JP3736009B2 - 記録及び/又は再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープカセットやディスクカートリッジ等を記録媒体として、例えば音声信号、映像信号等の情報信号の記録又は再生を行う記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テープカセット、ディスクカートリッジ等の記録媒体の記録及び/又は再生装置には、これら記録媒体の外形形状と略同じくされる携帯性に優れた小型の記録及び/又は再生装置がある。例えば、テープカセットを記録媒体として用いるこの種の記録及び/又は再生装置は、テープカセットが収納されて、記録及び/又は再生が行われる記録再生部が構成される機器本体と、この機器本体に回動自在に支持される蓋体とを備える。本体には、磁気ヘッド等の記録再生機構や磁気テープを走行させるテープ走行機構等が設けられる。そして、記録再生部には、テープカセットのテープリールのリール軸穴に嵌合される一対のリール軸穴が配設されている。一方、蓋体は、装置の外筐体を構成する蓋本体と、テープカセットを保持するカセットホルダとを備える。このような記録及び/又は再生装置は、蓋体が開蓋された状態でテープカセットがカセットホルダに装填され、記録再生部を閉塞する方向に蓋体が回動されることで、テープカセットが記録再生部に装着される。
【0003】
ところで、このような記録及び/又は再生装置には、記録再生部へのテープカセットの装填操作或いは記録再生部からのテープカセットの取り出し操作の際、蓋体を開蓋された状態に保持させ操作性の向上を図るため保持機構が備えられている。
【0004】
この蓋体を開蓋された状態に保持する保持機構200は、図10に示すように、蓋体と本体を連結する連結アーム201を備える。この連結アーム201は、一方の端部がテープカセットの一方の側縁を保持するカセットホルダ202の保持部を構成する立上がり壁203に回動自在に支持される。連結アーム201の他方の端部は、本体側のメカシャーシのガイド壁204に設けられたカイド孔205に支持部206を介して回動自在に取り付けられる。また、この連結アーム201の他方の先端部には、突起部207が設けられている。一方、ガイド壁204に設けられたガイド孔205は、支持部206がカセットホルダ202の開閉操作に伴い図中矢印Y1、Y2方向にスライド可能となるように長穴状に形成されている。また、ガイド孔205には、その下側奥方向に、山状に設けられメカシャーシ208に対して平行に弾性変位可能な弾性部209が設けられている。この弾性部209には、連結アーム201の突起部207が係止され、蓋体が開蓋された状態を保持する。
【0005】
記録及び/又は再生装置は、蓋体が押され記録再生部を閉塞する方向に回動操作されると、支持部206が矢印Y1方向にスライドされる。この際、弾性部209は、突起部207に押されて弾性変位され、支持部206をY1方向に通過させ、さらにスライドさせる。一方、蓋体が記録再生部を閉塞した状態から開蓋された状態に回動操作された場合、支持部206は、矢印Y2方向にスライドされる。そして、突起部207は、弾性部209を押圧し弾性変位させ、この弾性部209を通過する。そして、突起部207は、弾性部209に係止される。このように、蓋体は、記録再生部を開蓋した状態に保持する。このように保持機構200は、蓋体が記録再生部を開蓋された状態に保持することで、テープカセットの着脱操作の操作性の向上を図っている。これと共に、保持機構200は、突起部207が弾性部209を通過する際に生じるクリック感を利用者に認識させることで、蓋体が記録再生部を開蓋した状態になったか又はこの状態が解除されたかを利用者に認識させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような保持機構200の連結アーム201は、カセットホルダ202にカシメにより回動自在な状態で取り付けられる。そのため、連結アーム201のカセットホルダ202への取付け作業が繁雑となっていた。これに伴い、製造コスト高となっていた。また、保持機構200は、その構造が複雑であり、記録及び/又は再生装置全体の小型化に妨げとなっていた。また、複雑な保持機構200は、各部品の寸法の寸法精度が厳しく要求されることになり、装置の品質維持が困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、上述のような保持機構の構造の簡素化を図ると共に装置全体の小型化に寄与しうる記録及び/又は再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る記録及び/又は再生装置は、上述のような課題を解決すべく、記録媒体の記録及び/又は再生が行われる記録再生部が構成される本体と、記録再生部を閉塞するように本体に回動可能に取り付けられ、回動操作により当該記録再生部を開放する蓋体と、ガイド孔が設けられると共に本体に取り付けられる弾性部材と、ガイド孔に係合されると共に、蓋体側に設けられ、ガイド孔の係合位置と係合しない外側位置とを移動可能にされた係合片と、記録媒体を駆動させる駆動モータとを備える。
