JP3757408B2 - 硬化膜、電子部品用膜およびその製造法 - Google Patents
硬化膜、電子部品用膜およびその製造法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパターン化された硬化膜の製造法に関する。さらに詳しくは非感放射線性である熱硬化性樹脂組成物の上に感放射線性樹脂組成物を塗布することで、下層の熱硬化性樹脂をパターニングして形成するパターン化された、硬化膜、その硬化膜からなる電子部品の保護膜、平坦化膜、層間絶縁膜、特に、液晶表示素子、集積回路素子および固体撮像素子の層間絶縁膜に有用な硬化膜の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品においては、一般に、電子部品表面の平坦性を確保するために平坦化膜、劣化または損傷を防ぐための保護膜、電気絶縁性を保つための絶縁膜などが該部品上に形成される。さらに、薄膜トランジスタ型液晶表示素子および集積回路素子においては、層状に配置された配線の間を絶縁するための層間膜が設けられる。
また、上記素子および該素子における配線は、近年、高密度化される傾向にあるため、低誘電率の膜を与えることができる樹脂組成物が望まれる。さらに重要な要素として層間絶縁膜に透明性が必要とされる場合が出てきており、特に液晶表示素子用に用いられる絶縁膜などには必須な特性となっている。また、絶縁膜状に透明電極を形成するために耐熱性が重要な特性となっている。
しかし、従来の感放射線性樹脂を用いて例えば層間絶縁膜を形成すると高温で加熱した場合、含有する感光剤の強酸性度などによる樹脂の酸化がおこり、十分な透明度を有するものが得られない、また、高い極性により高誘電になるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、低誘電率で平坦度、耐熱性、耐溶剤性、透明性、絶縁性、プロセス許容性などに優れた硬化膜を製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、本発明の上記硬化膜を製造する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明の製造方法により得られた硬化膜からなる電子部品用膜を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を鋭意検討した結果、特定の樹脂組成物の組み合わせを用いることにより上記の課題を解決できることを見出した。
【0005】
すなわち、本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
(1)基板上にアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でプレベークし、
(2)その上に、感放射線性樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でベークし、
(3)所定のマスクを介して放射線を照射しそして室温ないし200℃の温度でベークし、
(4)アルカリ性現像液で現像し、
(5)工程(1)〜(3)で採用した温度よりも高い温度でベークしてアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂の架橋による硬化を促進させ、
(6)現像液に残った未露光部の全面に露光し、
(7)アルカリ性現像液に浸漬しそして
(8)100〜300℃の温度に加熱してアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂をパターン化する、ことを特徴とする硬化膜の製造法または上記工程(5)と工程(6)の前後を逆にした製造法によって達成される。
また、本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の上記製造法によって得られた硬化膜からなる電子部品の保護膜、平坦化膜または層間絶縁膜によって達成される。
【0006】
(A)感放射線性樹脂組成物
(A)本発明の製造法において、感放射線性樹脂組成物としては、アルカリ可溶性樹脂特にノボラック樹脂、感放射線性化合物、溶剤および必要においてその他の添加物からなるのが好適である。
【0007】
ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られる。この際使用されるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、,p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール、ビスフェノールA、ジヒドロキシ安息香酸エステル、没食子酸エステル、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール等を挙げることができる。これらの化合物のうちo−クレゾール、m−クレゾール、,p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール等が好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0008】
また、上記フェノール類と重縮合するアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−エチルベンズアルデヒド、m−エチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ノルマルブチルアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド等を挙げることができる。これらのうち、特にホルムアルデヒドを好適に用いることができる。これらのアルデヒド類は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。アルデヒド類はフェノール類に対して、通常、0.7〜3モル、好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
【0009】
酸触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、酢酸、シュウ酸等を使用することができる。その使用量は、フェノール類1モル当たり1×10-4〜5×10-1モルが好ましい。
