JP3743832B2 - 受動型赤外線検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、設定された検知エリア内へ進入した人体などの物体を、そのエリア内から放射される赤外線エネルギの変動によって検知する受動型赤外線検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
受動型赤外線検知装置は、一般に光学系によって赤外線検出素子に入射する赤外線のエリア(検知エリア)を設定し、そのエリア内の物体から放射される赤外線を赤外線検出素子に集光するようにしておくとともに、その赤外線検出素子の出力に基づく検知エリア内からの赤外線エネルギの変動量が所定のレベルを超えたときに、検知エリア内への人体等の移動物体の進入を検知するように構成され、自動ドアの開閉や防犯警報装置の作動のための起動スイッチとして広く使用されている。
【0003】
また、この種の受動型赤外線検知装置では、強い風が吹く等に起因する検知エリアの背景温度の変化、外来の電波ノイズまたは直射日光の照射などの外乱光等による赤外線エネルギの変化を誤検知しないように、2個一対の赤外線検出素子を備えた検出素子対が用いられている。この検出素子対は、一対の赤外線検出素子を互いに逆極性として並列または直列に接続して構成されている。また、両赤外線検出素子に対応する2つの検知エリアは、検出すべき移動物体が移動するであろうと想定した方向に沿って並べて設定される。それにより、人体などの移動物体が2つの検知エリアを或る時間差で横切って通過するのに対し、外乱光などによる背景雑音は各検知エリアに同時に発生することを利用して、背景雑音のみを二つのエリア間で互いに相殺して誤検知を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記一対の赤外線検出素子を備えた検出素子対は、物体が2つの検知エリアを順に横切るように移動した場合のみ物体の検知が可能な検知方向性を有しているから、物体が2つの検知エリアが並ぶ配置方向に対し直交方向に移動した場合、つまり、物体が2つのうちのいずれか一方の検知エリアに沿って移動するか、或いは両検知エリアの間の空間に沿って移動した場合には、検出素子対からの信号が検出レベルよりも低い信号レベルで出力されるか、或いは検出素子対から全く信号が出力されず、移動物体を検知することができない。例えば、防犯用カメラを受動型赤外線検知装置からの物体検知信号の出力により起動して検知エリア内の状況を撮像記録する防犯カメラシステムにおいては、一般に、防犯用カメラが建造物の出入口に視野を向けて設置されるとともに、受動型赤外線検知装置がカメラに一体に設けられ、光学系による多数の検知エリアのうち、一対の検知エリアは出入口に向かう方向に沿って設定されるが、この場合、カメラに向かって移動する物体は、受動型赤外線検知装置から物体検知信号が出力されないことから、撮影することができない。
【0005】
また、上述の防犯カメラシステムでは、人体が横を向いた状態や物陰に隠れた状態で撮影されることもあるから、物体を特定できる鮮明な静止画像を確実に得ることを目的として、一般に所定領域内に進入した同一物体に対して物体の移動に伴って複数回の撮影が行われる。そのため、所定領域には、2つ一組とした複数組の検知エリアが放射状の配置で設定される。この場合、隣接する各二組の検知エリアを近接し過ぎた間隔で配設すると、隣接する二組の検知エリアのうちの互いに近接する2つの検知エリアからの放射赤外線は、互いに逆極性に接続された2つの赤外線検出素子に入射されて相殺されてしまうため、赤外線検出素子の信号レベルが低くなって物体の判別が難しくなる。逆に、隣接する検知エリアの間隔を大きく設定すると、この検知エリアの間が物体を検知することのできない検知不能領域となる。
【0006】
そこで本発明は、外乱光などによる背景雑音による誤検知を防止する機能を備えながらも検知方向性をほぼ無くして、何れの方向に移動する物体をも確実に検知することのできる受動型赤外線検知装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の受動型赤外線検知装置は、互いに逆の極性をもつ一対の赤外線検出素子をそれぞれに備えた第1および第2の検出素子対と、前記各赤外線検出素子に所定の検知エリアを割り当て、その検知エリアからの赤外線を前記赤外線検出素子に入射させる光学系とを備え、前記第1の検出素子対に割り当てられた一対の第1の検知エリアは、第1の方向に沿って並んでおり、前記第2の検出素子対に割り当てられた一対の第2の検知エリアは、前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向に沿って並んでおり、さらに、前記第1の検出素子対からの検知信号と前記第2の検出素子対からの検知信号との論理和から物体を検知する検知回路を備えた構成になっている。
