JP3753055B2 - 気液分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体を含有するガスである気液混合物から液体を分離する気液分離技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境に易しいクリーンな動力源の1つとして、燃料電池システムが期待されている。燃料電池システムとしては、いわゆる改質反応を用いて水素リッチな改質ガスを生成する改質装置を備えたシステムが知られている。改質装置は、改質器の上流側に、改質燃料や改質水などの改質原料を加熱するための加熱部(「蒸発部」とも呼ばれる)が設けられていることが多い。この加熱部の熱源としては、燃料電池から排出されるアノード排ガスの燃焼反応を利用することが可能である。しかし、アノード排ガスは、通常はかなりの水分を含んでいる。したがって、加熱部にアノード排ガスを供給する前に、アノード排ガスから水分を除去して燃焼効率を向上させることが好ましい。
【0003】
特開2001−15135公報には、アノード排ガスから水分を除去するための気水分離装置(凝縮器)を備えた改質装置が開示されている。この装置では、凝縮器における冷却量を燃料電池の運転状態に応じて調整することによって、アノード排ガスから除去する水分量を適正に制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、アノード排ガスの量は、燃料電池の運転状態に依存する。したがって、燃料電池の運転状態が変動するとアノード排ガス量が変動し、これに伴ってアノード排ガスを燃焼させる際の発熱量も変動する。また、上記加熱部において改質水を蒸発させる際には、生成される水蒸気量を精度良く安定して制御することが困難であって、生成される水蒸気量が変動する場合がある。加熱部で生成される水蒸気量が変動すると、改質器から排出される改質ガス量が変動し、その結果アノード排ガス量の変動が引き起こされて、アノード排ガスを燃焼させる際の発熱量も変動する。
【0005】
アノード排ガスを燃焼させる際の発熱量が変動すると、この熱を利用して加熱部で加熱される改質原料の温度が変動してしまい、改質反応が大きな影響を受ける結果となる。また、アノード排ガスを燃焼させるために燃焼触媒を用いる場合には、発熱量の変動によって燃焼温度が上昇しすぎると、燃焼触媒の短寿命化が引き起こされるおそれがある。さらに、発熱量の変動によって燃焼温度が低下しすぎると、燃焼触媒の活性が低下して、燃焼反応が充分に進行しなくなるおそれがある。
【0006】
そこで、従来から、燃料電池から排出されるアノード排ガス量が変動したときにも、加熱部に供給されるアノード排ガス量の変動を抑制することのできる技術が望まれていた。なお、このような要望は、燃料電池システムに限らず、一般に、気液混合物から気体を分離して利用するシステムや装置に共通する要望であった。
【0007】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、気液混合物を気体と液体とに分離する際に、気液混合物の供給量が変動したときにも、分離後に排出される気体量の変動を抑制することのできる技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するために、本発明は、気液混合物から液体と気体とを分離する気液分離装置であって、
所定の液体を貯留可能な第1および第2の貯液部と、
前記第1と第2の貯液部とを連通させると共に、前記第1と第2の貯液部に貯留された前記液体を通過させる連通路と、
を備え、
前記第1の貯液部は、前記連通路との接続部位よりも高い位置に設けられて前記気液混合物が流入する流入口と、該流入口よりも高い位置に設けられた排出口と、を備え、
前記第2の貯液部は、前記流入口よりも低く前記連通路との接続部よりも高い位置に設けられた排液口と、前記排液口よりも高い位置に設けられた大気開放口と、を有し、
前記気液分離装置の定常状態では、第1の貯液部内において前記流入口よりも低い位置に第1の液面が形成されると共に、前記第2の貯液部内においては前記排液口の高さ以上であって前記第1の液面よりも高い位置に第2の液面が形成される
ことを要旨とする。
【0009】
このような気液分離装置によれば、第1の貯液部内に前記流入口から気液混合物が流入すると、この気液混合物が前記流入口から前記排出口に向かって流れる間に、気液混合物から液体が分離される。前記流入口から流入する気液混合物の量が変動するときには、第1の貯液部内において第1の液面上に形成される空間内の圧力と、大気圧との差に応じて、前記第1の液面および第2の液面が昇降する。すなわち、供給される気液混合物量が増加するときには、第1の液面上に形成される空間の容積が増加し、供給される気液混合物量が減少するときには、この空間の容積が減少する。このように第1の液面上に形成される空間の容積が増減することによって、供給される気液混合物量が変動する場合にも、上記排出口から排出される気体の量が変動するのを抑えることができる。
【0010】
このような本発明の気液分離装置において、
前記第1および第2の貯液部に貯留され、前記連通路を通過する前記液体は水であり、
前記流入口から、前記気液混合物として気水混合物が流入して、該気水混合物から水と液体とを分離することとしても良い。
【0011】
本発明の気液分離装置において、
前記第1の貯液部と前記第2の貯液部と前記連通路とは、略U字管を形成することとしても良い。
