JP3744487B2 - 車両のスライドドア開位置保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のスライドドア開位置保持装置に関し、特に、全開位置より手前の中間位置でスライドドアを保持できるようにしたスライドドア開位置保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
商用車等において、大型荷物の荷扱いをする場合等にはスライドドアを可能な限り大きく開いてスムーズな荷扱いを行いたいとする要請がある。一方、乗員の乗降時にスライドドアを必要以上に大きく開くことは、ドアの開け閉めに過度な労力を要するという問題がある。
【0003】
ここで、特許文献1には、スライドドアの窓開口を開けた状態でドア開閉を行った場合の物体の挟み込みを防止するために、上記窓開口の窓ガラスを下降させた状態でスライドドアを開放すると、スライドドアが全開位置よりも手前の中間位置まで開いたときにスライドドアに設けられたラッチが、車体に設けられた中間ストライカに係合して、スライドドアの全開放が規制されるようにしたスライドドアのストッパ機構が示されている。
【特許文献1】
特開2001−277855
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に記載のストッパ機構は、ラッチと中間ストライカが係合した状態で、ラッチは一方の係合解除方向への回動が禁止されているだけなので、傾斜地ではスライドドアの閉方向への移動に伴いラッチと中間ストライカとの係合が解除されてしまい、スライドドアを中間位置で保持しておくことができなかった。
【0005】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、全開規制されたスライドドアを確実に中間位置で保持できる車両のスライドドア開位置保持装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本第1発明では、車体に設けられ、第1位置と第2位置に移動可能に設けられた車体側係合装置(34,5,73)と、車両のスライドドア(D)に設けられ、車体側係合装置(34,5,73)が第1位置にあるときは、スライドドア(D)が全開位置より手前の中間位置まで開いたときに作動してスライドドア(D)の閉方向および開方向への移動を規制するように車体側係合装置(34,5,73)に係合し、車体側係合装置(34,5,73)が第2位置にあるときは、スライドドア(D)が上記中間位置まで開いても車体側係合装置(34,5,73)と結合せず、スライドドア(D)が上記中間位置を越えて開くことを許容するドア側係合装置(2,4,S)を備え、かつ上記ドア側係合装置(2,4,S)は、車体側係合装置(34,5)が上記第1位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開くと作動してスライドドア(D)の閉方向への移動を規制するように車体側係合装置(34,5)に係合し、車体側係合装置(34,5)が上記第2位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開いても作動せずスライドドア(D)の閉方向への移動を規制しない閉方向規制装置(2)と、車体側係合装置(34,5)が第1位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開くと車体側係合装置(34,5)に当接し、スライドドア(D)が中間位置を越えて開くことを規制し、車体側係合装置(34,5)が第2位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開いてもドア側係合装置(34,5)に当接せず、スライドドア(D)が中間位置を越えて開くことを許容する開方向規制装置(4,S)とを備えている。
【0007】
本第1発明において、乗員の乗降時等には車体側係合装置を第1位置へ移動させておくことによりスライドドアの開放を全開位置より手前の中間位置で規制することができ、ドアの全開規制を任意に行うことができる。この時、ドア側係合装置が車体側係合装置に係合してスライドドアは中間位置に保持されるから、傾斜地でスライドドアが閉鎖方向へ移動してしまうおそれはない。大型荷物の荷扱いをする場合等には車体側係合装置を第2位置へ移動させておけば、スライドドアを全開位置側ヘ開放させることができ、スムーズな荷扱いが可能となる。
【0008】
本第2発明では、上記ドア側係合装置(2,4,S)は、車体側係合装置(34,5)が上記第1位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開くと作動してスライドドア(D)の閉方向への移動を規制するように車体側係合装置(34,5)に係合し、車体側係合装置(34,5)が上記第2位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開いても作動せずスライドドア(D)の閉方向への移動を規制しない閉方向規制装置(2)と、車体側係合装置(34,5)が第1位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開くと車体側係合装置(34,5)に当接し、スライドドア(D)が中間位置を越えて開くことを規制し、車体側係合装置(34,5)が第2位置にあるときは、スライドドア(D)が中間位置まで開いてもドア側係合装置(34,5)に当接せず、スライドドア(D)が中間位置を越えて開くことを許容する開方向規制装置(4,S)とを備えている。
