JP3744698B2 - 多環芳香族炭化水素の水素化方法 - Google Patents

多環芳香族炭化水素の水素化方法 Download PDF

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多環芳香族炭化水素を含有する石油留分を水素化処理する際に特定の水素化処理工程の組み合わせ、特定の触媒、かつ特定の水素化処理条件を用いることにより多環芳香族炭化水素を効率よく水素化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原油の蒸留によって得られる直留軽油や減圧軽油あるいは重油の分解によって得られる分解軽油等は多環芳香族炭化水素を含んでおり、その量は直留軽油で10重量%程度である。多環芳香族炭化水素としては2環の(アルキル)ナフタレン、3環の(アルキル)アントラセン、(アルキル)フェナントレン等が挙げられる。多環芳香族炭化水素を多く含む軽油をディーゼル燃料として使用するとパティキュレートの排出量が増加し環境を汚染する。そのため通常これら軽油は水素化処理され多環芳香族炭化水素の一部を水素化した後に燃料として使用される。しかしディーゼルエンジンから排出されるパティキュレートをさらに減少する必要が叫ばれており、そのためにはディーゼル燃料油中の多環芳香族炭化水素の量をさらに低減する必要があるといわれているが、そのための具体的手段が見出されなかった。
【0003】
従来、多環芳香族炭化水素の水素化処理にはアルミナ等の多孔質担体にコバルトあるいはニッケルとモリブデンあるいはタングステンを担持した触媒が使用されてきた。しかしながら、この従来触媒では3環以上の芳香族炭化水素が水素化され難く、十分水素化するためには接触時間を大きくしたり圧力を非常に高くしなければならず、装置の建設コストや運転コストが極めて大きくなるという問題点があった。例えば、フェナントレンは部分水素化されテトラヒドロフェナントレンあるいはオクタヒドロフェナントレンには容易に水素化されるが、芳香環の全てを水素化するのは難しい。パティキュレートを低減するためには完全に芳香環を水素化するのが望ましい。
【0004】
軽油の水素化処理に関しては、硫黄分の水素化脱硫を中心に研究が進められ数々の提案がなされている。例えば、難脱硫性の硫黄化合物に対して脱硫活性を高める方法として、触媒の担体にリンやホウ素を含有させた触媒(特開昭52−13503号)やゼオライトを担体に加えた触媒(特開平7−197039)などが報告されている。これらの触媒にはブレンシュテッド酸点が存在し、(ジ)メチルジベンゾチオフェンのメチル基を異性化したりフェニル基を水素化する能力が高く、4−メチルジベンゾチオフェンや4, 6−ジメチルジベンゾチオフェンの脱硫に対して高い活性を示す。
【0005】
しかしながら、上記の担体にリンやホウ素あるいはゼオライトを担体に加えた触媒は、アルキルベンゾチオフェン類や4−あるいは6−位置にアルキル置換基を持たないジベンゾチオフェン類、例えばジベンゾチオフェン、1−、2−または3−メチルベンゾチオフェン等に対する脱硫活性が、従来から使用されてきたアルミナ担体にコバルトとモリブデンを担持した触媒より劣る欠点がある(F. van Looijら, Applied Catalysis A: General 170, 1-12 (1998) )。又、ブレンシュテッド酸点が存在するため、製品が着色しやすく、オレフィンを含む原料を使用する場合や350℃以上の高温で反応に用いた場合はチオールやスルフィドが生成して脱硫率が低下する欠点もある。さらにブレンシュテッド酸点でオレフィン成分が重合してコーク析出し、触媒の失活が速いという大きな問題点もある。上記触媒を用いた場合は特に、原料油にオレフィンが含まれていない場合でも、硫黄化合物が脱硫される場合にはオレフィンを生成するのでコークの析出の原因となる。このことは、チオフェンを通油した場合のコーキング速度がオレフィンや芳香族を通油した場合のコーキング速度の10倍にも達することから理解できる(Catalysis Review, 24, (3), 343 (1982)) 。
【0006】
上記の各触媒を用いても0. 05重量%あるいはそれ以下のレベルまで脱硫するのは難しく、方法及び反応装置の面から深度脱硫を達成する研究もなされている。例えば、特開平7−102266には反応条件の異なる2段階の反応によって色相を悪化させることなく深度脱硫を行う方法が提案されており、また特開平5−311179には蒸留によって脱硫の容易な軽質留分と脱硫し難い重質留分に分離し、それぞれを別々に水添脱硫後それぞれの生成物を一体化して深度脱硫を達成する方法が提案されている。しかしながら、反応条件の異なる2段階の反応によって色相を悪化させることなく深度脱硫を行う方法は色相の改善には効果があるものの深度脱硫をさらに進める効果はほとんどなく、蒸留によって脱硫の容易な軽質留分と脱硫し難い重質留分に分離し、それぞれを別々に水添脱硫後それぞれの生成物を一体化して深度脱硫を達成する方法にしても脱硫し難い重質留分に対しては高温・高圧を要するなど問題点が多い。
