JP2001254347A - 土の変形特性の制御方法 - Google Patents

土の変形特性の制御方法

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雅人 森
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清之 堀井
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勝邦 芦野
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】処理対象土の変形係数や破壊ひずみなどの特性
を用途に応じて自在に制御すること。 【解決手段】 (1−1)に示す特性を持つ一軸圧縮強
度を有する処理対象土に高分子改良材を添加する。(1
−2)は高分子改良材を1.0kg/m3 、(1−3)
は2.0kg/m3 添加した場合である。高分子改良材
の添加量が増えるにつれ、一軸圧縮強さは処理対象土よ
りも増大し、変形係数(グラフの接線の傾きで表され
る)は処理対象土の変形係数よりも小さくなり、破壊ひ
ずみは処理対象土の変形係数よりも大きくなる。即ち、
高分子改良材の添加量が増えるにつれ、土の特性は破壊
しにくく、ねばり強くなる方向に制御されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土の強度の改良方
法に係り、特に一軸圧縮強さを有する土の一軸圧縮強さ
を維持しながら、変形係数を元よりも小さくし、破壊ひ
ずみを元よりも大きくできる土の変形特性の制御方法に
関する。
【0002】ここで、土とは、主として岩石の風化作用
によってできた比較的粒径の小さい粒の集合体であり、
土質工学でいう「土」は、地盤を構成するあらゆる材料
を含んでいるため、岩塊から粘度に至るまで、その粒子
の大きさも広範囲であり、また、構成する材料も純粋な
鉱物から産業廃棄物までいろいろな種類のものを含んで
いる。例えば、有機物含有量の多い河川、湖沼、運河、
海域などに堆積したヘドロ、セメント等の固化材によっ
て改質された浚渫埋立土が含まれる。したがって、その
挙動はきわめて複雑で変化に富んでいる。
【0003】盛土や道路の施工等を行なう際、大量の土
質材料の締固め特性や路盤としての適否を試験すること
は容易ではない。そのため、粒度試験やコンシステンシ
ー試験のような簡単な試験の結果から土の分類名を調べ
て、その土の工学的性質をおおよそ判定可能なように、
多くの資料に基づいて土を分類し、分類名が付けられて
いる。
【0004】土は、土粒子と間隙からなり、間隙には水
や空気が存在している。土は、含水比の低下とともに、
液体、塑性体、半固体および固体としての性状を示し、
この状態の境界を示す含水比をコンシステンシー限界と
呼び、それぞれの境界は、液性限界、塑性限界、収縮限
界と定義されている。塑性限界以下の含水状態では、土
は高いせん断強度を示すが非弾性的である。収縮限界以
下の含水状態では、含水量が減少しても体積は減少しな
いという性状を示す。
【0005】また、ここで一軸圧縮強さとは、一軸圧縮
試験における供試体の最大圧縮応力qu で表す。あまり
硬くない飽和粘度は非圧密非排水条件で内部摩擦角φu
=0となり、全応力によらず一定の非排水せん断強さ
(cu )を示す。とくに軟弱粘度では、cu =qu /2
を粘着力とし、φu =0法が安定解析に広く用いられ
る。一軸圧縮試験におけるせん断面の傾き、クリープや
強度異方性等実際問題の条件と比べてcu を過大評価す
る要因があるが、一方試料採取や整形に伴う乱れが避け
られず、これが上記の要因と相殺されて一応妥当な結果
を与えるものと考えられている。
【0006】なお、土の一軸圧縮強さを求めるための前
記一軸圧縮試験は、自立する土の円柱供試体を側圧を加
えることなく軸方向に圧縮して破壊する試験であり、J
ISA 1216に規定されている。透水性の低い粘性
土を対象とする非圧密非排水試験であり、もっとも簡単
な土のせん断試験として広く用いられている。
【0007】
【従来の技術】環境保全、盛土・構造物基礎などの本構
造、あるいは仮設構造のためなど、種々の目的で土の強
度の改良が試みられている。例えば、各種の処理対象土
からなる地盤の改良工事においては、その表層部にセメ
ント系固化材を添加混合して改良層を造成する浅層改良
が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の工法では、処理
対象土の変形係数や破壊ひずみなどの特性を用途に応じ
て自在に制御することができなかった。例えば、一軸圧
