JP3744250B2 - 陰極線管装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏向ヨークからの漏洩磁界の低減を図った陰極線管装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
陰極線管装置から放出される低周波の漏洩磁界に対し、スウェーデンにおいてMPRIIやTCO等の基準値が定められている。これらの基準値をクリアするためには、陰極線管装置に何らかの手段を施して、陰極線管装置からの漏洩磁界を低減する必要がある。
【0003】
漏洩磁界を低減するための従来技術としては、偏向ヨークから生じる漏洩磁界と逆方向の磁界(キャンセル磁界)を発生させるキャンセルコイルを用いて漏洩磁界とキャンセル磁界とを相殺させる技術がある。この種の従来技術による陰極線管装置は、例えば、特開平3−165428号公報や特開平6−176714号公報等に開示されている。
【0004】
図10は、漏洩磁界を低減するための第1の従来技術による陰極線管装置を構成する水平偏向コイルおよびキャンセルコイルの回路図を示したものである(特開平3−165428号公報参照)。図10に示すように、この従来技術においては、水平偏向コイル27とキャンセルコイル28とが、直列に結線して取り付けられている。そして、キャンセルコイル28に水平偏向電流を流すことによって発生する磁界(キャンセル磁界)が、漏洩磁界を打ち消す方向に生ずるような位置にキャンセルコイル28を配置し、このキャンセル磁界によって漏洩磁界を相殺している。
【0005】
また図11は、漏洩磁界を低減するための第2の従来技術による陰極線管装置を構成する水平偏向コイルおよびキャンセルコイルの回路図を示したものである(特開平6−176714号公報参照)。図11に示すように、この従来技術においては、偏向ヨークを構成する閉回路巻線からなるキャンセルコイル38が、水平偏向コイル37に相対する適当な位置に設けられている。この従来技術においても、キャンセルコイル38から発生する磁界(キャンセル磁界)が、漏洩磁界を打ち消す方向に生ずるような位置にキャンセルコイル38を配置し、このキャンセルコイル磁界によって漏洩磁界を相殺している。
【0006】
一方、漏洩電界を低減するための従来技術としては、例えば、特開平5−207404号公報に開示されている技術があげられる。この従来技術による陰極線管は、陰極線管と、陰極線管のネック内部に挿入されている電子銃から放出されるビームを偏向走査する偏向装置と、偏向装置の偏向コイルに印加される偏向電圧波形と逆極性の電圧を得るための逆電圧供給部と、逆電圧供給部による偏向電圧波形と逆極性の電圧が印加されるような陰極線管の前面パネル側壁の上下に一対配置した電極を有している。この従来技術においては、その一対の電極により、VLMF漏洩電界(好ましくないVLMF電界不要輻射)と逆の極性の電界輻射を発生させることが可能となる。そして、好ましくないVLMF電界不要輻射と、それとは逆の極性を有する電界輻射とを相殺させることによって、漏洩電界を低減させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術による陰極線管装置には、以下のような問題点があった。
【0008】
まず、漏洩磁界を低減するための第1の従来技術による陰極線管装置においては、水平偏向に寄与しないキャンセルコイルに偏向電流を流すため、電力を無駄に消費し、偏向感度が劣化してしまうという問題点があった。次に、漏洩磁界を低減するための第2の従来技術による陰極線管装置においては、漏洩磁界を低減するものの、水平偏向コイルが誘起する電圧によって閉回路巻線から電界が放出され、漏洩電界が増えるという問題点があった。
【0009】
また、漏洩磁界あるいは漏洩電界を低減させる機能を有する上記各従来技術は、それぞれ、漏洩磁界または漏洩電界のどちらか一方のみを低減させる技術であり、漏洩磁界および漏洩電界の両方を低減させることができなかった。
【0010】