重縮合の反応には、通常、反応媒質として水が用いられるが、重縮合の反応において使用するフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として親水性溶媒を使用することもできる。この際使用される溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類を挙げることができる。これらの反応媒質の使用量は、反応原料100重量部当たり、20〜100重量部が好ましい。
【0010】
縮合の反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜調節することができるが、通常、10〜200℃である。重縮合の反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸触媒及び反応媒質を除去するため、一般的には温度を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮発分を留去し、ノボラック樹脂を回収する。
また、ノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、2,000〜20,000の範囲であり、3,000〜15,000の範囲であることが好ましい。Mwが20,000を超えると、組成物をウェハーに均一に塗布することが困難となる場合があり、さらに現像性及び感度が低下する場合がある。またMwが2,000未満であると、上層膜としての耐アルカリ性が低下する傾向がある。
【0011】
なお、熱硬化膜の用途がLCD用途等の層間絶縁膜として使用される場合、感放射線性樹脂組成物はポジ型が好ましい。感放射線性組成物がネガ型の場合、ほぼ全面を露光するため、露光機レンズの負担が大きく、レンズの性能劣化の原因になる。また、露光枠と露光枠のつなぎ目に露光ムラが生ずるなどの問題がある。感放射線性組成物がポジ型の場合、露光面積が少なく、つなぎ目の露光ムラは生じない。このような点から、感放射線性組成物はポジ型が好ましい。
【0012】
本発明に使用される感放射線性化合物としては、ポリヒドロキシ化合物の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルおよび1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステルなどが挙げられ、特に、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが好ましい。
【0013】
感放射線性化合物は、例えば、ポリヒドロキシ化合物とキノンジアジドスルホニルクロリドとを塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られる。通常、ポリヒドロキシ化合物の全水酸基に対するキノンジアジドスルホン酸エステルの割合(平均エステル化率)は、20%以上100%以下であり、好ましくは40%以上95%以下である。平均エステル化率が低すぎると、パターン形成が難しく、高すぎると感度の低下を招くことがある。
ここで、用いられるポリヒドロキシ化合物としては、特に限定される物ではないが、具体例として下記に示す化合物が挙げられる。
【0014】
【化1】
式中、X1〜X15は、それぞれ相互に同一または異なり、水素原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、C6〜C10のアリール基または水酸基である。ただし、X1〜X5およびX6〜X10のそれぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。また、Y1は、水素原子またはC1〜C4のアルキル基である。
【0015】
【化2】
式中、X16〜X30は、前記X1〜X15と同様である。ただし、X16〜X20、X21〜X25およびX26〜X30のそれぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。また、Y2〜Y4は、それぞれ相互に同一または異なり、水素原子またはC1〜C4のアルキル基である。
【0016】
【化3】
式中、X31〜X44は、前記X1〜X15と同様である。ただし、X31〜X35において少なくとも1つは水酸基である。また、Y5〜Y8は、それぞれ相互に同一または異なり水素原子またはC1〜C4のアルキル基である。
【0017】
【化4】
式中、X45〜X58は、それぞれ相互に同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、C5〜C7のシクロアルキル基または水酸基である。ただし、X45〜X48およびX49〜X53のそれぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。また、Y9およびY10は、それぞれ相互に同一または異なり水素原子、C1〜C4のアルキル基またはC5〜C7のシクロアルキル基である。
【0018】
【化5】
式中、X59〜X80は、前記X45〜X58と同様である。ただし、X59〜X63、X64〜X67、X72〜X75およびX76〜X80のそれぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。また、Y11〜Y18は、それぞれ相互に同一または異なり水素原子またはC1〜C4のアルキル基である。
【0019】
【化6】
式中、X81〜X90はそれぞれ相互に同一または異なり、水素原子、C1〜C4のアルコキシ基、C6〜C10のアリール基または水酸基である。ただし、X81〜X90の組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。
【0020】
本発明の組成物においては、感放射線性化合物は、樹脂(A)100重量部当たり、5〜60重量部、特に10〜50重量部の割合で使用することが好ましい。また、感放射線性化合物は単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明の組成物中に占める1,2−キノンジアジドスルホニル残基の総重量は、組成物の全固形分に対する割合として、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%となるように調節される。
【0021】