【0009】
以上のように構成された記録及び/又は再生装置は、蓋体が記録再生部を閉塞した状態において、係合部が弾性部材のガイド孔に係合された状態にある。蓋体が開方向に回動操作されると、係合片は、ガイド孔の側縁に突き当てられ、さらに回動操作されると、係合片は、弾性部材を弾性変位させ、クリック感を与えながらガイド孔の外まで移動される。この状態で、係合片は、弾性部材の側縁に突き当てられ、蓋体を開状態に保持する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る記録及び/又は再生装置について、本発明が適用された携帯型の記録及び/又は再生装置について、図面を用いて詳細に説明する。この記録及び/又は再生装置は、音声信号等の情報信号が記録されるテープカセットを記録媒体として用いる。
【0011】
この記録及び/又は再生装置に用いられるテープカセット1は、図1に示すように、合成樹脂材料により形成される長方形の主面部を有するカセット本体2内に磁気テープ3が巻回された一対のテープリール4、5が回転自在に収納されて構成される。そして、カセット本体2には、その前面側にテープリール4、5から繰り出されている磁気テープ3が延在されている。具体的には、カセット本体2の前面側には、磁気ヘッドが進入する記録再生用開口部6と、ピンチローラが進入するピンチローラ用開口部7、8が設けられ、磁気テープ3を外方に臨ませている。
【0012】
また、カセット本体2には、その主面部にテープリール4、5に設けられたテープリール駆動機構が嵌合されるリール軸穴9、10を外方に臨ませるリール軸挿通穴11、12が設けられている。また、カセット本体2には、その主面部であって前面側に凸部13が略台形形状に形成されている。そして、この凸部13には、カセット本体2の前面側に沿って位置決めピン嵌合される位置決め穴14、15が設けられ、位置決め穴14、15の外側には、キャプスタン軸が進入されるキャプスタン用軸穴16、17が設けられている。さらには、カセット本体2には、その主面部の背面側に表示シール18が貼り付けられている。この表示シール18には、例えば磁気テープ3に記録されている音声データのタイトル等が記されることにより、利用者が磁気テープ3に記録されている音声データの内容が分かるようにされている。
【0013】
このようなテープカセット1が使用される記録及び/又は再生装置20は、図2乃至図4に示すように、テープカセット1の長辺方向を挿入端としてテープカセット1が収納されこのテープカセット1に収納された磁気テープ3の記録及び/又は再生が行われる記録再生部が構成される本体22と、記録再生部を閉塞するように本体22に対して回動可能に取り付けられる蓋体23とから構成される。
【0014】
本体22は、図2に示すように、その外装筐体が例えばABS樹脂等の機械的強度を有する合成樹脂材料により形成され、全体としてテープカセット1の外形形状と略同じくする直方体形を有して構成される。本体22には、蓋体23が設けられない側の主面に操作部25が設けられている。この操作部25は、複数の押しボタン等により構成され、磁気テープ3に記録されている情報信号を再生する操作を行うための再生ボタン26と、再生動作を停止させるための操作を行う停止ボタン27と、磁気テープ3を早送りする操作を行うための早送りボタン28と、磁気テープ3を巻き戻す操作を行うための巻き戻しボタン29と、装置の動作メニューを選択するためのメニュー選択ボタン30と、タイマをセットするためのセットボタン31と、ラジオ受信機の受信帯域の切り換えを行うバンド選択ボタン32とを備える。さらに、操作部25には、液晶表示パネルよりなる表示部33が設けられている。この表示部33には、記録及び/又は再生装置20の現在の動作状況等が表示される。また、本体22の側縁部には、2つのチューニングボタン34と、チューニングにより選択された周波数を装置に備えられたメモリに記録させるための入力ボタン35が備えられる。これら操作ボタンは、押圧操作されると、本体22内に配設されたプリント配線基板に設けられたダイヤフラムスイッチを押圧するように構成されている。
