JP3759098B2 - ボールエンドミル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールエンドミルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、金型加工の高精度化が強く求められている。そのため、切削工具の高精度化、長寿命化に関する研究開発が盛んに行われてきた。中でも曲面の切削加工、特にその仕上工程においては、きわめて高精度の半球状の切削を行うボールエンドミルが必要とされる。
従来、ボールエンドミルは、先端面に径方向にほぼ1/4円弧状の二枚の切刃が対向して設けられ、これらの切刃は回転軸線上で点状に接するか、または両切刃が互いに芯をずらして配設され、両切刃間で回転軸線の近傍にチゼル部が形成されるという構成を備えていた。
また、特許文献1に記載されているボールエンドミルでは、回転軸線回りに回転する工具本体の先端に、回転軸線を通るほぼ円弧状の切刃を連続して設け、切刃に沿った両側には、それぞれの側ですくい面および逃げ面が切刃に沿って連続して形成され、かつ切刃を挟んですくい面と逃げ面が対向して形成されている。そして、切刃を挟む両面ではすくい角と逃げ角とが連続的に変化している。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−52412号公報(第1−3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術に係るボールエンドミルには以下のような問題があった。
二枚の切刃が回転軸線上の一点で接するボールエンドミルでは、切刃の接する部分の剛性が弱く、切刃や工具の欠けが発生しやすいので、工具寿命が短いという問題があった。
回転軸線近傍にチゼル部が形成されているボールエンドミルでは、切刃や工具の欠けの発生は抑えられるが、チゼル部では切削力が伴わず、横移動することで被削材を押しつぶすような加工となっている。そのため、チゼル部では、むしれなどが生じ、面粗度の小さいきれいな加工面が得られなかった。そのため、このようなボールエンドミルは、仕上工程などの高精度が求められる加工工程では使用できないという問題があった。
また、特許文献1に記載の技術では、切刃が連続しているため、上記の点は改善されているものの、回転軸線上では切刃の周速が0となっているので、回転軸線近傍では切削抵抗が大きくなるため、切刃の摩耗が激しくなり欠損を生じやすくなって、工具の寿命が短くなるという問題があった。
さらに、特許文献1に記載のボールエンドミルは、すくい面と逃げ面を複雑な凹曲面形状に加工することが必要となるので、製造コストが高価につくという問題があった。特に、高精度の切削に不可欠な高剛性材料で製造しようとすると、加工が困難で、きわめて製造コストが高いという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、高精度の切削が可能で、切刃の摩耗や欠損を抑制することができるボールエンドミルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、回転軸線回りに回転する工具本体の先端にほぼ円弧状の切刃を備え、該切刃に沿って、両側にそれぞれすくい面および逃げ面が形成されたボールエンドミルであって、前記切刃が、前記回転軸線から所定距離だけずれているとともに、前記切刃に沿う両側において、それぞれの側に前記すくい面と前記逃げ面とが連続する刃面が形成され、前記それぞれの側の刃面は、前記切刃と直交する断面でそれぞれ所定角度の傾斜を有しており、かつ、該それぞれの所定角度が、すくい角として異なる大きさを有する構成とする。
この発明によれば、切刃が回転軸線から所定距離だけずれているため、切刃の任意の位置で被削物に対して周速を有するので、切削抵抗を低減して切刃の摩耗量を低減でき、欠損を防止できる。また、回転軸線近傍の切削残りは工具の移動により切削して除去されるので、加工面を高精度に仕上げることができる。さらに、切削時に切刃は、回転径方向の一方で芯下がり、他方で芯上がりとなっているから、一種の不等間隔刃として作用し、そのために共振を抑制することができる。