本発明における感放射線性樹脂組成物には、増感剤、界面活性剤、溶解促進剤等の各種配合剤を配合することができる。
増感剤は、組成物の感度を向上させるために配合されるものである。このような増感剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−1,4−ベンゾチアジン類、ウラゾール類、ヒダントイン類、パルビツール酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサン類、マレイミド類等が挙げられる。これらの増感剤の配合量は、感放射線性化合物100重量部に対し、通常、50重量部以下である。
【0022】
また界面活性剤は、組成物の塗布性や現像性を改良するために配合されるものである。このような界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、エフトップEF301,EF303,EF352(商品名、新秋田化成(株)製)、メガファックス F171,F172,F173(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード FC430,FC431(商品名、住友スリーエム(株)製)、アサヒガード AG710,サーフロン S−382,SC−101,SC−102,SC−103,SC−104,SC−105,SC−106(商品名、旭硝子(株)製)、KP341(商品名、信越化学工業(株)製)、ポリフロー No.75、No.95(商品名、共栄社、油脂化学工業(株)製)等が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常、2重量部以下である。
【0023】
本発明において、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進する目的で、低分子量のフェノール化合物の溶解促進剤を添加することができる。この溶解促進剤としては、ベンゼン環数が2〜5のフェノール化合物が好適であり、例えば下記式(1)〜(9)で表される化合物を例示することができる。
【0024】
【化7】
a、bおよびcは、それぞれ0〜3の数であり(ただし、いずれもが0の場合は除く)、x、yおよびzはそれぞれ0〜3の数であり、そしてa+x≦5、b+y≦5およびc+z≦5(ただし、(3)および(4)についてはb+y≦4である)である。
【0025】
かかる溶解促進剤の配合量は、通常、樹脂100重量部当たり、50重量部以下である。
【0026】
溶剤
下層膜として使用するアルカリ可溶性樹脂とインターミキシングを防ぐため以上のような非プロトン性溶媒が挙げられる。
具体的には、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−プロポキシプロピオン酸メチル、2−プロポキシプロピオン酸エチル、2−プロポキシプロピオン酸プロピル、2−プロポキシプ^ノン、4−ヘプタノン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−オクチルケトン、メチル−n−ドデシルケトン、エチル−n−ペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、n−プロピルイソプロピルケトン、ジ−n−ブチルケトン、ジ−n−ペンチルケトン等の脂肪族モノケトン:および2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、2−エチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2−t−ブチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、シクロウンデカノン等の脂環式モノケトンを挙げることができる。
【0027】
これらの有機溶剤は、2種以上組み合わせて用いることもできる。
本願発明では、これらのうちでも、特に下層膜とのインターミキシングを起こさない溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノンなどが好適に用いられる。
本発明に係る感放射線性樹脂組成物の溶液中の濃度は、使用目的によって適宜選択され、特に限定されるものではないが、通常5〜50重量%程度であることが望ましい。
【0028】
本発明における感放射線性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂、感放射線性化合物、溶剤及び必要に応じて前述した各種の配合剤を、例えば固形分濃度が10〜50重量%となるように溶剤に溶解させ、孔径0.2μm程度のフィルターで濾過することによって有利に調製される。
この組成物は、これを回転塗布(スピンコート)、流し塗布、ロール塗布等によって、以下に詳細に記述する下層膜(B)上に塗布され、所定のパターンを形成するための放射線、好ましくは紫外線、遠紫外線又は電子線の照射を受け、現像液で現像されることにより、パターンに形成される。
【0029】
組成物の現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−(4,3,0)−5−ノネン等のアルカリ性化合物を、濃度が例えば0.1〜10重量%となるように溶解してなるアルカリ性水溶液が使用される。また該現像液には、水溶性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類や界面活性剤を適量添加して使用することもできる。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を用いて現像を行なった場合は、一般には引き続き水でリンスを行なうことが好ましい。
【0030】
(B)熱硬化性樹脂組成物
熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂[B]、密着助剤、溶剤および必要に応じてその他の添加物からなるのが好適である。
本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]は、(b−1)不飽和カルボン酸と(b−2)エポキシ基を含有するラジカル重合性化合物と、必要に応じて(b−3)上記の(b−1)、(b−2)と共重合しうる他のラジカル重合性化合物との共重合体である。
不飽和カルボン酸(b−1)としては、例えばエチレン性不飽和二重結合を有する不飽和カルボン酸を好ましいものとして挙げられる。