いずれにしろ、従来技術はいずれも、優れた性状の軽油を得るために、硫黄含有化合物の水素化脱硫を目指すものであり、本発明のごとき、多環式芳香族炭化水素の水素化反応に着目して軽油の多環成分の水素化処理を行なうものでなく、更には、パーティキュレートの減少を図るために多環芳香族炭化水素の水素化を図るものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来の問題点を解決し、沸点200〜400℃の石油留分中に含まれる多環芳香族炭化水素を効率的に水素化する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決するため、鋭意研究した結果、特定の工程の組合せ、装置構成、触媒、反応条件を用いることにより多環芳香族炭化水素を効率よく水素化する方法を見出し本発明を完成するに至った。
本発明は、第一に、多環芳香族炭化水素を含む沸点200〜400℃の石油系炭化水素の留分を水素化処理する際に、蒸留によって分離された軽質分中に含まれる3環以上の芳香族炭化水素が1重量%以下であり、かつ重質分中に含まれる2環芳香族炭化水素が1重量%以下となるように、蒸留により2環芳香族炭化水素を含む軽質分と3環以上の芳香族炭化水素を含む重質分とに分離し、軽質分と重質分をそれぞれ独立した工程で水素化処理した後に軽質分と重質分を混合することを含む多環芳香族炭化水素の水素化方法に関する。
第2に、本発明は、軽質分および重質分あるいはそれらのいずれか一方をそれぞれ独立した反応器で水素化処理した後に軽質分と重質分を混合することを含む、前記第1の発明の多環芳香族炭化水素の水素化方法に関する。
第3に、本発明は、蒸留により軽質分と重質分とを分離する際のカット温度が330〜350℃である、前記第1または第2の発明の多環芳香族炭化水素の水素化方法に関する。
第4に、本発明は、軽質分の水素化処理に際して、使用する触媒の担体が、アルミナ、アモルファスシリカアルミナ、ゼオライトのいずれかあるいはこれらの混合物であり、この担体上にコバルト及び/又はニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用し、軽質分に対する水素化処理の反応条件が、温度320〜380℃、圧力5〜7 MPa LHSV . 5〜3 h -1 、水素 / 油比1000〜3000 scfb である、前記第1〜第3のいずれかの発明の多環芳香族炭化水素の水素化方法に関する。
第5に、本発明は、重質分中の硫黄含有量を500 wtppm 以下とした後に、多孔質担体の上に白金、ロジウムまたはパラジウムを担持した触媒を使用し、重質分に対する水素化処理の反応条件が、温度200〜300℃、圧力1〜5 MPa LHSV . 5〜3 h -1 、水素 / 油比1000〜5000 scfb である、前記第1〜第4のいずれかの発明の多環芳香族炭化水素の水素化方法に関する。
第6に、本発明は、重質分の水素化処理に際して、使用する触媒の担体が、アルミナ、アモルファスシリカアルミナ、ゼオライトのいずれかあるいはこれらの混合物であり、この担体上にコバルト及び/又はニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用し、重質分に対する水素化処理の反応条件が、温度320〜360℃、圧力7〜15 MPa LHSV . 5〜3 h -1 、水素 / 油比2000〜5000 scfb である、前記第1〜第4のいずれかの発明の多環芳香族炭化水素の水素化方法に関する。
又、本発明の課題を解決するための手段に関して、本発明の具体的態様とその作用を以下に詳述する。
【0009】
【発明の実施の形態と作用】
本発明は、水素化処理に当たってまず水素化処理しようとする多環芳香族炭化水素を含む沸点200〜400℃の石油留分を蒸留により2環芳香族炭化水素を含む軽質分と3環以上の芳香族炭化水素を含む重質分とに分離し、軽質分と重質分をそれぞれ独立した反応器で水素化処理した後に軽質分と重質分を混合して製品化する点に特徴を有する。蒸留による軽質分と重質分とのカット温度は、好ましくは300〜350℃であり、さらに好ましくは330〜350℃である。これはアントラセンの沸点が342℃であり、フェナントレンの沸点が339℃であるため、330〜350℃でカットすれば水素化されにくい3環以上の芳香族炭化水素を重質分として、水素化されやすい2環芳香族炭化水素を含む軽質分から、分離できるからである。これを組成の面からみると、蒸留によって分離された軽質分中に含まれる3環以上の芳香族炭化水素が1重量%以下であり、かつ重質分中に含まれる2環芳香族炭化水素が1重量%以下となるように蒸留分離すると、その後の水素化反応を軽質分と重質分で独立して反応条件を設定できる本発明の特徴を十分発揮でき、高い水素化率を達成することができる。蒸留は通常の常圧多段式連続蒸留装置が使用でき、2環芳香族炭化水素を含む軽質分と3環以上の芳香族炭化水素を含む重質分との分離性能を勘案して蒸留段数を設定する。
【0010】
