JP3757601B2 - 孔の面取り加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射ノズルのノズルボディ等に穿設される孔の面取り加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、エンジンの燃料噴射ノズルのノズルボディaには燃料噴射を行うための複数の噴孔bが穿設される。そしてこれら噴孔b自体の加工は、外部からドリル切削加工によって行うのが一般的である。こうするとノズルボディa内部の噴孔入口cにバリが出て燃料の流れが阻害されるため、噴孔入口cは図6に示すように面取り加工を施し、バリを完全に除去する必要がある。また、放電加工によってバリが生じない場合でも、噴孔入口cは流路断面積が急激に減少する場所となるので、面取りにより流路断面積変化を緩慢とし、流量係数を向上し且つ流体力学上の絞り損失を低減する必要もある。
【0003】
ところで、噴孔入口cは狭いホール部d内の空間にあるため、バイト等による通常の切削加工が行えず、従来の面取り加工方法としては以下の二種類の方法が採用されている。
【0004】
▲1▼ 電解加工法
これは、図6に実線で示すように、電極eにより噴孔入口cの周囲のエッジ部fを電気的に分解し、鋭利な角部を丸く仕上げる方法である。
【0005】
▲2▼ 流体研磨加工法
これは、図6に一点鎖線で示すように、砥粒を混入した研磨効果のある粘性流体gをノズルボディ内部から噴孔bに高圧( 4〜10 MPa)で流し込み、エッジ部fを研磨して丸く仕上げる方法である。
【0006】
ここで、▲1▼の電解加工法だと加工のバラツキを制御できない。よって今後は、ノズル性能の要求精度に鑑み、▲2▼の流体研磨加工法が主流となることが予想される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、流体研磨加工法の場合、加工能率を向上させるとエッジ部全周を均等に加工するのが困難で、偏った加工となる欠点がある。この対策として流体粘度を下げる方法もあるが、これだと加工精度は向上するものの加工能率が低下する。
【0008】
このように、短時間でエッジ部全周を均等に加工することができる孔の面取り加工方法が待ち臨まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る孔の面取り加工方法は、先端部が閉塞された筒体状ワークの閉塞端部に形成された孔の面取り加工方法であって、上記筒体状ワーク内に開放した上記孔の入口に、ボールを止着せしめた後、上記筒体状ワークにダイスを挿入して該ダイスをボールに当てると共に、該ダイスに所定圧力を加えて上記孔の入口上記ボールを押し付け、上記ボールの求心効果により上記ボールと上記孔との同軸性を保ちつつ、上記孔の入口のエッジ部を塑性加工し、その塑性加工によって出来た上記エッジ部を研磨加工するようにしたものである。
【0010】
これによれば、エッジ部を研磨加工前に塑性加工するため、研磨加工の時間が少なくて済み、全体の加工時間を短縮できる。また、塑性加工にボールを用いるので,その求心効果により全周均等に加工できる。
【0011】
なお、上記ボールの上記入口への止着は、上記孔の出口側から吸引を行って上記孔の入口に上記ボールを吸着させて行うのが好ましい。また、上記研磨加工が流体研磨加工法によるのが好ましい。記ワークが流体噴射ノズルのノズルボディであってもよい。また、本発明に係る孔の面取り加工方法は、孔の一端にボールを押し付けて該孔のエッジ部を塑性加工した後、該エッジ部を研磨加工するようにした孔の面取り加工方法であって、上記ボールの押し付け前に、上記孔の他端側から吸引を行って上記孔の一端に上記ボールを吸着させるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】