また、切刃を挟んで両側にそれぞれ切刃と直交する断面で所定角度の刃面が形成され、例えば、すくい面であればすくい角、逃げ面であれば逃げ角の余角(直角−逃げ角)が、それぞれの刃面内で等しい所定角度となっており、かつ、それぞれの刃面ではそれらの所定角度がすくい角として異なる大きさを有するので、切削時にすくい角の異なる2枚切刃として切削が行われる。その結果、それぞれの切刃に作用する切削抵抗が異なるものとなるから、励振力が回転軸に対して非対称となり、より効果的に共振を抑制することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のボールエンドミルにおいて、前記所定距離が、前記切刃の外径に対して0.5%〜10%の範囲にある構成とする。
この発明によれば、回転軸線上に切刃を有するボールエンドミルの摩耗量に比べて格段に摩耗量を低減することができる。実験結果によれば、回転軸線上に切刃を有するボールエンドミルと同等の摩耗量となる範囲が切刃の外径の0%〜12%であり、0.5%〜10%では、約20%程度摩耗量が改善される。
ここで、切刃の外径とは、切刃先端の円弧部の直径を意味するものとする。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のボールエンドミルにおいて、前記すくい面のすくい角が負角である。
この発明によれば、すくい角が負角であるため、すくい面で切くずを圧縮していく切削となるので、引張応力によるバリが発生せず、高精度の加工面を形成することができる。また、工具にとっても、すくい角が負角であるため切刃に直交する断面形状の刃物角を大きくして工具の剛性を向上することができ、しかもチャンファ効果があるため、切削時および工具製造時のチッピングを防止することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載のボールエンドミルにおいて、前記切刃に、鏡面研磨によって微細丸め処理を施した構成とする。
この発明によれば、切刃を鏡面研磨して微細丸め処理を施すので、切刃の欠損を抑えるとともに、鏡面の面精度が加工面に転写され、加工面の面精度を向上させることができる。
【0011】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載のボールエンドミルにおいて、前記切刃が前記回転軸線と平行な平面上に設けられた構成とする。
この発明によれば、切刃の製作が容易となるから、高精度な切刃を製作することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態に係るボールエンドミルを説明するためのそれぞれ平面視、正面視、側面視の説明図である。図2(a)は、図1(b)のA−A断面図であり、図2(b)は、その部分拡大図である。本発明の実施形態に係るボールエンドミル1の概略構成は、シャンク2と切刃部3とからなる。
【0013】
シャンク2は、切削機などの回転主軸上に固定するための所定円径と所定長さとを有する円柱状部材であり、その円柱の中心軸であるシャンク中心軸2aが、ボールエンドミル1の切削時の回転軸線と一致するようになっている。
切刃部3は、シャンク2の端部に設けられ、図1(b)、(c)に示したように、正面視で先端側が半円のU字状で、側面視の先端が山形状であるブロック部材である。そのU字状の外周端部は、切刃4を構成している。
【0014】
切刃4は、半径Rを有する円弧刃4aと、幅2Rで対向する外周刃4c、4dとが滑らかに接続され、シャンク中心軸2aに平行で、所定距離dだけ離された平面上に配置された直刃である。なお、符号4bは、円弧刃4aの円弧の頂点を示す。
切刃4は、その延長方向に直交する断面で所定角度の山形に交差する刃面5、6が交差する稜線で形成され、しかもこの稜線からなる切刃4を微細丸め処理して、鏡面処理を施すことにより形成されている。切刃4の丸め量(微細丸め処理量)は、半径rとして、r=1μm〜20μmであることが好ましい。
【0015】
刃面5は、切刃4を境にしてシャンク中心軸2a側に形成された斜面である。また刃面6は、同じくシャンク中心軸2aと反対側に形成された斜面である。そして、図2(a)に示したように、刃面5、6は、A−A断面内で、切刃4の全体を含む平面から測って、それぞれ角度θ1、θ2なる傾斜角を有している。本実施形態では、0°<θ1<θ2<90°とされている。ただし、θ1とθ2は、それぞれが角度差を有するように、異なる大きさであればよく、どちらが大きくてもよい。なお、図2(a)は、A−A断面を表しているが、この断面は、切刃4に直交するすべての断面に共通である。
また、角度φ1、φ2は、それぞれ角度θ1、θ2の余角である。すなわち、φ1=(90°−θ1)、φ2=(90°−θ2)である。
