JP3754227B2 - 車両用スライドドアの自動開閉装置 - Google Patents

車両用スライドドアの自動開閉装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車体の側面に取り付けたスライドドアを、モータ等の駆動源によって開閉する車両用スライドドアの自動開閉装置に関し、とくに車体が過大な衝撃を受けた場合の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車体の側面に、前後方向に移動可能にスライドドアを取り付け、このスライドドアをモータ等の駆動源によって開閉移動するようにした車両用スライドドアの自動開閉装置が知られている。
【0003】
この装置は、例えば運転席および後部座席の近くに設けたスライドドア開閉用の操作子を操作することによって、車内に設置した制御装置で駆動源を起動し、さらに電磁クラッチをオン(接続)状態にして駆動源の動力をスライドドア開閉機構に伝達することでスライドドアの開閉移動を行っていた。
【0004】
また、この装置はスライドドアを駆動源の動力によって開閉する自動開閉モードと、利用者が手動で操作する手動開閉モードとを選択的に切り替えるメインスイッチを備えており、スライドドアが自動開閉モードで移動しているときにメインスイッチで手動開閉モードが選択されると、スライドドアを途中で停止し、電磁クラッチをオフ(切断)状態にし、手動開閉モードに切り換えていた。
【0005】
また、この装置はスライドドアが自動開閉モードで開方向または閉方向に移動しているときに、スライドドアが何らかの異物に当接したことを検知すると、スライドドアを反対方向に移動させる制御を行っていた。
【0006】
すなわち、例えば開方向に移動していたスライドドアを閉方向に反転させ、全閉位置付近まで戻した後に、再び開方向に移動させていた。スライドドアが閉方向に移動していた場合も同様に、スライドドアを開方向に反転させ、全開位置付近まで戻した後に、再び閉方向に移動させていた。
【0007】
このため、障害となる異物が取り除かれない場合は、スライドドアが繰り返し往復移動することになり、バッテリーの浪費や機構部の損傷を招くので、スライドドアが一定回数往復したことを検知すると、スライドドアを停止し、電磁クラッチをオフ状態にして手動開閉モードに切り換えていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来の車両用スライドドアの自動開閉装置は、スライドドアが自動開閉モードで開方向または閉方向に移動しているときに、何らかの異物に当接したことを検知すると、スライドドアを反転移動させる過負荷反転機能を備えていた。
【0009】
このため、車体が過大な衝撃を受け、例えばスライドドアを案内するレール状の上部トラック等の構成部品が変形した場合は、それによってスライドドアの作動抵抗が増すため、スライドドアを制御しているコントローラはスライドアの作動抵抗の増加分を、異物の挟み込みと認識してスライドアを反転移動させてしまう。その結果、スライドドアを開けようとしても途中で反転して開けられないことがなる。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、車体が過大な衝撃を受けた場合に、途中で反転移動することのない車両用スライドドアの自動開閉装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、車体の側面に沿って開閉移動するスライドドアと、クラッチ手段を介して伝達される駆動源の駆動力に基づいてスライドドアを開閉駆動するスライドドア駆動手段と、スライドドアの移動方向に応じた信号を発生する移動信号発生手段と、車体が過大な衝撃を受けたことを検知する衝撃検知手段と、駆動源およびクラッチ手段を制御してスライドドア駆動手段に伝達する駆動力を制御するスライドドア制御手段とを備え、スライドドア制御手段は衝撃検知手段が過大な衝撃を検知し、スライドアの作動抵抗が増加した場合は駆動源の駆動力を増加させる制御を行うものである。
【0012】
本発明によると、衝撃検知センサで過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知すると駆動源の力を増加することで障害を乗り切るという作用を有する。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スライドドア制御手段は、スライドドアが開方向に移動中に作動抵抗が増加した場合は、駆動源の駆動力を開方向に増加させる制御を行うものである。
【0014】
本発明によると、衝撃検知手段で過大な衝撃を検知し、スライドドアが開方向に移動中に作動抵抗が増加した場合は、駆動源の駆動力を開方向に増加させるようにしたので、開方向に移動中のスライドドアの作動抵抗が増加してもスライドドアが閉方向に反転移動しないという作用を有する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スライドドア制御手段は、駆動源の駆動力を一定時間増加させてもスライドドアが移動しない場合は、駆動源を停止しクラッチ手段による駆動源とスライドドア駆動手段との接続を解除して手動による開閉操作が可能な状態に設定するものである。