【0008】
第1の方向に沿って移動する物体は、第1の検出素子対に割り当てられた一対の第1の検知エリアを或る時間差で順に通過するので、第1の検出素子対からは、その一対の赤外線検出素子にそれぞれ発生する極性が互いに逆の大きな信号レベルの検知信号が出力される。一方、上記の第1の方向とはほぼ直交する第2の方向に沿って移動する物体は、第2の検出素子対に割り当てられた一対の第2の検知エリアを或る時間差で順に通過するので、第2の検出素子対からは、その一対の赤外線検出素子にそれぞれ発生する極性が互いに逆の大きな信号レベルの検知信号が出力される。
【0009】
上記の第1および第2の両検出素子対からそれぞれ出力する検知信号の論理和から物体を検知するので、物体がいずれの方向に移動した場合にも、この物体を第1の検出素子対または第2の検出素子対のいずれか一方の検知信号によりほぼ確実に検知することができ、物体検知の信頼性が格段に向上する。しかも、検知エリアの背景温度の変化や外乱光等による赤外線エネルギの変化は、第1および第2の検出素子対の各々の赤外線検出素子に同時に検出されるので、各検出素子対において一対の赤外線検出素子間で互いに相殺され、いずれの検出素子対からも検知信号が誤出力されることがない。
【0010】
本発明において、前記第1の検知エリアは放射状に複数設定されており、前記第2の検知エリアが、隣接する第1の検知エリアの間に設定されている。
【0011】
これにより、それぞれ2つ一組とする第1および第2の検知エリアの各々の配置方向は互いにほぼ直交していることと、第1の検出素子対からの検知信号と第2の検出素子対からの検知信号との論理和により物体を検知こととにより、放射状に複数組設定された第1の検知エリアにおける隣接する各間に、それぞれ第2の検知エリアを第1の検知エリアに対し近接した配置で設定しても、各検出素子対から出力される検知信号の信号レベルにより物体を確実に検知することができる。そのため、隣接する2つの検知エリアの間に物体の検知不能領域が生じない。しかも、物体が第1の方向に沿って移動した場合には、この物体が少なくとも2つ1組の第1の検知エリアを横切ることから、第1の検出素子対により検知できる。一方、物体が第2の方向に沿って移動した場合には、物体が2つ1組の第2の検知エリアを横切ることから、第2の検出素子対により検知できる。したがって、物体がいずれの方向に移動した場合にも、この物体を第1または第2のいずれか一方の検出素子対により確実に検知できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係る受動型赤外線検知装置を示す概略構成図である。赤外線検出器1には、一対の赤外線検出素子2a,2b、3a,3bをそれぞれ備えた第1および第2の検出素子対2,3が設けられている。一対の赤外線検出素子2a,2bと3a,3bのそれぞれは、後述する回路構成のもとに互いに逆極性に接続されている。
【0013】
上記各赤外線検出素子2a,2b,3a,3bには、光学系4によって所定の検知エリア7a,7b,8a,8bがそれぞれ複数割り当てられ、この各検知エリア7a,7b,8a,8bから放射される赤外線エネルギが、光学系4により集光されて対応する各赤外線検出素子2a,2b,3a,3bのそれぞれに入射される。7a,7b,8a,8bの符号が付された長方形は、床面上の検知エリアを示す。各検出素子対2,3は一つのケース内に収納され、光学系4がそのケースの外壁の一部を形成している。
【0014】
第1の検出素子対2における一対の赤外線検出素子2a,2bに割り当てられた第1の検知エリア7a,7bは、2つ一組として第1の方向Xに沿って並んで配置されており、この実施形態では、五組を光学系4を中心にして放射状に設定した場合を例示してある。一方、第2の検出素子対3における一対の赤外線検出素子3a,3bの検知エリア8a,8bは、同様に2つ一組として、第1の方向Xとほぼ直交する第2の方向Yに沿って並んだ配置で、各組の第1の検知エリア8a,8bにそれぞれ近接して設定されており、この実施形態では、5組の第2の検知エリア8a,8bを設定した場合を例示してある。
【0015】
各赤外線検出素子2a,2b,3a,3bにそれぞれ入射した赤外線光束により発生する信号は信号処理部9により信号処理され、信号処理部9からは、人体などの移動物体を検知したと判別したときに、例えば、自動ドアの開閉や防犯警報装置を起動させるための作動信号S1、または防犯用カメラ10に対し起動信号S2を出力する。特に、この実施形態では、各赤外線検出素子2a,2b,3a,3bにそれぞれ5つずつ割り当てられた検知エリア7a,7b,8a,8bが放射状の配置で設定されているから、防犯カメラ10により複数回の撮影を行うために同一の移動物体をその移動に伴って複数回検知する必要がある撮像記録システムの物体検知用に適している。
【0016】
図2は、上記受動型赤外線検知装置における信号処理部9を含む電気系のブロック構成図である。第1の検出素子対2の一対の赤外線検出素子2a,2bおよび第2の検出素子対3の一対の赤外線検出素子3a,3bは、第1の信号処理回路11および第2の信号処理回路12のそれぞれにおいて互いに逆極性に直列接続されている。第1および第2の信号処理回路11,12は同一の回路構成になっており、各信号処理回路11,12において、一対の赤外線検出素子2a,2bまたは3a,3bにそれぞれ入射した赤外線光束により発生する電荷が、高抵抗値の入力抵抗R1を介して放電されるとともに、電界効果トランジスタFによりインピーダンス変換され、ソースフォロワ構成のもとに、この電界効果トランジスタFを介して直流電源+Bに直列接続された2個の増幅用抵抗R2,R3を通じて、増幅された信号として取り出される。
【0017】
上記の第1および第2の信号処理回路11、12のそれぞれからは、一対の赤外線検出素子2a,2b、3a,3bに発生した電荷が互いに逆極性のもとに合計された信号が出力される。各信号処理回路11,12の出力信号は、増幅回路13,14で増幅されたのちに、比較回路からなるレベル検出回路17,18に入力される。レベル検出回路17,18は、入力信号の信号強度、すなわち赤外線検出素子2a,2b,3a,3bに入射した赤外線光束の変動量に対応した信号レベルを、検出レベル設定部19,20に設定された所定の検出レベルと常時比較しており、入力信号レベルが検出レベルを超えたときに、検知信号A,Bを出力する。このレベル検出回路17,18のいずれか一方から検知信号AまたはBが出力されたときに、論理和回路よりなる検知回路21から物体検出信号Cが出力される。作動信号発生回路22は、物体検出信号Cを受けて、防犯カメラ10の起動用或いは防犯警報機器または自動開閉ドアの作動用の作動信号Dを出力する。
【0018】
つぎに、上記受動型赤外線検知装置の動作について、図3のタイミングチャートを参照しながら説明する。いま、物体が図1の第1の方向Xに沿って移動して、二組の第1の検知エリア7a,7bを順次横切って通過した場合、この物体は計4つの第1の検知エリア7a,7bを或る時間差をもって通過するので、第1の信号処理回路11からは、図3(a)に示すように、一対の赤外線検出素子2a,2bに入射した赤外線光束により発生した極性が交互に逆の電荷による大きなレベルの信号が出力され、この出力信号は、図3(a)に2点鎖線で示す正,負の検出レベルL1,L2をそれぞれ超えるので、レベル検出回路17からは、図3(b)に示すような検知信号Aが出力される。
【0019】
続いて、物体が図1の第2の方向Yに沿って移動して、二つの第1の検知エリア7a ,7bの間を通って二つの第2の検知エリア8a,8bを順次横切って通過した場合、この物体は2つの第2の検知エリア8a,8bを或る時間差をもって通過するので、第2の信号処理回路12からは、図3(c)に示すように、一対の赤外線検出素子3a,3bに入射した赤外線光束により発生した極性が交互に逆の電荷による大きなレベルの信号が出力され、この出力信号は、図3(c)に2点鎖線で示す正,負の検出レベルL1,L2をそれぞれ超えるので、レベル検出回路18からは、図3(d)に示すような検知信号Bが出力される。
【0020】
論理和回路21は、両レベル検出回路17,18からそれぞれ出力する検知信号A,Bの論理和をとって、図3(e)に示すように、物体検出信号Cを出力し、作動信号発生回路22からは、図3(f)に示すように、物体検出信号Cの入力に基づいて作動信号Dを出力する。したがって、物体がいずれの方向に移動した場合にも、この物体は、第1の検知エリア7a,7bおよび第2の検知エリア8a,8bのうちの少なくとも一方の二つ一組を横切ることになり、各検出素子対2,3のいずれか一方に基づく検知信号AまたはBにより物体を確実に検知することができる。
【0021】
また、検知エリア7a,7b、8a,8bの背景温度の変化や外乱光などによる赤外線エネルギの変化は、全ての検知エリア7a,7b、8a,8bに同時に発生するので、この背景雑音などは各検出素子対7,8における一対の赤外線検出素子2a,2b間および3a,3b間でそれぞれ互いに相殺され、いずれの検出素子対2,3からも信号が出力されない。
【0022】
図4(a)は赤外線検出素子の他の配置例を示す斜視図である。第1の検出素子対23は縦長の一対の赤外線検出素子23a,23bを互いに平行に配置して構成されており、第2の検出素子対24は、同じく縦長の一対の赤外線検出素子24a,24bを、前記赤外線検出素子23a,23bに対し直交して互いに平行に位置し、かつ各々の両端部分が赤外線検出素子23a,23bの両端部分に重なるように配置して構成されている。各赤外線検出素子23a,23b,24a,14bは、いずれも焦電フィルムなどを主体として構成された光透過性の素子であって、赤外線入射方向に対し後方側の赤外線検出素子23a、23bにも支障なく赤外線が入射する。これらの素子は図2と同様の回路構成のもとに、第1および第2の検出素子対23,24の各々の一対の赤外線検出素子23a,23b、24a,24bが互いに逆極性に接続される。この両検出素子対23,24がケースに収納されて赤外線検出器が構成される。
【0023】
図4(b)は、各赤外線検出素子23a,23b,24a,24bに対し単一の光学系により割り当てられた検知エリア27a,27b、28a,28bを示し、第1の検出素子対23の一対の赤外線検出素子素子23a,23bに割り当てられた第1検知エリア27a,27bは、第1の方向Xに沿って並んだ配置とされ、第2の検出素子対24の一対の赤外線検出素子24a,24bに割り当てられた第2の検知エリア28a,28bは、第1の方向にほぼ直交する第2の方向Yに沿って並んだ配置とされている。なお、(b)に示した一組の検知エリア27a,27b、28a,28bは、単一の光学系によって、図1に示したと同様の放射状の配置で複数設定されている。また、信号処理するための電気系は図2と同様に構成される。
【0024】
いま、(b)に示す第1の方向Xに沿って物体が移動した場合、この物体が2つの第1の検知エリア27a,27bを或る時間差をもって横切るように通過するので、第1の検出素子対23からは、図5(a)に示すように、2点鎖線で示す正負の検出レベルL1,L2をそれぞれ超える信号レベルの信号が出力される。このとき、近接する第2の検知エリア28a,28bから放射する赤外線光束は少ないうえに、この赤外線光束が赤外線検出素子24a,24bに入射して互いに相殺されるから、第2の検出素子対24の出力信号は、図5(b)に示すように、ほぼ0である。
【0025】
つぎに、(b)に矢印で示す第2の方向Yに沿って物体が移動した場合、この物体が2つの第1の検知エリア27,27bの間を通りながら2つの第2の検知エリア28a,28bを或る時間差をもって横切るように通過するので、第2の検出素子対24からは、図5(b)に示すように、2点鎖線で示す正負の検出レベルL1,L2をそれぞれ超える信号レベルの信号が出力される。このときも、第1の検知エリア27a,27bから放射する赤外線光束が極めて少ないとともに、この赤外線光束が赤外線検出素子23a,23bに入射して互いに相殺されるから、第1の検出素子対23の出力信号は、図5(a)に示すように、ほぼ0である。
【0026】
図6は、本発明の他の実施形態に係る受動型赤外線検知装置を示す概略構成図であり、図1と同一若しくは同等のものには同一の符号を付してその説明を省略する。各一対の赤外線検出素子2a,2b、3a,3bは、図2と同様の回路構成のもとに互いに逆極性に接続されている。この実施形態では、光学系4によって、図1と同様に、2つの第1の検知エリア7a,7bが第1の方向Xに沿って並べて一組とされており、その5組が光学系4を中心とする放射状に配置されている。他方、光学系4によって、第2の検知エリア8a,8bが第2の方向Yに沿って並べて一組とされ、各組が隣接する2組の第1の検知エリア7a,7bの間に配置されて、計4組が設定されている。5組の第1の検知エリア7a,7bからの放射赤外線は、光学系4により集光されて第1の検出素子対2の一対の赤外線検出素子2a,2bにそれぞれ入射され、4組の第2の検知エリア8a,8bからの放射赤外線は、光学系4により集光されて第2の検出素子対3の一対の赤外線検出素子3a,3bにそれぞれ入射される。
