JP3749520B2 - 情報媒体製造用スタンパの製造方法、スタンパ、及び原盤付スタンパ中間体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グルーブやプリピットなどの凹凸パターンを有する光ディスク等の情報媒体を製造する際に用いるスタンパ、該スタンパの製造方法、製造途中の原盤付スタンパ中間体及び前記スタンパにより製造された情報媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報媒体の一種である光ディスクには、現在、追記又は書き換え等が可能な光記録ディスクと、予め情報が記録されている再生専用ディスクの2種類が存在する。
【0003】
光記録ディスクにおけるディスク基板にはトラッキング等に利用されるグルーブ(案内溝)が形成されており、更にこのディスク基板上に相変化材料や有機色素材料を含有する記録層が積層される。レーザビームを記録層に照射すると、該記録層が化学変化や物理変化を起こして記録マークが形成される。一方、再生専用ディスクのディスク基板上には、予め記録マーク(情報ピット)が凹凸パターンの一部として形成されている。これらの記録マークに読取用のレーザビームが照射されると光反射量が変動し、この変動を検出することによって情報の読み取り(再生)が可能となっている。
【0004】
グルーブや情報ピット等の凹凸パターンを有するディスク基板を製造するには、この凹凸のネガパターン(これも凹凸パターンの一種である)が予め形成されているスタンパを用いる。例えば、キャビティー内に上記スタンパが固定された金型を用いて射出成型を行い、充填された樹脂に上記ネガパターンを転写してディスク基板を製造する方法が一般的である。
【0005】
凹凸パターンを有するスタンパは、通常、Ni等を含む金属プレートによって構成される。このスタンパを製造する工程として、先ず、上記スタンパの凹凸パターンのネガパターンを有するフォトレジスト原盤を予め作成しておき、このフォトレジスト原盤上にメッキによって金属膜を形成する。その後、フォトレジスト原盤から前記金属膜を剥離し、表面洗浄等の所定の処理を行うことでスタンパを得る。
【0006】
図7に示される従来のフォトレジスト原盤1を参照しながら、このフォトレジスト原盤1の製造工程について説明する。まず、ガラス基板2上にフォトレジスト層4を形成する。次に、レーザー等のパターンニング用ビームを用いてフォトレジスト層4を露光し、その潜像パターンを現像する。これによって凹凸パターン6がフォトレジスト層4に形成されたフォトレジスト原盤1が得られる。
【0007】
このフォトレジスト原盤1を用いてメッキによってスタンパ20を作成するには、図8に示されるように、先ず凹凸パターン6の表面にNi材料等を含んだ金属薄膜8を無電解メッキなどによって形成し、フォトレジスト原盤1に導電性を付与する。
【0008】
その後、この金属薄膜8を下地として通電させてメッキを行い、Ni等を含んだ金属膜10を形成する。これらの金属薄膜8及び金属膜10をフォトレジスト原盤1から剥離すれば、凹凸パターン6が転写されているスタンパ20を得ることが出来る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、情報媒体の大容量化に伴ってグルーブ等の凹凸パターンが微細化し、その形状誤差が記録・読み取り精度に大きな影響を及ぼすようになってきている。従って、シャープな凹凸パターンをディスク基板に形成することが要求されるが、そのためには、基礎となるフォトレジスト層4の凹凸パターンを高精度(シャープ)に形成する必要がある。
【0010】
フォトレジスト層4に形成される潜像パターンの最小幅は、該フォトレジスト層4に到達するレーザビームのスポット径によって制限される。スポット径wは、レーザー波長をλ、照射光学系の対物レンズの開口数をNAとしたとき、w=k・λ/NAで表される。なお、kは対物レンズの開口形状及び入射光束の強度分布によって決定される定数である。
【0011】
ところで、スポット径の限界を論理的には超えない幅のパターンであっても、フォトレジスト層4が薄かったりすると、スタンパに転写される凹凸パターンが浅かったり、凹凸パターンの形状が丸みを帯びてしまったり(これをパターンの「ダレ」という)して、シャープさが不足することが知られている。これは、一般的に露光・現像作業中にフォトレジスト層4の厚さに変動が生じてしまう(これを「膜減り」という)ことが原因であると考えられている。この厚さ変動は、フォトレジスト層4とガラス基板2の間でレーザビームが反射して、この反射光によってフォトレジスト層4が必要以上に露光されてしまうことが原因と考えられていた。
【0012】
この問題を解決するためには、ガラス基板2とフォトレジスト層4の間に光吸収層を形成することが効果的であることを本発明者は明らかにしている。このようにすると、光吸収層がレーザビームを吸収して光反射を抑制することが出来るので、従来と比較してよりシャープに露光・現像することが可能となる。