蒸留で分離された2環芳香族炭化水素を含む軽質分は比較的緩やかな反応条件で水素化処理することができる。触媒としては、例えばアルミナ担体にコバルト及び/又はニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用し、温度320〜380℃、圧力3〜20MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比1000〜5000scfbの条件の中から目標とする水素化率により設定できる。さらに好ましくは、温度320〜380℃、圧力5〜7MPa、LHSV0.5〜3h-1、水素/ 油比1000〜3000scfbの条件である。
【0011】
蒸留で分離された3環以上の環芳香族炭化水素を含む重質分は軽質分の水素化反応よりも高圧で水素化処理する必要がある。
触媒としては、アルミナを主成分とする多孔質担体にコバルト及び/又はニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用してもよいが、さらに水素化活性の高い触媒、例えばアルミナ85〜99重量%とゼオライト1〜15重量%とを含む担体にニッケルとモリブデンを担持した触媒やアルミナまたはアモルファスシリカアルミナ85〜99重量%とゼオライト1〜20重量%とを含む担体にニッケルとタングステンを担持した触媒を使用して水素化率を高めることもできる。これらの触媒の場合反応条件は、温度320〜380℃、圧力3〜20MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比1000〜5000scfbの条件の中から目標とする水素化率により設定できるが、軽質分の水素化よりも高圧、高接触時間の条件を設定する必要がある。さらに好ましい反応条件は、温度320〜360℃、圧力7〜15MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比2000〜5000scfbである。また、圧力を10MPa以上とすると色相にも大変すぐれた生成油が得られる。
高圧装置は大型化するのが難しく、大型化のためにはコストの増加が避けられない。本発明では、水素化が難しい3環以上の芳香族炭化水素を分離した後に高圧下で水素化するので、全留分を高圧処理する場合に比べて装置の建設コストが極めて節約できる特徴がある。
【0012】
また、触媒として多孔質担体の上に白金、ロジウムまたはパラジウム等の貴金属を担持した触媒を使用することもできる。貴金属触媒を使用する場合は、この条件よりさらに低温、低圧で反応することができる。これらの貴金属を担持した触媒を使用する場合、好ましい重質分に対する水素化処理の反応条件は、温度200〜300℃、圧力1〜5MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比1000〜5000scfbである。
ただし、貴金属触媒は硫黄の被毒を受けるので、硫黄分を含む原料油を処理する場合には、脱硫反応器を前段に設置する必要がある。
【0013】
反応温度については、芳香族の水素化反応に関しては、高温ほど反応の平行の面から水素化反応には不利となるため極端な高温での反応は避けるべきである。重質分の水素化反応は進行し難いので、必要に応じて並列または直列に配置した複数の反応器を使用してもよい。この場合、1段目の反応器出口水素ガス中に含まれている硫化水素をアミン吸収装置などにより分離するか、一部水素を系外に抜き出して代わりに新しい水素を導入するかして硫化水素濃度を低下させると2段めでの水素化反応が容易となる。1段目の反応で500ppm以下に硫黄分が低減できれば、2段目の水素化工程で白金、パラジウム等の貴金属触媒を使用することもできる。軽質分に関しても、必要に応じて第二反応器を設置して水素化処理をさらに進めてもよい。
貴金属触媒は特に重質分の水素化に対して有効で、全留分の水素化反応に高価な貴金属触媒を使用する必要は必ずしもなく、特定の重質留分に使用するのみで十分水素化が進行するのは本発明の重要な特徴である。原料油の脱硫処理は、全留分を脱硫した後に蒸留して軟質分と重質分に分離し、重質分を貴金属触媒で処理しても良いし、蒸留後に重質分のみを脱硫してから貴金属触媒により水素化しても良い。
【0014】
こうして十分に低芳香族化された重質分は軽質分と混合され製品化することができる。重質分は軽質分の混合は蒸留で分離した際の比率で混合してもよいし、必要に応じて混合割合を変えて製品の蒸留性状を調整することもできる。他の脱硫装置で製造された軽油と混合して製品化することも可能である。これら混合により製品化する際に必要に応じて、潤滑性向上剤、セタン価向上剤、清浄剤を配合できるのは当然のことである。
【0015】
こうして十分に低芳香族化された軽質分と重質分は混合され製品化することができる。軽質分と重質分の混合は蒸留で分離した際の比率で混合してもよいし、必要に応じて混合割合を変えて製品の蒸留性状を調整することもできる。他の水素化装置で処理された軽油留分と混合して製品化することも可能である。これら混合により製品化する際に必要に応じて、潤滑性向上剤、セタン価向上剤、清浄剤を配合できるのは当然のことである。
【0016】