縮強さを有する通常の土において、元の一軸圧縮強さを
保持しながら変形係数を小さくするとともに破壊ひずみ
を大きくする方法は知られていなかった。また一軸圧縮
強さを有しない汚泥等をセメント系固化材で固化処理し
た固化処理土は、圧縮強度は大きいが破壊歪みが小さく
(即ち変形係数が大きく)、通常の土とは特性が大きく
異なるので、破砕、ときほぐしを行ない変形特性を改善
しなければならないが、やはり目的に応じて特性を自在
に制御できるものではなかった。
【0009】本発明は、上述した従来の技術の問題点に
鑑みて成されたものであり、処理対象土の変形係数や破
壊ひずみなどの特性を用途に応じて自在に制御すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された土
の変形特性の制御方法は、一軸圧縮強さを有する土に高
分子系改良材を添加することにより、元の一軸圧縮強さ
と同等の一軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を
元の変形係数よりも小さくし、その破壊ひずみを元の破
壊ひずみよりも大きくすることを特徴としている。
【0011】請求項2に記載された土の変形特性の制御
方法は、一軸圧縮強さを有しない土に高分子系改良材を
添加した後、これを固化処理することにより、一軸圧縮
強さを有しない土を固化処理して得られた土と同等の一
軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を一軸圧縮強
さを有しない土を固化処理して得られた土の変形係数よ
りも小さくし、その破壊ひずみを一軸圧縮強さを有しな
い土を固化処理して得られた土の破壊ひずみよりも大き
くすることを特徴としている。
【0012】請求項3に記載された土の変形特性の制御
方法は、請求項1又は2記載の土の変形特性の制御方法
において、前記高分子系改良材の添加量が、添加対象土
1m 3 に対しておおよそ1kg以上であることを特徴と
している。
【0013】請求項4に記載された土の変形特性の制御
方法は、請求項2記載の土の変形特性の制御方法におい
て、前記固化処理が、脱水・乾燥・固化材の添加の各処
理からなる群から選択されたことを特徴としている。
【0014】請求項5に記載された土の変形特性の制御
方法は、請求項1又は2又は3又は4に記載の土の変形
特性の制御方法において、高分子系改良材を添加した土
に機械的剪断応力を加えることにより前記土を団粒化す
ることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る土の変形特性の制御
方法を説明する。本例による土の変形特性の制御方法
は、あらゆる土の変形特性を向上させるものであるが、
その適用対象土としては、一軸圧縮強さを測定できるよ
うな土と、一軸圧縮強さが測定できないような土の2つ
に分けて考えることができる。
【0016】(1)一軸圧縮強さを測定できる土の場合 図1のグラフ(1−1)に示すような特性を持つ一軸圧
縮強さを有する処理対象土に高分子改良材を添加する。
グラフ(1−2)は高分子改良材を1.0kg/m3
加した場合、グラフ(1−3)は高分子改良材を2.0
kg/m3 添加した場合である。
【0017】高分子改良材の添加量が増えるにつれ、一
軸圧縮強さは元の土、即ちグラフ(1−1)の処理対象
土よりも増大し、変形係数(グラフの接線の傾きで表さ
れる)はグラフ(1−1)の処理対象土の変形係数より
も小さくなり、破壊ひずみはグラフ(1−1)の処理対
象土の変形係数よりも大きくなる。即ち、高分子改良材
の添加量が増えるにつれ、土の特性は破壊しにくく、ね
ばり強くなる方向に制御されている。
【0018】このような土の変形特性の制御方法によっ
て得られた土は、既存の地盤の上に盛土して使用する各
種用途に適しており、また軟弱地盤の浅層改良にも適し
ている。しかも、本例は、前記固化材を加えるなどの固
化処理のみを行なった場合に比べて、はじめから団粒化
しているので従来の技術で述べたように特性改善のため
に破砕、ときほぐしする必要がない。
【0019】(2)一軸圧縮強さが測定できない土 ここでは一軸圧縮強さが測定できない土の一例として、
含水度の高い未改良土を対象とする。本発明の場合、ま
ずこの未改良土に高分子改良材を添加する。次いで固化
処理を行なう。具体的にはセメント系固化材を加える。
これにより、応力−ひずみ線図において従来知られてい
なかったような特性の制御が行なわれ、団粒化した改良
土が得られる。
【0020】一軸圧縮強さを50kN/m2 に調製し
た土との比較 図2のグラフ(2−1)は、一軸圧縮強さが測定できな
い前記未改良土にセメントなどの固化材を添加して一軸