【0031】
このような不飽和カルボン酸(b−1)の具体例としては、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、o−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、p−ビニル安息香酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸などのジカルボン酸が挙げられる。
これらのうち、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸などが好ましく用いられる。
【0032】
また、本発明では、不飽和カルボン酸(b−1)として、カルボン酸基の一部が遊離のまま残存している、上記不飽和カルボン酸の部分エステル化物または部分アミド化物、例えば不飽和ジカルボン酸のハーフエステルまたはハーフアミドを用いることもできる。
このような不飽和カルボン酸のハーフエステルまたはハーフアミドとしては、例えばイタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチルなどが好ましく用いられる。
これらの不飽和カルボン酸は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0033】
エポキシ基を含有するラジカル重合性化合物(b−2)としては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−n−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α−n−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート等のメタクリル酸エステル類;o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,4−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,5−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,6−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,4−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,6ートリグリシジルオキシメチルスチレン、3,4,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,4,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン等のスチレン類などが挙げられる。
【0034】
これらのうち、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが好ましく用いられる。
これらの化合物(b−2)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0035】
本発明で用いられる他のラジカル重合性化合物(b−3)としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−i−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸プロバギル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリル酸アントラセニル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸フリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ピラニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェネシル、(メタ)アクリル酸クレジル、(メタ)アクリル酸−1,1,1−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ−i−プロピル、(メタ)アクリル酸トリフェニルメチル、(メタ)アクリル酸クミル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−アミド、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミド、(メタ)アクリル酸−N,N−ジプロピルアミド、(メタ)アクリル酸−アニリド、(メタ)アクリロニトリルなどの(メタ)アクリロイル基含有ラジカル重合性化合物;アクロレイン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−メトキシメチルスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、クロロメチルスチレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステルなどが挙げられる。
【0036】
これらのうち、スチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、メタクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ベンジル、ブタジエン、イソプレンなどが好ましく用いられる。これらの化合物を共重合成分として用いることにより、ポリマーのアルカリ溶解性、ガラス転移温度、誘電率などをコントロールすることができ、その結果、解像度、残膜率などのレジストとしての性能や、透明性、耐熱性などの永久膜としての性能が向上することができる。
これらの化合物(b−3)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0037】
本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]は、上記の各化合物を共重合させることにより得られる。共重合体は不飽和カルボン酸(b−1)成分を、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは10〜40重量%の量で、エポキシ基含有ラジカル重合性化合物(b−2)を、好ましくは5〜90重量%、特に好ましくは30〜70重量%の量で、そして他のラジカル重合性化合物(b−3)の重合単位を、好ましくは70重量%以下、特に好ましくは20〜60重量%の量で含有している。
