JP3755442B2 - 際根太構造体および床構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートスラブ等の床基盤上に所定の距離を隔てて床材を配置した床構造体、および床構造体に用いられる際根太構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンクリートスラブ等の床基盤上に所定の距離を隔てて床材を配置する乾式二重床構造においては、上記床材を支持脚および際根太によって支持している。このような乾式二重床構造においては、床に衝撃が加わるとその衝撃音が床材から床材下方の空間を介してコンクリートスラブに伝達され、伝達された衝撃音がコンクリートスラブを介して階下の部屋等に伝達されてしまうことがある。
【0003】
従来の乾式二重床構造においては、コンクリートスラブ上にグラスウール等の多孔質材を配置したり、床材を構成するフローリングパネルと下地パネルとの間に制振シート等を配置することにより、上記のような伝達経路で階下の部屋に伝達される床衝撃音を抑制していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したようにコンクリートスラブ上にグラスウールを配置するといった床衝撃音吸収方法では、高周波領域における衝撃音の吸収には好適であるが、階下の部屋に大きな影響を与える250Hz以下の低周波領域における衝撃音の吸収が十分ではなく、床衝撃音の効果的な吸収が行えないといった問題がある。また、床材とコンクリートスラブとの間の床下空間に配管等の他の部材が配置される建造物の場合、配管等の設置の妨げとなる等の理由によりグラスウールを設置できないといったケースも考えられる。また、制振シートをフローリングと下地パネルとの間に配置するといった構成では施工作業が繁雑となり、施工コストの大幅な増加を招いてしまう。
【0005】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、床下空間内の他の部材との干渉等の問題がなく、かつ施工作業の煩雑化を招くことなく、床衝撃音を効果的に吸収することが可能な際根太構造体および床構造体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、前記壁に沿って延在する際根太部材を具備し、前記際根太部材には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なる空洞が形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、前記壁に沿って前記壁のほぼ全幅にわたって延在する際根太部材を具備し、前記際根太部材には、前記壁に沿った延在方向の少なくとも一端側に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なって前記延在方向のほぼ全長にわたって空洞が形成されていることを特徴としている。
【0007】
以上の構成によれば、際根太部材は、開口部と当該開口部に連なる空洞を有しているので共鳴体となり、開口部での空気抵抗などの損失により吸音体として機能することになる。したがって、床材に衝撃等が加わり、床衝撃音が床下空間に発生した場合にも、その床衝撃音を際根太部材で吸収することができる。このように際根太構造体が従来の際根太と同様に床材を支持する機能に加え、吸音機能をも有しているので、床基盤上にグラスウールを設置したりする必要がないので、煩雑な作業が不要であり、また床下空間内の他の部材との干渉等の問題も生じない。
【0008】
また、本発明は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、前壁に沿って延在する際根太部材を具備し、前記際根太部材には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部から前記壁側に延在する空洞が形成されていることを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、従来の略直方体状の際根太を設置した場合と比して、床下空間内に生じる床衝撃音の反射面の凹凸が大きく、より多く床衝撃音を吸収することができるとともに、音を散乱させるといった効果を得ることができる。したがって、衝撃等に起因する床衝撃音の階下への伝達を抑制することができる。
【0010】
また、本発明は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、前記壁に沿って延在する際根太部材を具備し、前記際根太部材は、その上下方向に重ねて配置される、第1の密度の材質から構成される第1部分および前記第1の密度と異なる密度の材質から構成される第2部分を有する構成であってもよい。
【0011】
この構成では、床材に衝撃が加わった場合の振動の伝播経路である際根太構造体の上下方向に、密度の異なる材質の部分、すなわち音響インピーダンスの異なる部分が重ねて配置されている。したがって、上記のように衝撃振動が伝播する際に音響インピーダンスの異なる境界面において反射され、際根太構造体から床基盤に伝播する振動を抑制することができる。
