JP3742808B2 - 回転テーブル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マシニングセンタ等の工作機械のテーブル上に搭載される回転テーブル装置に関するものである。
従来より、マシニングセンタ等の工作機械では、工作機械のテーブル上に回転テーブル装置を載置固定し、この回転テーブル装置の備える回転テーブルにワークを取り付け、ワークを回転させつつ切削工具でワークの切削加工を行っていた。かかる回転テーブルは、その回転軸が垂直又は水平のものが多く用いられ、工作機械に予め設定されたプログラムに基づいて回転しワークの割り出しが行われるものとなっていた。
より複雑なワーク加工を行う際には、特許文献1に記載されたような、ワークを取り付ける回転テーブルの回転軸が斜めになる傾斜型回転テーブル装置が用いられていた。
この傾斜型回転テーブル装置は、回転テーブルを備える一対の支持装置が、工作テーブル上に前記回転テーブルが対面するように配置され、この一対の回転テーブル間に偏心治具を介してワーク用回転テーブルが設けられているものである。
偏心治具は、水平方向を向く底部とその両縁から立設するブラケット部を有する正面視凹型であり、底部中央にワーク用回転テーブルが設けらている。
前記ブラケットの先端部が支持装置の回転テーブルに取り付けられるため、回転テーブルを回転させることで、ブラケット部も水平軸回りに一体回転し、偏心治具の底部は斜め上方に持ち上がるようになり、ワーク用回転テーブルの回転軸は所定の斜め角を有するものであった。
このように、偏心治具は、その重心が前記水平軸芯から大きく偏心しているため、水平
軸芯回りに回転した際に、同軸回りに大きな回転モーメントが発生するアンバランス負荷であって、スムーズな割り出し回転を妨げる要因となっていた。
特許文献1に記載の技術では、前記回転モーメントを打ち消すために、支持装置の一方にバランスシリンダが備えられており、バランスシリンダのロッド先端が、当該支持装置の回転軸、すなわち回転テーブルに偏心して連結されるものとなっていた。また、バランスシリンダのシリンダ本体は支持装置の支持ケースに回動自在に枢支されていた。
実開平6−3531号公報 (第4〜5頁、図3)
前述の特許文献1のシリンダ本体は、側面視で支持装置の外側にはみ出るように設けられており、この突出した領域に切削工具等が進入すると切削工具とシリンダ本体が接触するといった不都合が生じていた。
特許文献1では、このような干渉を少なくするために、シリンダ本体を側面視で斜めに取り付けるようにしているものの、当該干渉領域の大幅な軽減がなされるようなものとはなっていない。加えて、回転軸にロッドの動きが制限され、回転テーブルの360度の回転を行うことが不可能となっていた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、水平軸芯回りに偏心して取り付けられたアンバランス負荷を同軸回りに回転した際に生じる回転モーメントをうち消すためのバランスシリンダを、切削工具との干渉領域が無いように取り付けた回転テーブル装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、ベース上に取り付けられた支持フレームと、この支持フレームに水平軸芯回りに回転自在に支持されている回転軸と、この回転軸に設けられた回転テーブルとを有し、この回転テーブルに取り付けられたアンバランス負荷が前記水平軸芯回りに回転することで生じる回転モーメントを打ち消すべく、前記回転軸にバランスシリンダを備えている回転テーブル装置において、前記バランスシリンダはシリンダ本体とこのシリンダ本体に対して伸縮自在なロッドとを備え、前記シリンダ本体は、回転軸と一体回転するクランク部材で前記水平軸芯より偏心した位置に前記水平軸芯と平行でかつ前記水平軸芯から下方に引いた鉛直線上に位置する水平軸芯回りに回動自在に設けられ、前記ロッドの先端は、ベース側に前記水平軸芯と平行な水平軸回りに回動自在に枢支されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、シリンダ本体が、回転軸と一体回転するクランク部材に回動自在に設けられると共に、ロッドがベース側に回動自在に枢支されることになり、アンバランス負荷の水平軸芯回りの回転により、バランスシリンダはロッド先端を支点とするクランク運動をするようになる。このクランク運動時に、バランスシリンダは、ロッド伸縮の抗力に起因する回転モーメント(逆回転モーメント)を発生させ、前記アンバランス負荷に起因する回転モーメントを打ち消すことが可能となる。