【0038】
不飽和カルボン酸(b−1)成分の含量が5重量%未満であると、得られる被膜はアルカリ水溶液からなる現像液に対する溶解性が低下し現像性が悪化して、感度が低下する場合がある。一方50重量%を超えると、得られる被膜はアルカリ水溶液に対する溶解性が大きくなりすぎて、得られるレジストパターンの残膜率が悪化する場合がある。また、エポキシ基化合物(b−2)成分の含量が5重量%未満であると、得られる被膜は架橋密度が不足して耐熱性や耐薬品性が劣ることがあり、一方90重量%を超えると、得られる被膜はアルカリ水溶液に対する溶解性が低下して現像性が悪化したり、感度が低下する場合がある。さらに、他のラジカル重合性化合物(b−3)成分の含量が70重量%を超える場合には、ポリマーのアルカリ水溶液からなる現像液に対する溶解性のバランスが悪くなり、パターニングが困難になる場合がある。
【0039】
本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という)が、通常、2×103〜1×105、好ましくは5×103〜5×104であることが望ましい。Mwが2×103未満であると、得られる被膜は、現像性、残膜率などが低下したり、またパターン形状、耐熱性などに劣ることがあり、一方1×105を超えると、感度が低下したりパターン形状に劣ることがある。
上記のような本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]は、不飽和カルボン酸(b−1)と、エポキシ基含有化合物(b−2)と、場合によりさらに他のラジカル重合性化合物(b−3)を、種々の重合方法により共重合させることによって得られるが、溶媒中で、触媒(重合開始剤)の存在下に共重合させる方法が好ましい。
【0040】
共重合に用いられる溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの極性溶媒が挙げられる。
これらの溶媒は、重合性化合物[(b−1)、(b−2)および(b−3)]の合計100重量部に対して、通常20〜1000重量部の量で用いられる。
【0041】
また、触媒としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものを広く用いることができ、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1’−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物および過酸化水素などを用いることができる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型重合開始剤としてもよい。
さらに、上記共重合において、α−メチルスチレンダイマーなどの分子量調節剤を添加することもできる。
【0042】
上記熱硬化性樹脂[B]は、不飽和カルボン酸(b−1)に由来するカルボキシル基とエポキシ基含有化合物(b−2)に由来するエポキシ基とを有しており、アルカリ可溶性と自己架橋性とを有する。また、熱硬化性樹脂[B]は、アルカリ水溶液に対して適度の溶解性を有しており、高感度、高残膜率、現像性などに優れた感放射線性樹脂組成物を与える。さらに熱硬化性樹脂[B]を用いることによって得られるレジストパターンは、耐熱性、基板との密着性、可視光域での透明性、耐薬品性などの諸特性に優れる。
【0043】
熱硬化性樹脂組成物は基板との密着性を向上させるため密着助剤を含有することができる。かかる密着助剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランが好ましく用いられる。
【0044】
溶剤
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、上記のような共重合体と、この共重合体を溶解する有機溶剤とからなる。
【0045】
このような有機溶剤としては、上述したような共重合体を製造する際に用いた有機溶剤(溶媒)であってもよく、また共重合体を製造する際に用いた有機溶剤でなくてもよいが、下記のような有機溶剤が挙げられる。具体的には、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸プロピル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル類;メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−プロポキシプロピオン酸メチル、2−プロポキシプロピオン酸エチル、2−プロポキシプロピオン酸プロピル、2−プロポキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのアルコキシカルボン酸エステル類;プロピレングリコール(モノ)メチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコール(モノ)アルキルエーテル類;プロピレングリコール(モノ)ジ−n−ブチルケトン、ジ−n−ペンチルケトン等の脂肪族モノケトン;および2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、2−エチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2−t−ブチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、シクロウンデカノン等の脂環式モノケトンを挙げることができる。これらのうち好ましくは、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、メチル−n−ヘキシルケトン等を挙げることができる。
【0046】
これらの有機溶剤は、2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明では、これらのうちでも、共重合体の溶解性に優れている有機溶剤が好ましく、具体的に、特に乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、ジアセトンアルコールなどが好適に用いられる。
