JP3754008B2 - Vehicle seat device - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機構により座席本体を車両前方を向く通常時使用位置から乗降口の方を向く乗降時使用位置まで回転可能で、かつ通常時使用位置及び乗降時使用位置でスライド機構により座席本体をスライド可能な構成の車両用シート装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の一般的な車両用シート装置を図１１に示す。この車両用シート装置１００は、車室の前後方向に配置された左右一対の下部スライド機構９１を備えており、その下部スライド機構９１のスライドレール９１ｓに支持ベース９２が取付けられている。支持ベース９２上には回転機構９３を介して回転テーブル９４がほぼ水平に回転可能に設置されている。回転機構９３の回転部位である外輪９３ｆの外周面にはギヤ９３ｒが形成されており、このギヤ９３ｒが下部スライド機構９１に沿って配置されたラック９８と噛合している。
【０００３】
このため、下部スライド機構９１を使用して支持ベース９２を前後スライドさせることで、ギヤ９３ｒとラック９８との噛合作用により外輪９３ｆ、回転テーブル９４を左右方向に回転させることができる。
回転テーブル９４上には左右一対の上部スライド機構９５が設置されており、その上部スライド機構９５のスライド板９５ｂ上に座席本体９６が載置されている。このため、座席本体９６を回転テーブル９４上で前後にスライドさせることが可能になる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記車両用シート装置１００では、座席本体９６を回転テーブル９４上で前後スライドさせることが可能なため、座席本体９６が前後スライド範囲内のどの位置にあっても、その座席本体９６及び回転テーブル９４を回転させることができる。しかし、着座者を座席本体９６に着座させた状態でその座席本体９６を回転させる場合、座席本体９６が回転テーブル９４上の回転適性位置から外れると、回転中に着座者や座席本体９６が車室内のユニットや車体と干渉することがある。特に、車室内空間が狭い小型車の場合、その弊害が大きい。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、座席本体が前後スライド範囲内の最適位置にあるときに、その座席本体を安全に回転できるようにすることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明は、車室内の支持ベース上に設けられた回転機構と、この回転機構により支持ベースに対してほぼ平行に回転可能に支持された回転体と、前記回転体上で座席本体をその座席本体の前後方向にスライド可能に支持するスライド機構とを備え、前記回転機構により前記座席本体を車両前方を向く通常時使用位置から乗降口の方を向く乗降時使用位置まで回転可能で、かつ通常時使用位置及び乗降時使用位置で前記スライド機構により前記座席本体をスライド可能な構成の車両用シート装置であって、前記座席本体が前記スライド機構により回転体に対してスライド可能な範囲内の予め設定された基準位置以外の位置にあるとき、支持ベースに対する座席本体の回転を禁止する回転禁止機構と、前記座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるとき、前記回転体に対する座席本体のスライドを禁止するスライド禁止機構とを有し、前記基準位置は、前記スライド機構により座席本体が回転体に対してスライド可能な範囲の中間位置に設定されており、通常時使用位置において座席本体は回転体に対し、前記スライド機構によりスライド可能な範囲の後端位置と前記基準位置との間でのみスライド可能に構成されており、乗降時使用位置において前記座席本体は前記回転体に対し、前記基準位置と前記スライド機構によりスライド可能な範囲の前端位置との間でのみスライド可能に構成されていることを特徴とする。
【０００６】
本発明によると、回転禁止機構の働きで、座席本体が回転体上の基準位置にあるときのみ、その回転体が回転可能となり、座席本体は通常使用位置と乗降使用位置との間を回転できるようになる。このため、基準位置を回転最適位置に設定することで、座席本体の回転時に着座者あるいは座席本体が車室内のユニットや車体と干渉することが無くなる。
また、回転体が通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるときは、スライド禁止機構の働きで回転体に対する座席本体のスライドが禁止されるため、座席本体を安全に回転させることができる。
また、基準位置は、スライド機構により座席本体が回転体に対してスライド可能な範囲の中間位置に設定されており、通常時使用位置において座席本体は回転体に対し、前記スライド機構によりスライド可能な範囲の後端位置と前記基準位置との間でのみスライド可能に構成されており、乗降時使用位置において前記座席本体は前記回転体に対し、前記基準位置と前記スライド機構によりスライド可能な範囲の前端位置との間でのみスライド可能に構成されている。このため、スライド機構のストロークを有効に利用できるとともに、通常時使用位置及び乗降時使用位置において、それぞれに応じた適正な範囲でのみスライドさせることができる。
【０００８】
請求項２、請求項３の発明では、スライド禁止機構は、座席本体に対して固定的に設けられた被ガイド部材と、支持ベースに対して固定的に設けられたガイド部材とを有しており、前記ガイド部材は、平面視で座席本体の回転中心と曲率中心が一致する円弧形で、互いに曲率半径方向で所定の間隔を空けて配置された第１ガイド壁と第２ガイド壁とを有しており、座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるときは、被ガイド部材は第１ガイド壁と第２ガイド壁との間に位置し、被ガイド部材が両ガイド壁の曲率半径方向へ移動するのが規制されている。
これによって、座席本体が通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるときにおけるその座席本体のスライドを確実に禁止でき、回転中の安全を確保できる。
【０００９】
また、請求項４の発明では、第１ガイド壁は第２ガイド壁よりも内側に位置し、第１ガイド壁の一端には、第２ガイド壁の一端よりも座席本体の回転方向に延出する延出部が形成され、第２ガイド壁の他端には第１ガイド壁の他端よりも座席本体の回転方向に延出する延出部が形成されており、座席本体が通常時使用位置にある状態で、前記座席本体を前記後端位置側から基準位置までスライドさせると、その座席本体の被ガイド部材が第１ガイド壁の延出部に当接して座席本体のスライドが止められ、前記座席本体が乗降時使用位置にある状態で、前記座席本体を前記前端位置側から基準位置までスライドさせると、その座席本体の被ガイド部材が第２ガイド壁の延出部に当接して座席本体のスライドが止められる構成である。
これによって、スライド禁止機構とスライド機構のストロークを分割する機構との構成部品を兼用することができる。
【００１０】
また、請求項５の発明は、支持ベースに対し、座席本体を前記通常時使用位置と乗降時使用位置とで回転不能にロック可能であるとともに、回転可能なようにこのロックを解除可能な回転ロック機構を備えている。
また、請求項６の発明では、回転ロック機構は、座席本体に装着されている操作ハンドルと、回転体に連結されており、操作ハンドルの動きを受けて一定の軌跡で移動する係合部材と、操作ハンドルの動きを前記係合部材に伝える伝達部材と、支持ベースあるいは車室の床側に設けられており、前記座席本体が通常時使用位置にあるときに、前記係合部材が係合する位置に位置決めされている第１被係合部材と、前記座席本体が乗降時使用位置にあるときに前記係合部材が係合する位置に位置決めされている第２被係合部材とを有しており、前記操作ハンドルの操作により、その係合部材と第１被係合部材あるいは第２被係合部材との係合を解除できるように構成されている。
このため、座席本体が回転体上の基準位置にあっても、回転ロック機構を操作しない限り、回転ロック機構はロック解除状態にならない。したがって、着座者の意に反してロック状態が解除される不具合がない。
【００１１】
また、請求項７に示すように、座席本体または回転体の一方に設けられ、回転ロック機構の操作ハンドルの動作に伴い変位する変位部材と、座席本体または回転体の他方に設けられ、回転体に対する座席本体のスライドに伴い前記変位部材に対して移動し、座席本体が前記基準位置に移動したときは、前記変位部材の変位を許容して前記操作ハンドルを操作可能とし、座席本体が前記基準位置以外の位置に移動したときは、前記変位部材に係合することにより、その変位を規制して前記操作ハンドルの操作を規制する規制部とから回転禁止機構を構成するのが好ましい。
【００１２】
また、請求項８に示すように、回転体に設けられ、スライド禁止位置と回転禁止位置とに移動可能に設けられた規制部材と、座席本体が前記基準位置に移動したときに前記規制部材をスライド禁止位置に移動させ、座席本体が前記基準位置以外に移動したとき前記規制部材を回転禁止位置に移動させる作動手段と、座席本体に設けられ、前記規制部材がスライド禁止位置に移動したとき規制部材に係合するとともに、規制部材が回転禁止位置に移動したときはこの係合を解除し、係合状態では座席本体のスライドを禁止する係合部と、座席本体が通常時使用位置および乗降時使用位置に回転したとき、規制部材の回転禁止位置側への移動を許容するとともに、座席本体が回転途中のときは前記規制部材が回転禁止位置に移動するのを規制する規制手段と、支持ベースに設けられ、前記規制部材が回転禁止位置に移動したときは規制部材に係合するとともに、規制部材がスライド禁止位置に移動したときはこの係合を解除し、係合状態では座席本体の回転を禁止する係合部とから回転禁止機構及びスライド禁止機構を構成しても良い。
【００１３】
【発明の実施の形態】
（実施形態１）
以下、図１から図７に基づいて本発明の実施形態１に係る車両用シート装置の説明を行う。本実施形態では助手席を本発明に係る車両用シート装置とした場合について説明する。図１は本実施形態に係る車両用シート装置の分解斜視図であり、図２は回転体及び上部スライド機構の要部斜視図等、図３は回転ロック機構及びスライド禁止機構を表す平面図等、図４は車両用シート装置の縦断面図（図１のIV -IV矢視断面図）である。また、図５は回転禁止機構と回転ロック機構との関係を表す模式図、図６は回転禁止機構とスライド禁止機構の関係を表す平面図、図７は車両用シート装置の動作を表す平面図である。なお、車室内の幅方向をＸ方向、前後方向をＹ方向、及び高さ方向をＺ方向として以下の説明する。
【００１４】
図１に示すように、車両用シート装置１は、スライド＆回転機構１０と、そのスライド＆回転機構１０の回転体１５上に載置された上部スライド機構２０と、その上部スライド機構２０上に載置された座席本体Ｈ（図ではシートクッション部分を表している）とを備えている。なお、図１では、上部スライド機構２０のアッパレール２２を省略している。
スライド＆回転機構１０は、車室の前後方向（Ｙ方向）に沿って配置された左右一対の下部スライド機構１１を備えている。両下部スライド機構１１は、平板状の支持ベース１２を車室の前後方向にスライド可能に支持する機構であり、上側スライドレール１１ａと下側スライドレール１１ｂとを有している。
【００１５】
上側スライドレール１１ａと下側スライドレール１１ｂは、図４に示すように、支持ベース１２の左右両端に形成されたスライド部１２ｓを上下から挟んで拘束できるように組み立てられており、車室の床部１０ｆに固定されている。また、上側スライドレール１１ａの下面と支持ベース１２のスライド部１２ｓの上面との間、及び支持ベース１２のスライド部１２ｓの下面と下側スライドレール１１ｂの上面との間には、多数の転動球１３が挟み込まれている。これによって、支持ベース１２を両スライドレール１１ａ，１１ｂに対してスムーズに、かつガタツキなくスライドさせることができる。
【００１６】
スライド＆回転機構１０の支持ベース１２上には、図１に示すように、その支持ベース１２の左後部に回転機構１４が取付けられている。
回転機構１４は相対回転可能な内輪１４ｅと外輪１４ｆとを有しており、その内輪１４ｅの外側周方向に形成されたＶ溝と外輪１４ｆの内側周方向に形成されたＶ溝との間に多数の鋼球１４ｂ（図４参照）が挟み込まれている。これによって、内輪１４ｅに対して外輪１４ｆをスムーズに、かつガタツキなく回転させることができる。
【００１７】
回転機構１４はその内輪１４ｅが支持ベース１２に固定されており、外輪１４ｆ上に支持ベース１２とほぼ平行に回転体１５が取付けられている。また、外輪１４ｆの外周にはギヤ１４ｗが形成されており、そのギヤ１４ｗが車両左側の下部スライド機構１１の上側スライドレール１１ａに沿って配置されたラック１６と噛合している。これによって、支持ベース１２が後退限位置にある状態で前方に押圧され、その支持ベース１２が両下部スライド機構１１の働きで前進すると、回転機構１４の外輪１４ｆ及び回転体１５は、その外輪１４ｆのギヤ１４ｗとラック１６との噛合作用により左回転する。ギヤ１４ｗ及びラック１６の歯寸法は支持ベース１２が下部スライド機構１１，１１の後退限位置から前進限位置までスライドしたときに、回転体１５が約60°回転できるように設定されている。
【００１８】
即ち、スライド＆回転機構１０によると、支持ベース１２のスライドと回転体１５の回転とが連動して行われる。ここで、回転体１５は、支持ベース１２が下部スライド機構１１，１１の後退限位置にあるときに、その回転体１５の前後左右方向が支持ベース１２の前後左右方向と一致するように、回転機構１４の外輪１４ｆに取付けられている。
【００１９】
回転体１５上には、左右一対の上部スライド機構２０がその回転体１５の前後方向に沿って設置されている。上部スライド機構２０は、図１、図２（Ａ）、及び図４に示すように、ロアレール２１と、そのロアレール２１に嵌め込まれた状態でそのロアレール２１に沿って摺動可能なアッパレール２２とを備えている。そして、ロアレール２１が回転体１５の左側端縁及び右側端縁に固定されており、左右のアッパレール２２が座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂの左側端縁及び右側端縁に固定されている。これによって、座席本体Ｈは回転体１５に対しその座席本体Ｈの前後方向にスライド可能となる。なお、図１では、座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂは省略されている。
【００２０】
ここで、上部スライド機構２０には、スライド可能な範囲内のほぼ希望する位置でその上部スライド機構２０のスライドをロックできる周知のスライドロック機構（図示されていない）が設けられており、着座者がレバー２３（図２（Ａ）参照）により前記スライドロック機構のロック状態を解除できるように構成されている。
上記構成により、スライド＆回転機構１０の支持ベース１２が下部スライド機構１１の後退限位置にある状態で、座席本体Ｈは車両前方を向く通常時使用位置に保持されるとともに、座席本体Ｈは上部スライド機構２０の働きで前後スライド可能となる。また、後記する条件下で座席本体Ｈ等を前方に押圧し、支持ベース１２を下部スライド機構１１に対して前進限位置までスライドさせることにより、座席本体Ｈ及び回転体１５を乗降口の方を向く乗降時使用位置まで約60°左回転させることが可能になる。
【００２１】
次に、車両用シート装置１の回転ロック機構３０について説明する。
回転ロック機構３０は、スライド＆回転機構１０の支持ベース１２のスライドと回転体１５及び座席本体Ｈの回転とを禁止する機構であり、座席本体Ｈが車両前方を向く通常時使用位置にあるときと、座席本体Ｈが乗降口の方を向く乗降時使用位置にあるときに、自動的にロックするように構成されている。
【００２２】
回転ロック機構３０は、図１等に示すように、回転体１５の下側に設けられた係合部材３２と、車室の床部１０ｆに設けられた第１被係合部材３４と、支持ベース１２上に設けられた第２被係合部材とを備えている。なお、図１では、係合部材３２が見やすいように、その係合部材３２を実線で表している。
係合部材３２は、図１、図２（Ｂ）に示すように、中央部が連結軸３２ｐによって水平回転可能な状態で回転体１５の下面に取付けられている。係合部材３２は、回転体１５の前後方向に沿って配置されており、その後部に係合ピン３２ｋが縦に固定されている。そして、その係合ピン３２ｋが第１被係合部材３４あるいは第２被係合部材と係合可能に構成されている。
【００２３】
また、係合部材３２の前部には、係合保持バネ３２ｙの一端が接続されており、その係合保持バネ３２ｙの他端が回転体１５に接続されている。係合保持バネ３２ｙは、係合ピン３２ｋが第１被係合部材３４あるいは第２被係合部材と自動的に係合可能なように、その係合部材３２を図１、図２（Ｂ）において左回転させる方向に付勢されている。このため、係合部材３２は、係合保持バネ３２ｙのバネ力で左限回動位置に保持されている。
【００２４】
係合部材３２の前端部には受け部３２ｕが折り曲げ形成されており、この受け部３２ｕに操作ハンドル３９の解除ワイヤー３８の一端が連結されている。操作ハンドル３９は、係合部材３２を係合保持バネ３２ｙのバネ力に抗して右回転方向に引っ張る部材であり、図２に示すように、座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂの前部左側に取付けられている。解除ワイヤー３８は、ワイヤー本体３８ｍと、そのワイヤー本体３８ｍの中央部分を収納するチューブ３８ｔとを備えており、ワイヤー本体３８ｍの両端が、図５等に示すように、それぞれ操作ハンドル３９の受け部３９ｕと係合部材３２の受け部３２ｕとに接続されている。また、解除ワイヤー３８のチューブ３８ｔの両端がそれぞれ回転体１５の止め部１５ａとシート支持板Ｈｂの前部止め部Ｈｔとに固定されている。