また、シリンダ本体が、回転テーブルと一体回転自在に設けられたクランク部材に取り付けられているため、回転テーブル装置から大きく外へ突出しておらず、切削工具等と接触するような干渉を防ぐことが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、ベース上に取り付けられた支持フレームと、この支持フレームに水平軸芯回りに回転自在に支持されている回転軸と、この回転軸に設けられた回転テーブルとを備える一対の支持装置を有し、この一対の支持装置は回転テーブルが対面するように配置され、当該回転テーブル間に回転テーブルと一体回転するアンバランス負荷が設けられ、少なくとも一方の支持装置の回転軸には、前記アンバランス負荷が水平軸回りに回転することで生じる回転モーメントを打ち消すべく、バランスシリンダが設けられている回転テーブル装置において、前記バランスシリンダはシリンダ本体とこのシリンダ本体に対して伸縮自在なロッドとを備え、前記シリンダ本体の中途部は、この中途部に取り巻くように設けられた取付部材を介して、回転軸と一体回転
するクランク部材で前記水平軸芯より偏心した位置に、前記水平軸芯と平行な水平軸芯回りに回動自在に設けられ、前記ロッドの先端は、ベース側に前記水平軸芯と平行でかつ前記水平軸芯から下方に引いた鉛直線上に位置する水平軸回りに回動自在に枢支されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、シリンダ本体が、回転軸と一体回転するクランク部材に回動自在に設けられると共に、ロッドがベース側に回動自在に枢支されることになり、アンバランス負荷の水平軸芯回りの回転により、バランスシリンダはロッド先端を支点とするクランク運動をするようになる。このクランク運動時に、バランスシリンダは、ロッド伸縮の抗力に起因する回転モーメント(逆回転モーメント)を発生させ、前記アンバランス負荷に起因する回転モーメントを打ち消すことが可能となる。
また、シリンダ本体が、回転テーブルと一体回転自在に設けられたクランク部材に取り付けられているため、回転テーブル装置から大きく外へ突出しておらず、切削工具等と接触するような干渉を防ぐことが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記ベースは工作機械のテーブルであって、ロッドの先端は当該テーブルに枢支されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、ロッド先端が工作機械のテーブルに枢支されることになるため、バランスシリンダのロッドが、側面視で回転テーブル装置から大きく外へ突出することが無くなり、切削工具等と接触するような干渉を防ぐことが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記回転テーブルの回転軸芯に対するシリンダ本体の偏心方向とアンバランス負荷の偏心方向とが同一であることを特徴とする。
この技術的手段によれば、アンバランス負荷による回転モーメントが最大になる状態で、バランスシリンダによる逆回転モーメントも最大とすることができるようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記アンバランス負荷が回転して最上方に位置した際に、前記シリンダ本体の基端がアンバランス負荷の上方端より下方に位置することを特徴とする。
この技術的手段によれば、アンバランス負荷が水平軸芯回りに回転して最上方にきた場合であっても、シリンダ本体の基端がアンバランス負荷より上側に突出することが無くなり、切削工具等とシリンダ本体の基端との接触を防ぐことができるようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記ロッドがシリンダ本体に退避する際の抗力を一定にするべく、バランスシリンダを制御する制御手段を備えることを特徴とする。
この技術的手段によれば、制御手段により、ロッドの抗力を一定にすることで、アンバランス負荷による回転モーメントを効率よく相殺することができるようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記バランスシリンダの作動媒体は空気又は油であって、前記制御手段は当該作動媒体を制御可能なレギュレータであることを特徴とする。
この技術的手段によれば、バランスシリンダとして、安価で構造が簡単な空気又は油圧シリンダを用いることができるようになり、その制御もレギュレータにより容易に行えるようになる。
本発明によれば、回転テーブル装置において、水平軸芯回りに偏心して取り付けられたアンバランス負荷による同軸芯回りの回転モーメントをうち消すためのバランスシリンダを、切削工具との干渉領域が無いように取り付けることが可能となる。
以下、本発明にかかる回転テーブル装置の第1実施形態を、マシニングセンタに取り付けられた傾斜型回転テーブル装置を例示して説明する。
マシニングセンタとは、フライス削りや穴開け、中ぐり等の各種作業を自動的に行うNC(Numerical Control)工作機械であって、切削工具の自動交換機能やワークの2面以上の自動加工機能を備えたものである。
図1には、横型マシニングセンタ1の一部、すなわち、水平機械主軸2及び切削工具3、ワーク6を固定するテーブル4、このテーブル4上に載置固定されている傾斜型回転テーブル装置5が示されている。
以下、説明において、左右方向(水平方向)とは図1におけるx軸方向、前後方向とはy軸方向、上下方向とはz軸方向のことをいう。
傾斜型回転テーブル装置5は、ワーク6を取り付けるワーク用回転テーブル7を備えており、このワーク用回転テーブル7の回転軸19が傾斜可能となることで、複雑なワーク6の加工を可能とするものである。
傾斜型回転テーブル装置5は、水平軸芯X回りに回転する回転テーブルを備える一対の支持装置12,27を有しており、この支持装置12,27は各回転テーブルが対面するように、取付台10を介して工作機械1のテーブル(ベース)4上に配置されてる。
支持装置の一方は、サーボモータ等の駆動モータ11を有する回転テーブル装置12であって、この駆動モータ11で回転テーブル8を所定角度だけ回転することができるようになっている。
詳しくは、工作機械1のテーブル4上に取付台10が載置され、この取付台10を貫通するような固定具15と、テーブル4上に左右方向に形成されたレール溝16内に嵌り込んだスライダ17とが係合することで、当該テーブル4と取付台10とが一体となっている。さらに、この取付台10の上部に回転テーブル装置12の支持フレーム18下部が載置されてボルト等の固定具15で固定されるような構成となっている。
この取付台10により、回転テーブル装置12はテーブル4より上方に配置され、回転テーブル8の回転軸19の軸芯Xとテーブル4との間に十分な空間を確保できるようになり、大型若しくは偏心してる治具やワークを取り付けることが可能なものとなっている。
回転テーブル装置12の支持フレーム18には、ベアリング等を介して回転軸19が水平軸芯Xを向くように回転自在に支持されると共に、この回転軸19の中途部にはウォームホイル20が設けられている。回転テーブル装置12に設けられた駆動モータ11の回転軸19には、ウォームねじ21が設けられ、このウォームねじ21と前記ウォームホイル20とが噛合している。
前記回転軸19において、もう一方の支持装置27に対面する側(基端)には、円盤状の回転テーブル8が同軸に設けられており、その取付面22にはワーク6や治具等を取付可能とするため、放射状に広がるガイド溝23が形成されている。
前記駆動モータ11の回転により、回転テーブル8は所定の角度だけ回転しワーク6等の割り出しが行えるようになっている。
支持装置の他方は、前記回転テーブル8と略同一形状のサポートテーブル26が回転フリーの状態で設けられているサポートテーブル装置27であり、駆動モータ11等を有していないものである。
詳しくは、工作機械1のテーブル4上に取付台10が載置され、この取付台10を貫通するような固定具15と、テーブル4上に形成されたレール溝16内に嵌り込んだスライダ17とが係合することで、当該テーブル4と取付台10とが一体となっている。さらに、この取付台10の上部にサポートテーブル装置27の支持フレーム18下部が載置されてボルト等の固定具15で固定されるような構成となっている。
サポートテーブル装置27の支持フレーム18には、ベアリング等を介して回転軸19が水平軸芯Xと同軸に回転自在に支持され、この回転軸19において回転テーブル装置12に対面する側(基端)には、同軸で円盤状のサポートテーブル26が設けられている。その取付面22にはワーク6や治具等を取付可能とするため、放射状に広がるガイド溝23が形成されている。
前記回転軸19の先端側は、サポートテーブル装置27の左右方向外側に突出するようになっており、後述のバランスシリンダ29が連結されるようになっている。
これら回転テーブル8とサポートテーブル26との間には偏心治具31が保持されるように設けられ、一体回転するようになっている。
偏心治具31は、水平方向を向く底部32とこの底部32の両縁部から立設するブラケット部33を有することで正面視凹型であって、底部32の略中央且つブラケット部33が突出する側には、回転軸19が底部32に対して垂直であるワーク用回転テーブル7が設けらている。このワーク用回転テーブル7は、外部から供給された油圧や、備え付けられた駆動モータ11などの駆動力により、所定角度回転し、取り付けられているワーク6の割り出しを行えるものとなっている。
前記ブラケット部33の先端部は、回転テーブル8及びサポートテーブル26に固定具15で取り付けられている。ゆえに、回転テーブル装置12の駆動モータ11を駆動し、回転テーブル8を回転させることで、偏心治具31のブラケット部33も水平軸芯X回りに一体回転し、偏心治具31の底部32は斜め上方に持ち上がるようになり、ワーク用回転テーブル7の回転軸19は所定の斜め角を有するようになる。
しかしながら、前記偏心治具31を水平軸芯X回りに回転した際には、その偏心に起因する強力な回転モーメントMjが発生することになり、滑らかな回転が不可能になると共に、駆動モータ11は大きな馬力を有する必要性が生じる。
その対策として、本実施形態の場合は、その回転モーメントMjに抗する逆回転モーメントMを発生させるバランスシリンダ29を、サポートテーブル装置27の左右方向外側(反回転テーブル装置12側)に設けている。
図2,3に示す如く、バランスシリンダ29は、空気又は油を作動媒体とする流体シリンダであり、シリンダ本体34とこのシリンダ本体34から出退自在となっているロッド35とから構成されている。
ロッド35は、所定の抗力Fを加えることでシリンダ本体34内に退避し縮小するようになっており、本実施形態の場合は、当該抗力Fを一定にするために、シリンダ本体34内の作動媒体の圧力を調整する制御手段36(レギュレータ)を外部に備えている。
前記サポートテーブル装置27の支持フレーム18側面から外側方向に突出している回転軸19には、水平軸芯X方向外側を向くクランク部材37の基端が取り付けられており、その先端には、シリンダ本体34の中途部に取り巻くように設けられた取付部材38を介して、シリンダ本体34の中途部が、前記水平軸芯Xに平行な水平軸芯Y回りに回動自在に取り付けられている。
このクランク部材37は、その回動軸芯Xとシリンダ本体34の枢支軸芯Yの距離がeとなるようなものである。
一方、バランスシリンダ29のロッド35先端には二股形状となっている連結部材39が取り付けられており、この連結部材39の二股間に、工作機械1のテーブル4に取り付けられているロッド支持部材40の垂直部41が入り込み、枢支ピン43により回動自在に枢支されるものとなっている。
このロッド支持部材40は、前記垂直部41とその下方から一方に延設された水平部42とを有する正面視L型であって、水平部42がテーブル4に形成されたレール溝16を介してテーブル4本体に固定されるものとなっている。なお、レール溝16を介して固定されるため、当該ロッド支持部材40は、レール溝16方向(左右方向)に位置変更可能となっている。
上述のように、ロッド35の先端が工作機械1のテーブル4側に枢支され、シリンダ本体34の中途部がクランク部材37を介して偏心距離eでサポートテーブル装置27の回転軸19と連結しているため、図3の2点鎖線に示すように、偏心治具31が回転、すなわち当該回転軸19が回転することにより、バランスシリンダ29は、回転軸19から下方へ距離Lだけ離れたロッド35先端を中心としたクランク運動を行うようになる。
また、シリンダ本体34は、サポートテーブル装置27の回転軸19の左右方向外側に位置し、且つロッド35は取付台10の左右方向外側に位置するため、シリンダ本体34はサポートテーブル装置27から径外方向へ大きく突出しないものとなる。ゆえに、切削工具3等と接触する干渉領域が小さいものとなり、切削工具3等との接触を防ぐことが可能となる。
次に当該バランスシリンダ29の作動について説明する。
図4に示すように、ワーク用回転テーブル7の回転軸19を傾斜させるために、偏心治具31を矢印A方向に水平軸芯X回りに回転させると、サポートテーブル装置27の回転軸19も回転し、連結されているクランク部材37もクランク運動するようになる。
すなわち、(a)のように垂直方向を向いているシリンダ本体34は、偏心治具31が矢印A方向に回転し持ち上がるにつれてクランク部材37に連動して上昇し、(b)のようにシリンダ本体34からロッド35が突出した状態で左斜め上を向くようになる。その後、(c)のように、シリンダ本体34が略垂直で且つ上方に位置するようになる。このとき、偏心治具31のもっとも上方縁よりシリンダ本体34の基端(反ロッド側)が上方へ出ないように、回転軸19に対してバランスシリンダ29が配置されるようになっている。
さらに、偏心治具が矢印A方向に回転すると、(d)のようにシリンダ本体34は右斜め上を向き、ロッド35がシリンダ本体34内に格納されつつ、(a)の状態へと戻るようになる。
このような運動を行う過程において、バランスシリンダ29はロッド35をシリンダ本体34に押し入れようとする際の抗力Fで生じる回転モーメントMをもって、偏心治具31の回転軸19回りの回転モーメントMjを相殺するような働きを奏することになる。
これら回転モーメントMj,逆回転モーメントMについて、図5のように、偏心治具31が側面視で左斜めに位置した状態を例示して詳しく説明する。
この図において、サポートテーブル26は角度θだけ回転し、偏心治具31は前側にθだけ持ち上がっている。この際、偏心治具31の自重による水平軸芯X回りの回転モーメントMjは、Mj=Fj・eとなる。なお、Fjは、偏心治具31がその自重で元の位置に戻ろうとする力である。
この際、バランスシリンダ29には、ロッド35の縮小に対する抗力Fが発生しており、この力Fにより生じる逆回転モーメントMは、M=F・cosα・eとなる。
ここで、αは、
α=180°−90°−θ−β,
β=tan-1((e・sinθ)/(L−e・cosθ))
で計算される。
この逆回転モーメントMで、回転モーメントMjを相殺し、偏心治具31によるアンバランス負荷を軽減するようにしている。なお、ロッド35の抗力Fが一定であると偏心治具31の回転をスムーズにすることができるため、バランスシリンダ29に設けられたシリンダの制御手段36であるレギュレータにより、シリンダ本体34内の空気の圧力を一定にするようにしている。
図6には、本実施形態にかかる偏心治具31を回転させた際に生じる回転モーメントMj(1点鎖線)と、バランスシリンダ29による逆回転モーメントM(実線)と、両者のモーメント偏差(2点鎖線)の一例を示す。
サポートテーブル26が回転するに従って、偏心治具31による回転モーメントMjは徐々に強くなり、回転角90度で最高になる。この回転モーメントMjは駆動モータ11やウォームねじ21等の駆動系45に対して大きな負荷となる。
一方、それを打ち消すように、バランスシリンダ29による逆回転モーメントMが実線のように発生しており、両者は打ち消しあうことで、当該駆動系45に作用する回転モーメントは2点鎖線のようになる。
従って、必要以上に大馬力の駆動モータ11等を必要とせず、コンパクトで安価な傾斜型回転テーブル装置5を実現することが可能となる。
なお、図6に例示したものでは、回転モーメントMjと逆回転モーメントMとの最大値の位置が一致していないが、両者が一致するように前記回転テーブル8の軸芯に対するクランク部材37の突出方向とアンバランス負荷31の偏心方向とが略同一方向にすることで、より確実に回転モーメントをうち消すことができるようになる。
以上、バランスシリンダ29の作動を回転モーメントMや逆回転モーメントMjに着目して説明を行ったが、抗力Fと偏心治具31に起因する力Fjとを考え、両者が常に釣り
合うように作動すると考えても何ら問題はない。
本発明にかかる把持装置の第2実施形態を以下説明する。
図7,図8に示すように、第2実施形態のサポートテーブル装置27は、当該装置27が取り付けられる取付部材38の下部に、側面視で支持フレーム18本体より幅広であって、正面視で左右方向外側に突出した鍔状の載置部46を有しており、この載置部46がテーブル4上に載置され、固定治具でレール溝16に固定されることで、サポートテーブル装置27が工作機械1のテーブル4に取り付けられるものとなっている。
さらに、ロッド35先端の連結部材39が、前記載置部46の前後方向略中央の凹部47に設けられたロッド支持部材40に嵌り込み、枢支ピン43によりサポートテーブル26の回転軸芯Xに平行な水平軸芯Z回りに回動自在に枢支されるものとなっている。
これにより、第1実施形態のように、サポートテーブル装置27をテーブル4上に配置した後に、位置あわせをしながらバランスシリンダ29のロッド35をテーブル4側に固定するといった繁雑な作業を略することができるようになる。
他の構成は、第1実施形態と略同一であり、奏する作用効果も略同一である。
本発明にかかる把持装置の第3実施形態を以下説明する。
図9に示すように、第3実施形態では、水平軸芯X回りに回転する回転テーブル8を有する回転テーブル装置12が、テーブル4上に配置され、この回転テーブル8に水平軸芯X回りに偏心したワーク6(加工対象物)が片持ち状に取り付けられているものである。さらに、当該回転テーブル装置12でワーク6とは反対側にバランスシリンダ29が第2実施形態と略同一に設けられている。
これにより、ワーク6を水平軸芯X回りに回転させる際に発生する回転モーメントMjを、バランスシリンダ29による逆回転モーメントMで抗することができ、全体として偏心ワーク6によるアンバランスの影響を受けにくい回転テーブル装置12となっている。
他の構成は、第2実施形態と略同一であり、奏する作用効果も略同一である。
なお、本発明にかかる把持装置は、上記実施の形態に限定されるものではない。
すなわち、工作機械としては横型マシニングセンタを例示しているが、立型マシニングセンタやNCフライス盤等であっても何ら問題はない。
また、第1又は第2実施形態で示した傾斜型回転テーブル装置5では、バランスシリンダ29をサポートテーブル装置27側に取り付けているが、回転テーブル装置12に設けてもよく、両方に設けても何ら問題はない。
本発明は、工作機械等に取り付けられワーク割りだしを行う割り出し台等に適用できる。
回転テーブル装置の第1実施形態の正面斜視図である。 バランスシリンダを備えた支持装置の正面図である。 バランスシリンダを備えた支持装置の側面図である。 バランスシリンダの作動図である。 バランスシリンダによる逆回転モーメントの作用状況を示した図である。 偏心治具の回転角に伴う回転モーメント及び逆回転モーメントの変動を示した図である。 第2実施形態におけるバランスシリンダを備えた支持装置の正面図である。 第2実施形態におけるバランスシリンダを備えた支持装置の側面図である。 第3実施形態の正面図である。
符号の説明
1 工作機械
4 ベース
8 回転テーブル
12 回転テーブル装置
18 支持フレーム
19 回転軸
26 サポートテーブル
27 サポートテーブル装置
29 バランスシリンダ
31 偏心治具(アンバランス負荷)
34 シリンダ本体
35 ロッド

Claims (7)

  1. ベース(4)上に取り付けられた支持フレーム(18)と、この支持フレーム(18)に水平軸芯(X)回りに回転自在に支持されている回転軸(19)と、この回転軸(19)に設けられた回転テーブル(8)とを有し、この回転テーブル(8)に取り付けられたアンバランス負荷(31)が前記水平軸芯(X)回りに回転することで生じる回転モーメントを打ち消すべく、前記回転軸(19)にバランスシリンダ(29)を備えている回転テーブル装置において、
    前記バランスシリンダ(29)はシリンダ本体(34)とこのシリンダ本体(34)に対して伸縮自在なロッド(35)とを備え、前記シリンダ本体(34)は、回転軸(19)と一体回転するクランク部材(37)で前記水平軸芯(X)より偏心した位置に前記水平軸芯(X)と平行な水平軸芯(Y)回りに回動自在に設けられ、前記ロッド(35)の先端は、ベース(4)側に前記水平軸芯(X)と平行でかつ前記水平軸芯(X)から下方に引いた鉛直線上に位置する水平軸芯(Z)回りに回動自在に枢支されていることを特徴とする回転テーブル装置。
  2. ベース(4)上に取り付けられた支持フレーム(18)と、この支持フレーム(18)に水平軸芯(X)回りに回転自在に支持されている回転軸(19)と、この回転軸(19)に設けられた回転テーブル(8)とを備える一対の支持装置(12)(27)を有し、この一対の支持装置(12)(27)は回転テーブル(8)(26)が対面するように配置され、当該回転テーブル(8)(26)間に回転テーブル(8)と一体回転するアンバランス負荷(31)が設けられ、少なくとも一方の支持装置(27)の回転軸(19)には、前記アンバランス負荷(31)が水平軸芯(X)回りに回転することで生じる回転モーメントを打ち消すべく、バランスシリンダ(29)が設けられている回転テーブル装置において、
    前記バランスシリンダ(29)はシリンダ本体(34)とこのシリンダ本体(34)に対して伸縮自在なロッド(35)とを備え、前記シリンダ本体(34)の中途部は、この中途部に取り巻くように設けられた取付部材(38)を介して、回転軸(19)と一体回転するクランク部材(37)で前記水平軸芯(X)より偏心した位置に、前記水平軸芯(X)と平行な水平軸芯(Y)回りに回動自在に設けられ、前記ロッド(35)の先端は、ベース(4)側に前記水平軸芯(X)と平行でかつ前記水平軸芯(X)から下方に引いた
    鉛直線上に位置する水平軸(Z)回りに回動自在に枢支されていることを特徴とする回転テーブル装置。
  3. 前記ベース(4)は工作機械(1)のテーブルであって、ロッド(35)の先端は当該テーブル(4)に枢支されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転テーブル装置。
  4. 前記回転テーブル(8)の回転軸芯(X)に対するシリンダ本体(34)の偏心方向とアンバランス負荷(31)の偏心方向とが同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転テーブル装置。
  5. 前記アンバランス負荷(31)が回転して最上方に位置した際に、前記シリンダ本体(34)の基端がアンバランス負荷(31)の上方端より下方に位置することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転テーブル装置。
  6. 前記ロッド(35)がシリンダ本体(34)内に退避する際の抗力を一定にするべく、バランスシリンダ(29)を制御する制御手段(36)を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の回転テーブル装置。
  7. 前記バランスシリンダ(29)の作動媒体は空気又は油であって、前記制御手段(36)は当該作動媒体を制御可能なレギュレータであることを特徴とする請求項6に記載の回転テーブル装置。
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