【0015】
本体22の側面部には、操作部25の各種ボタンの機能をホールドさせるホールドスイッチ36と、装置より出力される音量を調節する音量調節つまみ37と、イヤホンが接続されるイヤホンジャック38とが設けられている。また、本体22の前面側には、蓋体23が記録再生部を閉塞した状態に保持するロック機構が蓋体が閉状態にロックされた状態を解除する操作を行うためのロック解除つまみ39が備えられている。
【0016】
一方、蓋体23には、図3に示すように、その中央領域に長穴状の覗き窓部41が設けられている。この覗き窓部41からは、本体22の記録再生部を覗くことができ、例えば利用者がテープリール4又は5に巻かれている磁気テープ3の残量を目視することができる。
【0017】
このような記録及び/又は再生装置20においては、図4に示すように、蓋体23が開方向に回動操作された状態で、テープカセット1の長辺方向からテープカセット1の挿脱操作が行われる。この際、蓋体23は、蓋体23が開方向に回動操作された状態で保持される。そして、テープカセット1は、複数の開口部6、7、8が設けられない側、すなわち背面側の長辺方向を挿入端として挿入される。記録及び/又は再生装置20は、テープカセット1が挿入され、蓋体23が閉方向に回動操作されると、テープカセット1が記録再生部に装着され、記録及び/又は再生が可能な状態にされる。
【0018】
ところで、記録及び/又は再生装置20は、以上のように本体22と蓋体23とから構成される。図5に示すように、本体22は、一方の主面にテープカセット1が装填され磁気テープ3の記録及び/又は再生が行われる記録再生部52が構成されると共に他方の面に磁気テープ3を走行させるための磁気テープ3の走行機構が設けられるメカシャーシ51と、オーディオ回路等の電気回路が組み込まれた第1のプリント配線基板53と、ラジオ受信回路等の電気回路が組み込まれた第2のプリント配線基盤54と、メカシャーシ51の周囲を覆うように取り付けられ外装面の一部を構成する外周フレーム55と、本体22の周面を覆い外装面を構成する外筐体56とを備える。
【0019】
メカシャーシ51の一方の主面に構成される記録再生部52は、図4及び図5に示すように、テープカセット1が位置決めされて装着され、テープカセット1の磁気テープ3に記録されている情報信号を再生できるように構成されている。すなわち、記録再生部52には、テープカセット1のリール軸穴9、10に嵌合されるリール軸58、59と、位置決め穴14、15に嵌合される位置決めピン61、62と、キャプスタン用軸穴16、17に嵌合されるキャプスタン軸63、64と、磁気ヘッド65と、ピンチローラ用開口部7、8に進入するピンチローラと66、67が備えられる。
【0020】
このような記録再生部52は、テープカセット1が装着されると、リール軸穴9、10にリール軸58、59が嵌合されるテープリール4、5が回転駆動されると共に、位置決めピン61、62が位置決め穴14、15に嵌合される。すると、キャプスタン軸63、64は、キャプスタン用軸穴16、17を介して磁気テープ3の裏面側に進入される。そして、ピンチローラ66、67がピンチローラ用開口部7、8に進入し、キャプスタン軸63、64と共働して磁気テープ3を狭持する。磁気ヘッド65は、これと共に記録再生用開口部6より進入し、磁気テープ3に対して情報信号の記録又は再生を行う。
【0021】
メカシャーシ51の他方の主面には、リール軸58、59、キャプスタン軸63、64及びピンチローラ66、67を動作させ、磁気テープ3を走行させるための磁気テープ走行機構70が設けられている。この走行機構70は、図6に示すように、駆動モータ71を駆動源とし、キャプスタン軸63、64に対応して配設される第1のフライホイール72と第2のフライホイール73とを備える。また、メカシャーシ51のコーナ部には、回転ローラ74が配設されている。そして駆動モータ71と第1及び第2のフライホイール72、73と回転ローラ74とは、無端ベルト75により接続される。
【0022】
これら第1及び第2のフライホイール72、73は、キャプスタン軸63、64に取り付けられている。駆動モータ71と第1及び第2のフライホイール72、73とは、メカシャーシ51のコーナ部に設けられた回転ローラ74を介して図6に示すように無端ベルト75により接続されている。第1のフライホイール72と第2のフライホイール73とは、このように接続されることにより、駆動モータ71が駆動された際、常に反対方向に回転するようにされている。そして、第2のフライホイール73は、駆動伝達機構77を介して駆動モータ71の駆動力をリール軸58、59伝達する。