【００２５】
操作ハンドル３９は、図１、図２（Ａ）に示すように、Ｌ字形をした把持部３９ｈとその把持部３９ｈに連結された回転板３９ｂとを有している。回転板３９ｂはその中央部分が連結軸３９ｐによって水平回転が可能な状態でシート支持板Ｈｂに取付けられており、その回転板３９ｂの後端部（把持部３９ｈと反対側の端部）にワイヤー本体３８ｍが接続される受け部３９ｕが折り曲げ形成されている。また、回転板３９ｂの受け部３９ｕ近傍にはその回転板３９ｂに対して図中右回りの回転力（戻し方向の回転力）を付与する第１戻りバネ３９ｙの一端が接続されている。
【００２６】
このため、操作ハンドル３９を第１戻りバネ３９ｙのバネ力に抗し、図１、図２（Ａ）において左回動させることにより、ワイヤー本体３８ｍにより係合部材３２の受け部３２ｕが引っ張られ、係合部材３２は係合保持バネ３２ｙのバネ力に抗して連結軸３２ｐを中心に右回転する（図２（Ｂ）、図５の二点鎖線参照）。これによって、係合部材３２の係合ピン３２ｋと第１被係合部材３４あるいは第２被係合部材と係合が解除される。
【００２７】
第１被係合部材３４は、係合部材３２の係合ピン３２ｋが係合された状態で、支持ベース１２を後退限位置に保持するとともに、その支持ベース１２に対する回転体１５の回転を禁止し、その回転体１５及び座席本体を通常時使用位置に保持する働きをする。
第１被係合部材３４は、車両右側寄りの下部スライド機構１１の位置で車室床面１０ｆに固定されており、その第１被係合部材３４の板状の被係合受け部３４ｒが支持ベース１２と回転体１５との間でほぼ水平に位置決めされている（図３、図４参照）。
【００２８】
第１被係合部材３４の被係合受け部３４ｒは、係合部材３２の係合ピン３２ｋが係合するピン用切欠き３４ｃと、そのピン用切欠き３４ｃの前側に形成されたガイド部３４ｘと、ピン用切欠き３４ｃの後側に形成されたストッパ部３４ｓとから構成されている。ピン用切欠き３４ｃは、支持ベース１２の幅方向内側に開口が形成されており、係合保持バネ３２ｙのバネ力で図２（Ｂ）、図５において左回動する係合部材３２の係合ピン３２ｋが係合できるように構成されている。
【００２９】
ガイド部３４ｘ（図３参照）は、回転体１５が乗降時使用位置から右回転して通常時使用位置まで戻る際に、係合部材３２の係合ピン３２ｋを第１被係合部材３４のピン用切欠き３４ｃまで導く働きをする。即ち、回転体１５が右回転する際に、通常時使用位置の近傍で、係合部材３２の係合ピン３２ｋはガイド部３４ｘの傾斜面３４ｋに沿って摺動し、ピン用切欠き３４ｃの位置まで到達した段階で、その係合ピン３２ｋは係合保持バネ３２ｙのバネ力により自動的にピン用切欠き３４ｃと係合する。
ストッパ部３４ｓは、座席本体Ｈが通常時使用位置にある状態で、操作ハンドル３９により、係合部材３２の係合ピン３２ｋと第１被係合部材３４のピン用切欠き３４ｃとの係合が解除されても、座席本体Ｈが右方向に回動するのを禁止する働きをする。
【００３０】
第２被係合部材３６は、係合部材３２の係合ピン３２ｋが係合された状態で、支持ベース１２を前進限位置に保持するとともに、その支持ベース１２に対する回転体１５の回転を禁止し、その回転体１５及び座席本体を乗降時使用位置に保持する働きをする。
第２被係合部材３６は、支持ベース１２の前部上面に固定されており、その第２被係合部材３６の板状の被係合受け部３６ｒが第１被係合部材３４の被係合受け部３４ｒとほぼ同じ高さに位置決めされている。第２被係合部材３６の被係合受け部３６ｒは、図３（Ａ）に示すように、第１被係合部材３４の被係合受け部３４ｒと対称な形状に成形されており、係合部材３２の係合ピン３２ｋが係合するピン用切欠き３６ｃと、そのピン用切欠き３４ｃの右側に形成されたガイド部３６ｘと、ピン用切欠き３４ｃの左側に形成されたストッパ部３６ｓとから構成されている。
【００３１】
このため、回転体１５が左回転する際に、乗降時使用位置の近傍で係合部材３２の係合ピン３２ｋは第２被係合部材３６のガイド部３６ｘの傾斜面３６ｋに沿って摺動し、ピン用切欠き３６ｃの位置まで到達した段階で、その係合ピン３２ｋは係合保持バネ３２ｙのバネ力で自動的にピン用切欠き３６ｃと係合する。
ストッパ部３６ｓは、座席本体Ｈが乗降時使用位置にある状態で、操作ハンドル３９により、係合部材３２の係合ピン３２ｋと第２被係合部材３６のピン用切欠き３６ｃとの係合が解除されても、座席本体Ｈが左方向に回動するのを禁止する働きをする。
【００３２】
次に、車両用シート装置１の回転禁止機構４０について説明する。
回転禁止機構４０は、回転ロック機構３０の操作ハンドル３９の動作を規制する機構であり、座席本体Ｈが上部スライド機構２０によって回転体１５の中央位置までスライドしたときにのみ、その操作ハンドル３９の動作を許容する。
回転禁止機構４０は、図１、図２（Ａ）、図５等に示すように、上部スライド機構２０の右側のロアレール２１に沿って回転体１５上に設けられた固定レール４２を有している。固定レール４２は、ロアレール２１とほぼ同じ高さで壁状に立設されており、その前後長さ寸法は回転体１５に対する座席本体Ｈの前後スライドストロークとほぼ等しく設定されている。さらに、固定レール４２の中央上部には、角形の切欠き４２ｃが形成されている。
【００３３】
座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂの下側には、図１、図２（Ａ）、図５等に示すように、固定レール４２に沿って摺動する変位部材４４が装着されている。変位部材４４は、中央部が連結軸４４ｐによって水平回転可能な状態でシート支持板Ｈｂの下側に取付けられている（図４参照）。変位部材４４は、座席本体Ｈの前後方向に沿って配置されており、前端部に摺動凸部４４ｔが形成されている。ここで、摺動凸部４４ｔの寸法は、固定レール４２の切欠き４２ｃに嵌め込み可能な値に設定されている。また、変位部材４４の前部には、摺動保持バネ４４ｂの一端が接続されており、その摺動保持バネ４４ｂの他端がシート支持板Ｈｂに接続されている。
【００３４】
摺動保持バネ４４ｂは、変位部材４４を図１、図２（Ａ）において、左回動させるように付勢されており、変位部材４４が左限位置まで回動した状態で、その変位部材４４の摺動凸部４４ｔは固定レール４２に沿って摺動可能になる。変位部材４４の後端部には受け部４４ｕが折り曲げ形成されており、この受け部４４ｕに回転ロック機構３０における操作ハンドル３９の伝達ワイヤー４８の一端が接続されている。
【００３５】
伝達ワイヤー４８は、図５に示すように、ワイヤー本体４８ｍと、そのワイヤー本体４８ｍの中央部分を収納するチューブ４８ｔとを備えており、ワイヤー本体４８ｍの両端がそれぞれ操作ハンドル３９の受け部３９ｕと変位部材４４の受け部４４ｕとに接続されている。また、伝達ワイヤー４８のチューブ４８ｔの両端がそれぞれシート支持板Ｈｂの後部止め部Ｈｘとシート支持板Ｈｂの前部止め部Ｈｔとに固定されている。
【００３６】
上記した構成により、操作ハンドル３９を第１戻りバネ３９ｙのバネ力に抗して、図１、図２（Ａ）において左回動させようとすると、変位部材４４には伝達ワイヤー４８によってその変位部材４４を摺動保持バネ４４ｂのバネ力に抗して右回動させようとする力が加わる。しかし、変位部材４４の摺動凸部４４ｔが固定レール４２に当接している状態では、変位部材４４の右回動は禁止される。このため、変位部材４４と伝達ワイヤー４８を介して連結された操作ハンドル３９の回動も禁止される。
【００３７】
しかし、変位部材４４の摺動凸部４４ｔと固定レール４２の切欠き４２ｃとが重なった状態では、固定レール４２が変位部材４４の右回動を妨げることはない。このため、操作ハンドル３９が第１戻りバネ３９ｙのバネ力に抗して左回動させられると、変位部材４４は伝達ワイヤー４８の引っ張り力を受けて摺動保持バネ４４ｂのバネ力に抗して右回動し、摺動凸部４４ｔが固定レール４２の切欠き４２ｃに嵌め込まれる。即ち、操作ハンドル３９は、変位部材４４、固定レール４２等に妨げられることなく、左限位置まで回動可能になる。
【００３８】
変位部材４４は、座席本体Ｈが上部スライド機構２０によりスライド可能な範囲の中央位置、即ち、回転体１５の中央位置までスライドしたときに、その変位部材４４の摺動凸部４４ｔが固定レール４２の切欠き４２ｃと重なるように位置決めされている。したがって、回転禁止機構４０は、座席本体Ｈが回転体１５に対してその回転体１５の中央位置までスライドしたときに、回転ロック機構３０のロック状態を解除可能にする。
即ち、固定レール４２等が本発明の規制部に相当する。
【００３９】
次に、車両用シート装置１のスライド禁止機構５０について説明する。
スライド禁止機構５０は、座席本体Ｈが通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるときに、回転体１５に対する座席本体Ｈのスライドを禁止するとともに、通常時使用位置と乗降時使用位置とで回転体１５に対する座席本体Ｈのスライド範囲を分ける働きをする。
スライド禁止機構５０は、座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂに対して固定的に設けられたロックピン５２と、支持ベース１２に対して固定的に設けられ、そのロックピン５２をガイドするガイド部材５４とから構成されている。
【００４０】
ガイド部材５４は、図３、図４等に示すように、回転機構１４の内輪１４ｅの内側に設置されている。ガイド部材５４は、図３、図６等に示すように、平面視で回転機構１４の回転中心（座席本体Ｈの回転中心）と曲率中心が一致する円弧形で、互いの曲率半径方向で所定の間隔を空けて配置された第１ガイド壁５５と第２ガイド壁５６とを有している。
第１ガイド壁５５と第２ガイド壁５６とは、回転機構１４の回転中心Ｃの後方位置から前記回転中心Ｃの右方位置までの範囲で形成されており、第１ガイド壁５５の曲率半径が第２ガイド壁５６の曲率半径よりも小さく設定されている。
【００４１】
回転中心Ｃの後方位置では、第１ガイド壁５５の端部が、第２ガイド壁５６の端部よりも座席本体の回転方向に一定寸法だけ延出しており、その延出する端部（以後、第１延出部５５ｅという）が後記するロックピン５２のストッパとなる。また、回転中心Ｃの右方位置では、第２ガイド壁５６の端部が、第１ガイド壁５５の端部よりも座席本体の回転方向に一定寸法だけ延出しており、その延出する端部（以後、第２延出部５６ｅという）がロックピン５２のストッパとなる。さらに、第１延出部５５ｅから第２延出部５６ｅまでの回転角が、座席本体の回転可能範囲に合わせて約60°に設定されている。
第１ガイド壁５５と第２ガイド壁５６とは、図４等に示すように、回転体１５の開口部１５ｈから一定寸法だけ突出する高さ寸法を備えている。
【００４２】
ロックピン５２は、図４に示すように、座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂの下面に縦に固定されており、そのロックピン５２の下端（先端）の高さ位置が第１ガイド壁５５及び第２ガイド壁５６の上端の高さ位置よりも低くなるように設定されている。また、ロックピン５２の径寸法は、第１ガイド壁５５と第２ガイド壁５６と間の空間を移動できるように、第１ガイド壁５５と第２ガイド壁５６と間の隙間よりも若干小さい値に設定されている。
【００４３】
ロックピン５２は、通常時使用位置において座席本体Ｈが回転体１５の中央位置まで前進スライドしたときに、その先端部が第１ガイド壁５５の第１延出部５５ｅに当接できる位置に位置決めされている。このため、通常時使用位置では、図６等に示すように、座席本体Ｈは回転体１５の後端位置から中央位置までの範囲でスライドが可能となる。
さらに、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置にある状態で通常時使用位置から乗降時使用位置の方向に回転すると、座席本体Ｈのロックピン５２は第１ガイド壁５５と第２ガイド壁５６と間を移動する。このため、座席本体Ｈの回転が妨げられることはないが、ロックピン５２は第１ガイド壁５５、第２ガイド壁５６の曲率半径方向の移動が規制されるため、回転中における座席本体Ｈの前後スライドは禁止される。
【００４４】
乗降時使用位置では、座席本体Ｈのロックピン５２は第２ガイド壁５６の第２延出部５６ｅによって曲率半径方向の移動が規制され、第１ガイド壁５５によっては曲率半径方向の移動は規制されない。このため、座席本体Ｈは回転体１５の中央位置から前端位置までの範囲でスライドが可能になる。
即ち、回転体１５の中央位置が本発明の基準位置に相当し、ロックピン５２が本発明の被ガイド部材に相当する。
【００４５】
次に、上記した車両用シート装置１の動作説明を行う。
車両走行時には、車両用シート装置１の座席本体Ｈは、図７（Ａ）に示すように、車両前方を向く通常時使用位置に位置決めされている。
通常時使用位置では、座席本体Ｈの着座者がレバー２３（図２（Ａ）参照）でスライドロック機構のロック状態を解除することにより、上部スライド機構２０を利用して、座席本体Ｈを希望位置まで前後スライドさせることができる。座席本体Ｈのスライド可能範囲は、上部スライド機構２０の後端位置（回転体１５の後端位置）から座席本体Ｈのロックピン５２が第１ガイド壁５５の第１延出部５５ｅに当接する位置（図６参照）、即ち、回転体１５の中央位置までである。
【００４６】
通常時使用位置において、座席本体Ｈが上部スライド機構２０の働きで前後スライドしているときは、図６に示すように、その座席本体Ｈに取付けられている回転禁止機構４０の変位部材４４も回転体１５側の固定レール４２に沿って摺動している。このため、変位部材４４の摺動凸部４４ｔは固定レール４２の側面に当接しており、変位部材４４は図６において右回動不能に保持されている。したがって、変位部材４４と伝達ワイヤー４８によって連結されている回転ロック機構３０の操作ハンドル３９も回動操作不能に保持される。したがって、座席本体Ｈが前後スライドしているときに誤って操作ハンドル３９に手を触れても、回転ロック機構３０のロック状態が解除される不具合がない。
【００４７】
座席本体Ｈを車両前方向きの通常時使用位置から乗降口向きの乗降時使用位置まで回転させるのは、次の手順で行う。
先ず、上部スライド機構２０を利用して座席本体Ｈを回転体１５の中央位置（通常時使用位置における前端位置）まで前進スライドさせる。これによって、座席本体Ｈに取付けられた変位部材４４の摺動凸部４４ｔが固定レール４２の切欠き４２ｃと重なる位置に保持される。この状態で、変位部材４４は図６において右回動可能となる。
また、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置まで前進スライドすると、図６に示すように、座席本体Ｈに固定されたロックピン５２が支持べース１２に固定された第１ガイド壁５５の第１延出部５５ｅにほぼ当接する位置まで前進する。
【００４８】
この状態で、図５等に示すように、回転ロック機構３０の操作ハンドル３９を第１戻りバネ３９ｙのバネ力に抗して左回動させると、操作ハンドル３９の動作が伝達ワイヤー４８により変位部材４４に伝えられる。これによって、変位部材４４は摺動保持バネ４４ｂのバネ力に抗して図中右回動し、変位部材４４の摺動凸部４４ｔが固定レール４２の切欠き４２ｃに嵌め合わされる。
【００４９】
また、操作ハンドル３９の動作が解除ワイヤー３８により回転ロック機構３０の係合部材３２に伝えられる。これによって、係合部材３２は、係合保持バネ３２ｙのバネ力に抗して図中右回動し、係合部材３２の係合ピン３２ｋが第１被係合部材３４のピン用切欠き３４ｃから外される。即ち、回転ロック機構３０のロック状態が解除される。
なお、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置まで前進スライドしても、操作ハンドル３９が動作可能になるだけであり、操作ハンドル３９を動かさない限り、回転ロック機構３０はロック解除状態にならない。このため、着座者の意に反してロック状態が解除される不具合がない。
【００５０】
次に、座席本体Ｈを前方に押圧することにより、スライド＆回転機構１０の支持ベース１２を下部スライド機構１１の働きで前進スライドさせる。支持ベース１２が前進スライドすることにより、回転機構１４の外輪１４ｆ及び回転体１５が、その外輪１４ｆのギヤ１４ｗとラック１６の噛合作用により左回転し、回転体１５と共に座席本体Ｈが左回転する。ここで、座席本体Ｈが回転中は操作ハンドル３９から手を離しても、回転ロック機構３０のロック状態が解除されたままに保持される。なお、このとき、変位部材４４は摺動保持バネ４４ｂのバネ力で摺動位置まで戻され、係合部材３２は係合保持バネ３２ｙのバネ力により係合位置（左限回動位置）まで戻される。
【００５１】
また、座席本体Ｈの回転中、その座席本体Ｈのロックピン５２は第１ガイド壁５５と第２ガイド壁との間を移動する。このため、座席本体Ｈの回転が妨げられることはないが、ロックピン５２は第１ガイド壁５５、第２ガイド壁５６の曲率半径方向の移動が規制されるため、回転中における座席本体Ｈの前後スライドは禁止される。このため、座席本体Ｈの回転中における安全が確保される。
【００５２】
座席本体Ｈが乗降時使用位置に近づくと、係合部材３２の係合ピン３２ｋが座席本体Ｈの回転に伴って第２被係合部材３６（図３（Ａ）参照）のガイド部３６ｘの傾斜面３６ｋに沿って摺動する。そして、座席本体Ｈが乗降時使用位置まで回動した段階で（図７（Ｂ）参照）、係合部材３２の係合ピン３２ｋが係合保持バネ３２ｙのバネ力により、第２被係合部材３６のピン用切欠き３６ｃと自動的に係合する。即ち、回転ロック機構３０がロック状態に保持される。この状態で、スライド＆回転機構１０の支持ベース１２は前進限位置に保持されているとともに、その支持ベース１２に対する回転体１５の回転が禁止され、その回転体１５及び座席本体が乗降時使用位置に保持される。また、座席本体Ｈのロックピン５２は、図６に示すように、第２ガイド壁５６の第２延出部５６ｅの位置に配置される。
【００５３】
即ち、乗降時使用位置では、座席本体Ｈのロックピン５２は第２ガイド壁５６の第２延出部５６ｅによって曲率半径方向の移動が規制され、第１ガイド壁５５によっては曲率半径方向の移動は規制されない。このため、座席本体Ｈは、図７（Ｃ）に示すように、回転体１５の中央位置から前端位置までの範囲でスライドが可能になる。
なお、座席本体Ｈを乗降時使用位置から通常時使用位置まで回転させる場合には、上記と逆の手順で行う。
【００５４】
このように、上記した車両用シート装置１によると、回転禁止機構４０の働きで、座席本体Ｈが回転体１５上の中央位置（基準位置）にあるときのみ、その回転体１５が回転可能となり、座席本体Ｈは通常使用位置と乗降使用位置との間を回転できるようになる。このため、基準位置を回転最適位置に設定することで、座席本体Ｈの回転時に着座者あるいは座席本体が車室内のユニットや車体と干渉することが無くなる。
また、座席本体Ｈの回転中は、スライド禁止機構５０の働きで回転体１５に対する座席本体Ｈのスライドが禁止されるため、座席本体Ｈを安全に回転させることができる。
【００５５】
また、前記基準位置は、上部スライド機構２０により座席本体Ｈが回転体１５に対してスライド可能な範囲の中間位置に設定されており、通常時使用位置において座席本体は回転体１５に対し、上部スライド機構２０によりスライド可能な範囲の後端位置と前記基準位置との間でのみスライド可能に構成されており、乗降時使用位置において座席本体Ｈは回転体１５に対し、基準位置と上部スライド機構２０によりスライド可能な範囲の前端位置との間でのみスライド可能に構成されている。このため、上部スライド機構２０のストロークを有効に利用できるとともに、通常時使用位置及び乗降時使用位置において、それぞれに応じた適正な範囲でのみスライドさせることができる。
【００５６】
（実施形態２）
以下、図８から図１０に基づいて本発明の実施形態２に係る車両用シート装置の説明を行う。本実施形態に係る車両用シート装置は、実施形態１における車両用シート装置１の回転禁止機構４０とスライド禁止機構５０とを改造したものであり、その他の構造については実施形態１の車両用シート装置１と同様である。このため、実施形態１の車両用シート装置１と同じ機構については同じ番号を付記することで説明を省略する。
【００５７】
車両用シート装置６０の回転禁止機構６２およびスライド禁止機構６８は、回転体１５の所定位置に設けられた略円柱形の規制部材６３を備えている。規制部材６３は、図９に示すように、回転体１５の縦型軸受け部１５ｚに通されており、軸方向（上下方向）に変位可能に構成されている。縦型軸受け部１５ｚの内部には、規制部材６３を押上げる方向に付勢されたコイルバネ１５ｙが設けられており、そのコイルバネ１５ｙのバネ力で規制部材６３は所定高さ位置まで押上られている。また、規制部材６３の上端部は略半球状に形成されており、下端部は円錐台状に面取りされた状態で形成されている。
【００５８】
座席本体Ｈの下面には、図８に示すように、上部スライド機構２０に沿ってレール状の固定プレート６４が取付けられている。固定プレート６４は規制部材６３の真上位置に位置決めされており、座席本体Ｈが回転体１５に対して前後スライドする際に、固定プレート６４の下面と規制部材６３の上端面とが相対摺動するように構成されている。また、固定プレート６４の中央下側には台形状の切欠き６４ｈが形成されている。固定プレート６４は、座席本体Ｈが上部スライド機構２０によりスライド可能な範囲の中央位置、即ち、回転体１５の中央位置までスライドしたときに、台形状の切欠き６４ｈと規制部材６３とが重なるように位置決めされている。このため、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置までスライドしたときに、規制部材６３はコイルバネ１５ｙのバネ力で上方に変位し、その規制部材６３の上端部が固定プレート６４の切欠き６４ｈと嵌合するようになる。
【００５９】
スライド＆回転機構１０の支持ベース１２には、座席本体Ｈ及び回転体１５が通常時使用位置にあるとき、規制部材６３と平面視において同位置に第１貫通孔６３ａが形成されている。第１貫通孔６３ａは、規制部材６３の下端部を挿入可能な内径を有しており、規制部材６３が第１貫通孔６３ａに挿入された状態で支持ベース１２に対する回転体１５の回転が禁止される。また、支持ベース１２には、座席本体Ｈ及び回転体１５が乗降時使用位置にあるとき、規制部材６３と平面視において同位置に第２貫通孔６３ｂが形成されている。第２貫通孔６３ｂは、規制部材６３の下端部を挿入可能な内径を有しており、規制部材６３が第２貫通孔６３ｂに挿入された状態で支持ベース１２に対する回転体１５の回転が禁止される。
即ち、第１貫通孔６３ａ及び第２貫通孔６３ｂが本発明の支持ベースに設けられた係合部に相当する。
【００６０】
ここで、規制部材６３の長さ寸法及び固定プレート６４の切欠き６４ｈの深さ寸法は、図９に示すように、規制部材６３の上端部が固定プレート６４の切欠き６４ｈと嵌合した状態で、その規制部材６３の下端面６３ｄが支持ベース１２の上面１２ｍとほぼ等しい高さになるように設定されている。このため、規制部材６３の上端部が固定プレート６４の切欠き６４ｈと嵌合した状態で、規制部材６３と第１貫通孔６３ａあるいは第２貫通孔６３ｂとの係合は解除される。
【００６１】
上記した構成により、例えば、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置までスライドし、固定プレート６４の切欠き６４ｈが規制部材６３の位置まで到達すると、規制部材６３はコイルバネ１５ｙのバネ力で上方に変位し、その規制部材６３の下端部は第１貫通孔６３ａから抜ける。この状態で、回転ロック機構３０の操作ハンドル３９を操作すれば、ロック状態を解除することができる。
【００６２】
しかし、回転ロック機構３０のロック状態を解除しなければ、座席本体Ｈを回転体１５の中央位置から前後スライドさせることは可能である。即ち、規制部材６３が第１貫通孔６３ａの真上位置にあるため、規制部材６３は下方に変位が可能であり、回転体１５に対する座席本体Ｈのスライドを妨げることはない。回転体１５の中央位置から座席本体Ｈが前方あるいは後方にスライドすると、規制部材６３の上端部は固定プレート６４の台形状の切欠き６４ｈからコイルバネ１５ｙのバネ力に抗して押出され、規制部材６３は下方に変位する。これによって、規制部材６３の下端部が第１貫通孔６３ａに挿入され、支持ベース１２に対する回転体１５の回転が禁止される。
即ち、コイルバネ１５ｙが本発明の作動手段に相当する。
【００６３】
座席本体Ｈが回転体１５の中央位置にある状態で、回転ロック機構３０のロック状態を解除し、座席本体Ｈ及び回転体１５を回転させると、図９の細線に示すように、規制部材６３は支持ベース１２上を移動する。前述のように、規制部材６３の下端面６３ｄの高さ位置は、支持ベース１２の上面１２ｍの高さ位置とほぼ等しいため、回転中、規制部材６３は下方に変位することはできない。このため、座席本体Ｈを回転体に対して前後スライドさせようとしても、規制部材６３の上端部と固定プレート６４の切欠き６４ｈとが嵌合状態に保持されるため、座席本体Ｈの前後スライドは禁止される。
【００６４】
即ち、固定プレート６４、規制部材６３、第１貫通孔６３ａ及び第２貫通孔６３ｂ等が本発明の回転禁止機構６２として機能し、固定プレート６４の切欠き６４ｈ、規制部材６３及び支持ベース１２の上面１２ｍが本発明のスライド禁止機構６８として機能する。さらに、固定プレート６４の切欠き６４ｈが本発明の座席本体に設けられた係合部に相当し、支持ベース１２の上面１２ｍが本発明の規制手段に相当する。
【００６５】
座席本体Ｈが乗降時使用位置まで到達すると、規制部材６３と第２貫通孔６３ｂとが平面視において同位置に保持される。このため、規制部材６３は下方に変位可能となり、座席本体Ｈを回転体１５に対して前後にスライドできるようになる。なお、座席本体Ｈの前後スライド中は規制部材６３の下端部は第２貫通孔６３ｂに挿入されるため、支持ベース１２に対する回転体１５の回転が禁止される。
このように、本実施形態に係る車両用シート装置６０によると、実施形態１に係る車両用シート装置１よりも回転禁止機構及びスライド禁止機構の構造を簡略化できるため、設備コストの低減を図ることができる。
【００６６】
図１０は、車両用シート装置６０の変更例を表している。
この車両用シート装置６０では、補助ピン７１の動作をリンク機構７２により規制部材６３に伝達し、その規制部材６３を上下動作させるようにしたものである。
補助ピン７１は、回転体１５の縦型軸受け部１５ｘに通されており、軸方向（上下方向）に変位可能に構成されている。縦型軸受け部１５ｘの内部には、補助ピン７１を押上げる方向に付勢されたコイルバネ１５ｙが設けられており、そのコイルバネ１５ｙのバネ力で補助ピン７１は所定高さ位置まで押上られている。
【００６７】
座席本体Ｈの下面には、上部スライド機構２０に沿ってレール状の固定プレート６４が取付けられている。固定プレート６４は補助ピン７１の真上位置に位置決めされており、座席本体Ｈが回転体１５に対して前後スライドする際に、固定プレート６４の下面と補助ピン７１の上端面とが相対摺動するように構成されている。また、固定プレート６４の中央下側には台形状の突起６４ｔが形成されており、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置までスライドしたときに固定プレート６４の突起６４ｔの位置と補助ピン７１の位置とが重なるように設定されている。このため、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置までスライドしたときに、補助ピン７１はコイルバネ１５ｙのバネ力に抗して下方に変位し、リンク機構７２の一端部７２ｅを押し下げる。
【００６８】
リンク機構７２の他端７２ｆには、前述の規制部材６３が連結されている。このため、規制部材６３はリンク機構７２の働きにより、補助ピン７１と逆方向に動作する。即ち、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置までスライドして、補助ピン７１が固定プレート６４の突起６４ｔに押されて下方に変位したとき、規制部材６３は上方に変位する。逆に、座席本体Ｈが回転体１５の中央位置から外れて、補助ピン７１が固定プレート６４の突起６４ｔ以外の部位に当接しているとき、規制部材６３は上方に変位する。
【００６９】
規制部材６３が上方に変位すると、その規制部材６３の下端部が第１貫通孔６３ａあるいは第２貫通孔６３ｂから抜かれ、その規制部材６３の上端部が座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂに形成された貫通孔Ｈｋに挿入される。これによって、支持ベース１２に対する回転体１５の回転が許容されるとともに、回転体１５に対する座席本体Ｈの前後スライドが禁止される。
【００７０】
規制部材６３が下方に変位すると、その規制部材６３の下端部が第１貫通孔６３ａあるいは第２貫通孔６３ｂに挿入され、その規制部材６３の上端部が座席本体Ｈのシート支持板Ｈｂの貫通孔Ｈｋから抜かれる。これによって、支持ベース１２に対する回転体１５の回転が禁止されるとともに、回転体１５に対する座席本体Ｈの前後スライドが許容される。
このように、リンク機構７２を使用することにより、規制部材６３や固定プレート６４等の配置の自由度が高くなる。
【００７１】
【発明の効果】
本発明によると、基準位置を回転最適位置に設定することで、座席本体の回転時に着座者あるいは座席本体が車室内のユニットや車体と干渉することが無くなる。また、回転体の回転中は、スライド禁止機構の働きで回転体に対する座席本体のスライドが禁止されるため、座席本体を安全に回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態１に係る車両用シート装置の分解斜視図である。
【図２】車両用シート装置の回転体及び上部スライド機構等の要部斜視図（Ａ図）及びＡ図のB矢視拡大図（Ｂ図）である。
【図３】回転ロック機構及びスライド禁止機構を表す平面図（Ａ図）及びＡ図のB-B矢視図（Ｂ図）である。
【図４】車両用シート装置の縦断面図（図１のIV- IV矢視断面図）である。
【図５】回転禁止機構と回転ロック機構との関係を表す模式図である。
【図６】回転禁止機構とスライド禁止機構との関係を表す平面図である。
【図７】車両用シート装置の動作を表す平面図である。
【図８】本発明の実施形態２に係る車両用シート装置の分解斜視図である。
【図９】回転禁止機構及びスライド禁止機構を表す縦断面図である。
【図１０】車両用シート装置の変更例を表す要部縦断面図（Ａ図）及びＡ図のB-B矢視断面図（Ｂ図）である。
【図１１】従来の車両用シート装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
Ｈ 座席本体
１０ スライド＆回転機構
１２ 支持ベース
１５ 回転体
２０ 上部スライド機構（スライド機構）
３０ 回転ロック機構
３２ 係合部材
３４ 第１被係合部材
３６ 第２被係合部材
３８ 解除ワイヤー（伝達部材）
３９ 操作ハンドル
４０ 回転禁止機構
４２ 固定レール（規制部）
４４ 変位部材
５０ スライド禁止機構
５２ ロックピン（被ガイド部材）
５４ ガイド部材
５５ 第１ガイド壁
５５ｅ 第１延出部
５６ 第２ガイド壁
５６ｅ 第２延出部
６３ 規制部材（回転禁止機構、スライド禁止機構）
１２ｍ 支持ベースの上面（スライド禁止機構、規制手段）
６３ａ 第１貫通孔（係合部）
６３ｂ 第２貫通孔（係合部）
１５ｙ コイルバネ（作動手段）
６４ 固定プレート（回転禁止機構、スライド禁止機構）
６４ｈ 切欠き（回転禁止機構、スライド禁止機構、座席本体の係合部）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention can rotate the seat body from the normal use position facing the front of the vehicle to the use position when getting on and off facing the entrance / exit by the rotation mechanism, and the seat body by the slide mechanism at the normal use position and the use position when getting on and off. It is related with the vehicle seat apparatus of the structure which can slide.
[0002]
[Prior art]
This type of general vehicle seat device is shown in FIG. The vehicle seat device 100 includes a pair of left and right lower slide mechanisms 91 disposed in the front-rear direction of the passenger compartment, and a support base 92 is attached to a slide rail 91 s of the lower slide mechanism 91. A rotary table 94 is installed on the support base 92 via a rotary mechanism 93 so as to be substantially horizontally rotatable. A gear 93 r is formed on the outer peripheral surface of the outer ring 93 f which is a rotating part of the rotating mechanism 93, and the gear 93 r is meshed with a rack 98 arranged along the lower slide mechanism 91.
[0003]
Therefore, by sliding the support base 92 back and forth using the lower slide mechanism 91, the outer ring 93f and the rotary table 94 can be rotated in the left-right direction by the meshing action of the gear 93r and the rack 98.
A pair of left and right upper slide mechanisms 95 are installed on the rotary table 94, and a seat body 96 is placed on a slide plate 95 b of the upper slide mechanism 95. For this reason, the seat body 96 can be slid back and forth on the rotary table 94.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the vehicle seat device 100, the seat body 96 can be slid back and forth on the rotary table 94. Therefore, the seat body 96 and the rotary table 94 can be located at any position within the front and back slide range. Can be rotated. However, when the seat main body 96 is rotated while the seated person is seated on the seat main body 96, if the seat main body 96 deviates from the rotation appropriate position on the rotary table 94, the seat occupant or the seat main body 96 is rotated during the rotation. May interfere with indoor unit or body. In particular, in the case of a small vehicle with a narrow interior space, the adverse effect is great.
The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object of the present invention is to enable safe rotation of a seat body when the seat body is in an optimal position within a front-rear slide range.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  According to the first aspect of the present invention, there is provided a rotating mechanism provided on a support base in a passenger compartment, a rotating body supported by the rotating mechanism so as to be substantially parallel to the support base, and a seat body on the rotating body. And a slide mechanism that slidably supports the seat body in the front-rear direction of the seat body, and the rotation mechanism can rotate the seat body from a normal use position facing the front of the vehicle to a use position when getting on and off facing the entrance / exit. And a seat device for a vehicle having a structure in which the seat body can be slid by the slide mechanism at a normal use position and a use position at getting on and off, and the seat body can be slid with respect to the rotating body by the slide mechanism. A rotation prohibiting mechanism that prohibits rotation of the seat body relative to the support base when the seat body is in a position other than a preset reference position, and the seat body is in the normal use position. When in the position other than the fine passenger use position, the slide prohibition mechanism for prohibiting the sliding of the seat body with respect to the rotating bodyAnd the reference position is set to an intermediate position within a range in which the seat main body is slidable with respect to the rotating body by the slide mechanism, and the seat main body is located relative to the rotating body in the normal use position. The seat body is configured to be slidable only between the rear end position of the slidable range and the reference position, and the seat body slides with respect to the rotating body by the reference position and the slide mechanism in the use position when getting on and off. It is configured to be slidable only between the front end positions of the possible rangeIt is characterized by that.
[0006]
  According to the present invention, the rotation body can rotate only when the seat body is at the reference position on the rotating body, and the seat body can rotate between the normal use position and the boarding / alighting use position by the rotation prohibiting mechanism. It becomes like this. For this reason, by setting the reference position as the optimum rotation position, the seated person or the seat body does not interfere with the vehicle interior unit or the vehicle body when the seat body rotates.
  In addition, when the rotating body is in a position other than the normal use position and the getting-on / off use position, the seat body can be safely rotated because the slide prohibiting mechanism prevents the seat body from sliding relative to the rotating body. it can.
The reference position is set to an intermediate position within a range in which the seat body can slide with respect to the rotating body by the slide mechanism, and the seat body can be slid with respect to the rotating body by the slide mechanism at the normal use position. The seat body is configured to be slidable only between a rear end position of the range and the reference position, and the seat main body is configured to be slidable by the reference position and the slide mechanism with respect to the rotating body at the use position when getting on and off. It is configured to be slidable only between the front end positions. For this reason, the stroke of the slide mechanism can be used effectively, and it can be slid only in an appropriate range according to the normal use position and the use position when getting on and off.
[0008]
  Claims 2 and 3In the invention, the slide prohibiting mechanism has a guided member fixed to the seat body and a guide member fixed to the support base, and the guide member is The seat has a first guide wall and a second guide wall arranged in a circular arc shape in which the rotation center of the seat body and the center of curvature coincide with each other in a plan view and spaced apart from each other by a predetermined radius of curvature. When the main body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off, the guided member is located between the first guide wall and the second guide wall, and the guided member has a radius of curvature of both guide walls. Movement in the direction is restricted.
  Thus, sliding of the seat body when the seat body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off can be reliably prohibited, and safety during rotation can be ensured.
[0009]
According to a fourth aspect of the present invention, the first guide wall is located on the inner side of the second guide wall, and the one end of the first guide wall extends in the rotational direction of the seat body from the one end of the second guide wall. An extension portion is formed at the other end of the second guide wall so as to extend more in the direction of rotation of the seat body than at the other end of the first guide wall. When the seat body is slid from the rear end position side to the reference position in the position, the guided member of the seat body comes into contact with the extending portion of the first guide wall and the sliding of the seat body is stopped. When the seat body is slid from the front end position side to the reference position in a state where the seat body is in the use position when getting on and off, the guided member of the seat body comes into contact with the extending portion of the second guide wall. The seat body can be slid.
As a result, the component parts of the slide prohibiting mechanism and the mechanism for dividing the stroke of the slide mechanism can be used together.
[0010]
Further, the invention according to claim 5 is such that the seat body can be locked to the support base in a non-rotatable state between the normal use position and the get-on / off use position, and the lock can be released so as to be rotatable. A locking mechanism is provided.
According to a sixth aspect of the present invention, the rotation lock mechanism includes an operation handle attached to the seat body, an engagement member connected to the rotating body, and moving along a predetermined locus in response to movement of the operation handle. A transmission member that transmits the movement of the operation handle to the engagement member, and a support base or a floor side of the passenger compartment, and the engagement member is engaged when the seat body is in a normal use position. A first engaged member that is positioned at a position to be engaged, and a second engaged member that is positioned at a position where the engagement member is engaged when the seat body is in the use position when getting on and off. The engagement between the engaging member and the first engaged member or the second engaged member can be released by operating the operation handle.
For this reason, even if the seat body is at the reference position on the rotating body, the rotation locking mechanism will not be unlocked unless the rotation locking mechanism is operated. Therefore, there is no problem that the locked state is released against the intention of the seated person.
[0011]
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided a displacement member provided on one of the seat main body or the rotating body and displaced in accordance with the operation of the operation handle of the rotation lock mechanism, and provided on the other of the seat main body or the rotating body. When the seat body moves to the reference position with the slide of the seat body with respect to the seat, the operation handle can be operated by allowing the displacement member to be displaced, When moved to a position other than the position, it is preferable to configure a rotation prohibiting mechanism from a restricting portion that restricts the displacement and engages the displacement member to restrict the operation of the operation handle.
[0012]
According to another aspect of the present invention, there is provided a restricting member provided on the rotating body and movably provided between the slide prohibiting position and the rotation prohibiting position, and the restricting member when the seat main body moves to the reference position. Actuating means for moving the restricting member to the rotation prohibited position when the seat main body moves to a position other than the reference position when moved to a slide prohibited position, and provided when the restricting member moves to the slide prohibited position. The engaging part is engaged when the restricting member moves to the rotation prohibiting position, and the engaging part for prohibiting the sliding of the seat main body in the engaged state, and the seat main body in the normal use position and the boarding / exiting state. When the seat is rotated to the use position, the restriction member is allowed to move to the rotation prohibition position side, and when the seat body is in the middle of rotation, the restriction member is restricted from moving to the rotation prohibition position. The control means is provided on the support base, and engages with the restriction member when the restriction member moves to the rotation prohibition position, and releases the engagement when the restriction member moves to the slide inhibition position. In the state, the rotation prohibiting mechanism and the slide prohibiting mechanism may be configured from an engaging portion that prohibits rotation of the seat body.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Embodiment 1)
Hereinafter, the vehicle seat device according to the first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 7. In this embodiment, a case where the passenger seat is the vehicle seat device according to the present invention will be described. FIG. 1 is an exploded perspective view of a vehicle seat device according to the present embodiment, FIG. 2 is a perspective view of main parts of a rotating body and an upper slide mechanism, and FIG. 3 is a plan view of a rotation lock mechanism and a slide prohibiting mechanism. 4 is a longitudinal sectional view of the vehicle seat device (a sectional view taken along arrows IV-IV in FIG. 1). 5 is a schematic diagram showing the relationship between the rotation prohibiting mechanism and the rotation locking mechanism, FIG. 6 is a plan view showing the relationship between the rotation prohibiting mechanism and the slide prohibiting mechanism, and FIG. 7 is a plan view showing the operation of the vehicle seat device. It is. In the following description, the width direction of the passenger compartment is the X direction, the front-rear direction is the Y direction, and the height direction is the Z direction.
[0014]
As shown in FIG. 1, the vehicle seat device 1 includes a slide & rotation mechanism 10, an upper slide mechanism 20 placed on a rotating body 15 of the slide & rotation mechanism 10, and an upper slide mechanism 20. A seat main body H (shown in the figure represents a seat cushion portion) is provided. In FIG. 1, the upper rail 22 of the upper slide mechanism 20 is omitted.
The slide and rotation mechanism 10 includes a pair of left and right lower slide mechanisms 11 arranged along the front-rear direction (Y direction) of the passenger compartment. Both lower slide mechanisms 11 are mechanisms that support a flat support base 12 so as to be slidable in the front-rear direction of the passenger compartment, and include an upper slide rail 11a and a lower slide rail 11b.
[0015]
As shown in FIG. 4, the upper slide rail 11 a and the lower slide rail 11 b are assembled so as to be able to restrain the slide portions 12 s formed on the left and right ends of the support base 12 from above and below. It is fixed to the part 10f. Further, a large number of rollings occur between the lower surface of the upper slide rail 11a and the upper surface of the slide portion 12s of the support base 12, and between the lower surface of the slide portion 12s of the support base 12 and the upper surface of the lower slide rail 11b. A ball 13 is sandwiched. As a result, the support base 12 can be slid smoothly with respect to both the slide rails 11a and 11b without rattling.
[0016]
As shown in FIG. 1, a rotation mechanism 14 is attached to the left rear portion of the support base 12 on the support base 12 of the slide and rotation mechanism 10.
The rotating mechanism 14 has an inner ring 14e and an outer ring 14f that can be rotated relative to each other, and is between a V groove formed in the outer circumferential direction of the inner ring 14e and a V groove formed in the inner circumferential direction of the outer ring 14f. A large number of steel balls 14b (see FIG. 4) are sandwiched. Accordingly, the outer ring 14f can be smoothly rotated with respect to the inner ring 14e without rattling.
[0017]
An inner ring 14e of the rotation mechanism 14 is fixed to the support base 12, and a rotating body 15 is mounted on the outer ring 14f substantially parallel to the support base 12. Further, a gear 14w is formed on the outer periphery of the outer ring 14f, and the gear 14w meshes with a rack 16 disposed along the upper slide rail 11a of the lower slide mechanism 11 on the left side of the vehicle. As a result, when the support base 12 is pressed forward in the state where the support base 12 is in the retreat limit position and the support base 12 moves forward by the action of the lower slide mechanisms 11, the outer ring 14f and the rotating body 15 of the rotating mechanism 14 are moved to the outer ring 14f. The left gear 14w and the rack 16 are rotated counterclockwise. The tooth sizes of the gear 14w and the rack 16 are set so that the rotating body 15 can rotate about 60 ° when the support base 12 slides from the lower limit position of the lower slide mechanism 11, 11 to the forward limit position.
[0018]
That is, according to the slide and rotation mechanism 10, the slide of the support base 12 and the rotation of the rotating body 15 are performed in conjunction with each other. Here, the rotating body 15 is rotated so that the front / rear / left / right direction of the rotating body 15 coincides with the front / rear / left / right direction of the support base 12 when the support base 12 is in the retreat limit position of the lower slide mechanism 11, 11. It is attached to the outer ring 14 f of the mechanism 14.
[0019]
On the rotating body 15, a pair of left and right upper slide mechanisms 20 are installed along the front-rear direction of the rotating body 15. As shown in FIGS. 1, 2 (A), and 4, the upper slide mechanism 20 includes a lower rail 21 and an upper rail 22 that is slidable along the lower rail 21 while being fitted in the lower rail 21. I have. The lower rail 21 is fixed to the left edge and the right edge of the rotating body 15, and the left and right upper rails 22 are fixed to the left edge and the right edge of the seat support plate Hb of the seat body H. Accordingly, the seat body H can slide in the front-rear direction of the seat body H with respect to the rotating body 15. In FIG. 1, the seat support plate Hb of the seat body H is omitted.
[0020]
Here, the upper slide mechanism 20 is provided with a known slide lock mechanism (not shown) capable of locking the slide of the upper slide mechanism 20 at a substantially desired position within the slidable range. However, the lever 23 (see FIG. 2A) is configured to release the lock state of the slide lock mechanism.
With the above configuration, the seat main body H is held at the normal use position facing the front of the vehicle while the support base 12 of the slide and rotation mechanism 10 is in the retreat limit position of the lower slide mechanism 11, and the seat main body H is The slide mechanism 20 can slide back and forth. Further, the seat body H and the like are pushed forward under the conditions described later, and the support base 12 is slid to the forward limit position with respect to the lower slide mechanism 11, so that the seat body H and the rotating body 15 are moved toward the entrance / exit. It is possible to turn left approximately 60 ° to the use position when getting on and off.
[0021]
Next, the rotation lock mechanism 30 of the vehicle seat device 1 will be described.
The rotation lock mechanism 30 is a mechanism for prohibiting the slide of the support base 12 of the slide and rotation mechanism 10 and the rotation of the rotating body 15 and the seat body H, and when the seat body H is in a normal use position facing the front of the vehicle. When the seat main body H is in the use position at the time of getting on / off facing toward the entrance / exit, it is configured to automatically lock.
[0022]
As shown in FIG. 1 and the like, the rotation lock mechanism 30 includes an engaging member 32 provided on the lower side of the rotating body 15, a first engaged member 34 provided on the floor portion 10f of the passenger compartment, and a support. And a second engaged member provided on the base 12. In FIG. 1, the engaging member 32 is indicated by a solid line so that the engaging member 32 can be easily seen.
As shown in FIGS. 1 and 2B, the engaging member 32 is attached to the lower surface of the rotating body 15 so that the central portion thereof can be horizontally rotated by the connecting shaft 32p. The engaging member 32 is disposed along the front-rear direction of the rotating body 15, and an engaging pin 32k is vertically fixed to the rear part thereof. The engaging pin 32k is configured to be engageable with the first engaged member 34 or the second engaged member.
[0023]
Further, one end of an engagement holding spring 32 y is connected to the front portion of the engagement member 32, and the other end of the engagement holding spring 32 y is connected to the rotating body 15. The engagement holding spring 32y is configured so that the engagement pin 32k can be automatically engaged with the first engaged member 34 or the second engaged member as shown in FIGS. ) In the direction of rotating counterclockwise. For this reason, the engagement member 32 is held at the left limit rotation position by the spring force of the engagement holding spring 32y.
[0024]
A receiving portion 32u is bent at the front end portion of the engaging member 32, and one end of a release wire 38 of the operation handle 39 is connected to the receiving portion 32u. The operation handle 39 is a member that pulls the engagement member 32 in the right rotation direction against the spring force of the engagement holding spring 32y, and as shown in FIG. 2, the front left side of the seat support plate Hb of the seat body H Installed on. The release wire 38 includes a wire main body 38m and a tube 38t that accommodates the central portion of the wire main body 38m, and both ends of the wire main body 38m are respectively received by the operation handles 39 as shown in FIG. 39u and the receiving part 32u of the engaging member 32 are connected. Further, both ends of the tube 38t of the release wire 38 are fixed to the stopper 15a of the rotating body 15 and the front stopper Ht of the sheet support plate Hb, respectively.
[0025]
As shown in FIGS. 1 and 2A, the operation handle 39 has an L-shaped gripping portion 39h and a rotating plate 39b connected to the gripping portion 39h. The rotating plate 39b is attached to the sheet support plate Hb in a state where the central portion of the rotating plate 39b can be rotated horizontally by the connecting shaft 39p, and a wire is attached to the rear end (the end opposite to the gripping portion 39h) of the rotating plate 39b. A receiving portion 39u to which the main body 38m is connected is formed by bending. Also, one end of a first return spring 39y that applies a clockwise rotational force (rotational force in the return direction) to the rotational plate 39b is connected to the vicinity of the receiving portion 39u of the rotational plate 39b.
[0026]
For this reason, the receiving portion 32u of the engaging member 32 is pulled by the wire main body 38m by rotating the operation handle 39 counterclockwise in FIG. 1 and FIG. 2 (A) against the spring force of the first return spring 39y. The engagement member 32 rotates clockwise around the connecting shaft 32p against the spring force of the engagement holding spring 32y (see the two-dot chain line in FIG. 2B and FIG. 5). Thereby, the engagement between the engagement pin 32k of the engagement member 32 and the first engaged member 34 or the second engaged member is released.
[0027]
The first engaged member 34 holds the support base 12 in the retreat limit position in a state where the engagement pin 32k of the engagement member 32 is engaged, and prohibits the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 The rotating body 15 and the seat body serve to hold the normal use position.
The first engaged member 34 is fixed to the passenger compartment floor surface 10f at the position of the lower slide mechanism 11 near the right side of the vehicle, and a plate-like engaged receiving portion 34r of the first engaged member 34 is provided. It is positioned substantially horizontally between the support base 12 and the rotating body 15 (see FIGS. 3 and 4).
[0028]
The engaged receiving portion 34r of the first engaged member 34 includes a pin cutout 34c with which the engagement pin 32k of the engagement member 32 is engaged, and a guide portion formed on the front side of the pin cutout 34c. 34x and a stopper portion 34s formed on the rear side of the pin notch 34c. The pin notch 34c has an opening formed on the inner side in the width direction of the support base 12, and is engaged with the engagement member 32 that rotates to the left in FIGS. 2B and 5 by the spring force of the engagement holding spring 32y. The mating pin 32k can be engaged.
[0029]
The guide portion 34x (see FIG. 3) moves the engagement pin 32k of the engagement member 32 of the first engaged member 34 when the rotator 15 rotates clockwise from the use position when getting on and off to return to the normal use position. It works to lead to the pin notch 34c. That is, when the rotating body 15 rotates to the right, the engaging pin 32k of the engaging member 32 slides along the inclined surface 34k of the guide portion 34x in the vicinity of the normal use position, and the pin notch 34c When the position reaches the position, the engagement pin 32k is automatically engaged with the pin notch 34c by the spring force of the engagement holding spring 32y.
The stopper portion 34s is engaged with the engagement pin 32k of the engagement member 32 and the pin notch 34c of the first engaged member 34 by the operation handle 39 in a state where the seat body H is in the normal use position. Even if is released, the seat body H functions to prohibit the rightward rotation of the seat body H.
[0030]
The second engaged member 36 holds the support base 12 at the forward limit position in a state where the engagement pin 32k of the engagement member 32 is engaged, and prohibits the rotation of the rotating body 15 relative to the support base 12. Then, the rotating body 15 and the seat body are held in the use position when getting on and off.
The second engaged member 36 is fixed to the upper surface of the front portion of the support base 12, and the plate-like engaged receiving portion 36 r of the second engaged member 36 is covered by the first engaged member 34. It is positioned at substantially the same height as the engagement receiving portion 34r. The engaged receiving portion 36r of the second engaged member 36 is formed in a shape symmetrical to the engaged receiving portion 34r of the first engaged member 34, as shown in FIG. A pin notch 36c with which the engaging pin 32k of the engaging member 32 engages, a guide part 36x formed on the right side of the pin notch 34c, and a stopper part formed on the left side of the pin notch 34c. 36s.
[0031]
Therefore, when the rotating body 15 rotates counterclockwise, the engaging pin 32k of the engaging member 32 slides along the inclined surface 36k of the guide portion 36x of the second engaged member 36 in the vicinity of the use position when getting on and off. When the pin notch 36c is reached, the engagement pin 32k is automatically engaged with the pin notch 36c by the spring force of the engagement holding spring 32y.
The stopper portion 36s is engaged with the engagement pin 32k of the engagement member 32 and the pin notch 36c of the second engaged member 36 by the operation handle 39 in a state where the seat body H is in the use position when getting on and off. Even if is released, the seat body H functions to inhibit the leftward rotation.
[0032]
Next, the rotation prohibiting mechanism 40 of the vehicle seat device 1 will be described.
The rotation prohibiting mechanism 40 is a mechanism that restricts the operation of the operation handle 39 of the rotation lock mechanism 30, and only when the seat body H is slid to the center position of the rotating body 15 by the upper slide mechanism 20. Allow movement.
The rotation prohibiting mechanism 40 has a fixed rail 42 provided on the rotating body 15 along the lower rail 21 on the right side of the upper slide mechanism 20, as shown in FIGS. Yes. The fixed rail 42 is erected in the shape of a wall at substantially the same height as the lower rail 21, and the front-rear length dimension thereof is set to be substantially equal to the front-rear slide stroke of the seat body H relative to the rotating body 15. Further, a square notch 42 c is formed at the center upper portion of the fixed rail 42.
[0033]
A displacement member 44 that slides along the fixed rail 42 is mounted on the lower side of the seat support plate Hb of the seat body H, as shown in FIGS. 1, 2A, 5, and the like. The displacement member 44 is attached to the lower side of the sheet support plate Hb in a state where the center portion can be horizontally rotated by the connecting shaft 44p (see FIG. 4). The displacement member 44 is disposed along the front-rear direction of the seat body H, and a sliding convex portion 44t is formed at the front end portion. Here, the dimension of the sliding protrusion 44t is set to a value that can be fitted into the notch 42c of the fixed rail 42. One end of a sliding holding spring 44b is connected to the front part of the displacement member 44, and the other end of the sliding holding spring 44b is connected to the seat support plate Hb.
[0034]
The sliding holding spring 44b is biased so as to rotate the displacement member 44 to the left in FIGS. 1 and 2A, and the displacement member 44 is rotated to the left limit position. The sliding protrusion 44 t of 44 can slide along the fixed rail 42. A receiving portion 44u is bent at the rear end portion of the displacement member 44, and one end of the transmission wire 48 of the operation handle 39 in the rotation lock mechanism 30 is connected to the receiving portion 44u.
[0035]
As shown in FIG. 5, the transmission wire 48 includes a wire main body 48 m and a tube 48 t that houses a central portion of the wire main body 48 m, and both ends of the wire main body 48 m are respectively connected to the receiving portions 39 u of the operation handle 39. The displacement member 44 is connected to the receiving portion 44u. Further, both ends of the tube 48t of the transmission wire 48 are fixed to the rear stopper Hx of the sheet support plate Hb and the front stopper Ht of the sheet support plate Hb, respectively.
[0036]
With the configuration described above, when the operation handle 39 is rotated counterclockwise in FIGS. 1 and 2A against the spring force of the first return spring 39y, the displacement member 44 is displaced by the transmission wire 48. A force is applied to rotate the member 44 to the right against the spring force of the sliding holding spring 44b. However, when the sliding convex portion 44t of the displacement member 44 is in contact with the fixed rail 42, the right rotation of the displacement member 44 is prohibited. For this reason, the rotation of the operation handle 39 connected via the displacement member 44 and the transmission wire 48 is also prohibited.
[0037]
However, in a state where the sliding convex portion 44t of the displacement member 44 and the notch 42c of the fixed rail 42 are overlapped, the fixed rail 42 does not prevent the displacement member 44 from rotating clockwise. Therefore, when the operation handle 39 is rotated counterclockwise against the spring force of the first return spring 39y, the displacement member 44 receives the pulling force of the transmission wire 48 and resists the spring force of the sliding holding spring 44b. The sliding projection 44t is fitted into the notch 42c of the fixed rail 42. That is, the operation handle 39 can be rotated to the left limit position without being obstructed by the displacement member 44, the fixed rail 42, and the like.
[0038]
When the seat member H slides to the center position of the range in which the seat body H can be slid by the upper slide mechanism 20, that is, to the center position of the rotating body 15, the sliding protrusion 44 t of the displacement member 44 is fixed to the fixed rail 42. It is positioned so as to overlap with the notch 42c. Therefore, the rotation prohibiting mechanism 40 enables the lock state of the rotation lock mechanism 30 to be released when the seat body H slides with respect to the rotating body 15 to the center position of the rotating body 15.
That is, the fixed rail 42 and the like correspond to the restricting portion of the present invention.
[0039]
Next, the slide prohibiting mechanism 50 of the vehicle seat device 1 will be described.
The slide prohibiting mechanism 50 prohibits the sliding of the seat body H with respect to the rotating body 15 when the seat body H is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off, and the normal use position and the use position when getting on and off. And divide the sliding range of the seat body H relative to the rotating body 15.
The slide prohibiting mechanism 50 is provided with a lock pin 52 that is fixed to the seat support plate Hb of the seat body H and a guide member 54 that is fixed to the support base 12 and guides the lock pin 52. It consists of and.
[0040]
The guide member 54 is installed inside the inner ring 14e of the rotating mechanism 14, as shown in FIGS. As shown in FIGS. 3 and 6, the guide member 54 has an arc shape in which the center of curvature coincides with the center of rotation of the rotation mechanism 14 (the center of rotation of the seat body H) in plan view, and in the radial direction of each other. It has the 1st guide wall 55 and the 2nd guide wall 56 which are arrange | positioned at predetermined intervals.
The first guide wall 55 and the second guide wall 56 are formed in a range from the rear position of the rotation center C of the rotation mechanism 14 to the right position of the rotation center C, and the radius of curvature of the first guide wall 55. Is set to be smaller than the radius of curvature of the second guide wall 56.
[0041]
At the rear position of the rotation center C, the end portion of the first guide wall 55 extends from the end portion of the second guide wall 56 by a certain dimension in the rotation direction of the seat body, and the extended end portion (hereinafter referred to as the end portion). The first extending portion 55e) serves as a stopper for the lock pin 52 described later. Further, at the right position of the rotation center C, the end portion of the second guide wall 56 extends from the end portion of the first guide wall 55 by a certain dimension in the rotation direction of the seat body, and the extending end thereof The portion (hereinafter referred to as the second extending portion 56e) serves as a stopper for the lock pin 52. Further, the rotation angle from the first extending portion 55e to the second extending portion 56e is set to about 60 ° in accordance with the rotatable range of the seat body.
As shown in FIG. 4 and the like, the first guide wall 55 and the second guide wall 56 have a height dimension that protrudes from the opening 15h of the rotating body 15 by a certain dimension.
[0042]
As shown in FIG. 4, the lock pin 52 is vertically fixed to the lower surface of the seat support plate Hb of the seat body H, and the height position of the lower end (tip) of the lock pin 52 is the first guide wall 55 and The height is set to be lower than the height position of the upper end of the second guide wall 56. The diameter of the lock pin 52 is slightly smaller than the gap between the first guide wall 55 and the second guide wall 56 so that the space between the first guide wall 55 and the second guide wall 56 can be moved. Is set to a value.
[0043]
The lock pin 52 is positioned at a position where the front end of the lock pin 52 can come into contact with the first extension portion 55e of the first guide wall 55 when the seat body H slides forward to the center position of the rotating body 15 in the normal use position. Has been. For this reason, in the normal use position, as shown in FIG. 6 and the like, the seat body H can slide in the range from the rear end position of the rotating body 15 to the center position.
Further, when the seat body H is rotated from the normal use position to the use position when getting on and off while the seat body H is at the center position of the rotating body 15, the lock pin 52 of the seat body H is connected to the first guide wall 55 and the second guide wall 56. And move between. For this reason, although the rotation of the seat body H is not hindered, the lock pin 52 is restricted from moving in the curvature radius direction of the first guide wall 55 and the second guide wall 56. Front and rear slides are prohibited.
[0044]
In the use position at the time of getting on and off, the lock pin 52 of the seat main body H is restricted from moving in the radius of curvature by the second extending portion 56e of the second guide wall 56, and depending on the first guide wall 55, the movement in the radius of curvature is restricted. Not. For this reason, the seat body H can be slid in a range from the center position of the rotating body 15 to the front end position.
That is, the center position of the rotating body 15 corresponds to the reference position of the present invention, and the lock pin 52 corresponds to the guided member of the present invention.
[0045]
Next, the operation of the above-described vehicle seat device 1 will be described.
When the vehicle travels, the seat body H of the vehicle seat device 1 is positioned at the normal use position facing the front of the vehicle as shown in FIG.
In a normal use position, a seated person of the seat body H desires the seat body H using the upper slide mechanism 20 by releasing the lock state of the slide lock mechanism with the lever 23 (see FIG. 2A). Can slide back and forth to the position. The slidable range of the seat main body H is such that the lock pin 52 of the seat main body H comes into contact with the first extending portion 55 e of the first guide wall 55 from the rear end position (the rear end position of the rotating body 15) of the upper slide mechanism 20. The position (refer to FIG. 6), that is, to the center position of the rotating body 15.
[0046]
When the seat body H slides back and forth by the action of the upper slide mechanism 20 in the normal use position, the displacement member 44 of the rotation prohibiting mechanism 40 attached to the seat body H is also shown in FIG. It slides along the fixed rail 42 on the rotating body 15 side. For this reason, the sliding protrusion 44t of the displacement member 44 is in contact with the side surface of the fixed rail 42, and the displacement member 44 is held so as not to rotate rightward in FIG. Therefore, the operation handle 39 of the rotation lock mechanism 30 connected by the displacement member 44 and the transmission wire 48 is also held so as not to be rotatable. Therefore, even if the operation handle 39 is accidentally touched when the seat body H slides back and forth, there is no problem that the lock state of the rotation lock mechanism 30 is released.
[0047]
The seat body H is rotated from the normal use position facing the front of the vehicle to the use position when getting on and off at the entrance / exit in the following procedure.
First, the upper body slide mechanism 20 is used to slide the seat body H forward to the center position of the rotator 15 (the front end position in the normal use position). As a result, the sliding projection 44 t of the displacement member 44 attached to the seat body H is held at a position where it overlaps the notch 42 c of the fixed rail 42. In this state, the displacement member 44 can turn right in FIG.
Further, when the seat body H slides forward to the center position of the rotator 15, the lock pin 52 fixed to the seat body H of the first guide wall 55 fixed to the support base 12, as shown in FIG. 6. It moves forward to a position where it substantially contacts the first extending portion 55e.
[0048]
In this state, as shown in FIG. 5 and the like, when the operation handle 39 of the rotation lock mechanism 30 is rotated counterclockwise against the spring force of the first return spring 39y, the operation of the operation handle 39 is displaced by the transmission wire 48. It is transmitted to the member 44. As a result, the displacement member 44 rotates to the right in the drawing against the spring force of the sliding holding spring 44b, and the sliding convex portion 44t of the displacement member 44 is fitted into the notch 42c of the fixed rail 42.
[0049]
Further, the operation of the operation handle 39 is transmitted to the engagement member 32 of the rotation lock mechanism 30 by the release wire 38. As a result, the engagement member 32 rotates to the right in the drawing against the spring force of the engagement holding spring 32 y, and the engagement pin 32 k of the engagement member 32 is notched for the pin of the first engaged member 34. 34c. That is, the locked state of the rotation lock mechanism 30 is released.
Even if the seat body H slides forward to the center position of the rotating body 15, the operation handle 39 is only operable, and the rotation lock mechanism 30 is not unlocked unless the operation handle 39 is moved. For this reason, there is no problem that the locked state is released against the intention of the seated person.
[0050]
Next, the support base 12 of the slide and rotation mechanism 10 is slid forward by the action of the lower slide mechanism 11 by pressing the seat body H forward. As the support base 12 slides forward, the outer ring 14f and the rotating body 15 of the rotating mechanism 14 rotate to the left by the meshing action of the gear 14w of the outer ring 14f and the rack 16, and the seat body H rotates to the left together with the rotating body 15. . Here, while the seat body H is rotating, even if the hand is released from the operation handle 39, the lock state of the rotation lock mechanism 30 is kept released. At this time, the displacement member 44 is returned to the sliding position by the spring force of the sliding holding spring 44b, and the engaging member 32 is moved to the engaging position (left limit rotation position) by the spring force of the engaging holding spring 32y. Returned.
[0051]
Further, during rotation of the seat body H, the lock pin 52 of the seat body H moves between the first guide wall 55 and the second guide wall. For this reason, although the rotation of the seat body H is not hindered, the lock pin 52 is restricted from moving in the curvature radius direction of the first guide wall 55 and the second guide wall 56. Front and rear slides are prohibited. For this reason, the safety | security during rotation of the seat main body H is ensured.
[0052]
When the seat main body H approaches the use position when getting on and off, the engaging pin 32k of the engaging member 32 moves along the guide body 36x of the second engaged member 36 (see FIG. 3A) as the seat main body H rotates. It slides along the inclined surface 36k. Then, when the seat body H is rotated to the use position when getting on and off (see FIG. 7B), the engagement pin 32k of the engagement member 32 is second engaged by the spring force of the engagement holding spring 32y. The pin 36 is automatically engaged with the pin notch 36c of the member 36. That is, the rotation lock mechanism 30 is held in the locked state. In this state, the support base 12 of the slide and rotation mechanism 10 is held at the forward limit position, and the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 is prohibited. Retained. Further, as shown in FIG. 6, the lock pin 52 of the seat body H is disposed at the position of the second extending portion 56 e of the second guide wall 56.
[0053]
That is, in the use position when getting on and off, the lock pin 52 of the seat body H is restricted from moving in the radius direction of curvature by the second extending portion 56e of the second guide wall 56, and depending on the first guide wall 55, movement in the radius direction of curvature is restricted. Is not regulated. For this reason, the seat main body H can slide in the range from the center position of the rotating body 15 to the front end position, as shown in FIG.
