JP3742462B2 - コーティング方法およびコーティング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空アーク放電により中空体の内面にコーティング膜を形成するコーティング方法およびコーティング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学プラント、石油プラント等において用いられるパイプは、耐薬品性および耐蝕性が要求される。そこで、パイプの内面に合金、セラミック等のコーティング膜(皮膜)を形成することにより耐薬品性および耐蝕性を高めることができる。
【0003】
従来、パイプ等の中空体の内面をコーティングするためには、プラズマCVD(化学的気相成長)法が用いられている。プラズマCVD法を用いてパイプの内面にTiN膜を形成する場合には、パイプの内部を真空に排気して反応ガスとしてTiCl4 およびNH4 の混合ガスを導入し、パイプに高周波電力を印加してグロー放電を生じさせる。それにより、チタンと窒素が反応し、パイプの内面にTiN膜が堆積する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のプラズマCVD法によるコーティングにおいては、コーティング膜の密着性が良好でなく、またパイプの長手方向での一様な膜の形成が難しいという問題があった。
【0005】
一方、基板上に金属、合金等のコーティング膜を形成するためにアークプラズマ放電を利用した真空アーク蒸着が用いられている。この真空アーク蒸着では、真空室内にコーティング材料からなる陰極および基板を配置し、陰極と陽極との間でアークプラズマ放電を発生させる。アークは、アーク電流により発生する自己磁場により陰極の表面上を移動する。アークプラズマ放電の結果、陰極の表面にアークスポットが形成され、そのアークスポットにおいて陰極物質が溶解して蒸発し、基板上にコーティング膜が形成される。
【0006】
アークスポットの移動速度が遅く、アークスポットの電流維持時間が長い場合には、陰極物質の深部まで溶解が生じる。この場合、不均一溶解により突沸現象が起こり、数μm程度の蒸発粒子が発生し、それがドロップレット(飛沫)として基板に付着する。これにより、化合物の生成が妨げられるとともにコーティング膜の緻密性が低下するという問題が生じる。
【0007】
また、真空アーク蒸着により大面積のコーティングを行うためにはアーク電流を大きくする必要がある。しかしながら、アーク電流を大電流化すると、アークスポットが大きくなり、ドロップレットが多数発生するという問題が生じる。そのため、大面積で良質のコーティング膜を形成することが困難である。
【0008】
特開平5−106025号公報には、電磁コイルを用いてアークの移動速度を制御する真空アーク放電装置が提案されている。図8は、特開平5−106025号公報に開示された真空アーク放電装置の概略図である。
【0009】
図8において、陽極となる真空室51の内部にロッド形状の陰極52が配置されている。陰極52はアーク電源53の負極に接続され、真空室51はアーク電源53の陽極に接続されている。陰極52の端部に位置するストライカ54によってアークが間欠的に発生される。螺旋状の電磁コイル55が陰極52と同軸に配置されている。この電磁コイル55はコイル電源56に接続されている。コーティングされる1または複数の基板57は電磁コイル55の周囲に配置されている。
【0010】
この真空アーク放電装置においては、アーク電流による自己磁場および電磁コイル55による磁場によってアークスポット58が陰極52の表面を螺旋状に移動する。その結果、アークスポットの電流密度が低減し、ドロップレットの発生が低減される。
【0011】
しかしながら、電磁コイル55の温度が上昇すると、電磁コイル55に付着した酸化膜等の汚染物が剥離し、あるいは熱応力ではじけて基板57上のコーティング膜に混入する。これを防止するためには、電磁コイル55の断面積を大きくして電磁コイル55に冷却パイプを設ける必要がある。ところが、電磁コイル55の断面積が大きくなると、基板57のコーティングが阻害されるという問題が生じる。そのため、コーティング膜への汚染物の混入を回避することが難しい
また、アークプラズマ放電においては、ドロップレットが飛散する際にアークが短絡することがある。アークの短絡が生じると、アークスポットに多大な電流が流れ、より多くのドロップレットが生じることになる。この場合、ドロップレットの大きさは数十μmに及び、その数は非常に多い。このようなドロップレットの発生を回避するためには、アークの短絡が生じたときに極めて短時間(1μ秒以内)に短絡電流を遮断する必要がある。
【0012】