【0027】
この光学的構成を備えた受動型赤外線検知装置は、図1および図2の一実施形態の装置と同様に、第1の方向Xへ移動して第1の検知エリア7a,7bを横切る物体を第1の検出素子対2で検知するとともに、第2の方向Yへ移動して第2の検知エリア8a,8bを横切る物体を第2の検出素子対3で検知し、いずれの方向へ移動する物体をも確実に検知できる。それに加えて、それぞれ2つ一組とする第1の検知エリア7a,7bと第2の検知エリア8a,8bの各々の配置方向が互いにほぼ直交しているとともに、第1の検出素子対2の検知信号と第2の検出素子対8の検知信号との論理和により物体を検知するため、第2の検知エリア8a,8bを第1の検知エリア7a,7bに対し近接した配置で設定しても、第1の検知エリア7a,7b同士または第2の検知エリア8a,8b同士を近接させる場合とは異なり、物体検知信号の相殺が生じないので、両検出素子対2,3から出力される検知信号の信号レベルにより物体を確実に検知することができる。そのため、隣接する2種の検知エリア7a,7bと8a,8bの間に物体の検知不能領域が生じない利点がある。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明の受動型赤外線検知装置によれば、第1の方向に沿って移動する物体を第1の検出素子対における一対の赤外線検出素子により検知でき、第1の方向とはほぼ直交する第2の方向に沿って移動する物体は、第2の検出素子対における一対の赤外線検出素子により検知でき、この第1および第2の両検出素子対からそれぞれ出力する検知信号の論理和から物体を検知するので、物体がいずれの方向に移動した場合にも、この物体を第1の検出素子対または第2の検出素子対のいずれか一方によりほぼ確実に検知することができ、物体検知の信頼性が格段に向上する。しかも、背景雑音などは、第1および第2の検出素子対における各一対の赤外線検出素子間でそれぞれ相殺でき、検知信号の誤出力を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る受動型赤外線検知装置を示す概略構成図である。
【図2】同上装置の電気回路のブロック構成図である。
【図3】同上装置の信号波形図である。
【図4】(a)は同上装置における赤外線検出素子の他の配置例を示す斜視図、(b)は(a)の赤外線検出素子に割り当てられた検知エリアの配置を示す説明図である。
【図5】同上の赤外線検出素子を備えた受動型赤外線検知装置の信号波形図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る受動型赤外線検知装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
2,23…第1の検出素子対、2a,2b,23a,23b…第1の検出素子対の赤外線検出素子、3a,3b,24a,24b…第2の検出素子対の赤外線検出素子、4…光学系、7a,7b,27a,27b…第1の検知エリア、8a,8b,28a,28b…第2の検知エリア、21…論理和回路(検知回路)、X…第1の方向、Y…第2の方向。

Claims (1)

  1. 互いに逆の極性をもつ一対の赤外線検出素子をそれぞれに備えた第1および第2の検出素子対と、
    前記各赤外線検出素子に所定の検知エリアを割り当て、その検知エリアからの赤外線を前記赤外線検出素子に入射させる光学系とを備え、
    前記第1の検出素子対に割り当てられた一対の第1の検知エリアは、第1の方向に沿って並んでいるとともに、放射状に複数設定されており、
    前記第2の検出素子対に割り当てられた一対の第2の検知エリアは、前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向に沿って並んでいるとともに、隣接する第1の検知エリアの間に設定されており、
    さらに、前記第1の検出素子対からの検知信号と前記第2の検出素子対からの検知信号との論理和から物体を検知する検知回路を備えた受動型赤外線検知装置。
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