【0047】
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、共重合体が上記のような溶剤に溶解された溶液として調製されるが、この溶液中の共重合体(固形分)濃度は、使用目的によって適宜選択され、特に限定されるものではないが、通常、5〜50重量%程度であることが望ましい。
【0048】
熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性、基板との密着性をさらに向上させる目的で、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するラジカル重合性を有さない化合物を含むことができる。このような化合物としては、例えばエピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート807(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピコート152、同154(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)、EPPN201、同202(商品名;日本化薬(株)製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂;EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(商品名;日本化薬(株)製)、エピコート180S75(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート1032H60、同XY−4000(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などのポリフェノール型エポキシ樹脂;CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(商品名;チバガイギー(株)製)、ERL−4234、4299、4221、4206(商品名;U.C.C社製)、ショーダイン509(商品名;昭和電工(株)製)、エピクロン200、同400(商品名;大日本インキ(株)製)、エピコート871、同872(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)、ED−5661、同5662(商品名;セラニーズコーティング(株)製)などの環状脂肪族エポキシ樹脂;エポライト100MF(共栄社油脂化学工業(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)などの脂肪族ポリグリシジルエーテルが挙げられる。
これらの化合物は、熱硬化性樹脂[B]100重量部に対して、50重量部以下の量で必要に応じて用いられる。
【0049】
さらに熱硬化性樹脂組成物には、ストリエーション(塗布すじあと)の防止、現像性の向上などの目的で、界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤;DC11PA、SH28PA、ST94PA、ST103PA、SH190、同192、同194、SF2902L、同2904、同2908、同2909、SRX280A、同294A、同298(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)などのポリシロキサン系界面活性剤;エフトップEF301、同303、同352(新秋田化成(株)製)、メガファックF−171、同F−172、同F−173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)などのフッ素系界面活性剤;オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo. 57、同95(共栄社油脂化学工業(株)製)などの(メタ)アクリル酸共重合体系界面活性剤が挙げられる。
【0050】
上記界面活性剤は、樹脂[B]の固形分に対して、5重量%以下、好ましくは1重量%以下の量で必要に応じて用いられる。
さらに樹脂[B]は、必要に応じて帯電防止剤、保存安定剤、消泡剤、顔料、染料などを含んでいてもよい。
【0051】
感放射線性樹脂組成物の調製
本発明における感放射線性樹脂組成物は、ノボラック樹脂、キノンジアジド化合物および必要に応じて界面活性剤などの添加剤を均一に混合し、常法により、有機溶剤に溶解して調製される。
【0052】
熱硬化性樹脂組成物の調製
熱硬化性樹脂は、上記[B]成分および必要に応じて密着助剤やその他の添加剤を均一に混合することにより、通常有機溶剤に溶解して用いられる。
【0053】
上記感放射線性樹脂組成物および熱硬化性樹脂ともに調製使用前にろ過される。ろ過の手段としては、例えば孔径0.2〜1.0μmのミリポアフィルターなどが挙げられる。
【0054】
本発明によれば、これらの組成物および樹脂を用いて、例えば以下のようにして、熱硬化性樹脂硬化膜を形成することができる。
(1) 調製した熱硬化性樹脂組成物を、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法などにより基板表面に塗布する。その後、該塗布された基板をプリベークして有機溶剤を除去し、組成物の塗膜を基板の上に形成する。
プリベークの温度は、組成物の成分、使用割合、有機溶剤の種類などにより適宜決められばよく、通常、50〜200℃、好ましくは、70〜170℃さらに好ましくは80〜150℃である。また、プリベークの時間は、通常、30秒〜15分程度でよい。
【0055】
(2) 調製した感放射性樹脂組成物の溶液を、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法などにより上記熱硬化性樹脂塗布基板表面に塗布する。その後、塗布された該基板をプリベークして有機溶剤を除去し、感放射性樹脂組成物の塗膜を基板の上に形成する。
プリベークの温度は、組成物の成分、使用割合、有機溶剤の種類などにより適宜決められばよく、通常、50〜200℃、好ましくは、70〜170℃さらに好ましくは80〜150℃である。また、プリベークの時間は、通常、30秒〜15分程度でよい。
【0056】
