JP3745756B2 - 光スイッチ素子の製造方法 - Google Patents

光スイッチ素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3745756B2
JP3745756B2 JP2003324452A JP2003324452A JP3745756B2 JP 3745756 B2 JP3745756 B2 JP 3745756B2 JP 2003324452 A JP2003324452 A JP 2003324452A JP 2003324452 A JP2003324452 A JP 2003324452A JP 3745756 B2 JP3745756 B2 JP 3745756B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
forming
metal pattern
control electrode
mirror
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003324452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004151687A (ja
Inventor
知巳 阪田
仁 石井
克之 町田
泰之 田辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2003324452A priority Critical patent/JP3745756B2/ja
Publication of JP2004151687A publication Critical patent/JP2004151687A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3745756B2 publication Critical patent/JP3745756B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Description

本発明は、電極の表面が樹脂からなる保護膜で被覆された光スイッチ素子の製造方法に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical System)素子の一つである光スイッチ素子では、シリコンなどの構造体からなるミラーの駆動が、この下層に配置した電極の発生する静電力によって行われている。光スイッチ素子は、例えば、図10に示すように、半導体基板1001の上に形成された層間絶縁膜1005の上に導電性を有する支持部材1020により支持されて開口領域を備えたミラー基板1030と、ミラー基板1030の開口領域に回動可能に各々設けられたミラー1031と、ミラー1031に回動動作を行わせるための制御電極部1040とから構成されたものである。これらは、半導体基板1001上の層間絶縁膜1005の上に形成され、また、制御電極部1040や支持部材1020は、層間絶縁膜1005下に配置された配線層1004に接続している。
このような光スイッチ素子において、制御電極部1040から発生させた静電気によりミラー1031の一端を制御電極部1040方向に引き寄せ、かつ、下地の制御電極部1040との間に任意の距離を保って静止させることは、容易ではない。制御電極部1040が引きつける引力と、ミラー1031が元に戻ろうとする弾性力とのバランスは、不安定で崩れやすいためである。これらのバランスが崩れ、例えば、引力の方が勝れば、ミラー1031の裏面が制御電極部1040の端部に接触することになる。
ミラー1031に導電性の材料が用いられ、接触した際に制御電極部1040とミラー1031に導通があると、接触箇所1050が反応して接合してしまい、ミラー1031の弾性力による反発では元に戻らなくなる場合がある。この現象はスティッキングや固着などと呼ばれ、光スイッチ素子におけるミラー駆動時の問題となっている。この現象の原因は、高い電圧が印加された状態でミラーと制御電極部との接触が、いわゆるスポットウェルダーと全く同様の状況なので、一種の抵抗溶接が起こっているものと推測されている。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を本件の出願時までに発見するには至らなかった。
特開2001−198897号公報 特開2002−189178号公報 Pamela R.Patterson,Dooyoung Hah,Guo-Dung J.Su,Hiroshi Toshiyoshi,and Ming C.Wu,"MOEMS ELECTROSTATIC SCANNING MICROMIRRORS DESIGN AND FABRICATION" Electochemical Society Proceedings Vol2002-4 p369-380,(2002) "MEMS:Micro Technology, Mega Impact",IEEE Circuits & Devices, p14-25,March 2001 「トランジスタ技術」,CQ出版,2002年5月号,P207〜212
上述したように、従来では、ミラーを駆動させた際にミラーの裏面などが駆動のための制御電極部の一部に接触した際に、接触した箇所が固着してしまい、ミラーが元に戻らなくなるという問題があった。このような、スティッキングによる現象を回避するには、少なくとも一方の接触面を不導体にすれば良い。このために、例えば、制御電極部の上に絶縁物である有機薄膜を保護膜として形成するなどの方法がある。
例えば、ミラー1031が形成されたミラー基板1030を支持部材1020の上に配置する前に、制御電極部1040及び支持部材1020が形成された層間絶縁膜1005の上に有機材料を塗布することで、制御電極部1040を覆う絶縁体からなる保護膜が形成できる。ただし、塗布しただけでは、支持部材1020の上にも有機膜が形成されているので、感光性を有する有機膜を形成し、これを公知のフォトリソグラフィ技術でパターニングし、不必要な部分を除去する必要がある。
ところが、図10に示すような複雑な三次元構造体の場合、超深度露光を用いたフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることになるため、制御電極部1040の上を覆う有機膜を形成するためには、多くのフォトマスクが必要となる。また、凹凸の大きな段差があるため、有機材料を塗布して膜を形成するときの塗布膜の段切れなどにより、例えば、制御電極部の上部など有機膜を形成すべき領域において有機膜が形成されないなどの問題も発生する。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、ミラーなどの可動部が、駆動の際に制御電極部などと直接接触することを防止し、円滑な動作が続けられるようにするために、複雑な立体構造体の中に設けられている制御電極部の上に容易に保護膜を形成することを目的とする。
