JP3744490B2 - 液晶装置及び電子機器並びにその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶装置及び電子機器並びに液晶装置の製造方法に係り、特に、液晶装置を構成する2枚の基板の一方に反射層を有する液晶装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から外光を利用して表示を視認可能にする反射型の液晶表示装置が広く用いられている。反射型の液晶表示装置においては、透過型の液晶表示装置に較べてバックライト等の光源が不要になるので、消費電力を低減することができるとともに小型化、軽量化が容易であるという利点があり、携帯機器等に多く用いられている。また、明所では反射型の液晶表示装置として用いることができるとともに、暗所ではバックライトの光によって表示を視認可能とした半透過型の液晶表示装置や、フロントライトの光によって表示を視認可能としたフロントライト付き液晶表示装置も開発されている。
【0003】
上述の反射型、半透過型、或いは、フロントライト付きの液晶表示装置においては、いずれも、観察側から入射する光を反射するための反射層を液晶層よりも背面側に備えている。ここで、反射層の反射面が鏡面であれば背景や室内照明等の映りこみが生じて、表示画像が見にくくなるという問題点がある。この問題点を解決するため、従来から、反射層の表面を粗面化し、反射光を適度に散乱させる手法が採られている。
【0004】
反射層の表面を粗面化する従来の手法としては、例えば、基板の表面を研磨剤によって研摩することによって粗面化し、その上に金属膜を形成することにより、その基板表面を反映した、粗面化された表面を備えた反射層を有するもの等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の粗面化された表面を備えた反射層を有する液晶装置においては、基板の表面が全面的に粗面化されてしまうため、本来平坦な基板表面上に形成されるべきアライメントマーク、スイッチング素子、シール材などを、粗面化された基板表面上に形成せざるを得ず、マークの視認性の低下、スイッチング素子の動作不良、シール不良などを引き起こすという問題点がある。
【0006】
また、反射層の表面凹凸形状が規則的に形成されてしまい、反射光に干渉が生じて表示画像が着色してしまうという問題もある。理想的には反射層の表面を不規則な表面凹凸を有する粗面に形成すればよいが、このような粗面状態を形成するために表面の粗面状態を精密に制御することはきわめて困難であった。
【0007】
上記の問題点を解決するための方法として、基板表面の一部にのみエッチングや化学的研摩を行って不規則な凹凸を有する粗面を形成する方法が考えられる。しかし、このように基板表面に対して部分的な化学的加工を施した場合、粗面化された表面領域(以下、単に「粗面領域」という。)が、平坦な表面領域(以下、単に「平坦面領域」という。)に較べて凹んだ状態になるので、2枚の基板間にセルギャップを規制するためのスペーサを分散配置させるときには、スペーサが平坦面領域上に乗り上げたり、当該スペーサがシール材内に混入したりすることによって、液晶表示領域の周縁部分においてセルギャップが大きくなり、セルギャップの不均一性に起因する表示コントラスト等のばらつきが発生する可能性がある。
【0008】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、従来の粗面化された反射面を備えた反射層を有する液晶装置において、粗面化された反射面に起因する光学的な不良及びセル構造上の不良の発生を低減することのできる新規のセル構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶装置は、2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置であって、一方の前記基板における他方の基板に対向する側に形成された反射層と、前記反射層上に形成された着色層と、前記着色層を保護するための保護層とを備え、一方の前記基板における他方の基板に対向する側には平担面領域と粗面領域とが形成されており、前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、前記粗面領域の全体は、一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成され、前記着色層および前記保護層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする。
本発明の液晶装置は、2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置であって、一方の前記基板における他方の基板に対向する側に形成された反射層と、前記反射層上に形成された絶縁層とを備え、一方の前記基板における他方の基板に対向する側には平担面領域と粗面領域とが形成されており、前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、前記粗面領域の全体は、一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成され、前記絶縁層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする
本発明の電子機器は、上記液晶装置を備えたことを特徴とする。
本発明の液晶装置の製造方法は、2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置の製造方法であって、一方の前記基板における他方の前記基板に対向する側に、粗面領域と平坦面領域とを、前記粗面領域が一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成する工程と、一方の前記基板における他方の基板に対向する側に反射層を形成する工程と、前記反射層上に着色層を形成する工程と、前記着色層を保護するための保護層を形成する工程と、2枚の前記基板を、シール材を介して貼り合わせる工程とを備え、前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、前記着色層および前記保護層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする。
本発明の液晶装置の製造方法は、2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置の製造方法であって、一方の前記基板における他方の前記基板に対向する側に、粗面領域と平坦面領域とを、前記粗面領域が一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成する工程と、一方の前記基板における他方の基板に対向する側に反射層を形成する工程と、前記反射層上に絶縁層を形成する工程と、2枚の前記基板を、シール材を介して貼り合わせる工程とを備え、前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、前記絶縁層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする。
