JP3756728B2 - 土の変形特性の制御方法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、土の強度の改良方法に係るものであって、土の変形特性の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
土とは、主として岩石の風化作用によってできた比較的粒径の小さい粒の集合体であり、土質工学でいう「土」は、地盤を構成するあらゆる材料を含んでいるため、岩塊から粘土に至るまで、その粒子の大きさも広範囲であり、また、構成する材料も純粋な鉱物から産業廃棄物までいろいろな種類のものを含んでいる。たとえば、有機物含有量の高い河川、湖沼、運河、海域などに堆積したヘドロ、セメント等の固化材の添加によって改質された浚渫埋立土も含まれる。したがって、その挙動はきわめて複雑で変化に富んでいる。
【0003】
通常、盛土や道路の施工等を行なう際、大量の土質材料の締固め特性や路盤としての適否を試験することは容易ではない。そのため、粒度試験やコンシステンシー試験のような簡単な試験の結果から土の分類名を調べて、その土の工学的性質がおおよそ判定可能となるように、多くの資料に基づいて土を分類し、分類名が付与されている。
【0004】
土は、土粒子と間隙からなり、間隙には水や空気が存在している。土は、含水比の低下とともに、液体、塑性体、半固体および固体としての性状を示し、この状態の境界を示す含水比をコンシステンシー限界と呼び、それぞれの境界は、液性限界、塑性限界、収縮限界と定義されている。塑性限界以下の含水状態では、土は高いせん断強度を示すが非弾性的である。収縮限界以下の含水状態では、含水量が減少しても体積は減少しないという性状を示す。
【0005】
たとえば以上のような知見も含めて、これまでに得られている土に関しての知識や経験を踏まえて、環境保全、盛土・構造物基礎などの本構造、あるいは仮設構造のためなど、種々の目的で土の強度の改良が試みられている。たとえば、各種の処理対象土からなる地盤の改良工事においては、その表層部にセセント系固化材を添加混合して改良層を造成する浅層改良等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の工法では、処理対象土の変形係数や破壊ひずみなどの特性を用途に応じて自在に制御することができなかった。たとえば、一軸圧縮強さを有する通常の土において、元の一軸圧縮強さを保持しながら変形係数を小さくするとともに破壊歪みを大きくする方法は知られていなかった。また一軸圧縮強さを有しない汚泥等をセメント系固化材で固化処理した固化処理土は、圧縮強度は大きいが破壊歪みが小さく(すなわち変形係数が大きく)、通常の土とは特性が大きく異なるので、破砕、ときほぐしを行い変形特性を改善しなければならないが、やはり目的に応じて特性を自在に制御できるものではなかった。
【0007】
ここで一軸圧縮強さとは、一軸圧縮試験における供試体の最大圧縮応力qu で表すことができるものである。
【0008】
土の一軸圧縮強さを求めるための前記一軸圧縮試験は、自立する土の円柱供試体を側圧を加えることなく軸方向に圧縮して破壊する試験であり、JIS A 1216に規定されている。透水性の低い粘性土を対象とする非圧密非排水試験であり、もっとも簡単な土のせん断試験として広く用いられている。
【0009】
あまり堅くない飽和粘土は非圧密非排水条件で内部摩擦角φu =0となり、全応力によらず一定の非排水せん断強さ(Cu )を示し、とくに軟弱粘土では、Cu =qu /2を粘着力とし、φu =0方が安定解析に広く用いられる。一軸圧縮試験におけるせん断面の傾き、クリープや強度異方性等実際問題の条件と比べてCu を過大評価する要因があるが、一方試料採取や整形に伴う乱れが避けられず、これが上記の要因と相殺された一応妥当な結果を与えるものと考えられている。
【0010】
一軸圧縮強さ等についての知識が以上のように深められてきており、その試験方法も確立されてきてはいるが、実際の施工においては、前記のとおり土の変形特性を自在に制御して、より負担を少くして、工期の短縮やコスト低減、さらには施工品質向上や安定化を図ることは容易ではなかった。
【0011】
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの従来の実際上の問題点を解消するためになされたものであって、処理対象土の変形係数や破壊ひずみなどの特性を目的、用途に応じて自在に制御できるようにすることを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、一軸圧縮強さを有する土に1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加することにより、元の一軸圧縮強さと同等の一軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を元の変形係数よりも小さくし、その破壊ひずみを元の破壊ひずみよりも大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法を提供し、第2には、一軸圧縮強さを有する土に、1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加することにより、元の一軸圧縮強さと同等の一軸圧縮強さを維持しながら、繊維質物質のみまたは前記高分子系改良材のみ添加した場合よりも、変形係数を小さくし、破壊ひずみを大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法を提供する。