(3) 所定のパターン形状を有するマスクを介して放射線を照射する。放射線のエネルギー量、すなわち放射線の種類は、所望の解像度、感放射線性化合物の感応波長などに応じて適宜決めればよく、通常、g線(波長436nm)、h線(405nm)、i線(波長365nm)などの紫外線、エキシマ(KrF、ArF)レーザーなどの遠紫外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線などの荷電粒子線を用いることができ、好ましくはg線またはi線が用いられる。
放射線照射後、アルカリ現像を行う前に、PEB(露光後ベーク)を室温〜200℃で行う。PEB時間は、通常、0.1〜10分間程度でよい。
【0057】
(4)続いて現像を行う。上層の感放射線性樹脂組成物の膜の内、該放射線の照射された部分が、アルカリ可溶性となり、現像液に溶出し、その下部にある下層のアルカリ可溶性熱硬化性樹脂も同時に現像液に溶出し、パターンが形成される。現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、N−メチルピロリドン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンなどのアルカリ類からなるアルカリ水溶液を用いることができる。該アルカリ水溶性の濃度は、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜4.0重量%である。更に好ましくは0.5〜3.0重量%である。
【0058】
また上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒、界面活性剤などを適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像時間は、通常10〜240秒間であり、また現像方法は液盛り法、ディッピング法などのいずれでもよい。現像後、流水洗浄を30〜240秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、基板上の水分を除去し、パターン状被膜が形成される。
【0059】
(5)次にプレベークより高温で再度例えば80〜250℃で、所定時間ベークすることにより、下層膜の架橋を促進し、下層膜のアルカリ不溶化を行う。
(6)(3)と同様の光源を用い、全面露光を行い、上層部をアルカリ可溶とする
(7)再度、上記記述のアルカリ現像液に10〜1000秒浸漬し、上層部を現像液に溶解させて下層から剥離する。
(8)(7)で残った下層膜をホットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温度、例えば100〜300℃で、所定時間、ホットプレート、もしくはオーブン加熱処理をすることによって、パターン形成された層間膜を得る。
なお、(5)と(6)の順序は、その逆でもよい。
【0060】
こうして得られる硬化膜を、周波数1MHzで測定した時の比誘電率は、3.5以下、好ましくは3.2以下である。また、該硬化膜は、高解像度、絶縁性、平坦度、耐熱性、透明度などの物性に優れる。したがって、電子部品の保護膜、平坦化膜、層間絶縁膜などに有用であり、特に、液晶表示素子、集積回路素子および固体撮像素子の層間絶縁膜に有用である。
【0061】
【実施例1〜5】
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
【0062】
(1)上層感放射線性樹脂組成物の調製
表1に示す組成物に界面活性剤としてF−173を0.01g添加し、混合溶解した後、孔径0.50μmのミリポアフィルターでろ過して、上層用の感放射線性樹脂組成物(A)を調製した。
【0063】
(2) 下層熱硬化性樹脂組成物の調製
表2に示す共重合体10g、及び密着助剤としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.05g、界面活性剤としてF−172 0.005gを混合し、固形分濃度が30重量%になるようにジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解させた後、孔径0.22μmのミリポアフィルターで濾過して下層用の熱硬化性樹脂組成物(B)を調製した。
【0064】
(3) 塗布
上記で得られた組成物(B)を、スピンナーを用いてシリコン基板上に塗布した後、90℃のホットプレート上で60秒間プリベークして、膜厚3.0μmの塗膜を形成した。次に、組成物溶液(A)をスピンナーを用いてシリコン基板のこの塗膜上に塗布した後、90℃のホットプレート上で60秒間プリベークして、膜厚1.5μmの塗膜を形成した。
【0065】
(4) パターニング
上記で塗膜を形成したシリコン基板上に、所定のパターンを有するマスクを置き、波長365nm、光強度10mW/cm2の紫外線を空気中で50mJ/cm2のエネルギー量となるように照射した。次いで2.38wt%(0.26N)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、23℃×50秒間の現像を行い、上層膜及び下層膜を一括にポジ型にパターンニングした。次に超純水で60秒のリンスを行った。
【0066】
(5) 上層感放射線性膜の剥離
(4)でパターンニングした基板を125℃×10分ベークした後、波長365nm、光強度10mW/cm2の紫外線を空気中で300mJ/cm2のエネルギー量となるように全面照射した。次いで2.38wt%(0.26N)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、23℃×180秒間の現像を行い、上層膜部分のみの現像を行った(このとき下層部はアルカリ現像液に不溶化)。次に超純水で60秒のリンスを行った。
【0067】
(6)硬化膜の形成
このようにして得られたポジ型のパターンを250℃×1時間加熱することにより硬化膜を得た。
【0068】
[比較例1〜3]
比較例1は[B−1]に感光剤(PAC;Photo Acid Compound)PAC−1を28重量部添加し、比較例2は[B−3]にPAC−2を37重量部添加し、それぞれ単層で(1)、(3)、(6)の操作を行い硬化膜を形成した結果を示した。
【0069】
〔解像度の評価〕
上記のようにして形成された薄膜において、解像している最小のスペースパターンの寸法を走査型電子顕微鏡で測定した。結果を表2に示す。
【0070】
〔比誘電率の測定〕