【0016】
本発明によると、過負荷を検知して駆動源の力を増加しても障害を乗り切れない場合は、手動開閉モードに変更するという作用を有する。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、スライドドア制御手段は、手動による開閉操作が可能な状態に設定した後に、スライドドアが閉方向に移動したことを検知すると、クラッチ手段を半クラッチ状態としてスライドドアを仮保持するものである。
【0018】
本発明によると、過負荷を検知して駆動源の力を増加しても障害を乗り切れないため手動開閉モードに変更したときに、スライドドアが閉方向に移動し始めたときは、手動による開閉操作が可能な程度の半クラッチ状態でスライドドアを仮保持してスライドドアが閉方向に移動しないようにするという作用を有する。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、車体の傾斜を検出する傾斜検出手段を設け、スライドドア制御手段は、手動による開閉操作が可能な状態に設定した後に、傾斜検出手段によって車体が傾斜地に下り方向に停止していることを検出すると、クラッチ手段を半クラッチ状態としてスライドドアを仮保持するものである。
【0020】
本発明によると、過負荷を検知して駆動源の力を増加しても障害を乗り切れないため手動開閉モードに変更したときに、車体が傾斜地に下り方向に停止しているときは、手動による開閉操作が可能な程度の半クラッチ状態でスライドドアを仮保持しスライドドアが閉方向に移動しないようにするという作用を有する。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による車両用スライドドアの自動開閉装置が適用される自動車の一例を示す外観図で、車体1の側面にスライドドア2が前後方向に開閉可能に装着された様子を示している。また、同図には車体1内に装備されている自動開閉装置の各構成部品を実線で示している。
【0022】
同図において、スライドドア2は車体1のドア開口部3の上縁に設けたレール状の上部トラック4Aと、下縁に設けた下部トラック4Bとにそれぞれ連係することによって、車体1に前後方向に摺動自在に懸架されている。
【0023】
また、スライドドア2は、その内側後端に取り付けた連結部材5が車体1の後部ウェスト部付近に固定したガイドトラック6に摺動自在に係合して案内され、ドア開口部3を密閉した全閉位置から車体1のアウターパネルの外側面より若干外方に突出しながら、車体1の外装パネル側面と平行に後方に移動し、ドア開口部3を全開させる全開位置まで移動するように装着されている。
【0024】
また、車体1のドア開口部3の後方には、車体1を外装するアウターパネルと室内側のインナーパネルとの間にガイドトラック6に近接してスライドドア駆動手段としてのスライドドア駆動装置7およびスライドドア制御手段としてのスライドドア制御装置8が装備されている。スライドドア駆動装置7はモータ等の駆動源によってガイドトラック6内に配設されているケーブル部材を移動させ、それによってケーブル部材に連結されたスライドドア2を移動させるように構成されている。
【0025】
また、車体1の所定の箇所には、車体1が衝突などによって過大な衝撃を受けたことを検知するための衝撃検知センサ9が衝撃検知手段として取り付けられている。この衝撃検知センサ9は、例えばエアバックの衝撃検知センサを用いることができる。
【0026】
図2は、本発明による車両用スライドドアの自動開閉装置の一実施の形態を示すブロック図で、スライドドア2の制御に関する電気的接続構成を示している。同図において、車体1は前述したスライドドア駆動装置7、スライドドア制御装置8を備えている。
【0027】
スライドドア駆動装置7は、ドライブプーリ7aと反転プーリ7bとを備え、この間にケーブル部材7cを巻回し、このケーブル部材7cに移動部材7dを固定して、移動部材7dとスライドドア2とをヒンジアーム21を介して接続した構成となっている。
【0028】
また、ドライブプーリ7aは電磁クラッチ7eを介して駆動源である開閉モータ7fに接続されている。電磁クラッチ7eはスライドドア制御装置8によって伝達維持力が制御されるように構成されている。
【0029】
開閉モータ7fはスライドドア制御装置8の制御の下に開方向または閉方向に回転駆動される。電磁クラッチ7eがオン状態になると、ドライブプーリ7aは開閉モータ7fと同一方向に回転駆動され、反転プーリ7bとの間でケーブル部材7cを直線方向に移動させる。これによってスライドドア2が前後方向に移動する。
【0030】
ドライブプーリ7aの回転軸には、ロータリーエンコーダ7gが連係されている。その出力パルスは移動信号発生手段として機能するパルス信号発生部10に入力され、2相のパルス信号φ1,φ2としてスライドドア制御装置8に入力される。