【0009】
本第2発明では、上記車体には全開係合部材(34)が設けられており、スライドドア(D)が全開位置まで開くと、ドア側係合装置(2)が作動してスライドドア(D)の閉方向への移動を規制するように全開係合部材(34)に係合する。
【0010】
本第3発明では、上記ドア側係合装置(2)は、車体側係合装置(5)が第2位置にあるときにスライドドア(D)が全開位置まで開くと作動して、スライドドア(D)の閉方向への移動を規制するように車体側係合装置(5)に係合する。
【0011】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は請求項1,2および4に対応するものである。図1には開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁スライド案内部の平面図を示し、図2にはその垂直断面図を示す。スライドドアD(図2)の下縁から車両内方へ向けて突設されたステーSの先端には、水平面内で回動自在にブラケットBが結合されており、ブラケットBには、車両前後方向(図1の左右方向)へ延びるロアガイドレールGL内に位置してこれに沿って転動する水平ローラ11と、ドア荷重を支持してステップパネルSP下方のロッカパネルRP上を転動する垂直ローラ12が設けられている。
【0013】
上記ステーSにはラッチ2が設けられている。ラッチ2は一端がステーS上に立設された支軸21により水平面内で回動自在に支持されており、その他端には、後述するストライカピン34を受け入れてこれと係合する切欠き22が形成されている。ラッチ2は図略のバネ部材によってその切欠き22を斜め後方へ向けた姿勢(図1中の鎖線)に付勢されている。ラッチ2の切欠き22形成部とは反対側の外周には係止凸部24が形成されて、これに、ステーにS設けられたラチェット25の先端が係止されている。ラチェット25は略L字形の板体で、その屈曲部がステーSに設けた支軸251に回転自在に支持されている。そして、ラチェット25の鉤型に屈曲した先端が係止凸部24の一端に係止されるとともに、基端には、ドアハンドルから至った操作ケーブル26が連結されている。なお、ラチェット25は図略のバネ部材によってラッチ2の係止凸部24と係止する方向へ回転付勢されている。そしてラッチ2、ラチェット25およびこれらを付勢する上述のバネ部材により本発明の閉方向規制装置が構成されている。
【0014】
ステップパネルSPの下面には旋回アーム3が設けられている。旋回アーム3はその基端31が、ステップパネルSPに立設された支軸32(図1)に水平旋回可能に結合されており、ステップパネルSP外縁に沿って車両前方へ向く中間保持位置(図1の実線)と、ステップパネルSP外縁に沿って車両後方へ向く全開保持位置(図1の鎖線)とに旋回可能である。旋回アーム3の先端33にはストライカピン34が下方へ向けて立設されており(図3)、旋回アーム3が中間保持位置に旋回させられた時にはストライカピン34は相対的に車両前方の、ドア開放行程の中間位置に位置させられ、旋回アーム3が全開保持位置に旋回させられた時にはストライカピン34は相対的に車両後方の、ドア開放行程の全開位置に位置させられる。旋回アーム3の中間部には側方へ突出する支持壁35が形成されて、ここにストッパ用のゴムブロック36が接合されている。ゴムブロック36は旋回アーム3が第1位置に旋回させられた時には相対的に車両外方(図1の上方)に位置させられ、旋回アーム3が第2位置に旋回させられた時には相対的に車両内方に位置させられる。そして旋回アーム3、ストライカピン34、およびゴムブロック36により本発明の車体側係合装置が構成されている.
【0015】
このような構造において、スライドドアDを全開位置より手前の中間位置で止めたい場合には、手で旋回アーム3を図1の実線で示す第1位置に旋回させておく。スライドドアDを開放操作すると、スライドドアDが中間位置に至った時に、ステーSの後端縁がゴムブロック36に当接してそれ以上の開放が規制される。すなわちステーSが本発明の開方向規制装置を構成している。またこの時、ステーSに設けたラッチ2の、後方へ向く切欠き22内に旋回アーム3上のストライカピン34が進入する。ストライカピン34が進入したラッチ2はその切欠き22が車両内方を向くまで回動し(図1の実線)、ラチェット25がラッチ2の係止凸部24に係止されてラッチ2の戻り回動が規制され、スライドドアDの閉方向への移動が規制される。これにより、スライドドアDは中間位置で保持される。なお、スライドドアDのドアハンドルをドア閉鎖方向へ引くことにより、操作ケーブル26を介してラチェット25がラッチ2への係止状態を解消するように回動させられて(図1の鎖線)ラッチ2が回動可能となり、スライドドアの閉方向への移動の規制が解消される。
【0016】
スライドドアDを全開位置まで開放したい場合には、手で旋回アーム3を第2位置に旋回させておく(図1の鎖線)。スライドドアDを開放操作すると、ステーSは中間位置を越えて全開位置へ至り、ステーSの後端縁が車体に設けられた図略のストッパに当接してそれ以上の開放が規制される。またこの時、ラッチ2の切欠き22内に、後方を向いた旋回アーム3上のストライカピン34が進入する。ストライカピン34が進入したラッチ2はその切欠き22が車両内方を向くまで回動し、ラチェット25がラッチ2の係止凸部24に係止されてラッチ2の戻り回動が規制され、スライドドアDの閉方向への移動が規制される。これにより、スライドドアDは全開位置で保持される。なお、スライドドアDのドアハンドルをドア閉鎖方向へ引くことにより、操作ケーブル26を介してラチェット25がラッチ2への係止状態を解消するように回動させられてラッチ2が回動可能となり、スライドドアDの閉方向への移動規制状態が解消される。
【0017】
(第2実施形態)
本実施形態は請求項1〜3に対応するものである。図4において、スライドドアD(図2参照)に設けたステーSには第1実施形態と同様の、切欠き22を形成したラッチ2が設けられ、その前縁(紙面向こう側)下方にはストッパ4がその板面を垂直に位置させて突設されている。またステーSには第1実施形態で説明したのと同様のラチェット25(図1参照)とバネ部材が付設されている。そしてラッチ2、ラチェットおよびバネ部材により本発明の閉方向規制装置が構成されており、ストッパ4により本発明の開方向規制装置が構成されている。一方、ステップパネルSP(図5)の下面にはドア開放行程の中間位置に、跳ね上げ可能な係合板5が垂直姿勢(第1位置)で設けられている。すなわち、係合板5はその上端が、ステップパネルSP下面に接合された基板51に設けた回転軸52に固定されており、回転軸52周りに配設したバネ部材53によって跳ね上げ方向へ付勢されている。なお、係合板5の板面にはクッションゴム54(図6)が接合してある。一方、ロッカパネルRP上には係止片6が設けられており、係合板5はその下端51が係止片6の溝部61内に嵌合して垂直姿勢に保持されている。係止片6は側面視で略L字形をなし(図6)、その屈曲部が、ロッカパネルRP上の支持金具62に設けた回転軸63に固定されている。係止片6の垂直部64は把手となっており、上記溝部61は係止片6の水平部65の基端上面に形成されている。また、水平部65の上面は先端に向けて下り傾斜する斜面となっている。なお、係止片6は回転軸63に付設されたバネ部材65(図5)によって、溝部61が係合板下端51と嵌合する方向へ付勢されている。そして、係合板5、バネ部材53、クッションゴム54、係止片6、バネ部材65により本発明の車体側係合装置が構成されている。
【0018】
このような構造において、スライドドアDを開放操作すると、スライドドアDがドア開放行程の中間位置に至った時に、ステーSのストッパ4がステップパネルSPに設けた係合板5に当接してそれ以上の開放が規制されるとともに、ステーSに設けたラッチ2の切欠き22内に係合板5の側縁55が相対的に進入する(図5)。側縁55が進入したラッチ2はその切欠き22が車両内方を向くまで回動し、ラチェット25(図1)がラッチ2の係止凸部24に係止されてラッチ2の戻り回動が規制され、スライドドアDの閉方向への移動が規制される。これにより、スライドドアDは中間位置で保持される。なお、スライドドアDのドアハンドルをドア閉鎖方向へ引くことにより、操作ケーブル26(図1)を介してラチェット25がラッチ2への係止状態を解消するように回動させられてラッチ2が回動可能となり、スライドドアDの閉方向への移動規制状態が解消される。
【0019】
スライドドアDを全開位置まで開放したい場合には、手で係止片6の垂直部64をバネ部材65の付勢力に抗して押して(図6の矢印)水平部65を下方へ回動させる。これにより、係合板5の下端51が溝部61から脱し、バネ部材53の付勢力によって係合板5は上方のステップパネルSP下面に沿う位置(第2位置)へ跳ね上げられる(図7、図8)。スライドドアDを開放操作すると、ラッチ2およびストッパ4は跳ね上げられた係合板5の下方を通過し、スライドドアDは中間位置を越えて全開位置へ至る。するとステーSの後端縁が車体に設けられた図略のストッパに当接してそれ以上の開方向への移動が規制される。またこの時、ステーSに設けたラッチ2の切欠き22内に、ドア全開位置の車体側に設けた本発明の全開係合部材を構成する図略のストライカピンが進入する。ストライカピンが進入したラッチ2はその切欠き22が車両内方を向くまで回動し、ラチェット25(図1)がラッチ2の係止凸部24に係止されてラッチ2の戻り回動が規制され、スライドドアDの閉方向への移動が規制される。これにより、スライドドアDは全開位置で保持される。なお、スライドドアDのドアハンドルをドア閉鎖方向へ引くことにより、操作ケーブル26(図1)を介してラチェット25がラッチ2への係止状態を解消するように回動させられてラッチ2が回動可能となり、スライドドアDの閉方向への移動規制が解消される。
【0020】
(第3実施形態)
本実施形態は請求項1および3に対応している。図9において、スライドドアD(図2参照)に設けたステーSには第1実施形態と同様の、切欠き22を形成したラッチ2が設けられている。また、ステーSには第1実施形態で説明したのと同様のラチェット25(図1参照)とバネ部材が付設されており、これに加えて本実施形態では、ステーSに、ラチェット25が係止凸部24に係止した状態(図1に示す状態)でラッチ2のそれ以上の回動を規制するストッパ(図示略)が設けられている。したがって、ラッチ2はラチェット25が係止凸部24に係止した状態では正逆いずれの回動も規制され、スライドドアDは閉方向および開方向のいずれへも移動が規制される。そしてラッチ2、ラチェット25、バネ部材、およびストッパにより本発明のドア側係合装置が構成されている。一方、ステップパネルSP(図2参照)の下面にはドア開放行程の中間位置に、スライド部材7が設けられている。すなわち、ステップパネルSPの下面には、中央部がU字形に凹陥する保持板8(図10)がその両側部81をパネル面に接合されて設けてあり、保持板8とステップパネルSPの間にスライド部材7が、車両内外方向へ摺動可能に保持されている。スライド部材7の上面にはガイドピン71が立設されて、ステップパネルSPに車両内外方向へ形成されたガイド穴72内に挿通されている。車両外方に位置するスライド部材7の先端にはストライカピン73が下方へ向けて突設され、一方、保持板8には、スライド部材7が後退した時にストライカピン73を受け入れる切欠き82が形成されている。スライド部材7の側面には長手方向の前後二箇所に、突起74で区画された係合凹所75,76が形成されている。保持板8に基端が軸着されて板面に沿って回動可能に係止片9が設けてあり、その略直角に屈曲する先端91が後側係合凹所75に進入嵌合して、スライド部材7が進出位置(第1位置)で位置決めされている。なお、スライド部材7はバネ部材77によって進出方向へ付勢されている。そして、スライド部材7、保持板8、ガイドピン71、ガイド穴72、ストライカピン73、係止片9、およびバネ部材77により本発明の車体側係合装置が構成されている。
【0021】
この状態で、スライドドアDを開放操作すると、スライドドアDが中間位置に至った時に、ステーSに設けたラッチ2の切欠き22内に、進出位置にあるスライド部材7(図9の実線)のストライカピン73が相対的に進入する。ストライカピン73が進入したラッチ2はその切欠き22が車両内方を向くまで回動し、ラチェット25(図1)がラッチ2の係止凸部24に係止されてラッチ2の戻り回動が規制されるとともにラッチ2の係上凸部24にストッパが当接してラッチ2のそれ以上の回動が規制され、スライドドアの閉方向および開方向への移動がいずれも規制される。これにより、スライドドアDは中間位置で保持される。なお、スライドドアDのドアハンドルをドア閉鎖方向へ引くことにより、操作ケーブル26(図1)を介してラチェット25がラッチ2への係止状態を解消するように回動させられてラッチ2が回動可能となり、ロック状態が解消される。
【0022】
スライドドアDを全開位置まで開放したい場合には、手で係止片9を回動(図10の矢印)させてその先端91をスライド部材7の後側係合凹所75から脱出させ、スライド部材7をバネ部材77の付勢力に抗して図11に示すように後退させた後、係止片9を戻し回動させてその先端91をスライド部材7の前側係合凹所76へ進入嵌合させて、スライド部材7を後退位置(第2位置)で位置決めする。この状態でスライドドアDを開放操作すると、ステーSに設けたラッチ2は、後退位置にあるスライド部材7(図9の鎖線)のストライカピン73とは係合せず、中間位置を越えて全開位置へ至る。するとステーSの後端縁が車体に設けられた図略のストッパに当接してそれ以上の開方向への移動が規制される。またこの時、ステーSに設けたラッチ2の切欠き22内に、ドア全開位置の車体側に設けた本発明の全開係合部材を構成する図略のストライカピンが進入する。ストライカピンが進入したラッチ2はその切欠き22が車両内方を向くまで回動し、ラチェット25(図1)がラッチ2の係止凸部24に係止されてラッチ2の戻り回動が規制され、スライドドアの閉方向への移動が規制される。これにより、スライドドアDは全開位置で保持される。なお、スライドドアDのドアハンドルをドア閉鎖方向へ引くことにより、操作ケーブル26(図1)を介してラチェット25がラッチ2への係止状態を解消するように回動させられてラッチ2が回動可能となり、スライドドアの閉方向への移動規制が解消される。
【0023】
なお、ストライカピン73を、進出位置と後退位置に直線動するスライド部材7に設けるのに代えて、図12に示すように、進出位置(第1位置)と後退位置(第2位置)に旋回移動する旋回部材10に設けるようにしても良い。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両のスライドドア開位置保持装置によれば、全開規制されたスライドドアを確実に中間位置で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁案内部の平面図である。
【図2】開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁案内部の垂直断面図である。
【図3】旋回アームの斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態における、開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁案内部の斜視図である。
【図5】開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁案内部の垂直断面図である。
【図6】垂直姿勢に保持された係合板の垂直断面図である。
【図7】跳ね上げられた係合板の垂直断面図である。
【図8】開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁案内部の垂直断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態における、開位置保持装置を備えたスライドドアの下縁案内部の斜視図である。
【図10】進出状態のスライド部材の斜視図である。
【図11】後退状態のスライド部材の斜視図である。
【図12】本発明の他の実施形態を示す旋回部材先端部の斜視図である。
【符号の説明】
2…ラッチ、22…切欠き、3…旋回アーム、34…ストライカピン、4…ストッパ、5…係合板、55…側縁、7…スライド部材、73…ストライカピン、10…旋回部材、D…スライドドア、S…ステー。
Claims (3)
- 車体に設けられ、第1位置と第2位置に移動可能に設けられた車体側係合装置と、車両のスライドドアに設けられ、前記車体側係合装置が第1位置にあるときは、前記スライドドアが全開位置より手前の中間位置まで開いたときに作動して前記スライドドアの閉方向および開方向への移動を規制するように前記車体側係合装置に係合し、前記車体側係合装置が第2位置にあるときは、前記スライドドアが前記中間位置まで開いても前記車体側係合装置と結合せず、前記スライドドアが前記中間位置を越えて開くことを許容するドア側係合装置を備え、かつ前記ドア側係合装置は、前記車体側係合装置が前記第1位置にあるときは、前記スライドドアが中間位置まで開くと作動して前記スライドドアの閉方向への移動を規制するように前記車体側係合装置に係合し、前記車体側係合装置が前記第2位置にあるときは、前記スライドドアが中間位置まで開いても作動せず前記スライドドアの閉方向への移動を規制しない閉方向規制装置と、前記車体側係合装置が前記第1位置にあるときは、前記スライドドアが中間位置まで開くと前記車体側係合装置に当接し、前記スライドドアが中間位置を越えて開くことを規制し、前記車体側係合装置が前記第2位置にあるときは、前記スライドドアが中間位置まで開いても前記ドア側係合装置に当接せず、前記スライドドアが中間位置を越えて開くことを許容する開方向規制装置とを備えていることを特徴とする車両のスライドドア開位置保持装置。
- 車体に設けられ、第1位置と第2位置に移動可能に設けられた車体側係合装置と、車両のスライドドアに設けられ、前記車体側係合装置が第1位置にあるときは、前記スライドドアが全開位置より手前の中間位置まで開いたときに作動して前記スライドドアの閉方向および開方向への移動を規制するように前記車体側係合装置に係合し、前記車体側係合装置が第2位置にあるときは、前記スライドドアが前記中間位置まで開いても前記車体側係合装置と結合せず、前記スライドドアが前記中間位置を越えて開くことを許容するドア側係合装置を備え、前記車体には全開係合部材が設けられており、前記スライドドアが全開位置まで開くと、前記ドア側係合装置が作動して前記スライドドアの閉方向への移動を規制するように前記全開係合部材に係合することを特徴とする車両のスライドドア開位置保持装置。
- 車体に設けられ、第1位置と第2位置に移動可能に設けられた車体側係合装置と、車両のスライドドアに設けられ、前記車体側係合装置が第1位置にあるときは、前記スライドドアが全開位置より手前の中間位置まで開いたときに作動して前記スライドドアの閉方向および開方向への移動を規制するように前記車体側係合装置に係合し、前記車体側係合装置が第2位置にあるときは、前記スライドドアが前記中間位置まで開いても前記車体側係合装置と結合せず、前記スライドドアが前記中間位置を越えて開くことを許容するドア側係合装置を備え、前記ドア側係合装置は、前記車体側係合装置が前記第2位置にあるときに前記スライドドアが全開位置まで開くと作動して、前記スライドドアの閉方向への移動を規制するように前記車体側係合装置に係合することを特徴とする車両のスライドドア開位置保持装置。
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