50)を越えて延びる切欠き(58)がヒンジピン(40)内に設けられており、該切欠き内に前記翼部(44)の自由な端部(48)が完全に受容されるようになっていることを特徴とする、ワイパーブレード。
- ヒンジピン(40,140)に、ヒンジピンの縦軸線を基準にして耳片状の2つの翼部(44)が配置されており、それぞれ1つの切欠き(58)が各翼部に配属してヒンジピン(40)内に設けられている請求項1記載のワイパーブレード。
- 耳片状の翼部(44)が互いに間隔を置いて位置する互いに平行な平面内に配置されている請求項2記載のワイパーブレード。
- 翼部がヒンジピン(140)の成立部から同じ側へ延びている請求項3記載のワイパーブレード。
- ヒンジピン(40)の領域で上側湾曲部材(18)及び下側湾曲部材(20)のU・脚部の互いに向き合った面間に、滑り特性の良好な材料から成る中間層が配置されている請求項1から4のいずれか1項記載のワイパーブレード。
- 中間層が、U・脚部の両方の面のすくなくとも1つに施されたラッカー被覆によって形成されている請求項5記載のワイパーブレード。
- 中間層が、プラスチックから成るプレート状の別個の構成エレメント(31)によって形成されており、該構成エレメントがヒンジピン(40若しくは140)のための貫通孔を有している請求項5記載のワイパーブレード。
- 中間層が、プラスチックから成るライニング(32)によって形成されており、該ライニングが貫通孔(34)から突出する支承アイ(38)を有している請求項5から7のいずれか1項記載のワイパーブレード。
- 上側に配置された支持湾曲部材(18)の貫通孔(34)内でのヒンジピン(40)の支承面が、外側に向けられた付加部(35)によって拡大されている請求項1から7のいずれか1項記載のワイパーブレード。
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