本発明に係る光スイッチ素子の製造方法は、半導体基板の上に複数の素子からなる駆動回路を形成する工程と、半導体基板の上に駆動回路を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜の上にシード層を形成する工程と、シード層の上に第1領域と複数の第2領域が開口した第1犠牲パターンを形成する工程と、第1領域及び第2領域に露出したシード層の上に、メッキ法により第1犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第1金属パターン及び第2金属パターンを形成する工程と、第1犠牲パターン及び第2金属パターンの上に、第1領域の上の第3領域が開口した第2犠牲パターンを形成する工程と、第3領域に露出した第1金属パターンの表面に、メッキ法により第2犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第3金属パターンを形成する工程と、第3金属パターンを形成した後、第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する工程と、これら犠牲パターンを除去した後、第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとしてシード層を選択的に除去し、第2金属パターンからなる制御電極部とともに第1金属パターンと第3金属パターンとの積層体からなる支持部材を形成する工程と、制御電極部を覆う感光性を有する樹脂パターンを孔版印刷法により形成する工程と、フォトリソグラフィ技術により樹脂パターンをパターニングして制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を形成する工程と、枠部及びこの枠部の内側に支持されて反射部を備えた板状の可動部を備えたミラー構造体を用意する工程と、保護膜を形成した後、制御電極部の上に可動部が対応しかつ離間して配置されるように、支持部材の上にミラー構造体の枠部を接続固定する工程とを備え、制御電極部は、駆動回路による所定の信号が印加可能に接続した状態に形成するようにしたものである。
この製造方法によれば、可動部と制御用電極部との間に、保護膜を形成することができ、可動部と制御用電極部とは直接接触することがない状態とすることができる。
また、本発明に係る光スイッチ素子の製造方法は、半導体基板にプロセッサ,メモリ,駆動回路,及びセンサ回路を含む集積回路を形成する工程と、半導体基板の上に層間絶縁層を形成する工程と、層間絶縁層の上の複数のユニット領域毎に、各々が絶縁分離された複数の制御電極部及び複数のセンサ電極部を形成する工程と、導電性材料からなる支持部材を制御電極部より高い状態で層間絶縁層の上に形成する工程と、制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を孔版印刷法で形成する工程と、複数の開口領域内に各々ミラーを備えてこのミラーが連結部を介して回動可能に連結された導電性材料からなるミラー基板を用意する工程と、保護膜を形成した後でミラー基板を支持部材の上に接続固定し、ミラー基板の各ミラーが複数のユニット毎に形成した制御電極部及びセンサ電極部の上に離間して配置される状態とする工程とを少なくとも備え、制御電極部は、駆動回路から信号供給が可能なように駆動回路と電気的に接続された状態に形成し、センサ電極部は、センサ回路へ信号出力が可能なようにセンサ回路と電気的に接続された状態に形成するようにしたものである。
この製造方法によれば、可動部と制御用電極部との間に、保護膜を形成することができ、可動部と制御用電極部とは直接接触することがない状態とすることができる。
上記光スイッチ素子の製造方法において、所定の樹脂パターンを孔版印刷法により形成して保護膜を形成するようにしてもよく、制御電極部を覆う感光性を有する樹脂パターンを孔版印刷法により形成し、フォトリソグラフィ技術により樹脂パターンをパターニングして保護膜を形成するようにしてもよい。
また、本発明に係る光スイッチ素子の製造方法は、半導体基板にプロセッサ,メモリ,駆動回路,及びセンサ回路を含む集積回路を形成する工程と、半導体基板の上に集積回路を覆う層間絶縁層を形成する工程と、層間絶縁層の上にシード層を形成する工程と、シード層の上に第1領域と複数の第2領域と複数の第3領域とが開口した第1犠牲パターンを形成する工程と、第1領域、第2領域及び第3領域に露出したシード層上に、メッキ法により第1犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第1金属パターン、この第1金属パターンと同膜厚以下の第2金属パターン及び第3金属パターンを形成する工程と、第1金属パターン、第2金属パターン及び第3金属パターンをそれぞれ所定の膜厚に形成した後、第1犠牲パターン、第2金属パターン及び第3金属パターンの上に、第1金属パターン上の第4領域が開口した第2犠牲パターンを形成する工程と、第4領域に露出した第1金属パターンの表面に、メッキ法により第2犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第4金属パターンを形成する工程と、第4金属パターンを所定の膜厚に形成した後、第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する工程と、これら犠牲パターンを除去した後、第1金属パターン、第2金属パターン及び第3金属パターンをマスクとしてシード層を選択的に除去し、第1金属パターンと第4金属パターンとの積層体からなる支持部材と、複数の第2金属パターンからなる各々が層間絶縁層上で分離した複数の制御電極部と、複数の第3金属パターンからなる各々が層間絶縁層上で分離した複数のセンサ電極部とを形成する工程と、制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を孔版印刷法で形成する工程と、複数の開口領域内に各々ミラーを備えてこのミラーが連結部を介して回動可能に連結された導電性材料からなるミラー基板を用意する工程と、保護膜を形成した後で支持部材の上にミラー基板を接続固定し、ミラー基板の各ミラーを制御電極部及びセンサ電極部の上に離間して配置する工程とを備え、制御電極部は、駆動回路から信号供給が可能なように駆動回路と電気的に接続された状態に形成し、センサ電極部は、センサ回路へ信号出力が可能なようにセンサ回路と電気的に接続された状態に形成するようにしたものである。
この製造方法によれば、可動部と制御用電極部との間に、保護膜を形成することができ、可動部と制御用電極部とは直接接触することがない状態とすることができる。
上記光スイッチ素子の製造方法において、所定の樹脂パターンを孔版印刷法により形成して保護膜を形成するようにしてもよく、制御電極部を覆う感光性を有する樹脂パターンを孔版印刷法により形成し、フォトリソグラフィ技術により樹脂パターンをパターニングして保護膜を形成するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、孔版印刷法により形成した樹脂パターンからなる保護膜、もしくは孔版印刷法により形成した樹脂パターンをフォトリソグラフィ技術によりパターニングして形成した保護膜で、制御電極部の少なくとも最上部を覆うようにした。この結果、本発明によれば、複雑な三次元構造体の中に形成されている制御電極部であっても、この上に容易に保護膜を形成できるようになり、光スイッチ素子において、ミラーなどの可動部が、駆動の際に制御電極部と直接接触することを防止し、円滑な動作が続けられるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