圧縮強さを50kN/m2 に調製した調製土の場合であ
り、本発明との比較のために示している。これと比較し
て示した同図のグラフ(2−2)と(2−3)は、前記
未改良土に高分子改良材を1.0kg/m3 と2.0k
g/m3 それぞれ添加して撹拌した後、固化材をそれぞ
れ加えた場合である。
【0021】高分子改良材の添加量が増えるにつれ、一
軸圧縮強さはグラフ(2−1)の調製土と同等の一軸圧
縮強さを維持しながら、変形係数はグラフ(2−1)の
調製土の変形係数よりも小さくなり、破壊ひずみはグラ
フ(2−1)の調製土の変形係数よりも大きくなる。即
ち、図5〜図6にも示すように、高分子改良材の添加量
が増えるにつれ、変形係数、破壊ひずみ共に破壊しにく
く、ねばり強くなる方向に制御されている。
【0022】一軸圧縮強さを100kN/m2 に調製
した土との比較 図3のグラフ(3−1)は、一軸圧縮強さが測定できな
い前記未改良土にセメントなどの固化材を添加して一軸
圧縮強さを100kN/m2 に調製した調製土の場合で
あり、本発明との比較のために示している。これと比較
して示した同図のグラフ(3−2)と(3−3)は、前
記未改良土に高分子改良材を1.0kg/m3 と2.0
kg/m3 それぞれ添加して撹拌した後、固化材をそれ
ぞれ加えた場合である。
【0023】高分子改良材の添加量が増えるにつれ、一
軸圧縮強さはグラフ(3−1)の調製土と同等の一軸圧
縮強さを維持しながら、変形係数はグラフ(3−1)の
調製土の変形係数よりも小さくなり、破壊ひずみはグラ
フ(3−1)の調製土の変形係数よりも大きくなる。即
ち、図5〜図6にも示すように、高分子改良材の添加量
が増えるにつれ、変形係数、破壊ひずみ共に破壊しにく
く、ねばり強くなる方向に制御されている。
【0024】一軸圧縮強さを200kN/m2 に調製
した土との比較 図4のグラフ(4−1)は、一軸圧縮強さが測定できな
い前記未改良土にセメントなどの固化材を添加して一軸
圧縮強さを200kN/m2 に調製した調製土の場合で
あり、本発明との比較のために示している。これと比較
して示した同図のグラフ(4−2)と(4−3)は、前
記未改良土に高分子改良材を1.0kg/m3 と2.0
kg/m3 それぞれ添加して撹拌した後、固化材をそれ
ぞれ加えた場合である。
【0025】高分子改良材の添加量が増えるにつれ、一
軸圧縮強さはグラフ(4−1)の調製土と同等の一軸圧
縮強さを維持しながら、変形係数はグラフ(4−1)の
調製土の変形係数よりも小さくなり、破壊ひずみはグラ
フ(4−1)の調製土の変形係数よりも大きくなる。即
ち、図5〜図6にも示すように、高分子改良材の添加量
が増えるにつれ、変形係数、破壊ひずみ共に破壊しにく
く、ねばり強くなる方向に制御されている。
【0026】以上、一軸圧縮強さが測定できない土を対
象とした場合について3つの例を呈示したが、このよう
な土の変形特性の制御方法によって得られた土は、既存
の地盤の上に盛土して使用する各種用途に適しており、
また軟弱地盤の浅層改良にも適している。しかも、本例
は、前記固化材を加えるなどの固化処理のみを行なった
場合に比べて、はじめから団粒化しているので従来の技
術で述べたように破砕、ときほぐしをする必要がなく、
従って破砕による強度の低下がない。よって、強度の低
下を見越してセメント系固化材を割増する必要もない。
【0027】前述した各例において使用した高分子改良
材としては、例えば主成分をポリアクリル系ポリマーと
する合成水溶性ポリマー粉末(PH7〜8、水分10±
2%、嵩比重0.6〜0.7、真比重1.4〜1.5)
などが使用できる。
【0028】また、高分子改良材を小量添加しただけで
も強度特性は改善されるが、実際の工事を行なう場合に
おいて有意な改善を見るには、少なくとも1.0kg/
3以上添加することが望ましい。また、強度特性の改
善度と高分子改良材の添加量は単純に比例するわけでは
なく、ある程度の飽和値があると考えられる。本発明者
等の知見によれば、実際の工事において強度をなるべく
改善したい場合においても、費用対効果を考慮すると添
加量の好ましい上限は上において説明した1.0kg/
3 から、5kg/m3 程度までである。
【0029】以上説明した土の変形特性の制御方法にお
いて、特に土に高分子系改良材を添加した後に、へらで
撹拌するなどの手段でこの土に機械的剪断応力を加える
と、前述したように土の特性が破壊しにくくねばり強く
なる方向に制御されるとともに、前記土は団粒化する。
【0030】一般的に一軸圧縮強度が強い改良土に、撹
拌のような機械的剪断応力を与えると砕石状になる。ま
た、一軸圧縮強度が弱い改良土である場合ペースト状に