そこで、本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、無駄な電力消費を防止し、安価で簡単な構成によって、漏洩電界および漏洩磁界を低減させることが可能である陰極線管装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の陰極線管装置は、前面パネルとファンネルとを有する陰極線管と、前記前面パネルの外周を覆うように設けられた補強バンドと、前記ファンネルのネック部外周の所定位置に設けられた偏向ヨークとを備えた陰極線管装置において、前記偏向ヨークから発生する漏洩磁界を相殺するような磁界を発生させるキャンセルコイルが、前記前面パネルの画面有効領域の上縁に沿って配置された第1の閉ループコイルと、前記全面パネルの画面有効領域の下縁に沿って配置された第2の閉ループコイルとで構成されており、前記第1の閉ループコイル及び前記第2の閉ループコイルは、互いにほぼ平行に配置され、かつ、接地されていることを特徴とするものである(請求項1)
【0012】
この構成によれば、陰極線管から発生する漏洩磁界と閉ループコイルとが鎖交して、この漏洩磁界をキャンセルすることができる。また、前面パネルの画面有効領域の上縁および下縁の少なくとも一方にほぼ平行に閉ループコイルを配置するので、画像表示に支障をきたさない範囲で最大の磁界キャンセル効果を得ることができる。
【0013】
また、前記補強バンドの上側のコーナー部の所定位置に第1イヤー部と第2イヤー部が設けられ、前記第1の閉ループコイルが、前記第1イヤー部の外側、前記偏向ヨークの前面パネル側開口部の上側近傍、前記第2イヤー部の外側を通るように設けられていることが好ましい(請求項2)。
【0014】
このように、前面パネルおよびファンネルの全体を包囲するように閉ループコイルを形成することにより、偏向ヨークから発生する前面パネルおよびファンネル近傍の漏洩磁界と閉ループコイルとが鎖交して、この漏洩磁界をキャンセルすることができる。また、閉ループコイルを水平偏向コイルの前面パネル側開口部を通すことにより、偏向ヨークの前方に発生する漏洩磁界と閉ループコイルとが鎖交し、漏洩磁界発生源の近傍で漏洩磁界をキャンセルできる。また、閉ループコイルを陰極線管の上側に設けると、主として偏向ヨークの上部から発生する漏洩磁界がキャンセルされる。
【0015】
また、前記補強バンドの下側のコーナー部の所定位置に第3イヤー部と第4イヤー部とが設けられ、前記第2の閉ループコイルが、前記第3イヤー部の外側、前記偏向ヨークの前面パネル側開口部の下側近傍、前記第4イヤー部の外側を通るように設けてもよい(請求項3)。この場合には、主として偏向ヨークの下部から発生する漏洩磁界がキャンセルされる。
【0016】
また、本発明の陰極線管装置は、前面パネルとファンネルとを有する陰極線管と、前記前面パネルの外周を覆うように設けられた補強バンドと、前記ファンネルのネック部外周の所定位置に設けられた偏向ヨークとを備えた陰極線管装置において、前記偏向ヨークから発生する漏洩磁界を相殺するような磁界を発生させるキャンセルコイルが、少なくとも1個の閉ループコイルを用いて構成されており、前記閉ループコイルが、前記前面パネルの画面有効領域の上縁に沿って配置され、前記偏向ヨークの内の水平偏向コイルと直列に接続されたコンバーゼンス補正用の差動コイルと磁気的に結合していることを特徴とするものである(請求項4)。
【0017】
この構成によれば、差動コイルにより閉ループコイルに誘起される電圧により、閉ループコイルに電流が流れ、この電流がキャンセル磁界を発生する。このため、閉ループコイルを差動コイルと磁気的に結合させない場合に比べて、キャンセル磁界を強くでき、またその強さの調整が容易なものとなる。
【0018】
また、前記閉ループコイルが前記差動コイルの周りに巻回されていることが好ましい(請求項5)。この構成によれば、閉ループコイルと差動コイルとの磁気的な結合を容易に行える。また、差動コイルの周りへの閉ループコイルの巻回数によってキャンセル磁界の強さを調整することができる。
