JP3745906B2 - 生産システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の作業位置に停止した状態で供給されたワークに対して当該作業位置に応じた作業を実行するように設けられた移動ロボットにより生産ラインを構築した生産システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、移動ロボットを用いた生産システムが提案されており、その特徴としては、移動ロボットの多作業性、移動ロボットの増減による生産能力の変更などが挙げられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際に生産量に応じて移動ロボットの使用台数を変更する場合には、これら全体の運行を統括制御する集中制御装置が必要であり、実際に移動ロボットの台数を変更する際には、膨大な時間をかけて制御システムを再設計する必要がある。
【0004】
また、このような集中制御方式では、生産設備の一部が故障した場合にも、迅速、適切に対応することは困難であり、もし仮に集中管理装置が故障した場合にはシステム全体が停止するという脆弱さも有している。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、信頼性を確保しながら生産量に応じて生産ラインを簡単に再構築することができる移動ロボットを使用した生産システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、搬送手段は、ワークを作業位置に順に搬送する。そして、移動ロボットは、作業位置に停止した状態でワークに対して所定作業を実行する。
【0009】
ここで、他機状況把握手段は、生産ラインにおける周囲の生産工程に他の移動ロボットが存在するかを判断する。そして、動作決定手段は、他機状況把握手段の判断結果に基づいて生産ラインにおいて自己が担当する生産工程の割当てを決定する。これにより、周囲の生産工程に存在するロボットとの協調関係に基づいて適切に自己の生産工程を割当てることができ、生産効率の高い生産システムを構築することができる。
【0010】
また、動作決定手段は、他機状況把握手段が把握した他の移動ロボットの有無に応じて他の工程に移動するかを決定するので、他の移動ロボットと協調して生産効率を高めることができる。
【0011】
さらに、ワーク状況把握手段は生産ラインにおける自工程を含む前後工程に存在するワークの流動状況を把握すると共に、動作決定手段はワーク状況把握手段が把握したワークの流動状況に応じて他の工程に移動するかを決定するので、移動ロボットはワークの滞留を解消するように効率よく移動することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、動作決定手段は、生産ラインにおける自工程を含む前後工程の優先度に応じて生産工程を割当てるので、移動ロボットが優先度の高い工程に移動することにより優先度の高い工程からワークの滞留を解消することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両用スタータの生産システムに適用した一実施の形態を図面を参照して説明する。
図2は本生産システムを概略的に示している。この図2において、本生産システムの基本要素は、搬送要素としてのフリーフローコンベア1、組立要素としての移動ロボット2、汎用部品供給ユニット3、汎用組付けユニット4、管理システム5から構成されており、オペレータにより本生産システムが管理・運用されている。
【0014】
次に、上記各構成要素について説明する。
▲1▼移動ロボット2……無人移動台車にロボットを搭載して構成されており、自機単独で所定の作業ステーションに移動して、組付け、部品供給、検査などの作業を自動的に行う組立要素に相当する汎用ユニットで、本実施の形態では、他の移動ロボットとも相互に協調しながら、効率的な生産を維持し、スタータの生産量と寿命の変化に順応する。また、他の生産システムへ移動して組立要素として機能することもできる。さらに、汎用部品供給ユニット3、汎用組付けユニット4とも間欠的に協調して作業を行う場合もある。
【0015】
ここで、図3は移動ロボット2を斜視して示し、図4は移動ロボット2の側面を示している。これらの図3及び図4において、移動台車6にはロボット7が搭載されている。このロボット7のチャッキングハンド7aにはCCDカメラ8が搭載されており、そのCCDカメラ8による画像認識によりビジョンシステムが構成されている。
【0016】
このロボット7の基本構造は、以下の表1に示すように6軸タイプで、アームストロークは900mm、最大可搬重量は5Kg、自律機能としてはビジョンシステムなどを搭載し、協調機能としては他の移動ロボット間通信機能などを備え、継承機能としてはオフラインティーチングなどがあり、管理機能としてはモニタリング機能などがある。
【0017】
【表1】
Figure 0003745906
【0018】
▲2▼フリーフローコンベア1(連続・間欠コンベア)……本実施の形態の組立型生産システムは、物の流れが1方向であり、先入れ先出し遵守の考えから、ワークを物の流れの1方向に制御するコンベアとなっており、通常においては移動ロボット2による生産に適するようにワーク9(被組付け部品)が搭載されるパレット10(図1参照)を間欠的に搬送する。但し、急な生産計画の変更時には組付けを人が機械に代わって作業する場合もあり、人に適した連続コンベア機能と機械に適した間欠コンベア機能が両立可能な構造(連続・間欠コンベア)となっている。
【0019】
ここで、フリーフローコンベア1における作業ステーションには、ワーク9の供給経路に沿って自工程ワークセンサ11、後工程ワーク満載センサ12が順に設けられている。この場合、自工程ワークセンサ11は自工程にワーク9が位置していることを検出するセンサであり、後工程ワーク満載センサ12は後工程に供給されたワーク9が満載状態となったことを検出するセンサである。これらのセンサの検出結果は図示しない光通信装置により移動ロボット2に送信されるようになっている。
【0020】
一方、移動ロボット2には光通信装置が搭載されており、フリーフローコンベア1側の光通信装置により送信された各センサの検出情報を入手すると共に、隣接する他の移動ロボット2の位置情報を入手するようになっている。
【0021】
▲3▼汎用部品供給ユニット3……移動ロボット2と連携し、組付け部品を供給するユニット・モジュール構造であり、再構成が可能である。
▲4▼汎用組付けユニット4……移動ロボット2と連携し、移動ロボット2の能力では作業が困難な圧入などの組付け作業を実施するユニット・モジュール構造であり、再構成が可能である。
▲5▼管理システム5……製品の生産量の変化に応じたシステムの再構成と、稼働しているシステムの稼働率維持・向上活動の支援により、システムの効率的な資源管理を行う。
【0022】
尚、オペレータ(管理者)は上記各種ユニットの管理作業、生産量変化に伴う作業計画などをシステムの効率的な稼働のための間接業務をサポートするオペレータと管理者の役割を果たす。但し、自動化困難な難組付け作業も場合によっては直接作業者として実行することもある。
【0023】
この生産システムでは、作業ステーションの床面にIDタグ(図示せず)が埋設されている。このIDタグには当該作業ステーションでのアームの動作を示すアームのプログラム番号が書き込まれており、移動ロボット2はIDタグに記憶されたアームのプログラム番号を読取ることにより作業ステーションでの作業を行うようになっている。
【0024】
図1は移動ロボット2の構成を模式的に示している。この図1において、移動ロボット2は、自工程に到着すると、動作決定に必要な情報を非接触式の光通信器を通じてフリーフローコンベア1側から各センサ11,12の検出情報、及び前後に位置する移動ロボット2から他機情報を入手する手段2a(他機状況把握手段、ワーク状況把握手段に相当)を動作させる。また、移動ロボット2は入手した情報を動作決定を行なうための後述する作業戦略テーブル2cと照らし合わせることにより次の動作を決定する手段2b(動作決定手段に相当)を動作させる。このように自分の動作を自分の近傍の情報を入手するだけで自己決定することができるように自律分散型に構成されていることが本移動ロボット2の特徴となっている。
【0025】
図5は移動ロボット2の基本動作を示すフローチャートである。
▲1▼移動ロボット2は所定の作業ステーションで停止する。