なる。このように改良土の団粒化は難しい。団粒化する
には、適度な圧縮強度と大きな破壊ひずみを改良土が有
することが必要条件になる。本発明は、前述したような
高分子改良材の添加といった操作を行なうことにより、
適度な圧縮強度と大きな破壊ひずみを得ることができ
る。そして、機械的剪断応力による動圧と回転運動を与
えると、大きな圧縮ひずみ応力を有する処理土は、その
空隙率を低下させる。すなわち、空隙率の低下は、処理
土を構成する粒子間の距離が短くなることを意味する。
その結果、粒子間結合力の増大による粘りが発生し、団
粒化を可能にする。
【0031】圧縮応力を100kN/m2 に調整した土
を実験対象に、団粒化の試験を行なった。高分子改良材
無添加では団粒化されずペースト状になった。一方、高
分子改良材を1.0kg/m3 添加した土は団粒化し
た。機械撹拌による剪断応力の与え方により、その粒径
は制御できた。平行に移動するへらを用いて機械的撹拌
を約1分間行なった。へらの速度を25,50,75,
100cm/secと変化させたところ、へらの速度2
5cm/secでは団粒化せず、速度50cm/sec
では平均粒径2.5cm、速度75cm/secでは平
均粒径2.0cm、速度100cm/secでは平均粒
径1.0cmと変化した。これは破壊ひずみに関わるも
ので、大きな機械的剪断力を与えると細粒化し、与える
機械的剪断力小さいと大粒になる。しかし、剪断応力が
小さすぎると団粒化しない。このように、団粒化すると
ハンドリング性が向上し、処理後に即時運搬が可能とな
る。
【0032】以上説明した土の変形特性の制御方法の一
応用例について説明する。本応用例は、前述した土の変
形特性の制御方法を用いて軟弱地盤を改良する地盤改良
方法に関するものである。
【0033】地盤の改良深さについては、一般に改良深
さが2〜3mまでの場合を浅層改良と呼び、これより深
い改良は深層改良とされているが、中間的な表現として
3〜10m程度の改良を中層改良と呼ぶ場合もある。本
例の地盤改良は一般的な意味での浅層改良に特に有効で
あるが、これ以外の改良深さに適用することもできる。
【0034】ここで説明する地盤改良では、上載荷重を
支持しうる地盤までの軟弱層に対し、必要な厚さを必要
な地盤強度に改良する。特に、本例では軟弱層が厚い場
合を想定し、未改良地盤のせん断強さが1.0tf/m
2 より小さく、荷重によって改良地盤内に生ずる圧縮応
力、曲げ引張り応力、せん断応力のうち、曲げ引張り応
力が、改良幅、改良深さ及び改良強さを決める支配的要
素である場合を想定し、地盤係数法を採用する。
【0035】次に、従来の方法(固化材のみを使用する
方法)と、本例の方法(高分子改良材を添加した後に固
化材を加える方法)とによってそれぞれ地盤を改良する
場合に必要な地盤の改良深さを地盤係数法によって検討
する。
【0036】ここで、従来の方法による土は、図3に
(3−1)で示した性質のものであり、一軸圧縮強さが
測定できない未改良土にセメントなどの固化材を添加し
て一軸圧縮強さを100kN/m2 に調製した調製土で
ある。その変形係数E50は16000kN/m2 となっ
ている。
【0037】また、本例による土は、図3に(3−3)
で示した性質のものであり、未改良土に高分子改良材を
2.0kg/m3 添加して撹拌した後、固化材を加えた
場合である。その変形係数E50は前述したように(3−
1)のものより小さくなっており、8000kN/m2
となっている。
【0038】ここで、設計条件をある同一の値に設定し
て地盤係数法により前記従来方法と本方法による各方法
を検討した。設計条件の詳細は省略するが、改良地盤の
延長は10m、荷重は地盤の中央に幅4.0mの帯状盛
土荷重、改良深さは1.5mとした。
【0039】従来例の方法によれば、必要な一軸圧縮強
さが133kN/m2 以上になり、この改良土では持ち
こたえることができない。圧縮強さ100kN/m2
変形係数E50が16000kN/m2 の従来の改良土の
場合、この設計条件では改良深さが3.5m必要とな
る。
【0040】圧縮強さ100kN/m2 、変形係数E50
が8000kN/m2 の本例の方法による改良土では、
必要な一軸圧縮強さは81.6kN/m2 となり、この
改良土で持ちこたえることができる。即ち、この設計条
件の通り、改良深さ1.5mで地盤改良を達成すること
ができる。
【0041】軟弱地盤の浅層改良を行なう場合、従来は
セメント系や石灰系の固化材を単独で用いるのが当該技
術分野における常識であった。ところが、前記一例に示
したように、固化材のみでは地盤を相当深くまで改良し
なければならず、経済的に問題が大きい。ところが、本