また、本発明の上記液晶装置の製造方法において、前記粗面領域及び前記平坦面領域を形成するために、一方の前記基板の表面の一部をマスクで覆った状態で、露出した表面を粗面化する粗面化処理工程と、前記粗面化処理工程の後、前記マスクを除去する工程と、を具備することを特徴とする。
【0010】
本発明は特に、一方の前記基板上の前記粗面領域上において選択的に形成された表面構造部分の厚さ、及び、該粗面領域に対向する他方の前記基板の領域上において選択的に形成された表面構造部分の厚さの総和が、前記粗面領域の基準面高さと前記平担面領域の表面高さとの間の段差量と同等に若しくはそれよりも大きく構成されていることを特徴とする。
【0011】
ここで、「粗面領域上において選択的に形成された」とは、平坦面領域上には実質的に形成されていないことを言い、また、「粗面領域に対向する他方の基板の領域上において選択的に形成された」とは、平坦面領域に対向する領域上には実質的に形成されていないことを言う。
【0012】
本発明によれば、粗面領域の基準面高さが平坦面領域の表面高さよりも低くなっているにも拘わらず、一方の基板の粗面領域上において選択的に形成された表面構造部分の厚さと、粗面領域に対向する他方の基板の領域上に選択的に形成された表面構造部分の厚さとの和が粗面領域と平坦面領域の段差量と同等に若しくはそれよりも大きくなっているので、反射層を備えた粗面領域上の基板間隔を、平坦面領域上の基板間隔と同等か、或いはそれよりも小さくすることができる。したがって、2枚の基板の間隔をスペーサ等の規制手段によって規制する場合には、粗面領域上における基板間隔を規制手段によって確実に規制できるので、粗面化された反射層を備えた光学的機能部分を高精度に形成することができる。この場合、粗面領域の基準面高さと平坦面領域の表面高さの段差量をある程度自由に設定できるので、粗面領域の好適な粗面状態を、大きな制約を受けずに容易に形成できる。
【0013】
なお、上記発明において、一方の基板の粗面領域上において選択的に形成された表面構造部分の厚さと、粗面領域に対向する他方の基板の領域上に選択的に形成された表面構造部分の厚さとの和が粗面領域と平坦面領域の間の段差量よりも大きくなっていることが望ましい。
【0014】
また、本発明の別の液晶装置は、一方の前記基板上には所定の表面構造が形成され、該表面構造を含めた基板の表面高さは、前記粗面領域上において前記平担面領域上と同等に若しくはそれよりも高く形成されていることを特徴とする。なお、この場合においても、表面構造を含めた基板の表面高さが、前記粗面領域上において前記平担面領域上よりも高く形成されていることが望ましい。
【0015】
さらに、本発明の別の液晶装置は、前記反射層の上に着色層及び保護層が順次積層され、又は、前記反射層の上に絶縁層が形成され、前記反射層、前記着色層及び前記保護層の厚さの総和、又は、前記反射層及び前記絶縁層の厚さの総和が、前記粗面領域の基準面高さと前記平担面領域の表面高さとの間の段差量と同等に若しくはそれよりも大きくなるように構成されていることを特徴とする。なお、この場合においても、上記各層の厚さの総和が前記粗面領域の基準面高さと前記平担面領域の表面高さとの間の段差量よりも大きく形成されていることが望ましい。
【0016】
本発明において、2枚の前記基板がシール材を介して貼り合わされてなり、前記シール材の内側には基板間隔を規制するための規制手段が配置され、該規制手段の規制寸法は前記シール材の厚さ以下であることが好ましい。規制手段の規制寸法がシール材の厚さ以下であるので、規制手段が平坦面領域上に配置されたりシール材内に配置されてしまっても、規制手段の規制寸法によってシール材の厚さが受ける影響を低減できるので、基板間隔のばらつきを低減することができる。
【0017】
本発明において、前記シール材には、その厚さを規制する別の規制手段が設けられていることが好ましい。別の規制手段によってシール材の厚さを規制することによって液晶装置全体の基板間隔をより高精度に且つ均等に構成できる。ここで、シール材の内側に配置される規制手段の規制寸法は、シール材に設けられた別の規制手段の規制寸法以下である。
【0018】
なお、上記規制手段及び別の規制手段としては、規制寸法を決定する外径を備えた球状若しくは円柱状のスペーサがある。
【0019】
また、本発明の別の液晶装置は、2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置であって、一方の前記基板における他方の基板に対向する表面上に粗面領域と平担面領域とが形成され、前記粗面領域の基準面高さが前記平担面領域の表面高さよりも低くなるように形成され、前記粗面領域上には反射層が形成され、前記平担面領域上に前記シール材が配置され、前記シール材の厚さが、前記粗面領域上における液晶層の厚さと同等に若しくはそれよりも大きくなるように構成されていることを特徴とする。なお、この場合においても、シール材の厚さが、粗面領域上における液晶層の厚さよりも大きいことが望ましい。
【0020】
この発明においても、前記シール材の内側には基板間隔を規制するための規制手段が配置され、該規制手段の規制寸法は前記シール材の厚さ以下であることが好ましい。また、この場合、前記シール材には、その厚さを規制する別の規制手段が設けられていることが好ましい。
【0021】
本発明の電子機器は、上記のいずれかの液晶装置を、好ましくは表示手段として、備えたものである。特に、反射層を備えた消費電力の低い反射型若しくは半透過型の液晶装置を構成できることから、携帯型情報端末、携帯電話、ページャー、携帯時計(腕時計や懐中時計など)などの携帯型電子機器であることが好ましい。
【0022】
次に、本発明の液晶装置の製造方法は、2枚の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、一方の前記基板における他方の前記基板に対向する表面上に、粗面領域と平担面領域とを、前記粗面領域の基準面高さが前記平担面領域の表面高さより低くなるように形成し、一方の前記基板の前記粗面領域上において選択的に形成された表面構造部分の厚さ、及び、他方の前記基板における前記粗面領域に対応する領域上において選択的に形成された表面構造部分の厚さの総和が、前記粗面領域の基準面高さと前記平担面領域の表面高さとの間の段差量と同等に若しくはそれよりも大きくなるように構成し、2枚の前記基板を、前記平担面領域上に配置された前記シール材を介して相互に貼り合わせることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の液晶装置の製造方法は、2枚の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、一方の前記基板における他方の前記基板に対向する表面上に、粗面領域と平担面領域とを、前記粗面領域の基準面高さが前記平担面領域の表面高さより低くなるように形成し、一方の前記基板の前記粗面領域上及び他方の前記基板における前記粗面領域に対応する領域上にそれぞれ表面構造を形成し、2枚の前記基板を、前記平担面領域上に配置されたシール材を介して相互に貼り合わせ、前記シール材の厚さが、前記粗面領域上における液晶層の厚さよりも大きくなるように構成することを特徴とする。