【0013】
しかしながら、本発明者は、更なる研究により、光吸収層を有するフォトレジスト原盤1は、無電解メッキによる金属薄膜8の形成状態について問題を有することに気が付いた。具体的には、光吸収層が部分的に露出しているフォトレジスト原盤1は無電解メッキ工程中に微小凹凸(微小欠陥)が増大する可能性を有することが推測された。即ち、同じように金属薄膜を形成しようとしても何らかの原因によって剥離後のスタンパの凹凸パターン表面に、微小凹凸(微小欠陥)が形成される場合があることが判明した。この微小凹凸は再生時にノイズとなって顕れてしまうので、光吸収層を有効活用して記録容量を増大させようとしても、かえって記録・再生性能が低下するという問題を有していた。
【0014】
この問題点を解決すれば、光吸収層を利用したフォトレジスト原盤によってシャープな凹凸パターンを有するスタンパが製造可能となる。
【0015】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、スタンパの凹凸パターン表面に微小凹凸が形成されないようにしたスタンパの製造方法、該製造方法によって製造したスタンパ、フォトレジスト原盤付のスタンパ中間体及びこれらから製造された情報媒体を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、光ディスク、磁気ディスク(ディスクリート媒体)等の情報媒体の製造方法等について鋭意研究を重ね、表面欠陥を抑制しながらスタンパに凹凸パターンをシャープに形成する方法を発案した。即ち以下に示す発明によって、上記目的を達成することが可能となっている。
【0017】
(1)基板上に、少なくとも光吸収層及びフォトレジスト層を、この順で形成し、該フォトレジスト層に、前記光吸収層と接する面の反対の面側から光を照射して潜像を形成し、この潜像を現像することにより凹凸パターンを形成してフォトレジスト原盤を製造する工程と、前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターン上に、スパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成する工程と、該金属薄膜上に金属膜を形成する工程と、前記金属薄膜及び金属膜を前記フォトレジスト原盤から剥離してスタンパを形成する工程と、を有することを特徴とする情報媒体製造用スタンパの製造方法。
【0018】
(2)予め表面に凹凸パターンが形成される情報媒体製造用のスタンパであって、上記(1)に記載された製造方法によって製造されたことを特徴とするスタンパ。
【0019】
(3)基板と、該基板上に積層される光吸収層と、該光吸収層に接して積層され且つ潜像の形成及びその現像によって凹凸パターンが形成可能とされるフォトレジスト層と、を有するスタンパ製造用のフォトレジスト原盤における前記凹凸パターン表面に、前記フォトレジスト層から剥離されたときにスタンパの一部を構成する金属薄膜が形成された原盤付スタンパ中間体であって、前記金属薄膜が、スパッタリング又は蒸着法によって形成されていることを特徴とする原盤付スタンパ中間体。
【0020】
(4)基板上に、少なくとも光吸収層及びフォトレジスト層を、この順で形成し、該フォトレジスト層に、前記光吸収層と接する面の反対の面側から光を照射して潜像を形成し、この潜像を現像することにより凹凸パターンを形成してフォトレジスト原盤を製造する工程と、前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターン上に、スパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成する工程と、該金属薄膜上に金属膜を形成する工程と、前記金属薄膜及び金属膜を前記フォトレジスト原盤から剥離してスタンパを形成する工程と、を経て製造されたスタンパにおける前記金属薄膜及び金属膜の凹凸パターンをネガパターンとして、最終凹凸パターンが形成されていることを特徴とする情報媒体。
【0021】
(5)(4)において、前記スタンパから直接凹凸パターンを転写して形成された最終凹凸パターンを有することを特徴とする情報媒体。
【0022】
(6)(4)において、前記最終凹凸パターンはマザー盤の凹凸パターンを転写して形成されたものであり、このマザー盤の凹凸パターンは、前記スタンパをマスター盤として凹凸パターンを転写して形成されたものであることを特徴とする情報媒体。
【0023】
(7)(4)において、前記最終凹凸パターンはチャイルド盤の凹凸パターンを転写して形成されたものであり、このチャイルド盤の凹凸パターンは、前記スタンパをマスター盤として凹凸パターンを転写して形成されたマザー盤から、更に凹凸パターンを転写して形成されたものであることを特徴とする情報媒体。
【0024】