【0031】
スライドドア制御装置8はマイクロコンピュータによるプログラム制御によって開閉モータ7f等を有するスライドドア駆動装置7を制御し、スライドドア2を開閉制御するように構成されている。
【0032】
このスライドドア制御装置8は、バッテリー31に接続されて直流電圧BVを受け、イグニッションスイッチ32に接続されてイグニッション信号IGを受け、パーキングスイッチ33に接続されてパーキング信号PKを受け、メインスイッチ34に接続されて自動開閉モードを選択するメインスイッチ信号MAを受けるように構成されている。
【0033】
また、スライドドア制御装置8は、ドア開スイッチ35に接続されてスライドドア2を開指令するドア開信号DOを受け、ドア閉スイッチ36に接続されてスライドドア2を閉指令するドア閉信号DCを受け、ブザー37に接続されてスライドドア2が自動開閉される際の警報音を発生させ、傾斜センサ38に接続されて車体の傾斜角および傾斜方向を検出し、さらに前述した衝撃検知センサ9に接続されて衝撃信号SHを受けるように構成されている。
【0034】
図3は、ロータリーエンコーダ7gの一例を示す概略的構成図であり、図4はその出力波形図である。ロータリーエンコーダ7gはドライブプーリ7aの回転軸に取り付けられた回転円板RDと、この回転円板RDの上に同心円状に穿設された複数のスリットSLと、その両側に配置された発光素子LDおよび受光素子PDとから構成されている。スリットSLは2相のパルス信号φ1,φ2を得るために同心円状に2系列穿設されている。
【0035】
図4(a)の波形図は回転円板RDが右回転したときに得られる2相のパルス信号φ1,φ2であり、同図(b)の波形図は回転円板RDが左回転したときに得られる2相のパルス信号φ1,φ2である。この例では、回転円板RDが右回転したときにスライドドア2が開方向に駆動されるようになっている。
【0036】
従って、スライドドア制御装置8は、この両信号の位相関係からロータリーエンコーダ7gの回転方向、すなわちスライドドア2の移動方向を判定する。例えば、パルス信号φ1の立上がり時にパルス信号φ2がハイレベルであれば開方向と判定し(図a)、ローレベルであれば閉方向と判定する(図b)。
【0037】
また、スライドドア制御装置8はパルス信号φ1,φ2のパルス数からケーブル部材7cの移動量を計測しスライドドア2の位置を求める。すなわち、スライドドア2の全閉位置を初期値として全開位置までのパルス数を計数すれば、その計数値は移動部材7dの位置、すなわちスライドドア2の位置を表す。
【0038】
図2に戻り、スライドドア2内には、スライドドア2をハーフラッチ直前からフルラッチまで締め込むためのクロージャーモータ22、それを制御するクロージャー制御部23、スライドドア2がハーフラッチに達したことを検知するハーフスイッチ24が設置されている。
【0039】
さらに、スライドドア2内には、ドアロック25を駆動して車体1側に設けたストライカ39から解錠するリリースアクチュエータ(ACT)26、リリースACT26と同様にドアロック25を解錠するドアハンドル27を備えている。このドアロック25およびストライカ39によってドアロック機構が構成されている。
【0040】
また、車体1側の電気的要素とスライドドア2側の電気的要素との接続は、スライドドア2が全閉状態から若干開いた状態で、ドア開口部3に設けた車体側コネクタ40とスライドドア2の開口端に設けたドア側コネクタ28とが結合されることで行われる。この車体側コネクタ40およびドア側コネクタ28によって給電コネクターが構成されている。
【0041】
また、両コネクタ40,28を介してクロージャー制御部23が車体1側のバッテリー31および接地に接続され、ハーフスイッチ24の一端が接地され他端がスライドドア制御装置8およびクロージャー制御部23に接続され、リリースACT26の一端がバッテリー31に接続され他端がスライドドア制御装置8に接続されている。
【0042】
(動作例1)
次に、図5に示すフローチャート図を参照しながら、スライドドア2を全開位置まで移動させるドア開作動処理の動作例1について説明する。
【0043】
まず、スライドドア制御装置8は衝撃検知センサ9が過大な衝撃を検知していない場合は(ステップS1)、スライドドア2を開方向に作動させる条件が整っているか否か判断する(ステップS2)。すなわち、パーキング信号PKによって車体1が停止していることを検出し、メインスイッチ信号MAによって自動開閉モードに設定されていることを検出し、ドア開信号DOによって開指令が選択されていることを検出し、スライドドア2の現在位置が全開位置でないことを検出することで、スライドドア2が開方向に作動させる条件が整っていると判断する。
【0044】
この条件が整っている場合は、電磁クラッチ7eによって開閉モータ7fとドライブプーリ7aとを機械的に接続し、開閉モータ7fをドア開方向に回転起動してスライドドア2を開方向に移動させる(ステップS3)。