【0016】
このような構成では、切刃4は連続しているものの、図1(a)において頂点4bを境にして、円弧刃4aの図示右側の1/4円弧と外周刃4cとからなる第1切刃4Aと、同じく円弧刃4aの図示左側の1/4円弧と外周刃4dとからなる第2切刃4Bとに分けて考えると好都合である。
以下では、ボールエンドミル1がシャンク中心軸2aを回転軸線として図1(a)の矢印方向(左回り)に回転する場合で説明する。この場合、第1切刃4Aは、芯下がりの切刃となるから、第1切刃4Aを形成する側の刃面5、6を、すくい面5a(すくい角θ1)、逃げ面6b(逃げ角φ2)と呼ぶ。また、同様に第2切刃4Bは、芯上がりの切刃となるから、第2切刃4Bを形成する側の刃面5、6を、逃げ面5b(逃げ角φ1)、すくい面6a(すくい角θ2)と呼ぶ。
【0017】
すくい角θ1、θ2は切削性や強度の面から、10°≦θ1(θ2)≦60°の範囲から選ぶことが好ましい。例えば、θ1=35°、θ2=45°(角度差10°)とすると、φ1=55°、φ2=45°(角度差10°)となる。このとき、刃物角は、(θ1+θ2)=80°となる。このように、すくい角が負角であるために、刃物角と断面形状とを大きくとることができる。
したがって、切削方向の曲げに対して剛性を大きくすることができる。さらに、切刃部3を製造する際にも、刃物角が大きいために、チャンファ効果が得られ、チッピングなどを起こしにくくなって生産性が向上するという利点がある。
【0018】
また、刃面5、6の両側部には、逃げ角と同様の測り方で、それぞれ角度Ψ1、Ψ2(ただし、Ψ1>φ1、Ψ2>φ2)をなす斜面7a、7bが形成されている。このため、刃面5、6を製作する際に、斜面7a、7bが加工刃物の逃げ面となるから製作が容易となる。
【0019】
このような切刃部3は、切削工具の製作用途に用いられるどのような材料によって製造してもよい。例えば、超硬合金や、CBN(Cubic Boron Nitride、立法晶窒化ホウ素)焼結体などを好適に用いることができる。特に鉄系材料に対する摩耗が少ない高硬度のCBN焼結体は、金型などの高精度仕上にきわめて好適である。
具体的な製造方法は、例えば、上記の材質を概略形状の焼結ブロックとして成形し、刃面5、6を研削仕上し、その交差稜線を鏡面研磨することにより微細丸め処理して、切刃4を形成する、といった方法を採用することができる。
【0020】
その際、刃面5、6の研削仕上は、上記のような構成をとることにより、平面研削工具をθ1、θ2に対応する所定角度だけ傾けて、切刃のU字形状に沿って移動させるだけで行うことが可能となる。したがって、従来のエンドミルに見られるギャッシュの凹面や複雑な曲面を加工しなくてもよいので、例えばCBN焼結体などの難加工の材質でも、比較的容易に加工することができ、加工精度も出しやすいという利点がある。
なお、切刃部3のシャンク2への固定方法は、どのような方法によってもよいが、例えば、シャンク2側へ切刃部3を埋め込む方法を採用できる。
【0021】
次に、ボールエンドミル1の作用について説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るボールエンドミルの側面視での切削の様子を説明するための模式図である。図4(a)は、同じく平面視での切削の様子を説明するための模式図である。図4(b)は、図4(b)におけるB−B断面図である。
【0022】
図3に示したように、ボールエンドミル1が図示矢印方向に回転すると、切刃4によってワーク8の切削が行われ、加工面8aが形成される。そして、切くず9がすくい面5a側に押し出される。すくい角であるθ1が負角であるため、ワーク8に圧縮応力が働き、引張応力により発生するバリの発生が防止される。その結果、高精度な加工面8aが得られ、仕上切削工程などに好適となるという利点がある。なお、角度θ1は、切り込み深さに対応して切くず9の大きさが十分に逃がされる大きさとされる。
【0023】
図3は、第1切刃4A側の切削の様子を示しているが、第2切刃4Bでは、すくい面5aに代わってすくい面6aが切削方向側に位置する。この場合もすくい角θ2が負角であるため、同様に加工面にはバリが発生しないという利点がある。
【0024】
また、2つのすくい角が異なる結果、切刃部3には、第1切刃4Aと第2切刃4Bとに、それぞれ大きさが異なる非対称な切削抵抗が作用する。したがって、それぞれの側の切刃に異なる励振力が作用するから、ボールエンドミル1の共振が抑制される。その結果、加工面の面精度を向上させることができる。また、共振によるチッピングも防止されるから、例えばCBNのようなチッピングを起こしやすい材質で切刃部3を製作しても、長寿命とすることができるという利点がある。