本発明に使用する触媒に担持する活性金属量は、通常の軽油の水素化処理触媒に採用されている量を採用することができる。すなわち担体の重量を100重量部として(ゼオライト含めた重量)、CoあるいはNiは酸化物換算で1〜10重量部、好ましくは3〜6重量部であり、Moは酸化物換算で10〜30重量部、好ましくは15〜25重量部である。金属量は少ないと活性が不足し、また触媒の失活速度が大きくなる。一方、多すぎても活性が飽和してしまい不経済である。
ゼオライト1〜15重量%を含む担体にニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用する場合、ゼオライトとしてはA型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、L型ゼオライト、MFI型ゼオライト、モルデナイト等が使用できる。中でも、Y型ゼオライトを脱アルミニウムして熱安定を高めたUSY型ゼオライトが最も好ましい。これらゼオライトはイオン交換してブレンシュテッド酸点を発現させるが、プロトン、アルカリ土類金属、希土類金属等でイオン交換することができる。
【0017】
ゼオライトはアルミナのゲルに混合して成形して焼成してもよいし、成形したアルミナ担体にバインダーを用いて付着させてもよい。
各水素触媒の活性等を改善するために少量の各種改質成分を加えた触媒を使用してもさしつかえない。たとえば、燐を加えると金属の分散が良くなるとともにブレンシュテッド酸点が増加するため、水素化活性が向上する場合がある。一方、カリウムやマグネシウムの添加はブレンシュテッド酸点を減少させチオールやスルフィドの生成を抑制するので、各反応器の出口付近の触媒に加え、スウィートノング効果を期待することができる。
【0018】
本発明が適用できる原料油は、直留(減圧)軽油、接触分解(減圧)軽油、熱分解(減圧)軽油等の沸点範囲が200〜400℃であり、かつ2環芳香族炭化水素および3環以上の芳香族炭化水素を含有するの石油留分である。本発明は沸点の400℃よりもさらに高い減圧軽油の水素化処理にも有効である。
原料油に含まれる芳香族炭化水素の量は特に限定されないが、通常の直留軽油の場合は10重量%程度である。生成油の芳香族炭化水素の量は必要に応じて任意に定めることができ、反応温度、圧力、液空間速度等の反応条件を最適化することにより必要とされる水素化率を達成できる。
また、硫黄化合物や窒素化合物を含む原料油を使用することもできる。この場合、芳香族の水素化と同時に水素化脱硫を達成して、低硫黄な製品を製造することができる。
本発明で水素化された軽油は、軽油自動車用レギュラーあるいはプレミアムディーゼル燃料として使用できる。また、A重油等に混合して使用することもできる。
【0019】
本発明の反応条件としては、温度320〜380℃、圧力3〜20MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比1000〜5000scfbの条件の中から目標とする水素化率により設定できる。
【0020】
本発明に使用する反応器は、従来から知られているいかなる様式の反応器、例えば固定床、移動床いずれでも良く、ダウンフロー式、アップフロー式いずれでもよい。これらの中で最も適しているのは、固定床ダウンフロー式反応器である。これは従来から石油留分の水素化処理に用いられている反応器様式であるため、従来の装置をそのまま使用することができる。反応器は、通常軽質分および重質分用の各1反応器を複数の触媒ベットに分けたものが使用できる。本発明の水素化処理条件では液体と気体が共存するいわゆるトリクルベットであるため、各触媒ベットの上には液体を均一に分散させるディストリビューターを設置することが望ましい。また発熱状況により、クウェンチ水素を最適な場所で導入して発熱を制御してもよい。実際の装置には、押し出し成形した触媒が使用され、触媒は従来の方法によって反応器にソック充填またはデンス充填される。触媒を予備硫化した後、水素とともに加熱した原料油を触媒を充填した反応器に通油する。貴金属系の触媒は予備硫化せずに還元処理を行って使用する。使用済の触媒は通常の焼成再生処理によって繰り返し使用しても差し支えない。
【0021】
【実施例】
本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
中東系の直留軽油(沸点230〜382℃)を理論段数20段の常圧蒸留装置で340℃をカット温度として軽質分75容量%と重質分25容量%に分離した。質量分析装置で芳香族炭化水素の割合を調べたところ、軽質分中の2環芳香族炭化水素の割合は9. 6重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 3重量%であった。また、重質分中の2環芳香族炭化水素の割合は0. 6重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は4. 3重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は1. 2重量%であった。
第一反応器として、内径1インチの反応管にγ−アルミナ担体100重量部に対してコバルト5 重量部(CoO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を300ml充填した。この触媒をジメチルジスルフィドを含む直留灯油(硫黄分3重量%)を用いて300℃、5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件下で、4 時間、予備硫化した後、軽質分を温度350℃、圧力5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件で通油して水素化した。生成油の2環芳香族炭化水素の割合は3. 9重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 2重量%であった。
さらに第二反応器として、内径1インチの反応管の上層部にγ−アルミナ97重量%とプロトン交換USY型ゼオライト3重量%とを含む担体にニッケル3重量部(NiO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を200ml充填し、下層部にはγ−アルミナ担体にコバルト5 重量部(CoO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を100ml充填した。この触媒をジメチルジスルフィドを含む直留灯油(硫黄分3重量%)を用いて300℃、5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件下で、4 時間、予備硫化した後、前述の蒸留分離した重質分を温度350℃、圧力10MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比2000scfbの条件で通油して水素化処理した。生成油の2環芳香族炭化水素の割合は0. 0重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は1. 3重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 4重量%であった。この重質分と前述の軽質分を混合して、2環芳香族炭化水素の割合は2. 9重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 5重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 1重量%、色はセイボルトカラー(JISK−2580)で+15の軽油を製造した。
【0022】
実施例2
実施例1の触媒に替えて、第一反応器および第二反応器にγ−アルミナ担体100重量部に対してニッケル5 重量部(NiO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒をそれぞれ300mlづつ充填した。この触媒を実施例1と同様に予備硫化し、実施例1の軽油の軽質分を第一反応器で、重質分を第二反応器で実施例1と同一条件で脱硫した。第一反応器生成油の2環芳香族炭化水素の割合は3. 6重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 1重量%であり、第二反応器生成油の2環芳香族炭化水素の割合は0. 0重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は1. 5重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 5重量%であった。この重質分と前述の軽質分を混合して、2環芳香族炭化水素の割合は2. 7重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 4重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 1重量%、色はセイボルトカラーで+20の軽油を製造した。
【0023】
実施例3
中東系の直留軽油(沸点224〜368℃)80容量%と、接触分解軽油(沸点212〜345℃)10容量%と、直脱分解軽油(沸点181〜346℃)10容量%とを混合した。を理論段数20段の常圧蒸留装置で335℃をカット温度として軽質分77容量%と重質分23容量%に分離した。軽質分中の2環芳香族炭化水素の割合は11. 9重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 4重量%であった。また、重質分中の2環芳香族炭化水素の割合は0. 7重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は5. 8重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は1. 1重量%であった。
この混合軽油を実施例1と同一の触媒を同量充填した第一反応器で軽質分を、実施例1と同一の触媒を同量充填した第二反応器で重質分をそれぞれ実施例1と同一の反応条件で水素化した。第一反応器生成油の2環芳香族炭化水素の割合は4. 2重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 2重量%であり、第二反応器生成油の2環芳香族炭化水素の割合は0. 0重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は1. 5重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 4重量%であった。この重質分と前述の軽質分を混合して、2環芳香族炭化水素の割合は3. 2重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 5重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 1重量%、色はセイボルトカラーで−2の軽油を製造した。
【0024】
実施例4
水素化脱硫反応器として、内径1インチの反応管にγ−アルミナ担体100重量部に対してコバルト5 重量部(CoO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を300ml充填した。この触媒を、ジメチルジスルフィドを含む直留灯油(硫黄分3重量%)を用いて温度300℃、圧力5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件下で、4 時間、予備硫化した。これに実施例1で用いた中東系直留軽油(沸点230〜382℃、硫黄分1.5重量%)を温度350℃、圧力5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比2000scfbの条件下で通油して水素化脱硫処理した。生成油を理論段数20段の常圧蒸留装置で340℃をカット温度として軽質分77容量%と重質分23容量%に分離した。質量分析装置で芳香族炭化水素の割合を調べたところ、軽質分中の2環芳香族炭化水素の割合は4.5重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 2重量%であった。また、重質分中の2環芳香族炭化水素の割合は0.4重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は2. 3重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0.8重量%であった。硫黄分は軽質分が0.01重量%であり、重質分が0.04重量%であった。
第一反応器として、内径1インチの反応管にγ−アルミナ担体100重量部に対してニッケル5 重量部(Ni O換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を300ml充填した。この触媒を、ジメチルジスルフィドを含む直留灯油(硫黄分3重量%)を用いて、温度300℃、圧力5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件下で、4 時間、予備硫化した後、軟質分を温度350℃、圧力5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件下で通油して水素化した。生成油の2環芳香族炭化水素の割合は2.3重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0.1重量%であった。硫黄分は0.001重量%であった。さらに第二反応器として、内径1インチの反応管にγ−アルミナ97重量%とプロトン交換USY型ゼオライト3重量%とを含む担体にプラチナを0.5重量%担持した触媒を200ml充填した。この触媒を300℃、4時間水素還元した後、前述の蒸留分離した重質分を温度250℃、圧力2MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比2000scfbの条件下で通油して水素化処理した。生成油の2環芳香族炭化水素の割合は0.1重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は1.0重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0.2重量%であった。硫黄分は0.001重量%であった。
この重質分と前述の軽質分を混合して、2環芳香族炭化水素の割合は1.8重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は0. 3重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 1重量%、色はセイボルトカラー(JISK−2580)で+21の軽油を製造した。硫黄分は0.002重量%あった。
比較例1