【0012】
また、本発明に係る床構造体は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、室空間を構成する壁に沿って延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、前記際根太には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なる空洞が形成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る床構造体は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、室空間を構成する壁に沿って前記壁のほぼ全幅にわたって延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、前記際根太には、前記壁に沿った延在方向の少なくとも一端側に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なって前記延在方向のほぼ全長にわたって空洞が形成されていることを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係る床構造体は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、室空間を構成する壁に沿って延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、前記際根太には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部から前記壁側に延在する空洞が形成されていることを特徴としている。
【0014】
また、本発明に係る床構造体は、床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、室空間を構成する壁に沿って延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、前記際根太は、その上下方向に重ねて配置される、第1の密度の材質から構成される第1部分および前記第1の密度と異なる密度の材質から構成される第2部分を有する構成であってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.第1実施形態
A−1.床構造体
まず、図1は本発明の第1実施形態に係る際根太を備えた乾式二重床構造体100の斜視図であり、図2は当該床構造体の壁際近傍を示す側断面図である。なお、図1においては、本実施形態に係る際根太10を明確に示すために床パネル構造体20を二点差線で示している。
【0016】
図1および図2に示すように、この乾式二重床構造体100は、壁30と、コンクリートスラブ(床基盤)35とによって区画される室空間内に配置されており、コンクリートスラブ35の上面に所定の距離を隔てて配置される床パネル構造体20と、床パネル構造体20を支持する際根太10および支持脚40とを備えている。
【0017】
図2に示すように、床パネル構造体20は、下地パネル22と、下地パネル22上に積層配置されるフローリングパネル23と、フローリングパネル23上に積層配置される図示せぬ仕上げパネル等からなる構造体である。床パネル構造体20は、壁30際においては際根太10によって支持されており、室空間中央部においては支持脚40によって部分的に支持されており、これにより床パネル構造体20はコンクリートスラブ35の上面から所定の距離を隔てて、当該コンクリートスラブ35の上面と略平行となる状態を維持している。本実施形態においては、下地パネル22として、一方向(図2の例では、図2の紙面垂直方向)に延在する多数の空洞を有する中空木質パネルが用いられている。このような中空木質パネルを用いることにより、床パネル構造体20の軽量化を実現し、支持脚40による支持点数を抑制しているが、床パネル構造体20の構造は任意であり、他の公知の種々の構造を採用することもできる。
【0018】
支持脚40は、壁30およびコンクリートスラブ35によって区画される室空間の壁30際以外の部位において床パネル構造体20を支持する。支持脚40は、2枚(下地パネル22の角部の場合には4枚)の下地パネル22の間において下地パネル22を載置する支持受け部材40aと、支持受け部材40aから下方側に垂下するボルト部材40bと、ボルト部材40bの下端側に設けられる防振ゴム40cとを有している。支持脚40は、この防振ゴム40cをコンクリートスラブ35の上面に配置することで、図示のように床パネル構造体20を支持することができるようになっている。
【0019】