しかしながら、図8の真空アーク放電装置においては、電磁コイル55によるインダクタンスが存在するので、短絡電流を遮断しようとするとインダクタンスに蓄積された電荷により高電圧が発生し、短絡電流の遮断を阻止するように作用する。そのため、短絡電流を高速に遮断することが困難となる。
【0013】
そこで、本発明の目的は、中空体の内面に密着性および緻密性の高い良質のコーティング膜を均一に形成することができ、大面積コーティングが可能でかつアーク短絡時に短絡電流の高速遮断が可能なコーティング方法およびコーティング装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るコーティング方法は、中空体の内面にコーティング膜を形成するコーティング方法において、中空体の内部にコーティング材料からなる棒状部材を配設するとともに中空体の内部に棒状部材を部分的に囲むように棒状部材と同軸構造の導電性部材を配設し、中空体の内部空間を囲む反応室を形成し、反応室内を排気し、中空体を導電性部材に対して電気的にバイアスするとともに棒状部材と導電性部材との間にアーク放電を発生させるものである。
【0015】
このコーティング方法においては、棒状部材と導電性部材との間に発生するアークにより棒状部材がスポット溶解してコーティング材料が蒸発し、アークプラズマが生成される。このとき、中空体は導電性部材に対してバイアスされているので、アークプラズマ中のイオンが中空体に向かって加速される。
【0016】
一方、アーク電流により自己磁場が発生するため、電流および磁界による力が棒状部材の長手方向に作用し、アークが棒状部材の長手方向に移動する。それにより、中空体の内面の全体にコーティング材料からなるコーティング膜が均一に形成される。アークプラズマのイオン化率は高く、また中空体のバイアスによりアークプラズマ中のイオンが中空体に向かって加速されるので、コーティング膜の密着性および緻密性が高くなる。
【0017】
棒状部材の長手方向に沿ったアークの移動速度は自己磁場の強度に依存する。棒状部材および導電性部材からなる同軸構造では、棒状部材と導電性部材との間の距離およびアーク電流の大きさにより自己磁場の強度が決定される。このような同軸構造においては、アーク電流回路が低インダクタンスとなり、かつ棒状部材と導電性部材との間の距離を短くすることができる。そのため、アーク電流を大きくして強力な自己磁場を形成することにより、アークプラズマを棒状部材の長手方向に高速に移動させることができる。
【0018】
その結果、棒状部材に生成されるアークスポットの電流維持時間が短くなり、棒状部材の表面のみが溶解して蒸発することとなるので、蒸発粒子は小さく、すなわち数μmに及ぶドロップレットが発生しない。このように、棒状部材および導電性部材の低インダクタンスの同軸構造によって高速度アークが実現し、それによりドロップレットの発生を抑制して緻密な膜を形成することができる。
【0019】
また、自己磁場を強くしてアークの移動速度を速くすることができるので、アーク電流を大電流化してもドロップレットの発生が抑制される。したがって、アーク電流の大電流化により大面積のコーティングが可能となる。
【0020】
さらに、棒状部材および導電性部材が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アークの短絡が生じたときに、短絡電流を極めて短時間に遮断することができる。その結果、アークの短絡による大きなドロップレットの発生およびコーティング膜への汚染物の混入が回避される。
【0021】
特に、導電性部材が棒状部材の周囲を部分的に囲むように配置された部分円筒状部材からなり、棒状部材と部分円筒状部材との間にアーク放電を発生させつつ部分円筒状部材を棒状部材を中心として回転させることが好ましい。
【0022】
この場合、部分円筒状部材が回転することによりアークプラズマが長手方向および円周方向に移動するので、アークスポットが棒状部材の特定の箇所に長く留まることなく棒状部材の表面上を一様にかつ高速に移動する。それにより、棒状部材の周囲にアークプラズマが一様に生成されるため、ドロップレットが少なくかつ小さくなり、より良質のコーティング膜がより均一かつ緻密に形成される。
【0023】
また、部分円筒状部材は冷却が可能な体積および形状を有するので、容易にかつ十分に冷却可能となる。したがって、部分円筒状部材に付着した汚染物がコーティング膜に混入することが防止される。
【0024】
特に、反応室内を排気した後に反応室に反応ガスを導入してもよい。この場合、コーティング材料と反応ガスに含まれる元素により化合物が生成され、化合物からなるコーティング膜が形成される。
【0025】
また、中空体の内部にそれぞれ異なる種類のコーティング材料からなる複数の棒状部材を配設してもよい。この場合、複数のコーティング材料に含まれる元素の化合物または合金からなるコーティング膜が形成される。また、異なるタイミングで各棒状部材と導電性部材との間にアーク放電を発生させることにより多層構造のコーティング膜を形成することができる。
【0026】
さらに、中空体の内面に形成されたコーティング膜にエネルギービームを照射することが好ましい。それにより、気孔(ポア)が存在しない緻密なコーティング膜が形成される。
【0027】
第2の発明に係るコーティング装置は、中空体の内面にコーティング膜を形成するコーティング装置であって、中空体を保持するとともに中空体の内部空間を囲む反応室を形成する保持部材と、中空体の内部にコーティング材料からなる棒状部材を支持する支持手段と、中空体の内部に棒状部材を部分的に囲むように棒状部材と同軸に配設された導電性部材と、反応室内を排気するための排気部と、中空体を導電性部材に対して電気的にバイアスするバイアス手段と、棒状部材と導電性部材との間にアーク放電を発生させるアーク放電発生手段とを備えたものである。
【0028】
このコーティング装置においては、アーク放電発生手段により棒状部材と導電性部材との間にアーク放電が発生され、そのアークにより棒状部材がスポット溶解してコーティング材料が蒸発するとともに、コーティング材料の元素がアークプラズマ化される。このとき、中空体はバイアス手段により導電性部材に対して電気的にバイアスされているので、アークプラズマ中のイオンが中空体に向かって加速される。
【0029】
一方、アーク電流により自己磁場が発生するため、電流および磁界による力が棒状部材の長手方向に作用し、アークが棒状部材の長手方向に移動する。それにより、中空体の内面の全体にコーティング材料からなるコーティング膜が均一に形成される。アークプラズマのイオン化率は高く、また中空体のバイアスによりアークプラズマ中のイオンが中空体に向かって加速されるので、コーティング膜の密着性および緻密性が高くなる。
【0030】
棒状部材および導電性部材が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アーク電流を大きくして強力な自己磁場を形成することにより、アークプラズマを棒状部材の長手方向に高速に移動させることができる。その結果、棒状部材に生成されるアークスポットの電流維持時間が短くなり、棒状部材の表面のみが溶解して蒸発することとなるので、大きなドロップレットが発生しない。このように、棒状部材および導電性部材の低インダクタンスの同軸構造によって高速度アークが実現し、それによりドロップレットの発生を抑制して緻密な膜を形成することができる。
【0031】
また、自己磁場を強くしてアークの移動速度を速くすることができるので、アーク電流を大電流化してもドロップレットの発生が抑制される。したがって、アーク電流の大電流化により大面積のコーティングが可能となる。
【0032】
さらに、棒状部材および導電性部材が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アークの短絡が生じたときに、短絡電流を極めて短時間に遮断することができる。その結果、アークの短絡による大きなドロップレットの発生およびコーティング膜への汚染物の混入が回避される。
【0033】
特に、導電性部材が棒状部材の周囲を部分的に囲むように配置された部分円筒状部材からなり、部分円筒状部材を棒状部材を中心として回転可能に支持する回転支持手段と、部分円筒状部材を回転支持手段を介して回転駆動手段とをさらに備えることが好ましい。
【0034】
この場合、部分円筒状部材が回転することによりアークプラズマが長手方向および円周方向に移動するので、アークスポットが棒状部材の特定の箇所に長く留まることなく棒状部材の表面上を一様にかつ高速に移動する。それにより、棒状部材の周囲にアークが一様に生成されるため、ドロップレットが少なくかつ小さくなり、より良質のコーティング膜がより均一かつ緻密に形成される。
【0035】
また、反応室にガスを導入するガス導入部をさらに備えてもよい。この場合、ガス導入部から反応室に反応ガスを導入することにより、コーティング材料と反応ガスにより化合物が生成され、化合物からなるコーティング膜が形成される。
【0036】
また、導電性部材を冷却する冷却手段をさらに備えてもよい。これにより、導電性部材に付着した汚染物がコーティング膜に混入することが防止される。
さらに、中空体の内面に形成されたコーティング膜にエネルギービームを照射するエネルギービーム照射手段をさらに備えることが好ましい。それにより、気孔が存在しない緻密なコーティング膜が形成される。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例におけるコーティング装置の模式的縦断面図であり、図2はそのコーティング装置の模式的横断面図である。
【0038】
図1および図2のコーティング装置1は、導電性の中空体の内面を所望の材料でコーティングするために用いられる。本実施例では、被コーティング体として金属等の導電性材料からなる円筒状のパイプ100を用いる場合を説明する。
【0039】
コーティング装置1において、パイプ100は金属等の導電性材料からなる円筒状保持部材2a,2b間に保持される。パイプ100内の中心部には、所望の材料からなる棒状のコーティング材3が配置され、そのコーティング材3の周囲に金属等の導電性材料からなる半円筒状の接地導体4が配置されている。
【0040】
コーティング材3の材料としては、例えば、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、 W(タングステン)、Mo(モリブデン)等の高融点金属、TiAl等の合金、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Ni(ニッケル)等の金属が用いられる。
【0041】
円筒状保持部材2aの開口端部および円筒状保持部材2bの開口端部には、それぞれ金属等の導電性材料からなる円形の蓋部材2c,2dが取り付けられ、反応室2が形成される。
【0042】
コーティング材3は、蓋部材2cの中心部にセラミック等の絶縁体5を介して固定されている。また、接地導体4は、セラミック等の絶縁体6を介してコーティング材3に対して回転自在に取り付けられている。この接地導体4は、回転駆動軸19を介して回転駆動装置40に連結される。回転駆動軸19は蓋部材2dの中心部にセラミック等の絶縁体6を介して回転自在に支持されている。接地導体4の外周面には水冷パイプ8が配設されている。また、円筒状保持部材2aには、コーティング材3と接地導体4との間にアーク放電を発生させるためのトリガーシリンダ9が設けられている。
【0043】
接地導体4は導線10を介して接地されている。この導線10はセラミック等の絶縁体11により蓋部材2cに対して電気的に絶縁されている。コーティング材3にはアーク電源12が接続されている。また、パイプ100には、円筒状保持部材2aおよび蓋部材2cを介してバイアス電源13により負のバイアス電圧が印加される。
【0044】
一方、蓋部材2dには、排気口14およびガス導入口15が設けられ、排気口14には排気系16が接続され、ガス導入口15にはガス導入系17が接続されている。
【0045】
次に、図1および図2のコーティング装置を用いたコーティング方法を説明する。ここでは、一例として、パイプ100の内面にTiNからなるコーティング膜を形成する場合を説明する。パイプ100の長さは例えば5mであり、その内径は例えば3インチである。
【0046】
まず、被コーティング体となるパイプ100を円筒状保持部材2a,2b間に保持するとともに、Tiからなるコーティング材3および接地導体4をパイプ100内の中心部に装着し、蓋部材2c,2dを取り付けて反応室2を形成する。その後、排気系16により反応室2内を高真空に排気し、ガス導入系17から反応ガスとして圧力10-2Torrの窒素ガス(N2 )を反応室2内に導入する。
【0047】
次に、アーク電源12によりコーティング材3に電圧を印加するとともに、バイアス電源13によりパイプ100に−200V〜−400V程度の負のバイアス電圧を印加する。このとき、接地導体4の溶解を防止するために、水冷パイプ8に冷却水を流して接地導体4を冷却する。
【0048】
この状態で、トリガーシリンダ9によりトリガー電極9aをコーティング材3に一瞬接触させて離すことによりコーティング材3と接地導体4との間にアーク放電を生じさせる。コーティング材3と接地導体4との間に発生するアークAによりコーティング材3がスポット溶解してTiが蒸発し、チタンイオン(Ti+ )および窒素イオン(N+ )を含むアークプラズマが生成される。図2に点線で示すように、真空中ではアークプラズマは広がり、アークスポットは不連続的に回転する。このとき、パイプ100は負の電圧にバイアスされているので、アークプラズマ中のTi+ およびN+ が矢印で示すようにパイプ100に向かって加速される。
【0049】
一方、図1に示すアークAによるアーク電流回路によって自己磁場が発生する。それにより、フレミングの左手の法則によりアークAに矢印Fで示す方向に力が作用し、アークAがパイプ100の長手方向に移動する。アークAの移動速度はアーク電流に依存する。このアーク電流は例えば数10A〜数100A程度である。このとき、接地導体4を回転駆動軸19を介して回転駆動装置40により回転させることにより、パイプ100の内面の長手方向および円周方向にTiNからなるコーティング膜18が均一に形成される。このようにして、パイプ100の内面の全面に密着性の高いコーティング膜18が形成される。
【0050】
なお、コーティング膜18の密着性をより良好にするために、パイプ100の外周面上にヒータ(図示せず)を取り付けてパイプ100を0℃〜400℃の適切な温度に保ってもよい。
【0051】
また、バイアス電源13の代わりに−100kVのパルス電圧を発生するパルス発生源を用いてもよい。この場合、パルス幅を適当に選択することによりプラズマシースの広がりを規制することができる。
【0052】
パイプ100の内面に金属からなるコーティング膜を形成する場合には、ガス導入系17から反応室2内に圧力10-4TorrのAr(アルゴン)等の不活性ガスを導入する。また、パイプ100の内面にセラミックからなるコーティング膜を形成する場合には、ガス導入系17から反応室2内にN2 、CH4 、C2 4 等の反応ガスを導入する。
【0053】
上記の例で、ガス導入系17からN2 の代わりにArを導入した場合には、Tiからなるコーティング膜18が形成される。また、ガス導入系17からN2 の代わりにCH4 またはC2 4 を導入した場合には、TiCからなるコーティング膜18が形成される。
【0054】
また、上記の例では、TiNからなるコーティング膜18を形成する場合を説明したが、コーティング材3の材料および反応ガスを選択することにより種々のコーティング膜を形成することができる。
【0055】
本実施例のコーティング方法およびコーティング装置においては、棒状のコーティング材3および半円筒状の接地導体4が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アーク電流を大きくして強力な自己磁場を形成することにより、アークプラズマをコーティング材3の長手方向に高速に移動させることができる。また、接地導体4を回転させることによりアークプラズマがコーティング材3の長手方向および円周方向に移動するので、アークスポットがコーティング材3の特定の箇所に長く留まることなくコーティング材3の表面上を一様にかつ高速に移動する。それにより、ドロップレットが少なくかつ小さくなり、より良質のコーティング膜をより均一かつ緻密に形成することができる。
【0056】
また、自己磁場を強くしてアークの移動速度を速くすることができるので、アーク電流を大電流化してもドロップレットの発生が抑制される。したがって、アーク電流の大電流化により大面積のコーティングを行うことができる。
【0057】
さらに、コーティング材3および接地導体4が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アークの短絡が生じたときに、短絡電流を極めて短時間に遮断することができる。その結果、アークの短絡による大きなドロップレットの発生およびコーティング膜への汚染物の混入を回避することができる。
【0058】
また、接地導体4を冷却することができるので、接地導体4に付着した汚染物がコーティング膜に混入することを防止することができる。
パイプ100の内面に形成されたコーティング膜18を気孔(ポア)の存在しない緻密な膜にするためには、コーティング膜18の形成後、電子ビーム溶解法またはレーザビーム溶解法によりコーティング膜18を溶解することが好ましい。
【0059】
図3は電子ビーム溶解法に用いる電子ビーム照射ユニットの模式的断面図である。
図3の電子ビーム照射ユニット20は、電子ビームガン21、磁石22,23、回転駆動軸24およびシリンダ25からなる。電子ビームガン21の周囲に磁石22,23が取り付けられ、電子ビームガン21は回転駆動軸24により磁石22,23とともに回転駆動され、かつシリンダ25によりパイプ100の長手方向に移動可能となっている。
【0060】
電子ビームガン21から発生した電子ビーム26は磁石22,23によって直角に曲げられてパイプ100の内面のコーティング膜に照射される。電子ビーム26の電流値は例えば1A程度である。図3(a),(b)に示すように電子ビームガン21を回転させることにより電子ビーム26がパイプ100の内面の円周方向に走査される。また、シリンダ25によって電子ビームガン21をパイプ10の長手方向に移動させることによりパイプ100の内面の長手方向に電子ビーム26が走査される。それにより、コーティング膜の全面が均一に溶解され、コーティング膜が気孔を有さない緻密な膜に改質される。
【0061】
図4はレーザビーム溶解法に用いるレーザビーム照射ユニットの模式的断面図である。
図4のレーザビーム照射ユニット30は、レーザ発生装置31、レーザ整形装置32、ミラー33および回転駆動軸34からなる。レーザ発生装置31は、CO2 レーザまたはYAGレーザからなり、数kW〜数10kWのレーザ光を発生する。レーザ整形装置32は、レーザ発生装置31により発生されたレーザ光を平行レーザビーム35に整形する。ミラー33は回転駆動軸34により回転駆動され、レーザ整形装置32から出射される平行レーザビーム35を反射および集光してパイプ100の内面にレーザスポット36を形成する。レーザスポット36のエネルギーは例えば数mJ(ミリジュール)程度である。
【0062】
回転駆動軸34によりミラー33を回転させながらパイプ100の長手方向に移動させることにより、パイプ100の内面の円周方向および長手方向にレーザスポット36が移動してパイプ100の内面のコーティング膜18が溶解する。それにより、コーティング膜18が気孔を有さない緻密な膜に改質される。
【0063】
このようにして得られたコーティング膜18は、15μm程度の薄膜であっても気孔を有さない緻密な膜となるので、耐蝕性に優れている。
図5は本発明の他の実施例におけるコーティング装置の模式的横断面図である。
【0064】
図5のコーティング装置1においては、パイプ100の内部に異なる種類の材料からなる複数のコーティング材3a,3bが配設されている。これらのコーティング材3a,3bはそれぞれ独立したバイアス電源12a,12bに接続されている。
【0065】
以下の説明では、コーティング材3aがTiからなり、コーティング材3bがAlからなるものとし、反応室2内に反応ガスしてN2 を導入するものとする。アーク電源12a,12bによりコーティング材3a,3bに同時に電圧を印加してコーティング材3a,3bと接地導体4との間に同時にアーク放電を発生させた場合には、図6(a)に示すように、パイプ100の内面にTiAlN膜50が形成される。
【0066】
一方、アーク電源12a,12bによりコーティング材3a,3bに交互に電圧を印加してコーティング材3aと接地導体4との間およびコーティング材3bと接地導体4との間に交互にアーク放電を発生させた場合には、図6(b)に示すように、パイプ100の内面にTiN膜51、AlN膜52、TiN膜53およびAlN膜54からなる多層構造のコーティング膜18が形成される。
【0067】
このように、コーティング膜18を多層構造にすることによりコーティング膜18の硬度を向上させることができる。
なお、上記実施例では、導電性部材として半円筒状(1/2円筒状)の接地導体4を用いているが、導電性部材の形状は上記実施例に限定されない。例えば、図7(a)に示すように、導電性部材として1/2以上の円筒状の接地導体4aを用いてもよく、図7(b)に示すように、あまり長尺でない場合は、導電性部材として1/2以下の円筒状の接地導体4bを用いてもよい。
【0068】
また、上記実施例では、円筒状のパイプ100の内面にコーティング膜18を形成する場合を説明したが、本発明のコーティング方法およびコーティング装置は多角形の断面形状を有するパイプ状体、その他の断面形状を有する種々の中空体の内面にコーティング膜を形成する場合にも適用することができる。
【0069】
なお、本発明のコーティング方法およびコーティング装置は、化学プラント、石油プラント、ガスプラント、原子力プラント、発電プラント等の種々の分野で用いられる種々のパイプおよびその他の中空体の内面をコーティングするために用いることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、第1および第2の発明によれば、棒状部材および導電性部材が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アーク電流を大きくして強力な自己磁場を形成することにより、アークプラズマを棒状部材の長手方向に高速に移動させることができる。したがって、ドロップレットの発生を抑制して緻密な膜を形成することができる。
【0071】
また、自己磁場を強くしてアークの移動速度を速くすることができるので、アーク電流を大電流化してもドロップレットの発生が抑制される。したがって、アーク電流の大電流化により大面積のコーティングを行うことができる。
【0072】
さらに、棒状部材および導電性部材が低インダクタンスの同軸構造となっているので、アークの短絡が生じたときに、短絡電流を極めて短時間に遮断することができる。したがって、アークの短絡による大きなドロップレットの発生およびコーティング膜への汚染物の混入を回避することができる。
【0073】
特に、部分円筒状部材からなる導電性部材を棒状部材を中心として回転させた場合には、、アークプラズマを長手方向および円周方向に移動させることができるので、アークスポットが棒状部材の特定の箇所に長く留まることなく棒状部材の表面上を一様にかつ高速に移動する。それにより、ドロップレットが少なくかつ小さくなり、より良質のコーティング膜をより均一かつ緻密に形成することができる。
【0074】
また、ガス導入部から反応室に反応ガスを導入することにより、コーティング材料と反応ガスより化合物を生成させ、化合物からなるコーティング膜を形成することができる。
【0075】
また、導電性部材を冷却することにより、導電性部材に付着した汚染物がコーティング膜に混入することを防止することができる。
さらに、中空体の内面に形成されたコーティング膜にエネルギービームを照射することにより、気孔が存在しない緻密なコーティング膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるコーティング装置の模式的縦断面図である。
【図2】図1のコーティング装置の模式的横断面図である。
【図3】電子ビーム照射ユニットの模式的断面図である。
【図4】レーザビーム照射ユニットの模式的断面図である。
【図5】本発明の他の実施例におけるコーティング装置の模式的横断面図である。
【図6】図5のコーティング装置により形成されるコーティング膜の断面図である。
【図7】接地導体の他の例を示す模式的横断面図である。
【図8】従来の真空アーク放電蒸着装置の概略図である。
【符号の説明】
1 コーティング装置
2 反応室
2a,2b 円筒状部材
2c,2d 蓋部材
3,3a,3b コーティング材
4,4a,4b,4c 接地導体
9 トリガーシリンダ
9a トリガー電極
12 アーク電源
13 バイアス電源
14 排気口
15 ガス導入口
16 排気系
17 ガス導入系
20 電子ビーム照射ユニット
21 電子ビームガン
30 レーザビーム照射ユニット
31 レーザ発生装置
32 レーザ成形装置
33 ミラー

Claims (10)

  1. 中空体の内面にコーティング膜を形成するコーティング方法において、前記中空体の内部にコーティング材料からなる棒状部材を配設するとともに前記中空体の内部に前記棒状部材を部分的に囲むように前記棒状部材と同軸構造の導電性部材を配設し、前記中空体の内部空間を囲む反応室を形成し、前記反応室内を排気し、前記中空体を前記導電性部材に対して電気的にバイアスするとともに前記棒状部材と前記導電性部材との間にアーク放電を発生させることを特徴とするコーティング方法。
  2. 前記導電性部材は前記棒状部材の周囲を部分的に囲むように配置された部分円筒状部材からなり、
    前記棒状部材と前記部分円筒状部材との間にアーク放電を発生させつつ前記部分円筒状部材を前記棒状部材を中心として回転させることを特徴とする請求項1記載のコーティング方法。
  3. 前記反応室内を排気した後に前記反応室に反応ガスを導入することを特徴とする請求項1または2記載のコーティング方法。
  4. 前記中空体の内部にそれぞれ異なる種類のコーティング材料からなる複数の棒状部材を配設することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング方法。
  5. 前記中空体の内面に形成されたコーティング膜にエネルギービームを照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコーティング方法。
  6. 中空体の内面にコーティング膜を形成するコーティング装置であって、
    前記中空体を保持するとともに前記中空体の内部空間を囲む反応室を形成する保持部材と、
    前記中空体の内部にコーティング材料からなる棒状部材を支持する支持手段と、
    前記中空体の内部に前記棒状部材を部分的に囲むように前記棒状部材と同軸に配設された導電性部材と、
    前記反応室内を排気するための排気部と、
    前記中空体を前記導電性部材に対して電気的にバイアスするためのバイアス手段と、
    前記棒状部材と前記導電性部材との間にアーク放電を発生させるアーク放電発生手段とを備えたことを特徴とするコーティング装置。
  7. 前記導電性部材は前記棒状部材の周囲を部分的に囲むように配置された部分円筒状部材からなり、
    前記部分円筒状部材を前記棒状部材を中心として回転可能に支持する回転支持手段と、
    前記部分円筒状部材を前記回転支持手段を介して回転駆動する回転駆動手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載のコーティング装置。
  8. 前記反応室にガスを導入するガス導入部をさらに備えたことを特徴とする請求項6または7記載のコーティング装置。
  9. 前記導電性部材を冷却する冷却手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のコーティング装置。
  10. 前記中空体の内面に形成されたコーティング膜にエネルギービームを照射するエネルギービーム照射手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のコーティング装置。
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