内径1インチの反応管に反応管に、γ−アルミナ97重量%とプロトン交換USY型ゼオライト3重量%とを含む担体にニッケル3重量部(NiO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を300ml充填した。ジメチルジスルフィドを含む直留灯油(硫黄分3重量%)を用いて300℃、5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件下で、4 時間、予備硫化した後、実施例で用いた軽油を温度350℃、圧力5MPa、LHSV1h-1、水素/ 油比1000scfbの条件で通油して水素化した。生成油中の2環芳香族炭化水素の割合は3. 7重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は1. 0重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 3重量%、色はセイボルトカラーで−15であった。
【0025】
比較例2
内径1インチの反応管に反応管に、γ−アルミナ担体100重量部に対してコバルト5 重量部(CoO換算)とモリブデン20重量部(MoO3 換算)を担持した触媒を600ml充填した。この触媒を比較例1と同様に予備硫化し、実施例1の軽油を通油して比較例1と同一条件で脱硫した。生成油中の2環芳香族炭化水素の割合は3. 7重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は1. 2重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 3重量%、色はセイボルトカラーで+15であった。
【0026】
比較例3
比較例1の触媒に実施例3の混合軽油を通油して水素化脱硫した。反応条件は比較例1と同じである。生成油の2環芳香族炭化水素の割合は5. 2重量%であり、3環芳香族炭化水素の割合は2. 5重量%であり、4環芳香族炭化水素の割合は0. 5重量%、色はセイボルトカラーで−20の軽油を製造した。
【0027】
【発明の効果】
多環芳香族炭化水素を含む沸点200〜400℃の石油系炭化水素の留分を水素化処理する際に、本発明を採用することにより多環芳香族の含有率が低い、着色のほとんどない、優れた軽油が効率的に製造できる。

Claims (6)

  1. 多環芳香族炭化水素を含む沸点200〜400℃の石油系炭化水素の留分を水素化処理する際に、蒸留によって分離された軽質分中に含まれる3環以上の芳香族炭化水素が1重量%以下であり、かつ重質分中に含まれる2環芳香族炭化水素が1重量%以下となるように、蒸留により2環芳香族炭化水素を含む軽質分と3環以上の芳香族炭化水素を含む重質分とに分離し、軽質分と重質分をそれぞれ独立した工程で水素化処理した後に軽質分と重質分を混合することを含む多環芳香族炭化水素の水素化方法。
  2. 軽質分および重質分あるいはそれらのいずれか一方をそれぞれ独立した反応器で水素化処理した後に軽質分と重質分を混合することを含む、請求項1に記載の多環芳香族炭化水素の水素化方法。
  3. 蒸留により軽質分と重質分とを分離する際のカット温度が330〜350℃である、請求項1または2に記載の多環芳香族炭化水素の水素化方法。
  4. 軽質分の水素化処理に際して、使用する触媒の担体が、アルミナ、アモルファスシリカアルミナ、ゼオライトのいずれかあるいはこれらの混合物であり、この担体上にコバルト及び/又はニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用し、軽質分に対する水素化処理の反応条件が、温度320〜380℃、圧力5〜7MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比1000〜3000scfbである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多環芳香族炭化水素の水素化方法。
  5. 重質分中の硫黄含有量を500wtppm以下とした後に、多孔質担体の上に白金、ロジウムまたはパラジウムを担持した触媒を使用し、重質分に対する水素化処理の反応条件が、温度200〜300℃、圧力1〜5MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比1000〜5000scfbである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多環芳香族炭化水素の水素化方法。
  6. 重質分の水素化処理に際して、使用する触媒の担体が、アルミナ、アモルファスシリカアルミナ、ゼオライトのいずれかあるいはこれらの混合物であり、この担体上にコバルト及び/又はニッケルとモリブデンを担持した触媒を使用し、重質分に対する水素化処理の反応条件が、温度320〜360℃、圧力7〜15MPa、LHSV0. 5〜3h-1、水素/ 油比2000〜5000scfbである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多環芳香族炭化水素の水素化方法。
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