JP3738836B2 - 残留電荷消去方法および画像読取装置 - Google Patents

残留電荷消去方法および画像読取装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報を静電潜像として記録した固体検出器から画像情報を読み取った後に、固体検出器に消去光を照射して固体検出器に残る残留電荷を消去する残留電荷消去方法および該方法を実施する機能を備えた画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、医療用放射線撮像装置などにおいては、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上などのために、X線などの放射線に感応するセレン板などの光導電層を有する放射線固体検出器を画像検出器として用い、放射線固体検出器に放射線を照射し、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を放射線固体検出器内の蓄電部に潜像電荷として蓄積させることにより、画像情報を蓄電部に静電潜像として記録するとともに、ビーム状あるいはライン状の読取光で画像情報が記録された放射線固体検出器を走査することにより、固体検出器から画像情報を読取る方法が知られている(特開平6−217322号公報、米国特許第4857723号明細書等)。
【0003】
また、特開2000−284055号公報において、光導電層を挟むように第1絶縁層と第2絶縁層を設け、第1絶縁層と光導電層の界面および第2絶縁層と光導電層の界面に蓄電部を形成したものであって、第2絶縁層に積層された多数の線状電極からなる第2電極層と、光導電層内に設けた多数の線状電極からなるサブ電極層が第2電極層と交差するように形成された構造の放射線固体検出器が開示されている。この放射線固体検出器においては、交差する第2電極層の線状電極とサブ電極層の線状電極を順次電気的に接続し、この接続によって流れる電流を検出することで、画像信号が得られるようになっている。
【0004】
上述した各固体検出器において、放射線画像情報を読取った後の蓄電部には、放射線画像の読取りによっては放出されずに残留する電荷が存在する場合がある。すなわち、画像の読取りに読取光を用いない特開2000−284055号公報の固体検出器においては、画像信号の読取り後であっても蓄電部には電荷が残存している。また、読取光を照射して画像情報を得るような固体検出器の場合であっても、読取光のエネルギーだけでは放出されない残留電荷が蓄電部に残存する場合がある。
【0005】
蓄電部に残留した残留電荷がある状態で、さらに次の記録用の放射線が照射され、蓄電部に放射線画像が記録されたとき、この残留電荷が記録された放射線画像とともに残像として現れてしまい画質の劣化を招く。このため、画像読取り後には蓄電部に残留する電荷を消去する必要がある。
【0006】
蓄電部に残留する電荷を消去する一例として、画像情報の読み取りを終了した後に固体検出器に消去光を照射することで光導電層で電荷対を発生させ、この電荷対を用いて残留電荷を除去する方法が提案されている(特開2000−284055号公報参照)。あるいは、画像情報を記録する前に消去光の一例である前露光光を照射し、蓄電部に蓄積された残留電荷を除去する方法が提案されている(特開2001−292983号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、固体検出器に照射する消去光の光量を、たとえば平均的な残留電荷量に基づいて決定した場合、蓄電部に電荷が完全に消去されずに残留してしまう場合がある。すなわち、固体検出器において、蓄電部に蓄積される電荷量は、固体検出器に照射された記録用の電磁波の照射量が多いほど多くなる。よって、蓄電部の残留電荷が多いときには、一定光量の消去光を固体検出器に照射しただけでは、残留する電荷を完全に除去できないという問題がある。
【0008】
一方、残留した電荷を完全に取り除くため、蓄電部に多くの残留電荷があるものと仮定して、固体検出器に照射する消去光の強度を強くし、もしくは消去光の照射時間を長時間にすることも考えられる。しかし、蓄電部に残留した電荷を取り除くことができても、消去光の光量を多くしたことによる電荷トラップが固体検出器内で発生し、蓄電部に新たな残留電荷が生じてしまうという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、固体検出器に残る残留電荷を確実に消去し、画質の劣化を抑制することができる残留電荷消去方法および画像読取装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の残留電荷消去方法は、画像情報を有する記録用の電磁波の照射により、記録用の電磁波の照射量に応じて電荷を蓄積することで、静電潜像として前記画像情報を記録する蓄電部を備えた固体検出器から、画像信号を出力するため前記画像情報を読み取った後に、前記固体検出器内に残る残留電荷を消去する消去光を、前記固体検出器に照射する残留電荷消去方法において、前記記録用の電磁波の照射量を検出し、検出した前記照射量に基づき前記消去光の光量を調整することを特徴とする。
【0011】
本発明の画像読取装置は、画像情報を有する記録用の電磁波を照射すると、記録用の電磁波の照射量に応じて電荷を蓄積することで、静電潜像として画像情報を記録する蓄電部を備えた固体検出器と、該固体検出器から前記画像情報を読み取り画像信号を出力する信号取得部と、前記固体検出器に残る残留電荷を消去する消去光を前記固体検出器に照射する消去光照射部とを備えた画像読取装置において、前記記録用の電磁波の前記照射量を検出する照射量検出部と、該照射量検出部により検出された前記照射量に基づき、前記消去光照射部の動作を制御して前記消去光の光量を調整する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
「消去光」は、固体検出器から画像情報を読み取った後に照射するものであればよく、画像情報の読み取り直後に固体検出器に照射してもよいし、固体検出器へ画像情報を記録する直前に照射する前露光光として照射してもよい。
【0013】
「照射量検出部」は、固体検出器の画素毎の照射量を制御部に出力してもよいし、1画面もしくは所定の領域毎における、照射量の最大値を制御部に出力してもよい。
【0014】
「照射量を検出する」とは、線量計等により直接的に照射量を検出することのみならず、記録用の電磁波の照射条件や固体検出器から読み取った画像信号など、照射量を推定可能な情報から照射量を求めることや、照射量を推定可能な情報自身を照射量を表す指標値としてそのまま用いることも含む。
【0015】
「制御部」は、1画面毎に消去光の光量を調整してもよいし、画素毎に光量を調整してもよいし、固体検出器を複数の領域に分け、領域毎に調整を決定してもよい。
【0016】
「照射量に基づき消去光の光量を調整する」とは、照射量自身に基づくことのみならず、照射量を推定可能な情報を用いて消去光の光量を調整することも含む。
【0017】
【発明の効果】
本発明による残留電荷消去方法および画像読取装置によれば、固体検出器に照射された記録用の電磁波の照射量に応じて、固体検出器に照射される消去光の光量を調整することで、蓄電部に残存している電荷量に応じた消去光の照射が可能になり、確実に残存する電荷を消去することができるとともに、必要以上の光強度を有する消去光を照射することで生じる電荷トラップにより、蓄電部に新たな電荷が蓄積されることがなく、画質の向上を図ることができる。
【0018】
なお、検出信号として画像信号が用いられることで、実際に固体検出器に照射された照射量を検出することができ、照射量の検出の精度を向上させ、蓄電部に残存する電荷を確実に消去することができる。
【0019】
また、検出信号として、出力信号を第1ゲインよりも小さい第2ゲインで増幅したものを用いることで、第1ゲインで増幅したときよりも出力信号の非飽和領域を広げることができ、蓄電部の電荷蓄積状態を正確に示す信号に基づいて照射量を検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の画像読取装置10の第1の実施の形態を示す構成図であり、図1を参照して画像読取装置10について説明する。
【0021】
画像読取装置10は、固体検出器20、信号取得部30、A/D変換部40、照射量検出部60、消去光照射部70、制御部80等を有している。
【0022】
固体検出器20は、画像情報を静電潜像として蓄電部に記録する機能を有するものであって、第1電極層21、第1絶縁層22、光導電層23、サブ電極24、第2絶縁層25、第2導電層26等を有している。
【0023】
第1電極層21は、記録用の電磁波L1を透過する材料からなり、信号取得部30と電気的に接続されている。第1電極層21には記録用の電磁波L1を透過する材料からなる第1絶縁層22が積層されている。
【0024】
第1絶縁層22には光導電層23が積層されている。光導電層23は、たとえばセレン板等からなり、記録用の電磁波L1により電荷対を発生するものである。また、第1絶縁層22と光導電層23の界面には蓄電部27が形成されており、蓄電部27が潜像電荷として画像情報を蓄積するようになっている。
【0025】
光導電層23内であって第2絶縁層25に近接した位置にはサブ電極24が設けられている。サブ電極24は、矢印Y方向に向かって延びた複数のサブ線状電極24aを有し、信号取得部30と電気的に接続されている。
【0026】
光導電層23には第2絶縁層25を介して第2電極層26が積層されている。光導電層23と第2絶縁層25との界面には潜像電荷として画像情報を蓄積する蓄電部28が形成される。なお、蓄電部28は、蓄電部27で蓄積される潜像電荷に対して正負の逆極性の電荷を潜像電荷として蓄積するようになっている。
【0027】
第2電極層26は、矢印X方向に向かって延びた複数の線状電極26aからなっており、信号取得部30と電気的に接続されている。各線状電極26aの間には絶縁体が設けられ、それぞれ電気的に絶縁されている。なお、第2絶縁層25および第2電極層26は、消去光L2を透過する材料からなっている。
【0028】
ここで、固体検出器20の動作例について簡単に説明する。
【0029】
まず、固体検出器20に静電潜像として画像情報を記録する場合、固体検出器20の第1電極層21が正極に接続され、第2電極層26が負極に接続される。すると、第1電極層21と第2電極層26の間に所定の電界分布が生じる。なお、サブ電極24はフローティング状態とされている。
【0030】
この状態で、画像情報を有する記録用の電磁波L1が固体検出器20に照射される。すると、光導電層23において、電磁波の照射量EXに応じた量の電荷対が発生し、正電荷は第2電極層26側に移動し、負電荷は第1電極層21側に移動する。そして、電荷対の正電荷が、第1絶縁層22によって移動を阻止され、蓄電部27に静電潜像として蓄積される。同様に、電荷対の負電荷が第2絶縁層25によって移動を阻止され、蓄電部28に画像情報が静電潜像として記録される。
【0031】
なお、サブ電極24は、光導電層23内の電位勾配を乱さないように、フローティング状態とされているので、光導電層23内で発生した電荷に対しては、実質的には、設けられていないのと同じ状態となる。よって、正電荷はサブ電極24に捕捉されることなく第2絶縁層25側に移動する。
【0032】
固体検出器20から静電潜像を読取る際には、第1電極層21と第2電極層26が、信号取得部30により電気的に接続される。すると、第1電極層21と第2電極層26が実質的に同電位になる。これにより、第1電極層21に帯電されている正電荷と、第2電極層26に帯電されている負電荷の殆どが消滅する。
【0033】
次いで、サブ電極24の線状電極と第2電極層26の線状電極が信号取得部30によって順次電気的に接続される。すると、線状電極26aとサブ線状電極24aの交差する領域において、蓄電部28と線状電極26aの間と、蓄電部28とサブ線状電極24aの間にコンデンサが形成される。
【0034】
そして、蓄電部28に蓄積された正電荷の量と同じ量の負電荷が、線状電極26aとサブ線状電極24aとに分配され、各線状電極24a、26aに負電荷が帯電される。また、蓄電部27と第1電極層21の間にもコンデンサが形成され、蓄電部27に蓄積されていた負電荷の量と同じ量の正電荷が第1電極層21に誘起され帯電する。この第1電極層21およびサブ電極24での電荷の帯電時に、出力信号検出部31において電流が流れる。この電流が画像情報を示す出力信号OSとして検出される。
【0035】
次に、図1を参照して信号取得部30について説明する。
【0036】
信号取得部30は、固体検出器20から画像信号ISを取得する機能を有し、出力信号検出部31、信号増幅部32等を有している。出力信号検出部31は、第1電極層21、サブ電極24および第2電極層26とそれぞれ電気的に接続されている。出力信号検出部31は、記録時には第1電極層21および第2電極層26に高電圧を印加して、読取時には蓄電部27、28に蓄積された潜像電荷に基づく電流を出力信号OSとして検出するものである。信号増幅部32は、たとえばオペアンプからなっており、出力信号検出部31から出力された出力信号OSを第1ゲインG1で増幅し画像信号ISを出力する。
【0037】
A/D変換部40は、信号取得部30と電気的に接続されており、信号取得部30から出力されたアナログ信号からなる画像信号ISをデジタル信号からなる画像信号ISに変換するものである。画像メモリ50は、A/D変換部40によってデジタル信号に変換された画像信号ISを記録するものであって、たとえば1画面分の画像信号ISを記憶できる容量を有している。
【0038】
消去光照射部70は、画像情報の読取りでは取り除くことができない蓄電部27、28に残留した電荷を取り除くために、固体検出器20の第2電極層26側から消去光L2を照射するものである。消去光照射部70は、たとえば消去光L2の光源を矢印Y方向に向かって略直線状に配置した構造を有しており、消去光照射部70が矢印X方向に走査することで、固体検出器20の全面に消去光L2を照射することになる。この消去光L2はたとえば青色光からなっており、光導電層23内で電荷対が発生するようになっている。そして、発生した電荷対が、蓄電部27、28に残留した残留電荷と結合し消滅することとなる。
【0039】
なお、消去光L2を照射しているとき、第1電極層21、第2電極層26およびサブ電極24は信号取得部30によって同電位にされ、もしくは第1電極層21および第2電極層26に高電圧が印加された状態になっている。
【0040】
また、消去光照射部70は、略直線状に配列した光源を走査する構造を有しているが、複数の光源を格子状に並べ、固体検出器20に一斉に消去光L2を照射可能な構造を有していてもよい。
【0041】
照射量検出部60は、固体検出器20に照射された記録用の電磁波L1の照射量EXを検出するものである。照射量EXの検出は、たとえば固体検出器20の第1電極層21側に照射量センサを設け、この照射量センサの出力から行うようにしてもよいし、記録の電磁波L1を照射する記録電磁波照射部を動作させるときの管電圧、照射時間、管電流、固体検出器20までの距離、グリッド使用の際はグリッドの放射線透過率等の照射条件に基づいて検出されるようにしてもよい。
【0042】
特に、図1の照射量検出部60は、画像信号ISから照射量EXを検出するようになっている。すなわち、照射量検出部60には、画像信号ISから照射量EXを検出するための変換テーブルTTを格納した記憶部61と接続されている。そして照射量検出部60は、画像信号ISを変換テーブルTTに当てはめ、記録用の電磁波L1の照射量EXを検出するようになっている。
【0043】
変換テーブルTTは、図2に示すような、画像信号ISと照射量EXの相関関係を示すものである。固体検出器20の蓄電部27、28に蓄積された電荷量は、記録用の電磁波の照射量EXより定まり、出力信号OSとして出力される。また、画像信号ISは出力信号OSを第1ゲインで増幅したものである。したがって、画像信号ISと照射量EXには一定の相関関係があり、この相関関係を示す変換テーブルTTが図2に示すようなものとなる。
【0044】
このように、照射量検出部60が画像信号ISに基づいて照射量EXを検出することで、正確な照射量EXの検出を行うことができる。たとえば固体検出器20の第1電極層21側に照射量センサを置き、直接照射量EXを検出した場合、被写体の状態によって固体検出器20の各領域でそれぞれ異なる照射量EXとなるため、照射量センサを取り付ける位置によって固体検出器に照射された照射量EXを正確に検出できない。また、記録用の電磁波L1を照射する管球の管電圧、照射時間、管電流、固体検出器20までの距離等の照射条件から照射量EXを検出すると、被写体に照射した後の照射量EXが検出できない。一方、画像信号ISに基づいて照射量EXを検出すると、実際に固体検出器20に照射された照射量EXに応じたものが検出でき、高精度な検出を行うことができる。
【0045】
また、図1の照射量検出部60は、固体検出器20から取得したすべての画像信号ISの中から最大の画像信号ISmaxを検出信号DSとして出力する機能を有している。これは、固体検出器20において最も多く記録用の電磁波L1が照射された部位の照射量EXmaxを意味するものである。最大の画像信号ISmaxを検出するとき、照射量検出部60は、画像信号ISのヒストグラムを作成し、最も信号値の大きい最大画像信号ISmaxに対応した最大照射量EXmaxを検出するようになっている。そして、照射量検出部60は、最大照射量EXmaxを検出信号DSとして出力する。あるいは、照射量検出部60は、たとえばピークホールド回路等を用いて、最大画像信号ISmaxを抽出し、最大照射量EXmaxを検出する。
【0046】
なお、照射量検出部60は、固体検出器20の画素毎の照射量EXに対しそれぞれ検出信号DSを出力するようにしてもよいし、1画面分の画像信号ISを複数の領域に分け、各領域の最大の照射量EXmaxを検出信号DSとして出力するようにしてもよい。これにより、固体検出器20の各領域の照射量に対応した消去光L2の光量QLを設定することができ、確実に残留電荷を除去できるとともに、消去光L2による電荷トラップの発生を防止することができる。
【0047】
制御部80は、照射量検出部60から送られる検出信号DSに基づいて消去光照射部70を制御し、固体検出器20に照射される消去光L2の光量QLを決定し調整するものである。具体的には、制御部80は、検出信号DSに基づいて消去光L2の光量を決定し、決定した光量QLとなるように消去光照射部70の光強度および消去光照射部70の照射時間、走査速度等の照射条件を設定する。そして、制御部80は、決定した光量QLになるように、消去光L2の光強度および走査速度を設定し消去光照射部70の動作を制御するものである。
【0048】
ここで、制御部80が光量QLを決定する際、図3(A)、(B)に示すような光量決定テーブル81を用いる。図3(A)において、照射量EXが少ない場合には、消去光L2の光量QLは少なく設定され、照射量EXが多い場合には、消去光L2の光量QLが多く設定される。特に、光量決定テーブル81において、検出信号DSが一定の値になるまでは、消去光L2の光量QLも検出信号DSに比例して増加していくが、検出信号しきい値DSref以上になると、必要な消去光L2の光量QLが指数的に増加していく。これは、出力信号OSが信号増幅部32によって増幅される際、出力信号OSが飽和した状態で画像信号ISとして出力されるためである。よって、画像信号ISの信号値が大きい領域においては、画像信号ISのわずかな変化であっても、実際に蓄電部27、28に蓄積された電荷量の差は、大きいものとなっている。以上の理由により、光量決定テーブル81において、検出信号しきい値DSref以上の検出信号DSの場合、必要な消去光L2の光量QLも指数的に大きくなるように設定している。
【0049】
また、制御部80は、決定した光量QLが、所定の光量しきい値QLref以上のときのみ、消去光L2の光量QLの調整を行うようになっている。この光量しきい値QLrefは、実験的または消去光に印加するパルス幅、出力電圧などの消去光が出力できる最小値などから設定されている。一方、決定された光量QLが、光量しきい値QLrefよりも小さいとき(QL<QLref)、制御部80は、光量しきい値QLrefの消去光L2を照射するように消去光照射部70を制御する。また、光量しきい値QLrefは線形領域内に設定したが、線形領域と非線形領域の臨界点に設定してもよい。
【0050】
これにより、光量QLの極めて小さい消去光L2や照射時間の極めて短い消去光L2の制御を避け、困難な制御動作を回避することができる。また、蓄電部27、28の残留電荷が少ない部位に、光量しきい値QLrefで消去光L2を照射したとしても、電荷対の発生により画質の劣化を引き起こすことがない。
【0051】
なお、図3(B)に示すように、決定した光量QLが光量しきい値QLrefより小さいとき(QL<QLref)、制御部80は消去光L2を照射しないようにしてもよい。すなわち、蓄電部27、28に残存する残留電荷が、次の静電潜像の記録の際にノイズ源とならない程度にしか残っていない場合には、制御部80は消去光L2の照射を停止するように制御してもよい。このように、消去光L2を常に使用せず、一定量の電荷が蓄電部27、28に残存している場合のみ使用することで、消費電力を抑え画像読取装置10の省エネルギー化を図ることができる。
【0052】
さらに、制御部80は、残留する電荷を消去しているときには、次の固体検出器20への画像情報の記録を禁止するように制御する。すなわち、少なくとも消去光照射部70が消去光L2を固体検出器20に照射している間は、使用者は撮影を行うことができない。照射時間を長くすることによって消去光L2の光量QLを大きくした場合、ある程度の時間が必要となる。このとき、上述したような数μs程度しか消去工程に対する時間を設定しないと、残留電荷を完全に消去しない状態で次の撮影が行われることになる。よって、電荷トラップや感度低下によるアーティファクトが発生し画質の低下を招く。
【0053】
このとき、制御部80が消去工程を行っている間、「撮影禁止モード」として次の画像情報の記録を禁止するようにし、確実に残留する電荷を消去した後に次の画像情報の記録を行うようにする。これにより、使用者は使用可能になるまでの時間を確認することで不安感の低減を図ることができる。
【0054】
さらに、制御部80は上述した「撮影禁止モード」のときに、撮影禁止を解除する機能を有している。これは、たとえば医療用に用いられる場合に、緊急時には消去工程であっても、すぐ固体検出器20へ画像情報の記録を開始することができるようにするためである。
【0055】
なお、記録用の電磁波L1が一定の照射量EX以下であれば、残留電荷の消去工程に必要な時間は数百μs〜数ms程度で済むため、使用者にとって実質的に連続撮影可能な状態になっている。
【0056】
次に、図4は本発明の残留電荷消去方法の好ましい実施の形態を示すフローチャート図であり、図1から図4を参照して残留電荷消去方法について説明する。
【0057】
まず、記録用の電磁波L1の照射により、固体検出器20に記録された画像情報が信号取得部30によって画像信号ISとして取得される(ST1)。取得された画像信号ISは、A/D変換部40に送られ、デジタル信号からなる画像信号ISに変換される。そして、デジタル信号に変換された画像信号ISは、画像メモリ50に記憶される。
【0058】
次に、照射量検出部60において、デジタル信号処理された画像信号ISがA/D変換部40もしくは画像メモリ50から取得される。すると、送られた画像信号ISが検出信号DSとして用いられ、固体検出器20の各領域における記録用の電磁波の照射量EXが検出される。その後、図2の変換テーブルTTを用いて、定められた各領域における検出された最大の画像信号ISから照射量EXが検出される(ST2)。このように、最大の照射量EXmaxを基準として消去光L2の光量QLを決定することにより、蓄電部27、28に残留している電荷を確実に消去することができるようになる。
【0059】
そして、検出された照射量EXが検出信号DSとして照射量検出部60から制御部80に送られる。すると、制御部80において、送られた検出信号DSと図3に示す光量決定テーブル81を用いて、固体検出器20に照射すべき消去光L2の光量QLが決定される(ST3)。
【0060】
その後、決定された光量QLが、光量しきい値QLrefより大きいか否かが判断される(ST4)。光量QLが光量しきい値QLref以上のとき(QL≧QLref)、決定した光量QLの消去光L2が照射される(ST5)。このとき、消去光照射部70の動作、特に出射される消去光L2の光強度と照射時間を制御することで制御部80により、消去光L2が決定された光量QLになるように制御される。
【0061】
一方、光量QLが、光量しきい値QLrefよりも小さいとき(QL<QLref)、光量しきい値QLrefの消去光L2が、消去光照射部70から制御部80の制御により固体検出器20に照射される。もしくは、消去光L2が制御部80の制御により固体検出器20に照射されない(ST6)。これにより、たとえば光量QLの極めて小さい消去光L2や照射時間の極めて短い消去光L2など、困難な制御動作を回避することができるとともに、画像読取装置10の省エネルギー化を図ることができる。そして、消去光L2によって蓄電部27、28に残留する電荷がすべて消去された状態で、次の画像情報の記録が固体検出器20に対して行われる(ST5)。
【0062】
上記第1の実施の形態によれば、消去光L2の光量QLが、記録用の電磁波L1の照射量EXに応じて調整されることで、残存電荷を確実に除去することができる。また、消去光L2の光量QLが多すぎることによる電荷トラップの発生を防止して、固体検出器20から得られる画像の質を向上させることができる。
【0063】
また、固体検出器20から画像信号ISが取得された後から、消去光L2の光量QLを決定し、消去光L2が照射されるまで(ST2〜ST6)、制御部80により、固体検出器20への画像情報の記録が禁止された状態になっている(記録禁止モード)。これにより、消去光L2を照射する時間を確保し、確実に残留電荷を放出して画質の劣化を抑えることができる。なお、記録禁止モード中であっても、ユーザーが緊急で使用する必要が生じたときには、制御部80により画像情報を固体検出器20へ記録することができるようになっている。
【0064】
図5は本発明の第2の実施の形態を示す構成図であり、図5を参照して画像読取装置100について説明する。なお、図5の画像読取装置100において、図1の画像読取装置10と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0065】
図5の画像読取装置100において、図1の画像読取装置10と異なる点は、画像信号ISとは別に照射量EXを検出するための照射量信号ESを生成し、照射量信号ESを用いて照射量EXを検出する点である。具体的には、出力信号検出部31にはたとえばオペアンプからなる第2信号増幅部101が電気的に接続されている。第2信号増幅部101は、出力信号検出部31で取得される出力信号OSを第2ゲインG2で増幅し、照射量信号ESを生成するものである。そして第2信号増幅部101は、生成した照射量信号ESを照射量検出部60に送るようになっている。ここで、第2信号増幅部101の第2ゲインG2は、たとえば第1ゲインG1の1/n(n=2、3、4、・・・)というように、信号増幅部32の第1ゲインG1よりも小さく設定されている(G2<G1)。これは以下の理由による。
【0066】
出力信号OSから画像信号ISを取得するときに、出力信号OSが第1ゲインG1で増幅される。ここで、照射量EXが大きいときには、素抜け部が画像信号ISの領域外の照射量になる場合がある。すなわち、図2の変換テーブルTTにおいて、照射量と画像信号ISの関係が線形となる線形領域と、照射量と画像信号ISの関係が非線形になる非線形領域を有している。この非線形領域は、ある大きさ以上の出力信号OSが信号増幅部32に入力されると、出力である画像信号ISが飽和してしまうことにより生じるものである。よって、画像信号ISは所定の大きさまでのものしか生成されず、ある照射量以上の信号は、すべて同じ大きさの画像信号ISとして処理されることになる。
【0067】
したがって、第1ゲインG1で増幅して得られる最大の画像信号ISmaxの中には、照射量EXの異なるものが存在することになる。すなわち、画像信号ISが、必ずしも蓄電部27、28に蓄積された電荷量、すなわち固体検出器20に照射された記録用の電磁波L1の照射量EXを正確に表したものではない場合がある。したがって、画像信号ISを用いても照射量EXを検出した場合に正確に検出できない場合がある。
【0068】
ここで、画像信号ISを生成するときの第1ゲインよりG1も小さい第2ゲインG2で出力信号OSを増幅した照射量信号ESを生成し、照射量信号ESに基づいて照射量EXを検出するようにする。すると、図2における出力信号OSが飽和する照射量EXの領域が、画像信号ISに比べて大きいところで形成されることになる。すなわち、出力信号OSの非飽和領域を広げることができる。よって、第2信号増幅部101から出力される照射量信号ESは、蓄電部27、28に多くの電荷を蓄積した状態をより正確に表したものとなる。そして、この照射量信号ESを用いて照射量EXを検出することで、的確な消去光L2の光量QLを固体検出器20に照射することができる。よって、蓄電部27、28に残留する電荷を確実に除去し、繰り返し使用される固体検出器20の画質の向上を図ることができる。
【0069】
また、信号取得部30と第2信号増幅部101はそれぞれマルチプレクサ110と電気的に接続されており、マルチプレクサ110はA/D変換部40と電気的に接続されている。そして、信号取得部30と第2信号増幅部101から出力される画像信号ISと検出信号DSは、マルチプレクサ110によって時系列的に信号を切り換えられ、A/D変換部40でそれぞれデジタル変換される。
【0070】
A/D変換部40は、セレクタ120と電気的に接続されており、セレクタ120は、時系列的に出力された画像信号ISと検出信号DSを分け、画像信号ISを画像メモリ50に記憶し、検出信号DSを照射量検出部60に送るようになっている。
【0071】
図6は本発明の画像読取装置の第3の実施の形態を示す構成図であり、図6を参照して画像読取装置150について説明する。なお、図6の画像読取装置150において、図1の画像読取装置10と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図6の画像読取装置150において図1の画像読取装置100と異なる点は、固体検出器の構造および画像情報を読み取るときに固体検出器に読取光を照射することである。
【0072】
図6の画像読取装置150において、固体検出器120にたとえば青色光からなる読取光L10を照射する読取光照射部160が設けられている。読取光照射部160は、たとえば複数の光源を略直線状に配置した構造を有しており、固体検出器120に対して矢印X方向に走査可能になっている。なお、読取光照射部160の動作は制御部80によって制御されている。
【0073】
固体検出器120は、読取用電極121、読取用光導電層122、電荷輸送層123、記録用光導電層124、記録用電極125等を積層した構造を有している。読取用電極121は、走査方向である走査方向(矢印X方向)に向かって線状電極が交互に略平行に形成された構造を有しており、各線状電極は電気的に絶縁した状態になっている。また読取用電極121は、信号取得部30と電気的に接続されている。
【0074】
読取用電極121上には読取光L10の照射により導電性を呈し電荷対を発生する読取用光導電層122が積層され、読取用光導電層122の上には電荷輸送層123が積層されている。電荷輸送層123は、たとえば負電荷に対して略絶縁体として作用し、正電荷に対して略導電体として作用する機能を有する。
【0075】
記録用光導電層124は、記録用の電磁波(光または放射線)の照射によって導電性を呈し電荷対を発生するものであって、電荷輸送層123に積層されている。ここで、電荷輸送層123と記録用光導電層124の界面には蓄電部129が形成される。記録用光導電層124内で発生した電子が、読取用電極121と記録用電極125の間で形成される電界により、読取用電極121側へ移動しようとしたときに、電荷輸送層123によってその移動が制限される。よって蓄電部129に、記録用の電磁波L1の照射量に応じた電荷が静電潜像として蓄積され、画像情報が記録される。
【0076】
記録用光導電層124の上には、たとえばITO膜等の照射される記録用の電磁波を透過する材料からなる記録用電極125が積層される。記録用電極125は、信号取得部30と電気的に接続されている。
【0077】
ここで、固体検出器120に画像情報を記録するとき、信号取得部30から読取用電極121と記録用電極125に高電圧が印加される。すると、読取用電極121には負電荷が帯電し、記録用電極125には正電荷が帯電する。次に、記録用電極125側から記録用の電磁波が照射される。すると、記録用の電磁波L1の照射量EXに応じて、記録用光導電層124において正負の電荷対が発生する。そのうち、電荷対の正孔は記録用電極125側に移動し、記録用電極125の負電荷と結合し消滅する。一方、電荷対の電子は、読取用電極121側に移動するが、電荷輸送層123によってその移動が制限される。すると、蓄電部129に静電潜像として画像情報が記録される。
【0078】
蓄電部129に記録された画像情報を読み取る場合、読取光照射部160から読取光L10が、読取用電極121側から走査しながら照射される。すると、読取光L10の照射量に応じた電荷対が読取用光導電層122で発生する。発生した電荷対の正孔は、電荷輸送層123を透過して蓄電部129に蓄積された負電荷と結合し消滅する。一方、電荷対の電子は読取用電極121側へ移動し正電荷と結合する。そして、読取用電極121において正孔と負電荷が結合したときに、出力信号検出部31に電流が流れる。出力信号検出部31が電流変化を検出することで、画像情報が出力信号OSとして取得される。
【0079】
ここで、記録用の電磁波L1の照射量EXが多く、蓄電部129に大量の電荷が蓄積されている場合、画像情報を読み取る際の一定光量の読取光L10が照射されただけでは、蓄電部129の電荷を完全に放出することができない場合がある。すなわち、画像情報の読取終了後において、蓄電部129には残留電荷が残った状態になっている。そこで、読取用電極121側から固体検出器120に消去光L2を照射することで、蓄電部129にある残留電荷を確実に放出させるようになっている。
【0080】
このとき、制御部80が、照射量EXを示す検出信号DSおよび固体検出器120に照射された読取光L10の光量に基づいて、消去光L2の光量QLを決定する。すなわち、読取光L10を照射して画像情報を読み取る固体検出器120において、蓄電部129の電荷は読取光L10の照射によって放出されるため、制御部80は読取光L10の光量を考慮して消去光L2の光量QLを決定するようになっている。具体的には、たとえば制御部80は、図3の光量決定テーブル81から検出信号DSに基づき消去光L2の光量QLを検出し、検出した光量QLから読取光L10の光量を差し引いたものを消去光L2の光量QLとして決定する。そして、決定した光量QLが光量しきい値QLrefより小さいとき、光量しきい値QLrefの消去光L2が固体検出器120に照射され、もしくは消去光L2が照射されないようになる。
【0081】
なお、図6において、照射量検出部60において、照射量EXの検出には画像信号ISを用いているが、図5に示すような照射量信号ESを生成し、これを用いてもよい。
【0082】
本発明の実施の形態は、上記各実施の形態に限定されず、発明の要旨を変更しない限りにおいて、種々変更することが可能である。
【0083】
上記各実施の形態において、制御部80は検出信号DSに基づいて、消去光L2の光量QLを決定するようにしているが、以下に示すように、ヒストグラムを用いより詳細な消去光L2の光量QLを決定するようにしてもよい。
【0084】
すなわち、たとえばある画像情報を読み取ったとき、画像信号ISもしくは照射量信号ESが図7(A)に示すヒストグラムを形成したとする。一方、別の画像情報を読み取ったとき、画像信号ISもしくは照射量信号ESが図7(B)に示すヒストグラムが作成されたとする。図7(A)、(B)のヒストグラムを比較したとき、両者の最大信号値は同じである。しかし、画像情報の中で一番多い信号値(頻出する信号値)は、図7(A)において最大信号値の近傍に形成され、図7(B)において最小信号値の近傍に形成される。このことは、第1画像情報を記録するときの固体検出器20の全体に照射された照射量EX1は、第2画像情報を記録するときの照射された照射量EX2よりも多いことを意味する。
【0085】
図7(A)のような照射量EXが全体的に多い場合、たとえば出射する消去光L2の強度が全体的に強く設定され、照射時間により固体検出器20に照射される光量QLを調整する。すると、記録用の電磁波L1の照射量EXが多い部位であっても、照射時間を長くする必要がなくなり、残留電荷の消去工程に掛かる時間を短縮化することができる。
【0086】
一方、図7(B)に示すような照射量EXが全体的に少ない場合、消去光L2の強度は大きくせず、照射量EXの多い領域における消去光L2の照射時間が長く設定される。すると、記録用の電磁波L1の照射量EXが少ない部位に消去光L2を照射したときに、強い消去光L2の照射によるアーティファクトの発生を抑え、画質の劣化を防止することができる。
【0087】
このように、照射量検出部60が、画像信号ISから形成されるヒストグラムを用いて照射量EXを検出することで、画像ごとの特徴に適応した消去光L2の照射が可能になる。よって、消去光L2に起因する電荷トラップによる蓄電部27、28に新たな電荷が残留してしまうことを防止することができる。よって、蓄電部27、28に残留した電荷を確実に消去することが可能となり、画質の向上を図ることができる。
【0088】
また、上記各実施の形態において、照射量検出部は、A/D変換後の画像信号ISもしくは照射量信号ESに基づき照射量EXを検出しているが、A/D変換前、すなわちアナログ信号からなる画像信号ISもしくは照射量信号ESに基づき、照射量EXを検出するようにしてもよい。
【0089】
さらに、画像情報の読み取りから次の画像情報の記録まである程度長い時間が経過していると残留電荷は自然放出されるため、固体検出器20、120に画像情報を記録する直前に、消去光L2を前露光光として照射する場合には、経過時間による自然放出も考慮して消去光L2の光量QLを決定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置の好ましい実施の形態を示す構成図。
【図2】図1の画像読取装置における照射量検出部で参照される変換テーブルの一例を示す図。
【図3】図1の画像読取装置における光量決定テーブルの一例を示す図。
【図4】本発明の残留電荷消去方法の好ましい実施の形態を示すフローチャート図。
【図5】本発明の画像読取装置の第2の実施の形態を示す構成図。
【図6】本発明の画像読取装置の第3の実施の形態を示す構成図。
【図7】本発明の画像読取装置の各実施の形態で使用可能な画像信号もしくは照射量信号のヒストグラムを示すグラフ図。
【符号の説明】
10、100、150 画像読取装置
20、120 固体検出器
27、28 蓄電部
40 記録照射部
70 消去光照射部
70 消去光照射部
30 信号取得部
60 照射量検出部
90 制御部
101 第2信号増幅部
ES 照射量信号
EX 照射量
DS 検出信号
QL 光量
QLref 光量しきい値
IS 画像信号
G1 第1ゲイン
G2 第2ゲイン
OS 出力信号

Claims (4)

  1. 画像情報を有する記録用の電磁波の照射により、記録用の電磁波の照射量に応じて電荷を蓄積することで、静電潜像として前記画像情報を記録する蓄電部を備えた固体検出器から、画像信号を出力するため前記画像情報を読み取った後に、前記固体検出器内に残る残留電荷を消去する消去光を、前記固体検出器に照射する残留電荷消去方法において、
    前記記録用の電磁波の照射量を検出し、
    検出した前記照射量に基づき前記消去光の光量を調整する
    ことを特徴とする残留電荷消去方法。
  2. 画像情報を有する記録用の電磁波を照射すると、記録用の電磁波の照射量に応じて電荷を蓄積することで、静電潜像として画像情報を記録する蓄電部を備えた固体検出器と、該固体検出器から前記画像情報を読み取り画像信号を出力する信号取得部と、前記固体検出器に残る残留電荷を消去する消去光を前記固体検出器に照射する消去光照射部とを備えた画像読取装置において、
    前記記録用の電磁波の前記照射量を検出する照射量検出部と、
    該照射量検出部により検出された前記照射量に基づき、前記消去光照射部の動作を制御して前記消去光の光量を調整する制御部と
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記照射量検出部は、前記画像信号を用いて前記照射量を検出するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記信号取得部は、前記画像情報を読み取ったときに前記固体検出器から出力される出力信号を、第1ゲインで増幅して前記画像信号を出力するものであり、前記照射量検出部は、前記出力信号を前記第1ゲインよりも小さい第2ゲインで増幅した照射量信号を用いて前記照射量を検出するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
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