例の方法によれば、従来の3.5mに対して1.5mと
小さな改良深さで済むこととなり、非常に大きな経済的
メリットを得ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る土の変形特性の制御方法に
よれば、一軸圧縮強さを有する土に高分子系改良材を添
加することにより、処理対象土の変形係数や破壊ひずみ
などの特性を用途に応じて自在に制御することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一軸圧縮強さを有する土とこれを対象とした本
発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関係
を示すグラフである。
【図2】一軸圧縮強さを有しない土とこれを対象とした
本発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関
係を示すグラフである。
【図3】一軸圧縮強さを有しない土とこれを対象とした
本発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関
係を示すグラフである。
【図4】一軸圧縮強さを有しない土とこれを対象とした
本発明の実施例の土に関して圧縮応力と圧縮ひずみの関
係を示すグラフである。
【図5】比較例の土と本発明の実施例の土に関して調製
強度と変形係数の関係を示すグラフである。
【図6】比較例の土と本発明の実施例の土に関して調製
強度と破壊ひずみの関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦野 勝邦 神奈川県茅ヶ崎市高田三丁目1番2号 Fターム(参考) 2D040 AA01 AC05 CA01 CA10 2D043 AA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸圧縮強さを有する土に高分子系改良
    材を添加することにより、元の一軸圧縮強さと同等の一
    軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を元の変形係
    数よりも小さくし、その破壊ひずみを元の破壊ひずみよ
    りも大きくすることを特徴とする土の変形特性の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 一軸圧縮強さを有しない土に高分子系改
    良材を添加した後、これを固化処理することにより、 一軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土と
    同等の一軸圧縮強さを維持しながら、その変形係数を一
    軸圧縮強さを有しない土を固化処理して得られた土の変
    形係数よりも小さくし、その破壊ひずみを一軸圧縮強さ
    を有しない土を固化処理して得られた土の破壊ひずみよ
    りも大きくすることを特徴とする土の変形特性の制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記高分子系改良材の添加量が、添加対
    象土1m3 に対しておおよそ1kg以上である請求項1
    又は2記載の土の変形特性の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記固化処理が、脱水・乾燥・固化材の
    添加の各処理からなる群から選択された請求項2記載の
    土の変形特性の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2又は3又は4に記載の土
    の変形特性の制御方法において、高分子系改良材を添加
    した土に機械的剪断応力を加えることにより前記土を団
    粒化する土の変形特性の制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031638A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Kajima Corp 地中充填材および土構造物の補修工法

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JP2008031638A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Kajima Corp 地中充填材および土構造物の補修工法

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