始めに、本実施の形態1における光スイッチ素子の製造について説明する。まず、図1(a)に示すように、例えばシリコンなどの半導体からなる半導体基板101の上に、能動回路などから構成された集積回路(図示せず)を形成した後、シリコン酸化物からなる層間絶縁膜102を形成する。集積回路は、以降に説明するミラーの動作を制御する駆動回路やメモリ及びプロセッサなどを含んでいる。また、層間絶縁膜102に、接続口を形成してから、この接続口を介して下層の配線などに接続電極103を介して接続する配線層104を形成する。
これらは、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより形成できるものである。例えば、上記集積回路は、CMOSLSIプロセスで作製することができる。また、接続電極103及び配線層104は、Au/Tiからなる金属膜を形成し、これを加工することで形成できる。上記金属膜は、下層のTiは膜厚0.1μm程度とし、上層のAuは膜厚0.3μm程度とすればよい。
この金属膜の形成はつぎのようにすればよい。シリコン酸化膜の上にスパッタ法や蒸着法などによりAu/Tiを形成する。次いで、フォトリソグラフィ技術により所定のパターンを形成する。このとき、電極配線、後述するミラー基板を貼り合わせるための接続部及びワイヤボンディング用パッドを形成するためのレジストパターンを同時に形成する。このレジストパターンをマスクとし、ウエットエッチング法によりAu/Ti膜を選択的に除去し、レジストパターンを除去すれば、配線層104が形成できる。また、配線層104には、電極配線,後述するミラー基板を接続するための接続部,ワイヤボンディング用パッド(図示せず)などが形成されている。
これらを形成した後、配線層104を覆う層間絶縁膜105を形成する。層間絶縁膜105は、例えば、感光性有機樹脂であるポリベンゾオキサゾールを塗布することで膜厚数μm程度に形成したポリイミド膜から構成することができる。なお、層間絶縁膜105は、他の絶縁材料から形成するようにしてもよい。
つぎに、図1(b)に示すように、層間絶縁膜105に、配線層104の所定部分が露出する開口部105aを形成する。上述したように、層間絶縁膜105を感光性有機樹脂で形成した場合、開口部105aの領域が開口するように露光現像してパターンを形成し、パターンを形成した後でアニールして膜を硬化させることで、開口部105aを備えた層間絶縁膜105を形成することができる。
つぎに、図1(c)に示すように、開口部105aの内部を含めて層間絶縁膜105の上を覆う、例えばTiからなる膜厚0.1μm程度の下部シード層106aを形成する。加えて、下部シード層106aの上に、例えばAuからなる膜厚0.3μm程度の上部シード層106bを形成する。
つぎに、図1(d)に示すように、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン201を形成する。犠牲パターン201は、例えば、感光性有機樹脂であるポリベンゾオキサゾールからなる膜をフォトリソグラフィ技術で加工することで形成できる。
例えば、ポリベンゾオキサゾールを塗布することで形成したポリイミド膜の上に、フォトリソグラフィ技術により、制御電極パターンやミラー基板を接続するための接続部分及びワイヤボンディング用パッドを形成する部分などが開口するように、フォトマスクを使用したコンタクトアライナやレチクルを使用したステッパを用いて露光及び現像し、感光部を現像液に溶解し、所望の開口領域を備えた犠牲パターン201を形成できる。
つぎに、図1(e)に示すように、犠牲パターン201の開口部内に露出した上部シード層106bの上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン121,141を犠牲パターン201と同じ厚さに形成する。このとき、金属パターン121,141と犠牲パターン201との表面が、ほぼ同一平面を形成するように平坦な状態にする。Auからなる金属パターン121,141を形成した部分では、この下のAuからなる上部シード層106bと一体となる。
つぎに、図1(f)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン202を形成し、犠牲パターン202の開口部内に露出した金属パターン121,141の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン122,142を犠牲パターン202と同じ厚さに形成する。
つぎに、図2(a)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン203を形成し、犠牲パターン203の開口部内に露出した金属パターン122,142の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン123,143を犠牲パターン203と同じ厚さに形成する。
つぎに、図2(b)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン204を形成し、犠牲パターン204の開口部内に露出した金属パターン123,143の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン124,144を犠牲パターン204と同じ厚さに形成する。
つぎに、図2(c)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン205を形成し、犠牲パターン205の開口部内に露出した金属パターン124の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン125を犠牲パターン205と同じ厚さに形成する。なお、ここでは、犠牲パターン205の金属パターン144の上部には、開口部を形成せず、犠牲パターン205により金属パターン144を覆った状態とする。
つぎに、例えばオゾンアッシャーを用いて灰化することで、犠牲パターン201,202,203,204,205を除去し、図2(d)に示すように、金属パターン121,122,123,124,及び金属パターン125からなる構造体と、金属パターン141,142,143,及び金属パターン144からなる構造体とが形成され、これらの間に空間を備えた状態とする。
この後、金属パターン121,141などをマスクとし、ヨウ素−ヨウ化アンモニウム溶液を用いたウエットエッチング法によりAuからなる上部シード層106bを選択的にエッチング除去し、図3(a)に示すように、金属パターン121と金属パターン141との間の下部シード層106aが露出した状態とする。なお、金属パターン121,122,123,124,125により支持部材120が構成され、金属パターン141,142,143,144により制御電極部140が構成される。
次いで、フッ酸溶液を用いたウエットエッチングにより、支持部材120及び制御電極部140をマスクとして下部シード層106aを選択的に除去し、図3(b)に示すように、支持部材120及び制御電極部140以外の領域の層間絶縁膜105の上を露出させる。このことにより、層間絶縁膜105の上においては、支持部材120と制御電極部140とは、絶縁分離された状態となる。
つぎに、例えばスクリーン印刷法などの孔版印刷法により、制御電極部140を覆う感光性樹脂パターン301を形成する。感光性樹脂パターン301は、例えば、感光性を有するポリベンゾオキサゾールから構成する。