【0025】
次に、図4を参照して平面視の切削動作について説明する。
ボールエンドミル1を、シャンク中心軸2a回りに回転させながら切削すると、切刃4が回転して形成される加工面は、図4(a)に示すように、半径OP(=OS)の球面であるR面10となる。切刃4は連続しており、チゼル部なども存在しないため、切刃4の軌跡がそのままR面10となり、切刃4の形状精度に対応して高精度な加工面を形成することができる。切刃4は、鏡面処理されているので、R面10も、鏡面の高精度な表面粗さが転写された加工面として形成されるものである。
【0026】
一方、切刃4は、シャンク中心軸2a(点O)から所定距離dだけずらされているので、シャンク中心軸2a回りに、半径OQ(=d)の円を底面とする三角錐状の突起である切削残り11が形成される。
その際、切刃4上の任意位置では、点Oに対して有限の回転半径を有するから、切削方向に対して所定の周速を有している。したがって、回転軸線が切刃を通る場合のように切刃4の一部の周速が0に近づく箇所で、切削抵抗が増大して切刃が摩耗したり、欠損したりするといった不具合を防止することができる。
【0027】
切削残り11は、ボールエンドミル1を平面方向へ移動することにより、切刃4で順次切削され、溝状、平面状または曲面状などの所望の加工面8aを形成することができる。
【0028】
ところで、このような切削動作において、切刃4がずらされているため、すくい面5aの側の切刃4は芯下がり、すくい面6a側の切刃4は、芯上がりとなっている。このため、被加工面の定位置から見るとすくい面5aが到達してからすくい面6aが到達する場合とその逆の場合とでは、所定距離dに応じて経過時間が異なるものである。
【0029】
このことは、切刃4が直刃であるにもかかわらず、一種の不等間隔刃を形成していることを意味する。すなわち、被加工面の所定位置では、切刃4の回転に伴って、一回転あたり刃数分だけ切刃4により衝撃力を受けるが、その周期がずれているため、共振の抑制効果を備えるものである。
したがって、ボールエンドミル1は、すでに述べた切削抵抗の非対称性と上記の切刃の不等間隔性の相乗作用により、より効果的に共振を抑制できるという利点を備えている。
【0030】
以上は、ボールエンドミル1が、図1(a)の矢印方向に回転するとして説明したが、逆回転させた場合は、上記の逃げ面5b、6bがすくい面となり、すくい角は、それぞれ角度θ2、θ1となる。このため、正・逆いずれの回転であっても、同様の切削性を有するので、正逆転が自在であるという利点がある。
【0031】
次に、本実施形態に係るボールエンドミル1の摩耗性能を検証した実験結果について説明する。
図5は、本実施形態に係るボールエンドミルの摩耗特性を示す実験結果のグラフである。横軸は、切刃4とシャンク中心軸2aとの距離dを示し、単位はmmである。縦軸は、切刃4の頂点4bにおける、2000m切削後の摩耗量を示し、単位はmmである。折れ線20は、実験結果をプロットしたものである。
【0032】
本実験に用いたボールエンドミル1は、切刃部3の材質がCBN、切刃4の先端半径Rが、R=1mm、すなわち切刃4の外径2R=2mm、切刃4の丸め半径rが、r=5μmのものを用いた。同様の条件で、切刃4をd=0mmとして実験した場合の摩耗量は、0.025mmであった。
【0033】
折れ線20は、ばらつきは見られるものの、全体としては下に凸の湾曲を有する曲線に近似しており、距離dの小さい範囲と大きい範囲で、摩耗量が増大する傾向にある。この結果によれば、0mm<d≦0.25mmの範囲で摩耗量が0.025mm以下となっていることが分かる。また、0.01mm≦d≦0.2mmの範囲では、摩耗量0.02mm以下であり、d=0mmの場合に比べて、20%の摩耗量向上となって、格段に摩耗量が低減されることが分かる。
【0034】
発明者がさらに実験を繰り返したところ、条件により、摩耗量の絶対値は異なるものの、距離dと、切刃4の外径2Rとの比として、
0<(d/2R)≦12%
が満足されれば、d=0mmとした場合よりも摩耗量を小さく抑えられ、
0.5%≦(d/2R)≦10%
が満足されれば、さらに格段に摩耗量が低減されて好ましいことが分かった。
【0035】