【0013】
また、この出願の発明は、第3には、一軸圧縮強さを有しない土に1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加した後、これを固化処理することにより、一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土の変形係数よりも小さくし、その破壊ひずみを一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土の破壊ひずみよりも大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法を提供し、第4には、前記一軸圧縮強さを有しない土に1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加した後、これを固化処理することにより、一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、繊維質物質のみまたは前記高分子系改良材のみ添加した場合よりも、変形係数を小さくし、破壊ひずみを大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法を提供する。
【0014】
そして、この出願の発明は、第5には、前記固化処理が、脱水、乾燥、および固化材の添加の少くとも一種の処理として行われることを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法を、第には、前記のいずれかの土の変形特性の制御方法において、繊維質物質と新しい高分子系改良材を添加した土に機械的剪断応力を加えることにより前記土を団粒化することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は、上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0016】
この出願の発明による土の変形特性の制御方法は、あらゆる土の変形特性を向上させるものであるが、その適用対象土としては、一軸圧縮強さを測定出来るような土と、一軸圧縮強さが測定できないような土の2つに分けて考えることができる。
【0017】
(1)一軸圧縮強さを測定できる土の場合
図1は、(1−1)に示す特性を持つ一軸圧縮強さを有する処理対象土に高分子系改良材を1.0kg/m3 添加した場合(1−2)と、さらに繊維質物質を添加した場合(1−3)の圧縮ひずみと圧縮応力との関係を示したものである。
【0018】
繊維質物質と高分子系改良材とを添加すること(1−3)により、一軸圧縮強さは、元の土(1−1)さらには高分子系改良材のみを添加した土(1−2)よりも増大し、変形係数(図1の各々のグラフの接線の傾きで表される)は小さくなる。すなわち、繊維質物質と高分子系改良材とを添加した土の特性は破壊しにくく、残留強度の保持が可能となり、ねばり強い土構造物を構築する上で、非常に有益であるといえる。
【0019】
このようにして土の変形特性が制御された土は、既存の地盤の上に盛土して使用する各種用途に適しており、また軟弱地盤の浅層改良にも適している。しかも、この場合には、前記固化材を加えるなどの固化処理のみを行なった場合に比べて、はじめから団粒化しているので従来の技術で述べたように特性改善のために破砕、ときほぐしする必要がない。
【0020】
(2)一軸圧縮強さが測定できない土
一軸圧縮強さが測定できない土の一例として、たとえば、含水比の高い未改良土を対象として考えることができる。この出願の発明の場合には、まずこの未改良土に繊維質物質と高分子系改良材を添加する。次いで固化処理を行なう。具体的にはセメント系固化材を加える。これにより、応力−ひずみ線図において従来知られていなかったような特性の制御が行なわれ、団粒化した改良土が得られる。
【0021】
▲1▼一軸圧縮強さを50kN/m2 に調製した土との比較
図2には、一軸圧縮強さが測定できない前記未改良土にセメントなどの固化材を添加して一軸圧縮強さを50kN/m2 に調製した調製土(2−1)の場合の圧縮ひずみと圧縮応力との関係を示している。
【0022】
また、図2には、これと比較して、前記未改良土に高分子系改良材を1.0kg/m3 を添加して攪拌した後、固化材を加えた場合(2−2)と、さらに繊維質物質を添加して攪拌した後、固化材を加えた場合(2−3)を示している。
【0023】
繊維質物質と高分子系改良材を添加することにより、一軸圧縮強さは調製土(2−1)の場合、さらには、高分子系改良材を添加した調製土(2−2)の場合と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、変形係数は調製土(2−1)の変形係数よりも小さくなり、破壊ひずみは前記の調製土(2−1)および高分子系改良材を添加した調製土(2−2)の破壊ひずみよりも大きくなる。すなわち、土の特性は破壊しにくく残留強度の保持が可能となり、ねばり強い土構造物を構築する上で非常に有益である。
【0024】
▲2▼一軸圧縮強さを100kN/m2 に調製した土との比較
図3には、一軸圧縮強さが測定できない前記未改良土にセメントなどの固化材を添加して一軸圧縮強さを100kN/m2 に調製した調製土(3−1)の場合の圧縮ひずみと圧縮応力との関係を示している。
【0025】
また、図3には、これと比較して、前記未改良土に高分子系改良材を1.0kg/m3 を添加して攪拌した後、固化材を加えた場合(3−2)と、さらに繊維質物質を添加して攪拌した後、固化材を加えた場合(3−3)を示している。