【0023】
この駆動伝達機構77は、図6に示すように、第2のフライホイールと同軸に取り付けられたフライホイールギヤ78と、このフライホイールギヤ78に噛合される第1の中間ギヤ79と、この第1の中間ギヤ79に噛合される大径のギヤ部80aと小径のギヤ部80bとを有する第2の中間ギヤ80と、第2の中間ギヤ80の小径のギヤ部80bと噛合される首振りギヤ81と、この首振りギヤ81と選択的に噛合される第3の中間ギヤ82と、この第3の中間ギヤ82に噛合される第4の中間ギヤ84と、この第4の中間ギヤ84に噛合されると共に一方のリール軸と同軸のリール軸ギヤ85とを備える。また、駆動伝達機構77は、首振りギヤ81が第3の中間ギヤ82を選択しない場合に首振りギヤ81と噛合される第5の中間ギヤ86と、この第5の中間ギヤ86に噛合されると共に他方のリール軸と同軸のリール軸ギヤ87とを備える。
【0024】
このような走行機構70は、駆動モータ71が駆動されると、無端ベルト75を介してキャプスタン軸63、64が回転される。リール軸ギヤ81、87の何れか一つは、駆動伝達機構77を介して回転され、リール軸58、59を回転させる。これに合わせて、磁気ヘッド65は、図示しないが駆動モータ71からの駆動力を伝達するリンク機構を介して、テープカセット1の記録再生用開口部6からカセット本体2に進入する記録再生位置と、カセット本体2の外の待機位置とに亘って移動される。また、ピンチローラ66、67は、その何れか一つが磁気テープ3の走行方向に合わせてピンチローラ用開口部7、8に進入し、キャプスタン軸63、64と共働して磁気テープ3を狭持する。
【0025】
第1のプリント配線基板53は、図5に示すように、メカシャーシ51に構成される走行機構70上に配設され、上記オーディオ回路の他駆動モータ71と電源部に接続される電源回路等が組み込まれている。第1のプリント配線基板53は、メカシャーシ51に設けられる電池収納部や駆動モータ71が設けられることに伴う場所的な制約から複数の切欠部が設けられている。
【0026】
第2のプリント配線基板54は、第1のプリント配線基板53上に電気的に接続されて配設される。第2のプリント配線基板54には、上記ラジオ受信回路が組み込まれる他、バーアンテナ及び上記操作部25の複数の押しボタンに対応して複数のダイヤフラムスイッチ、液晶表示パネル等が配設されている。バーアンテナやラジオ受信回路が組み込まれた第2のプリント配線基板54は、金属材料よりなる部品が多く使用されたメカシャーシ51と第1のプリント配線基板53を介した離れた場所に配設されることからラジオ受信特性の劣化が防止されている。また、第2のプリント配線基板54は、第1のプリント配線基板53の上側に配設されることから駆動モータ71や電池収納部等の場所的な制約を受けることがなくメカシャーシ51の主面の面積とほぼ等しくする面積を有したプリント配線基板を用いることができる。
【0027】
外周フレーム55は、合成樹脂材料よりなり、一の主面には、ロック解除つまみ39が設けられている。また、外筐体56は、合成樹脂材料よりなり、その主面部に、上記操作部25が設けられている。そして、外周フレーム55は、メカシャーシ51の周囲に取り付けられ、外筐体54は、第2のプリント配線基板54に設けられたダイヤフラムスイッチに操作部25が対応するように、メカシャーシ51及び第1、第2のプリント配線基板53、54を覆うように取り付けられる。
【0028】
蓋体23は、図5に示すように、外装表面の一部を構成する蓋本体91と、テープカセット1を保持すると共にメカシャーシ51に対して回動自在に取り付けられるカセットホルダ92とから構成される。
【0029】
蓋本体91は、合成樹脂材料よりなり、記録再生部52を覆うに十分な大きさを有して形成される。蓋本体91は、その主面部に、上記透明な合成樹脂材料よりなる覗き窓部41が設けれている。
【0030】
カセットホルダ92は、テープカセット1の短辺方向の一方の側縁部を保持する第1の保持部93と、テープカセット1の短辺方向の他方の側縁部を保持する第2の保持部98と、第1の保持部93と第2の保持部98とに亘って設けられる主面部95とから構成される。カセットホルダ92は、長辺方向を挿入端として挿入されるテープカセット1を保持できれば十分であることから、テープカセット1の背面側半分程度を保持できる大きさに形成されている。
【0031】