【0019】
また、前記差動コイルが基板上に固定され、前記基板が前記偏向ヨーク上に固定されていることが好ましい(請求項6)。この構成によれば、閉ループコイルも偏向ヨーク上に位置することになるので、偏向ヨークからの漏洩磁界を効果的に打ち消せるような位置、すなわち前面パネルの上部または下部に、容易に閉ループコイルを設置できる。
【0020】
また、請求項1から3のいずれかに記載の陰極線管装置において、前記第1の閉ループコイル及び前記第2の閉ループコイルの少なくともいずれか一方が、前記偏向ヨークのうちの水平偏向コイルと直列に接続された差動コイルと磁気的に結合していることが好ましい(請求項7)。この構成によれば、漏洩磁界を効果的に打ち消すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る陰極線管装置1の斜視図を示したものである。図2は本実施の形態の陰極線管装置を正面(前面パネル1aの側)から見た正面概略図を、図3は同じく陰極線管装置を後方(陰極線管1のネック部側)から見た背面図をそれぞれ示したものである。
【0023】
本実施の形態の陰極線管装置は、図1ないし3に示すように前面パネル1aとファンネル1bとからなる陰極線管1、上側(N側)水平偏向コイル2aと下側(S側)水平コイル2bと図示しない垂直偏向コイルおよびコア等からなる偏向ヨーク2、補強バンド(防爆バンド)3、第1の閉ループコイル5および第2の閉ループコイル6を用いて構成されており、補強バンド3の各コーナー部付近には、それぞれ第1イヤー部4a、第2イヤー部4b、第3イヤー部4c、第4イヤー部4dが形成されている(図2では補強バンドと各イヤー部を省略)。
【0024】
第1の閉ループコイル5は、前面パネル1aの前面上側で画面有効領域40(電子ビームが走査され蛍光体スクリーン面に射突する範囲)の上縁40a、第1イヤー部4aの外側、第2イヤー部4bの外側および上側水平偏向コイル2aの前面パネル側開口部の上側近傍を通るような形で設けられている。第2の閉ループコイル6は、前面パネル1aの前面下側で画面有効領域40の下縁40b、第3イヤー部4cの外側、第4イヤー部4dの外側および下側水平偏向コイル2bの前面パネル側開口部の下側近傍を通るような形で設けられている。
【0025】
このように、閉ループコイルを各イヤー部4a〜4cの外側を通して、陰極線管の前面パネルおよびファンネルの全体を包囲するように閉ループコイルを形成することにより、前面パネルおよびファンネルから発生する漏洩磁界と閉ループコイルとが鎖交して、この漏洩磁界をキャンセルすることができる。また、閉ループコイルを水平偏向コイル2a、2bの前面パネル側開口部を通すことにより、偏向ヨークの前方に発生する漏洩磁界と閉ループコイルとが鎖交し、漏洩磁界発生源の近傍で漏洩磁界をキャンセルできるという効果がある。
【0026】
また、第1の閉ループコイル5および第2の閉ループコイル6は、それぞれ接地されている。
【0027】
図4は、本実施の形態による閉ループコイルから発生するキャンセル磁界と、偏向ヨークから発生する漏洩磁界との関係を示した図である。本実施の形態においては、上述したように、偏向ヨーク2の前方上部に第1の閉ループコイル5が設けられ、偏向ヨーク2の前方下部に第2の閉ループコイル6が設けられているので、偏向ヨーク2から発生する漏洩磁界7によって、第1の閉ループコイル5および第2の閉ループコイル6に誘導電流が流れ、それによってキャンセル磁界8が発生する。すなわち、本実施の形態においては、第1の閉ループコイル5と第2の閉ループコイル6とが一対となって、キャンセル磁界8を発生させるキャンセルコイルを形成している。
【0028】
漏洩磁界のキャンセル効果は閉ループコイルの取り付け角度によって異なるので、本実施の形態においては、漏洩磁界7をキャンセル磁界8によって効果的に相殺するために、このキャンセル磁界8が、漏洩磁界7と逆極性の磁界になるように、第1の閉ループコイル5および第2の閉ループコイル6の方向を適切に定めている。
【0029】
第1の閉ループコイル5および第2の閉ループコイル6は、前面パネル1aの前面側で画面有効領域40を横切るように設置されると、漏洩磁界7とキャンセルコイル8のベクトル方向が正反対の方向となり、最も効果的に漏洩磁界7をキャンセルできる。これは、図4に示すように、閉ループコイル5および6は漏洩磁界に対して直角に位置するために、閉ループコイル5および6からベクトルが180゜異なるキャンセル磁界が発生するからである。
【0030】
しかしながら、第1の閉ループコイル5と第2の閉ループコイル6が前面パネル1aの前面を横切るような構成では、画像表示上じゃまになるので実用上採用することはできない。そこで、実用上問題ない位置に閉ループコイルを設置して最大の磁界キャンセル効果を得るため、本発明では図2に示すように、前面パネル1a前面下側で画面有効領域40の上縁40aおよび前面パネル1a前面下側で画面有効領域40の下縁40bを通るようにしている。
【0031】
閉ループコイルは、上述のとおり前面パネル1aの上側および下側に1つずつ設けるのが好ましいが、上下のいずれかに1つだけ設けることとしてもよい。閉ループコイルを前面パネル1aの上側だけに設けた場合には、主として偏向ヨークの上部から発生する漏洩磁界をキャンセルでき、下側だけに設けた場合には、主として偏向ヨークの下部から発生する漏洩磁界をキャンセルできる。キャンセルコイルを上下両側に設ければ、前記両方の効果が得られる。
【0032】
また、閉ループコイル5と6は接地されているので、閉ループコイル5と6に誘起する電圧によって漏洩電界が増加することを防止することができるとともに、前記閉ループコイル5と6が漏洩電界のシールドとして機能するので、さらに漏洩電界を低減させることができる。
【0033】
本発明を41〔cm〕(17インチ)コンピュータモニタ管に適用したときの漏洩磁界低減効果を調べた。実験に用いた閉ループコイルは、表面をビニールで被覆した多芯の銅線(形式:KV0.75)を用いて制作したもので、円周長が約110〔cm〕である。図2に示すように、第1の閉ループコイルおよび第2の閉ループコイルを、画面有効領域40の上縁40aおよび下縁40bにほぼ接するように配置する。なお、41〔cm〕コンピュータモニタ管の場合、前面パネル1aの大きさは縦29.5〔cm〕×横37.2〔cm〕、画面有効領域40の大きさは縦24.3〔cm〕×横32.4〔cm〕である。
【0034】
表1は、陰極線管装置の外部で観測される漏洩磁界を、本発明と従来技術(閉ループコイルなし)とで比較して示す。漏洩磁界の測定位置は、図5に示すように、陰極線管装置の前面から50〔cm〕の点と陰極線管装置の後面から50〔cm〕の点の2点を通過する円上である。
【0035】
【表1】
Figure 0003744250
【0036】
表1に示すように、陰極線管装置の後方の一部を除いて漏洩磁界が低減されており、また、漏洩磁界の最大値が従来の22.9〔nT〕から20.4〔nT〕まで低減された。
【0037】
一方、漏洩電界の低減効果については、上述の漏洩磁界低減効果を確認した閉ループコイルを接地(アース)して実験した。この構成により、閉ループコイルが漏洩電界のシールドとして機能するので、漏洩電界を低減することが可能となる。今回の実施例では、前面パネル正面50〔cm〕の位置と30〔cm〕の位置とで漏洩電界を測定した。その結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0003744250
【0039】
表2に示すように、陰極線管管面の正面50〔cm〕において1.8〔V/m〕であり、MPRII規格の50〔cm〕における基準値2.5〔V/m〕を十分クリアするまで低減された。
【0040】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管装置の斜視図を示す。第1の実施の形態と同様、本実施の形態の陰極線管装置は、前面パネル1aとファンネル1bとからなる陰極線管1と、上側水平偏向コイル2aと下側水平コイル2bと図示しない垂直偏向コイルおよびコア等からなる偏向ヨーク2と、補強バンド(防爆バンド)3と、補強バンド3の各コーナー部に設けられた第1〜第4イヤー部4a〜4dとを備える。そして、閉ループコイル5が、前面パネル1aの前面上側で画面有効領域40の上縁40aの近傍、第1イヤー部4aの外側、第2イヤー部4bの外側および上側水平偏向コイル2aの前面パネル側開口部の上側近傍を通るような形で設けられている。
【0041】
図7は、水平偏向コイル2と閉ループコイル5の回路図を示す。上側水平偏向コイル2aと下側水平偏向コイル2bとの間に、コンバーゼンス補正用の差動コイル50が、端子61、62を介して直列に接続され、この差動コイル50と閉ループコイル5とが磁気的に結合している。この回路は、端子63、64で水平偏向回路(図示せず)に接続される。
【0042】
図8は、差動コイル50と閉ループコイル5の結合関係を示す。差動コイル50はコイルボビン53に分割して巻回されて差動コイル51、52を構成し、この差動コイル51、52のいずれか一方または両方の周りに閉ループコイル5の一部が巻回されて誘導コイル54を形成している。閉ループコイル5は、水平偏向コイルが発生する漏洩磁界を打ち消すような磁界を発生するように巻回される。
【0043】
図9は、差動コイル51、52と閉ループコイル5の具体的な取り付け構造を示す。絶縁体からなる基板71上に、閉ループコイル5が巻回された差動コイル50が固定される。基板71上には、水平偏向コイル2a、2bとの接続端子61、62と、水平偏向回路との接続端子64とが設けられている。このような基板71は、図6に示すように、上側水平偏向コイル2aの上に設置される。
【0044】
図4に示したとおり、閉ループコイル5に流れる電流によって発生するキャンセル磁界8が、水平偏向コイル2からの漏洩磁界7を打ち消す。本実施の形態は、誘導コイル54に発生する誘起電圧に起因する電流が閉ループコイル5に流れることでキャンセル磁界8が発生する点で、第1の実施の形態と異なっている。
【0045】
第1の実施の形態と同様に、本発明を41〔cm〕(17インチ)コンピュータモニタ管に適用したときの漏洩磁界低減効果を調べた。
【0046】
実験に用いた差動コイルは、線径φ0.25〔mm〕の12本の銅線を縄状に編んだリッツワイヤーを6〔mm〕の空洞を持った筒状のボビンに巻き、空洞内にインダクタンスのバイアスを可変できるようにねじ式のマグネットが挿入され、インダクタンスが約15〔μH〕になるように構成されたものである。この差動コイルのまわりに、漏洩磁界および漏洩電界をキャンセルするように誘導コイルを巻いた。本実施の形態では、誘導コイルを30T(ターン)巻き、約10〔Vp−p〕の誘導電圧を得た。誘導コイルと接続された閉ループコイルにこの誘導電圧が印加されることで、キャンセル磁界およびキャンセル電界を発生させ、漏洩磁界を効果的にキャンセルする。実験結果を表3と表4に示す。
【0047】
【表3】
Figure 0003744250
【0048】
【表4】
Figure 0003744250
【0049】
表3に示すように、漏洩磁界の最大値が従来22.9〔nT〕から19.3〔nT〕まで低減された。
【0050】
また、漏洩電界は表4に示すように前面パネルの正面30〔cm〕において0.8〔V/mでありと、TCO規格の30〔cm〕における規定値1.0〔V/m〕と、MPRIIの規定値2.5〔V/m〕をそれぞれ下回った。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電力を無駄に消費することなく、安価で簡単な構成によって、漏洩電界および漏洩磁界を低減させることが可能である陰極線管装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る陰極線管装置の斜視図
【図2】第1の実施の形態に係る陰極線管装置の正面概略図