▲2▼アームのプログラム番号をIDタグから読込む。この場合、IDタグには予めアームのプログラム番号を書き込んでおく。
▲3▼アームコントローラは指定されたアームプログラムを実行する。
▲4▼作業終了後、次の作業ステーションへ移動する。
【0026】
図6は本実施の形態で生産されるスタータの生産工程を示し、図7はスタータの分解斜視図を示している。これらの図6及び図7において、スタータは次のようにして生産される。
【0027】
(1)ワークとしての本体13にハウジングピン14を圧入する工程
(2)クラッチ15を組立てる工程
(3)リテーナローラ16を組立てる工程
(4)ギア17を組立てる工程
(5)スチールボール18及びスプリング19を組立てる工程
(6)マグネットスイッチ20を組立てる工程
(7)アーマチュア21を組立てる工程
(8)ヨーク22を組立てる工程
(9)エンドフレーム23を組立てる工程
(10)スルーボルト24を投入する工程
(11)スルーボルト24を締付ける工程
(12)エンドフレームビス25を締付ける工程
(13)ハウジングボルト26を締付ける工程
【0028】
上述したようにスタータ生産工程は、パレット10上に搭載されたワーク9としての本体13に部品を順に組付ける圧入工程、組立工程、締付工程を組合せてなる。この場合、圧入工程及び締付工程にあっては例えばネジ締機のような汎用組付けユニット4により実行するようになっている。つまり、圧入工程及び締付工程は、現在の移動ロボット2では圧入管理或いは締付管理を行うことが困難であることから、汎用組付けユニット4としての圧入ユニット或いは締付けユニットを組付け要素として圧入工程及び締付工程で使用するようにしている。
【0029】
次に本生産システムの作動を図8を用いて定常時、非定常時・異常時、手作業への対応の3つについて分けて説明する。
(1)定常時の動作
生産システムにおける定常的な組付け作業を図8中に記された工程a(移動ロボット2と汎用部品供給ユニット3による組付け作業)と工程b(移動ロボット2と汎用組付けユニット4による組付け作業)における動作によって示す。
【0030】
▲1▼ワーク9(被組付け部品)を搭載したパレット10を、フリーフローコンベア1によって、前工程から自工程(工程a)の作業ステーションへ搬送して位置決めしてから、汎用部品供給ユニット3から組付け部品を供給する。
【0031】
▲2▼移動ロボット2は、基本となる複数の工程を担当しており、前後工程及び前後の移動ロボット2の状態を認識し、移動先を自律的に判断する機能によって工程間を移動する。工程によっては移動ロボット2同士で重複する場合もあり、移動ロボット2間の協調で効率的な作業を行う。
【0032】
▲3▼移動ロボット2が工程aを担当する場合、移動ロボット2はビジョンシステムにより組付け部品の位置を認識後、組付け部品をピッキングしてパレット10上でワーク9に組立てる。
【0033】
▲4▼組立後の検査(組付け確認など)を移動ロボット2または補助治具が行う。▲5▼組付け完了後のワーク9を搭載したパレット10をフリーフローコンベア1によって次工程に搬送する。
▲6▼移動ロボット2は次作業(当該工程での部品組付け、前後工程への移動)を判断して次の行動に移る。
▲7▼移動ロボット2が次工程に移動する場合、作業の効率化から走行移動中に次工程用ハンドを交換する。
【0034】
▲8▼工程bでの組付け作業では、対象作業が移動ロボット2では実現できないため、汎用組付けユニット4との協調作業によって組付けを行う。特徴的な動作は移動ロボット2が、人が作業するのと同じ動作で汎用組付けユニット4の起動スイッチを押して作業を開始させる点である。
【0035】
ここで、移動ロボットは、上記▲6▼において次の作業ステーションへ移動するための行動選択は、ワーク9の流動状態、他の移動ロボット2の移動位置状態に基づいて次のように決定するようになっている。
【0036】
図9は行動選択を決定するためのデータテーブルであり、移動ロボット2に予め記憶されている。この図9において、行動選択を決定するための要素としては「後工程ワーク満載」、「自工程ワーク有り」、「作業記憶有り」、「後工程移動ロボット」、「前工程移動ロボット」が設定されている。また、行動選択としては「後工程へ移動」、「前工程へ移動」、「待機」、「作業継続」が設定されていると共に、各行動選択に対応して番号が記憶されている。