第1の保持部93は、立上がり壁よりなる規制部94と、回動支持部95とを備える。規制部94は、テープカセット1の横方向のズレを規制する。この規制部94には、蓋体23が開方向に回動操作された際、記録再生部52よりテープカセット1を持ち上げるための回動支持部95が設けられている。この回動支持部95は、規制部94の前面側に設けられる。回動支持部95は、規制部94に並んで回動自在に取り付けられる立上がり壁に垂直に設けられる支持突片96と、この支持突片96の反対側に設けられる弾性片97を備える。支持突片96は、蓋体23が開方向に回動操作された際、テープカセット1の側縁に当接され記録再生部52より持ち上げ支持する。弾性片97は、やや上方向に曲折して形成され、蓋本体91の裏面に突き当てられ、回動支持部95を下方向に付勢している。すなわち、回動支持部95は、蓋体23が開方向に操作された際、テープカセット1の重さと弾性片97の弾性力により下方向に回動され、テープカセット1の挿脱操作を容易にする。
【0032】
第2の保持部98は、立上がり壁よりなる規制部99と、この規制部99に対して垂直に設けられた支持突片100とを備える。規制部99は、第1の保持部93の規制部94と共にテープカセット1の横方向のズレを規制する。支持突片100は、回動支持部95と共にテープカセット1を蓋体23が開方向に回動操作された際にテープカセット1の側縁部に当接され、テープカセット1を記録再生部52より持ち上げる。したがって、この支持突片100は、回動支持部95が蓋体23が開方向に操作され下方向に回動された際の支持突片96の位置に対応する場所に設けられる。なお、この支持突片100は、記録再生部52を閉塞した状態において、メカシャーシ51に設けられた蓋体23が閉塞されたことを検出する検出スイッチ101を押圧するようにされている。
【0033】
このようなカセットホルダ92は、次のような回動支持機構によりメカシャーシ51に対して回動自在に取り付けられる。すなわち、回動支持機構は、第1の保持部93の規制部94後方に外方に向かって設けられた凸部102がメカシャーシ51の後方に設けられた支持片103に穿設された支持孔104に嵌合され、第2の保持部98の規制部94の後方に設けられた内方に向かって設けられた凸部105がメカシャーシ51の後方に設けられた支持片106に穿設された支持孔107に嵌合されてなる。そして、凸部105には、ネジ孔が設けられる。カセットホルダ92は、支持孔107を介してこのネジ孔にネジがネジ止めされることにより回動自在に支持される。
【0034】
また、支持片103、106には、カセットホルダ92の回動する領域を規制する回動領域規制ガイド孔108、109が湾曲したスリット状に形成されている。回動領域規制ガイド孔108、109には、カセットホルダ92の第1及び第2の保持部93、98に設けられた係合片111、112が係合される。これにより、カセットホルダ92は、回動する領域が規制されることになる。
【0035】
このようなカセットホルダ92には、蓋本体91がネジ113によりネジ止めされて取り付けられる。このように、蓋体23は、蓋本体91がカセットホルダ92に取り付けられ、この蓋本体91が回動操作されることにより、カセットホルダ92がメカシャーシ51に対して回動し、記録再生部52の開閉が行われる。
【0036】
ところで、記録及び/又は再生装置20には、以上のような蓋体23が記録再生部52を開放した開状態において、蓋体23を開状態に保持する保持機構120が備えられる。この保持機構120は、図5に示すように、支持片103に設けられる。この保持機構120は、図7及び図8に示すように、支持片103に取り付けられる弾性部材121を備える。弾性部材121は、薄板状の金属材料よりなり、図8中矢印で示すように弾性変位可能に形成されている。そして、弾性部材121は、支持片103に1つのネジ119によりネジ止めされる。弾性部材121には、弾性力の調整を行うための抜き孔122が形成されると共にこの抜き孔122にとなり合って抜き孔により構成される長穴状のガイド孔123が形成されている。このガイド孔123の上側端部には、弾性部材121の主面に対して垂直方向に湾曲して押圧部124が形成されている。このガイド孔123には、カセットホルダ92の第1の保持部93に設けられた係合片125が係合される。
【0037】