図4は、本発明に係る方法を実施するための面取り加工装置を示す。図示するように、ここでは被加工物たるワークとして燃料噴射ノズルのノズルボディ1が用いられる。ノズルボディ1は、全体として略円筒状に形成されると共に、下方の先端部2が先細りとなるテーパ状に形成され、且つ閉塞されている。そしてその先端部2の最先端且つ軸心位置に、先端側に略半球状に突出する小径のホール部3が形成されている。ホール部3には小径の孔即ち噴孔4が複数(ここでは6個)穿設されている。噴孔4は径方向外側かつ下方に燃料を噴射するよう、ノズル軸方向に対し所定角度傾斜されている。また噴孔4は周方向に等間隔で配置されている。
【0014】
ノズルボディ1の内部の軸心部にはニードル弁等を収容させるための軸心孔5が設けられるが、ここではその軸心孔5にダイス6が摺動可能、昇降可能に挿入されるようになっている。軸心孔5の途中には径方向外側に突出する円環状の燃料溜まり7が形成され、燃料溜まり7には上部に開放する燃料供給孔8が連通されている。燃料溜まり7より先端側の位置でノズルボディ1は縮径され、即ちノズルボディ1の円筒部分は基端側の大径部9と先端側の小径部10とから形成される。
【0015】
本装置では、このようなノズルボディ1を嵌合固定するためのテーブル11が設けられる。即ち、テーブル11には上方に開放する嵌合穴12が設けられ、この嵌合穴12にノズルボディ1の小径部10が上方から差し込まれる。そして嵌合穴12の底面にノズルボディ1の先端部2が、テーブル11の上面にノズルボディ1の大径部9がそれぞれ当接することにより、ノズルボディ1の軸方向ないし上下方向の移動が規制される。嵌合穴12の中間位置にOリング13が収容配置され、これより下方の気密性が確保されるようになっている。
【0016】
嵌合穴12の底壁部の軸心位置に、ホール部3を嵌合させるための小嵌合穴14が設けられる。小嵌合穴14の下方に連続して吸引穴15が設けられ、少なくとも噴孔4の下端の出口が吸引穴15内に露出するようになっている。吸引穴15の下端は開放され、図示しないホース等を介して真空ポンプに接続される。
【0017】
一方、本装置では、燃料供給孔8からノズルボディ1内にボール16を落下供給するためのボール供給装置17が設けられる。図1に示すように、噴孔4はその一端の入口18がホール部3内に開放するが、ボール16はその入口18を閉塞し得る大きさのもの、好ましくは噴孔径の 1.4〜1.6 倍程度(φ 0.3〜1 mm程度)の外径のものが、噴孔数と同数供給される。
【0018】
また、図1に示すように、ダイス6は、供給されたボール16を噴孔4の入口18に押し付け、その入口18の周囲のエッジ部(角部)19を塑性加工するようになっている。即ち、ダイス6の先端且つ軸心位置にはホール部3内に挿入可能な小径の加工部20が一体に突出形成される。そして加工部20は、基端部21が円柱状に、先端部22が尖頭状に形成されている。先端部22の外周面はボール半径より大きい曲率半径のアール状に形成され、外周側に全てのボール16を適合させられるようになっている。
【0019】
次に、この装置による噴孔の面取り加工方法を説明する。
【0020】
先ず、図4に示すように、ダイス6を上昇位置で待機させた状態で、噴孔4加工後のノズルボディ1をテーブル11にセットする。そしてノズルボディ1内に噴孔4と同数のボール16を落下供給する。次に、図示しない真空ポンプを起動させる。すると、Oリング13の位置で気密性が確保されることから、吸引穴15、噴孔4を通じてノズルボディ1内のボール16が吸引され、各噴孔4の入口18に一つずつ止着ないし吸着されるようになる。これによって噴孔4が閉塞され、ボール16が噴孔4のエッジ部19に全周均等に当たるようになる。このとき幾つかのボール16が噴孔入口18に止着されないようならば、テーブル11を適宜振動させ、ボール16を転がして止着させるようにしても構わない。
【0021】
この後、ダイス6を下降させ、図1に示す如く、各ボール16に加工部20の先端部22を当てると共に、ダイス6に所定圧力を加え、ボール16を噴孔4のエッジ部19に強力に押し付ける。このときボール16の求心効果により、ボール16と噴孔4との同軸性が保たれ、ボール16はエッジ部19に全周均等に当たり、且つエッジ部19を全周均等に押圧するようになる。こうなるとエッジ部19が塑性加工され、図2に示すように、エッジ部19は全周均等に凹まされ、ボール形状が転写されることとなる。
