JP3739845B2 - 塩化第二鉄廃液の処理方法 - Google Patents
塩化第二鉄廃液の処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3739845B2 JP3739845B2 JP34637395A JP34637395A JP3739845B2 JP 3739845 B2 JP3739845 B2 JP 3739845B2 JP 34637395 A JP34637395 A JP 34637395A JP 34637395 A JP34637395 A JP 34637395A JP 3739845 B2 JP3739845 B2 JP 3739845B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nickel
- chromium
- liquid
- copper
- ferric chloride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Weting (AREA)
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液から塩化第二鉄液を再生するための、塩化第二鉄廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化第二鉄(FeCl3 )液は都市下水、工場排水などの凝集沈降剤、あるいはプリント基板等のエッチング剤として用いられているが、例えばIC、LSI用のリ−ドフレ−ムのホトエッチング剤として使用する場合、処理中のエッチング液には、エッチング生成物である塩化第一鉄(FeCl2 )や、リ−ドフレ−ムから溶出した鉄イオン、銅イオン、ニッケルイオン、クロムイオン等が存在し、処理が進行するに連れてエッチング液中のこれらの濃度が高くなってくる。ここで塩化第一鉄にはリ−ドフレ−ムの溶解能力(エッチング能力)がほとんど無いため、エッチング液中の塩化第一鉄濃度が高くなると、エッチング速度(リ−ドフレ−ムの単位時間あたりの溶解量)が低下し、このためエッチング処理の効率が著しく悪化する。
【0003】
従ってエッチング廃液を再生することが必要となるが、この廃液中には上述のように銅イオンやニッケルイオン、クロムイオン等の多種の金属イオンが存在するため、鉄等の還元剤を添加して金属イオンを置換析出させて分離するという一般的な方法で再生すると、種々の金属が混在した析出物が得られ、この析出物から個々の金属を分離しようとすると処理工程が多くなって処理が非常に複雑となる。そこで従来では、例えば水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液にて中和することにより、金属類を水酸化物や酸化物として沈殿させ、この沈殿物を投棄処分するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の塩化第二鉄廃液の処理方法では、沈殿物には廃液中に含まれる多種の金属類がまとめて存在しているが、これから個々の金属を分離することは困難であって産業利用は難しく、結局沈殿物は廃棄されていた。このため銅イオンやニッケルイオン等の高価な金属の有効利用が図れず、資源が無駄になってしまうと共に、廃液の投棄処分には上述の中和処理などの面倒な作業が伴ない、手間やコストが増大するという問題があった。このような背景の下では廃液中の有価な金属を回収し、有効利用を図ることができる塩化第二鉄廃液の処理方法の確率が望まれている。
【0005】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液から銅、ニッケル、クロム等を回収しながら、塩化第二鉄を再生することができる塩化第二鉄廃液の処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、前記工程にて得られた液に鉄を添加して、ニッケルを析出させて分離し、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱ニッケル工程と、前記工程にて得られた液のpHを2.8〜3.5に調節して、水酸化クロムを生成させ、分離する脱クロム工程と、前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、前記工程にて得られた液のpHを2.8〜3.5に調節して、水酸化クロムを生成させ、分離する脱クロム工程と、前記工程にて得られた液に鉄を添加して、ニッケルを析出させて分離し、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱ニッケル工程と、前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、前記工程にて得られた液に鉄を添加してニッケルを析出させるニッケル析出工程と、前記ニッケルが析出した液のpHを2.8〜3.5に調整して水酸化クロムを生成させるクロム生成工程と、前記工程にて得られた、ニッケルが析出し、水酸化クロムが生成した液からニッケル及び水酸化クロムを分離するニッケル・クロム分離工程と、前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、 銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、前記工程にて得られた液のpHを2.8〜3.5に調整して水酸化クロムを生成させるクロム生成工程と、前記水酸化物クロムが生成した液に鉄を添加してニッケルを析出させるニッケル析出工程と、前記工程にて得られた、ニッケルが析出し、水酸化クロムが生成した液からニッケル及び水酸化クロムを分離するニッケル・クロム分離工程と、前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、前記工程にて得られた液に鉄を添加して当該液中のpHを2.8〜3.5に調整し、ニッケルを析出させると共に水酸化クロムを生成させ、これらニッケル及び水酸化クロムを分離する脱ニッケル・クロム工程と、前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5記載の発明において、脱銅工程は、還元工程にて得られた液のpHを1.8〜2.2に調整して行うことを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明において、ニッケル析出工程又は脱ニッケル・クロム工程にてニッケルを析出させるための鉄の添加量は、脱銅工程にて得られた液中のニッケル量の4〜5倍当量であることを特徴とする。
【0013】
請求項8の発明は、請求項3、4、5、6又は7記載の発明において、ニッケル・クロム分離工程又は脱ニッケル・クロム工程は、ニッケルと水酸化クロムとが含まれる液から、ニッケルを磁石に吸着させる工程を含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明方法を実施する塩化第二鉄廃液処理装置の一形態を示す構成図である。図中11は塩化第二鉄廃液の廃液貯槽であり、この下流側には廃液受槽12を介して、鉄例えば鉄スクラップが投入されるように構成された1次還元槽2が設けられている。この1次還元槽の下流側には、例えば2槽からなり、夫々鉄例えば鉄粉が供給されるように構成された脱銅槽31、32が設けられており、これらの槽の下流側には第1の固液分離手段例えば遠心分離機41を介して、例えば3槽からなり、夫々鉄例えば鉄粉が供給されるように構成された脱ニッケル・クロム槽51、52、53が設けられている。
【0015】
これらの槽の下流側には第2の固液分離手段例えば磁選機42、第3の固液分離手段例えば無孔壁遠心分離機43を介して塩化第一鉄貯槽54が設けられており、この槽の下流側には酸化槽6が設けられていて、この酸化槽6は塩素ガスが供給されるように構成されている。前記磁選機42は、例えば箱状の本体の底部に磁石を配設して構成される。
【0016】
次にこのような塩化第二鉄廃液処理装置で実施される塩化第二鉄廃液の処理方法について説明する。先ず廃液貯槽11から廃液受槽12を介して1次還元槽2に、例えば銅2.4%、ニッケル0.8%、クロム680ppm、塩化第一鉄12.7%と塩化第二鉄23.5%等を含む塩化第二鉄廃液を供給し、次いでこの槽内に鉄スクラップを例えば還元の当量分投入して、塩化第二鉄廃液の還元工程を実施する。
【0017】
即ち1次還元槽2内では以下の(1)式の反応が進行し、廃液中に含まれる塩化第二鉄が塩化第一鉄に還元される。このようにして塩化第二鉄がほとんどない状態となるまで還元工程を実施し、この工程の終了時のタイミングは例えば酸化還元電位により制御する。なお還元工程で使用される鉄は例えば鉄粉や鉄板のくずでもよいが、製造コストを考慮すると鉄スクラップが望ましい。
2FeCl3 + Fe → 3FeCl2 ・・・ (1)
【0018】
続いて還元工程にて得られた、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液(以下1次還元液という)を脱銅槽3に送液し、ここに鉄例えば鉄粉を、例えば1次還元液中に含まれる銅の1.2〜1.7倍当量及び塩酸の1倍当量を合わせた量添加すると共に、pHを1.8〜2.2に調整して、液を槽内に例えば1槽3時間ずつ、2槽合わせて6時間滞留させながら、銅の析出工程を実施する。この工程では、以下の(2)式、(3)式の反応が進行して、1次還元液中に塩化第二銅の状態で存在する銅が鉄粉との反応により、鉄粉の表面に銅がメッキされた状態で析出してくる。
CuCl2 + Fe → Cu + FeCl2 ・・・ (2)
2HCl + Fe → FeCl2 + H2 ・・・ (3)
【0019】