このような保持機構120は、蓋体23が記録再生部52を閉塞した状態において、係合片125がガイド孔123の最下端に位置される(図7中A1に示す位置)。そして、係合片125は、蓋体23が記録再生部52を開放する方向、すなわち、図7中矢印X1方向に回動操作されると、先ず、押圧部124に突き当てられる(図7中A2に示す位置)。さらに、係合片125は、蓋体23が図7中矢印X1方向に回動操作されると、弾性部材121を弾性変位させ、押圧部124及びガイド孔123と弾性部材121の側縁の接続部126を乗り上げ、ガイド孔123の外方に位置される(図7中A3に示す位置)。この際、係合片125は、無理にガイド孔123から弾性部材121の外方に移動されることから、利用者にクリック感を与えることができ、蓋体が記録再生部を開蓋した状態になったことをを利用者に認識させることができる。そして、蓋体23は、図7中A3に示す位置において、係合片125が弾性部材121の側縁に突き当てられ、開状態に保持される。
【0038】
なお、蓋体23を閉方向に回動操作する場合には、先ず、蓋体23を閉方向に押圧することで、係合片125が弾性部材121を弾性変位させ、接続部126を乗り上げ、ガイド孔123の外方に内方に位置される(図7中A2〜A1に示す位置)。この際にも、利用者は、クリック感を認識することができ、蓋体23が保持された状態が解除されたことを利用者に認識させることができる。
【0039】
また、弾性部材121は、図6、図8及び図9に示すように、駆動モータ71の位置決めを行っている。図6に示すように、駆動モータ71は、メカシャーシ51のコーナ部に配設され、メカシャーシ51に駆動モータ71用のホルダ131を介して取り付けられる。このホルダ131は、略円盤状の駆動モータ71の受け皿となるように略浅皿状に形成されている。このホルダ131には、その3つのコーナ部にネジ止め部132、133、134が設けられている。このネジ止め部132、133には、駆動モータ71に設けられたモータ取付け用のネジ孔が設けられた舌片135、136が配置される。そして、駆動モータ71は、ホルダ131に保持されて、ネジ止めされてメカシャーシ51に取り付けられる。この際、ホルダ131は、保持機構120が設けられる位置に対応して取り付けられており、その側縁がメカシャーシ51より外方に臨まされている。なお、このホルダ131の隣には、矩形体形をした電池収納部139が形成されている。この電池収納部139に収納される電池は、装置を駆動させる電源となる。
【0040】
このホルダ131は、ネジ止めしてメカシャーシ51に取り付けられると共に、保持機構120を構成する弾性部材121によって位置決めがなされる。すなわち、弾性部材121には、図8及び図9に示すように、メカシャーシ51に取り付けられた際メカシャーシ51の下方向に向かって延設される第1の位置規制部137とメカシャーシ51の前方向に向かって延設される第2の位置規制部138とが設けられている。
【0041】
第1の位置規制部137は、階段状に形成され、メカシャーシ51と平行となる面がホルダ131の駆動モータ71が取り付けられる一方の面側の側縁部に当接される。また、第2の位置規制部138は、その側縁がホルダ131の駆動モータが取り付けられない他方の面側の側縁部に当接される。これにより、ホルダ131は、その側縁部が第1の位置規制部137と第2の位置規制部138とにより狭持されることになり、メカシャーシ51に対して垂直方向のがたつきが防止されることになる。また、弾性部材121は、上述したとおり一つのネジ119により取り付けられている。したがって、弾性部材121は、蓋体23の回動操作の繰り返しにより、このネジ止め部を回動支点として回動しやすい構成となっている。しかしながら、弾性部材121は、第1の位置規制片137と第2の位置規制片138とがホルダ131を狭持するように取り付けられていることから、回動することが防止される。なお、第2の位置規制片138は、必ずしも設ける必要はなく、第1の位置規制片137のみによっても、弾性部材121の回動を防止できると共にホルダ131の位置決めを行うことができる。
【0042】
以上のような記録及び/又は再生装置20は、上述した従来のように連結レバーを用いることがないことから、その構成が簡素化されると共にカシメ工程を行う必要がないことから、その組立作業が容易になる。また、記録及び/又は再生装置20は、弾性部材121に蓋体23の開状態に保持する保持機能と、駆動モータ71の位置決め機能と2つの機能を持たせることができ、部品点数の削減が図られる。
【0043】