上記で得られた加熱硬化膜の比誘電率を、室温、1MHzの条件で誘電率測定装置(ヒューレット・パッカード社製)を用いて測定した。結果を表2に示す。
【0071】
〔耐熱性の評価〕
硬化膜の膜厚を測定した後、硬化膜の形成されたシリコン基板を、さらに250℃のオーブン内で30分間加熱した。そして、加熱処理後の膜厚を測定し、この硬化膜の残膜率を求めた。
加熱による残膜率が95%より優るもの、90〜95%のもの、および90%未満のものを、それぞれ、耐熱性が良好(○)、普通(△)および不良(×)と評価した。結果を表2に示す。
【0072】
〔平坦度の評価〕
前記(1)〜(3)において、シリコン基板の代わりに、表面粗さ1.0μmのシリコン酸化膜基板を用いた以外は、(1)〜(3)と同様の操作にて、硬化膜をシリコン酸化膜基板の上に形成した。
そして、接触式の膜厚測定器を用いて、該硬化膜の段差を測定し、段差の最大値が5%未満のもの、および5%以上のものを、それぞれ、平坦度が良好(○)および不良(×)と評価した。結果を表2に示す。
【0073】
〔透明性の評価〕
前記(1)〜(3)において、シリコン基板の代わりに、ガラス基板〔商品名:コーニング7059(コーニング社製)〕を用いた以外は、(1)〜(3)と同様の操作にて、硬化膜をガラス基板の上に形成した。
【0074】
[合成例1] 樹脂a−1の合成
冷却管、攪拌機および温度計を装着したフラスコに、メタクレゾール57g(0.6mol)、パラクレゾール38g(0.4mol)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液75.5g(ホルムアルデヒド0.93mol)、シュウ酸二水和物0.63g(0.005mol)、メチルイソブチルケトン264gを仕込んだ後、フラスコを油浴中に浸し、反応液を還流させながら、攪拌下4時間重縮合を行った。次いで油浴の温度を3時間かけて昇温し、その後に、フラスコ内の圧力を30〜50mHgまで減圧し、揮発分を除去し、溶融している樹脂aを室温まで冷却して回収した。この樹脂を酢酸エチルに樹脂成分が30%になるように溶解した後、この溶液重量の1.3倍量のメタノールと、0.9倍量の水を加えて、攪拌放置した。次いで2層に分離した下層を取り出し、濃縮し、乾燥して樹脂aを回収した。この樹脂(MW8000)を樹脂a−1とした。
【0075】
[合成例2] 樹脂a−2の合成
メタクレゾール76g(0.8mol)、2,3−キシレノール13.9g(0.12mol)、3,4−キシレノール9.3g(0.08mol)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液78g(ホルムアルデヒド0.96mol)、シュウ酸二水和物0.63g(0.005mol)、メチルイソブチルケトン264gを使用した以外は上記合成例1と同様に樹脂a−2を合成した。
【0076】
なお、PAC−1およびPAC−2は以下の方法により合成した。
【0077】
[合成例3](PAC−1の合成)
下記化合物(イ)4.28g(0.01mol)をテトラヒドロフラン30gに溶解し、トリエチルアミン2.8g(0.028mol)を添加した。該溶液を0〜5℃に冷却しながら、30分をかけて、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド7.11g(0.025mol)を添加した。5時間後、析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過した後、脱イオン水で希釈した0.2%重量塩酸水2,000mlに再沈し、ろ過した後、3度水洗を繰り返した後、40℃で真空乾燥させた後、9.2gの縮合化合物を得た。この化合物をPAC−1とした。
【0078】
[合成例4](PAC−2の合成)
下記化合物(イ)に変えて下記化合物(ロ)3.68g(0.01mol)、トリエチルアミン1.67g(0.0165mol)、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド4.3g(0.015mol)を使用した以外は上記同様に実験を行い6gの縮合化合物を得た。この化合物をPAC−2とした。
【0079】
【化8】
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、通常パターンニングするのに不適当な熱硬化性樹脂組成物が良好な感度及び解像度で得られ、しかも熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化膜は、低誘電率で、平坦度、耐熱性、透明性、絶縁性などの物性に優れる。特に、耐熱性は250℃で30分間加熱後も光線透過率が非常に良好である。
したがって、電子部品の保護膜、平坦化膜および層間絶縁膜に有用であり、特に液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの層間絶縁膜に有用である。
Claims (4)
- (1)基板上にアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でベークし、
(2)その上に、感放射線性樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でプレベークし、
(3)所定のマスクを介して放射線を照射しそして室温ないし200℃の温度でベークし、
(4)アルカリ性現像液で現像し、
(5)工程(1)〜(3)で採用した温度よりも高い温度でベークしてアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂の架橋による硬化を促進させ、
(6)現像液に残った未露光部の全面に露光し、
(7)アルカリ性現像液に浸漬しそして
(8)100〜300℃の温度に加熱してアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂をパターン化する、ことを特徴とする硬化膜の製造法。 - 請求項1の方法において、工程(5)と工程(6)の前後を逆にして実行することを特徴とする硬化膜の製造法。
- 請求項1または2に記載の製造法で得られた硬化膜からなる電子部品の保護膜、平坦化膜または層間絶縁膜。
- 請求項1または2に記載の製造法で得られた硬化膜からなる、液晶表示素子、集積回路素子または固体撮像素子のための層間絶縁膜。
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