【0026】
繊維質物質と高分子系改良材を添加することにより、一軸圧縮強さは調製土(3−1)の場合、さらには、高分子系改良材を添加した調製土(3−2)の場合と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、変形係数は調製土(3−1)の変形係数よりも小さくなり、破壊ひずみは調製土(3−1)(3−2)の破壊ひずみよりも大きくなる。すなわち、土の特性は破壊しにくく残留強度の保持が可能となり、ねばり強い土構造物を構築する上で非常に有益である。
【0027】
▲3▼一軸圧縮強さを200kN/m2 に調製した土との比較
図4には、一軸圧縮強さが測定できない前記未改良土にセメントなどの固化材を添加して一軸圧縮強さを200kN/m2 に調製した調製土(4−1)の場合の圧縮ひずみと圧縮応力との関係を示している。
【0028】
また、図4には、これと比較して、前記未改良土に高分子系改良材を1.0kg/m3 を添加して攪拌した後、固化材を加えた場合(4−2)と、さらに繊維質物質を添加して攪拌した後、固化材を加えた場合(4−3)を示している。
【0029】
繊維質物質と高分子系改良材を添加することにより、一軸圧縮強さは調製土(4−1)、さらには、高分子系改良材を添加した調製土(4−2)の場合と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、変形係数は調製土(4−1)の変形係数よりも小さくなり、破壊ひずみは調製土(4−1)(4−2)の破壊ひずみよりも大きくなる。すなわち、土の特性は破壊しにくく残留強度の保持が可能となり、ねばり強い土構造物を構築する上で非常に有益である。
【0030】
以上、一軸圧縮強さが測定できない土を対象とした場合について3つの例を呈示したが、このような土の変形特性の制御によって得られた土は、既存の地盤の上に盛土して使用する補強土盛土に適しており、また軟弱地盤の浅層改良にも適している。しかも、前記固化材を加えるなどの固化処理のみを行なった場合に比べて、はじめから団粒化しているので従来の技術で述べたように破砕、ときほぐしをする必要がなく、従って破砕による強度の低下がない。よって、強度の低下を見越してセメント系固化材を割増しする必要もない。
【0031】
前述した各例においても使用されている高分子系改良材としては、従来より土壌改良材として知られているポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、それらの組合わせによるコポリマーや、それらのポリアルキレングリコールや無水マレイン酸、エポキシ化合物等とのコポリマー等の各種のものが考慮されるが、なかでも水溶性のポリマーが好適なものとして挙げられる。たとえば、前記図1、図2、図3および図4の例においても使用されている、主成分をポリアクリル系ポリマーとする合成水溶性ポリマー粉末(PH7〜8、水分10±2%、嵩比重0.6〜0.7、真比重1.4〜1.5)などが例示される。これらの高分子系改良材については、この出願の発明では、対象土1m3 に対して1kg以上の割合で添加するのが望ましい。
【0032】
また、前述した各例においても使用されている繊維質物質としては、天然、または合成の各種のものでよく、例えば新聞紙の古紙、農業用排ビニール、ポリエチレン、ポリエステルの再生品などが使用できる。これらの繊維質物質については、その形状は、細片状、小片状、糸状、布状等の各種の形状であってよく、たとえば古紙においては、1cm四方以下で、厚さ0.1mm以下のものとして添加することができる。添加量については、高分子系改良材の添加量との相乗効果が大きなものとなるように、対象土の種類、性質に応じて適宜に実験的に定めることができる。たとえばその添加量は対象土1m3 に対し、古紙の場合は望ましくは30kg以上、さらには50kg〜90kgとすることが目安として考慮される。
【0033】
また、セメント固化材の使用も、この添加量の選定においては考慮されることが望ましい。
【0034】
高分子系改良材を少量添加しただけでも強度特性は改善されるが、実際の工事を行う場合において有意な改善を見るには、繊維質物質を添加することが必要となる。また、セメント配合量の少ないものは破壊後の残留強度の保持が可能であり、ねばり強さが特徴的である。セメント配合量が多くなると、破壊ひずみが小さくなり繊維質物質と高分子改良材を混合することの効果が小さくなることがわかる。
【0035】
このように、破壊しにくく残留強度の保持が可能となり、ねばり強さの発現は、低強度の安定処理土に顕著に現れる。
【0036】
以上説明した土の変形特性の制御方法においては、特に土に繊維質物質と高分子系改良材を添加した後に、へらで攪拌するなどの手段でこの土に機械的剪断応力を加えると、前述したように土の特性が破壊しにくくねばり強くなる方向に制御されるとともに、前記土は団粒化する。
【0037】
一般的に一軸圧縮強度が高い改良土に、攪拌のような機械的剪断応力を与えると砕石状になる。また、一軸圧縮強度が低い改良土である場合にはペースト状になる。
【0038】
このように改良土の団粒化は難しい。
【0039】
団粒化するには、適度な圧縮強度と大きな破壊ひずみを改良土が有することが必要条件になる。この出願の発明では、前述したような繊維質物質と高分子系改良材の添加といった操作を行うことにより、適度な圧縮強度と大きな破壊ひずみを得ることができる。そして、機械的剪断応力による動圧と回転運動を与えると、大きな圧縮ひずみ応力を有する処理土は、その空隙率を低下させる。すなわち、空隙率の低下は、処理土を構成する粒子間の距離が短くなることを意味する。
【0040】
その結果、粒子間結合力増大による粘りが発生し、団粒化を可能にする。
【0041】
圧縮応力を100kN/m2 に調整した土を実験対象に、団粒化の試験を行なった結果について説明すると、高分子系改良材無添加の場合には団粒化されず、ペースト状になる。一方、高分子系改良材を1.0kg/m3 添加した土は団粒化する。機械攪拌による剪断応力の与え方により、その粒径を制御できる。
【0042】
たとえば、平行に移動するへらを用いて機械的攪拌を約1分間行い、へらの速度を25,50,75,100cm/secと変化させたところ、へらの速度25cm/secでは団粒化せず、速度50cm/secでは平均粒径2.5cm、速度75cm/secでは平均粒径2.0cm、速度100cm/secでは平均粒径1.0cmと変化する。これは破壊ひずみに関わるもので、大きな機械的剪断応力を与えると細粒化し、与える機械的剪断応力が小さいと大粒になる。
【0043】
しかし、剪断応力が小さすぎると団粒化しない。このように、団粒化するとハンドリング性が向上し、処理後に即時運搬が可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明に係る土の変形特性の制御方法によれば、一軸圧縮強さを有する土もしくは有しない土に繊維質物質と高分子系改良材を添加することにより、処理対象土の変形係数や破壊ひずみなどの特性を用途に応じて自在に制御することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一軸圧縮強さを有する土とこれを対象としたこの発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関係を例示した図である。
【図2】一軸圧縮強さを有しない土に強度調整を施した土とこれを対象とした本発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関係を例示した図である。
【図3】一軸圧縮強さを有しない土に強度調整を施した土とこれを対象とした本発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関係を例示した図である。
【図4】一軸圧縮強さを有しない土に強度調整を施した土とこれを対象とした本発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関係を例示した図である。

Claims (6)

  1. 一軸圧縮強さを有する土に1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加することにより、元の一軸圧縮強さと同等の一軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を元の変形係数よりも小さくし、その破壊ひずみを元の破壊ひずみよりも大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法。
  2. 軸圧縮強さを有する土に、1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加することにより、元の一軸圧縮強さと同等の一軸圧縮強さを維持しながら、繊維質物質のみまたは前記高分子系改良材のみ添加した場合よりも、変形係数を小さくし、破壊ひずみを大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法。
  3. 一軸圧縮強さを有しない土に1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加した後、これを固化処理することにより、一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土の変形係数よりも小さくし、その破壊ひずみを一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土の破壊ひずみよりも大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法。
  4. 一軸圧縮強さを有しない土に1cm四方以下で厚さ0.1mm以下の古紙を対象土1m 3 に対して30〜90kg対象土1m 3 に対して1kg以上の高分子系改良材を添加した後、これを固化処理することにより、一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、繊維質物質のみまたは前記高分子系改良材のみ添加した場合よりも、変形係数を小さくし、破壊ひずみを大きくするように制御することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法。
  5. 前記固化処理が、脱水、乾燥、および固化材の添加の少くとも一種の処理として行われることを特徴とする請求項3または4の既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法。
  6. 請求項1ないしのいずれかの土の変形特性の制御方法において、繊維質物質と新しい高分子系改良材を添加した土に機械的剪断応力を加えることにより前記土を団粒化することを特徴とする既存の地盤への盛土又は軟弱地盤の浅層改良用の土の変形特性の制御方法。
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