JP3752063B2 - 全方位ステレオ画像撮影装置 - Google Patents

全方位ステレオ画像撮影装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全方位のステレオ画像対を得ることのできる全方位ステレオ画像撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、全方位の画像を実時間で撮影する装置としては、特開平6−295333号公報に開示されているものなどがある。
図11はこの従来の装置の構成図であり、801は回転双曲面のミラーであり、802はカメラである。双曲面ミラー801は凸部分が反射面であり、その凸部分を鉛直下向きに配置し、カメラ802は、双曲面の外焦点803にレンズ中心がくるよう配置する。
【0003】
ミラーの内側の焦点を804とし、点805から内側の焦点804へ向かう光806は、ミラー801で反射され、カメラのレンズ中心である外側の焦点803を通過する。このためカメラ802で得られる像は、内側の焦点804から見た中心投影の像と等価なものになる。
【0004】
このようにして、リアルタイムに全方位の画像を取得することができる。
【0005】
また、高い解像度の全方位の画像を取得するために、角錐型のミラーと複数個のカメラを用いた全方位の画像の撮影装置として、特開平8−125835号公報に開示されているものがある。
【0006】
図12は、この従来の装置の構成図であり、901は角錐型のミラーであり、902は角錐ミラー901の各面に写る像をとらえるよう各面に対応して配置されたカメラ群である。
【0007】
各カメラのレンズ中心が対応するミラー面によって作られる虚像が角錐の中心の一点で重なるよう、各カメラの位置を配置することにより、虚像の交点から外周方向を見たのと等価な全周囲の画像を分割したものが、各カメラに取得される。
【0008】
このようにして分割して得られた画像を、画像処理によって繋ぎあわせることにより、全周囲のパノラマ画像を生成する。
【0009】
この場合、全周囲画像を1つのカメラで取得する場合に比べ、カメラの解像度が同じ場合、複数のカメラで分担した方が高解像度の画像が得られることなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の方法を距離計測などで用いられるステレオ画像の撮影に利用する場合、以下のような課題が生じる。
【0011】
ステレオ画像の撮影は、異なるカメラ位置から同一対象を撮影した2つのステレオ画像対を撮影することになる。上記全方位の撮影装置を用いる場合でも、2つの撮影装置を一定の間隔をおいて並べることとなる。
【0012】
その場合、全方位の撮影装置の特性から、一方の撮影装置の映像には、もう一方の撮影装置がお互いに写り、視野をふさぐことととなる。これは、全方位の撮影を損なうこととなる。
【0013】
前記課題を解決するために、一台の撮像装置を移動し、異なる位置での映像を時間をおいて撮影する移動ステレオの手法を用いることも可能である。しかし、この場合リアルタイムの映像の取得は不可能となる。
【0014】
本発明は、従来の全方位ステレオ撮影装置のこのような課題を考慮して、従来に比べてより完全な全方位のステレオ画像対を、リアルタイムに取得することが出来る全方向ステレオ画像撮影装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、所定方向の全方位の像を反射させる第1の双曲面ミラーと、
前記第1のミラーと異なる曲率の所定方向の全方位の像を反射させる第2の双曲面ミラーと、
前記第1の双曲面ミラー及び第2の双曲面ミラーによりそれぞれ反射した同一対象物をステレオ画像として撮像するカメラとを備え、
前記第1の双曲面ミラーと前記第2の双曲面ミラーは、双方の双曲面の中心軸が一致し、かつ外側の焦点の位置が一致するよう配置されており、
前記カメラは、前記外側の焦点の位置が、前記カメラのレンズ中心の位置に一致するように配置されている全方位ステレオ画像撮影装置である。
【0016】
第2の本発明は、所定方向の実質上全方位の像を反射させる第1の角錐型ミラーと、
前記第1の角錐型ミラーと中心軸同士が実質上一致した、所定方向の実質上全方位の像を反射させる第2の角錐型ミラーと、
前記第1の角錐型ミラーの一つの反射面、及びその反射面に対応した前記第2の角錐型ミラーの一つの反射面によりそれぞれ反射した同一対象物をステレオ画像として撮像する、前記第1第2の角錐型ミラーの対応する2つの反射面の組毎に設けられたカメラとを備え、
前記第1の角錐型ミラーの前記一つの反射面、前記第2の角錐型ミラーの前記一つの反射面、及び前記カメラは、前記2種類の画像が前記カメラ内においてそれぞれ異なる位置に像を結び、かつ前記各角錐型ミラーの反射面に対する前記各カメラの虚像のレンズ中心が、各角錐ミラー毎に前記中心軸上の一点に位置するように配置されている全方位ステレオ画像撮影装置である。
【0019】
第3の本発明は、上記第1又は第2の本発明の全方位ステレオ画像撮影装置によって撮影された画像データを利用して、前記2つのミラー又は前記相互に対応する2つの反射面により反射した各画像の画像領域間のステレオ対応点を求める対応点計算部と、
前記対応点計算部で求めたステレオ対応点に基づいて、その対応点の3次元座標を計算する奥行き計算部と、を備えた全方位ステレオ画像撮影装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は本発明の全方位ステレオ画像撮影装置の概略構成図を示す。
【0022】
図1において、101、102は、ことなる曲率の双曲面の断面を持つ双曲面ミラーであり、103は鉛直方向を示しており、前記双曲面ミラー101,102の軸は、鉛直方向103と一致する。104はその双曲面の外側の焦点にレンズ中心が位置するよう、鉛直方向103に沿って配置されたカメラである。
【0023】
この光学的な配置を図2を用いて説明する。図2は、図1の鉛直線103を含む面にそった断面の模式図である。201は上部に位置する双曲面ミラー1であり、202は下部に位置する双曲面ミラー2である。尚、図2の双曲面ミラー1(201)は、図1の双曲面ミラー101に対応し、又、双曲面ミラー2(202)は、図1の双曲面ミラー102に対応する。ここで、座標系を、原点0を2つの双曲面ミラーの焦点203におき、上方向をZ軸、横方向をY軸、画面手前方向をX軸とする。カメラの焦点距離をfとして、像を結ぶZ=fの投影面を204とする。
【0024】
双曲面ミラー1の形状は、次の式で表せる。
【0025】
【数1】
Figure 0003752063
【0026】
ここで、a1、b1、c1は、双曲面の形状を決めるパラメータで、以下の関係がある。
【0027】
【数2】
Figure 0003752063
【0028】
図2のように、外側の焦点を原点(0,0,0)に固定した場合、もう一つの内側の焦点205の座標は、(0,0,2C1)となる。
【0029】
同様に双曲面ミラー2に関して
【0030】
【数3】
Figure 0003752063
【0031】
【数4】
Figure 0003752063
【0032】
の関係が成り立つ。ここで双曲面ミラー2の内側の焦点206の座標は、(0,0,2C2)となる。
【0033】
いま図2の207で示される点P(Xp、Yp、Zp)が、投影面204にどのように写るかを示す。点Pから焦点205に向かう光は、双曲面ミラー1で反射され、原点におかれたカメラのレンズに入射する。このとき投影面204に写る像が、208の点P1(xp1、yp1、f)である。
【0034】
同様に207の点Pから、双曲面ミラー2の焦点206に向かう光が、投影面204に結ぶ像は、209の点P2(xp2、yp2、f)で表される。
【0035】
投影面の像の様子を図3に示す。301はカメラの撮影範囲を示し、302のリング状の部分が双曲面ミラー1に反射した像の写る範囲であり、303の円状の部分が双曲面ミラー2の反射像の写る範囲を示している。
【0036】
この302,303が、全方位に対応するステレオ画像対である。このように同一カメラの投影面に、領域が分かれてステレオ画像対が投影されるので、カメラを動画記録可能なビデオカメラなどにすれば、リアルタイムで全方位のステレオ画像が撮影できる。
【0037】
なお、以上の説明では、全方位を写すためのミラーを、双曲面ミラーで構成した例で説明したが、その他の角錐ミラーでも同様に実施可能である。これについては、更に後述する。
【0038】
次に、双曲面ミラーから得られたステレオ画像対の関係から、計測点の3次元情報を計測する手法について説明する。
【0039】
図2の207で示された点Pが投影面204に投影された点P1,P2は、図3では、それぞれ304,305で示される位置に投影される。投影面上でのP1、P2の座標は、それぞれ(xp1、yp1)、(yp2、yp2)となる。
【0040】
3次元空間で同一の点が、2つの双曲面ミラー1,2によって投影された点P1,P2の間には、双曲面ミラーがZ軸に関して回転対称であるという性質から、双曲面ミラーの軸の中心を通る直線上に並ぶという制約が生じる。
言い換えると、空間上の同一点の投影面上での対応点を探索するステレオ対の探索の時に、探索範囲を2次元の平面から、1次元の直線に限定でき、探索にかかる処理を低減できる。
【0041】
処理の流れを図4を用いて説明する。401は、図3で示したカメラでの撮影画像である。402は、前記撮影画像からステレオ対応点を探索する対応点計算部であり、403は前記対応点計算部からのステレオ対応点の組から、その点の3次元座標を計算する奥行き計算部である。
【0042】
対応点計算部402においては、撮影画像を中心から外側に向かって放射方向に輝度値の一次微分を行い、エッジを抽出する。このエッジデータに対して、ステレオ対応点を相関を計算して探索する。探索範囲は中心から放射状にのびる直線状に限定する。相関値が予め与えたしきい値より高い点の組の座標P1(xp1,yp1)、P2(xp2,yp2)を、403の奥行き計算部に出力する。
【0043】
奥行き計算部403においては、与えられた2つのステレオ対応点の組から、図2の207に示す対応点Pの3次元座標(Xp、Yp、Zp)を計算する。
【0044】
図5に示すように、双曲面のパラメータa1、b1、c1、カメラの焦点距離f、点Pから双曲面の内側の焦点への直線が水平線とのなす角を−α1、双曲面ミラー1からの原点への反射光と水平線がなす角をβ1とすると、
【0045】
【数5】
Figure 0003752063
【0046】
【数6】
Figure 0003752063
【0047】
【数7】
Figure 0003752063
【0048】
の関係が得られる。ここで、図5では、双曲面ミラー1と点Qとの関係を描いた説明図であり、その説明の都合上、双曲面ミラー2の記載を省略している。従って、同図の双曲面ミラー1を双曲面ミラー2と見なすことにより、双曲面ミラー2についても、上記と同様に、
【0049】
【数8】
Figure 0003752063
【0050】
【数9】
Figure 0003752063
【0051】
【数10】
Figure 0003752063
【0052】
の関係が成り立つ。
【0053】
また、ステレオ対応点が、投影面で中心を通る直線の上に制限されるという拘束は、その直線が投影面のX軸となす角をθとして
【0054】
【数11】
Figure 0003752063
【0055】
の関係が得られる。
【0056】
(式5)から(式11)を元に、Xp、Yp、Zpについて求めると
【0057】
【数12】
Figure 0003752063
【0058】
よって、双曲面ミラーの形状のパラメータa1,b1、c1、a2、b2、c2、カメラの焦点距離fは判っているので、ステレオ対応点(xp1,yp1)、(xp2,yp2)の組から(式12)により、対応する点の3次元座標を計算する。計算された出力が図4の404の座標出力である。
【0059】
(実施の形態2)
図6は、本発明の全方位ステレオ画像撮影装置の実施の形態2の概略構成図を示す。
【0060】
図6において、601は上部角錐ミラー、602は下部角錐ミラーであり、その中心線605と一致する603は上部角錐ミラーの各面の反射像を撮影する上部カメラ群、604は下部角錐ミラーの各反射像を撮影する下部カメラ群である。
【0061】
光学的な配置を図7を用いて説明する。図7は、図6の中心線605を含み、角錐の1つの面に垂直に交わる平面に沿った断面の模式図である。701、702は、それぞれ上部角錐ミラー、下部角錐ミラー、703、704はそれぞれ上部カメラ、下部カメラである。705を2つの角錐ミラーの中心線上の中間点Oとする。上部カメラ703に写る映像は、ミラー701によって反射され、上部カメラ703の虚像706の位置から見た映像と等価なものになる。同様に下部カメラ704の虚像を707とする。
【0062】
水平方向に分割された像を、全方位のステレオに隙間なく接合するためには、各方向のカメラのレンズ中心を一致させる必要がある。1つのカメラで時間をずらして撮影する場合には、レンズ中心も回転の中心として、水平方向に回転すればよいが、同時に複数のカメラで撮影する場合には、同時に2つのカメラを同じ場所に置けないので不可能である。しかしミラーを使って、すべてのカメラの虚像のレンズ中心を1つの点に集めれば、カメラの実体は別々の場所に位置し、等価的なレンズ中心だけを一点に集めることができる。角錐ミラーの場合、このレンズ中心の集まる場所は、角錐ミラーの中心線上になり、各カメラは虚像のレンズ中心が、中心線上の一点に位置するよう配置される。
【0063】
カメラ703の撮影範囲を、線分708,709で囲まれる領域、カメラ704の撮影範囲を線分710,711で囲まれる領域としたとき、両方のカメラに投影像が写るステレオ計測可能な領域は、712で示す斜線の領域となる。
【0064】
次に、この領域とミラー、カメラの画角、位置との関係を説明する。図7に示すように、角錐ミラーの角度をγとする。上部、下部とも同じ形状のミラーとする。またカメラ703,704の光軸は鉛直線上を向いているとする。このときミラーによって反射されたカメラの光軸713、714が水平方向となす仰角をψとすれば、γとψとの関係は次の式のようになる。
【0065】
【数13】
Figure 0003752063
【0066】
705の原点0からカメラの虚像のレンズ中心までの距離をLとして、カメラの上下方向の画角を2ρとする。705の原点0から外側に向かって水平な方向をY軸、鉛直方向をZ軸とし、計測領域712が始まる点715の座標を(0,y0,0)とおけば、y0は、
【0067】
【数14】
0 = L / tan(ψ+ρ)
となる。
【0068】
計測領域712の形状が変化する点716のY座標をycとすれば、y0<y<ycでの計測領域712の境界上の点716のz座標は、
【0069】
【数15】
z = y tan(ψ+ρ) ― L
となる。
【0070】
c<yでの計測領域712の境界上の点717のz座標は、
【0071】
【数16】
z = L ― y tan(ψ-ρ)
となる。
(式14)、(式15)から、点717の座標ycは、
【0072】
【数17】
c = 2L / ( tan(ψ+ρ) + tan(ψ−ρ) )
となる。
【0073】
計測したい対象が存在する領域を、計測領域712が覆うように、角錐ミラーの距離L、仰角ψを調整することにより、望む計測領域のステレオ画像対を取得することができる。
【0074】
なお、以上の説明では、全方位を写すためのミラーを、角錐ミラーで構成した例で説明したが、その他の球面ミラー、円錐ミラー、双曲面ミラーでも同様に実施可能である。
【0075】
以上述べたことから明らかな様に本実施の形態にれば、例えば、移動ロボットの視覚系や、人工現実感などの分野における実環境の取得などにおいて、全方位のリアルタイムの画像だけでなく、その画像中の対象物までの距離などの情報を与える全方位のステレオ画像対を得ることのできる全方位のステレオ画像撮影装置を提供することが出来る。
【0076】
即ち、水平方向の全方位を写すミラー2組を、その互いが他方のミラーに写りこまないよう上下対称に組み合わせる、あるいは、2つの反射像を同一カメラの投影面の異なる位置に像を結ぶよう形状の違うミラーを上下方向に配置することにより、全方位のステレオ画像対をリアルタイムに取得可能となる。
【0077】
特に曲率の違う2つの双曲面ミラーを組み合わせることにより、全方位のステレオ画像対を1つの映像の中に撮影可能となり、リアルタイムに全方位のステレオ画像撮影が可能となる。また得られた画像からステレオ対応点を探索する場合、放射状の直線上でのみ探索すればよく、高速に対応点の3次元座標を求めることが可能となる。
【0078】
尚、上記実施の形態1では、全方位を写すためのミラーを、双曲面ミラーで構成した例で説明したが、これに限らず例えば、以下に示すような角錐ミラーで構成しても良い。
【0079】
即ち、ここでは、全方位を写すためのミラーを、角錐ミラーで構成した実施例について説明する。
【0080】
図8は、角錐ミラーで構成した本発明の全方位ステレオ画像撮影装置の概略構成図である。図8において、1001は上部角錐ミラーであり、1002は下部角錐ミラーであり、1003は上部、下部角錐ミラーの対応する平面の反射像を同時に撮影するカメラ群である。この場合、1つのカメラには対応する上下の角錐ミラーの面のステレオ像が得られる。この像は、全方位を水平方向に分割したものであり、全カメラの像を合成することで、水平方向360度の像を得ることができる。
【0081】
次に、光学的な配置を、図9を用いて説明する。図9は、図8の角錐ミラーの中心軸を含み、角錐ミラーを構成する平面ミラーの1つに垂直な平面で切断した断面図を示している。1101が注目する上部角錐ミラー面、1102は、それに対応する下部角錐ミラー面である。1103は、それら2つのミラー面に写る反射像を撮影するカメラである。
【0082】
1104に示す点Qが、上部、下部ミラー面で反射され、カメラ1103の投影面1105に写る像は、それぞれq1、q2となる。よって、同一の点からの2つのステレオ対が、1つのカメラの投影面上に得られる。
【0083】
この様にして得られた点q1,q2の座標を利用して、以下に述べる計算により、点Qの3次元座標が得られる。
【0084】
ここで、点Qの3次元座標と、カメラの投影像の関係について、図9,10を参照しながら述べる。
【0085】
即ち、図に示すように、1103のカメラから見た像は、カメラの虚像1106,1107から見た場合の像と等価である。よってカメラ1103に撮影される像を考える場合、仮想的に虚像1106,1107の位置にカメラをおいたものとして、考えても良い。ただし、鏡像の関係にあるため、撮影される像も、反転した虚像の関係にあることに注意する必要がある。
【0086】
次に、図10を参照しながら、点Qの3次元座標の算出方法について更に述べる。
【0087】
図10は、1201の下部ミラー面に関して1204の点Qと、1206の投影像q2の関係を示したものである。今1202のカメラのレンズ中心を座標系の原点として、カメラの光軸方向をZ軸、ミラー面に垂直な横方向をY軸、図面手前方向をX軸とする。1201のミラー面は、Z軸と成す角がγで、Z軸と交わる点が原点OからRの距離にあるとする。
【0088】
このXYZ座標系で、1204の点Qの座標を(XQ、YQ、ZQ)とし、焦点距離fのカメラの投影面1205に写る像1206をq2(xq2、yq2、f)として、その2つの関係を求める。
【0089】
1202のカメラの虚像を1203とし、そのレンズ中心をO’とする。点Qの投影像q2は、カメラの虚像の投影面1207に写る像q2’(1208)と鏡像の関係にある。よって1207の投影面上の座標系での、q2’の座標からq2の座標は求められる。
【0090】
まず、原点が1203のカメラの虚像のレンズ中心O’にあり、カメラの虚像の光軸にZ’軸が一致し、X’軸が前記XYZ座標系のX軸と平行な、X’Y’Z’座標系を考える。この座標系でのq2’の座標は、(xq2’ 、yq2’ 、f)となる。q2との鏡像の関係にあるので、
【0091】
【数18】
q2 = −xq2
q2 = −yq2
となる。
【0092】
次に、点QのX’Y’Z’座標系での座標を求める。XYZ座標系とX’Y’Z’座標系の変換は、XYZ座標系の原点Oを、O’へ平行移動し、Z軸がZ’軸へ一致するよう、X軸周りに回転することにより、求められる。
【0093】
今、Z軸とZ’軸の成す角をψとすれば、
【0094】
【数19】
ψ = 2γ
の関係がある。一方、OからO’への平行移動により、Q(XQ、YQ、ZQ)の座標値は、
【0095】
【数20】
(XQ、YQ+Rsinψ、ZQ+R+Rcosψ)
となる。次に、X軸周りのψ回転により
【0096】
【数21】
Figure 0003752063
【0097】
となる。
【0098】
Z'でfの距離にある投影面1207の投影により、点Qの投影像q2’(xq2’、yq2’、f)の座標が求まり、(式18)より、カメラへの投影像q2(xq2、yq2、f)が求まる。
【0099】
【数22】
q2 = −xq2’ = −f・XQ’/ZQ
q2 = −yq2’ = −f・YQ’/ZQ
以上により、ミラーの位置R、傾きγ、カメラの焦点距離fを用いて、任意の点Q(XQ、YQ、ZQ)と、そのカメラでの像q2(xq2、yq2、f)には、(式21)、(式22)の関係が成り立つ。
【0100】
一方、図9におけるような、上部、下部の2つのミラー面では、その傾きγ、カメラからの距離Rが異なる。よって、一点Qのカメラでの投影像は、それぞれのγ、Rと(式21)、(式22)により、別の点q1、q2となる。
【0101】
従って、逆に、それぞれのγ、Rが判っていれば、点q1、q2の座標と、(式21)、(式22)により、点Qの3次元座標(XQ、YQ、ZQ)を計算できる。尚、上述した点Qの3次元座標の計算方法は、上記実施の形態2において点Pの3次元座標を求める場合にも同様に用いることが出来ることは言うまでもない。
【0102】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかな様に本発明は、従来に比べてより完全な全方位のステレオ画像対を、リアルタイムに取得することが出来るという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の全方位ステレオ画像撮影装置の概略構成図
【図2】同実施の形態の全方位ステレオ画像撮影装置の鉛直断面図
【図3】同実施の形態のカメラにより得られる投影像を示す図
【図4】同実施の形態の3次元座標を計算する処理の流れを示す図
【図5】同実施の形態の光学系の関係を示す説明図
【図6】本発明の全方位ステレオ画像撮影装置の第2の実施の形態の概略構成図
【図7】本発明の第2の実施の形態の測定範囲を説明する図
【図8】本発明の全方位ステレオ画像撮影装置の他の実施の形態の角錐ミラーを用いた概略構成図
【図9】同実施の形態の鉛直断面図
【図10】同実施の形態の光学系の関係を示す説明図
【図11】従来の双曲面型全方位撮影装置の説明図
【図12】従来の角錐型全方位撮影装置の説明図
【符号の説明】
101 上部の双曲面ミラー
102 下部の双曲面ミラー
104 カメラ
201、 202 双曲面ミラー
204 投影面
205、 206 双曲面の焦点
207 計測点
208、 209 投影面へ投影された点
301 撮影像
302 上部双曲面ミラーの投影範囲
303 部双曲面ミラーの投影範囲
401 投影像
402 対応点計算部
403 奥行き計算部
404 3次元座標データ
601、602 角錐ミラー
603、604 カメラ群
605 角錐中心
701、702 角錐ミラー
703、704 カメラ
706、707 カメラの虚像
708、709、710、711 カメラの撮影範囲
712 ステレオ計測可能な領域
713、714 カメラの光軸
715、716、717、718 ステレオ計測可能な領域の境界上の点
801 双曲面ミラー
802 カメラ
803 レンズ中心(外焦点)
804 内焦点
805 観測点
806 観測点からの光線
901 角錐ミラー
902 カメラ群
1001 上部角錐ミラー
1002 下部角錐ミラー
1003 カメラ群
1101 上部ミラー面
1102 下部ミラー面
1103 カメラ
1104 計測点
1105 カメラの投影面
1106 上部ミラー面に対応するカメラの虚像
1107 下部ミラー面に対応するカメラの虚像
1201 ミラー面
1202 カメラ
1203 カメラの虚像
1204 計測点
1205 カメラの投影面
1206 計測点の投影像
1207 虚像の投影面
1208 虚像の投影面への投影像

Claims (3)

  1. 所定方向の全方位の像を反射させる第1の双曲面ミラーと、
    前記第1のミラーと異なる曲率の所定方向の全方位の像を反射させる第2の双曲面ミラーと、
    前記第1の双曲面ミラー及び第2の双曲面ミラーによりそれぞれ反射した同一対象物をステレオ画像として撮像するカメラとを備え、
    前記第1の双曲面ミラーと前記第2の双曲面ミラーは、双方の双曲面の中心軸が一致し、かつ外側の焦点の位置が一致するよう配置されており、
    前記カメラは、前記外側の焦点の位置が、前記カメラのレンズ中心の位置に一致するように配置されていることを特徴とする全方位ステレオ画像撮影装置。
  2. 所定方向の実質上全方位の像を反射させる第1の角錐型ミラーと、
    前記第1の角錐型ミラーと中心軸同士が実質上一致した、所定方向の実質上全方位の像を反射させる第2の角錐型ミラーと、
    前記第1の角錐型ミラーの一つの反射面、及びその反射面に対応した前記第2の角錐型ミラーの一つの反射面によりそれぞれ反射した同一対象物をステレオ画像として撮像する、前記第1第2の角錐型ミラーの対応する2つの反射面の組毎に設けられたカメラとを備え、
    前記第1の角錐型ミラーの前記一つの反射面、前記第2の角錐型ミラーの前記一つの反射面、及び前記カメラは、前記2種類の画像が前記カメラ内においてそれぞれ異なる位置に像を結び、かつ前記各角錐型ミラーの反射面に対する前記各カメラの虚像のレンズ中心が、各角錐ミラー毎に前記中心軸上の一点に位置するように配置されていることを特徴とする全方位ステレオ画像撮影装置。
  3. 請求項1又は2に記載の全方位ステレオ画像撮影装置によって撮影された画像データを利用して、前記2つのミラー又は前記相互に対応する2つの反射面により反射した各画像の画像領域間のステレオ対応点を求める対応点計算部と、
    前記対応点計算部で求めたステレオ対応点に基づいて、その対応点の3次元座標を計算する奥行き計算部と、
    を備えたことを特徴とする全方位ステレオ画像撮影装置。
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