【0012】
また、本発明の気液分離装置において、前記排液口の高さは、前記気液分離装置の定常状態における最大流量の気液混合物が前記流入口を介して供給されたときにも、前記気体が前記連通路を定常的に通過することが無いように設定されていることとしても良い。
【0013】
あるいは、本発明の気液分離装置において、前記排液口以降の流路抵抗が、前記気液分離装置が定常状態で運転されているときに前記気液混合物から分離される前記液体に相当する量の液体が排出可能となるように設定されていることとしても良い。
【0014】
さらに、本発明の気液分離装置において、前記流入口から流入する前記気液混合物の量が増加して前記第1の液面が低下すると共に前記第2の液面が上昇する際に、前記第2の液面が前記排液口よりも高い位置にまで上昇可能となるように、前記排液口以降の流路抵抗が設定されていることとしても良い。
【0015】
また、本発明の燃焼燃料供給装置は、燃焼反応を行なう燃焼部に対して、水素を含有する燃焼燃料を供給する燃焼燃料供給装置であって、
水素を含有する所定の気体成分と、該気体成分中に分散して前記気体成分と共に流れる液体と、から成る気液混合物を生成する気液混合物生成部と、
前記気液混合物生成部が生成した前記気液混合物の供給を受け、該気液混合物から前記液体を分離して得られる乾燥ガスを排出する請求項1ないし6いずれか記載の気液分離装置と
を備え、
前記乾燥ガスを前記燃焼燃料として前記燃焼部に供給することを要旨とする。
【0016】
このような燃焼燃料供給装置によれば、前記気液混合物生成部が生成する気液混合物量、あるいは気液混合物中の水素濃度が変動する場合にも、前記燃焼部に供給される水素量が変動するのを抑え、前記燃焼部における燃焼温度を安定化することができる。
【0017】
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池システムなどの形態で実現することが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.燃料電池システム10の全体構成:
B.気水分離部20の構成:
C.気水分離部20の動作:
D.実施例と比較例の気水分離装置の比較:
E.変形例
【0019】
A.燃料電池システム10の全体構成:
図1は、本実施例の燃料電池システム10の構成を表わす説明図である。燃料電池システム10は、所定の改質燃料を改質して得られる水素リッチガスを、燃料ガスとして燃料電池において利用している。以下に、燃料電池において給排されるガスに関わる各部について説明する。
【0020】
蒸発・混合部30は、改質燃料と水との供給を受けて、水を気化させると共に、水および改質燃料を混合・昇温させる。本実施例では、改質燃料として天然ガスを用いている。蒸発・混合部30は、燃料流路61を介して、天然ガスを供給する商用ガスラインと接続されている。燃料流路61には、弁52が設けられており、蒸発・混合部30に供給する改質燃料の量を調節可能となっている。また、蒸発・混合部30は、水流路73を介して、後述する水タンク42に貯留された水が供給される。水流路73には、水タンク42から水を汲み出すポンプ44が設けられており、ポンプ44の駆動量を制御することによって、蒸発・混合部30に供給する水の量を調節可能となっている。この蒸発・混合部30では、水および改質燃料を気化・昇温させるための熱源として、後述する燃焼部40から供給される燃焼ガスを用いている。本実施例の蒸発・混合部30では、改質燃料と水との混合ガスを、500〜700℃に昇温させる。
【0021】
蒸発・混合部30から排出された改質燃料と水との混合ガスは、混合ガス路62を介して改質器32に供給される。改質器32は、供給された混合ガスを用いて改質反応を進行し、改質ガス(水素リッチガス)を生成する。改質器32には、用いる改質燃料に応じた改質触媒が備えられている。また、改質器32は、上記改質燃料を改質する反応に適した温度となるように、その内部温度が制御される。改質器32で進行する改質反応は、水蒸気改質反応や部分酸化反応、あるいは両者を組み合わせたものなど種々の態様を選択することができ、改質触媒は、このように改質器32内で進行させる改質反応に応じたものを選択すればよい。本実施例では、改質器46に空気を供給するブロワ46を設けており、改質器32では、水蒸気改質反応と共に部分酸化反応を進行可能となっている。このような反応を促進する改質触媒として、本実施例の改質器32は、ロジウム触媒を備えている。
【0022】
改質器32で生成された改質ガスは、改質ガス路63を介してCO低減部34に供給され、一酸化炭素濃度が低減される。一酸化炭素は、燃料電池36が備える触媒を被毒するおそれがあるが、改質ガスは通常所定量の一酸化炭素を含有するため、CO低減部34を設けて、燃料電池36に供給するのに先立ってガス中の一酸化炭素濃度の低減を図っている。CO低減部34は、一酸化炭素と水蒸気とから二酸化炭素と水素とを生じるシフト反応を促進する触媒を備え、シフト反応によって水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減するシフト部とすることができる。シフト反応を促進する触媒としては、例えば、銅−亜鉛触媒などの銅系触媒を用いることができる。あるいは、鉄−クロム触媒や、酸化物多孔体上に白金などの貴金属を担持させた触媒を用いることとしても良い。また、CO低減部34は、水素に優先して一酸化炭素を酸化する選択酸化反応を促進する触媒を備え、一酸化炭素選択酸化反応によって水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減する一酸化炭素選択酸化部とすることとしても良い。一酸化炭素選択酸化触媒としては、例えば、白金触媒やルテニウム触媒を用いることができる。また、CO低減部34は、これらシフト部と一酸化炭素選択酸化部との両方を備えることとしても良い。