なお、上記の説明では、切刃4が同一平面上にある直刃であるとして説明したが、連続していれば、ねじれ角を有していてもよい。その場合でも、切刃4の中心軸がシャンク中心軸2aと距離dだけずれている結果、切削時は、頂点4bで0でない周速を有するから、頂点4b近傍での摩耗を低減できるものである。
【0036】
また、上記の説明では、切削が円弧刃4aで行われる例で説明したが、切刃4がより深く切り込まれて、外周刃4cによる切削が行われる場合であっても、円弧刃4aと切刃4の形状が異なるだけで、上記の説明は同様に適用される。
【0037】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1に記載の発明では、切刃の任意の位置で被削物に対して周速を有するので、切刃の摩耗量を低減でき、回転軸線近傍の切削残りも工具移動により切削して加工面を高精度に仕上げることができるという効果を奏する。
また、一種の不等間隔刃として作用するとともに、切削抵抗が回転軸線に対して非対称となるので、共振を抑制することができるから、共振による面精度の劣化を防止することができるという効果を奏する。
【0038】
請求項2に記載の発明では、回転軸線上に切刃を有するボールエンドミルに比べて、切刃の摩耗量を低減することができ、長寿命の工具とすることができるという効果を奏する。
【0040】
請求項3に記載の発明では、すくい角が負角であるため、バリのない高精度の加工面を形成することができるという効果を奏する。
また、工具の剛性を向上することができるので、製造時および使用時(切削時)に切刃の欠けを防止し、生産性を向上できるから製造コストを低減できるという効果を奏する。
【0041】
請求項4に記載の発明では、鏡面の面精度が加工面に転写され、加工面の面精度を向上させることができるから、面精度の優れた精密加工ができるという効果を奏する。
【0042】
請求項5に記載の発明では、切刃の製作が容易であるから、高硬度の難加工材料を用いても安価に製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るボールエンドミルを説明するための平面視、正面視、側面視の説明図である。
【図2】 図1のA−A断面図およびその部分拡大図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係るボールエンドミルの側面視での切削の様子を説明するための模式図である。
【図4】 同じく、平面視での切削の様子を説明するための模式図およびその断面図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係るボールエンドミルの摩耗特性を示す実験結果のグラフである。
【符号の説明】
1 ボールエンドミル
2 シャンク(工具本体)
2a シャンク中心軸(回転軸線)
3 切刃部
4 切刃
4a 円弧刃
4b 頂点
4c 外周刃
4A 第1切刃
4B 第2切刃
5、6 刃面
5a、6a すくい面
5b、6b 逃げ面
8 ワーク
10 R面
11 切削残り
Claims (5)
- 回転軸線回りに回転する工具本体の先端にほぼ円弧状の切刃を備え、該切刃に沿って、両側にそれぞれすくい面および逃げ面が形成されたボールエンドミルであって、
前記切刃が、前記回転軸線から所定距離だけずれているとともに、前記切刃に沿う両側において、それぞれの側に前記すくい面と前記逃げ面とが連続する刃面が形成され、前記それぞれの側の刃面は、前記切刃と直交する断面でそれぞれ所定角度の傾斜を有しており、かつ、該それぞれの所定角度が、すくい角として異なる大きさを有することを特徴とするボールエンドミル。 - 前記所定距離が、前記切刃の外径に対して0.5%〜10%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のボールエンドミル。
- 前記すくい面のすくい角が負角であることを特徴とする請求項1または2に記載のボールエンドミル。
- 前記切刃に、鏡面研磨によって微細丸め処理を施したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボールエンドミル。
- 前記切刃が前記回転軸線と平行な平面上に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボールエンドミル。
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