【0045】
その間にスライドドア2の移動を抑制する何らかの異物が挟み込まれたか否かの過負荷検知を行いながら(ステップS4)、スライドドア2を開方向に移動させる(ステップS5)。スライドドア2が全開位置に達したことを検出すると(ステップS6)、開閉モータ7fを停止し、電磁クラッチ7eによる開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を解除し(ステップS7)、処理を終了する。
【0046】
異物の挟み込みなどによってスライドドア2の作動抵抗が増して過負荷を検知した場合は(ステップS4)、スライドドア制御装置8はスライドドア駆動装置7を制御して開閉モータ7fを閉方向に逆転駆動し、スライドドア2を閉方向に反転させる(ステップS8)。
【0047】
スライドドア2が全閉位置に達したことを検出すると(ステップS9)、開閉モータ7fを停止し、電磁クラッチ7eによる開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を解除して(ステップS7)、処理を終了する。
【0048】
衝撃検知センサ9が過大な衝撃を検知した場合は(ステップS1)、スライドドア2を開方向に作動させるための前述した条件が整っているか否か判断し(ステップS11)、その条件が整っている場合は、スライドドア駆動装置7の電磁クラッチ7eによって開閉モータ7fとドライブプーリ7aとを機械的に接続し、開閉モータ7fをドア開方向に回転起動してスライドドア2を開方向に移動させる(ステップS12)。
【0049】
その間に異物の挟み込みなどによってスライドドア2の作動抵抗が増し過負荷を検知した場合は(ステップS13)、スライドドア制御装置8は開閉モータ7fをトルクが一定量上がる方向に制御し、駆動源の力が増すように駆動力増加制御を行う(ステップS14)。
【0050】
過負荷を検知しなければ(ステップS13)、そのままスライドドア2を開方向に移動させ(ステップS15)、全開位置に達したことを検出すると(ステップS16)、開閉モータ7fを停止し、電磁クラッチ7eによる開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を解除し(ステップS7)、処理を終了する。
【0051】
このように、この動作例1では、衝撃検知センサ9で過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知した場合は駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにしている。このため、車体や自動開閉装置の構成部品に何らかの変形があり、スライドドア2の作動抵抗が増しても、スライドドア2が開方向から閉方向に反転移動しないようにすることができる。
【0052】
(動作例2)
次に、図6に示すフローチャート図を参照しながら、スライドドア2を全開位置まで移動させるドア開作動処理の動作例2について説明する。なお、衝撃検知センサ9が過大な衝撃を検知しなかった場合の処理(ステップS1〜S9)は前述の処理と同一であるので説明は省略する。
【0053】
衝撃検知センサ9が過大な衝撃を検知した場合は(ステップS1)、スライドドア2を開方向に作動させるための条件が整っているか否か判断し(ステップS11)、その条件が整っている場合は、電磁クラッチ7eによって開閉モータ7fとドライブプーリ7aとを機械的に接続し、開閉モータ7fをドア開方向に回転起動してスライドドア2を開方向に移動させる(ステップS12)。
【0054】
その間にスライドドア2の移動を抑制する何らかの異物が挟み込まれたか否かの過負荷検知を行いながら(ステップS13)、スライドドア2を開方向に移動させ(ステップS21)、全開位置に達したことを検出すると(ステップS22)、開閉モータ7fを停止し、電磁クラッチ7eによる開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を解除し(ステップS23)、処理を終了する。
【0055】
異物の挟み込みなどによってスライドドア2の作動抵抗が増して過負荷を検知した場合は(ステップS13)、スライドドア制御装置8は開閉モータ7fをトルクが一定量上る方向に制御し、駆動源の力を増加させるための駆動力増加制御を行う(ステップS24)。この制御は過負荷を検知してから一定時間内は繰り返す(ステップS25)。
【0056】
車体の変形が大きく、スライドドア2が全開位置まで達しない場合は、一定時間経過後に(ステップS25)、開閉モータ7fを停止し、電磁クラッチ7eによる開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を解除してドア開作動を停止し(ステップS26)、さらに自動開閉モードを解除して手動による開閉操作が可能な手動開閉モードに変更し(ステップS27)、処理を終了する。
【0057】