【0037】
この場合、後工程ワーク満載が「on」とは後工程における待ワーク9が満杯状態であることを示し、自工程ワーク有りが「on」とは現在の作業工程にワーク9が存在することを示し、作業記憶有りが「on」とは現在の作業工程を実行終了したことを示し、後工程移動ロボットが「on」とは後工程の移動ロボットが存在することを示し、前工程移動ロボットが「on」とは前工程の移動ロボットが存在することを示している。また、行動選択における「後工程へ移動」とは移動ロボットが後工程へ移動することを示し、「前工程へ移動」とは前工程へ移動することを示し、「待機」とは自工程で作業を実行することなく待機することを示し、「作業継続」とは自工程で現在の作業を継続することを示している。
【0038】
要するに、図9中に示したデータテーブルにおける「on」、「off」の組合せは移動ロボット2の動作パターンを決定するための行動規範であり、これをテーブルにまとめたものを図1に示すように作業戦略テーブル2cと呼称している。この場合、図9に示した作業戦略テーブル2cの内容を変更することにより、移動ロボット2の協調の仕方を自由に変更することが可能となる。つまり、作業戦略テーブル2cの行動選択の内容を変更することにより前工程重視、自工程重視、後工程重視を任意に設定することができるのである。
【0039】
ここで、図10は、図9に示した作業戦略テーブル2cにおいて行動選択を決定するための条件を分類して示しており、以下に説明する。
(1)後工程ワーク9が満載の場合に後工程に移動ロボット2が位置していないときは、他の条件にかかわらず後工程へ移動する(記憶番号は1)。つまり、自工程で作業するにしてもワーク9を後工程に供給することはできないので、後工程ワーク9の満載状態を解消するために後工程に移動するのである。
【0040】
(2)後工程ワーク9が満載の場合に後工程移動ロボット2が有り且つ前工程移動ロボット2が無いときは、他の条件にかかわらず前工程へ移動する(記憶番号は2)。つまり、自工程で作業するにしてもワーク9を後工程に供給することはできないことから、前工程にとりあえず移動するのである。
【0041】
(3)後工程ワーク9が満載の場合において後工程移動ロボット2及び前工程移動ロボット2が有るときは、他の条件にかかわらず待機する(記憶番号は3)。つまり、自工程で作業するにしてもワーク9を後工程に供給することはできないので、現在位置で待機するのである。
【0042】
(4)後工程ワーク9が未満載の場合において自工程ワーク9が有るときは、他の条件にかかわらず作業を継続する(記憶番号は4)。つまり、自工程で作業してワーク9を後工程に供給するのである。
【0043】
(5)後工程ワーク9が未満載の場合において、自工程ワーク9が無く、作業記憶が有り、さらに後工程移動ロボット2が無いときは、前工程移動ロボット2の有無にかかわらず後工程へ移動する(記憶番号は5)。つまり、自工程ワーク9の作業が終了して後工程にはワーク9が供給されていることから、後工程に移動してそのワーク9に対して作業を実行するのである。
【0044】
(6)後工程ワーク9が未満載で且つ自工程ワーク9が無い場合において、作業記憶が有り、後工程移動ロボット2が有り、さらに前工程移動ロボット2が無いときは、前工程へ移動する(記憶番号は6)。つまり、自工程を終了してワーク9を後工程に供給したものの、後工程移動ロボット2が有ることから、前工程へとりあえず移動するのである(記憶番号は6)。
【0045】
(7)後工程ワーク9が未満載で且つ自工程ワーク9が無い場合において、作業記憶が有り、後工程移動ロボット2及び前工程移動ロボットが有るときは、待機する(記憶番号は7)。つまり、自工程を終了してワーク9を後工程に供給したものの、後工程移動ロボット2及び前工程移動ロボット2が有ることから、自工程で待機するのである。
【0046】
(8)後工程ワーク9が未満載で且つ自工程ワーク9が無い場合において、作業記憶が無く、前工程移動ロボット2が無いときは、後工程移動ロボット2の有無にかかわらず前工程へ移動する(記憶番号は8)。つまり、前工程からワーク9が供給されない状態であることから、その状態を解消するために前工程へ移動するのである。
【0047】
(9)後工程ワーク9が未満載で且つ自工程ワーク9が無い場合において、作業記憶が無く、前工程移動ロボット2が有るときは、後工程移動ロボット2の有無にかかわらず待機する(記憶番号は9)。つまり、前工程からワーク9が供給されない状態であるものの、前工程移動ロボット2が位置していることから、待機するのである。
【0048】
このような動作の結果、自律分散型移動ロボット2を使用した自動化生産システムを構築できるものであり、移動ロボット2はワーク9の流動状態及び他機の位置に応じて作業戦略テーブルにより決定した作業ステーションに移動してワーク9の組立工程を実行するので、移動ロボット2は生産量に応じた台数を投入することができ、フレキシブルな自動化生産システムを構築することができる。
【0049】
つまり、一般的な自動車の生産においては、図11に示すように生産開始から生産量が徐々に増大し、マイナーチェンジ後から生産量が徐々に減少する傾向が一般的である。この場合、従来の自動化生産ラインでは、移動ロボット2は生産システムに固定的に組込まれているので、製品の生産量にフレキシブルに対応することができなかった。
【0050】
これに対して、本実施の形態の自動化生産ラインでは、図11に示すように製品の生産量の増大に応じて移動ロボット2の台数を徐々に増加させると共に、生産量の減少に応じて移動ロボット2の台数を徐々に減少させることにより対応することができるので、フレキシブルな生産システムを構築することができる。この場合、生産ラインから外れた移動ロボット2を他の生産ラインに補充することにより移動ロボット2の稼働率を高めることができる。
【0051】
また、移動ロボット2が故障した場合は、その移動ロボット2を取除くだけで対応することができるので、生産システムを早急に復旧することができる。
さらに、製品の生産量が増大したときは、現在の生産ラインに移動ロボット2を投入するだけで済むので、生産量の増減に簡単に対応することができる。
【0052】
(2)非定常・異常時の動作
▲1▼昼休み、勤務時間が終了してから次の勤務時間が開始するまでの時間等、生産ラインが停止する場合には、特定の移動ロボット2はその移動機能を活かし、工場内に分散された様々な間接作業(部品整列作業など)を休むことなく24時間通して作業をする。これにより、移動ロボット2の稼働率を高めることができる。
【0053】
▲2▼組付け不良等の設備不具合が発生した場合、移動ロボット2は、まずリトライ作業を実施し、修復可能な不具合は、自己修復する。修復困難な場合は、ワイヤレス異常通報により、移動ロボット2がオペレータに異常とその内容を通知し、オペレータと移動ロボット2の協調作業(人と移動ロボットとの協調作業)によって迅速に復帰する。人と移動ロボット2とは様々な安全施策(低出力ユニット、安全なアーム形状等)のもとで協調作業を行う。長期的な移動ロボット2の安定稼働のために自己診断技術も導入しており、移動ロボット2が自らの故障モードを分析して稼働状況を自己認識し、異常を早期に予知し、早期対策を促すことができる。
【0054】
(3)手作業組立作業への対応
本システムは基本的には完全自動であるが、組付け作業には組付け固有の難作業(柔軟物の組付け等)が存在するため、製品寿命が短い、或いは自動化技術開発が間に合わないなどの要因から、生産システムが手作業組付け作業を含む場合もある。本システムは手作業ラインと同様に自律性の高い生産システムであり、構成要素である移動ロボット2と人との協働に適している。以下、その動作を示す。
【0055】
▲1▼基本的には(1)定常時の動作における上記▲1▼〜▲8▼の作業を、人が移動ロボットに代わって作業を行う。但し、人の一層の効率的作業を支援するため、フリーフローコンベア1上のワーク9は工程を停止せず一定速度で連続的に搬送することが望ましい。フリーフローコンベア1は連続・間欠統合機構により、連続的にも間欠的にもパレット10の動きを制御できるようになっており、人による作業工程では当該工程のみ、パレット10を連続的に搬送することができる。
【0056】
▲2▼手作業から自動化に変化した時点では、簡単な間欠動作に自由に切換えて対応することができる。
▲3▼汎用部品供給ユニット3、汎用組付けユニット4は、作業者に対する安全性の確保が施されているので、共用が可能である。
以上により、本システムは極めてフレキシブルな自動化生産システムとしての機能を果たしている。
【0057】