【図3】第1の実施の形態に係る陰極線管装置の背面図
【図4】本発明における閉ループコイルから発生するキャンセル磁界と偏向ヨークから発生する漏洩磁界との関係を示した図
【図5】漏洩磁界の測定位置を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管の斜視図
【図7】第2の実施の形態に係る差動コイルと閉ループコイルの回路図
【図8】第2の実施の形態に係る差動コイルと閉ループコイルの結合関係を示す図
【図9】第2の実施の形態に係る差動コイルと閉ループコイルの具体的な構成を示す図
【図10】第1の従来技術に係る水平偏向コイルおよびキャンセルコイルの回路図
【図11】第2の従来技術に係る水平偏向コイルおよびキャンセルコイルの回路図
【符号の説明】
1 陰極線管
1a 前面パネル
1b ファンネル
2 偏向ヨーク
2a 上側水平偏向コイル
2b 下側水平偏向コイル
3 補強バンド
4a 第1イヤー部
4b 第2イヤー部
4c 第3イヤー部
4d 第4イヤー部
5 第1の閉ループコイル
6 第2の閉ループコイル
7 偏向ヨークからの漏洩磁界
8 キャンセル磁界
40 画面有効領域
40a 上縁
40b 下縁
51、52 差動コイル
53 コイルボビン
54 誘導コイル
61、62、63、64 端子
71 基板

Claims (7)

  1. 前面パネルとファンネルとを有する陰極線管と、前記前面パネルの外周を覆うように設けられた補強バンドと、前記ファンネルのネック部外周の所定位置に設けられた偏向ヨークとを備えた陰極線管装置において、
    前記偏向ヨークから発生する漏洩磁界を相殺するような磁界を発生させるキャンセルコイルが、前記前面パネルの画面有効領域の上縁に沿って配置された第1の閉ループコイルと、前記全面パネルの画面有効領域の下縁に沿って配置された第2の閉ループコイルとで構成されており、
    前記第1の閉ループコイル及び前記第2の閉ループコイルは、互いにほぼ平行に配置され、かつ、接地されていることを特徴とする陰極線管装置。
  2. 前記補強バンドの上側のコーナー部の所定位置に第1イヤー部と第2イヤー部が設けられ、
    前記第1の閉ループコイルが、前記第1イヤー部の外側、前記偏向ヨークの前面パネル側開口部の上側近傍、前記第2イヤー部の外側を通るように設けられている、請求項1に記載の陰極線管装置。
  3. 前記補強バンドの下側のコーナー部の所定位置に第3イヤー部と第4イヤー部とが設けられ、
    前記第2の閉ループコイルが、前記第3イヤー部の外側、前記偏向ヨークの前面パネル側開口部の下側近傍、前記第4イヤー部の外側を通るように設けられている、請求項1に記載の陰極線管装置。
  4. 前面パネルとファンネルとを有する陰極線管と、前記前面パネルの外周を覆うように設けられた補強バンドと、前記ファンネルのネック部外周の所定位置に設けられた偏向ヨークとを備えた陰極線管装置において、
    前記偏向ヨークから発生する漏洩磁界を相殺するような磁界を発生させるキャンセルコイルが、少なくとも1個の閉ループコイルを用いて構成されており、
    前記閉ループコイルが、前記前面パネルの画面有効領域の上縁に沿って配置され、前記偏向ヨークの内の水平偏向コイルと直列に接続されたコンバーゼンス補正用の差動コイルと磁気的に結合していることを特徴とする陰極線管装置。
  5. 前記閉ループコイルが前記差動コイルの周りに巻回されている、請求項4に記載の陰極線管装置。
  6. 前記差動コイルが基板上に固定され、前記基板が前記偏向ヨーク上に固定されている、請求項5に記載の陰極線管装置。
  7. 前記第1の閉ループコイル及び前記第2の閉ループコイルの少なくともいずれか一方が、前記偏向ヨークのうちの水平偏向コイルと直列に接続された差動コイルと磁気的に結合している、請求項1から3のいずれかに記載の陰極線管装置。
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