JP3752790B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置に関し、特に原稿を上向きに載置して上方から原稿画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置の問題のひとつに、読み取る原稿の裏面にも画像がある場合に、この裏面の画像が透けて、表面の画像の読み取りの際にその画像の下地輝度を正確に判断することがでず、読み取り画像を適切な濃度で表現することができなくなるといった問題がある。この様な裏面画像が表面に透けて見える現象を裏写りと称する。裏写りは、特に原稿の紙厚が薄い場合に発生する。そして、もし、下地輝度を誤検出すると、それを元に行っている濃度制御が不正確となり、文字が白く飛んで読めなくなるなどの不具合が生じる。
【0003】
一般的な複写機では、この様な裏写りを回避するために、ある一定濃度以下の画像を読み飛ばしてしまうことにより下地輝度を一定にし、かつ、裏写り画像そのものを除去するものがある。しかし、この様に一律に低濃度画像を読み飛ばす場合、濃度は低いが本来必要な表面の画像も飛んでしまうといった不具合がある。
【0004】
そこで、このような不具合を解決した従来の装置として、例えば特開平7−87295号公報は、原稿の画像を読み取る面とその裏面の画像をも読み取り、読み取った裏面の画像データに一定比率を掛け合わせたものを裏面成分と仮定し、実際に画像を読み取る面の画像データからこれらを差し引くことにより読み取り面成分のみを抽出して、正確な下地濃度を得ている。
【0005】
また、特開平5−183749号公報は、背景画素の濃度分布を正規分布とみなし、濃度ヒストグラムの最頻値mを基準として、背景の濃度範囲を求め、背景の濃度範囲の上限2mをしきい値として、このしきい値を境界として背景(下地)部分と画像部分とを分離している。
【0006】
さらに、特開平8−237485号公報は、輝度ヒストグラムをとり、ヒストグラムの最頻値周辺を下地判定して、最頻値をとる輝度の少し低い輝度値を境界として、下地部分と画像部分とを分離している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載された画像読取装置では、以下のような問題がある。
まず、特開平7−87295号公報に開示された装置に用いられている前述のような方法では、画像読み取り面と、その裏面との画像位置を正確に合わせて比較することが必要になる。通常の複写機のように、1枚の用紙をプラテンガラス上に移送し、それを用紙反転機構つきのADF(オートドキュメントフィーダ)により裏がえして読み取るようなものの場合には、用紙自体が薄く1枚であるため、裏面の画像は表面の画像に対して左右が反転しているのみであるため、ある特定の点に対してはほぼ同位置として比較することができる。
【0008】
ところが、書籍やファイルなど厚みのある原稿(ブック原稿と称する)を見開いた状態で上方から読み取るタイプの画像読取装置では、読み取る原稿面の頁に対し、その裏面は見開いた画像読み取り頁の次の頁または前の頁となるため、画像読み取り頁がある左右いずれかの頁の側とは反対の側となり、左右の頁で原稿の頁数が異なることによりその高さが変わり、どうしても画像読み取り面とその裏面の画像との位置関係を正確に一致させることが難しく、この公報記載の方法では、表面画像を正確に抽出することができないといった問題がある。
【0009】
また、特開平5−183749号公報や、特開平8−237485号公報では、いずれも画像データの濃度や輝度値の最頻値がある部分を下地であると仮定しているため、例えば裏写りが多く、裏写り部分の濃度や輝度値によって最頻値が構成されてしまう場合には、最頻値そのものが下地濃度や輝度を表していないために、下地濃度や輝度が誤検出されてしまうといった問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、裏写りの生じているような原稿画像であっても適切な下地濃度の設定を行うことができる画像読取装置、特に書籍やファイルなどの厚みのあるブック原稿を上方から読み取る画像読取装置において、このような裏写りによる影響をなくして、きれいな画像を得ることができる画像読取装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1記載の本発明は、原稿台に上向きに載置された原稿の表面の画像を該原稿の上方から読み取る画像読取装置において、撮影画像の輝度ヒストグラムを作成する手段と、該輝度ヒストグラムから、最大頻度のときの輝度値および最大輝度値を検出する手段と、得られた最大頻度のときの輝度値と最大輝度値との差から裏写りの有無を判断する裏写り判断手段と、を有することを特徴とする画像読取装置である。
【0012】
この発明は、まず、読み取った画像データから輝度ヒストグラムを作成して、この輝度ヒストグラムから最大頻度のときの輝度値と最大輝度値とを求めて、その差から裏写りの有無を判断するものである。
【0013】
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の画像読取装置において、さらに、前記裏写り判断手段が、裏写りがないと判断したときには前記最大頻度のときの輝度値に基づいて原稿の下地輝度を決定し、裏写りがあると判断したときには最大輝度値に基づいて原稿の下地輝度を決定する下地輝度決定手段を有することを特徴とする。
【0014】
この発明は、前記請求項1記載の構成によって、裏写りがないと判断したときには、下地輝度決定手段が前記最大頻度のときの輝度値に基づいて原稿の下地輝度を決定し、一方、裏写りがあると判断したときには、下地輝度決定手段が最大輝度値に基づいて原稿の下地輝度を決定するものである。
【0017】
また、請求項記載の本発明は、請求項2記載の画像読取装置において、さらに、前記下地輝度決定手段により行われる前記最大頻度のときの輝度値に基づいた原稿下地輝度の決定と、最大輝度値に基づいた原稿下地輝度の決定とを任意に選択することができる選択手段を有することを特徴とする。
【0018】
この発明は、任意に下地輝度の決定基準を選択するようにしたことで、ユーザーの好みに合わせて、より再現性のよ画像得るか、多少再現性が低下しても裏写りのない画像を得るかを選択することができるようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。
【0020】
図1は、本発明を適用したブック原稿読取装置の全体構成を説明するための斜視図である。
このブック原稿読取装置(以下単に装置と略記する)は、左右それぞれ個別に上下動可能な原稿台1に、ブック原稿50を見開いた状態で載置して、照明3により原稿50面が照明され、撮像カメラ部2において反射ミラー6およびレンズ7を介してCCDラインセンサ8により画像を読み取る。この画像読み取りに際して、原稿台上の測距ミラー5に写ったブック原稿の側面形状が、CCDラインセンサ8によって読み取られて、原稿面の高さが検出される。そして、検出された原稿面の高さに基づき撮像カメラ部2におけるピント合わせや読み取った画像の歪みを補正し、歪みのないブック原稿画像を得るものである。
【0021】
この装置の原稿台1上には、ブック原稿を見開いた状態を保つために両手でブック原稿の両辺を押さえたときでも原稿読み取り動作を開始できるようにスタートキー9が設けられている。また、各種設定を行うための操作パネル10が原稿台1の奥に設けられている。
【0022】
撮像カメラ部2内部に設けられているCCDラインセンサ8は、画像に対して、装置手前から奥の方にフォトセンサ(画素)が並ぶように配置(図1中矢印A方向、主走査方向)されており、モータによって左右方向(図1中矢印B方向、(画像に対しては図中B′で示す副走査方向))に移動する。
【0023】
図2は、この装置の制御系を説明するためのブロック図である。
【0024】
この回路は大別して、装置各部を制御する制御部と、画像を読み取る撮像部からなる。制御部において、CPU21は、CCDラインセンサ8の副走査方向への移動制御(センサ移動制御部23)、ピントを合わせるための自動合焦(AF)制御(AF制御部24)、照明の点灯制御(照明制御部2)、および各種画像処理のための制御(画像処理制御部26)などを行う。
【0025】
撮像部では、CCDラインセンサ8で読み取られた画像データがA/D変換部31でデジタルデータに変換された後、照度補正部32、濃度補正部33、歪み補正部34、マスク処理部35を経て、プリンタ36に出力される。
【0026】
また、A/D変換後のデジタルデータは、予備スキャン時においては、形状検出部27とラインメモリ28に入力される。形状検出部27では、原稿面の外形境界線や測距ミラーに写った画像を検出することにより、原稿サイズや原稿の高さ分布が計測され、CPU21の内部メモリ22に測高データおよび画像領域データとして記憶される。ラインメモリ28は、後述するようにCCDラインセンサ8の1ラインごとのデータからヒストグラムを作成するのに用いられる。
【0027】
そして、CPU21が、得られた原稿サイズや高さ分布から原稿の歪み補正やマスク処理、およびピント合わせのためデータを作成、また、ヒストグラムから裏写りの有無を判断し、濃度補正データ作成する。作成れた各データは本スキャン時において、原稿サイズのデータは画像処理制御部26を経て、マスク処理部35に送られ、マスク処理部35において、原稿面上の画像として必要な部分のみ出力するように不要な部分が除去される。また高さ分布データから得られた歪み補正データは、画像処理制御部26を経て、歪み補正部34に送られ、画像の歪みが補正される。また、ピント合わせのためのデータはAF制御部24に送られて、レンズ7のピント合わせに用いられる。また、濃度補正データは、画像処理制御部26を経て、濃度補正部33へ送られて、濃度補正部33において画像濃度の補正が行われる。
【0028】
以上が本実施の形態における装置構成であるが、以下、この装置の動作について説明する前に、原稿の下地濃度と裏写りの関係について説明する。
【0029】
図3は、ある書籍原稿を読み取ったときのヒストグラムの例である。
通常、裏写りがない場合、そのヒストグラムは、図3(A)に示すように、高輝度部に存在する大きな一群と、低輝度部に存在する小さな一群との双峰状になる。前者が原稿の下地部に相当し、後者が原稿上の文字などの画像に相当する。このような原稿の場合には、最大頻度のときの輝度値(これをピーク輝度Lpと称する)を規準に、ここから少し低い輝度値を境界として下地輝度Lsに決定する。これは従来から行われている方法で、例えば特開平8−237485号公報などと同様である。
【0030】
ところが、辞書や電話帳のように紙質が薄く、かつ文字濃度が濃い場合、読み取る頁の裏側の画像が透けて見える場合(裏写り)がある。このような裏写りのある画像を読み取った時のヒストグラムが図3(B)および図3(C)である。このような場合、裏写りの程度が比較的低いときには、裏写り部分の輝度が図3(B)に示すように、文字部の輝度と下地部の輝度の中間の位置に現れる。この程度であれば、下地部分の輝度がピーク輝度Lpとなるため、前記したようにピーク輝度Lpから一定低い輝度のところを下地輝度Lsに決定しても不具合は生じない。
【0031】
しかし、さらに裏写りの程度が酷くなると、図3(C)に示すように、裏写り部分の輝度の頻度が下地部の輝度の頻度よりも多くなる。こうなると、従来の方法のようにピーク輝度Lpから一定値だけ低い輝度値を下地輝度Lsとすると、ピーク輝度Lpは下地部分の輝度ではなく裏写り部分の輝度であるため、かなり低い輝度が下地輝度Ls?として設定されてしまうことになり、本来必要としている下地輝度を表すことができない。
【0032】
本実施の形態では、このような裏写りによる誤検出を防ぐために、図3(C)に示したようなヒストグラムから、裏写りの有無を判別して裏写りのないときとあるときとで適切な下地輝度(濃度)の決定が行われるようにしている。
【0033】
まず、裏写りの有無の判別は、最大輝度Lmから所定の範囲内にピーク輝度Lpがあるか否かによって判定する。これは、下地部分に属する画素数が一定である場合、ピーク輝度Lpと最大輝度Lmとの間に下記(1)式に示すような一定の比例関係があり、このことは用紙の輝度ばらつきが、輝度値に応じた所定範囲に収まることを示している。
【0034】
Lm=aLp+b …(1)
ただし、式中、aおよびbは定数であり、下記のように求められる。
ここで、ピーク輝度Lpと最大輝度Lmとの間に輝度差が生じる原因は、主に原稿下地の輝度ばらつきと、撮像センサ(本実施形態ではCCDラインセンサ)の感度ばらつき(ノイズなど)のためである。
【0035】
原稿下地の輝度ばらつきは、濃度スケールで考えると、下地濃度の大小にかかわらず一定の値をとる。仮に、下地のピーク濃度値をDp、濃度ばらつきをαとすると、これらとLp、Lmとの関係は、
Dp=−log10Lp …(1a)
Dp−α=−log10Lm …(1b)
となる。
上記(1a)式および(1b)式を変形すると、
−log10Lp−α=−log10Lm …(1c)
となり、この(1c)式からαは、
α=log10Lm−log10Lp=log10(Lm/Lp) …(1d)
となる。
般的な用紙の場合、αの値は濃度値で0.1程度であるので、上記(1d)式を変形すると、
Lm=10α×Lp
となるので、これから、前記(1)式中のaの値は、10α≒1.26前後の値になる。
【0036】
一方、感度ばらつきは装置固有の値であり、輝度スケールではほぼ一定の値をとるので、これをbとすると、
Lm=10α×Lp+b …(1e)
となる。そして、このbの値は、撮像センサの種類や信号処理回路の構成などにより異なるが、一般的に例えば255階調のとき、5前後の値となる。
【0037】
したがって、最大輝度値からピーク輝度を引いた値がある所定の範囲を越えている場合に裏写りが有ると判断できる。
【0038】
そして、裏写りがあると判断された場合には(以下、図4参照)、下地輝度Lsの検出に最大輝度値を用いる。まず、裏写り部分で検出されたピーク輝度値の度数(ピーク度数Np)から、下地領域の画素数を計算する。下記(2)式は画素数を考慮して前記(1)式を変形したものである。
Lm/Np=aLp+b …(2)
これは、画素数が変化したときにヒストグラムの形状が相似的に変化していることを示している。
【0039】
また、下地部や裏写り部など、ほぼ一定の濃度を有する原稿部分から作成した単峰状のヒストグラムの総度数は、その高さ(ピーク度数)と裾の広がり(Lm−Lp)に比例する。ここでは計算を単純化するために、ヒストグラムの形状を2等辺三角形で近似すると、総度数Nは、下記(3)式で表される。
N=(Lm−Lp)×Np …(3)
そして、前記(2)式および(3)式から下記(4)式および(5)式が導かれ、下記(5)式より検出したピーク輝度値とピーク度数から裏写り部に存在する総度数Nを求めることができる。
Lp=(Lm2 −bN)/(aN+Lm) …(4)
N=((aNp−1)×Lp+b)×Np …(5)
また、一般的な書籍原稿の場合、文字部分の画素数は全体の5〜10%程度であることが分かっているので、サンプリングする画素数全体から、前記(5)式で求めた総度数Nと文字部分の画素数(全体の5〜10%程度)を差し引くことにより実際の下地部における画素数が求まる。
【0040】
そして、求めた下地部の画素数と最大輝度値とを前記(4)式に代入することで、下地部における本来のピーク輝度値(これをLp′とする)が得られる。
【0041】
本来のピーク輝度値が得られたら、下記(6)式に示すように、この本来の下地部のピーク輝度値Lp′から所定量引いた輝度値を下地輝度Lsに決定する。
Ls=cLp′−d …(6)
ただし、式中、cおよびdは定数である。
【0042】
一方、裏写りがない、または裏写りがあったとしてもさほど多くない場合(前記図3(A)または(B)の場合)、すなわち最大輝度値からピーク輝度を引いた値がある所定の範囲を越えていない場合には、従来同様に、下記(7)式に示すように、検出されたピーク輝度値Lpから所定量差し引いた値が下地輝度Lsとなる。
【0043】
Ls=cLp−d …(7)
ただし、式中、cおよびdは定数である。
【0044】
次に、装置全体の動作および上記下地輝度の検出動作を図5および図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0045】
装置全体の動作は、図5に示すように、スタートキー9の入力から画像読み取り開始か否かを判断して(S1)、開始であれば照明3を点灯し(S2)、予備スキャンを開始する(S3)。予備スキャンにより画像を読み取り(S4)、測距ミラー5の画像からブック原稿50の高さを求め(S5)、前述した方法により輝度検出を行い(S6)、全体のスキャンが終了したら(S7)、予備スキャンを終了する。
【0046】
続いて、本スキャン動作を開始し(S8)、原稿高さ分布データをもとにピント合わせを行いつつ(S9)、画像を読み取り(S10)、歪み補正、濃度補正、画像のマスキングなどの処理をして(S11)、画像データを出力する(S12)。全体のスキャンが終了したら(S13)、本スキャンを終了して照明3を消灯する(S14)。
【0047】
輝度検出の動作は、図6に示すように、予備スキャンによってCCDラインセンサ8が移動して、主走査方向1ライン分の画像読み取りが行われると(前記ステップS3およびS4)、読み取られた画像データからラインメモリ28とCPU21により1ライン分のヒストグラムが作成される(S21)。このとき、1画素ごとの濃度階調を8ビットデータ(0〜255)により表現するものとし、ラインメモリ28のアドレスを8ビット構成(アドレス値として0〜255)として、1画素ごとにその輝度値に対応したアドレスのデータを1加算する。これを主走査方向の1ライン中のすべての画素について行うことによりラインメモリ28内に1ライン分のヒストグラムが作成される。
【0048】
ついで、CPU21がラインメモリ28のアドレス値255側、すなわち高輝度側から順にデータを読み出し、最初に0とならないアドレス値を最大輝度Lmとして記憶する(S22〜26)。続いて、読み出したアドレスのデータ値をそれ以前のデータ値と順に比較して、大きいデータ値の方を残して行く。そして最も大きなデータ値のあったアドレスをピーク輝度値Lpとして記憶する(S27〜S33)。なお、図6中nはアドレスを示す変数であり、Dnはアドレスnのデータ値であり、また、Dmaxは最大輝度Lmとなるアドレスのデータ値を一時的に入れる変数である。
【0049】
ついで、得られた最大輝度Lmとピーク輝度Lpとの差を求めこの差(Lm−Lp)が予め決められた所定値内であるか否かにより、裏写りによる下地輝度の影響の有無を判断する(S34)。
【0050】
この判断の結果、裏写りによる影響がないときには、通常の処理(輝度検出(A))、すなわち前述した(7)式により下地輝度を決定し(S35)、裏写りによる影響があると判断されたときには、前述した(2)〜(6)式を用いて下地輝度を決定する(輝度検出(B),S34)。
【0051】
以上の処理により裏写りによる影響のない正確な下地輝度の検出、決定が行われる。
【0052】
次に画像の濃度補正について説明する。
【0053】
図7は、原稿のあるラインを撮影したときの輝度ヒストグラムと、そのラインの下地濃度制御カーブとの関係を示す図面である。まず、求めた下地輝度を対数変換カーブを用いて下地濃度に変換する。これは、用紙など光を反射(表示)する媒体では、人間の視覚が感じる濃淡は、その輝度ではなく濃度に比例するからである。
【0054】
この変換は、下記(8)式に示すように、対数変換により行われる。
D=−log10R …(8)
ただし、式中、Dは濃度、Rは輝度である。
【0055】
次に、得られた下地濃度から、それより低い濃度値のデータをすべて「0」とし、下地濃度と最大濃度値の間に一定の比例関係を持たせるように変換カーブ(γカーブとよぶ)を設定する。そして、該当する撮影ラインの全ての画像データをこのカーブに基づいて変換する。これにより下地濃度より明るいデータをすべて白(濃度データとして「0」)にして、それより暗い画像データをリニアに再現する関係を得ることができる。
【0056】
読み取ったすべてのラインに対して同様の処理を行うことにより、下地をとばし、画像を鮮明に再現することができる。そして、裏写りが生じているラインにおいても、前述した下地輝度の検出、決定により適切な濃度制御が行われる。
【0057】
なお、読み取った画像の出力媒体としてCRTなど発光する表示媒体を用いた場合には、その濃淡は輝度に比例するためこの変換は不要である。
【0058】
このように本実施の形態では、裏写りの有無に関わらず、原稿の下地輝度を正確に検出できるため、原稿中の画像や文字の再現性がよく、画像品質を高めることができる。
【0059】
しかし、下地輝度を正確に検出することは、逆に、裏写り画像の濃度が濃い場合に、その裏写り画像も正確に再現してしまう結果となる。そこで、原稿中の画像の再現性より、裏写りを気にするような場合には、多少読み取り面中の画像の薄い部分がとんでしまっても裏写り画像を除去するために、前述した下地輝度検出において(7)式のみにより下地輝度の検出をするように切り換えることとしてもよい。これにより、ユーザーがより画像の再現性を求める場合には正確な下地輝度を検出できるようにし、一方、裏写り画像を完全に除去したいような場合には、従来からある方法によって下地輝度を検出するように両者を切り換えることができるようになる。
【0060】
このような選択動作は、撮影開始前に選択するようにしてもよいし、また、予備スキャンによって裏写りによる影響があると判断された後、どの様な制御を行うかをユーザーに求めるようにしてもよい。この場合、裏写りのある場合にのみユーザーが選択すればよいため、撮影開始前に選択する場合より、裏写りがない場合にユーザーによる項目設定を省くことができる。
【0061】
また、裏写りがある場合に、前述した特開平7−87295号公報のように表面の画像と裏写り画像とを比較し、裏面の画像を差し引くようにしてもよい。この場合、下地輝度は常に正確に検出するようにしておくことで、画像の再現性もよく、かつ、裏写りのない画像を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0063】
請求項1記載の本発明によれば、読み取った画像のヒストグラムから得られた最大頻度ときの輝度値と最大輝度値との差から裏写りの有無を判断することとしたので、画像読み取り面を読み取ったデータから正確に裏写りの有無を判断することができる。特に見開き原稿を上方から読み取る場合のように、画像読み取り面とその裏面とで、原稿高さが異なるような場合でも正確に裏写りの有無を判断することができる。
【0064】
請求項2記載の本発明によれば、請求項1記載の構成に加え、裏写り判断手段が判断した結果により、最大頻度のときの輝度値に基づく下地輝度の決定、または最大輝度値に基づく下地輝度の決定をすることとしたので、裏写りの有無に関わらず、正確な下地輝度を得ることができ、画像の再現性がよく、画像品質を高めることができる。
【0066】
請求項記載の本発明によれば、請求項2記載の構成に加え、最大頻度ときの輝度値に基づく下地輝度の決定、または最大輝度値に基づく下地輝度の決定を任意に選択可能としたので、裏写り画像も含めて再現性のよい画像を得たい場合と、再現性は若干犠牲になっても裏写りを完全に除去したい場合とを任意に選ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したブック原稿読取装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 上記装置の制御系のブロック図である。
【図3】 輝度ヒストグラムを示す図面で、(A)は裏写りのないとき、(B)は裏写りがあるとき、(C)はさらに濃い裏写りがあるときをそれぞれ示す。
【図4】 上記装置において、下地輝度の判断方法を説明するための図面である。
【図5】 上記装置の画像読み取り動作の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】 上記装置の下地輝度検出動作の流れを説明するためのフローチャートである。
【図7】 画像輝度と濃度との関係を説明するための図面である。
【符号の説明】
1…原稿台、
2…撮像カメラ部、
3…照明部、
5…測距ミラー、
6…ミラー、
7…レンズ、
8…CCDラインセンサ、
21…CPU、
22…内部メモリ、
28…ラインメモリ。

Claims (3)

  1. 原稿台に上向きに載置された原稿の表面の画像を該原稿の上方から読み取る画像読取装置において、
    撮影画像の輝度ヒストグラムを作成する手段と、
    該輝度ヒストグラムから、最大頻度のときの輝度値および最大輝度値を検出する手段と、
    得られた最大頻度のときの輝度値と最大輝度値との差から裏写りの有無を判断する裏写り判断手段と、を有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記画像読取装置はさらに、前記裏写り判断手段が、裏写りがないと判断したときには前記最大頻度のときの輝度値に基づいて原稿の下地輝度を決定し、裏写りがあると判断したときには最大輝度値に基づいて原稿の下地輝度を決定する下地輝度決定手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記画像読取装置はさらに、前記下地輝度決定手段により行われる前記最大頻度のときの輝度値に基づいた原稿下地輝度の決定と、最大輝度値に基づいた原稿下地輝度の決定とを任意に選択することができる選択手段を有することを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
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