このように、この動作例2では、衝撃検知センサ9で過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知した場合は駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにし、乗り切れない場合は手動開閉モードに変更するようにしている。このため、車体や自動開閉装置の構成部品に何らかの変形があり、スライドドア2の作動抵抗が増しても、スライドドア2が開方向から閉方向に反転移動しないようにすることができる。
【0058】
(動作例3)
次に、図7に示すフローチャート図を参照しながら、スライドドア2を全開位置まで移動させるドア開作動処理の動作例3について説明する。なお、衝撃検知センサ9が過大な衝撃を検知しなかった場合の処理(ステップS1〜S9)と、過大な衝撃を検知したが過負荷を検知しなかった場合の処理(ステップS21〜S23)は前述の処理と同一であるので説明は省略する。
【0059】
過大な衝撃を検知(ステップS1)した後に、異物の挟み込みなどによってスライドドア2の作動抵抗が増し過負荷を検知した場合は(ステップS13)、スライドドア制御装置8は開閉モータ7fをトルクが一定量上る方向に制御し、駆動源の力が増すように駆動力増加制御を行う(ステップS24)。この制御は過負荷を検知してから一定時間内は繰り返す(ステップS25)。
【0060】
車体の変形が大きく、スライドドア2が全開位置まで達しない場合は、一定時間経過後に(ステップS25)、開閉モータ7fを停止し、電磁クラッチ7eによる開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を解除してドア開作動を停止し(ステップS26)、さらに自動開閉モードを解除して手動による開閉操作が可能な手動開閉モードに設定する(ステップS27)。
【0061】
その後に、スライドドア制御装置8はパルス信号発生部10から2相のパルス信号φ1,φ2が発生したことを検知し(ステップS28)、車体1が傾斜地に下り方向に停止しているためスライドドア2が自然落下により閉方向に移動し始めたことを検知すると、開閉モータ7fとドライブプーリ7aとの機械的接続を半クラッチ状態とし、スライドドア2が閉方向に落下しないようにして(ステップS29)、処理を終了する。ただし、手動による開閉操作が可能な程度の保持力で仮保持する。
【0062】
パルス信号発生部10から2相のパルス信号φ1,φ2が発生しない場合は(ステップS28)、車体1は平坦地に停止していると判断し、直ちに処理を終了する。
【0063】
なお、スライドドア制御装置8はパルス信号発生部10からのパルス信号φ1,φ2の発生を検知することに代えて、傾斜センサ38によって車体1が傾斜地に下り方向に停止していることを検出することでスライドドア2を半クラッチ状態に仮保持するようにしてもよい。
【0064】
このように、この動作例3では、衝撃検知センサ9で過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知した場合は駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにし、乗り切れない場合は手動開閉モードに変更し、その後、スライドドアが閉方向に移動し始めたとき、または車体が傾斜地に下り方向に停止しているときは、手動による開閉操作が可能な程度の保持力で半クラッチ状態とするようにする。
【0065】
このため、車体や自動開閉装置の構成部品に何らかの変形があり、スライドドア2の作動抵抗が増しても、スライドドア2が開方向から閉方向に反転移動しないようにすることができる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、衝撃検知センサで過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知すると駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにしたので、移動中のスライドドアの作動抵抗が増しても、スライドドアが反転移動しないという有利な効果が得られる。
【0067】
請求項2に記載の発明によれば、衝撃検知センサで過大な衝撃を検知し、スライドドアが開方向に移動中に作動抵抗が増加した場合は、駆動源の駆動力を開方向に増加させるようにしたので、開方向に移動中のスライドドアの作動抵抗が増してもスライドドアが閉方向に反転移動しないという有利な効果が得られる。
【0068】
請求項3に記載の発明によれば、衝撃検知センサで過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知した場合は駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにし、乗り切れない場合は手動開閉モードに変更するようにしたので、移動中のスライドドアの作動抵抗が増しても、スライドドアが反転移動しないという有利な効果が得られる。
【0069】
請求項4に記載の発明によれば、衝撃検知センサで過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知した場合は駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにし、乗り切れない場合は手動開閉モードに変更し、その状態でスライドドアが閉方向に移動し始めたときは、手動による開閉操作が可能な程度の保持力で半クラッチ状態とするようにしているので、移動中のスライドドアの作動抵抗が増しても、スライドドアが開方向から閉方向に反転移動しないという有利な効果が得られる。
【0070】
請求項5に記載の発明によれば、衝撃検知センサで過大な衝撃を検知した場合は、過負荷反転機能を解除し、過負荷を検知すると駆動源の力を増加することで障害を乗り切るようにし、乗り切れない場合は手動開閉モードに変更し、車体が傾斜地に下り方向に停止しているときは手動による開閉操作が可能な程度の保持力で半クラッチ状態とするようにしているため、移動中のスライドドアの作動抵抗が増しても、スライドドアが開方向から閉方向に反転移動しないという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動車の一例を示す外観図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図3】ロータリーエンコーダの概略的構成図である。
【図4】ロータリーエンコーダの出力説明図である。
【図5】本発明の動作例1を説明するフローチャート図である。
【図6】本発明の動作例2を説明するフローチャート図である。
【図7】本発明の動作例3を説明するフローチャート図である。
【符号の説明】
1 車体
2 スライドドア
3 ドア開口部
4A 上部トラック
4B 下部トラック
5 連結部材
6 ガイドトラック
7 スライドドア駆動装置
7a ドライブプーリ
7b 反転プーリ
7c ケーブル部材
7d 移動部材
7e 電磁クラッチ
7f 開閉モータ
7g ロータリーエンコーダ
8 スライドドア制御装置
9 衝撃検知センサ
10 パルス信号発生部
21 ヒンジアーム
22 クロージャーモータ
23 クロージャー制御部
24 ハーフスイッチ
25 ドアロック
26 リリースACT
27 ドアハンドル
28 ドア側コネクタ
31 バッテリー
32 イグニッションスイッチ
33 パーキングスイッチ
34 メインスイッチ
35 ドア開スイッチ
36 ドア閉スイッチ
37 ブザー
38 傾斜センサ
39 ストライカ
40 車体側コネクタ
LD 発光素子
PD 受光素子
RD 回転円板
SL スリット

Claims (5)

  1. 車体の側面に沿って開閉移動するスライドドアと、
    クラッチ手段を介して伝達される駆動源の駆動力に基づいて前記スライドドアを開閉駆動するスライドドア駆動手段と、
    前記スライドドアの移動方向に応じた信号を発生する移動信号発生手段と、
    前記車体が過大な衝撃を受けたことを検知する衝撃検知手段と、
    前記駆動源および前記クラッチ手段を制御して前記スライドドア駆動手段に伝達する駆動力を制御するスライドドア制御手段とを備え、
    前記スライドドア制御手段は前記衝撃検知手段が過大な衝撃を検知し、前記スライドアの作動抵抗が増加した場合は前記駆動源の駆動力を増加させることを特徴とする車両用スライドドアの自動開閉装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記スライドドア制御手段は、前記スライドドアが開方向に移動中に作動抵抗が増加した場合は、前記駆動源の駆動力を開方向に増加させることを特徴とする車両用スライドドアの自動開閉装置。
  3. 請求項1に記載の発明において、前記スライドドア制御手段は、前記駆動源の駆動力を一定時間増加させても前記スライドドアが移動しない場合は、前記駆動源を停止し前記クラッチ手段による前記駆動源と前記スライドドア駆動手段との接続を解除して手動による開閉操作が可能な状態に設定することを特徴とする車両用スライドドアの自動開閉装置。
  4. 請求項3に記載の発明において、前記スライドドア制御手段は、前記手動による開閉操作が可能な状態に設定した後に、前記スライドドアが閉方向に移動したことを検知すると、前記クラッチ手段を半クラッチ状態として前記スライドドアを仮保持することを特徴とする車両用スライドドアの自動開閉装置。
  5. 請求項3に記載の発明において、前記車体の傾斜を検出する傾斜検出手段を設け、前記スライドドア制御手段は、前記手動による開閉操作が可能な状態に設定した後に、前記傾斜検出手段によって前記車体が傾斜地に下り方向に停止していることを検出すると、前記クラッチ手段を半クラッチ状態として前記スライドドアを仮保持することを特徴とする車両用スライドドアの自動開閉装置。
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