【0022】
この後ダイス6を上昇し、真空ポンプを停止する。そして前述の流体研磨加工法により、塑性加工後のエッジ部19を軽く研磨する。すると塑性加工によって出来た各角部23が面取りされ、丸く仕上げられる。こうして噴孔4の面取り加工が完了し、噴孔4は入口部付近が拡径されたラッパ形状となる。
【0023】
このように、本方法によれば、エッジ部19を研磨加工する前に、ボール16による塑性加工を行うため、研磨加工の時間を減少し、ひいては面取り加工全体に要する時間を大幅に短縮することができる。なお本方法によれば、従来 2〜30分程度要していた加工時間が1分以内に止められると予想される。
【0024】
また、塑性加工にボール16を用いるので、塑性加工を全周均等に行え、ひいては全周均等な面取り加工が可能となり、加工精度も大幅に向上できる。
【0025】
ここで、例えばノズルボディ1がSCM 製の場合、ボール16はそれより硬質の材料、例えば超硬合金、セラミック又はSUJ 等で作られるのが好ましい。材料の選定はボール16の寿命やコスト、加工形状等を考慮して行うが、試作段階ではSUJ 、量産段階では超硬合金又はセラミックが可能又は適当と考えられる。
【0026】
また、最終工程の研磨加工は例えば砥石等による通常の方法も採用し得る。ただしこの方法によれば切り屑が発生し、これの処理が繁雑なので、切り屑が発生しない本方法が断然有利である。
【0027】
さらに、本方法においては、孔加工の加工誤差により噴孔入口18の位置が多少ばらついても、確実にボール16を止着させ、塑性加工が可能である。よって全数の噴孔4を確実且つ均等に面取り加工できる。
【0028】
本発明の実施の形態は上記のものに限られない。またここではエンジンの燃料噴射ノズルを例に挙げたが、他にも機械潤滑油ノズル、紡糸ノズル、洗浄用ノズル等のあらゆる流体噴射ノズルが適用できる。またこのようなノズル部品に限らず、本発明はあらゆる孔の面取り加工に適用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、短時間で孔のエッジ部を全周均等に面取り加工できるという、優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る面取り加工方法を説明するための縦断面図である。
【図2】塑性加工後の孔のエッジ部を示す拡大図である。
【図3】研磨加工後の孔のエッジ部を示す拡大図である。
【図4】面取り加工装置を示す縦断面図である。
【図5】ノズルボディを示す縦断面図である。
【図6】従来の面取り加工方法を説明するための拡大図である。
【符号の説明】
1 ノズルボディ
4 噴孔
16 ボール
19 エッジ部

Claims (5)

  1. 先端部が閉塞された筒体状ワークの閉塞端部に形成された孔の面取り加工方法であって、
    上記筒体状ワーク内に開放した上記孔の入口に、ボールを止着せしめた後、上記筒体状ワークにダイスを挿入して該ダイスをボールに当てると共に、該ダイスに所定圧力を加えて上記孔の入口上記ボールを押し付け、上記ボールの求心効果により上記ボールと上記孔との同軸性を保ちつつ、上記孔の入口のエッジ部を塑性加工し、その塑性加工によって出来た上記エッジ部を研磨加工するようにしたことを特徴とする孔の面取り加工方法。
  2. 上記ボールの上記入口への止着は、上記孔の出口側から吸引を行って上記孔の入口に上記ボールを吸着させて行う請求項1記載の孔の面取り加工方法。
  3. 上記研磨加工が流体研磨加工法によるものである請求項1又は2記載の孔の面取り加工方法。
  4. 上記ワークが流体噴射ノズルのノズルボディである請求項1から3いずれかに記載の孔の面取り加工方法。
  5. 孔の一端にボールを押し付けて該孔のエッジ部を塑性加工した後、該エッジ部を研磨加工するようにした孔の面取り加工方法であって、
    上記ボールの押し付け前に、上記孔の他端側から吸引を行って上記孔の一端に上記ボールを吸着させるようにしたことを特徴とする孔の面取り加工方法。
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