際根太10は、壁30際に当該壁30に沿って配置される部材であり、壁30際において上記床パネル構造体20を支持する機能を有している。図1に示すように、際根太10は、壁30のほぼ全幅にわたって延在する略直方体状の部材であり、その延在方向が壁30の面に沿うように配置されている。際根太10は、その延在方向に沿ってコンクリートスラブ35上に所定間隔毎に配置される複数(図示の例では、5つ)の支持体38によって支持されている。支持体38は、ゴム等の弾性体から構成されている。このようにコンクリートスラブ35によって支持された際根太10の上面10aに床パネル構造体20が載置されており、これにより際根太10は床パネル構造体20をコンクリートスラブ35から所定の距離を隔てた位置で支持している。また、上記のように際根太10をゴム等の弾性体からなる支持体38を用いて支持することにより、床パネル構造体20に衝撃が加わった場合に、際根太10を介してコンクリートスラブ35に伝達される衝撃をより多く吸収できるようにしている。すなわち、当該床パネル構造体20から際根太10に伝達された衝撃を、際根太10とコンクリートスラブ35との間に配置した弾性体からなる支持体38が吸収することにより、コンクリートスラブ35に伝達される衝撃を抑制することができるのである。
【0020】
A−2.際根太
以上が本実施形態に係る際根太10を備えた乾式二重床構造体100の全体構成であり、次に、この乾式二重床構造体100において壁30際に設けられる際根太10について詳細に説明する。図2および図3に示すように、際根太10は、その延在方向のほぼ全長にわたる空洞Sが形成された略直方体箱状の部材であり、その室空間側の面10bには、当該空洞Sに連なる開口部11a,11bが形成されている。ここで、開口部11a,11bは、各々際根太10の延在方向の両端側に形成されている。
【0021】
この乾式二重床構造体100では、以上のような空洞Sや開口部11a,11bが設けられた特殊な構造の際根太10を用いることにより、コンクリートスラブ35の階下への床衝撃音(特に低周波領域)の伝達を抑制することができる。以下、このような効果が生じる理由について説明する。
【0022】
図4は乾式二重床構造体100を設けた室空間の1つの壁30際付近における床下空間を模式的に示す平断面図である。同図に示すように、際根太10は、一般的な際根太と同様に床パネル構造体20を支持する機能に加え、音響学の点から見ると、長さL’の開管構成の共鳴体としての機能を備えている。
【0023】
このような長さL’の開管の共鳴周波数fmは、理論的には次式で表される。
fm=(mV)/(2L’)
ここで、mは次数(自然数)であり、Vは音速である。
【0024】
一方、壁30およびコンクリートスラブ35によって略直方体状に区画された室空間における床下空間の固有振動周波数を一次元モード(図4で示す際根太10の延在方向)について考察すると、その固有振動周波数Fmは、理論的には次式で表される。
Fm=(mV)/(2L)
この式においても、上記開管の共鳴周波数を表す式と同様、mは次数(自然数)であり、Vは音速である。
【0025】
上述したように本実施形態における際根太10は、壁30の全幅Lわたって延在する部材であり、際根太10にはこの延在方向の長さとほぼ同様の長さの空洞Sが形成されている。この長さL’の空洞S、すなわち壁30の全幅Lに近似する長さの空洞Sを有する際根太10が開管共鳴体として機能するようになっている。このように長さLと長さL’がほぼ同一である場合、上記2つの式によって導き出される各次数毎の理論的な周波数はほぼ同一の値となる。すなわち、本実施形態における際根太10は、この乾式二重床構造体100が設けられる室空間における床下空間における固有振動周波数とほぼ一致する周波数帯域を共鳴周波数帯域とする開管共鳴体として機能するのである。
【0026】
例えば、音速Vを340m/s、LおよびL’を5mとした場合、際根太10の共鳴周波数f1および床下空間の一次元モードの固有振動周波数F1(一次〜三次)は、次のようになる。
1次(m=1) 1×340/(2×5)=34Hz
2次(m=2) 2×340/(2×5)=68Hz
3次(m=3) 3×340/(2×5)=102Hz
【0027】
以上のような結果から、床パネル構造体20に衝撃が加わった場合(床パネル構造体20上にいる人が飛び跳ねたりした場合等)、壁30およびコンクリートスラブ35によって区画される室空間においては、34Hz、68Hz、102Hzといった固有振動周波数Fm近傍の周波数帯域(低周波数帯域)の衝撃音が問題となることがわかる。室空間の構造上、上記のような周波数帯域の衝撃音が問題となるが、床衝撃音の階下の部屋への影響は低周波領域の影響が大きく、これらの周波数帯域の衝撃音を吸収することが効果的な衝撃音吸収であるといえる。また、上記の結果から、開管共鳴体として機能する際根太10の共鳴周波数帯域、言い換えれば当該際根太10によって最も効率の良い吸音および拡散効果が得られる周波数帯域は、34Hz、68Hz、102Hzといった固有振動周波数Fmと一致する周波数帯域である。したがって、当該際根太10を有する乾式二重床構造体100では、床衝撃音を効果的に吸収・拡散することができるのである。また、床下空間内の床衝撃音が壁30等に反射することに起因する定在波の発生も抑制することができる。
【0028】