ここで添加される鉄は、反応性が高く、不純物の含有量が少ない鉄粉であることが望ましく、その添加量を銅の1.2〜1.7倍当量とするのは、ニッケルの析出を抑えるためである。即ちこの程度の鉄の添加量であれば、イオン化傾向の違いによりニッケルよりも金属になりやすい銅が、ニッケルに優先して析出する。またpHを1.8〜2.2に調整するのは、液中に含まれる鉄やクロムの加水分解反応の進行を抑制して、水酸化鉄や水酸化クロムの発生を抑えるためである。さらに槽内の液の滞留時間を1槽3時間程度とするのは、脱銅反応がある程度進行するには時間がかかるからである。この際槽内の液のpHは、例えば槽内への1次還元液の供給量や鉄粉の供給量、槽内における液の滞留時間等により調整される。即ち1次還元液のpHは0以下であるので、ここに鉄粉を添加すればpHが大きくなり、1次還元液の供給量が多くなるとpHは小さくなる。また液の滞留時間が長くなるとpHは大きくなる。
【0020】
次いで析出工程にて鉄を含む結晶が析出した被処理液を遠心分離機41に送液し、ここで結晶を分離する。このようにして塩化第二鉄廃液から銅が鉄と共に回収されるが、この実施の形態では脱銅槽3と遠心分離機41とにより脱銅工程が実施される。なお第1の固液分離手段としては無孔壁遠心分離機43等を用いてもよい。一方結晶分離後の分離液は、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液であり、この液を第1脱ニッケル・クロム槽51に送液する。
【0021】
続いて脱ニッケル・クロム槽51、52、53にて、ニッケル及びクロムの析出工程を実施する。即ち前記分離液を第1脱ニッケル・クロム槽51から第2脱ニッケル・クロム槽52を介して第3脱ニッケル・クロム槽53まで各槽を例えば2時間程度滞留させながら送液し、各槽に鉄例えば鉄粉を、例えば分離液中に含まれるニッケルの4〜5倍当量の1/3量ずつ添加する。このように分離液中に鉄粉を添加すると、以下の(4)式の反応が進行して、分離液中に塩化ニッケルの状態で存在するニッケルが鉄粉との反応により、鉄粉の表面にニッケルがメッキされた状態で析出してくる。
NiCl2 + Fe → Ni + FeCl2 ・・・ (4)
【0022】
また分離液中に鉄粉を添加すると液のpHが上昇し、液を滞留させれば鉄粉による液中の塩酸の消費のため、さらにpHは上昇するが、例えば各槽2時間程度滞留させると、最終槽である第3脱ニッケル・クロム槽53ではpHは2.8〜3.5程度になる。液のpHがこの程度になると、クロムや鉄の加水分解反応が進行して、クロムや鉄の水酸化物が生成し、水酸化クロム(Cr(OH)3 )は水酸化鉄(Fe(OH)2 )と共に沈殿する。
【0023】
ここで添加される鉄は、反応性が高く、不純物の含有量が少ない鉄粉であることが望ましく、その添加量をニッケルの4〜5倍当量とするのは、鉄粉の表面にニッケルの被膜が形成され、鉄が不動態化して反応性が低下するからである。またこの工程では、上述のように鉄やクロムの加水分解反応を進行させるためにpHを2.8〜3.5に調整することが望ましく、この際槽内の液のpHは、例えば槽に供給される被処理液の量や、添加される鉄粉の量、液の滞留時間で調整される。
【0024】
このため鉄粉の量を液中のニッケル量の4〜5倍当量添加した場合には、上述のように槽内の液の滞留時間を各槽1〜2時間程度とすることが望ましい。この際滞留時間が短くて、液のpHが前記範囲より小さいと、クロムの加水分解反応があまり進行せず、水酸化クロムの生成量が少なくなって、クロムの除去が困難になり、反対に滞留時間が長すぎると、液のpHが前記範囲より大きくなって水酸化クロムや水酸化鉄の生成量が多くなり、これらの分離が困難になる。
【0025】
次いで脱ニッケル・クロム槽51〜53にてニッケルを含む結晶等が析出した被処理液を磁選機42に送液し、ここで先ずニッケルを含む結晶を分離する。即ち磁選機42ではニッケルが鉄と共に磁石に引き付けられ、磁石上に堆積する。一方水酸化クロムや水酸化鉄は塩化第一鉄液と共に磁石上を流れて通過するので、ニッケル、鉄粉、水酸化クロム、水酸化鉄が存在する被処理液から、ニッケルと鉄粉のみを分離して回収することができる。
【0026】
一方磁選機42を通過した被処理液は、水酸化クロム及び水酸化鉄を含む塩化第一鉄液であり、この液を無孔壁遠心分離機43に送液して、水酸化クロム及び水酸化鉄を濃縮させて分離して回収し、このようにして銅、ニッケル、クロムが除去された塩化第一鉄液を得る。この実施の形態では脱ニッケル・クロム槽51〜53と磁選機42、無孔壁遠心分離機43とにより脱ニッケル・クロム工程が実施される。
【0027】
続いてこの塩化第一鉄液を塩化第一鉄液貯槽53を介して酸化槽6に送液し、この槽内において酸化工程を実施する。即ち槽6内の塩化第一鉄液に例えばエジェクタを介して塩素ガスを供給し、以下の(5)式の反応により、塩化第二鉄液を再生する。このようにして再生された塩化第二鉄液は、塩化第二鉄42.1%、ニッケル30ppm、クロム30ppm程度となる。
2FeCl2 + Cl2 → 2FeCl3 ・・・ (5)
【0028】
このような塩化第二鉄廃液の処理方法では、先ず脱銅工程にて被処理液のpHを1.8〜2.2に調整することにより、ニッケルの析出や鉄やクロムの加水分解反応を抑制して銅と鉄のみを含む結晶を析出させることができ、脱ニッケル・クロム工程では鉄粉をニッケルの4〜5倍当量添加することにより、ニッケルと鉄とを含む結晶を析出させると共に、滞留時間を長くして被処理液のpHを2.8〜3.5に調整することにより、水酸化クロムを水酸化鉄と共に沈殿させることができる。
【0029】
そして磁選機にてニッケルと鉄粉とを磁石に吸着させることにより、ニッケル、鉄粉、水酸化クロム、水酸化鉄が存在する塩化第一鉄液からニッケルと鉄粉のみを分離して回収することができる。従って比較的簡易な手法により銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液から銅、ニッケル、クロムを個別に回収することができ、これら有価な金属の有効利用を図ることができて、資源の無駄を低減することができる。
【0030】
ここで脱銅工程では銅は鉄粉の表面に銅がメッキされた状態で回収されるが、この回収された銅と鉄の混合物におけるニッケルやクロムの含有率は極めて低い。また脱ニッケル・クロム工程では、ニッケルは鉄粉の表面にニッケルがメッキされた状態で回収されるが、回収されたニッケルと鉄の混合物には銅やクロムはほとんど含まれていない。従って回収された銅やニッケルの利用価値は極めて高く、例えば回収されたニッケルと鉄の混合物はステンレスの原料として再利用することができる。
【0031】
また塩化第二鉄液中の再生においても廃棄処分に伴う面倒な作業を行なわなくてよいので、手間やこれに要するコストを低減することができる上、脱ニッケル・クロム工程は、液の滞留時間によるpHの調整により、ニッケルの析出と水酸化クロムの生成を同じ反応槽で行なうことができるため、装置構成を簡易にすることができ、不純物濃度が極めて低い有益な塩化第二鉄液を簡易な手法により再生することができる。
【0032】
以上において本発明は、銅、ニッケル、クロムの他にスズやチタン等を含む塩化第二鉄廃液の処理に対しても適用することができ、例えば銅、ニッケル、クロムの他にスズを120ppm、チタンを50ppm程度含む場合には、脱銅工程においてスズおよびチタンは鉄粉との反応により、鉄粉の表面にスズやチタンがメッキされた状態で析出してくるので銅と共に分離され、再生された塩化第二鉄液中のスズ濃度は5ppm以下となり、チタン濃度も5ppm以下となる。
【0033】
なお以上において本発明では、脱銅工程を行って銅を除去した後、当該液に液中のニッケル量の4〜5倍等量の鉄分を添加してニッケルを析出させて分離し(脱ニッケル工程)、次いでニッケルを除去した液中のpHを2.8〜3.5に調整して水酸化クロムを生成させて分離して(脱クロム工程)、塩化第一鉄液を得るようにしてもよいし、脱銅工程を行なった後、脱クロム工程を行ない、次いで脱ニッケル工程を行なってもよい。
【0034】
また脱銅工程を行って銅を除去した後、当該液に鉄粉を添加してニッケルを析出させ(ニッケル析出工程)、続いてこの液のpHを2.8〜3.5に調整してクロムを生成させ(クロム生成工程)、この後ニッケルとクロムとを夫々液から分離するようにしてもよい(ニッケル・クロム分離工程)し、脱銅工程を行なった後、クロム生成工程をニッケル析出工程よりも先に行なってもよく、またニッケルとクロムとは同時に析出させるようにしてもよい。ここでクロムを先に析出させる際には、液中のpHを水酸化クロムの析出分離に適した2.8〜3.5に調整して水酸化クロムを析出させてから、ニッケルを析出させるために液中のニッケル量の4〜5倍等量の鉄分を添加すればよい。
【0035】
さらにまたニッケルが析出し、水酸化クロムが生成した液から、ニッケルと水酸化クロムを分離する際には、ニッケルを先に分離してもよいし、水酸化クロムを先に分離してもよい。
【0036】
【実施例】
以下本発明の実施例を記載する。
実施例1
塩化第二鉄を23.5%、塩化第一鉄を12.7%、銅を2.4%、ニッケルを0.8%、クロムを680ppm、スズを120ppm含む塩化第二鉄廃液1000gに水300.9g、鉄スクラップ40.4gを添加して液を6時間滞留させながら還元工程を実施した。得られた1次還元液は1341.3gであり、塩化第一鉄を30.0%、銅を1.79%、ニッケルを0.60%、クロムを507ppm含むものであった。
【0037】
次いでこの液に鉄粉43.6g添加して液を1槽3時間ずつ2槽合わせて6時間滞留させながら銅を含む結晶を析出させ、この結晶を無孔壁遠心分離機にて分離して脱銅工程を実施した。分離された銅を含む結晶48.7gは、鉄粉の表面に銅がメッキされた状態であり、銅を49.3%、鉄を30.4%、ニッケルを3.3%、クロムを103ppm,スズを200ppm含んでいた。一方脱銅された分離液は1335.9gであり、塩化第一鉄を35.0%、ニッケルを0.48%、クロムを505ppm、スズを9ppm含むものであった。
【0038】
続いてこの分離液に鉄粉30.5gを添加してニッケルを含む結晶を析出させると共に、液を1槽3時間ずつ2槽合わせて6時間滞留させ液のpHを2.8〜3.5に調整して水酸化クロムと水酸化鉄を生成させた。そしてこの被処理液を磁選機に通流させてニッケルを含む結晶を分離した後、水酸化クロムを無孔壁遠心分離機にて分離して、脱ニッケル・クロム工程を実施した。
【0039】
磁選機により分離されたニッケルを含む結晶は30.8gであり、ニッケルが鉄粉の表面にメッキされた状態をなしており、ニッケルを20.8%、鉄を79.2%含んでいた。一方脱ニッケルされた分離液は1335.6gであり、塩化第一鉄を36.1%、ニッケルを30ppmを含むものであった。また無孔壁遠心分離機により分離された水酸化クロムの濃縮液は40.0gであり、塩化第一鉄を28.4%、水酸化クロムを3.0%含んでいた。一方脱クロムされた分離液は1295.6gであり、塩化第一鉄を36.3%、ニッケルを30ppm、クロムを30ppm含み、スズは5ppm以下であった。
続いて得られた液に塩素ガスを添加して酸化工程を実施し、塩化第二鉄液を再生した。再生された塩化第二鉄液は、塩化第二鉄を42.1%、ニッケルを30ppm、クロムを30ppm含み、液量は1434.3gであった。
【0040】
この実施例により、脱銅工程では、ニッケル、クロムの含有量の極めて少ない銅と鉄との混合物を回収することができ、また脱ニッケル・クロム工程では、銅、クロムの含有しない、ニッケルと鉄との混合物を回収することができて、さらにニッケル、クロム等の不純物濃度の極めて低い塩化第二鉄液が再生できることが確認された。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易な手法により、銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液から、銅、ニッケル、クロムを個別に回収することができて、これらの金属の有効利用を図ることができると共に、不純物濃度の極めて低い塩化第二鉄液を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する塩化第二鉄廃液処理装置の一形態を示す構成図である。
【符号の説明】
2 1次還元槽
31 第1脱銅槽
32 第2脱銅槽
41 遠心分離機
42 磁選機
43 無孔壁遠心分離機
51 第1脱ニッケル・クロム槽
52 第2脱ニッケル・クロム槽
53 第3脱ニッケル・クロム槽
6 酸化槽
Claims (8)
- 銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、
次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、
前記工程にて得られた液に鉄を添加して、ニッケルを析出させて分離し、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱ニッケル工程と、
前記工程にて得られた液のpHを2.8〜3.5に調節して、水酸化クロムを生成させ、分離する脱クロム工程と、
前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、 を含むことを特徴とする塩化第二鉄廃液の処理方法。 - 銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、
次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、
前記工程にて得られた液のpHを2.8〜3.5に調節して、水酸化クロムを生成させ、分離する脱クロム工程と、
前記工程にて得られた液に鉄を添加して、ニッケルを析出させて分離し、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱ニッケル工程と、
前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、 を含むことを特徴とする塩化第二鉄廃液の処理方法。 - 銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、
次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、
前記工程にて得られた液に鉄を添加してニッケルを析出させるニッケル析出工程と、
前記ニッケルが析出した液のpHを2.8〜3.5に調整して水酸化クロムを生成させるクロム生成工程と、
前記工程にて得られた、ニッケルが析出し、水酸化クロムが生成した液からニッケル及び水酸化クロムを分離するニッケル・クロム分離工程と、
前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、 を含むことを特徴とする塩化第二鉄廃液の処理方法。 - 銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、
次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、
前記工程にて得られた液のpHを2.8〜3.5に調整して水酸化クロムを生成させるクロム生成工程と、
前記水酸化物クロムが生成した液に鉄を添加してニッケルを析出させるニッケル析出工程と、
前記工程にて得られた、ニッケルが析出し、水酸化クロムが生成した液からニッケル及び水酸化クロムを分離するニッケル・クロム分離工程と、
前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、 を含むことを特徴とする塩化第二鉄廃液の処理方法。 - 銅、ニッケル、クロムを含む塩化第二鉄廃液を一次還元槽に供給し、この一次還元槽に鉄スクラップを添加して、廃液中に残存する塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元する還元工程と、
次いで、前記工程にて得られた液を脱銅槽に送液し、この脱銅槽に鉄粉を添加して、銅を析出させて分離し、ニッケル、クロムを含む塩化第一鉄液を得る脱銅工程と、
前記工程にて得られた液に鉄を添加して当該液中のpHを2.8〜3.5に調整し、ニッケルを析出させると共に水酸化クロムを生成させ、これらニッケル及び水酸化クロムを分離する脱ニッケル・クロム工程と、
前記工程にて得られた塩化第一鉄液を酸化して塩化第二鉄を得る酸化工程と、 を含むことを特徴とする塩化第二鉄廃液の処理方法。 - 脱銅工程は、還元工程にて得られた液のpHを1.8〜2.2に調整して行うことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の塩化第二鉄廃液の処理方法。
- ニッケル析出工程又は脱ニッケル・クロム工程にてニッケルを析出させるための鉄の添加量は、脱銅工程にて得られた液中のニッケル量の4〜5倍当量であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の塩化第二鉄廃液の処理方法。
- ニッケル・クロム分離工程又は脱ニッケル・クロム工程は、ニッケルと水酸化クロムとが含まれる液から、ニッケルを磁石に吸着させる工程を含むことを特徴とする請求項3、4、5、6又は7記載の塩化第二鉄廃液の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34637395A JP3739845B2 (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 塩化第二鉄廃液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34637395A JP3739845B2 (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 塩化第二鉄廃液の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09156930A JPH09156930A (ja) | 1997-06-17 |
JP3739845B2 true JP3739845B2 (ja) | 2006-01-25 |
Family
ID=18382986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34637395A Expired - Lifetime JP3739845B2 (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 塩化第二鉄廃液の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3739845B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4505952B2 (ja) * | 2000-06-08 | 2010-07-21 | 東亞合成株式会社 | 高純度塩化第二鉄水溶液の製造法 |
KR100348894B1 (ko) * | 2000-07-14 | 2002-08-14 | 한국과학기술연구원 | 폐염화철수용액에서 니켈을 제거하기 위한 철분의투입방법 |
JP4606951B2 (ja) * | 2005-06-16 | 2011-01-05 | 株式会社アステック入江 | 多成分含有ニッケルめっき廃液スラッジの再資源化処理方法 |
TWI349721B (en) * | 2007-09-14 | 2011-10-01 | Trinity Resources Technology Holding Inc | Method for processing used etchant, device for processing used etchant, and system for processing used etchant |
JP2010221088A (ja) * | 2009-03-19 | 2010-10-07 | Astec Irie Co Ltd | 金属めっき層が形成された廃材の再資源化方法 |
JP5513799B2 (ja) * | 2008-08-05 | 2014-06-04 | 株式会社アステック入江 | 廃プラスチック及びエッチング廃液の再資源化方法 |
JP6493679B2 (ja) * | 2015-08-25 | 2019-04-03 | 東亞合成株式会社 | 銅粉の回収方法 |
CN111621789A (zh) * | 2020-07-08 | 2020-09-04 | 曾夕 | 一种投资少见效快效益高零排放的回收利用三氯化铁蚀刻废液的方法 |
CN114369830A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-04-19 | 上海荣和环保科技有限公司 | 一种新型铁粉还原反应回收蚀刻液方法及装置 |
-
1995
- 1995-12-11 JP JP34637395A patent/JP3739845B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09156930A (ja) | 1997-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4894403B2 (ja) | シアン含有排水の処理方法及び装置 | |
JP3739845B2 (ja) | 塩化第二鉄廃液の処理方法 | |
CN111018192A (zh) | 一种使用硫化钠固体沉淀亚铁溶液中重金属离子制取高纯亚铁的方法 | |
USH1852H (en) | Waste treatment of metal plating solutions | |
US5968229A (en) | Purification of metal containing solutions | |
JP3597907B2 (ja) | 塩化第二鉄液の再生方法 | |
JP3255736B2 (ja) | 塩化鉄系廃液の処理方法 | |
JP3530672B2 (ja) | セレン含有廃水の処理方法 | |
JP4161636B2 (ja) | インジウム含有塩化第一鉄水溶液からのインジウムの除去方法 | |
JP2835772B2 (ja) | 塩化鉄系廃液の重金属除去方法 | |
JPS5976593A (ja) | Edtaを含むボイラ等の化学洗浄廃液からedtaを回収する方法 | |
JP2005232517A (ja) | 無電解ニッケルめっき廃液の再資源化処理方法 | |
JP2003342763A (ja) | 銅合金酸洗廃液の再生方法 | |
JPH085676B2 (ja) | ステンレス鋼の硫酸酸洗廃液より高純度硫酸鉄を回収する方法 | |
JPH05125562A (ja) | 塩化第2鉄液のエツチング廃液の処理法 | |
JP3226634B2 (ja) | 少量のクロムイオンを含有する塩化鉄系廃液の浄液方法 | |
JP4505951B2 (ja) | 高純度塩化第二鉄水溶液の製造方法 | |
CN115216643B (zh) | 一种高铵盐废水中镍的提纯回收工艺 | |
JPH0336594B2 (ja) | ||
JP3523727B2 (ja) | エッチング廃液処理方法 | |
JP3018020B2 (ja) | クロム等を含む塩化鉄系廃液の浄液方法 | |
JPH06171953A (ja) | 塩化第二鉄溶液の製法 | |
JPH09235684A (ja) | エッチング廃液の再生処理方法 | |
JP4505952B2 (ja) | 高純度塩化第二鉄水溶液の製造法 | |
JP2009001856A (ja) | 水処理技術 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050726 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050926 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051025 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051104 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081111 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131111 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131111 Year of fee payment: 8 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131111 Year of fee payment: 8 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |