JP3759772B2 - アクリルアミド誘導体及びその製造方法 - Google Patents

アクリルアミド誘導体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3759772B2
JP3759772B2 JP30585195A JP30585195A JP3759772B2 JP 3759772 B2 JP3759772 B2 JP 3759772B2 JP 30585195 A JP30585195 A JP 30585195A JP 30585195 A JP30585195 A JP 30585195A JP 3759772 B2 JP3759772 B2 JP 3759772B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
embedded image
ring
mmol
μmol
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30585195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08208653A (ja
Inventor
保路 福田
茂樹 瀬戸
康男 大森
博之 胡
孜郎 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI)
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyorin Pharmaceutical Co Ltd, Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI) filed Critical Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP30585195A priority Critical patent/JP3759772B2/ja
Priority to TW085100362A priority patent/TW399053B/zh
Publication of JPH08208653A publication Critical patent/JPH08208653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3759772B2 publication Critical patent/JP3759772B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は抗菌、抗腫瘍活性を有する新規アクリルアミド誘導体、その光学活性体並びにそれらの薬理学上許容される塩に関する。
【0002】
【従来の技術】
抗菌活性、抗腫瘍活性を有する抗生物質としてCC−1065が「ジャーナルオブ アンチバイオティックス(J. Antibiotics)」31巻、1211頁(1978年)、同34巻、1119頁(1981年)、USP4169888号に、また類似の構造を有するデュオカルマイシンA及びその類縁体がWO87/06265号、EP0318056号、「ジャーナル オブ アンチバイオティックス(J. Antibiotics)」42巻、1229頁(1989年)、特開平4−99774号に開示されている。
【0003】
さらにCC−1065の誘導体がEP0359454号、特開昭60−193989号、特表平2−502005号に、またデュオカルマイシン類の誘導体が特開平3−7287号、特開平3−128379号、EP0354583号、EP0406749号に開示されている。これらはいずれも天然物の基本骨格をそのまま利用しているか、天然物の化学修飾から誘導されたものである。
【0004】
一つの化合物内に2つのテトラヒドロピロロインドール骨格を有する化合物は、特開昭60−193989号(EP0154445号)及び特表平2−502005号(WO8804659号)の特許請求の範囲に含まれるが、具体的な記載はなく該当する実施例の開示はない。また、架橋部分が−R5−T−R'5−(R5、R'5はカルボニル基で置換されたフェニル基、複素環基、ベンゼン縮合複素環基等、Tはアミノカルボニル、カルボニルアミノ、カルボニルオキシ、オキシカルボニル等)で表される化合物が特表平4−500664号(WO9002746号)に記載され、架橋部分がカルボニルビス(イミノ−1H−インドール−2−カルボニル)基、5,5’−[(1,2−ジオキソ−1,2−エタンジイル)ジアミノ]ビス−1H−インドール−2−カルボニル基の化合物等が実施例として開示されている。
【0005】
2つの7−トリフルオロメチル−8−メトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インドール環を有し、架橋部分がカルボニルビス(イミノ−1H−インドール−2−カルボニル)基である化合物は本出願人らによって既に開示されている(特開平6−116269号)。
【0006】
しかし、本発明化合物のようなアクリルアミド誘導体は従来知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
癌の治療法として外科的切除法、X線などによる放射線療法、及び化学療法剤による薬物療法などが臨床で用いられている。これらのうちで化学療法剤による薬物療法は、体の各部位に広がった癌や末期癌に対して唯一の治療法である。本来、患者の負担がもっとも少ないと思われるこの薬物療法が実際は強い副作用のため、患者に対してひどい苦痛を与えている。また、現在の化学療法剤は細胞増殖の速い白血病に対しては有効性を示すものの増殖の遅い固形腫瘍に対して有効性が低いものが多い。このような理由で化学療法剤による癌治療は必ずしも第一選択的に行われてはいない。
【0008】
本発明は、このような化学療法の現状を踏まえ、癌細胞に対して選択性が高く固形腫瘍に対しても有効でしかも低毒性な化合物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、新規な本発明化合物が、癌細胞に対する選択性が高く、低毒性で、固形腫瘍に対しても強い活性を有することを見い出し、発明を完成した。
【0010】
すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化8】
Figure 0003759772
【0012】
[式中、 X 及び X 2 は水素原子、 OR 3 R 3 C1 C6 の低級アルキル基)、 C 1〜 C6 の低級アルキル基又は X 1 及び X 2 が互いに結合して− OCH 2 CH 2 O −若しくは− OCH 2 O −であり、 A がベンゼン環、ビフェニル環、ビピリジン環、ナフタレン環、アントラセン環又はアントラキノン環であり、R 及びR
【0013】
【化9】
Figure 0003759772
【0014】
は水素原子、Yはハロゲン原子、環Bは
【0015】
【化10】
Figure 0003759772
【0016】
で表される縮合環である。)を示す。]で表されるアクリルアミド誘導体、その光学活性体又はこれらの化合物の薬理学上許容される塩及びその製造方法を提供することにある。
【0018】
また、X及びXが互いに結合した場合とは
【0019】
【化11】
Figure 0003759772
【0020】
挙げられる。
【0021】
環Bで表される縮合環とは芳香族系あるいは非芳香族系の炭化水素あるいは複素縮合環、例えば
【0022】
【化12】
Figure 0003759772
【0023】
の縮合環を意味する。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、以下に述べる製造方法によって、上記一般式(1)で表される化合物を提供する。
【0027】
すなわち、下記一般式(2a)
【0028】
【化13】
Figure 0003759772
【0029】
(式中、R5 はOHを示す。環A、X1 及びX2は前記と同じ。)で表されるカルボン酸と下記一般式(4
【0030】
【化14】
Figure 0003759772
【0031】
で表される化合物、又はその塩とをジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)あるいは3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などの縮合剤を用いて縮合させるか、又は(2b)
【0032】
【化15】
Figure 0003759772
【0033】
(式中、Vはハロゲン原子、1−イミダゾリル基、4−ニトロフェノキシ基、コハク酸イミドイルオキシ基などの反応性残基を示す。)で表されるカルボン酸のハロゲン化物、カルボン酸のイミダゾリド、カルボン酸の活性エステル、カルボン酸の混合、又は対称酸無水物とを反応させることにより、下記一般式(1a
【0034】
【化16】
Figure 0003759772
【0035】
で表される化合物を製造することができる。この縮合反応はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基の存在下、又は非存在下でジクロロメタン、トルエン、アセトニトリル、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等の溶媒中で−20〜50℃で30分から48時間処理することにより容易に実施することができる。
【0036】
また、下記一般式(1c)
【0037】
【化17】
Figure 0003759772
【0038】
で表される化合物を低級アルカノイルクロリド、アリロイルクロリド、低級アルコキシカルボニルクロリド、置換又は無置換のアリールオキシカルボニルクロリド、α−アミノ酸クロリド、置換されていてもよいカルバモイルクロリド、あるいはそれらの活性エステルと処理することにより下記一般式(1d)
【0039】
【化18】
Figure 0003759772
【0040】
で表される化合物に導くことができる。この反応は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下、又は非存在下で不活性溶媒中、−20〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施される。
【0042】
また、下記一般式(9)
【0043】
【化19】
Figure 0003759772
【0044】
(式中、R11は直鎖又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基を示す。)および下記一般式(7)
【0045】
【化20】
Figure 0003759772
【0046】
(式中、R12はOR13(R13は直鎖又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基)、ジアルキルアミノ基、R14は直鎖又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基、あるいはR14同士が環を形成してメチレン基、エチレン基、プロピレン基を示す。)で表されるジアルデヒド誘導体は、例えば以下に述べる方法によって製造することができる。
【0047】
【化21】
Figure 0003759772
【0048】
(R9は水酸基又は反応性残基、R10は水素原子、直鎖又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基、R15はメチル基、エチル基、ベンジル基を示し、R11は前記に同じ。)
【0049】
(第一工程)
本工程は、一般式(10)で表される化合物に、一般式(11)で表される化合物を縮合させ、一般式(12)で表される化合物を製造するものである。
【0050】
本反応は、R9がOHの場合、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)あるいは3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などの縮合剤を用いて縮合させるか、またはR9がハロゲン原子などの反応性残基の場合、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基存在下、あるいは非存在下で反応させることにより、容易に実施することができる。
【0051】
(第二工程)
本工程は、一般式(12)で表される化合物を閉環することにより、下記一般式(4)で表される化合物を製造するものである。本閉環反応は、ポリリン酸、ポリリン酸エステル、硫酸、塩化チオニルなどと0〜100℃で30分から24時間処理することにより容易に実施することができる。
【0052】
(第三工程)
本工程は、一般式(4)で表される化合物に下記一般式(13)
111 (13)
(式中、Z1 は、Li、MgCl、MgBrを示し、R11は前記と同じ。)で表される有機金属試薬を反応させることにより、一般式(5)で表される化合物を製造するものである。本反応は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、トルエン、ヘキサンなど、あるいはそれらの混合溶媒中で行われ、−20〜50℃で30分から24時間処理することにより容易に実施することができる。
【0053】
(第四工程)
本工程は、一般式(5)で表される化合物に下記一般式(14)
152 (14)
(式中、Z2 は、Cl、Br、I、OSO2CH3
【0054】
【化22】
Figure 0003759772
【0055】
を示し、R15は前記と同じ。)で表される化合物を反応させることにより、一般式(15)で表される化合物を製造するものである。本反応は、ニトロメタン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンなどの溶媒中、あるいは溶媒を用いずに行われ、0〜100℃で30分から24時間処理することにより容易に実施することができる。
【0056】
(第五工程)
本工程は、一般式(15)で表される化合物を還元することにより一般式(9)で表されるジアルデヒド誘導体を製造するものである。本反応に用いられる還元剤としては、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムなどが挙げられる。本反応は、トルエン、エーテル、ジグライム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノールなど、あるいはそれらの混合溶媒中で行われ、−78℃から50℃で円滑に進行する。
【0057】
【化23】
Figure 0003759772
【0058】
(第六工程)
本工程は、一般式(6)で表されるフェノール誘導体を炭酸セシウムの存在下、下記一般式(16)
143 (16)
(式中、Z3 は、Cl、Br、I、OSO2CH3
【0059】
【化24】
Figure 0003759772
【0060】
を示し、R14は前記に同じ。)で表される化合物でアルキル化して、一般式(7)で表される化合物を製造するものである。本反応は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの溶媒中、1〜5当量、好ましくは2当量の炭酸セシウムを用いて行われ、0〜100℃で30分から24時間処理することにより容易に実施することができる。
【0061】
(第七工程)
本工程は、一般式(7)で表される化合物を還元することにより一般式(8)で表されるジアルデヒド誘導体を製造するものである。本反応に用いられる還元剤としては、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム/N−メチルピペラジンなどが挙げられる。本反応は、トルエン、エーテル、ジグライム、テトラヒドロフランなど、あるいはそれらの混合溶媒中で行われ、−78℃から50℃で円滑に進行する。ここで、R10の直鎖、又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基などが挙げられる。
【0062】
11の直鎖、又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基などが挙げられる。R13の直鎖、又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基などが挙げられる。ジアルキルアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基などが挙げられる。
【0063】
14の直鎖、又は分枝状のC1〜C6の低級アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基などが挙げられる。本発明の出発物質となる下記一般式(2a)
【0064】
【化25】
Figure 0003759772
【0065】
(式中、X1 、X2 、環AおよびR5 は前記と同じ。)で表される化合物も本発明の重要中間体であり、例えば以下に述べる方法によって製造することができる。
【0066】
【化26】
Figure 0003759772
【0067】
(第八工程)
本工程は、一般式(17)(式中、Y1 は、Br、I、OSO2CF3、X1、X2 および環Aは前記と同じ。)で表される化合物と一般式(18)で表されるアクリル酸誘導体(式中、R16は、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、Y2は水素原子、トリメチルスタニル基、トリブチルスタニル基を示す。)をパラジウム触媒下でクロスカップリング反応させることにより一般式(19)で表されるジアクリル酸エステル誘導体を製造するものである。本反応は公知の方法(例えば「実験化学講座 第4版、396〜427頁、(1991年)、丸善」)に従って行うことができる。
【0068】
(第九工程)
本工程は、一般式(19)で表されるジアクリル酸エステル誘導体のエステルを除去して一般式(2a)で表されるジアクリル酸誘導体を製造するものである。本反応は公知の方法(「プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス」、231〜265頁、(1991年)、ジョーン・ウィリー&サンズ)に従って行うことができる。
【0069】
(第十工程)
本工程は、一般式(20)で表されるジアルデヒド誘導体とマロン酸を縮合させて一般式(2a)で表されるジアクリル酸誘導体を製造するものである。本反応は公知の方法に従って行うことができる。
【0070】
上記一般式(4)及び(5)で表される化合物のラセミ体、及びその光学活性体は公知の方法(例えば、「テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Lett.)」27巻、4103頁、(1986年)、「ジャーナル オブメディシナル ケミストリー(J. Med. Chem.)」37巻232頁(1994年)、「バイオオーガニック アンド メディシナル ケミストリーレターズ(BioMed. Chem. Lett.)」2巻、755頁、(1992年)、「ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソシエティー(J. Am. Chem. Soc.)」115巻9025頁(1993年)、「ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J. Org. Chem.)」57巻2873頁(1992年)、特開平3−128379、特開平6−116269)に従って製造することができる。
【0071】
一般式(1)で表される化合物は、単独で、又は一種以上の周知の製剤上許容される補助剤と共に抗菌、抗腫瘍組成物として用いることができ、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、アンプル剤等の経口又は非経口剤として供することができる。
【0072】
非経口的に用いる場合は静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、胸腔内投与あるいは局所投与なども可能である。
【0073】
例えば一般式(1)で表される化合物、もしくはそれらの塩を生理食塩水やグルコース、マンニトール、ラクトースなどの水溶液に溶解して適当な医薬組成物とする。また、一般式(1)で表される化合物の塩を常法により凍結乾燥し、これに塩化ナトリウムなどを加えることによって粉末注射剤とすることもできる。更に、本医薬組成物は必要に応じ製剤分野で周知の添加剤、例えば製剤上許容される塩などを含有することができる。
【0074】
投与量は患者の年齢、症状により異なるが人を含む哺乳動物に対して0.00001〜100mg/kg/日である。投与は例えば1日1回または数回に分けて、または間欠的に1週間に1〜5回、2〜4週間に1回投与する。
【0075】
以下の実施例により本発明の有用性を示すが本発明は実施例に限定されるものではない。
【0076】
【実施例】
実施例1
【0077】
【化27】
Figure 0003759772
【0078】
(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インドール−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)に3M塩化水素−酢酸エチル0.6mlを加えて室温で1時間撹拌後、溶媒を留去した。得られた残渣と3,3´−(1,4−フェニレン)ジアクリル酸3.3mg(15μmol)及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩17.3mg(90μmol)を無水ジメチルホルムアミド0.3ml中、アルゴン気流下室温で一晩撹拌した。反応液に水を加えてクロロホルム−メタノール(5:1)で抽出し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:アセトン=5:1:1)にて精製すると黄色結晶の(S,S)−3,3´−[3,3´−(1,4−フェニレンジアクリロイル)]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インドール−8−カルボン酸メチル]を3.3mg(25%)得た。
【0079】
[α]24 D=−21°(c=0.20、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.48(2H,t,J=8Hz),3.83(2H,d,J=8Hz),3.88(6H,s),4.28(2H, br),4.40-4.49(4H,m),7.30(2H,d,J=15Hz),7.70(2H,d,J=16Hz),7.87(4H, s),8.11(2H,brs),10.52(2H,br),13.02 (2H,br).
【0080】
実施例2
【0081】
【化28】
Figure 0003759772
【0082】
(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)に3M塩化水素−酢酸エチル0.43mlを加えて室温で2時間放置後、溶媒留去した。得られた残渣と3,3’−(9,10−アントラセンジイル)ジアクリル酸4.8mg(15μmol)及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩17.3mg(90μmol)を無水ジメチルホルムアミド0.3ml中アルゴン気流下室温で一晩撹拌した。反応液に水を加え、析出した沈殿を濾取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(テトラヒドロフラン:クロロホルム=2:1)にて精製すると、黄色結晶の(S,S)−3,3’−[3,3’−(9,10−アントラセンジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が3.7mg(25%)得られた。
【0083】
[α]D 29=−144°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.56(2H,t,J=10Hz),3.79-3.85(2H,m),3.87(6H,s),4.22-4.29(2H,m),4.33-4.47(4H,m),7.05(2H,d,J=16Hz),7.66(4H,dd,J=4 and7Hz),8.22(2H,s),8.37(4H,dd,J=7 and 4Hz),8.55(2H,d,J=16Hz),10.64(2H,s),13.11(2H,s).
【0084】
実施例3
【0085】
【化29】
Figure 0003759772
【0086】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(5,8−ジメトキシ−1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸4.9mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(5,8−ジメトキシ−1,4−ナフタレンジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が2.2mg(15%)得られた。
【0087】
[α]D 30=−56°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.52(2H,dd,J=9 and 11Hz),3.80-3.87(2H,m),3.88(6H,s),3.89(6H,s),4.23-4.31(2H,m),4.40-4.47(4H,m),6.77(2H,d,J=15Hz),7.10(2H,s),7.75(2H,s),8.16(2H,s),8.77(2H,d,J=15Hz),10.54(2H,s),13.06(2H,s).
【0088】
実施例4
【0089】
【化30】
Figure 0003759772
【0090】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル26.9mg(60μmol)と3,3’−[2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−フェニレン]ジアクリル酸8.3mg(30μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が4.1mg(15%)得られた。
【0091】
[α]D 30=−12°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.51(2H,t,J=10Hz),3.79-3.85(2H,m),3.88(6H,s),4.23-4.32(2H,m),4.38-4.44(4H,m),4.46(4H,s),7.25(2H,d,J=16Hz),7.52(2H,s),7.89(2H,d,J=16Hz),8.10(2H,s),10.56(2H,s),13.07(2H,s).
【0092】
実施例5
【0093】
【化31】
Figure 0003759772
【0094】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−[2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−フェニレン]ジアクリル酸3.9mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が2.4mg(17%)得られた。
【0095】
[α]D 30=−12°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.52(2H,dd,J=9 and 11Hz),3.78-3.85(2H,m),3.88(6H,s),4.24-4.32(2H,m),4.32-4.45(4H,m),6.38(2H,s),7.28(2H,d,J=16Hz),7.37(2H,s),7.65(2H,d,J=16Hz),8.10(2H,s),10.58(2H,s),13.17(2H,s).
【0096】
実施例6
【0097】
【化32】
Figure 0003759772
【0098】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル26.9mg(60μmol)と3,3’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ジアクリル酸8.2mg(30μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が5.5mg(20%)得られた。
【0099】
[α]D 31=−16°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:1.18(6H,t,J=8Hz),2.85(4H,q,J=8Hz),3.51(2H,t,J=10Hz),3.72-3.85(2H,m),3.88(6H,s),4.22-4.32(2H,m),4.38-4.48(4H,m),7.12(2H,d,J=16Hz),7.78(2H,s),7.99(2H,d,J=16Hz),8.11(2H,s),10.54(2H,s),13.06(2H,s).
【0100】
実施例7
【0101】
【化33】
Figure 0003759772
【0102】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリル酸4.2mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(2,5−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が2.1mg(15%)得られた。
【0103】
[α]D 32=−56°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.52(2H,dd,J=8 and 11Hz),3.78-3.90(2H,m),3.88(6H,s),3.98(6H,s),4.23-4.33(2H,m),4.38-4.48(4H,m),7.30(2H,d,J=16Hz),7.53(2H,s),7.96(2H,d,J=16Hz),8.10(2H,s),10.56(2H,s),13.07(2H,s).
【0104】
実施例8
【0105】
【化34】
Figure 0003759772
【0106】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(2,5−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリル酸4.2mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が1.1mg(8%)得られた。
【0107】
[α]D 32=−26°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.51(2H,dd,J=9 and 10Hz),3.79-3.94(2H,m),3.88(6H,s),3.90(6H,s),4.24-4.33(2H,m),4.39-4.49(4H,m),7.31(2H,d,J=16Hz),7.78(2H,s),7.88(2H,d,J=16Hz),8.11(2H,s),10.57(2H,s),13.08(2H,s).
【0108】
実施例9
【0109】
【化35】
Figure 0003759772
【0110】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(1,1’−ジフェニル−4,4’−ジイル)ジアクリル酸4.4mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,1’−ジフェニル−4,4’−ジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が1.7mg(12%)得られた。
【0111】
[α]D 32=−36°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.50(2H,dd,J=9 and 11Hz),3.78-3.90(2H,m),3.88(6H,s),4.23-4.32(2H,m),4.38-4.52(4H,m),7.29(2H,d,J=15Hz),7.71(2H,d,J=15Hz),7.84(4H,d,J=8Hz),7.93(4H,d,J=8Hz),8.11(2H,s),10.56(2H,s),13.07(2H,s).
【0112】
実施例10
【0113】
【化36】
Figure 0003759772
【0114】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸4.0mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−ナフタレンジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が3.0mg(22%)得られた。
【0115】
[α]D 32=−41°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.53(2H,t,J=10Hz),3.78-3.92(2H,m),3.88(6H,s),4.25-4.34(2H,m),4.45-4.54(4H,m),7.36(2H,d,J=15Hz),7.74(2H,dd,J=3 and 6Hz),8.16(2H,s),8.20(2H,s),8.36(2H,dd,J=6 and 3Hz),8.51(2H,d,J=15Hz),10.60(2H,s),13.09(2H,s).
【0116】
実施例11
【0117】
【化37】
Figure 0003759772
【0118】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸4.8mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−アントラセンジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が2.3mg(16%)得られた。
【0119】
[α]D 32=−36°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.54(2H,t,J=10Hz),3.78-3.93(2H,m),3.89(6H,s),4.27-4.36(2H,m),4.46-4.57(4H,m),7.43(2H,d,J=15Hz),7.62(2H,dd,J=3 and 6Hz),8.19(4H,s),8.30(2H,dd,J=6 and 3Hz),8.67(2H,d,J=15Hz),9.04(2H,s),10.60(2H,s),13.07(2H,s).
【0120】
実施例12
【0121】
【化38】
Figure 0003759772
【0122】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル40.4mg(90μmol)と3,3’−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸15.7mg(45μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1,4−アントラセンジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が1.6mg(4%)得られた。
【0123】
[α]D 32=−48°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.53(2H,dd,J=9 and 10Hz),3.79-3.91(2H,m),3.88(6H,s),4.24-4.34(2H,m),4.41-4.51(4H,m),7.11(2H,d,J=16Hz),7.95(2H,dd,J=3 and 6Hz),8.10-8.19(4H,m),8.21(2H,s),8.53(2H,d,J=16Hz),10.61(2H,s),13.10(2H,s).
【0124】
実施例13
【0125】
【化39】
Figure 0003759772
【0126】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(2,2’−ビピリジル−5,5’−ジイル)ジアクリル酸4.4mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(2,2’−ビピリジル−5,5’−ジイル)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が2.4mg(17%)得られた。
【0127】
[α]D 32=−35°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.51(2H,dd,J=9 and 10Hz),3.77-3.92(2H,m),3.88(6H,s),4.25-4.33(2H,m),4.39-4.55(4H,m),7.47(2H,d,J=15Hz),7.78(2H,d,J=15Hz),8.13(2H,s),8.51(4H,s),9.08(2H,s),10.60(2H,s),13.09(2H,s).
【0128】
実施例14
【0129】
【化40】
Figure 0003759772
【0130】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(1,3−フェニレン)ジアクリル酸3.3mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,3−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が3.5mg(27%)得られた。
【0131】
[α]D 27=−28°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.51(2H,dd,J=9 and 10Hz),3.75-3.93(2H,m),3.88(6H,s),4.24-4.33(2H,m),4.38-4.53(4H,m),7.33(2H,d,J=16Hz),7.52(1H,t,J=8Hz),7.73(2H,d,J=16Hz),7.88(2H,d,J=8Hz),8.12(2H,s),8.25(1H,s),10.56(2H,s),13.06(2H,s).
【0132】
実施例15
【0133】
【化41】
Figure 0003759772
【0134】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル13.5mg(30μmol)と3,3’−(1,2−フェニレン)ジアクリル酸3.3mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,2−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が3.9mg(30%)得られた。
【0135】
[α]D 28=−107 °(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.51(2H,t,J=9Hz),3.75-3.92(2H,m),3.87(6H,s),4.22-4.32(2H,m),4.38-4.50(4H,m),7.16(2H,d,J=15Hz),7.52(2H,dd,J=4 and 6Hz),7.97(2H,m),8.05(2H,d,J=15Hz),8.11(2H,s),10.57(2H,s),13.06(2H,s).
【0136】
実施例16
【0137】
【化42】
Figure 0003759772
【0138】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル27.0mg(60μmol)と3,3’−(4,4’−(1,1’:4’1”−タ−フェニル))ジアクリル酸11.2mg(30μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(3,3”−(1,1’:4’,1”−ターフェニル))ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が3.1mg(10%)得られた。
【0139】
[α]D 28=−19°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.51(2H,dd,J=9 and 10Hz),3.78-3.94(2H,m),3.88(6H,s),4.24-4.34(2H,m),4.39-4.54(4H,m),7.37(2H,d,J=15Hz),7.58(2H,t,J=8Hz),7.78(2H,d,J=15Hz),7.81(2H,d,J=8Hz),7.83(2H,d,J=8Hz),7.92(4H,s),8.13(2H,s),8.18(2H,s),10.56(2H,s),13.07(2H,s).
【0140】
実施例17
【0141】
【化43】
Figure 0003759772
【0142】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル40.5mg(180μmol)と3,3’−(4,4’−(1,1’:4’1”−タ−フェニル))ジアクリル酸5.6mg(15μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(4,4”−(1,1’:4’,1”−タ−フェニル))ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が4.9mg(32%)得られた。
【0143】
[α]D 28=−17°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.50(2H,t,J=10Hz),3.79-3.93(2H,m),3.88(6H,s),4.23-4.33(2H,m),4.38-4.53(4H,m),7.29(2H,d,J=16Hz),7.72(2H,d,J=16Hz),7.83(4H,d,J=8Hz),7.88(4H,s),7.93(4H,d,J=8Hz),8.13(2H,s),10.56(2H,s),13.06(2H,s) .
【0144】
実施例18
【0145】
【化44】
Figure 0003759772
【0146】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル31.6mg(80μmol)と3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリル酸8.7mg(40μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が8.8mg(29%)得られた。
【0147】
[α]D 28=−15°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:2.61(6H,s),3.41-3.47(2H,m),3.80(6H,s),3.77-3.90(2H,m),4.29-4.50(6H,m),7.30(2H,d,J=15Hz),7.66(2H,d,J=15Hz),7.87(4H,s),7.93(2H,s),10.11(2H,s),11.88(2H,s).
【0148】
実施例19
【0149】
【化45】
Figure 0003759772
【0150】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−8−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル27.0mg(80μmol)と3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリル酸8.7mg(40μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−8−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル]が13.0mg(50%)得られた。
【0151】
[α]D 28=−42°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:2.35(6H,s),3.54-3.63(2H,m),3.84-3.91(2H,m),4.00-4.10(2H,m),4.34-4.54(4H,m),7.03(2H,s),7.29(2H,d,J=16Hz),7.65(2H,d,J=16Hz),7.78(2H,s),7.86(4H,s),9.75(2H,s),10.68(2H,s).
【0152】
実施例20
【0153】
【化46】
Figure 0003759772
【0154】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピロロ[3,2−a]カルバゾ−ル14.9mg(40μmol)と3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリル酸4.4mg(20μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピロロ[3,2−a]カルバゾ−ル]が1.5mg(10%)得られた。
【0155】
[α]D 28=−41°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.83(2H,dd,J=8 and 11Hz),3.98-4.05(2H,m),4.34-4.42(2H,m),4.53-4.64(4H,m),7.18(2H,t,J=7Hz),7.34(2H,d,J=15Hz),7.39(2H,t,J=7Hz),7.51(2H,d,J=7Hz),7.69(2H,d,J=15Hz),7.90(4H,s),7.91(2H,d,J=7Hz),8.11(2H,s),10.08(2H,s),11.20(2H,s).
【0156】
実施例21
【0157】
【化47】
Figure 0003759772
【0158】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル9.5mg(25μmol)と3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリル酸2.7mg(12.5μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−8−カルボン酸メチル]が2.8mg(30%)得られた。
【0159】
[α]D 26=−8°(c=0.20、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.45-3.58(2H,m),3.80(6H,s),3.72-3.88(2H,m),3.94(2H,d,J=8.8Hz),4.31-4.44(2H,m),4.48(2H,d,J=8.8Hz),7.31(2H,d,J=15Hz),7.67(2H,d,J=15Hz),7.88(4H,s),7.93(2H,d,J=2.9Hz),7.97(2H,brs),10.21(2H,s),12.03(2H,s).
【0160】
実施例22
【0161】
【化48】
Figure 0003759772
【0162】
同様の方法により(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−7−カルボン酸メチル38.1mg(100μmol)と3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリル酸10.9mg(50μmol)から(S,S)−3,3’−[3,3’−(1,4−フェニレン)ジアクリロイル]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒドロキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インド−ル−7−カルボン酸メチル]が2.2mg(6%)得られた。
【0163】
[α]D 28=+21°(c=0.05、テトラヒドロフラン)
NMR(DMSO d6)δ:3.87(6H,s),3.90-3.99(2H,m),4.02-4.16(4H,m),4.28-4.37(2H,m),4.52-4.63(2H,m),7.26(2H,d,J=15Hz),7.22-7.30(2H,m)7.66(2H,d,J=15Hz),7.85(4H,s),7.92(2H,s),9.79(2H,s),11.61(2H,s).
【0164】
参考例1
【0165】
【化49】
Figure 0003759772
【0166】
ナフトキノン100mg(0.62mmol)に10%パラジウム炭素10.0mgと無水テトラヒドロフラン2mlを加え、水素気流下、室温で2時間撹拌した。氷冷下、2,4,6−コリジン0.40ml(3.03mmol)と無水トリフレート0.26mg(1.55mmol)を加え、アルゴン気流下室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、溶媒留去した後、塩化メチレンを加え、水、1N塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製すると無色オイルとして1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ナフタレンが78.7mg(30%)得られた。
【0167】
高分解能マススペクトル C126662 として
計算値:423.9510
実測値:423.9512
【0168】
参考例2
【0169】
【化50】
Figure 0003759772
【0170】
同様の方法により1,4−アントラキノン300mg(1.44mmol)から1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)アントラセンが450mg(66%)得られた。
【0171】
融点 152.5−153.5℃
元素分析 C168662 として
計算値:C,40.51;H,1.70
実測値:C,40.31;H,1.54
マススペクトル(m/z):474(M
【0172】
参考例3
【0173】
【化51】
Figure 0003759772
【0174】
同様の方法により5,8−ジメトキシナフトキノン500mg(2.29mmol)から1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,8−ジメトキシナフタレンが163mg(15%)得られた。
【0175】
融点 145.5−146.5℃
元素分析 C1410682 として
計算値:C,34.72;H,2.08
実測値:C,34.88;H,1.82
マススペクトル(m/z):484(M
【0176】
参考例4
【0177】
【化52】
Figure 0003759772
【0178】
同様の方法により2,3−ジメトキシベンゾキノン100mg(0.59mmol)から1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−2,3−ジメトキシベンゼンが218mg(84%)得られた。
【0179】
高分解能マススペクトル C108682 として
計算値:433.9565
実測値:433.9564
【0180】
参考例5
【0181】
【化53】
Figure 0003759772
【0182】
同様の方法により5,5’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジル280mg(1.49mmol)から5,5’−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−2,2’−ビピリジルが567mg(84%)得られた。
【0183】
融点 158.0−162.0℃
元素分析 C1266262 として
計算値:C,31.87;H,1.34;N,6.19
実測値:C,31.72;H,1.14;N,6.40
マススペクトル(m/z):452(M
【0184】
参考例6
【0185】
【化54】
Figure 0003759772
【0186】
1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ナフタレン30.0 mg(71μmol)とトリエチルアミン0.04ml(0.29mmol)とアクリル酸エチル0.16ml(1.5mmol)と1 ,3−ジフェニルホスフィノプロパン2.9mg(7.0μmol)と酢酸パラジウム1.6mg(7.1μmol)を無水ジメチルホルムアミド5mlに懸濁しアルゴン雰囲気下80℃で一晩撹拌した。塩化メチレンを加え5%塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:ヘキサン=1:1)にて精製すると、黄色結晶として3,3’−(1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸エチルが19.5mg(85%)得られた。
【0187】
融点 84.0−87.0℃
元素分析 C20204 として
計算値:C,74.06;H,6.21
実測値:C,73.89;H,6.21
マススペクトル(m/z):324(M
【0188】
参考例7
【0189】
【化55】
Figure 0003759772
【0190】
同様の方法により1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)アントラセン300mg(0.63mmol)から3,3’−(1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸エチルが169mg(71%)得られた。
【0191】
融点 98.5−99.5℃
元素分析 C24224 として
計算値:C,76.99;H,5.92
実測値:C,76.76;H,6.04
マススペクトル(m/z):374(M+
【0192】
参考例8
【0193】
【化56】
Figure 0003759772
【0194】
同様の方法により1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソアントラセン100mg(0.20mmol)から3,3’−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸エチルが49.0mg(61%)得られた。
【0195】
融点 222.5−224.5℃
元素分析 C24206 として
計算値:C,71.28;H,4.98
実測値:C,71.09;H,4.93
マススペクトル(m/z):404(M
【0196】
参考例9
【0197】
【化57】
Figure 0003759772
【0198】
同様の方法により1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,8−ジメトキシナフタレン300mg(0.62mmol)から3,3’−(5,8−ジメトキシ1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸エチルが219mg(92%)得られた。
【0199】
融点 119.0−122.0℃
元素分析 C22246 として
計算値:C,68.74;H,6.29
実測値:C,68.50;H,6.27
マススペクトル(m/z):384(M
【0200】
参考例10
【0201】
【化58】
Figure 0003759772
【0202】
同様の方法により5,5'−(1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ))−2,2’−ビピリジル83.2mg(0.18mmol)から3,3’−(2,2’−ビピリジル−5,5’−ジイル)ジアクリル酸エチルが54.3mg(84%)得られた。
【0203】
融点 173.5−175.0℃
元素分析 C202024 として
計算値:C,68.17;H,5.72;N,7.95
実測値:C,67.89;H,5.64;N,7.93
マススペクトル(m/z):352(M
【0204】
参考例11
【0205】
【化59】
Figure 0003759772
【0206】
1,4−ビス−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−2,3−ジメトキシベンゼン200mg(0.46mmol)と塩化リチウム58.5mg(1.38mmol)を無水ジメチルホルムアミド2.3mlに懸濁し、アルゴンガスを吹き込み脱気した後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド16.1mg(23μmol)を加え100℃で30分撹拌した。続いて3−(トリブチルスタニル)アクリル酸エチル537mg(1.38mmol)の無水ジメチルホルムアミド0.5ml溶液を加え、100℃で30分撹拌した。塩化メチレンを加え、水、5%フッ化カリウムで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)にて精製すると無色プリズム晶の3,3’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリル酸エチルが18.6mg(14%)得られた。
【0207】
融点 88.5−89.5℃
元素分析 C18226 として
計算値:C,64.66;H,6.63
実測値:C,64.45;H,6.66
マススペクトル(m/z):334(M
【0208】
参考例12
【0209】
【化60】
Figure 0003759772
【0210】
3,3’−(1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸エチル115mg(0.35mmol)と水酸化カリウム196mg(3.49mmol)をエタノール2mlに溶解し2時間還流した。1N塩酸を加えpH=1とし、析出した結晶を水、エタノールで順次洗浄し、乾燥すると黄色結晶の3,3’−(1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸が90.2mg(95%)得られた。
【0211】
融点 350.0−355.0℃
高分解能マススペクトル C16124 として
計算値:268.0736
実測値:268.0743
【0212】
参考例13
【0213】
【化61】
Figure 0003759772
【0214】
同様の方法により3,3’−(1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸エチル200mg(0.53mmol)から3,3’−(1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸が152mg(89%)得られた。
【0215】
融点 328.5−338.0℃(分解)
高分解能マススペクトル C20144 として
計算値:318.0892
実測値:318.0894
【0216】
参考例14
【0217】
【化62】
Figure 0003759772
【0218】
同様の方法により3,3’−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸エチル250mg(0.62mmol)から3,3’−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1,4−アントラセンジイル)ジアクリル酸が215mg(100%)得られた。
【0219】
融点 323.0−338.0℃(分解)
元素分析 C20126 として
計算値:C,68.97;H,3.47
実測値:C,68.71;H,3.31
【0220】
参考例15
【0221】
【化63】
Figure 0003759772
【0222】
同様の方法により3,3’−(5,8−ジメトキシ−1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸エチル100mg(0.26mmol)から3,3’−(5,8−ジメトキシ−1,4−ナフタレンジイル)ジアクリル酸が79.5mg(93%)得られた。
【0223】
融点 290.0−299.5℃(分解)
高分解能マススペクトル C18156 として
計算値:327.0869
実測値:327.0934
【0224】
参考例16
【0225】
【化64】
Figure 0003759772
【0226】
同様の方法により3,3’−(2,2’−ビピリジル−5,5’−ジイル)ジアクリル酸エチル100mg(0.28mmol)から3,3’−(2,2’−ビピリジル−5,5’−ジイル)ジアクリル酸が73.8mg(88%)得られた。
【0227】
融点 447.0−454.0℃(分解)
高分解能マススペクトル C161224 として
計算値:297.0875
実測値:297.0875
【0228】
参考例17
【0229】
【化65】
Figure 0003759772
【0230】
同様の方法により3,3’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリル酸エチル44.5mg(0.13mmol)から3,3’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリル酸が36.3mg(98%)得られた。
【0231】
融点 304.0−315.5℃(分解)
高分解能マススペクトル C14146 として
計算値:278.0790
実測値:278.0802
【0232】
参考例18
【0233】
【化66】
Figure 0003759772
【0234】
同様の方法により3,3’−(9,10−アントラセンジイル)ジアクリル酸エチル200mg(0.53mmol)から3,3’−(9,10−アントラセンジイル)ジアクリル酸が161mg(96%)得られた。
【0235】
融点 310.5−319.0℃(分解)
高分解能マススペクトル C20144 として
計算値:318.0892
実測値:318.0915
【0236】
参考例19
【0237】
【化67】
Figure 0003759772
【0238】
水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(70%トルエン溶液)13.6g(47.1mmol)にN−メチルピペラジン5.20g(51.9mmol)の無水トルエン23ml溶液を加え、試薬を調整した。2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチル3.00g(11.8mmol)を無水トルエン120mlに溶解し上記試薬を−20〜−17℃に保ちながら加えた後、10分撹拌した。反応液に水を加え不溶物を除いた後、1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン)にて精製すると無色結晶の2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒドが1.84g(80%)得られた。
【0239】
融点 99.5−100.5℃
元素分析 C10104 として
計算値:C,61.85;H,5.19
実測値:C,61.74;H,5.18
マススペクトル(m/z):194(M
【0240】
参考例20
【0241】
【化68】
Figure 0003759772
【0242】
同様の方法により2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチル3.00g(11.9mmol)から2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒドが371mg(16%)得られた。
融点 139.0−140.5℃
元素分析 C1084 として
計算値:C,62.50;H,4.20
実測値:C,62.47;H,4.26
マススペクトル(m/z):192(M
【0243】
参考例21
【0244】
【化69】
Figure 0003759772
【0245】
同様の方法により2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチル3.00g(12.6mmol)から2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒドが1.52g(68%)得られた。
融点 151.5−152.0℃
元素分析 C964 として
計算値:C,60.68;H,3.39
実測値:C,60.59;H,3.40
マススペクトル(m/z):178(M
【0246】
参考例22
【0247】
【化70】
Figure 0003759772
【0248】
2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒド1.00g(5.15mmol)とマロン酸2.37g(22.8mmol)とピペリジン0.1mlとピリジン7.0mlの懸濁液を16時間還流した。反応液を氷冷し、1N塩酸を加えpH=2とした。析出した結晶を濾取し、水、エタノール、塩化メチレンで順次洗浄した。無色結晶として3,3’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ジアクリル酸が1.34g(94%)得られた。
【0249】
参考例23
【0250】
【化71】
Figure 0003759772
【0251】
同様の方法により2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒド1.01g(5.26mmol)から3,3’−(2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−フェニレン)ジアクリル酸が1.39g(96%)得られた。
【0252】
融点 344.5−348.5℃
高分解能マススペクトル C14126 として
計算値:276.0634
実測値:276.0634
【0253】
参考例24
【0254】
【化72】
Figure 0003759772
【0255】
同様の方法により2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒド1.00g(5.61mmol)から3,3’−(2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−フェニレン)ジアクリル酸が1.39g(94%)得られた。
【0256】
融点 334.0−338.0℃
高分解能マススペクトル C13106 として
計算値:262.0477
実測値:262.0462
【0257】
参考例25
【0258】
【化73】
Figure 0003759772
【0259】
同様の方法により2,3−ジエチル−1,4−ベンゼンジカルボキシアルデヒド59.8mg(0.31mmol)から3,3’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ジアクリル酸が62.6g(74%)得られた。
【0260】
融点 264.0−268.0℃(分解)
高分解能マススペクトル C16184 として
計算値:274.1205
実測値:274.1160
【0261】
参考例26
【0262】
【化74】
Figure 0003759772
【0263】
同様の方法により(1,1’:4’4”−タ−フェニル)−4,4”−ジカルボキシアルデヒド80.0mg(0.28mmol)から3,3’−(4,4”−(1,1’:4’4”−タ−フェニル))ジアクリル酸が96.4g(93%)得られた。
【0264】
融点 340.0−345.0℃
元素分析(%) C24184として
計算値:C,77.82;H,4.39
実測値:C,77.72;H,5.10
【0265】
参考例27
【0266】
【化75】
Figure 0003759772
【0267】
同様の方法により(1,1’:4’4”−タ−フェニル)−3,3”−ジカルボキシアルデヒド859mg(3.00mmol)から3,3’−(3,3”−(1,1’:4’4”−タ−フェニル))ジアクリル酸が1.06g(95%)得られた。
【0268】
融点 337.0−343.0℃
高分解能マススペクトル C24174 として
計算値:369.1127
実測値:369.1214
【0269】
参考例28
【0270】
【化76】
Figure 0003759772
【0271】
2,3−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチル5.00g(22.1mmol)を無水ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、炭酸セシウム17.3g(53.1mmol)を加え、アルゴン雰囲気下室温で30分撹拌した。ヨウ化メチル3.31ml(53.2mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、塩化メチレンを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去すると茶色オイルとして2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチルが5.55g(99%)得られた。
【0272】
マススペクトル(m/z):254(M
【0273】
参考例29
【0274】
【化77】
Figure 0003759772
【0275】
同様の方法により2,3−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチル5.00g(22.1mmol)から2,3−(エチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチルが5.54g(99%)得られた。
【0276】
融点 107.5−110.0℃
マススペクトル(m/z):252(M
【0277】
参考例30
【0278】
【化78】
Figure 0003759772
【0279】
同様の方法により2,3−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチル5.00g(22.1mmol)から2,3−(メチレンジオキシ)−1,4−ベンゼンジカルボン酸メチルが5.14g(98%)得られた。
【0280】
融点 208.0−210.0℃
マススペクトル(m/z):238(M
【0281】
参考例31
【0282】
【化79】
Figure 0003759772
【0283】
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノ−ル6.06g(68.0mmol)を無水塩化メチレン8mlに溶解し、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゼンジカルボン酸クロリド4.47g(17.0mmol)の無水塩化メチレン8ml溶液を内温5−10℃に保ちながら加えた後、室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、水で洗浄後、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣に塩化メチレンを加え、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去しベンゼンより再結晶することにより、無色プリズム晶としてN,N’−ビス−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレンジカルボキシアミドが6.27g(100%)得られた。
【0284】
融点 151.0−153.0℃
元素分析 C182826 として
計算値:C,58.68;H,7.66;N,7.60
実測値:C,58.65;H,7.79;N,7.44
マススペクトル(m/z):368(M
【0285】
参考例32
【0286】
【化80】
Figure 0003759772
【0287】
N,N’−ビス−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレンジカルボキシアミド6.00g(16.3mmol)に塩化チオニル7.0ml(96.0mmol)を加え、室温で3時間撹拌後、さらに塩化チオニル7.0ml(96.0mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液をエーテル50ml中に注ぎ、上澄みをデカントで除き、残渣に水、10%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=8とした後、エーテルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:エタノール=20:1)にて精製すると無色結晶として2,2’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ビス−(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)が2.52g(47%)得られた。
【0288】
融点 84.5−85.5℃
元素分析 C182424 として
計算値:C,65.04;H,7.28;N,8.43
実測値:C,64.96;H,7.16;N,8.41
マススペクトル(m/z):332(M
【0289】
参考例33
【0290】
【化81】
Figure 0003759772
【0291】
2,2’−(2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン)ビス−(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)2.00g(6.02mmol)を無水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、氷冷しながら臭化エチルマグネシウム、0.92Mテトラヒドロフラン溶液16.4ml(15.1mmol)を30分で滴下後、室温で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液10ml、水30mlを順次加え、エーテルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)にて精製すると、無色プリズム晶として2,2’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ビス−(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)が1.98g(100%)得られた。
【0292】
融点 49.0−50.0℃
元素分析 C202822 として
計算値:C,73.14;H,8.59;N,8.53
実測値:C,72.97;H,8.56;N,8.46
マススペクトル(m/z):328(M
【0293】
参考例34
【0294】
【化82】
Figure 0003759772
【0295】
2,2’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ビス−(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)1.86g(5.66mmol)にニトロメタン5.0mlとヨウ化メチル7.0ml(122mmol)を加え、80℃で4時間撹拌した。反応液をエーテル30mlの中に注ぎ、析出した結晶を濾取し、エタノールより再結晶することにより、無色プリズム晶として2,2’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ビス−(3,4,4−トリメチル−2−オキサゾリウム ヨーダイド)が2.62g(76%)得られた。
【0296】
融点 281.0−285.0℃
元素分析 C2234222 として
計算値:C,43.15;H,5.60;N,4.57
実測値:C,43.05;H,5.41;N,4.72
マススペクトル(m/z):329(M+1−2MeI)
【0297】
参考例35
【0298】
【化83】
Figure 0003759772
【0299】
2,2’−(2,3−ジエチル−1,4−フェニレン)ビス−(3,4,4−トリメチル−2−オキサゾリウム ヨーダイド)2.45g(4.00mmol)をエタノール50mlに懸濁させ、氷冷しながら水素化ホウ素ナトリウム770mg(20.4mmol)を1時間で滴下した後,5℃で3時間撹拌した。反応液に2N塩酸を加えた後、エーテルで抽出し、飽和食塩水で千条後無水硫酸ナトリウム上乾燥した。活性炭を加え、ろ過し、溶媒留去すると、無色プリズム晶として2,3−ジエチル−1,4−ベンゼンカルボキシアルデヒドが102mg(13%)得られた。
【0300】
融点 32.0−34.5℃
高分解能マススペクトル C12142 として
計算値:190.0994
実測値:190.0990
【0301】
実験例1
ヒーラ細胞増殖阻害活性:
ヒーラ(HeLa)S3細胞は2mMのグルタミン、100μg/mlの硫酸カナマイシン、10%の非働化牛胎児血清を含むイーグルの最小培地(Eagle’s Minimal Medium, 日水製薬(株)、東京)中で単層培地として炭酸ガス培養器内、37℃で維持された。1.8×103個の細胞を96ウエルプレートに播種し、翌日から被験化合物と72時間接触させた。モスマンらの方法(Mosmann,T.,J.Imunol. Meth.,65,55−63,1983)に準じ、3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニールテトラゾリウムブロマイド(MTT)を還元する能力として、化合物処理培養後の生細胞数を測定した。無処理細胞の生育に対する化合物処理細胞の生育の割合と化合物濃度の関係から算出した50%阻害濃度として細胞増殖阻害活性を表1に示した。
【0302】
実験例2
コロン26マウス結腸癌に対する効果:
1×106個のコロン26細胞を8週齢のCDF1雌マウス(日本エルシー(株)、浜松)の腋窩部の皮下に移植し、腫瘍が触指により確認される移植6日後に1回、尾静脈から化合物を投与した。化合物投与後1週間目に摘出した腫瘍の重量を測定し、化合物投与群の平均腫瘍重量(T)と対照群の平均腫瘍重量(C)の比(T/C)から得られた腫瘍増殖抑制率(TGI%=(1−T/C)×100)をもって抗腫瘍効果として表1に示した。
【0303】
なお、マウス最大耐用量(MTD,mg/kg)とコロン26マウス結腸癌に対する腫瘍増殖抑制率(TGI)が50%になる投与量(TGI50,mg/kg)の比を化学療法係数(MTD/TGI50)として、表1に示した。
【0304】
【表1】
Figure 0003759772
【0305】
以上の結果から本発明化合物は、優れた抗腫瘍活性を示した。
【0306】
【発明の効果】
本発明化合物は、優れた抗菌活性及び抗腫瘍活性を有し、しかも癌細胞に対する選択性が高く低毒性である。本発明化合物には強い殺細胞活性と幅広い安全域での抗腫瘍活性が認められることから、抗癌剤に対する感受性が低下した腫瘍にも有効であるのみならず、癌患者の化学療法による負担の軽減が期待できる。

Claims (2)

  1. 下記一般式
    Figure 0003759772
    [式中、 X 及び X 2 は水素原子、 OR 3 R 3 C1 C6 の低級アルキル基)、 C 1〜 C6 の低級アルキル基又は X 1 及び X 2 が互いに結合して− OCH 2 CH 2 O −若しくは− OCH 2 O −であり、 A がベンゼン環、ビフェニル環、ビピリジン環、ナフタレン環、アントラセン環又はアントラキノン環であり、R 及びR
    Figure 0003759772
    は水素原子、Yはハロゲン原子、環Bは
    Figure 0003759772
    で表される縮合環である。)を示す。]で表されるアクリルアミド誘導体、その光学活性体又はこれらの化合物の薬理学上許容される塩。
  2. 下記一般式
    Figure 0003759772
    [式中、 X 及び X 2 は水素原子、 OR 3 R 3 C1 C6 の低級アルキル基)、 C 1〜 C6 の低級アルキル基又は X 1 および X 2 が互いに結合して− OCH 2 CH 2 O −若しくは− OCH 2 O −であり、 A がベンゼン環、ビフェニル環、ビピリジン環、ナフタレン環、アントラセン環又はアントラキノン環であり、R はOH又は反応性残基を示す。]で表されるジカルボン酸誘導体で、一般式
    Figure 0003759772
    は水素原子、Yはハロゲン原子、環Bは
    Figure 0003759772
    で表される縮合環である。)で示される。]で表される化合物又はその化合物の塩をアシル化することを特徴とする下記一般式(1)
    Figure 0003759772
    [式中、X、X2、A、R,Rは上記に同じ。]で表されるアクリルアミド誘導体の製造方法。
JP30585195A 1994-11-29 1995-11-24 アクリルアミド誘導体及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3759772B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30585195A JP3759772B2 (ja) 1994-11-29 1995-11-24 アクリルアミド誘導体及びその製造方法
TW085100362A TW399053B (en) 1994-11-29 1996-01-11 Acrylamide derivatives and process for the preparation

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-295274 1994-11-29
JP29527494 1994-11-29
JP30585195A JP3759772B2 (ja) 1994-11-29 1995-11-24 アクリルアミド誘導体及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08208653A JPH08208653A (ja) 1996-08-13
JP3759772B2 true JP3759772B2 (ja) 2006-03-29

Family

ID=26560190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30585195A Expired - Fee Related JP3759772B2 (ja) 1994-11-29 1995-11-24 アクリルアミド誘導体及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3759772B2 (ja)
TW (1) TW399053B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU742641B2 (en) * 1998-01-28 2002-01-10 Shionogi & Co., Ltd. Novel tricyclic compound
GB2453402B (en) * 2006-02-13 2010-12-22 Council Scient Ind Res Novel bis-pyrrolo[2,1.-c] [1,4] benzodiazepine-anthraquinone conjugates and a process for the preparation thereof

Also Published As

Publication number Publication date
TW399053B (en) 2000-07-21
JPH08208653A (ja) 1996-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1117297B1 (en) Synthetic analogs of ecteinascidin-743
EP0799827B1 (en) Acrylamide derivatives and process for producing the same
RU2162470C2 (ru) 2,7-замещенные производные октагидропирроло[1,2-а]пиразина, способ лечения, фармацевтическая композиция, промежуточные соединения
JPH05247055A (ja) スタウロスポリン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤
JP3759772B2 (ja) アクリルアミド誘導体及びその製造方法
JPH0699439B2 (ja) ピラノベンゾオキサジアゾール誘導体
EP1042326B1 (fr) Nouveaux derives de l'acronycine, leur procede de preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
KR100251522B1 (ko) 할로알콕시기를 함유하는 피롤[3,2-c]퀴놀린 유도체 및 약학적으로 허용되는 그의 염
US5214065A (en) Dc-89 derivatives
US4585589A (en) Water-soluble alkanoyloxy and alkoxycarbonyloxy rifampicin derivatives, process for its preparation, intermediates, and its pharmaceutical composition as antibacterials
US5650413A (en) Derivatives of swainsonine, processes for their preparation and their use as therapeutic agents
CN113698415A (zh) 一种新型的冬凌草甲素类似物及衍生物、其制备方法及医药用途
WO2005023817A1 (fr) Derives de 9-amino-podophyllotoxine, leur procede de preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
EP0841337B1 (fr) Dérivés 7,12-dioxa-benzo [a] anthracéniques substitués, leur procédé de préparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
EA005200B1 (ru) Новые соединения карбамат и тиокарбамат подофиллотоксина, способ их получения и содержащие их фармацевтические композиции
US5248692A (en) DC-89 derivatives as anti-tumor agents
IE921702A1 (en) Rapamycin derivatives
CN116102557B (zh) 苯二氮卓类化合物及其制备方法和在医药上的用途
EP0291051A2 (en) Individual isomers of endo-bicyclo[2.2.1]heptyl adenosine
US4800200A (en) 4,8-dihydro-8-arylisoxazolo[4,3-e][1,4]-oxazepin-5(6H)-ones
EP0982308B1 (fr) Dérivés de 8H-(2,3-b)-pyrrolizine-8-one, leur procédé de préparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
JP2773181B2 (ja) ピラノベンゾオキサジアゾールアミノ誘導体
KR810000857B1 (ko) 비스-페니실라노일옥시-알칸류의 제법
WO1994020094A1 (en) Antitumor cyclopentanphthoquinone and cyclopentanthraquinone derivatives
EP0876369A1 (en) 2- 2- (2-HYDROXYETHYL)AMINO]ETHYL]-5- 2-METHYLAMINO)ETHYL]AMINO]INDAZOLO 4,3-gh]ISOQUINOLIN-6(2H)-ONE AS ANTITUMOR AGENT

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050913

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees