JP3739176B2 - 警備用セット操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は警備領域内での火災発生や侵入者を検出すると電話回線等の通信回線を介して警備センターに通報を行う警備システムに関し、特に警備システムの警備領域内を無線信号で解除状態から警戒セット状態(セット状態)にセット操作しコントローラがセット状態になったかを確認する無線式の警備用セット操作装置のバッテリ消費を低減できる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記警備システムでは、マンション、一般家屋、ビル、工場等の警備領域内に、火災検知器、侵入者検知器、ガス漏れ検出器等の各種センサーが設置され、これらのセンサーがコントローラに接続されている。コントローラは電話回線を介して遠隔の警備センターに接続されている。警備領域内がセット状態にあるときに、例えば、侵入者検出器が侵入者を検出すると、コントローラから警備センターへ侵入異常信号が通報され、警備センターから対処者が向うなど適切な対処を行うようにしている。他方、警備領域内が解除状態にあるときにはその中で人々が通常の活動を行っており、侵入者検出器が侵入者を検出しても、コントローラから警備センターへ侵入異常信号が通報されない。
【0003】
上記警備システムには、例えば警備領域の外側に、警備領域内を解除状態からセット状態に、又はセット状態から解除状態に切り換える警備用モード設定装置が設けられている。この場合、警備領域内が無人となるような時に、利用者が警備領域内のコントローラで最終出口を除く全ての各種センサが警戒状態となっているかを確認し、最終出口の扉などを確実に閉鎖した後に、外側の警備用モード設定装置にて警備領域内をセット状態とする。また警備用モード設定装置をコントローラにて内蔵もしくは近傍に設置している場合がある。この場合、警備領域内の警備用モード設定装置でセット状態を設定するためのセット操作をするとディレイタイマ(例えば、2分間)が働き警備システムがセット準備状態になる。警備システムがセット準備状態になるとディレイ時間経過後にセット状態になるが、利用者が扉の外、つまり、警備領域の外に出てディレイ時間経過前にその位置を離れると無人状態であり、かつ解除状態にある無警戒の空白時間が発生するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、上記警備用モード設定装置では、コントローラとの電気的な接続が有線で行われており、配線工事がコスト上負担となり、さらに、配線、配線の貫通孔が外観の美感を損ねたり、配線が切断されるという問題がある。このためセット状態を要求する処理等を行う警備用セット操作装置を有線の代わりに無線にすると、電力の供給もバッテリにする必要があるが、電力の消費が大きいためバッテリ(電池)の交換が頻繁となる。また、警備領域内を解除状態からセット状態へ移行させるのは1日に数回程度であり、この操作のために警備用セット操作装置を常時アクティブ状態にしているとバッテリの消耗が著しい。
【0005】
したがって、本発明は、上記問題点に鑑み、電力の消費を低減できる無線式の警備用セット操作装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記問題点を解決するために、警備領域内を警戒セット状態又は解除状態に設定するコントローラに対して警戒セット状態への移行を要求する信号を送信する無線式の警備用セット操作装置において、解除状態から警戒セット状態へ移行するセット要求の操作を行うセット操作部と、前記コントローラにセット要求の信号を無線送信する送信部と、前記コントローラからセット要求の確認信号を無線受信する受信部と、前記セット操作部のセット要求の操作に基づいてアクティブ状態となり前記送信部を介してセット要求の信号を前記コントローラに送信し、その後セット要求の確認信号を受信するとアクティブ状態からスリープ状態に切換わる制御部とを具備した警備用セット操作装置を提供する。
【0007】
すなわち、警備用セット操作装置は、通常時には電力消費の少ないスリープ状態に維持され、セット操作のときに電力消費の多いアクティブ状態になるので、バッテリの消耗を抑えることができる。
また、前記制御部は、前記セット要求の操作があった後所定時間内に前記セット要求の確認信号を受信しなければアクティブ状態からスリープ状態に切換わる警備用セット操作装置が提供される。
【0008】
すなわち、たとえ、セット要求の確認信号を警備用セット操作装置にて受信できなくても所定時間が経過するとスリープ状態となるので、電力消費の多いアクティブ状態のまま長時間放置されることがなくなり、バッテリの消耗を抑えることができるのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、警備システムのセット操作は1日に1回、2回程度であり、頻繁に行われないことに着目する。
以下本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る警備システムを説明する図である。本図に示す如く、警備システムは、複数の監視建物A、B…のそれぞれに、例えば、監視建物Aの内部(周辺も含んでもよい)には侵入者検出、火災検出用の複数のセンサ1A、2A、3A、4Aと、これらのセンサからの入力に基づき警備センター11へ電話回線7Aを介して通報したり、警備領域内をセット状態又は解除状態にするなどの制御を行うコントローラ5Aと、コントローラ5Aに対してセット準備状態時に解除状態をセット状態にするセット要求を行う無線式の警備用セット操作装置6Aが設けられる。例えば、センサ1A、2A、3Aからコントローラ5Aへは信号が有線で、センサ4Aからコントローラ5Aへは信号が無線で送信される。コントローラ5Aは電話回線7A、交換機9、電話回線10を経由して警備センター11に接続される。
【0010】
図2は図1のコントローラ5Aを説明する図である。本図に示す如く、コントローラ5Aはセンサ1A、2A、3Aの信号を入力するための有線センサインタフェース(I/F)51Aと、無線センサ4Aからの信号を受信するとともに、無線式の警備用セット操作装置5Aとの間で送受信を行うアンテナ52Aと、アンテナ52Aに接続される送信部53Aと、アンテナ52Aに接続される受信部54Aと、受信部54Aを経由して無線式の警備用セット操作装置6Aからセット要求信号や後述する警備モード信号などを入力し、有線センサインタフェース51Aからセンサ1A、2A、3Aの異常信号や受信部54Aを経由してセンサ4Aの異常信号を入力し、セット状態での異常状態を判断して、その結果を警備センター11に送信する制御を行うためCPU(中央演算装置)ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)からなる制御部55Aと、磁気カード、ICカード等により制御部55Aをセット準備状態にする操作部56Aと、制御部55Aからのデータを電話回線に乗せて警備センター11に出力するための通報部57Aと、制御部55Aの制御状態を表示する表示部58Aと、交流(AC)電源を直流(DC)に変換して送信部53A,受信部54A、制御部55A、操作部56A、通報部57A、表示部58Aに直流電源を供給する電源部59Aを具備する。
【0011】
図3は図1の無線式の警備用セット操作装置6Aを説明する図である。本図に示す如く、無線式の警備用セット操作装置6Aは、コントローラ5Aに対してセット要求の信号を送信し、コントローラ5Aから返信されるセット確認信号を受信するアンテナ61Aと、アンテナ61Aに接続される送信部62A、受信部63Aと、利用者がセット要求信号を発生させるセットボタン64Aと、コントローラ5Aに登録してある自分のアドレスを記憶してデータ送信時にこのアドレスを付けて送るためのアドレス記憶部65Aと、送信部62A、受信部63A、セットボタン64A、アドレス記憶部65Aに接続されてセット要求信号を出力するためのデータを処理し、受信したセット確認信号を表示するデータに処理し、無線式の警備用セット操作装置6Aをアクティブ状態又はスリープ状態に制御するためCPU、ROM、RAMからなる制御部66Aと、制御部66Aからのセット要求の確認信号のデータにより点滅表示を行うため例えばLED(発光ダイオード)からなる表示部67Aと、制御部66Aをアクティブ状態からスリープ状態にする時間を制御するタイマ68Aと、送信部62A、受信部63A、制御部66A、表示部67A、タイマ68Aに直流電力を供給する電池69Aとを具備する。
【0012】
ここに、アクティブ状態とは制御部66Aに使用されているメインクロック、送信部62A、受信部63Aに使用されている変調用又は復調用の局部発振器などが駆動しており電力消費が多い状態をいい、スリープ状態とは、これらが停止して電力の消費の少ないサブクロックにてセットボタン64Aからの入力を待っている状態を言う。このため、スリープ状態ではアクティブ状態に比べ電力の消費が非常に少なくなる。
【0013】
図4は図3の制御部66Aの動作例を説明するフローチャートであり、図5は図3の制御部66Aの動作を説明するタイムチャートである。図4(図5参照)に示す如く、ステップS1においてセットボタン64Aの押下があるまでスリープ状態にして待機している。ステップS1にて押下があればステップS2において電源部59Aに無線式の警備用セット操作装置6Aをウェイクアップさせてアクティブ状態とし、セット要求を送信部62A、アンテナ61Aを経由して出力しタイマ68Aをスタートさせる。そして、所定間隔でステップS3においてコントローラ5Aからアンテナ61A、受信部63Aを経由してセット要求の確認信号(セットOK)の返信があったかを判断する。ステップS4において返信があれば表示部67AにセットOKの点滅表示を行わせる。所定時間経過後ステップS5において無線式の警備用セット操作装置6Aをスリープ状態に設定してステップS1に戻る。ステップS3においてタイマー68Aが計時中にセット要求の確認信号がなければ、ステップS6においてコントローラ5Aがセット準備状態でない旨のセット不可の信号(セットNG)を受信したかを判断する。セットNG信号を受信した場合、ステップS7において表示部67AにセットNGの点滅表示を行わせて所定時間経過後ステップS5に進む。ステップS6においてセット不可の信号を受信しなければ、ステップS8においてタイマ68Aがプリセットした時間でタイマアップしたかを判断し、タイムアップ前であればステップS3に戻りタイムアップしたらステップS7に進む。
【0014】
【発明の効果】
以上の説明により、本発明によれば、無線式の警備用セット操作装置をコントローラとの送受信時だけアクティブ状態にし、その他ではスリープ状態にしたので、無線式の警備用セット操作装置のバッテリの消耗を低減することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る警備システムを説明する図である。
【図2】図1のコントローラ5Aを説明する図である。
【図3】図1の無線式の警備用セット操作装置6Aを説明する図である。
【図4】図3の制御部66Aの動作例を説明するフローチャートである。
【図5】図3の制御部66Aの動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1A、2A、3A、4A…センサ
5A…コントローラ
6A…無線式の警備用セット操作装置
7A、7B、10…電話回線
9…交換機
11…警備センター
61A…アンテナ
62A…送信部
63A…受信部
64A…セットボタン
65A…アドレス記憶部
66A…制御部
67A…表示部
68A…タイマ
69A…電池電源
A、B…監視建物
Claims (1)
- 警備領域内を警戒セット状態又は解除状態に設定するコントローラに対して警戒セット状態への移行を要求する信号を送信する無線式の警備用セット操作装置において、
解除状態から警戒セット状態へ移行するセット要求の操作を行うセット操作部と、
前記コントローラにセット要求の信号を無線送信する送信部と、
前記コントローラからセット要求の確認信号を無線受信する受信部と、
前記コントローラにて警戒セット確認又は警戒セット不可の旨の表示を行う表示部と、
前記セット操作部のセット要求の操作に基づいてアクティブ状態となり前記送信部を介してセット要求の信号を前記コントローラに送信し、前記セット要求の操作があった後、所定時間内に、前記受信部を介して警戒セット確認信号を受信した場合には、前記表示部に警戒セット確認の旨を表示し、前記所定時間内に、前記受信部を介してセット不可の信号を受信した場合、又は、前記所定時間内に前記警戒セット確認信号と前記セット不可の信号のいずれも受信しなかった場合に、前記表示部に警戒セット不可の旨を表示し、その後、アクティブ状態からスリープ状態に切換わる制御部と、
を具備した警備用セット操作装置。
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