また、乾式二重床構造体100では、室空間を区画する4つの壁30の各々の壁際に、その壁に沿うようにその壁の全幅とほぼ同じ長さを有する際根太10が配置されており(図1に示されるのは2つのみ)、これにより各々の際根太10によって床衝撃音を効果的に吸収することができる。また、このように4つの際根太10を設けると、略直方体状の室空間の床下空間における四隅の位置に際根太10の開口部11a,11bが位置することになる。周知の通り、直方体状の室空間における固有振動の音圧分布は室空間の隅角部で大きくなるが、本実施形態では、このように音圧が大きくなる隅角部に開管共鳴体として機能する際根太10の開口部11a,11bが位置することになるので、室空間の固有振動による衝撃音をより効果的に吸音することができる。
【0029】
以上説明したように本実施形態に係る際根太10を備えた乾式二重床構造体100では、床パネル構造体20に加わる衝撃に起因して床下空間に発生する床衝撃音を効果的に吸収することができる。さらに、本実施形態では、床パネル構造体20を支持するために従来より用いられている際根太10を利用し、工場等において上記のような構成に画一的に製造された際根太10を従来の一般的な中実構造の際根太に代えて設置するといった容易な施工作業を行うだけで、上記のような効果的な床衝撃音の吸収が可能となる。したがって、床パネル構造体20に制振シートを挿入するといった煩雑な施工等を行う必要がない。
【0030】
また、本実施形態では、上述したように従来から床パネル構造体20の支持に用いられている際根太の構造を上記のようにすることにより、効果的な床衝撃音吸収を実現している。したがって、コンクリートスラブ35上にグラスウール等の吸音のためだけに用いられる部材や装置を新たに設置する必要がなく、床下空間における配管等の他の部材との干渉を考慮する必要がないといった効果も得られる。
【0031】
A−3.第1実施形態の変形例
(変形例1)
上述した第1実施形態においては、略直方体状の室空間の4つの壁30に沿って各々個別の際根太10を配置するようにしていたが、図5に示すように、4つの壁30に沿って設置される際根太110を隅角部で連結する構造としてもよい。ここで、図6は隣り合う際根太110の連結部分近傍の構成を示す斜視図である。なお、図6においては、際根太110の連結部分(室空間の隅角部分)の構成を明確にするために一方の際根太110を二点鎖線で示している。
【0032】
図5および図6に示すように、際根太110の延在方向の端部110cは、上方から見てテーパー状にカットされた形状となっており、その端部における室空間側の面10bには、略矩形状の切り欠き110aが形成されている。また、際根太110は、上記第1実施形態における際根太10と同様、その部材の延在方向とほぼ同じ長さの空洞Sが形成されており、上記のようにテーパ状にカットされた端部110cは開口端となっている。際根太110は、両端に図6に示すようなテーパ状の端部110cおよび切り欠き110aが形成されており、室空間の隅角部において隣り合う際根太110の端部110c同士が連結されている。
【0033】
上記のように隣り合う際根太110の端部110cを室空間の隅角部において連結することにより、際根太110の室空間側の面10bの端部には各々の際根太110の切り欠き110aによって空洞Sに連なる開口部が形成されるようになっている。すなわち、この室空間の4つの壁30際に沿って配置連結された際根太110における当該室空間の4つの隅角部分に開口が形成されるのである。つまり、上記第1実施形態と同様、際根太110が室空間を区画する各壁30の全幅とほぼ同じ長さを有する開管共鳴体として機能することになり、上記第1実施形態と同様に効果的な床衝撃音の吸収が可能となる。
【0034】
(変形例2)
また、図7に示すように、上述した第1実施形態における際根太10の端部に形成された開口部11a,11bを覆うように、グラスウール、発泡ウレタン等の種々の多孔質材200を配置するようにしてもよい。このように際根太10の開口部11a,11bを多孔質材200によって覆うようにすることで、床下空間内の音波が際根太10の空洞Sに伝達される際に、開口部11a,11bに配置された多孔質材200によって吸収される。すなわち、開口部11a,11bに多孔質材200を配置することで、開口部11a,11bを通過する際の音波の音響エネルギー抵抗損失が増大し、これによりさらに吸音効果が向上させることができる。
【0035】
(変形例3)
また、上述した第1実施形態においては、略直方体状の支持体38によって際根太10をコンクリートスラブ35上に支持するようにしていたが、際根太10を支持する部材はこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、ボルト部材80と、防振ゴム(弾性体)81とを備えた支持脚82によって際根太10を支持するようにしてもよい。
【0036】
(変形例4)
また、上述した第1実施形態においては、際根太10が壁30の全幅Lとほぼ同様の長さL’を有する開管共鳴体として機能するようになっていたが、図9に示すように、壁30の全幅の長さLを2以上の整数(以下、pとする。図示の例ではp=2)で除算した長さL’/pを有する開管共鳴体として機能する際根太10’を壁30に沿って複数配置するようにしてもよい。このように複数の際根太10’を配置した場合、各々の際根太10’の共鳴周波数(1次〜3次)は次のようになる。なお、音速は340m/s、L=5mとする。
【0037】
1次(m=1) 1×340/(2×2.5)=68Hz