【0024】
本発明において、前記粗面領域及び前記平坦面領域を形成するために、一方の前記基板の表面の一部をマスクで覆った状態で、露出した表面を粗面化する粗面化処理工程を有し、その後、前記マスクを除去することが好ましい。
【0025】
本発明において、前記粗面化処理工程の後に、粗面化された表面を別の方法でさらに処理し、前記粗面領域の表面凹凸形状を変更する工程を有することが好ましい。このようにすることによって、粗面領域の表面凹凸形状を、光学的に好ましい反射面の粗面状態を実現できる形状に近づけることができる。この場合に、粗面領域の表面凹凸形状を変更する工程を上記マスクを除去した状態で施すことによって、粗面領域の基準面高さと平坦面領域の表面高さとの間の段差量を低減することができる。
【0026】
本発明において、2枚の前記基板の一方に基板間隔を規制するための規制手段を配置し、シール材を介して他方の前記基板を貼り合わせ、前記シール材が前記規制手段の規制寸法以上の厚さになるように構成することが好ましい。
【0027】
本発明において、前記規制手段の規制寸法よりも大きな規制寸法を備えた別の規制手段を前記シール材に設け、当該別の規制手段の規制寸法によって前記シール材の厚さを規制した状態で2枚の前記基板を貼り合わせることが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る液晶装置及び電子機器の実施形態について詳細に説明する。
【0029】
[第1実施形態]
図1は本発明に係る液晶装置の第1実施形態における反射基板の構造を模式的に示す概略断面図、図2は反射基板の製造方法の概略を示す工程説明図、図3は第1実施形態を構成する液晶表示パネルを模式的に示す概略断面図である。
【0030】
この液晶表示パネル100は、図3に示すように、ガラス等からなる反射基板10と対向基板20とをシール材31を介して相互に貼り合わせ、このシール材31の内側に液晶30を封入してなるものである。図示例の液晶表示パネル100はパッシブマトリクス方式の反射型カラー液晶パネルを構成した例を示すものである。
【0031】
反射基板10においては、図1に示すように、ガラス等からなる基板素材11の表面上に粗面領域11aと平坦面領域11bとを形成してなる。基板素材11としては、例えば、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、バリウムホウ珪酸ガラス、バリウムアルミノ珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス等を用いることができる。
【0032】
粗面領域11aは基板表面を光学的に粗面化したものであり、平坦面領域11bは粗面領域11aよりも平坦な表面を備えた領域である。粗面領域11aは全体として平坦面領域11bに対して凹むように形成されている。すなわち、粗面領域11aの基準高さは、平坦面領域11bの表面高さよりも段差量Δdだけ低くなるように構成されている。粗面領域11aは微細な山部と谷部が複雑に入り組み、可視光に対して散乱効果を及ぼすように構成されている。
【0033】
ここで、粗面領域11aの基準高さとは、粗面領域11aの表面凹凸を均して得た基準面の高さであり、例えば、山部の頂点の最高値から谷部の底点の最低値までの範囲の中央値、粗面領域11aの所定間隔毎の高さをサンプリングして得た高さデータの単純平均値などであり、種々の統計的な代表高さを有する仮想平面を基準面とすることができる。
【0034】
粗面領域11aの面粗さは、以下の複数のパラメータを用いて把握することができる。
(1)最大高さRy
この最大高さRyは、粗面領域11aにおける最も高い山部の頂上から同領域における最も深い谷部の底までの高低差を表す特徴量である。
(2)算術平均粗さRa
この算術平均粗さRaは、所定の平均線(上記基準面の高さを示す仮想直線、以下同様。)から粗面領域11aの表面形状を表す測定凹凸線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
(3)十点平均粗さRz
この十点平均粗さRzは、所定の平均線から見て、高い順に選択した5つの山部における頂上の高さの平均値と、深い順に選択した5つの谷部における底の深さの平均値との和である。
(4)平均波長Sm
この平均波長Smは、所定の平均線を中央値とする所定幅の不感帯を設定し、この不感帯を超える山部又は谷部の周期の平均波長を表す特徴量である。本実施形態においては、平均線を中心とし、最大高さRyの1%の幅を有する帯状の高さ領域を不感帯として設定した場合について、平均波長Smを規定した。
【0035】
なお、上記の各特徴量については、JIS(日本工業規格)B0601−1994、ISO(International Organization for Standardization)468−1982、ISO3274−1975、ISO4287/1−1984、ISO4287/2−1984、ISO4288−1985に詳述されている。
【0036】
本実施形態において、上記各特徴量の範囲を、最大高さRyが0.2〜3.0μm、算術平均粗さRaが0.02〜0.3μm、十点平均粗さRzが0.1〜2.5μm、平均波長Smが4.0〜60.0μmとすることが好ましい。
【0037】
図1に示す反射基板10は、粗面領域11aの表面上に、アルミニウムや銀等の単体金属、或いは、アルミニウム、銀またはクロム等を主成分とする合金などを素材とし、これらの素材を蒸着法やスパッタリング法等を用いて形成された反射層12を備えている。この反射層12の表面、すなわち反射面は、粗面領域11aの表面凹凸形状を反映した粗面となる。
【0038】
また、この反射層12の表面上には、顔料や染料等を混合した樹脂を印刷法等によって塗布し、フォトリソグラフィ法によってパターニングしてなる着色層13が所定の画素領域毎に形成される。着色層13は、一般に、R(赤)、G(緑)及びB(青)のいずれかに着色された樹脂材料が所定のパターンに配列されたものである。これらの着色層13の上には、アクリル樹脂等からなる透明な保護層14が形成される。保護層14は、着色層13を保護するとともに着色層13間の段差を平坦化するためのものである。
【0039】
図3に示すように、保護層14の表面上にはITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる帯状の透明電極15が複数並列されたパターンにてストライプ状に形成される。そして、これらの透明電極15上にはポリイミドやポリビニルアルコール等からなる配向膜16が形成される。
【0040】
本実施形態においては、図1に示すように、保護層14の表面高さが基板素材11の平坦面領域11bの表面高さよりも高低差Δtだけ高くなるように構成されている。この高低差Δtは、反射層12、着色層13及び保護層14の厚さの総和を上記段差量Δdよりも大きくすることによって確保される。ここで、高低差Δtは0以上であればよいが、実用上は液晶表示パネルのセルギャップ(液晶層の厚さに相当する。)より小さい範囲内にとどめることが好ましい。
【0041】
図2は、上記反射基板10の製造工程の一例を模式的に示すものである。この製造工程においては、図2(a)に示すように、基板素材11の表面の一部に印刷法やフォトリソグラフィ法等によって基板表面の一部のみを被覆する所定パターンのマスク17をレジストで形成する。次に、図2(b)に示すように、マスク17を形成した基板素材11の表面を所定のエッチング液によってエッチングし、マスク17によって被覆されていない露出した表面に粗面11cを形成する。粗面11cは、エッチング液と基板素材11との化学的相対関係によって所定の表面粗さに形成される。
【0042】
次に、図2(c)に示すように、上記マスク17をアルカリ水溶液等によって除去する。さらにその後、図2(d)に示すように、エッチング能を有する研磨液を用いて基板素材11の全面に化学研磨(ケミカルポリッシュ)を施す。この工程におけるエッチングによって、粗面11cは異なる表面粗さを有する粗面領域11aとなり、この粗面領域11a以外の表面部分は平坦面領域11bとなる。また、この工程により粗面領域11aの深さは上記粗面11cよりもさらに深くなり、上記の段差量Δdが得られる。
ここで、図2(b)に示す粗面11cを形成するための最初の粗面化工程と、この工程とは異なる方法又は条件で実施される図2(d)に示す第2の粗面化工程とを順次施すことによって、粗面領域11aの粗面状態を所望の粗面状態、すなわち可視光に対して散乱能を有する表面粗さを備えるとともに、干渉等に起因する着色を防止することのできる不規則な表面凹凸形状を備えるものとすることができる。 最初の粗面化工程としては、上記の湿式エッチングの代わりにドライエッチング法や、サンドブラスト、スクライブ加工等の砥粒加工法などを用いてもよい。この場合、マスクは基板表面上に被着されたレジストその他の樹脂材に限らず、基板表面上に貼着された単層樹脂フィルムやラミネートフィルム、或いは、基板素材から離反した遮蔽板であってもよい。また、第2の粗面化工程としては、ケミカルポリッシングの代わりに単なる湿式エッチングを用いてもよい。さらに、上記のように最初の粗面化工程の後にマスク17を除去して第2の粗面化工程を実施する代わりに、マスク17を残したまま第2の粗面化工程を実施してもよい。以上の各ステップの具体例の内容は後に詳述する。
【0043】
次に、図2(e)に示すように、上記の反射層12及び着色層13を順次形成する。これらの反射層12及び着色層13は、通常、光の反射特性及び着色特性によって予め定められた厚さ範囲内になるように形成される。これは、反射層12については、薄すぎると十分な光反射率を得ることができず、逆に、厚すぎると粗面領域11aの表面粗さを充分に反映した反射面の粗面状態を得ることができなくなるからである。また、着色層13については、薄すぎると所定の色相を得ることができなくなり、逆に、厚すぎると所定の明度を確保することができなくなるからである。
【0044】
次に、図2(f)に示すように、透明な保護層14を形成する。この保護層14は上述のように着色層13の保護と平坦性を得るために形成されるものであるが、本実施形態の場合にはさらに、その表面高さを平坦面領域11bの表面高さよりも高くするために、換言すれば、反射層12、着色層13及び保護層14の厚さの合計を上記段差量Δdよりも大きくするために、適宜に厚さが調整された状態に形成される。
【0045】
最後に、図1に示すように、保護層14の上にスパッタリング法等により透明導電体を被着し、これをフォトリソグラフィ法等を用いてパターニングすることによりストライプ状の透明電極15が形成される。そして、その上にさらに樹脂を塗布し、その後、焼成して樹脂を硬化させてから、例えばラビング処理を行うことによって液晶の初期配向状態を規定するための配向膜16が形成される。
【0046】
図3には液晶表示パネル100の構造を示す。この液晶表示パネル100は、上記のように形成された反射基板10と、対向基板20とをシール材31を介して貼り合わせ、その内側に液晶30を注入して構成される。
【0047】
対向基板20は、基板素材11と同様のガラス等からなる基板素材21と、この基板素材21の反射基板10に対向する表面上にITO等の透明導電体で形成された透明電極22と、上記配向膜16と同様に形成された、透明電極22を被覆する配向膜23とからなる。
【0048】
反射基板10と対向基板20とを貼り合わせるシール材31は、反射基板10の平坦面領域11b上に配置されている。シール材31の内部には球状若しくは円柱状の樹脂材からなる、同じ外径を備えた複数のスペーサ32が混入され、これらのスペーサ32の外径によって平坦面領域11b上における反射基板10と対向基板20との間隔が規制される。
【0049】
一方、シール材31の内側には、液晶30とともに球状若しくは円柱状のスペーサ33が複数配置されている。これらのスペーサ33は、その外径によって粗面領域11a上における反射基板10と対向基板20との間隔を規制するものである。スペーサ33の外径はスペーサ32の外径よりも小さく形成されており、これに対応して、平坦面領域11b上における反射基板10と対向基板20との間隔TSは、粗面領域11a上における反射基板10と対向基板20の間隔(すなわち液晶30の厚さ)TLよりも大きくなっている。
【0050】
より具体的に説明すると、スペーサ32の外径は上記間隔TSと等しく、スペーサ33の外径は上記間隔TLと等しい。そして、間隔TSと間隔TLとの差は上記高低差Δtにほぼ等しくなっている。このように、スペーサ32と33の外径差と高低差Δtとを対応させることによって、セル構造の厚さ寸法に関する整合性を確保することができる。
【0051】
ここで、本実施形態とは異なり、間隔TLが間隔TSよりも大きい場合について考えてみる。この場合においては、セル構造の厚さ寸法に関する整合性を確保するためにはスペーサ33の外径をスペーサ32の外径よりも大きくする必要がある。この場合、スペーサ33が粗面領域11a上に限定的に配置されていれば問題はないが、スペーサ33が平坦面領域11b上に配置されてしまったり、シール材31内に混入してしまったりすると、外径の大きなスペーサ33が誤って配置されてしまった部位において間隔TSが大きくなってしまう。その結果、セルギャップが当該部位の近傍において大きくなり、セルギャップの不均一性を招くことになる。
【0052】
しかしながら、本実施形態では、スペーサ33の外径がスペーサ32の外径よりも小さいので、上記のように間隔TSが大きくなることはなく、シール材31の形成部位に近い液晶表示領域の周縁部においてセルギャップが不均一になることを防止できる。
【0053】
実際には、図3に示すように、反射基板10の粗面領域11a上において保護層14の表面上には透明電極15及び配向膜16が存在し、対向基板20において基板素材21の表面上には透明電極22及び配向膜23が存在する。一方、反射基板10の平坦面領域11b上には透明電極15又はこの透明電極15とともに形成されたダミー電極15’が存在している。したがって、基板素材11,21が基本的に平板であるとすれば、間隔TSと間隔TLとの差は、上記高低差Δtに配向膜16、透明電極22及び配向膜23の厚さの合計を加えたものになり、したがって、スペーサ32とスペーサ33の外径差もまた高低差Δtに配向膜16、透明電極22及び配向膜23の厚さの合計を加えた値にすればよい。
【0054】
ただし、透明電極22の厚さは数ミクロン程度の間隔TLに較べて0.05μm程度ときわめて小さく、また、配向膜16,23の厚さは透明電極22と同様に0.05μm程度ときわめて小さい上に、比較的柔らかいためにスペーサ33によって押しつぶされることから実質的にはさらに薄くなる。したがって、本実施形態の場合、スペーサ32の外径とスペーサ33の外径との差を高低差Δtと等しくしても、実質的にはセルギャップの不均一性等の問題を生ずることがない。
【0055】
対向基板20の外面上には、位相差板34及び偏光板35が順に配置されている。ここで、位相差板34及び偏光板35はその順に対向基板20の基板素材21の外面上に貼着されることが好ましい。
【0056】
上記実施形態における各部材の厚さとしては、例えば、基板素材11,21が0.3〜1.2mm、段差量Δdが1.3〜1.5μm、反射層12の厚さが0.1〜0.3μm、着色層13の厚さが1.0〜1.2μm、保護層14の厚さが1.8〜2.2μm、透明電極15の厚さが0.13〜0.17μm、配向膜16、透明電極22及び配向膜23の厚さがいずれも0.04〜0.06μm程度である。また、このときの間隔TS(スペーサ32の外径)は5.5〜5.9μm、間隔TL(スペーサ33の外径)は3.55〜3.95μmである。
【0057】
このような厚さ条件においては、上記粗面領域11aの粗面状態は、最大高さRyが約1μm以下、算術平均粗さRaが約0.1μm、平均波長Smが約10〜20μmであることが好ましく、特に平均波長Smは12〜13μmであることが望ましい。
【0058】
上記実施形態の液晶表示パネル100を多数個取りの大判パネルを分割して製造する場合における複数の反射基板10に相当する大判基板10Mの平面構造を図6に示す。また、この大判基板10Mを用いた製造工程の概略を図9に示す。
【0059】
多数個取りの製造工程において形成される反射基板10Mにおいては、大判の基板素材に上記の加工が施されることにより、その表面上に複数の粗面領域11aが形成され、これらの粗面領域11aの周囲を平坦面領域11bが取り囲むように構成される。次に、基板素材の粗面領域11a上にそれぞれ上記の反射層12、着色層13、保護層14、透明電極15及び配向膜16からなる表面構造が形成される。
【0060】
また、平坦面領域11bには、製造工程において用いられるアライメントマーク18,19や工程管理用のマークなどが形成される。これらのマークが平坦面領域11bに形成されることにより、マークの視認性を向上させることができ、基板の位置決めや識別を容易に行うことができる。上記の各マークは、基板素材の表面上に上記の表面構造のいずれかの層を形成するのと同時に同材質にて形成されることが好ましい。例えば、上記マークは反射層や透明電極と同時に同材質にて形成される。
【0061】
次に、図9に示すように、上記表面構造の最上部の配向膜にラビング処理を施す。その後、上記スペーサ32を混入したシール材31が、大判基板10Mの平坦面領域11b上に、粗面領域11aを取り囲むように印刷法(例えばフレキソ印刷)によって形成される。ここで、液晶注入口31aは液晶を注入するための開口部である。
【0062】
その後、反射基板10の表面上に上記のスペーサ33を散布し、スペーサ33が粗面領域11aの表面構造上に平均的に分散配置されるようにする。ここで、スペーサ33はスペーサ32よりも外径が小さいので、スペーサ33を図示しないスペーサ散布装置により大判基板10M上に均一に分散させたとき、スペーサ33が平坦面領域11b上やシール材31上に散布されても、上述のように、スペーサ33による基板貼り合わせの不具合、すなわちスペーサ33によってシール材31の厚さTS(図3参照)がスペーサ32の外径よりも大きくなる事態は生じない。
【0063】
一方、複数の上記対向基板20を含む対向側大判基板が用意され、その基板素材の表面上に上記の透明電極22及び配向膜23からなる表面構造が形成される。そして、その対向側大判基板を、上記の大判基板10Mの表面に対して、表面構造の形成された表面を対向させるようにして重ね合わせ、シール材31を介して貼り合わせる。これによって大判パネルが形成される。
【0064】
図6に示す大判基板10Mが上記の対向側大判基板と貼り合わせられて形成された大判パネルは、図示一点鎖線で示す分割線10Tに沿って例えばスクライブブレイク法等により短冊状に分割(1次ブレーク)され、上記液晶注入口31aが露出される。そして、露出した液晶注入口31aから液晶の注入を行う。その後、液晶注入口31aは紫外線硬化型の樹脂等によって封鎖された後、図6に示す分割線10Lに沿って再度分割され、図3に示す液晶表示パネル100の形状が得られる。
【0065】
本実施形態においては、反射基板10の粗面領域11aが平坦面領域11bよりも段差量Δdだけ低く形成されているが、反射層12、着色層13及び保護層14の厚さをΔdよりも大きくすることによって、粗面領域11a上の液晶30の厚さである間隔TLがシール材31の厚さである間隔TSよりも小さくなるように構成している。したがって、スペーサ33の外径をシール材31の厚さ或いは間隔TSよりも小さくすることができ、その結果、スペーサ33の散布時において平坦面領域11b上にシール材31の形成部位にスペーサ33が配置されたり、シール材31上に乗り上げたりしたときにおいても、反射基板10と対向基板20との間隔がシール材31の形成部位の近傍で大きくなることがない。よって、液晶表示パネルのセルギャップの均一性を向上させることができる。
【0066】
[第2実施形態]
次に、図4を参照して本発明に係る液晶装置の第2実施形態について説明する。この実施形態の液晶表示パネル200は、上記第1実施形態の液晶表示パネル100とほぼ同様の構造を有するものであるが、MIM(金属−絶縁体−金属)型の2端子非線形素子をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス方式のモノクロ液晶パネルを構成した例を示すものである。ここで、図4において、図3に示される第1実施形態の液晶表示パネル100と同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。
【0067】
反射基板10には、上記と同様の粗面領域11a及び平坦面領域11bが形成され、粗面領域11aの表面上には上記と同様の反射層12が形成され、その上に絶縁層44が形成されている。絶縁層44はSiO2やTiO2等の無機硬質皮膜又はアクリル樹脂であることが好ましい。絶縁層44は1.5〜2.5μm程度の厚さに形成され、この厚さは、粗面領域11aの基準面の平坦面領域11bの表面位置からの深さを示す段差量Δd(例えば1.3〜1.5μm)を上回るので、絶縁層44の表面高さは平坦面領域11bの表面よりも高い位置に形成される。
【0068】
一方、この実施形態の対向基板20においては、基板素材21の表面上にTa等からなる走査線(配線)45が透明電極15と直交する方向に複数本並列形成されている。各走査線45は、MIM素子その他の2端子非線形素子等からなるスイッチング素子46を介して、画素毎にITO等の透明導電体により形成された対向電極47に接続されている。ここで、スイッチング素子45は、例えば金属Taからなる走査線の一部と、陽極酸化等によって形成されたTa2O5からなる絶縁膜と、CrやITO等の導電体とのMIM接合構造によって構成される。
【0069】
この実施形態においても、第1実施形態と同様に絶縁層44の表面が平坦面領域11bの表面高さよりも高く形成されていることにより、粗面領域11a上における液晶30の厚さである間隔TLよりも平坦面領域11b上におけるシール材31の厚さである間隔TSの方が大きく形成されているので、スペーサ33が平坦面領域11a上やシール材31上に散布されても、間隔TSが影響を受けることがなく、支障なく液晶表示パネルを構成することができる。
【0070】
なお、上記構造において、反射基板10の表面構造を第1実施形態と同様のカラーフィルタを有する構造としてもよい。また、本実施形態では2端子非線形素子であるMIM素子をスイッチング素子として用いているが、例えば3端子非線形素子であるTFT(薄膜トランジスタ)その他の適宜のスイッチング素子を用いても構わない。さらに上記構造において、対向基板20の表面構造を第1実施形態と同様のストライプ状の透明電極を有するパッシブマトリクス方式の構造としてもよい。
【0071】
[第3実施形態]
次に、図5を参照して本発明に係る液晶装置の第3実施形態について説明する。この第3実施形態の液晶表示パネル300は、第1実施形態の液晶表示パネル100と同様のパッシブマトリクス方式のモノクロ液晶パネルであるが、半透過型のパネル構造を有し、パネル背後にバックライト50が配置された状態で用いられるものである。
【0072】
本実施形態の反射基板10においては、粗面領域11aの表面上に形成された反射層42に、画素領域(透明電極15と透明電極22とが交差する領域)毎にスリット(開口)42aが形成されている。反射層42の上には、第2実施形態の絶縁層44と同材質の絶縁層49が形成されている。ここで、絶縁層49は第2実施形態の絶縁層44よりも薄く、その結果、反射層42と絶縁層49の厚さの和は段差量Δdよりもやや小さくなっている。
【0073】
一方、対向基板20においては、先の実施形態と同様の透明電極22の表面上に上記絶縁層44と同材質の絶縁層48が形成され、この絶縁層48の上に先の実施形態と同様の配向膜23が形成されている。または、絶縁層48の上に透明電極22、更に配向膜23を形成してもよい。絶縁層48は、反射層42、絶縁層47及び絶縁層48の厚さの合計が段差量Δdよりも大きくなるように、予め設定された厚さに形成される。
【0074】
本実施形態では、バックライト50において、LED(発光ダイオード)等の光源51から放出された光が反射板52によって導光板53の端面に集められ、導光板53に導入された後、導光板53の光変調構造によって、導光板53の前面からほぼ均一に出射される。この光は反射層42のスリット42aを通過して液晶中を通り、対向基板20を経て前方へ進む。したがって、本実施形態の液晶表示パネルは通常の反射型パネルと同様に外光で表示を視認できるとともに、暗所ではバックライトの光で表示を見ることができる。
【0075】
本実施形態では、粗面領域11a上に形成された反射層42及び絶縁層49の厚さの合計は段差量Δdよりも小さくなっているが、反射層42及び絶縁層49にさらに対向基板20に形成された絶縁層48を加えた厚さの合計が段差量Δdよりも大きくなるように構成されているので、粗面領域11a上の液晶30の厚さに相当する反射基板10と対向基板20との間隔TLは、平坦面領域11b上の反射基板10と対向基板20の間隔TSよりも小さくなっており、同様に、スペーサ33の外径がスペーサ32の外径よりも間隔TSと間隔TLとの差の分だけ小さくなっている。したがって、先の実施形態と同様に、スペーサ32が平坦面領域11b上に配置されてもセルギャップには影響しない。
【0076】
なお、この第3実施形態において、反射基板10の絶縁層の代わりに第1実施形態と同様の着色層及び保護層からなるカラーフィルタを形成してもよい。また、本実施形態において、第2実施形態と同様のスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式のパネル構造としてもよい。
【0077】
[反射基板の加工方法]
次に、図7を参照して上記各実施形態に用いることのできる反射基板の加工方法の一例について説明する。この例は、基板素材としてアルミノ珪酸ガラスを用いた場合を示すものである。
【0078】
図7(a)は基板素材110の拡大した断面構造を模式的に示す。基板素材110は、網目状に構成された第1構成材111と、この第1構成材111の網目部分を埋めるように存在する第2構成材112とを有する。ここで、第1構成材111は、例えば珪酸と酸化アルミニウムとの共重合体によって構成され、第2構成材112は、例えば酸化マグネシウム等によって構成される。
【0079】
まず、上記の基板素材110の表面に、洗浄を兼ねたエッチングが施される。具体的には、基板素材110を、例えば25℃の5wt%程度のフッ化水素酸水溶液に5秒間浸漬する。
【0080】
次に、図7(b)に示すように、所定のマスク材170を基板素材110の表面上の所定位置に形成する。マスク材170は、上記のようにフォトレジストその他の各種樹脂、フィルム材等によって構成される。そして、30wt%のフッ化水素酸水溶液の酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの過飽和溶液を温度25℃とし、この溶液中に基板素材110を30秒程度浸漬する。
【0081】
この処理によって、上記の網目状の第1構成材111のうちの酸化アルミニウムが局在する部分に過飽和溶液中の酸化アルミニウムが析出するとともに、第2構成材112のうちの酸化マグネシウムが局在する部分に過飽和溶液中の酸化マグネシウムが析出する。これらの酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムによって、図7(c)に示すようなネットワーク構造113が形成される。
【0082】
一方、処理液中において過飽和となっていない成分、すなわち上記酸化アルミニウム及び酸化マグネシウム以外の成分、によって形成されている基板素材110の部分が、処理液中のフッ化水素酸によって侵食される。そしてこの結果、基板素材110の上記ネットワーク構造113が形成された部分以外の部位に谷部114が形成される。
【0083】
なお、以上のように行われるエッチング処理を以下、単に第1の粗面化工程という。この工程により、例えば、基板素材110表面からの深さが約0.5μm、算術平均粗さRaが約0.04μm、平均波長Smが約3μmの粗面が形成される。この第1の粗面化工程においては、上記方法の代わりに、上記マスク材170や金属マスク等を用いて微細な研磨粉を吹き付け、これらの研磨粉によって基板素材110の表面を粗面化してもよい。研磨粉の粒度や材質或いは吹き付け圧は、上記のように所望の表面粗さ状態が得られるように適宜に選定される。
【0084】
続いて、図7(d)に示すように、マスク材170が除去される。マスク材170の除去はマスク材の材質によって適宜に行われ、例えばフォトレジストに対してはアルカリ水溶液によって容易に除去することができる。
【0085】
次に、上記のようにマスク材170が除去された基板素材110の表面全体に対して湿式エッチングが施される。例えば、50wt%のフッ化水素酸と、40wt%のフッ化アンモニウム水溶液とが重量比1:3で混合された溶液が用意され、これを25℃としたものに基板素材110を20秒程度浸漬する。このような処理によって、上記ネットワーク構造113が除去されるとともに、上記谷部114間に形成された微細な突起部が均され、より滑らかな山部と谷部とが不規則に配列された粗面領域110aが形成される。一方、上記マスク170によって被覆されていた部分が平坦面領域110bとなる。 この工程によって、深さ1.3〜1.5μm、算術平均粗さRaが0.07〜0.1μm、平均波長Smが10〜15μmの粗面が形成される。
【0086】
なお、この処理を以下、単に第2の粗面化処理という。この第2の粗面化処理においては、上記溶液を処理液としたポリッシング装置を用いたケミカルポリッシング(化学的研磨)を行ってもよい。このようにすると、マスク170を除去した表面部位、すなわち平坦面領域11bの平坦性(平滑性)を保ったまま、良好な粗面領域11aを形成することが可能になる。
【0087】
上記の第1の粗面化処理と、第2の粗面化処理とを相互に異なる方法及び条件(例えば、マスク170の有無、エッチング液の成分の相違などを有する態様)で行うことによって、上述のように適度な表面粗さ(最大粗さRy、算術平均粗さRa、十点平均粗さRz、平均波長Sm)を備えた粗面領域11aを形成することができる。特に、第1の粗面化処理において、不規則なネットワーク構造113及びこれに整合した谷部114を形成するとともに、第2の粗面化処理において基板素材110全体のエッチングを行うことにより、当該ネットワーク構造113を除去するとともに谷部114に基づく凹凸構造を滑らかにしているので、全体として適度な凹凸高さや凹凸周期を備えた粗面によって可視光を適度に散乱させることができるとともに、不規則な凹凸構造によって液晶表示パネルの表示画像の着色を防止することができる。
【0088】
この方法によれば、第1の粗面化処理においてのみマスク170を形成した状態で処理を行い、マスク170を除去してから第2の粗面化処理を施すようにしているので、所望の表面粗さ状態を得るために必要な、粗面領域110aの基準面と平坦面領域110bの表面との間の段差量Δdを低減することができる。この段差量Δdの最適範囲としては1.0〜2.0μmであることが好ましく、特に1.3〜1.5μmであることが望ましい。ここで、段差量Δdが上記範囲を下回ると、粗面領域11aの表面粗さ状態を良好に形成することが困難になり、反射面の粗面状態の不良により、表示画像の着色或いは背景や照明の映りこみによって視認性が低下する。また、段差量Δdが上記範囲を上回ると、反射基板の表面構造を厚く形成しなければならなくなるので、生産効率が悪化する。
【0089】
次に、上記とは異なる別の反射基板の加工方法の例について図8を参照して説明する。この方法においては、基板素材310としてソーダライムガラスを用いた場合を例示する。
【0090】
基板素材310は、図8(a)に示すように、上記と同様に網目状の第1構造材311と、第1構造材311の網目間を埋めるように存在する第2構造材312とを有する。ここで、基板素材310においては、第1構造材311が珪酸で構成されている一方、第2構造材312がアルカリ金属やアルカリ土類金属によって構成されている。
【0091】
まず、上記の基板素材310の表面に対して洗浄を兼ねたエッチングが施される。具体的には、基板素材310が25℃の5wt%フッ化水素酸水溶液に5秒程度浸漬される。次に、図8(b)に示すように、基板素材310の表面上に図7に示す例と同様のマスク材370を形成する。
【0092】
次に、フッ化水素酸が30wt%、水素二フッ化アンモニウムが45wt%含まれる処理液中に、基板素材310を25℃で15秒間浸漬する。この処理液においては、図8(c)に示すように、第1構造材311を溶解させる速度よりも第2構造材312を溶解させる速度の方が速い。その結果、上記の処理液に浸漬させることによって、最終的に基板素材310の表面には、図8(d)に示すように、第1構造材311に対応した山部と第2構造材312に対応した谷部とを備えた凹凸構造が所定の表面粗さ状態になるように形成される。
【0093】
[電子機器]
最後に、上記液晶表示パネルを備えた電子機器の実施形態について説明する。図10は、上記各実施形態の液晶表示パネルを内蔵する電子機器の一例である携帯型情報端末500を示すものである。この情報端末500は、マイクロプロセッサユニット、記憶ユニット、通信ユニットを内蔵した本体部510と、この本体部510に対して回動可能に取り付けられた表示部520とから構成されている。本体部510には、各種の入出力端子と、キーボードとが設けられている。また、表示部520には、上記各実施形態で説明した液晶表示パネル100(或いは200,300)が内蔵される。液晶表示パネル100の表示面には、本体部510からの映像信号に応じた適宜の画像が表示される。
【0094】
本発明は任意の電子機器に適用できるものであるが、特に、上記のような情報端末の他に、携帯電話、ページャー、腕時計、電卓などの各種の携帯型電子機器、可搬型電子機器に上記液晶表示パネルを用いることが好ましい。
【0095】
尚、本発明の電気光学装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0096】
例えば、上記反射基板の段差量Δdを解消してセルギャップよりもシール材を厚くするための構造(上記カラーフィルタや絶縁層に相当する表面構造部分)は上記の構造に限らず、液晶装置の動作に支障を与えない範囲で適宜の組成、構造及び寸法に構成することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、基板表面に形成した粗面領域上の基板間隔を平坦面領域上の基板間隔と同等に、若しくはそれよりも小さくすることができるので、液晶装置の反射層上における基板間隔の均一性を容易に得ることができる。また、粗面領域と平坦面領域との高低差をより自由に形成できるので、好ましい粗面領域の粗面状態をより容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の第1実施形態における反射基板の構造を示す縦断面図である。
【図2】第1実施形態における反射基板の製造方法を概略を示す工程説明図(a)〜(f)である。
【図3】第1実施形態の液晶表示パネル100の構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る液晶装置の第2実施形態である液晶表示パネル200の構造を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る液晶装置の第3実施形態の液晶表示パネル300の構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る液晶表示パネルを多数個取り方式で製造する場合の大判基板の平面構造を模式的に示す概略平面図である。
【図7】本発明に係る液晶表示パネルにおける反射基板の加工方法を示す工程説明図(a)〜(e)である。
【図8】本発明に係る液晶表示パネルにおける反射基板の別の加工方法を示す工程説明図(a)〜(e)である。
【図9】本発明に係る多数個取り方式の製造方法の概略の工程手順を示す概略フローチャートである。
【図10】本発明に係る液晶装置を内蔵した電子機器の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 反射基板
11 基板素材
12 反射層
13 着色層
14 保護層
15 透明電極
16 配向膜
20 対向基板
21 基板素材
22 透明電極
23 配向膜
44,48,49 絶縁層
Claims (6)
- 2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置であって、
一方の前記基板における他方の基板に対向する側に形成された反射層と、
前記反射層上に形成された着色層と、
前記着色層を保護するための保護層とを備え、
一方の前記基板における他方の基板に対向する側には平担面領域と粗面領域とが形成されており、
前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、
前記粗面領域の全体は、一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成され、
前記着色層および前記保護層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする液晶装置。 - 2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置であって、
一方の前記基板における他方の基板に対向する側に形成された反射層と、
前記反射層上に形成された絶縁層とを備え、
一方の前記基板における他方の基板に対向する側には平担面領域と粗面領域とが形成されており、
前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、
前記粗面領域の全体は、一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成され、
前記絶縁層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1又は2に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
- 2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置の製造方法であって、
一方の前記基板における他方の前記基板に対向する側に、粗面領域と平坦面領域とを、前記粗面領域が一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成する工程と、
一方の前記基板における他方の基板に対向する側に反射層を形成する工程と、
前記反射層上に着色層を形成する工程と、
前記着色層を保護するための保護層を形成する工程と、
2枚の前記基板を、シール材を介して貼り合わせる工程とを備え、
前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、前記着色層および前記保護層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 2枚の基板をシール材を介して貼り合わせ、該シール材の内側に液晶を配置してなる液晶装置の製造方法であって、
一方の前記基板における他方の前記基板に対向する側に、粗面領域と平坦面領域とを、前記粗面領域が一方の前記基板において前記平坦面領域に対して凹むようにエッチングにより形成する工程と、
一方の前記基板における他方の基板に対向する側に反射層を形成する工程と、
前記反射層上に絶縁層を形成する工程と、
2枚の前記基板を、シール材を介して貼り合わせる工程とを備え、
前記平坦面領域には、前記シール材が配置され、その厚さを規制するスペーサが設けられ、前記絶縁層は、前記粗面領域内のみに形成されてなることを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項4又は5において、前記粗面領域及び前記平坦面領域を形成するために、一方の前記基板の表面の一部をマスクで覆った状態で、露出した表面を粗面化する粗面化処理工程と、前記粗面化処理工程の後、前記マスクを除去する工程と、を具備することを特徴とする液晶装置の製造方法。
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