本発明者は、従来無電解メッキによりなされていた金属薄膜形成工程を、光吸収層が形成されているフォトレジスト原盤にそのまま適用したことが、凹凸パターン表面に微小欠陥を生じさせていると推定し、光吸収層を用いたフォトレジスト原盤に対してスパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成するようにした。
【0025】
本発明によれば、スタンパの凹凸パターン表面の微小欠陥が飛躍的に減少するようになる。また、スパッタリングや蒸着の場合は、フォトレジスト原盤に前処理などを施す必要がなくなるので、スタンパ製造工程自体を簡略化することが可能になる。
【0026】
従って、光吸収層による利点とスパッタリング法又は蒸着法による微小欠陥低減との相乗効果によって、従来と比較してシャープな凹凸パターンをスタンパに忠実に転写できる。この結果、凹凸パターンの微細化が進展しても、それに耐え得る表面状態を維持することが可能になり、このスタンパを用いれば、情報媒体、例えば光ディスクのグルーブや情報ピット等もシャープに形成されるので、記録・再生特性を向上させることが出来る。又、今後益々進展する凹凸パターンの微細化にも対応可能となることから、情報媒体の情報記憶(記録)容量を増大させることもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態の例について図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1に、本発明の実施形態の例に係るスタンパ製造方法に利用されるフォトレジスト原盤100を示す。このフォトレジスト原盤100は、ガラス基板102と、このガラス基板102上に積層される光吸収層103と、この光吸収層103上に積層されるフォトレジスト層104と、を備える。前記フォトレジスト層104は、光吸収層103の反対側(図1において上側)からパターニング用レーザビームにより露光されることによって凹凸パターンの潜像が形成され、この潜像の現像によって一部が除去されて凹凸パターン106が形成されている。なお、現像後は、凹凸パターン106の凹部の底面に光吸収層103の一部が露出していることになる。図1の符号107は凹凸パターンが形成されていない領域である非凹凸領域を示す。
【0029】
なお、後述のように、前記凹凸パターン106はスタンパ120のパターン面206となる。又、凹凸パターンが形成されていない領域はスタンパ120のミラー面207となる。
【0030】
前記露光の際は、パターニング用ビームが光吸収層103によって吸収されて光反射が抑制され、微細な凹凸をシャープに形成することが可能となっている。
【0031】
図2(A)には、上記フォトレジスト原盤100を用いてスタンパ120を形成した状態を示す。
【0032】
この形成工程では、先ず、凹凸パターン106表面に、スパッタリング法又は蒸着法によってNi薄膜108を形成する。この時点で、フォトレジスト原盤100と後工程で剥離されるスタンパ120の一部であるNi薄膜108とが一体となっている原盤付スタンパ中間体118を得ることが出来る。
【0033】
その後、Ni薄膜108を下地として表面を通電させ、電気メッキによってNi膜110を形成する。前記Ni薄膜108とNi膜110をフォトレジスト原盤100から剥離させると、図2(B)のように、凹凸パターン106が正確に転写されたスタンパ120を得ることが出来る。
【0034】
前記スタンパ120において、前記凹凸パターン106の領域に対応してパターン面206が、又、非凹凸領域107に対応してミラー面207が、それぞれ形成されている。
【0035】
なお、特に図示しないが、例えば、上記スタンパ120を金型に設置して射出成型などによって、前記凹凸パターン106をネガパターンとして転写された最終凹凸パターンを有する光ディスク基板を製造する。又このスタンパ120を用いて光ディクス基板を製造する以外にも、該スタンパ120をマスタ盤とした電鋳工程によってマザー盤を作成し、このマザー盤で光ディスクを製造しても良い。更に、このマザー盤を原盤としてチャイルド盤を作成し、これで光ディスクを製造しても良い。
【0036】
即ち、本発明におけるスタンパ120とは、実際に光ディスクの製造に直接利用される場合に限られず、これをマスタ盤としてマザー盤などを作成することによって光ディスクの製造に間接的に用いるものであっても構わない。
【0037】
本実施形態の例のフォトレジスト層104では、光吸収層103を積層することによって鮮明な潜像を描くことが可能となり、シャープな凹凸パターン106を得ることが出来る。それに加えて、スパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成するので、表面の欠陥状態を含めて凹凸パターン106の状態が極めて忠実に転写されたNi薄膜108を形成することが可能となっている。フォトレジスト層104に形成する凹凸パターン106には表面欠陥が殆ど形成されないので、スタンパ120に転写された凹凸パターン表面の微小欠陥の数も大幅に低減する。このスタンパ120を利用すれば、ノイズが抑制された記録・読み取り(再生)精度の高い情報媒体を得ることが出来る。