この印刷法による感光性樹脂パターン301の形成について簡単に説明する。まず、制御電極部140が形成されている領域に合わせた開口パターンを有する版膜が、外面に被着されたスクリーンを用意する。スクリーンは、所定の枠に張着されている。
次いで、版膜の形成面(外面)を制御電極部140の側に向けた状態で、版膜の開口パターンの部分が制御電極部140の上部に配置されるように、半導体基板101とスクリーンとの相対位置関係を合わせる。相対位置関係を合わせた後、スクリーンの版膜が形成されていない面(内面)に、前述した感光性を有するポリベンゾオキサゾールを投入する。次いで、スクリーンと半導体基板101とを所定の間隔となるまで近づかせて固定した後、スキージによりスクリーンの内面を加圧摺動する。
このことにより、ポリベンゾオキサゾールの一部は、版膜の開口部内に露出しているスクリーンの目を通過する。この通過したポリベンゾオキサゾールにより、半導体基板101の制御電極部140を覆う感光性樹脂パターン301が形成できる。ここで、ポリベンゾオキサゾールの粘性やスキージの加圧力などによって、樹脂膜301の膜厚を制御し、感光性樹脂パターン301の膜厚が、例えば0.1μm程度とあまり厚くならないようにする。
上記印刷法により感光性樹脂パターン301を形成することで、支持部材120などの周囲の構造体の影響を受けることなく、所望の膜厚の樹脂パターンを形成することが可能となる。
なお、上述した版膜が、スキージによる加圧摺動に充分耐えられるものであれば、スクリーンメッシュのない版膜のみの状態で、感光性を有するポリベンゾオキサゾールからなる感光性樹脂パターン301を謄写(印刷)することもできる。
次いで、感光性樹脂パターン301の、制御電極部140の最上部を含む所望の領域に露光を施し、これを現像することで、図3(d)に示すように、制御電極部140の最上部を含む所定の領域を覆う保護膜302を形成する。例えば、感光性樹脂パターン301がネガ型の感光性を有するものであれば、図3(d)に示す保護膜302の形成領域に露光光を照射し、この後、現像処理を施せばよい。このことにより、所望の領域に保護膜302を形成することができる。
制御電極部140などの複雑な三次元構造体の上に上述したようなパターンを形成する場合、従来では超深度露光を用いたフォトリソグラフィ技術を必要としていた。
これに対し、本実施の形態によれば、印刷法により制御電極部140の領域に、例えば0.1μm程度の膜厚の感光性樹脂パターン301を形成しておくようにしたので、公知の一般的なフォトリソグラフィ技術により、保護膜302のパターニングが可能となる。
この後、ミラー(板状の可動部)131が回動可能に連結部(図示せず)を介して設けられたミラー基板(ミラー構造体)130の枠部を、支持部材120の上に接続固定することで、図4に示す光スイッチ素子が形成される。ミラー基板130の支持部材120への接続固定は、例えば、ハンダや異方性導電性接着剤により接着固定することで行えばよい。
ここで、図4に示す光スイッチ素子について説明すると、まず、半導体基板101上に形成された層間絶縁膜105の上に導電性を有する支持部材120により支持されて開口領域を備えたミラー基板130と、ミラー基板130の開口領域に回動可能に設けられたミラー131と、ミラー131に回動動作を行わせるための制御電極部140と駆動回路150とから構成されている。例えば、支持部材120と制御電極部140とは、層間絶縁膜105上の同一平面上に配置されている。
これらは、例えば、シリコンからなる半導体基板101上に集積され、駆動回路150の形成部は層間絶縁膜102の下に配置され、また、制御電極部140や支持部材120は、層間絶縁膜105下に配置された配線層104に接続している。例えば、半導体基板101に形成されている集積回路(不図示)の一部によって、駆動回路,メモリ,制御のためのプロセッサ,信号入出力部,これらを接続するデータバスなどが形成されている。例えば、制御電極部140は、駆動回路に接続し、プロセッサからの信号により動作する駆動回路から出力される制御信号が印加される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、制御電極部140の表面が、絶縁性を有する樹脂からなる保護膜302に覆われることになり、例えば、制御電極部140の上部とミラー131の裏面との固着を防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、制御電極部140など大きな段差のある構造体が形成されていても、多くのフォトマスクを使うことなくまた工程数を増やすことなく、複雑な構造体の表面に均一に保護膜を形成できる。
本実施の形態では、印刷法により感光性樹脂パターンを形成し、これを一般的なフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、制御電極部の所望の領域を覆う保護膜を形成するようにした。
印刷法だけでは、微細な制御電極部や支持部材の配置に対し、制御電極部の一部だけに樹脂のパターンを形成することが容易ではない。ただし、上述した印刷法によれば、支持部材などの複雑な立体構造の影響を受けることなく、所望の膜厚のパターンを制御電極部の領域に形成することができる。この形成したパターンは、膜厚を薄く形成するすることが可能であり、一般的なフォトリソグラフィによりパターニングすることが可能である。
従って、本実施の形態では、上記印刷法により、制御電極部の近傍の領域だけに所望の膜厚の感光性樹脂パターンを形成した後、このパターンを公知のフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることで、支持部材などの大きな段差がある状態であっても、所望の領域に保護膜を形成することを可能とした。
なお、上述では、制御電極部を形成するために4層の金属パターンを形成し、支持部材を形成するために5層の金属パターンを形成し、制御電極部より支持部材の方が高くなるようにしたが、これに限るものではない。制御電極部と支持部材との同一の層で形成される金属パターンの部分は同一の厚さに形成されるが、支持部材の方を少なくとも1層多く金属パターンを形成すれば、制御電極部より支持部材の方を高く形成することができる。例えば、2層の金属パターンで支持部材を形成し、1層の金属パターンで制御電極部を形成するようにしてもよい。支持部材の方を高くしておけば、この上に固定されるミラーの下に制御電極部が存在していても、ミラーは回動可能となる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
まず、図5(a)に示すように、例えばシリコンなどの半導体からなる半導体基板101の上に、以降に説明する駆動回路やセンサ回路などを構成する集積回路(図示せず)を形成した後、シリコン酸化物からなる層間絶縁層102を形成する。また、層間絶縁層102に、接続口を形成してから、この接続口の接続電極103を介して下層の配線に接続する配線104a,104bからなる配線層104を形成する。なお、図5〜図9において、接続電極103については、部分的に示している。
これらは、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより形成できるものである。例えば、上記集積回路は、CMOSLSIプロセスで作製することができる。また、接続電極103及び配線層104は、Au/Tiからなる金属膜を形成し、これを加工することで形成できる。上記金属膜は、下層のTiは膜厚0.1μm程度とし、上層のAuは膜厚0.3μm程度とすればよい。