【0023】
CO低減部34において一酸化炭素濃度が低減された改質ガスは、燃料ガスとして、燃料ガス路64を介して燃料電池36のアノード側に供給される。
【0024】
燃料電池36のカソード側に対しては、ブロワ50から圧縮空気が酸化ガスとして供給される。上記燃料ガスおよび酸化ガスを用いることで、燃料電池36では、電気化学反応によって起電力が生じる。
【0025】
燃料電池36は、固体高分子型燃料電池である。以下に、燃料電池36で進行する電気化学反応を表わす式を示す。
【0026】
2 → 2H++2e- …(1)
2H++2e-+(1/2)O2 → H2O …(2)
2+(1/2)O2 → H2O …(3)
【0027】
(1)式はアノード側における反応を示し、(2)式はカソード側における反応を示し、(3)式は燃料電池全体で行なわれる反応を示す。このように、燃料電池36のアノード側では水素が消費されるが、燃料電池36における水素の利用率は、定常状態で約85〜90%であり、燃料ガス中の水素の一部はそのままアノード排ガス中に残留する。本実施例の燃料電池システム10では、アノード排ガス中の水素を燃焼させて、蒸発・混合部30における熱源として利用している。
【0028】
アノード排ガスは、アノード排ガス路65に排出されて、冷却部38に導かれる。冷却部38は、アノード排ガスの流路と、所定の冷却水の流路との間で熱交換を行なう熱交換部を内部に備えている。冷却水は、この熱交換部と、図示しないラジエータとの間を循環し、アノード排ガスと熱交換して昇温する動作と、ラジエータで降温する動作とを繰り返す。アノード排ガスが上記熱交換部において降温すると、降温した温度に応じた所定量の水がアノード排ガス中で凝縮する。これによってアノード排ガスは、ガス成分が凝縮液の微粒子と共に流路を流れる気水混合物となる。
【0029】
冷却部38で冷却されて気水混合物となったアノード排ガスは、気水混合物流路70に導かれて気水分離部20に供給され、ガス成分と凝縮水とが分離される。気水分離部20の詳しい構成については後述する。気水分離部20において気水混合物から分離された凝縮水は、水流路72を介して水タンク42に供給され、ここに貯留される。水タンク42に貯留される水は、既述したように、ポンプ44によって汲み出されて、蒸発・混合部30を介して改質器32における改質反応に供される。
【0030】
気水分離部20において凝縮水が取り除かれた残りのガス成分である乾燥気体は、ガス流路71に導かれて燃焼部に供給される。燃焼部40は、燃焼触媒である白金系触媒を備えている。また、燃焼部40には、空気を供給するためのブロワ48が併設されている。乾燥気体が燃焼部40に供給されると、乾燥気体中の水素が、ブロワ48によって供給される空気(酸素)と共に燃焼触媒上で燃焼する。燃焼部40では、ブロワ48によって供給する空気量を調節することによって、燃焼反応によって得られる燃焼ガスの温度が700〜900℃となるように制御される。なお、燃焼部40には、既述した改質燃料と同様の天然ガスが供給可能となっている(図示せず)。燃焼部40では、燃焼部40に供給される乾燥気体量、すなわちアノード排ガス量が不足するときには、天然ガスを燃焼させて、所望の燃焼ガスを得る。
【0031】
燃焼部40における燃焼反応で得られる燃焼ガスは、燃焼ガス流路74を経由して蒸発・混合部30に供給される。蒸発・混合部30は熱交換器を備えており、この熱交換器において、既述した水および改質燃料と、燃焼ガスとを熱交換させ、水を気化させると共に水および改質燃料を昇温させる。熱交換に用いて降温した燃焼ガス(燃焼排ガス)は、排ガス路75に排出される。
【0032】
なお、冷却部38には、アノード排ガス路65に加えて、改質ガス分岐路76が接続している。改質ガス分岐路76は、燃料ガス路64から分岐しており、CO低減部34から排出された改質ガスを、燃料電池36を経由することなくアノード排ガス路65に導入する。燃料ガス路64において、改質ガス分岐路76との分岐部には流路切替弁54が設けられている。流路切替弁54を切り替えることで、CO低減部34から排出された改質ガスが冷却部38に導かれると、改質ガスは冷却部38で冷却されて気水混合物となる。この気水混合物は、気水分離部20に供給されて凝縮水が取り除かれ、その後燃焼部40において、燃焼反応に供される。このように流路切替弁54が切り替えられて改質ガスが冷却部38に供給される場合としては、燃料電池システム10の起動時を挙げることができる。すなわち、燃料電池システム10の始動時には、改質器32やCO低減部34の暖機状態が充分ではなく、充分に水素濃度が高く充分に一酸化炭素濃度が低い改質ガスを得ることができない。このような間は、CO低減部34から排出される改質ガスを、燃料電池36に供給することなく、冷却部38および気水分離部20を経由させて、燃焼部40における燃焼反応に供する。
【0033】
B.気水分離部20の構成:
図2は、燃料電池システム10が備える気水分離部20の構成を表わす説明図である。気水分離部20は、U字管25を備えている。U字管25の内部には、貯留水26が貯留されている。貯留水26は、U字管25の一端側において水面80を形成し、U字管25の他端側において水面81を形成している。
【0034】
U字管25の一端(水面80が形成される側の端部)には、ガス排出口22が設けられている。また、このガス排出口22が設けられた上記一端の近傍には、ガス排出口22よりも下方の位置に、ガス流入口21が設けられている。このようなU字管25内の一端側において、水面80上には、気水分離部20の動作に伴って大きさが変動する空間であるガス流通部83が形成されている。ガス流通部83は、上記ガス流入口21および既述した気水混合物流路70を介して、冷却部38と連通している。さらにガス流通部83は、上記ガス排出口22および既述したガス流路71を介して、燃焼部40と連通している(図1参照)。冷却部38から気水混合物流路70およびガス流入口21を介して流入する気水混合物は、ガス流通部83において、より上方に設けられたガス排出口22に向かって流れ、ガス流路71を介して燃焼部40側に排出される。このとき、ガス流通部83では、気水混合物中に含まれる凝縮水が、重力に従って落下したり、U字管25の壁面を伝って落下したりして、貯留水26に混入する。これによって、気水混合物は、凝縮水が取り除かれた乾燥気体となって、ガス排出口22から排出される。
【0035】
U字管の他端(水面81が形成される側の端部)には、開口部24が設けられている。また、この開口部24が設けられた上記他端の近傍には、排水口23が設けられている。このようなU字管25内の他端側において、水面81上には、気水分離部20の動作に伴って大きさが変動する空間である大気開放部84が形成されている。大気開放部84は、上記開口部24を介して大気開放されている。また、上記排水口23は、水流路72を介して水タンク42と連通している(図1参照)。水面81の高さが排水口23よりも高くなるときには、貯留水26の一部が排水口23および水流路72を介して水タンク42に導かれる。
【0036】
上記のように、ガス流通部83においては、燃料電池36から排出されるアノード量に応じた量の気水混合物が流入する。また、ガス流通部83から乾燥気体が供給される燃焼部40では燃焼反応が進行しているため、ガス流通部83から乾燥気体を排出する際には、所定の抵抗が生じる。したがって、ガス流通部83は、大気圧となっている大気開放部84に比べて圧力が高い状態となる。そのため、気水分離部20では、水面80の高さと水面81の高さの差H1 は、ガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じた大きさとなる。
【0037】
C.気水分離部20の動作:
(C−1)定常状態:
燃料電池システム10では、改質反応に供される改質燃料および水の量は、燃料電池36における負荷要求の大きさに従って制御される。すなわち、負荷要求が大きくなるときには、改質器32で生成される改質ガスの量が多くなるよう制御され、負荷要求が小さくなるときには、改質ガスの量が少なくなるように制御される。このような負荷要求の大きさの変動に伴って行なわれる改質ガス量の制御は、所定の遅れを伴うものである。そのため、改質器32で生成される改質ガス量(さらに、燃料電池36から排出されるアノード排ガス量)の変動の程度は、負荷要求の変動の程度に比べて緩やかとなる。また、負荷要求量の変動に応じて改質ガスの量を増減させたときには、燃料電池36で消費される水素量も同様に変動するため、アノード排ガス中に残留する水素量が、負荷要求の変動に伴って大きく変動することはない。このように、アノード排ガス量、あるいはアノード排ガス中の水素量や水素濃度が、所定の範囲内で比較的緩やかに変動する状態を、定常状態と呼ぶこととする。このような定常状態における気水分離部20の動作を、以下に説明する。
【0038】
気水分離部20が図2に示した状態であり、燃料電池システム10が定常状態で運転しているときには、気水混合物から分離された凝縮水が貯留水26として溜まることにより貯留水26の水面(水面80および水面81)は次第に上昇する。このとき、水面80の高さと水面81の高さの差は、定常状態における高さの差H1 として、ガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じた所定の範囲の大きさに保たれる。
【0039】
気水混合物から分離された凝縮水が貯留水26として溜まり、貯留水26の水面が次第に上昇すると、やがて、水面81の高さが、排水口23の高さに達する。図3は、定常状態で水面81が排水口23の高さに達した状態を表わす。その後、気水混合物から分離された凝縮水が貯留水26にさらに加わると、過剰の貯留水26は、排水口23を介して水タンク42に供給される。なお、本実施例の気水分離部20では、定常状態で分離される凝縮水量に見合う量の貯留水26を排水可能となるように、排水口23から水タンク42に貯留水26を導く流路全体の流路抵抗(排水口23以降の流路抵抗)が充分に小さく形成されている。したがって、定常状態のときには、気水分離部20における貯留水26の状態は、図3に示した状態で安定する。すなわち、定常状態において、気水分離部20に供給される気水混合物量が所定範囲で増減するときには、そのような所定範囲の増減に応じて各水面は昇降するが、やがて水面81が排水口23の高さと略等しくなる状態となって安定する。なお、本実施例では、排水口23から水タンク42に貯留水26を導く流路を形成する管の管径を所定の大きさに形成することによって、この流路の流路抵抗を所望の状態に設定した。
【0040】
なお、気水分離部20では、水面80が最も低くなり得る位置と排水口23との距離H0 (図2参照)は、少なくとも、定常状態における2つの水面の高さの差H1 の最大値よりも大きな値に確保されている。
【0041】
(C−2)ガス流量増加時:
気水分離部20に供給される気水混合物量は、上記した定常状態に対応する所定の範囲内で変動する他に、急激に増減する(脈動する)場合がある。このように気水混合物の供給量が脈動する原因の一つとして、蒸発・混合部30における水の蒸発量の制御を充分な精度で行なうことが困難であることが挙げられる。蒸発・混合部30において発生する水蒸気量が不安定になり脈動する場合には、このような水蒸気を含有する混合ガスの供給を受ける改質器32において、下流側に排出される改質ガス量も脈動してしまう。したがって、燃料電池36から排出されるアノード排ガス量が脈動する。このようにアノード排ガス量が脈動するときには、気水分離部20に供給される気水混合物量は、既述した定常状態における増減の範囲を超えて、急激に増減する。以下に、気水分離部20に供給される気水混合物量が急激に増減する際の気水分離部20の動作について説明する。
【0042】
気水分離部20に供給される気水混合物量が急増すると、ガス流通部83内の圧力が急増し、これによって水面80の高さが低下すると共に水面81の高さが上昇する。供給される気水混合物量が急増したときの気水分離部20の様子を、図4に示す。
【0043】
気水分離部20に供給される気水混合物の量が所定量よりも多くなると、気水分離部20では、水面81の高さは、排水口23に達した後にさらに上昇しようとする。この理由は、排水口23から排出される貯留水26を水タンク42に導く流路において、流路全体の流路抵抗(排水口23以降の流路抵抗)が充分に大きく形成されているためである。具体的には、例えば、排水口23と水流路72とがほぼ同一の内径を有しているときには、これらの内径の値が充分に小さな値に設定されている。この結果、供給される気水混合物量が急激に増加したときには、水面81は排水口23を超えて上昇することができる。このとき、水面80の高さと水面81の高さの差H2 は、気水混合物量の急増によって上昇したガス流通部83内の圧力と、大気圧との差に応じた大きさとなる。なお、供給される気水混合物量が急激に増加したときには、全体として水面80が低下すると共に水面81が上昇するが、慣性が働くことにより、各水面は振動する。しかしながら、このような各水面の振動は、気水混合物量の急増に伴う大きな圧力変化に比べると小さいため、無視することができる。
【0044】
このように、水面81の高さが上昇すると共に水面80の高さが低下するときには、ガス流通部83の容積が増大する。気水分離部20に供給される気水混合物量が急増するときには、気水分離部20から燃焼部40に供給される乾燥気体量も増加するが、ガス流通部83の容積が増大することによって、燃焼部40に供給される乾燥気体量の増加が和らげられる。
【0045】
図4に示すように水面81が排水口23よりも高い位置にあるときには、貯留水26は、排水口23を介して水タンク42に供給され続ける。気水分離部20において、排水口23から水タンク42に貯留水26を導く流路を、その流路抵抗が所定の値以下となるように形成することで、気水混合物量が急増したときに気水混合物から分離される凝縮水量以上の量の貯留水を、排出可能となる。このような場合には、水面81の高さが排水口23の高さを超えた後は、水面80および水面81は、ガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じた高さの差を維持しつつ、両者とも低下を始める。
【0046】
気水分離部20に供給される気水混合物量が急増した後に、定常状態に戻ると、ガス流通部83内の圧力が低下することによって水面80の高さが上昇すると共に、水面81の高さが低下する。このとき、水面81が排水口23を超えて上昇したことによって貯留水26の量が減少しているため、気水分離部20は、図2に示す状態に戻る。その後、定常状態が続くと、貯留水26は次第に増加して、気水分離部20は図3に示す状態で安定する。
【0047】
(C−3)ガス流量減少時:
気水分離部20に供給される気水混合物量が急減すると、ガス流通部83内の圧力が急減し、これによって水面80の高さが上昇すると共に水面81の高さが低下する。供給される気水混合物量が急減したときの気水分離部20の様子を、図5に示す。
【0048】
このとき、水面80の高さと水面81の高さの差H3 は、気水混合物量が急減したときのガス流通部83内の圧力と、大気圧との差に応じた大きさとなる。このように、水面80の高さが上昇すると共に水面81の高さが低下するときには、ガス流通部83の容積が減少する。気水分離部20に供給される気水混合物量が急減するときには、気水分離部20から燃焼部40に供給される乾燥気体量も減少するが、ガス流通部83の容積が減少した分のガスが補われることによって、燃焼部40に供給される乾燥気体量の減少が和らげられる。
【0049】
気水分離部20に供給される気水混合物量が急減して、水面80および水面81が図5に示す状態となったときにも、気水混合物から凝縮水が分離される動作は継続する。したがって、水面80と水面81とは、ガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じた高さの差H3 を維持した状態で、上昇を始める。
【0050】
気水分離部20に供給される気水混合物量が急減した後に、定常状態に戻ると、ガス流通部83内の圧力が上昇することによって水面80の高さが低下すると共に、水面81の高さが上昇する。このとき、水面81が排水口23を超えると、貯留水26は排水口23から排出される。その後、定常状態が続くと、過剰の貯留水26が排水口23から排出されることによって、気水分離部20は図3に示す状態で安定する。
【0051】
(C−4)水素濃度変動時:
気水分離部20においては、上記のように供給される気水混合物量が増減するほかに、気水混合物中、あるいは気水分離部20から排出される乾燥気体中の水素濃度が増減する(脈動する)ことがある。このように水素濃度が増減する原因の一つとしては、既述したように蒸発・混合部30で発生する水蒸気量が増減することが挙げられる。水蒸気量が増減することで、気体全体に対する相対的な水素濃度も増減する。さらに、上記気体中の水素濃度は、冷却部38でアノード排ガスを冷却する際の温度が変動することによっても増減する。冷却する際の温度が変動することで、凝縮する水の量が変動し、これによって気体全体に対する相対的な水素濃度も増減する。このように、気水分離部20を流通する気体中の水素濃度が増減するときの、気水分離部20の動作について、以下に説明する。
【0052】
気水混合物中の水素濃度、さらに、燃焼部40に供給される乾燥気体中の水素濃度が上昇して、燃焼部40に供給される水素量が増加する場合には、燃焼部40における燃焼温度が上昇する。燃焼部40における燃焼温度が上昇すると、燃焼部40においては、その内部圧力が上昇する。燃焼部40の燃焼温度が上昇して内部圧力が上昇すると、気水分離部20内の圧力も上昇する。したがって、気水分離部20は、水面80が低下すると共に水面81が上昇して、図4に示すような状態となる。このようにガス流通部83の容積が大きくなることで、燃焼部40に供給される乾燥気体量が減少し、これによって、燃焼部40に供給される水素量の増加の程度が和らげられる。
【0053】
これに対して、燃焼部40に供給される乾燥気体中の水素濃度が低下して、燃焼部40に供給される水素量が減少する場合には、燃焼部40における燃焼温度が低下する。燃焼部40における燃焼温度が低下すると、燃焼部40においては、その内部圧力が低下する。このような場合には、上記した燃焼温度が上昇する場合とは逆に、ガス流通部83内の圧力が低下する。したがって、気水分離部20は、水面80が上昇すると共に水面81が低下して、図5に示すような状態となる。このようにガス流通部83の容積が小さくなることで、燃焼部40に供給される乾燥気体量が補われ、これによって、燃焼部40に供給される水素量の減少の程度が和らげられる。
【0054】
D.実施例と比較例の気水分離装置の比較:
図6は、比較例としての気水分離部20Aの構成を表わす説明図である。気水分離部20Aは、充分な気密性を有する分離容器25Aと、この分離容器25A内に貯留される貯留水26とを備えている。分離容器25A内では、貯留水26の上部に、ガス流通部83Aが形成されている。また、分離容器25Aには、ガス流入口21Aと、ガス排出口22Aと、排水口23Aとが設けられている。冷却部38から供給される気水混合物は、気水混合物流路70およびガス流入口21Aを介して、ガス流通部83A内に導かれる。導かれた気水混合物が、ガス流入口21Aからガス排出口22Aに向かって流れる間に、気水混合物中の凝縮水は気体から分離される。分離された凝縮水は、貯留水26中に混入する。貯留水26の一部は、排水口23Aおよび水流路72を介して、水タンク42に供給される。また、気水混合物から凝縮水が取り除かれた乾燥気体は、ガス排出口22Aおよびガス流路71を介して、燃焼部40に導かれ、燃焼反応に供される。
【0055】
図7は、上記比較例の気水分離部20Aおよび本実施例の気水分離部20のそれぞれを用いて、燃焼部40における燃焼温度が時間と共に変化していく様子を比較した結果を表わす図である。図7(A)は、比較例の気水分離部20Aを用いた結果を表わし、図7(B)は、本実施例の気水分離部20を用いた結果を表わす。図7に示すように、比較例の気水分離部20Aを用いた場合には、燃焼部40における燃焼温度は、頻繁に変動を繰り返した。これに対し、本実施例の気水分離部20を用いた場合には、燃焼部40における燃焼温度を、より安定化させることができた。このように、燃焼温度を安定化できることにより、燃焼温度が上昇しすぎて燃焼触媒の短寿命化を引き起こしたり、燃焼温度が低下しすぎて触媒の活性が低下し、燃焼反応がの進行が不十分となったりするのを防止することができる。
【0056】
既述したように、本実施例の気水分離部20では、供給される気水混合物量が増加したり気水混合物中の水素濃度が上昇して、燃焼部40に供給される水素量が増加するときには、ガス流通部83の容積が増加する。これによって、燃焼部40に供給される水素量の増加の程度が和らげられ、燃焼温度の上昇が抑えられる。反対に、気水分離部20に供給される気水混合物量が減少したり気水混合物中の水素濃度が低下して、燃焼部40に供給される水素量が減少するときには、ガス流通部83の容積が減少する。これによって、燃焼部40に供給される水素量の減少の程度が和らげられ、燃焼温度の低下が抑えられる。そのため、気水分離部20に供給される気水混合物においてその量や水素濃度が変動を続ける場合にも、燃焼部40における燃焼温度を安定化することができる。
【0057】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0058】
E1.変形例1:
上記実施例の気水分離部20では、排水口23から水タンク42に貯留水26を導く流路は、定常状態で気水混合物から分離される水に相当する量の水を排水可能なように、流路抵抗が充分に小さく形成されていることとした。これに対して、定常状態に水面81が排水口23の高さに達した後に、水面81がさらに上昇し得るように、流路抵抗をより大きく形成することとしても良い。気水分離部20に供給される気水混合物の量や濃度についての予測される変動の範囲内で、これらの変動に応じて燃焼部40における燃焼温度を均一化するよう、気水分離部20が良好に動作可能であればよい。
【0059】
E2.変形例2:
既述した実施例では、気水分離部20は、U字管を用いて形成することとしたが、異なる形状としても良い。図8に、変形例としての気水分離部120の構成を示す。変形例の気水分離部120は、図1に示した燃料電池システム10と同様のシステムにおいて用いられるものであり、実施例の気水分離部20と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。気水分離部120は、U字管25に代えて、第1の貯水部127と、第2の貯水部129と、これら2つの貯水部を接続する連通路128とを備えている。第1の貯水部127と第2の貯水部129と連通路128とは、それぞれ略円柱状に形成されており、第1の貯水部127および第2の貯水部129の下端部側において、連通路128は両者を接続している。
【0060】
気水分離部120において、第1の貯水部127および第2の貯水部129の下部と、連通路128には、貯留水26が満たされている。第1の貯水部127において、貯留水26の水面である水面80の上部には、気水混合物が流入すると共に、これより凝縮水を取り除いた乾燥気体が排出されるガス流通部83が、形成されている。また、第2の貯水部129において、貯留水26の水面である水面81の上部には、大気開放された大気開放部84が形成されている。
【0061】
このような気水分離部120も、実施例の気水分離部20と同様の動作を行なうことができる。すなわち、ガス流通部83に流入する気水混合物の量や水素濃度が変動するときには、そのときのガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じて水面80および水面81が昇降し、排出される乾燥気体中の水素量が変動するのを抑える。これによって、乾燥気体の供給を受ける燃焼部40における燃焼温度を安定化することができる。
【0062】
また、他の変形例としての気水分離部220の構成を、図9に示す。気水分離部220は、U字管25に代えて、第1の貯水部227と、第2の貯水部229と、これら2つの貯水部を連通させる連通路228とを備えている。第1の貯水部227と第2の貯水部229と連通路228とは、それぞれ略三角錐状に形成されている。また、連通路228は、これら第1の貯水部227と第2の貯水部229のそれぞれの底面に接続することで、両者を連通させている。
【0063】
気水分離部220において、第1の貯水部227および第2の貯水部229の下部と、連通路228には、貯留水26が満たされている。第1の貯水部227において、水面80の上部にはガス流通部83が形成されており、第2の貯水部229において、水面81の上部には大気開放部84が形成されている。この気水分離部220を、図1に示した燃料電池システム10と同様のシステムにおいて用いる場合には、既述した気水分離部20および気水分離部120と同様の効果を奏することができる。
【0064】
E3.変形例3:
既述した実施例および変形例の気水分離部は、燃料電池システムにおいて用いることとしたが、本発明の気水分離装置を、異なるシステムに適用することとしても良い。すなわち、気水混合物から凝縮水を回収して乾燥気体を得る装置として、他のシステムに適用することとしても良い。このとき、乾燥気体中の水素を燃焼させる燃焼部40のように、乾燥気体中の所定の成分をさらに利用する装置に乾燥気体を供給する場合には、供給される気水混合物量が変動しても、この装置における動作を安定化させる効果を得ることができる。
【0065】
E4.変形例4:
また、上記した気水分離装置を、水以外の液体と気体とから成る気液混合物から、液体と気体とを分離するために用いることとしても良い。水以外の液体と気体とから成る気液混合物から液体と気体とを分離する際にも、本発明を適用することにより、供給される気液混合物量が変動しても、分離される気体量の変動を抑える同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の燃料電池システム10の構成を表わす説明図である。
【図2】気水分離部20の構成を表わす説明図である。
【図3】定常状態で水面81が排水口23の高さに達した状態を表わす説明図である。
【図4】供給される気水混合物量が急増したときの気水分離部20の様子を表わす説明図である。
【図5】供給される気水混合物量が急減したときの気水分離部20の様子を表わす説明図である。
【図6】従来の気水分離部として用いた気水分離部20Aの構成を表わす説明図である。
【図7】燃焼部40における燃焼温度が時間と共に変化していく様子を比較した結果を表わす図である。
【図8】変形例としての気水分離部120の構成を示す説明図である。
【図9】他の変形例としての気水分離部220の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池システム
20,20A…気水分離部
21,21A…ガス流入口
22,22A…ガス排出口
23,23A…排水口
24…開口部
25…U字管
25A…分離容器
26…貯留水
30…蒸発・混合部
32…改質器
34…CO低減部
36…燃料電池
38…冷却部
40…燃焼部
42…水タンク
44…ポンプ
46,48,50…ブロワ
52…弁
54…流路切替弁
61…燃料流路
62…混合ガス路
63…改質ガス路
64…燃料ガス路
65…アノード排ガス路
70…気水混合物流路
71…ガス流路
72…水流路
73…水流路
74…燃焼ガス流路
75…排ガス路
76…改質ガス分岐路
80…水面
81…水面
83,83A…ガス流通部
84…大気開放部
120,220…気水分離部
127,227…第1の貯水部
128,228…連通路
129,229…第2の貯水部

Claims (8)

  1. 気液混合物から液体と気体とを分離する気液分離装置であって、
    所定の液体を貯留可能な第1および第2の貯液部と、
    前記第1と第2の貯液部とを連通させると共に、前記第1と第2の貯液部に貯留された前記液体を通過させる連通路と、
    を備え、
    前記第1の貯液部は、前記連通路との接続部位よりも高い位置に設けられて前記気液混合物が流入する流入口と、該流入口よりも高い位置に設けられた排出口と、を備え、
    前記第2の貯液部は、前記流入口よりも低く前記連通路との接続部よりも高い位置に設けられた排液口と、前記排液口よりも高い位置に設けられた大気開放口と、を有し、
    前記気液分離装置の定常状態では、第1の貯液部内において前記流入口よりも低い位置に第1の液面が形成されると共に、前記第2の貯液部内においては前記排液口の高さ以上であって前記第1の液面よりも高い位置に第2の液面が形成される
    気液分離装置。
  2. 請求項1記載の気液分離装置であって、
    前記第1および第2の貯液部に貯留され、前記連通路を通過する前記液体は水であり、
    前記流入口から、前記気液混合物として気水混合物が流入して、該気水混合物から水と液体とを分離する
    気液分離装置。
  3. 請求項1または2記載の気液分離装置であって、
    前記第1の貯液部と前記第2の貯液部と前記連通路とは、略U字管を形成する
    気液分離装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の気液分離装置であって、
    前記排液口の高さは、前記気液分離装置の定常状態における最大流量の気液混合物が前記流入口を介して供給されたときにも、前記気体が前記連通路を定常的に通過することが無いように設定されている、気液分離装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の気液分離装置であって、
    前記排液口以降の流路抵抗が、前記気液分離装置が定常状態で運転されているときに前記気液混合物から分離される前記液体に相当する量の液体が排出可能となるように設定されている
    気液分離装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の気液分離装置であって、
    前記流入口から流入する前記気液混合物の量が増加して前記第1の液面が低下すると共に前記第2の液面が上昇する際に、前記第2の液面が前記排液口よりも高い位置にまで上昇可能となるように、前記排液口以降の流路抵抗が設定されている
    気液分離装置。
  7. 燃焼反応を行なう燃焼部に対して、水素を含有する燃焼燃料を供給する燃焼燃料供給装置であって、
    水素を含有する所定の気体成分と、該気体成分中に分散して前記気体成分と共に流れる液体と、から成る気液混合物を生成する気液混合物生成部と、
    前記気液混合物生成部が生成した前記気液混合物の供給を受け、該気液混合物から前記液体を分離して得られる乾燥ガスを排出する請求項1ないし6いずれか記載の気液分離装置と
    を備え、
    前記乾燥ガスを前記燃焼燃料として前記燃焼部に供給する燃焼燃焼燃料供給装置。
  8. 水素を含有する燃料ガスの供給を受けて電気化学反応により起電力を得る燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    所定の改質燃料の供給を受けて改質反応を進行し、前記水素を生成する改質部と、
    前記燃料電池から排出されるアノード排ガスを燃焼させて、燃焼ガスを生成する燃焼部と、
    前記改質部における前記改質反応に供される流体の少なくとも一部と、前記燃焼部で生成された燃焼ガスとを熱交換させて、前記改質反応に先立って前記流体を加熱する加熱部と、
    前記燃焼部で燃焼に用いるのに先立って、前記アノード排ガスから水分を除去する水分除去部と
    を備え、
    前記水分除去部は、
    前記アノード排ガスを冷却して、該アノード排ガスを気水混合物とする冷却部と、
    請求項1ないし6記載の気液分離装置として形成され、前記気水混合物を供給されて該気水混合物から水を除去する気水分離部と
    を備える燃料電池システム。
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