以上、本発明に係る記録及び/又は再生装置について記録及び/又は再生装置20を用いて詳細に説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、光ディスク、光磁気ディスク等の円盤状記録媒体をカートリッジに収納するディスクカートリッジの記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置やディスク単体の記録及び/又は再生を行うディスクプレーヤ装置等の記録及び/又は再生装置に適用できるのは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る記録及び/又は再生装置は、ガイド孔が設けられると共に本体に取り付けられる弾性部材と、ガイド孔に係合されると共に蓋体側に設けられる係合片とを備える。そして、係合片は、蓋体が記録再生部を閉塞した状態において、ガイド孔に係合され、蓋体が記録再生部を開放する開方向に回動操作されると、ガイド孔の側縁に突き当てられ弾性部材を弾性変位させることで、クリック感を与えながらガイド孔の外に移動され、弾性部材の外側縁に突き当てられることで蓋体を開状態に保持する。このように、記録及び/又は再生装置は、その構成が簡素化されると共に従来のようにカシメ工程を行う必要がないことから、その組立て作業を容易にすることができると共に装置全体の小型化を図ることができる。
また、本発明に係る記録及び/又は再生装置は、弾性部材に駆動モータの取付け位置を規制する位置規制部を設けていることから、弾性部位材は、1つのネジによって本体に回動することなく固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態で説明する記録及び/又は再生装置に用いられるテープカセットの全体斜視図である。
【図2】本体側から見た記録及び/又は再生装置の全体斜視図である。
【図3】蓋体側から見た記録及び/又は再生装置の全体斜視図である。
【図4】蓋体が記録再生部を開放した状態を示す記録及び/又は再生装置の全体斜視図である。
【図5】記録及び/又は再生装置の分解斜視図である。
【図6】メカシャーシに設けられるテープ走行機構を説明するための平面図である。
【図7】蓋体が保持機構により開状態に保持された状態を示す記録及び/又は再生装置の要部断面図である。
【図8】蓋体が記録再生部を閉塞した状態における保持機構の状態を説明するための要部断面図である。
【図9】駆動モータがメカシャーシに取り付けられている状態を示す要部斜視図である。
【図10】従来の蓋体の保持機構を説明するための要部斜視図である。
【符号の説明】
1 テープカセット、2 カセット本体、3 磁気テープ、20 記録及び/又は再生装置、22 本体、23 蓋体、25 操作部、51 メカシャーシ、52 記録再生部、70 テープ走行機構、120 保持機構、121 弾性部材、122 抜き孔、123 ガイド孔、124 押圧部、125係合片、131駆動モータ用ホルダ、137 第1の位置規制片、138 第2の位置規制片
Claims (3)
- 記録媒体の記録及び/又は再生が行われる記録再生部が構成される本体と、
上記記録再生部を閉塞するように上記本体に回動可能に取り付けられ、回動操作により当該記録再生部を開放する蓋体と、
ガイド孔が設けられると共に上記本体に取り付けられる弾性部材と、
上記ガイド孔に係合されると共に、上記蓋体側に設けられ、上記ガイド孔の係合位置と係合しない外側位置とを移動可能にされた係合片と、
記録媒体を駆動させる駆動モータとを備え、
上記係合片は、
上記蓋体が上記記録再生部を閉塞した状態において上記ガイド孔の係合位置に位置し、
上記蓋体が上記記録再生部を開放する方向に回動されると、上記弾性部材の弾性変位によって上記ガイド孔から外側位置へクリック感を与えながら移動し、
上記弾性部材側縁に突き当てられた状態で上記蓋体を開状態に保持する
ことを特徴とする記録及び/又は再生装置。 - 上記装置には、記録媒体を駆動させる駆動モータが配設され、
上記弾性部材には、上記駆動モータの取付け位置を規制する位置規制部が設けられ、
上記弾性部材は、1つのネジによって上記本体に固定され、
上記駆動モータの取付け位置を規制するとともに固定時の回動を規制する位置規制部を備えることを特徴とする請求項1記載の記録及び/又は再生装置。 - 上記駆動モータが取り付けられるホルダを備え、
上記位置規制部は、上記ホルダを挟持する一対の位置規制片を有することを特徴とする請求項2記載の記録及び/又は再生装置。
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- 1997-03-19 JP JP06686697A patent/JP3736009B2/ja not_active Expired - Fee Related
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