2次(m=2) 2×340/(2×2.5)=136Hz
3次(m=3) 3×340/(2×2.5)=204Hz
【0038】
すなわち、際根太10’の1次モードの共鳴周波数は、室空間の2次モードの固有振動周波数と一致することになり、この周波数帯域近傍の音波を効率よくする吸収することができる。同様に、際根太10’の2次モードの共鳴周波数は、室空間の4次モードの固有振動周波数と一致することになり、この周波数帯域近傍の音波を効率よくする吸収することができる。
【0039】
(変形例5)
また、上述した第1実施形態では、際根太10の面10bに空洞Sに連なる開口部11a,11bを形成するようにしていたが、図10に示すように、際根太10”の延在方向の両端面90a,90bに空洞Sと連なる開口部91a,91bを形成するようにしてもよい。図示のように際根太10”を配置する場合には、室空間と両端面90a,90bとの間が遮断等されておらず、室空間から両端面90a,90b側に向けて音波が伝達されうる。したがって、このような部位に開口部91a,91bを設けることによっても、上記第1実施形態と同様の共鳴作用を利用した床衝撃音の吸音が可能となる。
【0040】
(変形例6)
また、上述した第1実施形態における際根太10に代えて、図11に示すような構造の際根太210を用いるようにしてもよい。同図に示すように、この際根太210は、室空間側の面10bに多数の小さな孔211が形成されており、これらの孔211は面10bのほぼ全域にわたって点在している。また、これらの孔211は、上述した際根太10と同様に、際根太210の延在方向(壁30に沿う方向)に延在する空洞Sに連なっている。すなわち、際根太210は、床パネル構造体20を支持する機能に加え、孔211と空洞Sを有するヘルムホルツの共鳴器として機能する。したがって、上述した第1実施形態と同様、床下空間内の床衝撃音を効果的に吸収することができるのである。
【0041】
また、際根太210は、多数の開口面積の小さい孔211を面10bに設けるようにしているので、音波が当該孔211を通過する際の抵抗が増大し、さらにこのような孔211が多数あることから、摩擦抵抗によって床下空間の音響エネルギーを大きく減衰させることができる。
【0042】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係る際根太を備えた床構造体について図12および図13を参照しながら説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0043】
上述した第1実施形態においては、際根太10には、その延在方向に延在する空洞Sが形成されていたが、第2実施形態における際根太310は、室空間側の面310aから壁30側の面310bの方向に延在する空洞SAが際根太310の延在方向に複数個並んで形成されている。
【0044】
図13に示すように、際根太310は、上記際根太10と異なり、基本的には中実の構造であるが、上記のように際根太310の延在方向に沿って略直方体状の空洞SAが複数形成されている。これらの空洞SAは、室空間側の面310aに形成された略矩形状の開口部311aと連なる一方で、空洞SAは壁30側の面310bに形成された開口部311bとも連なっている。つまり、空洞SAは面310aから面310bの方向に貫通している。
【0045】
このように室空間側の面310aに設けられた開口部311aに連なる空洞SAを際根太310に設けることにより、従来の略直方体状の中実構造の際根太を設置した場合と比して、床下空間内に生じる床衝撃音の反射面の凹凸が大きく、より多く床衝撃音を吸収することができるとともに、音を散乱させるといった効果を得ることができる。したがって、床パネル構造体20に加わった衝撃等に起因する床衝撃音の階下への伝達を抑制することができる。
【0046】
なお、図14に示すように、第2実施形態における際根太310の各空洞SA内に、グラスウール、ロックウール、ケイ藻土、おがくず等の公知の種々の多孔質材350を挿入配置するようにし、床衝撃音をさらに吸音できる構成としてもよい。
【0047】
また、際根太310の形成する空洞SAの形状は、上記のようの略直方体状に限定されるものではなく、他の形状、例えば円柱状の空洞を形成するようにしてもよく、任意である。
【0048】
また、際根太310は上述したような略直方体状の部材である必要はなく、床パネル構造体20を支持するといった機能を備えるのであれば、他の形状、例えば図15に示すような形状であってもよい。同図に示すように、この際根太310’は、その上面部に凹凸が形成されており、凸部に対応する部分に空洞SAが形成されている。このような形状であっても、床パネル構造体20を支持することができ、際根太310と同様の吸音・拡散効果等を得ることもできる。
【0049】