この金属膜の形成は次のようにすればよい。シリコン酸化膜の上にスパッタ法や蒸着法などによりAu/Tiを形成する。次いで、フォトリソグラフィ技術により所定のパターンを形成する。このとき、電極配線、後述するミラー基板を貼り合わせるための接続部及びワイヤボンディング用パッドを形成するためのレジストパターンを同時に形成する。このレジストパターンをマスクとし、ウエットエッチング法によりAu/Ti膜を選択的に除去し、レジストパターンを除去すれば、配線層104が形成できる。また、配線層104には、電極配線,後述するミラー基板を接続するための接続部,ワイヤボンディング用パッド(図示せず)などが形成されている。
これらを形成した後、配線層104を覆う層間絶縁層105を形成する。層間絶縁層105は、例えば、感光性有機樹脂であるポリベンゾオキサゾールを塗布することで膜厚数μm程度に形成したポリイミド膜から構成することができる。なお、層間絶縁層105は、他の絶縁材料から形成するようにしてもよい。
次に、図5(b)に示すように、層間絶縁層105に、配線層104の所定部分が露出する開口部105aを形成する。上述したように、層間絶縁層105を感光性有機樹脂で形成した場合、開口部105aの領域が開口するように露光現像してパターンを形成し、パターンを形成した後でアニールして膜を硬化させることで、開口部105aを備えた層間絶縁層105を形成することができる。
次に、図5(c)に示すように、開口部105aの内部を含めて層間絶縁層105の上を覆う、例えばTiからなる膜厚0.1μm程度の下部シード層106aを形成する。加えて、下部シード層106aの上に、例えばAuからなる膜厚0.3μm程度の上部シード層106bを形成する。
次に、図5(d)に示すように、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン211を形成する。犠牲パターン211は、以降に説明する制御電極部140となる金属パターン141や、センサ電極151となる金属パターン151aを形成するための開口部を備えている。
犠牲パターン211は、例えば、感光性有機樹脂であるポリベンゾオキサゾールからなる膜をフォトリソグラフィ技術で加工することで形成できる。例えば、ポリベンゾオキサゾールを塗布することで形成したポリイミド膜の上に、フォトリソグラフィ技術により、制御電極パターン,センサ電極パターンやミラー基板を接続するための接続部分及びワイヤボンディング用パッドを形成する部分などが開口するように、フォトマスクを使用したコンタクトアライナやレチクルを使用したステッパを用いて露光及び現像し、感光部を現像液に溶解し、所望の開口領域を備えた犠牲パターン211を形成できる。
次に、図6(e)に示すように、犠牲パターン211の開口部内に露出した上部シード層106bの上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン121,141,151aを犠牲パターン211と同じ厚さに形成する。このとき、金属パターン121,141,151aと犠牲パターン211との表面が、ほぼ同一平面を形成するように平坦な状態にする。Auからなる金属パターン121,141,151aを形成した部分では、この下のAuからなる上部シード層106bと一体となる。
次に、図6(f)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン212を形成し、犠牲パターン212の開口部内に露出した金属パターン121,141の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン122,142を犠牲パターン212と同じ厚さに形成する。なお、このとき、金属パターン151aは、犠牲パターン212に覆われているようにする。
次に、図6(g)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン213を形成し、犠牲パターン213の開口部内に露出した金属パターン122,142の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン123,143を犠牲パターン213と同じ厚さに形成する。
次に、図6(h)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン214を形成し、犠牲パターン214の開口部内に露出した金属パターン123,143の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン124,144を犠牲パターン214と同じ厚さに形成する。
次に、図7(i)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン215を形成し、犠牲パターン215の開口部内に露出した金属パターン124の上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン125を犠牲パターン215と同じ厚さに形成する。なお、ここでは、犠牲パターン215の金属パターン144の上部には、開口部を形成せず、犠牲パターン215により金属パターン144を覆った状態とする。
次に、例えばオゾンアッシャーを用いて灰化することで、犠牲パターン211,212,213,214,215を除去し、図7(j)に示すように、金属パターン121,122,123,124,及び金属パターン125からなる構造体と、金属パターン141,142,143,及び金属パターン144からなる構造体と、金属パターン151aとが形成され、これらの間に空間を備えた状態とする。
この後、金属パターン121,141,151aなどをマスクとし、ヨウ素−ヨウ化アンモニウム溶液を用いたウエットエッチング法によりAuからなる上部シード層106bを選択的にエッチング除去し、図7(k)に示すように、金属パターン121と金属パターン141と金属パターン151aとの間の下部シード層106aが露出した状態とする。なお、金属パターン121,122,123,124,125により支持部材120が構成され、金属パターン141,142,143,144により制御電極部140が構成され、金属パターン151aによりセンサ電極151が構成される。
次いで、フッ酸溶液を用いたウエットエッチングにより、支持部材120,制御電極部140,及び金属パターン151aをマスクとして下部シード層106aを選択的に除去し、図8(l)に示すように、支持部材120,制御電極部140,及びセンサ電極151以外の領域の層間絶縁層105の上を露出させる。このことにより、層間絶縁層105の上においては、支持部材120と制御電極部140とセンサ電極151とは、絶縁分離された状態となる。
次に、図8(m)に示すように、例えばスクリーン印刷法などの孔版印刷法により、制御電極部140を覆う感光性樹脂パターン411を形成する。感光性樹脂パターン411は、例えば、感光性を有するポリベンゾオキサゾールから構成する。
この印刷法による感光性樹脂パターン411の形成について簡単に説明する。まず、制御電極部140が形成されている領域に合わせた開口パターンを有する版膜が、外面に被着されたスクリーンを用意する。スクリーンは、所定の枠に張着されている。
次いで、版膜の形成面(外面)を制御電極部140の側に向けた状態で、版膜の開口パターンの部分が制御電極部140の上部に配置されるように、半導体基板101とスクリーンとの相対位置関係を合わせる。相対位置関係を合わせた後、スクリーンの版膜が形成されていない面(内面)に、前述した感光性を有するポリベンゾオキサゾールを投入する。
次いで、スクリーンと半導体基板101とを所定の間隔となるまで近づかせて固定した後、スキージによりスクリーンの内面を加圧摺動する。
このことにより、ポリベンゾオキサゾールの一部は、版膜の開口部内に露出しているスクリーンの目を通過する。この通過したポリベンゾオキサゾールにより、半導体基板101の制御電極部140を覆う感光性樹脂パターン411が形成できる。ここで、ポリベンゾオキサゾールの粘性やスキージの加圧力などによって、感光性樹脂膜パターン411の膜厚を制御し、感光性樹脂パターン411の膜厚が、例えば1μm程度とする。
上記印刷法により感光性樹脂パターン411を形成することで、支持部材120などの周囲の構造体の影響を受けることなく、所望の膜厚の樹脂パターンを形成することが可能となる。
なお、上述した版膜が、スキージによる加圧摺動に充分耐えられるものであれば、スクリーンメッシュのない版膜のみの状態で、感光性を有するポリベンゾオキサゾールからなる感光性樹脂パターン411を謄写(印刷)することもできる。
次いで、感光性樹脂パターン411の、制御電極部140の最上部を含む所望の領域に露光を施し、これを現像することで、図8(n)に示すように、制御電極部140の最上部を含む所定の領域を覆う保護膜412を形成する。例えば、感光性樹脂パターン411がネガ型の感光性を有するものであれば、図8(n)に示す保護膜412の形成領域に露光光を照射し、この後、現像処理を施せばよい。このことにより、所望の領域に保護膜412を形成することができる。
制御電極部140などの複雑な三次元構造体の上に上述したようなパターンを形成する場合、従来では超深度露光を用いたフォトリソグラフィ技術を必要としていた。
これに対し、本製造方法によれば、印刷法により制御電極部140の領域に、例えば1μm程度の膜厚の感光性樹脂パターン411を形成しておくようにしたので、公知の一般的なフォトリソグラフィ技術により、保護膜412のパターニングが可能となる。
この後、ミラー(板状の可動部)131が回動可能に連結部(図示せず)を介して設けられたミラー基板(ミラー構造体)130の枠部を、支持部材120の上に接続固定することで、図9に示す光スイッチ素子が形成される。ミラー基板130の支持部材120への接続固定は、例えば、ハンダや異方性導電性接着剤により接着固定することで行えばよい。
ここで、図9に示す光スイッチ素子について説明すると、まず、半導体基板101の上に形成された層間絶縁層105の上に導電性を有する支持部材120により支持されて開口領域を備えたミラー基板130と、ミラー基板130の開口領域に回動可能に設けられたミラー131と、ミラー131に回動動作を行わせるための制御電極部140と駆動回路150とセンサ電極151とセンサ回路152とから構成されている。
例えば、支持部材120と制御電極部140とセンサ電極151とは、層間絶縁層105上の同一平面上に配置されている。これらは、例えば、シリコンからなる半導体基板101上に集積され、駆動回路150やセンサ回路152の形成部は層間絶縁層102の下に配置され、また、制御電極部140やセンサ電極151や支持部材120は、層間絶縁層105下に配置された配線層104に接続している。
以上説明したように、本製造方法によれば、制御電極部140の表面が、絶縁性を有する樹脂からなる保護膜412に覆われることになり、例えば、制御電極部140の上部とミラー131の裏面との固着を防ぐことができる。
また、本製造方法によれば、制御電極部140など大きな段差のある構造体が形成されていても、多くのフォトマスクを使うことなくまた工程数を増やすことなく、複雑な構造体の表面に均一に保護膜を形成できる。
本製造方法では、印刷法により感光性樹脂パターンを形成し、これを一般的なフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、制御電極部の所望の領域を覆う保護膜を形成するようにした。
印刷法だけでは、微細な制御電極部や支持部材の配置に対し、制御電極部の一部だけに樹脂のパターンを形成することが容易ではない。ただし、上述した印刷法によれば、支持部材などの複雑な立体構造の影響を受けることなく、所望の膜厚のパターンを制御電極部の領域に形成することができる。この形成したパターンは、膜厚を薄く形成するすることが可能であり、一般的なフォトリソグラフィによりパターニングすることが可能である。
従って、本製造方法では、上記印刷法により、制御電極部の近傍の領域だけに所望の膜厚の感光性樹脂パターンを形成した後、このパターンを公知のフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることで、支持部材などの大きな段差がある状態であっても、所望の領域に保護膜を形成することを可能とした。
なお、上述では、制御電極部を形成するために4層の金属パターンを形成し、支持部材を形成するために5層の金属パターンを形成し、制御電極部より支持部材の方が高くなるようにしたが、これに限るものではない。制御電極部と支持部材との同一の層で形成される金属パターンの部分は同一の厚さに形成されるが、支持部材の方を少なくとも1層多く金属パターンを形成すれば、制御電極部より支持部材の方を高く形成することができる。
例えば、2層の金属パターンで支持部材を形成し、1層の金属パターンで制御電極部を形成するようにしてもよい。支持部材の方を高くしておけば、この上に固定されるミラーの下に制御電極部が存在していても、ミラーは可動可能となる。
以上説明した製造方法では、孔版印刷法により形成した樹脂パターンを、フォトリソグラフィ技術によりパターニングして制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を形成するようにした。この結果、複雑な三次元構造体の中に形成されている制御電極部であっても、この上に容易に保護膜を形成できるようになり、光スイッチ素子において、ミラーなどの可動部が、駆動の際に制御電極部と直接接触することを防止し、円滑な動作が続けられるという優れた効果が得られる。
なお、保護膜は、スクリーン印刷法だけで形成することも可能である。例えば、所定の樹脂パターンを孔版印刷法により形成して制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を形成すればよい。
本発明の実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図1に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図2に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図3に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 本発明の他の実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図5に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図6に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図7に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 図8に続く、実施の形態における光スイッチ素子の製造方法を説明するための製造過程を示す工程図である。 光スイッチ素子の概略的な構成を示す模式的な断面図である。
符号の説明
101…半導体基板、102…層間絶縁膜、103…接続電極、104…配線層、105…層間絶縁膜、105a…開口部、106a…下部シード層、106b…上部シード層、120…支持部材、121,122,123,124,125…金属パターン、130…ミラー基板(ミラー構造体)、131…ミラー(板状の可動部)、140…制御電極部、141,142,143,144…金属パターン、150…駆動回路、201,202,203,204,205…犠牲パターン、301…感光性樹脂パターン、302…保護膜。

Claims (7)

  1. 半導体基板の上に複数の素子からなる駆動回路を形成する工程と、
    前記半導体基板の上に前記駆動回路を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜の上にシード層を形成する工程と、
    前記シード層の上に第1領域と複数の第2領域が開口した第1犠牲パターンを形成する工程と、
    前記第1領域及び前記第2領域に露出した前記シード層の上に、メッキ法により前記第1犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第1金属パターン及び第2金属パターンを形成する工程と、
    前記第1犠牲パターン及び前記第2金属パターンの上に、前記第1領域の上の第3領域が開口した第2犠牲パターンを形成する工程と、
    前記第3領域に露出した前記第1金属パターンの表面に、メッキ法により前記第2犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第3金属パターンを形成する工程と、
    前記第3金属パターンを形成した後、前記第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する工程と、
    これら犠牲パターンを除去した後、前記第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとして前記シード層を選択的に除去し、前記第2金属パターンからなる制御電極部とともに前記第1金属パターンと第3金属パターンとの積層体からなる支持部材を形成する工程と、
    前記制御電極部を覆う感光性を有する樹脂パターンを孔版印刷法により形成する工程と、
    フォトリソグラフィ技術により前記樹脂パターンをパターニングして前記制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を形成する工程と、
    枠部及びこの枠部の内側に支持されて反射部を備えた板状の可動部を備えたミラー構造体を用意する工程と、
    前記保護膜を形成した後、前記制御電極部の上に前記可動部が対応しかつ離間して配置されるように、前記支持部材の上に前記ミラー構造体の枠部を接続固定する工程と
    を備え、
    前記制御電極部は、前記駆動回路による所定の信号が印加可能に接続した状態に形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  2. 半導体基板にプロセッサ,メモリ,駆動回路,及びセンサ回路を含む集積回路を形成する工程と、
    前記半導体基板の上に層間絶縁層を形成する工程と、
    前記層間絶縁層の上の複数のユニット領域毎に、各々が絶縁分離された複数の制御電極部及び複数のセンサ電極部を形成する工程と、
    導電性材料からなる支持部材を前記制御電極部より高い状態で前記層間絶縁層の上に形成する工程と、
    前記制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を孔版印刷法で形成する工程と、
    前記保護膜を形成した後、複数の開口領域内に各々ミラーを備えてこのミラーが連結部を介して回動可能に連結された導電性材料からなるミラー基板を用意する工程と、
    前記ミラー基板を前記支持部材の上に接続固定し、前記ミラー基板の各ミラーが前記複数のユニット毎に形成した前記制御電極部及び前記センサ電極部の上に離間して配置される状態とする工程と
    を少なくとも備え、
    前記制御電極部は、前記駆動回路から信号供給が可能なように前記駆動回路と電気的に接続された状態に形成し、
    前記センサ電極部は、前記センサ回路へ信号出力が可能なように前記センサ回路と電気的に接続された状態に形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  3. 請求項2記載の光スイッチ素子の製造方法において、
    所定の樹脂パターンを孔版印刷法により形成して前記保護膜を形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  4. 請求項2記載の光スイッチ素子の製造方法において、
    前記制御電極部を覆う感光性を有する樹脂パターンを孔版印刷法により形成し、
    フォトリソグラフィ技術により前記樹脂パターンをパターニングして前記保護膜を形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  5. 半導体基板にプロセッサ,メモリ,駆動回路,及びセンサ回路を含む集積回路を形成する工程と、
    前記半導体基板の上に前記集積回路を覆う層間絶縁層を形成する工程と、
    前記層間絶縁層の上にシード層を形成する工程と、
    前記シード層の上に第1領域と複数の第2領域と複数の第3領域とが開口した第1犠牲パターンを形成する工程と、
    前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域に露出した前記シード層上に、メッキ法により前記第1犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第1金属パターン、この第1金属パターンと同膜厚以下の第2金属パターン及び第3金属パターンを形成する工程と、
    前記第1金属パターン、前記第2金属パターン及び前記第3金属パターンをそれぞれ所定の膜厚に形成した後、前記第1犠牲パターン、前記第2金属パターン及び前記第3金属パターンの上に、前記第1金属パターン上の第4領域が開口した第2犠牲パターンを形成する工程と、
    前記第4領域に露出した前記第1金属パターンの表面に、メッキ法により前記第2犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第4金属パターンを形成する工程と、
    前記第4金属パターンを所定の膜厚に形成した後、前記第1犠牲パターンと前記第2犠牲パターンを除去する工程と、
    これら犠牲パターンを除去した後、前記第1金属パターン、前記第2金属パターン及び前記第3金属パターンをマスクとして前記シード層を選択的に除去し、前記第1金属パターンと前記第4金属パターンとの積層体からなる支持部材と、複数の前記第2金属パターンからなる各々が前記層間絶縁層上で分離した複数の制御電極部と、複数の前記第3金属パターンからなる各々が前記層間絶縁層上で分離した複数のセンサ電極部とを形成する工程と、