【0038】
なお、本実施形態ではNiを用いたスパッタリング又は蒸着についてのみ説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、他の金属を利用してもよい。
【0039】
又、上記スタンパは、光ディスクのみならず、例えば磁気ディスク(ディスクリート媒体等)を含む情報媒体の製造に一般的に適用されるものである。
【0040】
【実施例】
(実施例:スタンパNo.1)
研磨されたガラス基板上にカップリング剤層を形成した後、光吸収層をスピンコート法により形成した。塗布液には4.4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを光吸収剤として含有するSWK−T5D60(東京応化工業(株))を用いた。この塗膜を200度で15分間ベーキングして硬化すると共に残留溶剤を除去し、厚さ140nmの光吸収層とした。次いで、この光吸収層上に、フォトレジスト(日本ゼオン(株)製DVR100)をスピンコートし、ベーキングにより残留溶剤を蒸発させて、厚さ25nmのフォトレジスト層とした。
【0041】
その後、ソニー(株)製カッティングマシンを用い、トラックピッチ320nm、グルーブ幅150nmのグルーブパターンの形成を目的として、Krレーザ(波長=351nm)によってフォトレジスト層に対し露光を行い、更に現像を行うことで凹凸パターンを形成して、フォトレジスト原盤を得た。
【0042】
このフォトレジスト原盤のフォトレジスト層表面に、スパッタリングによってNi薄膜を形成した。このNi薄膜を下地として電気メッキを行い、Ni膜を形成した。これらのNi薄膜およびNi膜からなる積層体を原盤から剥離し、裏面研磨、表面洗浄を行って、スタンパNo.1を得た。
【0043】
(比較例:スタンパNo.2)
Ni薄膜を無電解メッキで形成したという条件を除き、スタンパNo.1作製の際と同様にしてスタンパNo.2を作製した。具体的には、スパッタリングしないで、フォトレジスト原盤のフォトレジスト層表面を界面活性剤で活性化した後に、無電解メッキの前処理として、キャタリスト(Pd、Snコロイド)を付与した。次いでアクセラレータ(HBF4溶液)によりSnを除去するとともに表面にPdを析出させ、その後、このフォトレジスト原盤をNiC12浴に浸漬し、無電解メッキによりNi薄膜を形成した。
【0044】
(比較例:スタンパNo.3)
光吸収層がないという条件を除き、スタンパNo.1作製の際と同様にしてスタンパNo.3を作製した。
【0045】
(評価結果1)
各スタンパに形成された凹凸パターンについて、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて形状を確認した。AFMの探針は窒化シリコン(SiN)針を用いた。測定はノンコンタクトモードにて行い、サンプルとプローブ間の原子間力の変化を画像化した。
【0046】
図3(A)にスタンパNo.1のAFM像を、図3(B)に同断面形状を線図によりそれぞれ示す。又、図4(A)にスタンパNo.3のAFM像を、図4(B)に同断面形状を線図によりそれぞれ示す。AFM像において、描点の密度が高い領域が凹凸パターンにおける凹部であり、描点の密度が低い、あるいは白抜きの領域が凸部であり、フォトレジスト原盤における凹凸パターンの凸部及び凹部にそれぞれ対応している。又、図3(B)、図4(B)では、凹凸が0.32μmピッチで形成されている。
【0047】
図3、図4を比較すれば明らかなように、本発明を適用して製造されたスタンパNo.1では、シャープなパターンが形成され、そのパターンを忠実に転写したことがわかる。
【0048】
(評価結果2)
走査型電子顕微鏡(10000倍)で、スタンパNo.1およびスタンパNo.2を測定した凹凸状態を図5及び図6に、それぞれ示す。この図5、図6の比較から、スタンパNo.1では微小凹凸が見られないが、スタンパNo.2では横軸3μm付近と8.5μm付近に、幅1μm程度の凹みとして微小凹凸が明確に認められることがわかる。なお、図5、6の約0.3μmピッチの凹凸は本発明において形成すべき凹凸パターンである。
【0049】
【発明の効果】
本発明では、フォトレジスト層に接した光吸収層によって、シャープな凹凸パターンをフォトレジスト原盤に形成でき、更に、この凹凸パターンを、スパッタリングあるいは蒸着による金属薄膜によって表面の微小欠陥を抑制しながらスタンパに対して忠実に転写することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例に係るフォトレジスト原盤を示す断面図
【図2(A)】同フォトレジスト原盤を用いてスタンパを製造途中の状態を示す断面図
【図2(B)】同製造されたスタンパを示す断面図
【図3(A)】本発明の実施例に係るスタンパに形成された凹凸パターンをAFMによって解析した状態を示す図
【図3(B)】同AFM解析に基づく凹凸パターンの断面形状を示す線図
【図4(A)】本発明の比較例に係るスタンパに形成された凹凸パターンをAFMによって解析した状態を示す図
【図4(B)】同AFM解析に基づく凹凸パターンの断面形状を示す線図
【図5】上記実施例のスタンパ表面を走査型電子顕微鏡で測定した凹凸状態を示す線図
【図6】上記比較例のスタンパ表面を走査型電子顕微鏡で測定した凹凸状態を示す線図
【図7】従来のフォトレジスト原盤を示す断面図
【図8】従来のフォトレジスト原盤を用いてスタンパを製造する状態を示す断面図
【符号の説明】
100…フォトレジスト原盤
102…ガラス基板
103…光吸収層
104…フォトレジスト層
106…凹凸パターン
107…非凹凸領域
108…Ni薄膜
110…Ni膜
118…原盤付スタンパ中間体
120…スタンパ
206…パターン面
207…ミラー面
Claims (7)
- 基板上に、少なくとも光吸収層及びフォトレジスト層を、この順で形成し、該フォトレジスト層に、前記光吸収層と接する面の反対の面側から光を照射して潜像を形成し、この潜像を現像することにより凹凸パターンを形成してフォトレジスト原盤を製造する工程と、前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターン上に、スパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成する工程と、該金属薄膜上に金属膜を形成する工程と、前記金属薄膜及び金属膜を前記フォトレジスト原盤から剥離してスタンパを形成する工程と、を有することを特徴とする情報媒体製造用スタンパの製造方法。
- 予め表面に凹凸パターンが形成される情報媒体製造用のスタンパであって、基板上に、少なくとも光吸収層及びフォトレジスト層を、この順で形成し、該フォトレジスト層に、前記光吸収層と接する面の反対の面側から光を照射して潜像を形成し、この潜像を現像することにより凹凸パターンを形成してフォトレジスト原盤を製造する工程と、前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターン上に、スパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成する工程と、該金属薄膜上に金属膜を形成する工程と、前記金属薄膜及び金属膜を前記フォトレジスト原盤から剥離してスタンパを形成する工程と、を経て製造されたことを特徴とするスタンパ。
- 基板と、該基板上に積層される光吸収層と、該光吸収層に接して積層され且つ潜像の形成及びその現像によって凹凸パターンが形成可能とされるフォトレジスト層と、を有するスタンパ製造用のフォトレジスト原盤における前記凹凸パターン表面に、前記フォトレジスト層から剥離されたときにスタンパの一部を構成する金属薄膜が形成された原盤付スタンパ中間体であって、前記金属薄膜が、スパッタリング又は蒸着法によって形成されていることを特徴とする原盤付スタンパ中間体。
- 基板上に、少なくとも光吸収層及びフォトレジスト層を、この順で形成し、該フォトレジスト層に、前記光吸収層と接する面の反対の面側から光を照射して潜像を形成し、この潜像を現像することにより凹凸パターンを形成してフォトレジスト原盤を製造する工程と、前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターン上に、スパッタリング法又は蒸着法によって金属薄膜を形成する工程と、該金属薄膜上に金属膜を形成する工程と、前記金属薄膜及び金属膜を前記フォトレジスト原盤から剥離してスタンパを形成する工程と、を経て製造されたスタンパにおける前記金属薄膜及び金属膜の凹凸パターンをネガパターンとして、最終凹凸パターンが形成されていることを特徴とする情報媒体。
- 請求項4において、前記スタンパから直接凹凸パターンを転写して形成された最終凹凸パターンを有することを特徴とする情報媒体。
- 請求項4において、前記最終凹凸パターンはマザー盤の凹凸パターンを転写して形成されたものであり、このマザー盤の凹凸パターンは、前記スタンパをマスター盤として凹凸パターンを転写して形成されたものであることを特徴とする情報媒体。
- 請求項4において、前記最終凹凸パターンはチャイルド盤の凹凸パターンを転写して形成されたものであり、このチャイルド盤の凹凸パターンは、前記スタンパをマスター盤として凹凸パターンを転写して形成されたマザー盤から、更に凹凸パターンを転写して形成されたものであることを特徴とする情報媒体。
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