本実施の形態によれば、移動ロボット2を、ワーク9の流動状態及び他機の位置条件に基づいて作業戦略テーブル2cから次の行動選択を決定する自律分散型に構成されているので、移動ロボットが生産システムに固定的に組込まれている従来例のものと違って、製品の生産量に応じて移動ロボット2を適宜増減することにより生産ラインを再構築することができ、生産量の増減に容易に対応することができる。
【0058】
この場合、移動ロボット2は自律分散型に構成されているので、生産ラインに投入したり削減するだけで生産システムとの協調を図ることができ、信頼性の高い生産システムを簡単に再構築することができる。
【0059】
本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
本発明を圧入機及び切削加工機などへ移動ロボットがワークセットや取外しを行なう工程などへ適用することも可能である。
ライン形態は直線ではなく、U字型や円、楕円などでもよい。
【0060】
移動ロボット間、移動ロボットと設備との間の通信は光通信器ではなく無線機でも可能である。
ワークの流動状態としては、自工程の待ちワークの有無、或いは前工程のワークの有無を利用するようにしてもよく、また、前後工程の移動ロボットの有無に加えて作業記憶を使用するようにしてもよい。具体的には、後工程のワークの有無や、前工程のワークの有無、隣接する移動ロボットまでの距離、隣接する移動ロボットが作業中/待機中などの情報、或いは一定時間待機したという情報を用いるようにしてもよい。
【0061】
作業戦略テーブルを用いて行動選択を決定する代わりに、図10に示した条件に基づいて行動選択を決定するようにしてもよい。
移動ロボットが待機する場合に、異なる条件の成立に応じて異なる作業を実行するようにしてもよい。
【0062】
同一システムにおける各移動ロボットの作業戦略テーブルとしては、全台同一である必要はなく、例えば先頭の移動ロボット及び最後尾移動ロボットは行動戦略テーブルの内容を変更するようにしてもよい。また、動作速度の異なる移動ロボットの行動戦略テーブルを変更するようにしてもよい。
移動ロボットとしては、4軸ロボット或いは簡単なローダ機構を設ける構成のものを用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における全体構成を概略的に示す図
【図2】生産ラインを示す斜視図
【図3】移動ロボットの斜視図
【図4】移動ロボットの側面図
【図5】移動ロボットの動作を示すフローチャート
【図6】スタータの組立工程を示す図
【図7】スタータの分解斜視図
【図8】移動ロボットの移動範囲を示す生産ラインの斜視図
【図9】作業戦略テーブルを示す図
【図10】作業戦略テーブルの内容を分類して示す図
【図11】年数経過と生産量との関係を示す図
【符号の説明】
1フリーフローコンベア、2は移動ロボット、3は汎用部品供給ユニット、4は汎用組付けユニット、5は管理システム、9はワーク、10はパレット、11は自工程ワークセンサ、12は後工程ワークセンサである。

Claims (2)

  1. 生産ラインをなす複数の生産工程に対応した作業位置にワークを順に搬送する搬送手段と、
    前記作業位置に停止した状態で前記搬送手段により搬送されたワークに対して所定作業を実行するように設けられた移動ロボットとを備え、
    前記移動ロボットは、
    前記生産ラインにおける前後の生産工程に他の移動ロボットが存在するかを判断する他機状況把握手段と、
    前記生産ラインにおける自工程を含む前後工程に存在するワークの流動状態を把握するワーク状況把握手段と、
    前記他機状況把握手段の判断結果に基づいて前記生産ラインにおいて自己が担当する生産工程の割当てを決定すると共に、前記他機状況把握手段が把握した前後の生産工程における他の移動ロボットの有無及びワーク状況把握手段が把握したワークの流動状況に応じて他の工程に移動するかを決定する動作決定手段とを備えたことを特徴とする生産システム。
  2. 前記動作決定手段は、前記生産ラインにおける自工程を含む前後工程の優先度に応じて生産工程の割当てを決定することを特徴とする請求項1記載の生産システム。
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