    前記制御電極部の少なくとも最上部を覆う保護膜を孔版印刷法で形成する工程と、
    前記保護膜を形成した後、複数の開口領域内に各々ミラーを備えてこのミラーが連結部を介して回動可能に連結された導電性材料からなるミラー基板を用意する工程と、
    前記支持部材の上に前記ミラー基板を接続固定し、前記ミラー基板の各ミラーを前記制御電極部及び前記センサ電極部の上に離間して配置する工程と
    を備え、
    前記制御電極部は、前記駆動回路から信号供給が可能なように前記駆動回路と電気的に接続された状態に形成し、
    前記センサ電極部は、前記センサ回路へ信号出力が可能なように前記センサ回路と電気的に接続された状態に形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  6. 請求項5記載の光スイッチ素子の製造方法において、
    所定の樹脂パターンを孔版印刷法により形成して前記保護膜を形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  7. 請求項5記載の光スイッチ素子の製造方法において、
    前記制御電極部を覆う感光性を有する樹脂パターンを孔版印刷法により形成し、
    フォトリソグラフィ技術により前記樹脂パターンをパターニングして前記保護膜を形成する
    ことを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
JP2003324452A 2002-10-10 2003-09-17 光スイッチ素子の製造方法 Expired - Fee Related JP3745756B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003324452A JP3745756B2 (ja) 2002-10-10 2003-09-17 光スイッチ素子の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002297835 2002-10-10
JP2003324452A JP3745756B2 (ja) 2002-10-10 2003-09-17 光スイッチ素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004151687A JP2004151687A (ja) 2004-05-27
JP3745756B2 true JP3745756B2 (ja) 2006-02-15

Family

ID=32473569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003324452A Expired - Fee Related JP3745756B2 (ja) 2002-10-10 2003-09-17 光スイッチ素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3745756B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4251206B2 (ja) 2006-09-20 2009-04-08 セイコーエプソン株式会社 アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004151687A (ja) 2004-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1400487B1 (en) Semiconductor unit having MEMS
US6084656A (en) Programmable mask for exposure apparatus
JP4564537B2 (ja) リソグラフィマスクアライメント
KR100686228B1 (ko) 사진 식각용 장치 및 방법, 그리고 이를 이용한 액정 표시장치용 박막 트랜지스터 기판의 제조 방법
US20030174934A1 (en) Optical switch device
JP3024092B2 (ja) 改善された半導体の接触部構造形成方法
JP2007521645A (ja) インプリント・リソグラフィによる単一デュアルダマシン製法
US20130187177A1 (en) Display panel manufacturing method and display panel
JP4858682B2 (ja) 基板の製造方法
JP2003158134A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3745756B2 (ja) 光スイッチ素子の製造方法
US9316901B2 (en) Method for forming patterns
JP3825389B2 (ja) Mems素子の製造方法
JP2004012668A (ja) 光スイッチ装置及びその製造方法
US7189625B2 (en) Micromachine and manufacturing method
TW401600B (en) Method of fabricating semiconductor device using half-tone phase shift mask
JP4895716B2 (ja) 圧電デバイスの製造方法
JP2010256452A (ja) マイクロメカニカル構造体の作製方法
JP3825388B2 (ja) 光スイッチ装置
US7297468B2 (en) Method for forming a structure element on a wafer by means of a mask and a trimming mask assigned hereto
JP2008155342A (ja) 微細構造体の製造方法
JP3953849B2 (ja) 光スイッチ装置及び光スイッチ装置の製造方法
CN112466803B (zh) 半导体器件的制作方法
KR100840309B1 (ko) 박막 트랜지스터 기판 및 그의 수리 방법
JP2006108241A (ja) 半導体デバイス、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091202

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101202

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101202

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111202

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111202

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121202

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121202

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131202

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees