JP3742218B2 - 燃料吹込み用ランス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料吹込み用ランスに関し、例えば高炉の送風羽口から熱源として微粉炭を高炉内へ吹き込むための燃料吹込み用ランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高炉操業では、コークス比を低下させて銑鉄コストの引き下げを図るため、高価な高炉燃料であるコークスの代替材料として微粉炭を高炉下部に設けられた送風羽口から噴射注入するようにした高炉への微粉炭吹込みが行われている。この微粉炭吹込みでは燃料吹込み用ランス(微粉炭吹込み用ランス)が用いられている。
【0003】
図3は高炉の熱風吹込み用ブローパイプに装着された従来の燃料吹込み用ランスを示す水平断面図である。ここで、図3及び後述の図4〜図6では、ランス自体は軸体とみて断面していない。図3に示すように、従来の燃料吹込み用ランス11は、中空の直線パイプでなり、高炉の送風羽口2に連設された熱風吹込み用ブローパイプ3を貫通し、詳しくは、ブローパイプ3の周壁内に傾斜姿勢で固定された中空のランスガイド傾斜パイプ3aの中に外方より差し込まれ、そのランス先端が送風羽口2内に位置されるように該ブローパイプ3に装着されている。この燃料吹込み用ランス11により、ブローパイプ3を流れる熱風とともに微粉炭が送風羽口2から図示しない高炉内へ吹き込まれるようになっている。前記の送風羽口2は、頭を切った厚肉の中空円錐状をなすとともに、羽口先端に向けて徐々に径縮小する断面円形空間を有しており、また、熱風吹込み用ブローパイプ3は厚肉円筒状(中空円柱状)をなしている。
【0004】
ところで、本出願人は、微粉炭をブローパイプを流れる熱風とともに送風羽口から吹込む場合の燃料吹込み用ランス(微粉炭吹込み用ランス)の位置を、微粉炭吹込み量(kg/銑鉄t)と該微粉炭中の揮発分含有率(%)との関係から決定するようにしたランス位置決定方法を先に提案している(特開平8−134518号公報)。このランス位置決定方法によると、微粉炭を多量に吹き込む場合、燃料吹込み用ランスの先端位置をそれ以前に比べ送風羽口先端近傍に位置させるようにすることにより、微粉炭の燃焼は羽口内から炉内へ移行することで、羽口部の圧損が減少し、送風圧変動が減少して高炉操業が安定するとともに、高炉下部の熱負荷の増大を防ぐことができる。
【0005】
そこで、前記の燃料吹込み用ランス11のランス先端を送風羽口2先端の近傍に位置させるべく、該ランス11に延長部を付けてランス先端を前方へ延長すると、図4に示すように、送風羽口2内面へランス先端が接近する。このため、該ランス先端からの微粉炭によって羽口2内面が徐々に削り取られて大きく磨耗するという不具合点がある。また、微粉炭を多量に吹き込むために複数本、通常2本の燃料吹込み用ランス11を装着する場合、図5に示すように、燃料吹込み用ランス11同士が接触・干渉し、その各ランス11の先端を送風羽口2先端の近傍まで延長できないという不具合点がある。
【0006】
なお、図6に示すように、直線をなすランス11のランス軸心線Cを延長した線が送風羽口先端開口部Dを通るようにすべく、ランス装着角度(ランスガイド傾斜パイプの傾斜角度)θをこれより小さいθ’となるようするには、熱風吹込み用ブローパイプ3について、そのブローパイプ鉄皮やブローパイプ内面耐火物の改造が必要で、高額な改造費がかかるという不具合点がある。図6は、ランス軸心線Cを延長した線が送風羽口先端における羽口軸心位置CPを通るようにする例を示してある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、2本からなり、その各々が、少なくともブローパイプ貫通部位からランス先端部位までのランス部分を湾曲させた構造とすることにより、既設のブローパイプの改造が不要で、ランス先端からの微粉炭による送風羽口内面の磨耗を招くことなく、2本のランス同士の干渉を引き起こすことなく、ランス先端を送風羽口先端近傍に位置させることができる、燃料吹込み用ランスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明による燃料吹込み用ランスは、送風羽口に連設された熱風吹込み用ブローパイプを貫通してそのランス先端が送風羽口内に位置され、微粉炭を前記熱風吹込み用ブローパイプを流れる熱風とともに前記送風羽口から吹き込む燃料吹込み用ランスにおいて、2本からなり、前記熱風吹込み用ブローパイプに該ブローパイプ円周方向における180°異なる位置にそれぞれ装着され、その各々が、少なくともブローパイプ貫通部位からランス先端部位までの部分を、該部分のランス軸心線を延長した線が送風羽口先端における羽口軸心位置を通るように、湾曲させてなることを特徴とするものである。
【0009】
前記の特徴を有する本発明による燃料吹込み用ランスによると、既設のブローパイプの改造が不要で、ランス先端からの微粉炭による送風羽口内面の磨耗を引き起こすことなく、また、2本のランス同士の干渉を引き起こすことなく、ランス先端を送風羽口先端近傍に位置させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、高炉の熱風吹込み用ブローパイプに装着された本発明例による燃料吹込み用ランスを示す水平断面図、図2は図1に示す燃料吹込み用ランスによる微粉炭の燃焼の様子を模式的に示す図である。ここで、図1,図2では、ランス自体は軸体とみて断面せず、また、送風羽口、熱風吹込み用ブローパイプ及びランスガイド傾斜パイプについては、前記した図2〜図3と同一構造であるから、同一符号を付して説明を省略する。
【0011】
本発明例の微粉炭吹込みを行う燃料吹込み用ランス1は、ステンレス鋼製の中空パイプ(材質:SUS304、肉厚:5mm、内径:15mm、外径:25mm、長さ:1400mm)でなり、図1に示すように、熱風吹込み用ブローパイプ3の円周方向における180°異なる位置に、それぞれ1本ずつ、合計2本装着されており、ランス軸心線Cを延長した線が送風羽口2先端における羽口軸心位置CPを通るように、かつ、ランスガイド傾斜パイプ3a内を通過しうるように、わずかに湾曲が本例ではランス全長にわたって付与されている。本例ではランス1の湾曲の半径は16000mmである。また、羽口先端開口部Dの径はφ125mm、羽口2の軸方向長さは500mmであり、送風羽口2先端からランス1先端までの距離L(mm)は150mmである。
【0012】
なお、前記の距離L(mm)は、前述した特開平8−134518号公報に示された下記(1)式を満足するように定められている。該公報に記載のように、例えば揮発分含有率が35%の微粉炭を190kg/銑鉄tと多量に吹き込む場合、前記距離Lは90〜250mmの範囲に設定される。
【0013】
【数1】
【0014】
このように、本例の燃料吹込み用ランス1では、2本の各々について、少なくともブローパイプ貫通部位からランス先端部位までのランス部分を、該部分のランス軸心線Cを延長した線が送風羽口2の先端における羽口軸心位置CPを通るように、わずかに湾曲させたものであるから、既設の熱風吹込み用ブローパイプ3の改造が不要で、ランス先端からの微粉炭による送風羽口内面の磨耗を招くことなく、2本のランス1同士の干渉を引き起こすことなく、ランス先端を送風羽口先端における羽口軸心CP近傍に位置させることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による燃料吹込み用ランスでは、送風羽口に連設された熱風吹込み用ブローパイプを貫通してそのランス先端が送風羽口内に位置され、微粉炭を前記ブローパイプを流れる熱風とともに送風羽口から吹き込む燃料吹込み用ランスにおいて、2本からなり、前記熱風吹込み用ブローパイプに該ブローパイプ円周方向における180°異なる位置にそれぞれ装着され、その各々が、少なくともブローパイプ貫通部位からランス先端部位までのランス部分を、該部分のランス軸心線を延長した線が送風羽口先端における羽口軸心位置を通るように、湾曲させてなるものであるから、微粉炭を多量に吹き込む場合における高炉操業の安定化と高炉下部の熱負荷の増大防止とを図るにあたり、既設の熱風吹込み用ブローパイプを改造することなく、また、ランス先端からの微粉炭による送風羽口内面の磨耗を招くことなく、さらに、2本のランス同士の干渉を引き起こすことなく、ランス先端を送風羽口先端近傍に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高炉の熱風吹込み用ブローパイプに装着された本発明例による燃料吹込み用ランスを示す水平断面図である。
【図2】図1に示す燃料吹込み用ランスによる微粉炭の燃焼の様子を模式的に示す図である。
【図3】高炉の熱風吹込み用ブローパイプに装着された従来の燃料吹込み用ランスを示す水平断面図である。
【図4】同従来の燃料吹込み用ランスを示す水平断面図である。
【図5】同従来の燃料吹込み用ランスを示す水平断面図である。
【図6】同従来の燃料吹込み用ランスを示す水平断面図である。
【符号の説明】
1…燃料吹込み用ランス 2…高炉の送風羽口 3…熱風吹込み用ブローパイプ 3a…ランスガイド傾斜パイプ
Claims (1)
- 送風羽口に連設された熱風吹込み用ブローパイプを貫通してそのランス先端が送風羽口内に位置され、微粉炭を前記熱風吹込み用ブローパイプを流れる熱風とともに前記送風羽口から吹き込む燃料吹込み用ランスにおいて、2本からなり、前記熱風吹込み用ブローパイプに該ブローパイプ円周方向における180°異なる位置にそれぞれ装着され、その各々が、少なくともブローパイプ貫通部位からランス先端部位までの部分を、該部分のランス軸心線を延長した線が送風羽口先端における羽口軸心位置を通るように、湾曲させてなることを特徴とする燃料吹込み用ランス。
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JP10815298A JP3742218B2 (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | 燃料吹込み用ランス |
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JPH11302710A JPH11302710A (ja) | 1999-11-02 |
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
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-
1998
- 1998-04-17 JP JP10815298A patent/JP3742218B2/ja not_active Expired - Lifetime
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