In addition, when rotating the seat main body H from the use position at the time of getting on and off to the normal use position, the procedure is reversed.
[0054]
Thus, according to the vehicle seat device 1 described above, the rotation body 15 can rotate only when the seat body H is at the center position (reference position) on the rotation body 15 by the operation of the rotation prohibiting mechanism 40. The seat body H can rotate between the normal use position and the getting-on / off use position. For this reason, by setting the reference position as the optimum rotation position, the seated person or the seat body does not interfere with the vehicle interior unit or the vehicle body when the seat body H rotates.
Further, during the rotation of the seat body H, the seat body H can be safely rotated because the slide prohibiting mechanism 50 prevents the seat body H from sliding relative to the rotating body 15.
[0055]
The reference position is set to an intermediate position within a range in which the seat body H can slide with respect to the rotating body 15 by the upper slide mechanism 20, and the seat body is located above the rotating body 15 in the normal use position. The seat body H is configured to be slidable only between the rear end position of the range that can be slid by the slide mechanism 20 and the reference position. 20 is configured to be slidable only between the front end position of the slidable range. For this reason, the stroke of the upper slide mechanism 20 can be used effectively, and it can be slid only in an appropriate range according to the normal use position and the use position when getting on and off.
[0056]
(Embodiment 2)
Hereinafter, the vehicle seat device according to the second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 8 to 10. The vehicle seat device according to the present embodiment is a modification of the rotation prohibiting mechanism 40 and the slide prohibiting mechanism 50 of the vehicle seat device 1 according to the first embodiment, and the other structures are the vehicle seat according to the first embodiment. It is the same as the device 1. For this reason, about the same mechanism as the vehicle seat apparatus 1 of Embodiment 1, description is abbreviate | omitted by attaching the same number.
[0057]
The rotation prohibiting mechanism 62 and the slide prohibiting mechanism 68 of the vehicle seat device 60 include a substantially columnar regulating member 63 provided at a predetermined position of the rotating body 15. As shown in FIG. 9, the restricting member 63 is passed through the vertical bearing portion 15z of the rotating body 15, and is configured to be displaceable in the axial direction (vertical direction). A coil spring 15y urged in a direction to push up the regulating member 63 is provided inside the vertical bearing portion 15z, and the regulating member 63 is pushed up to a predetermined height position by the spring force of the coil spring 15y. . Moreover, the upper end part of the control member 63 is formed in the substantially hemispherical shape, and the lower end part is formed in the state chamfered in the shape of a truncated cone.
[0058]
As shown in FIG. 8, a rail-shaped fixing plate 64 is attached to the lower surface of the seat body H along the upper slide mechanism 20. The fixed plate 64 is positioned at a position directly above the restricting member 63, and when the seat body H slides back and forth with respect to the rotating body 15, the lower surface of the fixed plate 64 and the upper end surface of the restricting member 63 slide relative to each other. Is configured to do. Further, a trapezoidal notch 64 h is formed on the lower side of the center of the fixed plate 64. The fixed plate 64 is configured such that the trapezoidal notch 64 h and the regulating member 63 overlap when the seat body H slides to the center position within the range in which the seat body H can be slid by the upper slide mechanism 20, that is, the center position of the rotating body 15. Is positioned. For this reason, when the seat body H slides to the center position of the rotating body 15, the regulating member 63 is displaced upward by the spring force of the coil spring 15 y, and the upper end portion of the regulating member 63 is notched to the notch 64 h of the fixed plate 64. It comes to fit.
[0059]
A first through hole 63a is formed in the support base 12 of the slide & rotation mechanism 10 at the same position as the restriction member 63 in plan view when the seat body H and the rotating body 15 are in the normal use position. The first through hole 63a has an inner diameter into which the lower end portion of the regulating member 63 can be inserted, and the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 is prohibited with the regulating member 63 inserted into the first through hole 63a. Is done. The support base 12 has a second through hole 63b at the same position as the restriction member 63 in plan view when the seat body H and the rotating body 15 are in the use position when getting on and off. The 2nd through-hole 63b has an internal diameter which can insert the lower end part of the control member 63, and rotation of the rotary body 15 with respect to the support base 12 is prohibited with the control member 63 inserted in the 2nd through-hole 63b. Is done.
That is, the 1st through-hole 63a and the 2nd through-hole 63b are equivalent to the engaging part provided in the support base of this invention.
[0060]
Here, the length dimension of the regulating member 63 and the depth dimension of the notch 64h of the fixed plate 64 are such that the upper end portion of the regulating member 63 is fitted with the notch 64h of the fixed plate 64 as shown in FIG. Thus, the lower end surface 63d of the regulating member 63 is set to have a height substantially equal to the upper surface 12m of the support base 12. For this reason, the engagement between the restriction member 63 and the first through-hole 63a or the second through-hole 63b is released in a state where the upper end portion of the restriction member 63 is fitted into the notch 64h of the fixed plate 64.
[0061]
With the configuration described above, for example, when the seat body H slides to the center position of the rotating body 15 and the notch 64h of the fixed plate 64 reaches the position of the restricting member 63, the restricting member 63 is moved upward by the spring force of the coil spring 15y. The lower end portion of the regulating member 63 comes out of the first through hole 63a. If the operation handle 39 of the rotation lock mechanism 30 is operated in this state, the locked state can be released.
[0062]
However, if the locked state of the rotation lock mechanism 30 is not released, the seat body H can be slid back and forth from the center position of the rotating body 15. That is, since the restricting member 63 is located immediately above the first through hole 63a, the restricting member 63 can be displaced downward, and does not prevent the seat body H from sliding on the rotating body 15. When the seat body H slides forward or backward from the center position of the rotating body 15, the upper end portion of the restricting member 63 is pushed out from the trapezoidal notch 64h of the fixed plate 64 against the spring force of the coil spring 15y. 63 is displaced downward. Accordingly, the lower end portion of the restricting member 63 is inserted into the first through hole 63a, and the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 is prohibited.
That is, the coil spring 15y corresponds to the operating means of the present invention.
[0063]
When the seat main body H is in the center position of the rotating body 15 and the locked state of the rotation lock mechanism 30 is released and the seat main body H and the rotating body 15 are rotated, as shown by the thin lines in FIG. Moves on the support base 12. As described above, since the height position of the lower end surface 63d of the regulating member 63 is substantially equal to the height position of the upper surface 12m of the support base 12, the regulating member 63 cannot be displaced downward during rotation. For this reason, even if the seat body H is slid back and forth with respect to the rotating body, the upper end portion of the regulating member 63 and the notch 64h of the fixing plate 64 are held in the fitted state. Is forbidden.
[0064]
That is, the fixing plate 64, the restricting member 63, the first through hole 63a, the second through hole 63b, and the like function as the rotation prohibiting mechanism 62 of the present invention, and the notch 64h of the fixed plate 64, the restricting member 63, and the support base 12 are provided. The upper surface 12m functions as the slide prohibiting mechanism 68 of the present invention. Further, the notch 64h of the fixing plate 64 corresponds to an engaging portion provided in the seat body of the present invention, and the upper surface 12m of the support base 12 corresponds to the regulating means of the present invention.
[0065]
When the seat body H reaches the use position when getting on and off, the restricting member 63 and the second through hole 63b are held at the same position in plan view. Therefore, the restricting member 63 can be displaced downward, and the seat body H can be slid back and forth with respect to the rotating body 15. Since the lower end portion of the restricting member 63 is inserted into the second through hole 63b while the seat body H slides back and forth, the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 is prohibited.
As described above, according to the vehicle seat device 60 according to the present embodiment, the structure of the rotation prohibiting mechanism and the slide prohibiting mechanism can be simplified as compared with the vehicle seat device 1 according to the first embodiment, thereby reducing the equipment cost. be able to.
[0066]
FIG. 10 shows a modified example of the vehicle seat device 60.
In the vehicle seat device 60, the operation of the auxiliary pin 71 is transmitted to the restricting member 63 by the link mechanism 72, and the restricting member 63 is moved up and down.
The auxiliary pin 71 is passed through the vertical bearing portion 15x of the rotator 15, and is configured to be displaceable in the axial direction (vertical direction). Inside the vertical bearing portion 15x, a coil spring 15y biased in the direction of pushing up the auxiliary pin 71 is provided, and the auxiliary pin 71 is pushed up to a predetermined height position by the spring force of the coil spring 15y. .
[0067]
A rail-shaped fixing plate 64 is attached to the lower surface of the seat body H along the upper slide mechanism 20. The fixed plate 64 is positioned immediately above the auxiliary pin 71, and when the seat body H slides back and forth with respect to the rotating body 15, the lower surface of the fixed plate 64 and the upper end surface of the auxiliary pin 71 slide relative to each other. Is configured to do. Further, a trapezoidal protrusion 64t is formed on the lower side of the center of the fixed plate 64, and the position of the protrusion 64t of the fixed plate 64 and the auxiliary pin 71 when the seat body H slides to the central position of the rotating body 15. The position is set to overlap. For this reason, when the seat body H slides to the center position of the rotator 15, the auxiliary pin 71 is displaced downward against the spring force of the coil spring 15 y and pushes down the one end 72 e of the link mechanism 72.
[0068]
The restriction member 63 is connected to the other end 72 f of the link mechanism 72. For this reason, the regulating member 63 operates in the direction opposite to the auxiliary pin 71 by the function of the link mechanism 72. That is, when the seat body H slides to the center position of the rotating body 15 and the auxiliary pin 71 is pushed downward by the protrusion 64t of the fixed plate 64 and displaced downward, the restricting member 63 is displaced upward. On the contrary, when the seat body H is disengaged from the center position of the rotating body 15 and the auxiliary pin 71 is in contact with a portion other than the protrusion 64t of the fixing plate 64, the regulating member 63 is displaced upward.
[0069]
When the restriction member 63 is displaced upward, the lower end portion of the restriction member 63 is pulled out from the first through hole 63a or the second through hole 63b, and the upper end portion of the restriction member 63 is formed on the seat support plate Hb of the seat body H. Is inserted into the through hole Hk. Accordingly, the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 is allowed, and the front / rear slide of the seat body H with respect to the rotating body 15 is prohibited.
[0070]
When the regulating member 63 is displaced downward, the lower end portion of the regulating member 63 is inserted into the first through hole 63a or the second through hole 63b, and the upper end portion of the regulating member 63 penetrates through the seat support plate Hb of the seat body H. It is extracted from the hole Hk. Accordingly, the rotation of the rotating body 15 with respect to the support base 12 is prohibited, and the front / rear slide of the seat body H with respect to the rotating body 15 is allowed.
Thus, by using the link mechanism 72, the degree of freedom of arrangement of the regulating member 63, the fixed plate 64, and the like is increased.
[0071]
【The invention's effect】
According to the present invention, by setting the reference position as the optimum rotation position, the seat occupant or the seat body does not interfere with the unit or the vehicle body when the seat body rotates. In addition, during the rotation of the rotating body, the seat body can be safely rotated because the sliding body prohibits the sliding of the seat body with respect to the rotating body.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a vehicle seat device according to a first embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are a perspective view (A) of a main part of a rotating body and an upper slide mechanism of the vehicle seat device, and an enlarged view (B) of FIG.
FIGS. 3A and 3B are a plan view (A diagram) showing a rotation lock mechanism and a slide prohibiting mechanism, and a BB arrow view (B diagram) in FIG.
4 is a longitudinal sectional view of the vehicle seat device (a sectional view taken along arrows IV-IV in FIG. 1).
FIG. 5 is a schematic diagram showing a relationship between a rotation prohibiting mechanism and a rotation lock mechanism.
FIG. 6 is a plan view illustrating a relationship between a rotation prohibiting mechanism and a slide prohibiting mechanism.
FIG. 7 is a plan view illustrating the operation of the vehicle seat device.
FIG. 8 is an exploded perspective view of a vehicle seat device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view showing a rotation prohibiting mechanism and a slide prohibiting mechanism.
FIGS. 10A and 10B are a longitudinal sectional view (A view) of an essential part showing a modification of the vehicle seat device, and a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 11 is an exploded perspective view of a conventional vehicle seat device.