また、図16に示すように、際根太310や際根太310’を支持する構造として、上記実施形態における略直方体状の支持体38に代えて、支持脚330を用いるようにしてもよい。支持脚330は、ボルト部材330aと、ボルト部材330aの下端側に取り付けられ、コンクリートスラブ35上に載置される防振ゴム330bとを有している。このような構成の支持脚330で際根太310’を支持する場合、際根太310’にネジ穴320を形成し、当該ネジ穴320に上記ボルト部材330aの上端側を螺合することにより支持脚330と際根太310’を結合するようにすればよい。このようにすることで、施工時における際根太310’の高さ調整を、施工者がボルト部材330aのネジ穴320に対する螺合位置を調整するといった簡易な作業で行えるようになる。
【0050】
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態に係る際根太構造体を備えた床構造体について図17および図18を参照しながら説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態および第2実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0051】
第3実施形態における際根太構造体470は、略直方体状の際根太410を有している。際根太410には、上述した第2実施形態と同様、室空間側の面410aから壁30側の面410bの方向に延在する空洞SAが際根太410の延在方向に複数個並んで形成されている。
【0052】
図18に示すように、際根太410に形成される空洞SAは、略四角柱状の空洞であり、当該空洞SA内にこの空洞SAとほぼ同形状(四角柱状)の嵌挿部材450が嵌合されている。ここで、空洞SAが形成された際根太410と、嵌挿部材450とは各々密度の異なる材質から構成されており、本実施形態では嵌挿部材450を構成する材料は、際根太410を構成する材料の密度よりも小さい密度のものが用いられている。このような密度の異なる材質から構成される際根太410および嵌挿部材450とによって際根太構造体470が構成されているのである。
【0053】
上記構成の際根太構造体470を有する床構造体において、床パネル構造体20に衝撃等が加わった場合、その衝撃は床パネル構造体20の壁30の部位から際根太構造体470に伝達される。このように際根太構造体470に伝達された衝撃は際根太構造体470の上方側から下方側に伝達され、支持体38を介してコンクリートスラブ35に伝達される。
【0054】
ここで、際根太構造体470の上下方向の構成に着目すると、際根太構造体470は、上層に際根太410、中層に嵌挿部材450、下層に再び際根太410といった積層構造となっていることがわかる(図18の断面部分参照)。したがって、上記のように際根太構造体470の上方側から下方側に衝撃が伝達される際に、その衝撃(振動)は上層(際根太410)から中層(嵌挿部材450)、および中層(嵌挿部材450)から下層(際根太410)といった境界層を経て伝達されることになる。上述したように際根太410と嵌挿部材450とは密度が異なっている、すなわち上層と中層、および中層と下層は密度が異なっているので、各層の音響インピーダンスも異なっている。したがって、上記のように際根太構造体470の上方側から下方側に衝撃振動が伝播される際に、各層の境界面においてエネルギーが減衰され、これによりコンクリートスラブ35に伝達される振動を低減することができるのである。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、床下空間内の他の部材との干渉等により制限を受けず、かつ施工作業の煩雑化を招くことなく、床衝撃音を効果的に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る際根太を備えた床構造体の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 前記床構造体の壁近傍の構成を示す側断面図である。
【図3】 前記際根太を示す斜視図である。
【図4】 前記際根太を備えた前記床構造体による衝撃音吸収効果を説明するための図である。
【図5】 前記第1実施形態の変形例に係る際根太を備えた床構造体の全体構成を示す斜視図である。
【図6】 前記変形例に係る際根太の連結部分近傍を示す斜視図である。
【図7】 前記第1実施形態の他の変形例に係る際根太を備えた床構造体の壁近傍の構成を示す側断面図である。
【図8】 前記第1実施形態のその他の変形例に係る際根太を備えた床構造体の壁近傍の構成を示す側断面図である。
【図9】 前記第1実施形態のさらに他の変形例に係る際根太を備えた床構造体の構成を模式的に示す平面図である。
【図10】 前記第1実施形態のさらにその他の変形例に係る際根太を備えた床構造体の構成を模式的に示す平面図である。
【図11】 前記第1実施形態のさらにまたその他の変形例に係る際根太を示す斜視図である。
【図12】 本発明の第2実施形態に係る際根太を備えた床構造体の全体構成を示す斜視図である。
【図13】 前記第2実施形態に係る際根太を示す斜視図である。
【図14】 前記第2実施形態の変形例に係る際根太を示す斜視図である。
【図15】 前記第2実施形態の他の変形例に係る際根太を備えた床構造体の全体構成を示す斜視図である。
【図16】 前記第2実施形態の他の変形例に係る際根太の支持構造の変形例を説明するための図である。
【図17】 本発明の第3実施形態に係る際根太構造体を備えた床構造体の全体構成を示す斜視図である。
【図18】 前記第3実施形態に係る際根太構造体を示す斜視図である。
【符号の説明】
10……際根太、10’……際根太、10”……際根太、10b……面、11a,11b……開口部、20……床パネル構造体、30……壁、35……コンクリートスラブ、38……支持体、40……支持脚、81……防振ゴム、90a,90b……両端面、91a,91b……開口部、100……乾式二重床構造体、110……際根太、110a……切り欠き、110c……端部、200……多孔質材、82……支持脚、210……際根太、211……孔、310……際根太、310’……際根太、310a……面、310b……面、311a……開口部、311b……開口部、320……ネジ穴、330……支持脚、330a……ボルト部材、330b……防振ゴム、350……多孔質材、410……際根太、410a……面、410b……面、450……嵌挿部材、470……際根太構造体、S……空洞、SA……空洞
Claims (11)
- 床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、
前記壁に沿って延在する際根太部材を具備し、
前記際根太部材には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なる空洞が形成されている
ことを特徴とする際根太構造体。 - 床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、
前記壁に沿って前記壁のほぼ全幅にわたって延在する際根太部材を具備し、
前記際根太部材には、前記壁に沿った延在方向の少なくとも一端側に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なって前記延在方向のほぼ全長にわたって空洞が形成されている
ことを特徴とする際根太構造体。 - 前記際根太部材において、前記壁に対向する面とは反対側の面には、前記空洞に連なる複数の開口部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の際根太構造体。 - 床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材を、室空間を構成する壁際で支持する際根太構造体であって、
前壁に沿って延在する際根太部材を具備し、
前記際根太部材には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部から前記壁側に延在する空洞が形成されている
ことを特徴とする際根太構造体。 - 前記開口部を覆うように配置される多孔質材をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の際根太構造体。 - 床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、
前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、
室空間を構成する壁に沿って延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、
前記際根太には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なる空洞が形成されている
ことを特徴とする床構造体。 - 床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、
前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、
室空間を構成する壁に沿って前記壁のほぼ全幅にわたって延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、
前記際根太には、前記壁に沿った延在方向の少なくとも一端側に開口部が形成されており、かつ当該開口部に連なって前記延在方向のほぼ全長にわたって空洞が形成されている
ことを特徴とする床構造体。 - 前記際根太において、前記壁に対向する面とは反対側の面には、前記空洞に連なる複数の開口部が形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の床構造体。 - 床基盤の上方に所定の距離を隔てて配置される床材と、
前記床基盤上に設けられ、前記床材を支持する支持脚と、
室空間を構成する壁に沿って延在し、前記床材を支持する際根太とを具備し、
前記際根太には、前記壁に対向する面とは反対側の面に開口部が形成されており、かつ当該開口部から前記壁側に延在する空洞が形成されている
ことを特徴とする床構造体。 - 前記開口部を覆うように配置される多孔質材をさらに具備する
ことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の床構造体。 - 前記床基盤上に設けられ、前記際根太を支持する弾性支持体をさらに具備する
ことを特徴とする請求項6ないし10のいずれかに記載の床構造体。
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