[Explanation of symbols]
H Seat body
10 Slide and rotation mechanism
12 Support base
15 Rotating body
20 Upper slide mechanism (slide mechanism)
30 Rotation lock mechanism
32 engaging member
34 First engaged member
36 Second engaged member
38 Release wire (transmission member)
39 Operation handle
40 Anti-rotation mechanism
42 Fixed rail (regulator)
44 Displacement member
50 Slide prohibition mechanism
52 Lock pin (guided member)
54 Guide members
55 First guide wall
55e 1st extension part
56 Second guide wall
56e 2nd extension part
63 Restriction member (rotation prohibition mechanism, slide prohibition mechanism)
12m Upper surface of support base (sliding prohibition mechanism, regulating means)
63a 1st through-hole (engagement part)
63b 2nd through-hole (engagement part)
15y coil spring (actuating means)
64 Fixed plate (rotation prohibition mechanism, slide prohibition mechanism)
64h Notch (rotation prohibition mechanism, slide prohibition mechanism, seat body engagement part)

Claims (8)

車室内の支持ベース上に設けられた回転機構と、この回転機構により支持ベースに対してほぼ平行に回転可能に支持された回転体と、前記回転体上で座席本体をその座席本体の前後方向にスライド可能に支持するスライド機構とを備え、前記回転機構により前記座席本体を車両前方を向く通常時使用位置から乗降口の方を向く乗降時使用位置まで回転可能で、かつ通常時使用位置及び乗降時使用位置で前記スライド機構により前記座席本体をスライド可能な構成の車両用シート装置であって、
前記座席本体が前記スライド機構により回転体に対してスライド可能な範囲内の予め設定された基準位置以外の位置にあるとき、支持ベースに対する座席本体の回転を禁止する回転禁止機構と、
前記座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるとき、前記回転体に対する座席本体のスライドを禁止するスライド禁止機構とを有し、
前記基準位置は、前記スライド機構により座席本体が回転体に対してスライド可能な範囲の中間位置に設定されており、通常時使用位置において座席本体は回転体に対し、前記スライド機構によりスライド可能な範囲の後端位置と前記基準位置との間でのみスライド可能に構成されており、乗降時使用位置において前記座席本体は前記回転体に対し、前記基準位置と前記スライド機構によりスライド可能な範囲の前端位置との間でのみスライド可能に構成されていることを特徴とする車両用シート装置。A rotation mechanism provided on a support base in the passenger compartment, a rotation body supported by the rotation mechanism so as to be substantially parallel to the support base, and a seat body on the rotation body in the longitudinal direction of the seat body A sliding mechanism that slidably supports the seat body, and the rotation mechanism can rotate the seat body from a normal use position facing the front of the vehicle to a use position when getting on and off facing the entrance and exit, and a normal use position and A vehicle seat device configured to be able to slide the seat body by the slide mechanism at a use position when getting on and off,
A rotation prohibiting mechanism that prohibits rotation of the seat body relative to the support base when the seat body is in a position other than a preset reference position within a range in which the seat body can slide with respect to the rotating body by the slide mechanism;
A slide prohibiting mechanism that prohibits sliding of the seat body with respect to the rotating body when the seat body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off ;
The reference position is set to an intermediate position within a range in which the seat body can slide relative to the rotating body by the slide mechanism, and the seat body can slide relative to the rotating body by the slide mechanism in a normal use position. The seat body is configured to be slidable only between a rear end position of the range and the reference position, and the seat main body is configured to be slidable by the reference position and the slide mechanism with respect to the rotating body at the use position when getting on and off. A vehicle seat device configured to be slidable only with respect to a front end position . 請求項１に記載の車両用シート装置であって、
スライド禁止機構は、
座席本体に対して固定的に設けられた被ガイド部材と、支持ベースに対して固定的に設けられたガイド部材とを有しており、
前記ガイド部材は、平面視で座席本体の回転中心と曲率中心が一致する円弧形で、互いに曲率半径方向で所定の間隔を空けて配置された第１ガイド壁と第２ガイド壁とを有しており、
座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるとき、被ガイド部材は第１ガイド壁と第２ガイド壁との間に位置し、被ガイド部材が両ガイド壁の曲率半径方向へ移動するのが規制されていることを特徴とする車両用シート装置。The vehicle seat device according to claim 1 ,
The slide prohibition mechanism
A guided member fixed to the seat body and a guide member fixed to the support base;
The guide member has an arc shape in which the rotation center of the seat body coincides with the center of curvature in a plan view, and has a first guide wall and a second guide wall arranged at a predetermined interval in the curvature radius direction. And
When the seat body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off, the guided member is located between the first guide wall and the second guide wall, and the guided member has a radius of curvature of both guide walls. A vehicle seat device characterized in that movement in a direction is restricted. 車室内の支持ベース上に設けられた回転機構と、この回転機構により支持ベースに対してほぼ平行に回転可能に支持された回転体と、前記回転体上で座席本体をその座席本体の前後方向にスライド可能に支持するスライド機構とを備え、前記回転機構により前記座席本体を車両前方を向く通常時使用位置から乗降口の方を向く乗降時使用位置まで回転可能で、かつ通常時使用位置及び乗降時使用位置で前記スライド機構により前記座席本体をスライド可能な構成の車両用シート装置であって、  A rotating mechanism provided on a support base in the passenger compartment, a rotating body supported by the rotating mechanism so as to be rotatable substantially parallel to the supporting base, and a seat body on the rotating body in the front-rear direction of the seat body A sliding mechanism that slidably supports the seat body, and the rotation mechanism can rotate the seat body from a normal use position facing the front of the vehicle to a use position when getting on and off facing the entrance and exit, and a normal use position and A vehicle seat device configured to be able to slide the seat body by the slide mechanism at a use position when getting on and off,
前記座席本体が前記スライド機構により回転体に対してスライド可能な範囲内の予め設定された基準位置以外の位置にあるとき、支持ベースに対する座席本体の回転を禁止する回転禁止機構と、  A rotation prohibiting mechanism that prohibits rotation of the seat body relative to the support base when the seat body is in a position other than a preset reference position within a range in which the seat body can slide with respect to the rotating body by the slide mechanism;
前記座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるとき、前記回転体に対する座席本体のスライドを禁止するスライド禁止機構とを有し、  A slide prohibiting mechanism that prohibits sliding of the seat body with respect to the rotating body when the seat body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off;
スライド禁止機構は、  The slide prohibition mechanism
座席本体に対して固定的に設けられた被ガイド部材と、支持ベースに対して固定的に設けられたガイド部材とを有しており、  A guided member fixed to the seat body and a guide member fixed to the support base;
前記ガイド部材は、平面視で座席本体の回転中心と曲率中心が一致する円弧形で、互いに曲率半径方向で所定の間隔を空けて配置された第１ガイド壁と第２ガイド壁とを有しており、  The guide member has a first guide wall and a second guide wall arranged in a circular arc shape in which the center of curvature of the seat body coincides with the center of curvature in a plan view and spaced apart from each other by a predetermined distance in the radius of curvature direction. And
座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるとき、被ガイド部材は第１ガイド壁と第２ガイド壁との間に位置し、被ガイド部材が両ガイド壁の曲率半径方向へ移動するのが規制されていることを特徴とする車両用シート装置。  When the seat body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off, the guided member is located between the first guide wall and the second guide wall, and the guided member has a radius of curvature of both guide walls. A vehicle seat device characterized in that movement in a direction is restricted. 請求項２又は請求項３のいずれかに記載の車両用シート装置であって、
第１ガイド壁は第２ガイド壁よりも内側に位置し、第１ガイド壁の一端には、第２ガイド壁の一端よりも座席本体の回転方向に延出する延出部が形成され、第２ガイド壁の他端には第１ガイド壁の他端よりも座席本体の回転方向に延出する延出部が形成されており、
座席本体が通常時使用位置にある状態で、前記座席本体を前記後端位置側から基準位置までスライドさせると、その座席本体の被ガイド部材が第１ガイド壁の延出部に当接して座席本体のスライドが止められ、
前記座席本体が乗降時使用位置にある状態で、前記座席本体を前記前端位置側から基準位置までスライドさせると、その座席本体の被ガイド部材が第２ガイド壁の延出部に当接して座席本体のスライドが止められる構成であることを特徴とする車両用シート装置。The vehicle seat device according to any one of claims 2 and 3 ,
The first guide wall is positioned on the inner side of the second guide wall, and at one end of the first guide wall, an extension portion that extends in the rotation direction of the seat body from the one end of the second guide wall is formed. 2 The other end of the guide wall is formed with an extending portion extending in the rotational direction of the seat body from the other end of the first guide wall,
When the seat body is slid from the rear end position side to the reference position with the seat body in the normal use position, the guided member of the seat body comes into contact with the extending portion of the first guide wall. The slide of the main body is stopped,
When the seat main body is slid from the front end position side to the reference position with the seat main body in the use position when getting on and off, the guided member of the seat main body comes into contact with the extending portion of the second guide wall. A vehicle seat device characterized in that the slide of the main body can be stopped. 請求項１から請求項４のいずれかに記載の車両用シート装置であって、
支持ベースに対し、座席本体を前記通常時使用位置と乗降時使用位置とで回転不能にロック可能であるとともに、回転可能なようにこのロックを解除可能な回転ロック機構を備えていることを特徴とする車両用シート装置。The vehicle seat device according to any one of claims 1 to 4,
The seat body can be locked to the support base in a non-rotatable manner between the normal use position and the use position when getting on and off, and a rotation lock mechanism is provided that can be unlocked so that the seat body can be rotated. A vehicle seat device. 請求項５に記載の車両用シート装置であって、
回転ロック機構は、
座席本体に装着されている操作ハンドルと、
回転体に連結されており、操作ハンドルの動きを受けて一定の軌跡で移動する係合部材と、
操作ハンドルの動きを前記係合部材に伝える伝達部材と、
支持ベースあるいは車室の床側に設けられており、前記座席本体が通常時使用位置にあるときに、前記係合部材が係合する位置に位置決めされている第１被係合部材と、前記座席本体が乗降時使用位置にあるときに前記係合部材が係合する位置に位置決めされている第２被係合部材とを有しており、
前記操作ハンドルの操作により、その係合部材と第１被係合部材あるいは第２被係合部材との係合を解除できるように構成されていることを特徴とする車両用シート装置。The vehicle seat device according to claim 5,
The rotation lock mechanism
An operation handle mounted on the seat body,
An engagement member that is connected to the rotating body and moves in a constant path in response to the movement of the operation handle;
A transmission member that transmits the movement of the operation handle to the engagement member;
A first engaged member provided on a support base or a floor side of a passenger compartment, and positioned at a position where the engagement member engages when the seat body is in a normal use position; A second engaged member positioned at a position where the engaging member engages when the seat body is in the use position when getting on and off,
A vehicle seat device configured to be able to release the engagement between the engaging member and the first engaged member or the second engaged member by operating the operation handle. 請求項６に記載の車両用シート装置であって、
回転禁止機構は、
座席本体または回転体の一方に設けられ、回転ロック機構の操作ハンドルの動作に伴い変位する変位部材と、
座席本体または回転体の他方に設けられ、回転体に対する座席本体のスライドに伴い前記変位部材に対して移動し、座席本体が前記基準位置に移動したときは、前記変位部材の変位を許容して前記操作ハンドルを操作可能とし、座席本体が前記基準位置以外の位置に移動したときは、前記変位部材に係合することにより、その変位を規制して前記操作ハンドルの操作を規制する規制部と、
を備えていることを特徴とする車両用シート装置。The vehicle seat device according to claim 6,
The rotation prohibition mechanism
A displacement member provided on one of the seat body or the rotating body and displaced in accordance with the operation of the operation handle of the rotation lock mechanism;
It is provided on the other of the seat body or the rotating body, and moves relative to the displacement member as the seat body slides relative to the rotating body. When the seat body moves to the reference position, the displacement member is allowed to be displaced. A restricting portion for restricting the operation of the operation handle by restricting the displacement by engaging the displacement member when the seat body is moved to a position other than the reference position when the operation handle is operable; ,
A vehicle seat device comprising: 車室内の支持ベース上に設けられた回転機構と、この回転機構により支持ベースに対してほぼ平行に回転可能に支持された回転体と、前記回転体上で座席本体をその座席本体の前後方向にスライド可能に支持するスライド機構とを備え、前記回転機構により前記座席本体を車両前方を向く通常時使用位置から乗降口の方を向く乗降時使用位置まで回転可能で、かつ通常時使用位置及び乗降時使用位置で前記スライド機構により前記座席本体をスライド可能な構成の車両用シート装置であって、
前記座席本体が前記スライド機構により回転体に対してスライド可能な範囲内の予め設定された基準位置以外の位置にあるとき、支持ベースに対する座席本体の回転を禁止する回転禁止機構と、
前記座席本体が前記通常時使用位置及び乗降時使用位置以外の位置にあるとき、前記回転体に対する座席本体のスライドを禁止するスライド禁止機構とを有し、
回転禁止機構及びスライド禁止機構は、
回転体に設けられ、スライド禁止位置と回転禁止位置とに移動可能に設けられた規制部材と、
座席本体が前記基準位置に移動したときに前記規制部材をスライド禁止位置に移動させ、座席本体が前記基準位置以外に移動したとき前記規制部材を回転禁止位置に移動させる作動手段と、
座席本体に設けられ、前記規制部材がスライド禁止位置に移動したとき規制部材に係合するとともに、規制部材が回転禁止位置に移動したときはこの係合を解除し、係合状態では座席本体のスライドを禁止する係合部と、
座席本体が通常時使用位置および乗降時使用位置に回転したとき、規制部材の回転禁止位置側への移動を許容するとともに、座席本体が回転途中のときは前記規制部材が回転禁止位置に移動するのを規制する規制手段と、
支持ベースに設けられ、前記規制部材が回転禁止位置に移動したときは規制部材に係合するとともに、規制部材がスライド禁止位置に移動したときはこの係合を解除し、係合状態では座席本体の回転を禁止する係合部とを備える車両用シート装置。 A rotation mechanism provided on a support base in the passenger compartment, a rotation body supported by the rotation mechanism so as to be substantially parallel to the support base, and a seat body on the rotation body in the longitudinal direction of the seat body A sliding mechanism that slidably supports the seat body, and the rotation mechanism can rotate the seat body from a normal use position facing the front of the vehicle to a use position when getting on and off facing the entrance and exit, and a normal use position and A vehicle seat device configured to be able to slide the seat body by the slide mechanism at a use position when getting on and off,
A rotation prohibiting mechanism that prohibits rotation of the seat body relative to the support base when the seat body is in a position other than a preset reference position within a range in which the seat body can slide with respect to the rotating body by the slide mechanism;
A slide prohibiting mechanism that prohibits sliding of the seat body with respect to the rotating body when the seat body is in a position other than the normal use position and the use position when getting on and off;
The rotation prohibition mechanism and slide prohibition mechanism are
A regulating member provided on the rotating body and movably provided between a slide prohibiting position and a rotation prohibiting position;
An actuating means for moving the restricting member to a slide prohibition position when the seat body moves to the reference position, and to move the restricting member to a rotation prohibition position when the seat body moves to a position other than the reference position;
It is provided in the seat body, and engages with the restriction member when the restriction member moves to the slide prohibition position, and releases the engagement when the restriction member moves to the rotation prohibition position. An engaging portion that prohibits sliding;
When the seat body rotates to the normal use position and the use position when getting on and off, the restriction member is allowed to move to the rotation prohibited position side, and when the seat body is rotating, the restriction member moves to the rotation prohibited position. Regulatory means to regulate
It is provided on the support base, and engages with the restricting member when the restricting member moves to the rotation prohibiting position, and releases the engagement when the restricting member moves to the slide prohibiting position. A vehicle seat device comprising an engaging portion that prohibits rotation of the vehicle.
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