JP3735510B2 - 伝送線路接続構造、高周波モジュールおよび通信装置 - Google Patents
伝送線路接続構造、高周波モジュールおよび通信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3735510B2 JP3735510B2 JP2000116209A JP2000116209A JP3735510B2 JP 3735510 B2 JP3735510 B2 JP 3735510B2 JP 2000116209 A JP2000116209 A JP 2000116209A JP 2000116209 A JP2000116209 A JP 2000116209A JP 3735510 B2 JP3735510 B2 JP 3735510B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resonator
- pattern
- dielectric
- dielectric substrate
- slot
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01P—WAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
- H01P5/00—Coupling devices of the waveguide type
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01P—WAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
- H01P1/00—Auxiliary devices
- H01P1/20—Frequency-selective devices, e.g. filters
- H01P1/201—Filters for transverse electromagnetic waves
- H01P1/2016—Slot line filters; Fin line filters
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
- Waveguide Connection Structure (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波帯域における伝送線路同士の接続構造、その伝送線路接続構造を備えた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスクリート部品で高周波モジュールを構成する場合に、通常各部品間において伝送線路の接続を行う必要があるが、従来、マイクロストリップライン同士の接続やスロットライン同士の接続は、ワイヤボンディングやリボンボンディング等によって行われていた。
【0003】
図11は従来のマイクロストリップライン同士の接続構造を示している。(A)は斜視図、(B)は上面図である。ここで誘電体基板1a,1bの上面に、導電体パターンによるストリップ5a,5bを形成し、下面に接地電極を形成することによってマイクロストリップラインを構成している。この2つのマイクロストリップラインを構成する誘電体基板の端面同士を対向させて、ストリップ5a,5b同士をワイヤ15でボンディングすることにより、マイクロストリップライン同士を接続している。
【0004】
また図12はスロットライン同士の接続構造を示している。(A)は斜視図、(B)は上面図であり、誘電体基板1a,1bの上面にスロット3a,3bを有する電極2a,2bを形成することによってスロットラインを構成している。このスロットラインを構成した2つの誘電体基板1a,1bの端面同士を対向させて、電極間をワイヤ12で接続している。
【0005】
図13は図12に示した伝送線路接続構造において、ワイヤの接続位置を2通りに変えたときの反射損失の特性について示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようにワイヤボンディングやリボンボンディングによって伝送線路同士を接続するようにした構造では、ワイヤやリボンの接続により生じる寄生成分の影響を大きく受ける。たとえば伝送線路のインピーダンスが接続部で不整合となったり、伝送モードの電磁界分布を乱す。その結果、接続部の電気的特性が悪くなり、図13に示したように反射損失が大きくなってしまう。特にミリ波帯等の高周波帯域では、伝送線路の接続部での特性劣化が顕著となり、モジュールや、それを用いた通信装置全体の性能を劣化させる要因となっていた。
【0007】
また、ワイヤボンディングやリボンボンディングによって伝送線路を接続する構造は、環境変化等により接続部にストレスがかかり、ワイヤやリボンの断線および接続特性が変化して、信頼性を低下させる要因となり得る。
【0008】
さらに、ワイヤボンディングやリボンボンディングによる接続構造では、伝送線路同士の接続状態が固定されるため、一度接続すると、その伝送線路を備えた部品を切り離すことはできず、部品単位での調整や交換ができないという問題があった。
【0009】
この発明の目的は、伝送線路間の接続部における特性の劣化を防止し、また環境変化等によるボンディング部分の信頼性の低下や接続特性の変化等の問題を解消し、さらに伝送線路同士の接続状態と切離し状態とを反復できるようにした伝送線路接続構造、その伝送線路接続構造を備えた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記伝送線路としては、誘電体基板にスロットパターンを有する電極を形成した、たとえばスロットライン、フィンライン、または誘電体基板の両面にスロットパターンを対向させて配置した平面誘電体線路(以下PDTLと言う。)等とする。
そしてこの発明は、スロット共振器パターンと該スロット共振器パターンから連続するスロットラインパターンとを有する電極を、前記スロット共振器パターンが誘電体基板の端部に位置するように2つの誘電体基板にそれぞれ形成してなる2つの構造体を備え、前記スロット共振器パターンを前記スロットラインパターンに対し幅広に形成するとともに、前記スロット共振器パターン同士が近接するように前記2つの構造体の前記誘電体基板の端面同士を対向配置して、前記スロット共振器パターンによる共振器同士を電磁結合させる。
またこの発明は、PDTL共振器パターンと該PDTL共振器パターンから連続するPDTL線路パターンとを有する電極を、前記PDTL共振器パターンが誘電体基板の端部に位置するように2つの誘電体基板にそれぞれ形成してなる2つの構造体を備え、前記PDTL共振器パターンを前記PDTL線路パターンに対し幅広に形成するとともに、前記PDTL共振器パターン同士が近接するように前記2つの構造体の前記誘電体基板の端面同士を対向配置して、前記PDTL共振器パターンによる共振器同士を電磁結合させる。
【0012】
また、上記伝送線路としては、誘電体基板にストリップ状の電極を形成した、たとえばストリップライン、マイクロストリップライン、コプレーナガイドまたはサスペンデッドライン等とする。
【0013】
さらに、上記伝送線路としては、2つの略平行な導電体平面の間に誘電体ストリップを配置した誘電体線路とする。
そして、この発明は、略円柱状の誘電体共振器と該誘電体共振器から連続する誘電体ストリップとを、前記誘電体共振器が上下の導体板の端部に位置するように2組の上下の導体板の間にそれぞれ配置してなる2つの構造体を備え、前記誘電体共振器を前記誘電体ストリップに対し幅広に形成するとともに、前記誘電体共振器同士が近接するように前記2つの構造体の前記上下の導体板の端面同士を対向配置して、前記誘電体共振器による共振器同士を電磁結合させる。
【0014】
さらに、接続すべき2つの伝送線路は上記のいずれの構造であってもよいが、異種の伝送線路を接続するようにしてもよい。たとえばスロットラインとマイクロストリップラインを接続するようにしてもよい。
そして、この発明は、スロット共振器パターンと該スロット共振器パターンから連続するスロットラインパターンとを有する電極を、前記スロット共振器パターンが第1の誘電体基板の端部に位置するように該第1の前記誘電体基板に形成してなる第1の構造体と、マイクロストリップ共振器パターンと該マイクロストリップ共振器パターンから連続するマイクロストリップラインパターンとを有する電極を、前記マイクロストリップ共振器パターンが第2の誘電体基板の端部に位置するように該第2の誘電体基板に形成してなる第2の構造体と、前記スロット共振器パターンと前記マイクロストリップ共振器パターンとが近接するように、前記第1の構造体の第1の誘電体基板の端面と前記第2の構造体の第2の誘電体基板の端面とを対向配置して、前記スロット共振器パターンによる共振器と前記マイクロストリップ共振器パターンによる共振器とを電磁結合させる。
また、この発明は、PDTL共振器パターンと該PDTL共振器パターンから連続するPDTL線路パターンとを有する電極を、前記PDTL共振器パターンが第1の誘電体基板の端部に位置するように該第1の誘電体基板に形成してなる第1の構造体と、マイクロストリップ共振器パターンと該マイクロストリップ共振器パターンから連続するマイクロストリップラインパターンとを有する電極を、前記マイクロストリップ共振器パターンが第2の誘電体基板の端部に位置するように該第2の誘電体基板に形成してなる第2の構造体と、前記PDTL共振器パターンと前記マイクロストリップ共振器パターンとが近接するように、前記第1の構造体の第1の誘電体基板の端面と、前記第2の構造体の第2の誘電体基板の端面とを対向配置して、前記PDTL共振器パターンによる共振器と前記マイクロストリップ共振器パターンによる共振器とを電磁結合させる。
【0015】
また、この発明は上記の伝送線路接続構造を、構成要素の部品間で伝送線路を接続する部分に適用して、高周波モジュールを構成する。
【0016】
さらに、この発明は、上記高周波モジュールを用いて、たとえば移動体通信機やミリ波レーダ装置等の通信装置を構成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る伝送線路接続構造を図1を参照して説明する。
図1の(A)は主要部の斜視図、(B)はその上面図である。ここで1a,1bはそれぞれ誘電体基板であり、それぞれの上面にスロットパターン3a,3bを有する電極2a,2bを形成している。このスロットパターン3a,3bを有する電極2a,2bと誘電体基板1a,1bとによってそれぞれスロットラインを構成している。
【0018】
誘電体基板1a,1bのそれぞれが対向する端部で且つスロットラインの端部にスロットを円形に広げた領域を形成して、そこをHE110モードの共振器4a,4bとして構成している。この2つの共振器4a,4bが近接することによって、両者は直接電磁結合する。スロット線路とその端部の共振器とは直接結合するので、結局2つのスロットラインは共振器同士の結合を介して接続されることになる。この時、誘電体基板1aと1bの端面同士は当接していても良いし、ある間隙を保って離間していてもよい。いずれの場合でも、この2つの伝送線路の接続時には、誘電体基板の端面同士を所定の相対位置関係に配置すればよく、切り離すには、両者を単に引き離すだけでよい。
【0019】
図2は第2の実施形態に係る伝送線路接続構造を示す斜視図および上面図である。図1に示したものと異なり、共振器パターン4a,4bを全体に矩形のパターンとして、図1に示した円形のパターンとは異なった共振モードで共振させるようにしている。共振器パターン4a,4bとスロットパターン3a,3bとの境界部分は、スロット幅が段階的に広がるようにして、共振器と線路との結合量の最適化を図っている。このように矩形の共振器パターンとすることによって、共振器同士の対向面積を増して結合度をより高めることができる。
【0020】
図3は、図2に示した伝送線路接続構造において、図2の(B)に示した各部の寸法を次のように定めた時の接続部の周波数特性を示している。
【0021】
Wr=1.5mm
Lr=0.75mm
Wq=0.5mm
Lq=0.4mm
gap=0.1mm
ここで、設計周波数は28.2GHzであり、2つの共振器の共振周波数を28.2GHzとなるように定めている。この実施形態によれば、反射損失RLが−20dBより小さくなる帯域が26GHz〜30.7GHzとなり、その帯域幅は(30.7−26)/28.2=0.166となり、比帯域幅が約17%の広帯域にわたって低損失特性が得られる。
【0022】
このように、伝送線路の構造体の端部に共振器を配置し、2つの伝送線路を接続する際に、共振器同士が近接して直接結合するようにしたため、共振器同士が強く結合して、広帯域にわたって低挿入損失特性が得られる。
【0023】
なお、図1および図2に示した例では、誘電体基板の図における上面にのみ電極2a,2bを形成してスロットラインおよび共振器を構成したが、誘電体基板の下面にも、上面のスロットパターンおよび共振器パターンと同様のパターンを対向配置して、伝送線路部分をPDTLにした場合にも同様に適用できる。
【0024】
また、誘電体基板の下面のほぼ全面に接地電極を形成して、グラウンデッドスロット線路を構成してもよい。
【0025】
また、スロットパターンの電極を形成した基板を導波管の内部に配置して成るフィンラインにも、図1および図2に示した構成を同様に適用できる。すなわち、図1または図2に示した電極パターンを形成した2つの誘電体基板を、各々の導波管の内部に配置してフィンラインを構成し、2つのフィンラインの開口面同士を対向させた状態で、共振器同士が近接するように構成すればよい。
【0026】
次に、第3の実施形態に係る伝送線路接続構造を図4を参照して説明する。
図4の(A)は主要部の斜視図、(B)はその上面図である。図4において、1a,1bはそれぞれ誘電体基板であり、図1に示した例と異なり、ここでは、誘電体基板1a,1bの上面に電極によるストリップパターン5a,5bを形成し、下面に接地電極を形成することによってマイクロストリップラインを構成している。また、ストリップパターン5a,5bの端部は、電極を円形にして共振器パターン6a,6bを設けている。この共振器パターン6a,6bと下面の接地電極および誘電体基板とによってTM110モードの共振器を構成している。2つのマイクロストリップラインとそれらの端部の共振器とは直接結合し、共振器同士も電磁結合するため、結局、2つのマイクロストリップラインは途中に共振器同士の結合を介して接続されることになる。
【0027】
図5は、第4の実施形態に係る伝送線路接続構造を示す斜視図および上面図である。図4に示したものと異なり、共振器パターン6a,6bを矩形に形成している。これにより共振器同士の対向面積を増大させて両者の結合度をより増している。
【0028】
なお、図4および図5に示した例では、誘電体基板の上面にストリップパターンを形成し、下面に接地電極を設けてマイクロストリップラインを構成したが、誘電体層の内部にストリップパターンを設け、その上下面に接地電極を設けてストリップラインを構成したものにも上記の構成が同様に適用できる。すなわち、上面に接地電極を形成した他の誘電体基板を、図4および図5に示した誘電体基板1a,1bの上面に積層した構造を採ればよい。
【0029】
また、一方の面にのみストリップパターンを形成した誘電体基板を平行導体平面の間に配置してサスペンデッドラインを構成したものにも同様に適用できる。すなわち、図4および図5に示した誘電体基板の上下に所定間隔を隔てて接地導体板を配置した構造を採ればよい。
【0030】
また、誘電体基板の一方の面に電極パターンを形成してコプレーナガイドを構成したものにも上記の構成が同様に適用できる。すなわち、誘電体基板の上面に接地電極とその接地電極の端縁に所定間隔を保ってストリップパターンを形成し、そのストリップパターンの端部に図4または図5に示したものと同様の共振器を構成すればよい。
【0031】
さらに、上記コプレーナガイドの構成で、誘電体基板の下面に接地電極を形成してグラウンデッドコプレーナガイドを構成してもよい。
【0032】
次に、第5の実施形態に係る伝送線路接続構造を図6を参照して説明する。
(A)は、上部の導体板を分離した状態での主要部の斜視図、(B)は上部の導体板を取り除いた状態での上面図である。図6において8a,8bはそれぞれ下部の導体板、7a,7bはそれぞれ上部の導体板であり、この上下の導体板の間に9a,9bで示す誘電体ストリップを配置する。この上下の導体板による平行導体平面と、その間に配置される誘電体ストリップとによって誘電体線路を構成している。
【0033】
誘電体ストリップ9a,9bの端部は円柱形状に成形していて、この部分と上下の導体板とによって誘電体共振器を構成している。この2つの誘電体共振器は、導体板の端部で且つ誘電体線路の端部に配置し、誘電体共振器同士が近接するように2つの誘電体線路を配置することにより、2つの共振器同士が電磁結合する。これらの共振器とそれにつながる誘電体線路とは直接結合するので、結局2つの誘電体線路は、間に2つの共振器を介して接続されることになる。
【0034】
図7は第6の実施形態に係る伝送線路接続構造を示す斜視図および上面図である。図6に示したものとは異なり、この例では、誘電体ストリップの端部を角柱状に成形して誘電体共振器を構成している。このような形状に応じて、図6の場合とは異なったモードで誘電体共振器が共振し、両者が電磁結合する。これらの共振器とそれにつながる誘電体線路とは直接結合するので、結局2つの誘電体線路は、間に2つの共振器を介して接続されることになる。
【0035】
図6および図7に示した例では、誘電体ストリップ部分の上下の導体板の間隔と誘電体ストリップの両側部(空間部)の導体板の間隔を等しくして、いわゆるノーマルNRDガイドを構成したが、誘電体ストリップ部分(伝搬域)の導体板の間隔より遮断域(非伝搬域)の導体板の間隔を狭めて、LSM01モードの単一モードを伝送するようにした、いわゆるハイパーNRDガイドを構成してもよい。その際に、誘電体共振器の周辺については導体板の間隔を広げて、誘電体共振器の電磁界の閉じ込め性を弱くし、近接する誘電体共振器同士の結合度を増すようにしてもよい。
【0036】
次に、第7の実施形態に係る伝送線路接続構造を図8を参照して説明する。
(A)は主要部の斜視図、(B)はその上面図である。ここで一方の誘電体基板1aの上面にはストリップパターン5aと共振器パターン6aを形成し、下面に接地電極を形成している。他方の誘電体基板1bの上面にはスロットパターン3bおよび共振器パターン4bを有する電極2bを形成している。そして、共振器パターン6aによる共振器と共振器パターン4bによる共振器同士を近接させている。この構造により、異種の共振器同士が電磁結合する。したがって、異種の伝送線路であるマイクロストリップラインとスロットラインとが接続されることになる。
【0037】
この図8に示した異種伝送線路の組合せ以外にも、マイクロストリップライン、スロットライン、コプレーナガイド、PDTL、フィンライン、サスペンデッドライン、誘電体線路等の伝送線路のうち、異種の伝送線路の組合せで共振器同士を結合させれば、その異種の伝送線路を接続することができる。
【0038】
次に、第8の実施形態に係る高周波モジュールの構成例を図9を参照して説明する。
図9においてANTは送受信アンテナ、DPXはデュプレクサ、BPFa,BPFbはそれぞれ帯域通過フィルタ、AMPa,AMPbはそれぞれ増幅回路、MIXa,MIXbはそれぞれミキサ、OSCはオシレータ、SYNは周波数シンセサイザである。
【0039】
MIXaは中間周波信号IFと、SYNから出力された信号とを混合し、BPFaはMIXaからの混合出力信号のうち送信周波数帯域のみを通過させ、AMPaはこれを電力増幅してDPXを介しANTより送信する。AMPbはDPXから出力される受信信号を増幅し、BPFbはその信号のうち受信周波数帯域のみを通過させる。MIXbは、SYNから出力された周波数信号と受信信号とをミキシングして中間周波信号IFを出力する。
【0040】
ここで各部の伝送線路同士の接続部に、上記のいずれかの構造の伝送線路接続構造を適用する。これにより、部品単位での調整や部品の取替えが容易となり、高周波モジュールの生産性が向上する。
【0041】
図10は第9の実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図である。ここで高周波モジュールには図9に示した構造の回路を用い、信号処理回路としては高周波モジュールを用いて信号の送受信および送信信号と受信信号の信号処理を行う回路を設ける。この全体の構成によって、マイクロ波帯またはミリ波帯におけるアナログ信号またはディジタルデータの無線通信を行う。
【0042】
なお、このような通信装置は、1対1または1対多数の通信装置の間で無線通信を行うものに限らず、たとえばミリ波レーダのように、通信装置単独で用いる装置にも当然に適用可能である。
【0043】
【発明の効果】
この発明によれば、ワイヤやリボンを用いて2つの伝送線路の導体同士を接続する必要がなく、ワイヤやリボンによる寄生成分の影響を受けずに伝送線路同士の接続を行えるようになる。また、それぞれの伝送線路端部の共振器同士が近接するように、伝送線路同士を配置する構造とすることにより、伝送線路同士の接続/解除の反復が可能となる。しかも、伝送線路の構造体の端部に共振器を配置し、2つの伝送線路を接続する際に、共振器同士が近接して直接結合するため、共振器同士が強く結合して、広帯域にわたって低挿入損失特性が得られる。
【0044】
また、伝送モードの異なった異種の伝送線路を接続することによって、線路の接続と同時に線路変換をも行えるようになる。
【0045】
また、この発明の伝送線路接続構造を、構成要素の部品間で伝送線路を接続する部分に適用して、高周波モジュールを構成することによって、部品単位での調整や交換が可能となり、所定の機能を有する高周波モジュールが容易に得られる。
【0046】
さらに、上記高周波モジュールを用いて、たとえば移動体通信機やミリ波レーダ装置等の通信装置を構成することにより、伝送線路間の接続状態の信頼性の高い装置が得られ、また装置全体の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図2】第2の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図3】同伝送線路接続構造における周波数特性を示す図
【図4】第3の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図5】第4の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図6】第5の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図7】第6の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図8】第7の実施形態に係る伝送線路接続構造の構成を示す図
【図9】第8の実施形態に係る高周波モジュールの構成例を示すブロック図
【図10】第9の実施形態に係る通信装置の構成例を示すブロック図
【図11】従来の伝送線路接続構造の構成を示す図
【図12】従来の他の伝送線路接続構造の構成を示す図
【図13】同伝送線路接続構造の周波数特性を示す図
【符号の説明】
1−誘電体基板
2−電極
3−スロットパターン
4−共振器パターン
5−ストリップパターン
6−共振器パターン
7,8−導体板
9−誘電体ストリップ
10−共振器
12,15−ワイヤ
Claims (7)
- スロット共振器パターンと該スロット共振器パターンから連続するスロットラインパターンとを有する電極を、前記スロット共振器パターンが誘電体基板の端部に位置するように2つの誘電体基板にそれぞれ形成してなる2つの構造体を備え、
前記スロット共振器パターンを前記スロットラインパターンに対し幅広に形成するとともに、前記スロット共振器パターン同士が近接するように前記2つの構造体の前記誘電体基板の端面同士を対向配置して、前記スロット共振器パターンによる共振器同士を電磁結合させた伝送線路接続構造。 - PDTL共振器パターンと該PDTL共振器パターンから連続するPDTL線路パターンとを有する電極を、前記PDTL共振器パターンが誘電体基板の端部に位置するように2つの誘電体基板にそれぞれ形成してなる2つの構造体を備え、
前記PDTL共振器パターンを前記PDTL線路パターンに対し幅広に形成するとともに、前記PDTL共振器パターン同士が近接するように前記2つの構造体の前記誘電体基板の端面同士を対向配置して、前記PDTL共振器パターンによる共振器同士を電磁結合させた伝送線路接続構造。 - 略円柱状の誘電体共振器と該誘電体共振器から連続する誘電体ストリップとを、前記誘電体共振器が上下の導体板の端部に位置するように2組の上下の導体板の間にそれぞれ配置してなる2つの構造体を備え、
前記誘電体共振器を前記誘電体ストリップに対し幅広に形成するとともに、前記誘電体共振器同士が近接するように前記2つの構造体の前記上下の導体板の端面同士を対向配置して、前記誘電体共振器による共振器同士を電磁結合させた伝送線路接続構造。 - スロット共振器パターンと該スロット共振器パターンから連続するスロットラインパターンとを有する電極を、前記スロット共振器パターンが第1の誘電体基板の端部に位置するように該第1の前記誘電体基板に形成してなる第1の構造体と、
マイクロストリップ共振器パターンと該マイクロストリップ共振器パターンから連続するマイクロストリップラインパターンとを有する電極を、前記マイクロストリップ共振器パターンが第2の誘電体基板の端部に位置するように該第2の誘電体基板に形成してなる第2の構造体と、
前記スロット共振器パターンと前記マイクロストリップ共振器パターンとが近接するように、前記第1の構造体の第1の誘電体基板の端面と前記第2の構造体の第2の誘電体基板の端面とを対向配置して、前記スロット共振器パターンによる共振器と前記マイクロストリップ共振器パターンによる共振器とを電磁結合させた伝送線路接続構造。 - PDTL共振器パターンと該PDTL共振器パターンから連続するPDTL線路パターンとを有する電極を、前記PDTL共振器パターンが第1の誘電体基板の端部に位置するように該第1の誘電体基板に形成してなる第1の構造体と、
マイクロストリップ共振器パターンと該マイクロストリップ共振器パターンから連続するマイクロストリップラインパターンとを有する電極を、前記マイクロストリップ共振器パターンが第2の誘電体基板の端部に位置するように該第2の誘電体基板に形成してなる第2の構造体と、
前記PDTL共振器パターンと前記マイクロストリップ共振器パターンとが近接するように、前記第1の構造体の第1の誘電体基板の端面と、前記第2の構造体の第2の誘電体基板の端面とを対向配置して、前記PDTL共振器パターンによる共振器と前記マイクロストリップ共振器パターンによる共振器とを電磁結合させた伝送線路接続構造。 - 請求項1〜5のうちいずれかに記載の伝送線路接続構造を備えた高周波モジュール。
- 請求項6に記載の高周波モジュールを用いた通信装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000116209A JP3735510B2 (ja) | 2000-04-18 | 2000-04-18 | 伝送線路接続構造、高周波モジュールおよび通信装置 |
DE60106510T DE60106510T2 (de) | 2000-04-18 | 2001-04-12 | Verbindungsstruktur für Übertragungsleitung, Hochfrequenzmodul und Übertragungsvorrichtung |
EP01109173A EP1148572B1 (en) | 2000-04-18 | 2001-04-12 | Transmission line connection structure, high frequency module, and communication device |
KR10-2001-0020769A KR100431146B1 (ko) | 2000-04-18 | 2001-04-18 | 전송 선로 접속 구조, 고주파 모듈 및 통신 장치 |
US09/837,776 US6538526B2 (en) | 2000-04-18 | 2001-04-18 | Transmission line connection structure, high frequency module, and communication device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000116209A JP3735510B2 (ja) | 2000-04-18 | 2000-04-18 | 伝送線路接続構造、高周波モジュールおよび通信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001308601A JP2001308601A (ja) | 2001-11-02 |
JP3735510B2 true JP3735510B2 (ja) | 2006-01-18 |
Family
ID=18627700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000116209A Expired - Fee Related JP3735510B2 (ja) | 2000-04-18 | 2000-04-18 | 伝送線路接続構造、高周波モジュールおよび通信装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6538526B2 (ja) |
EP (1) | EP1148572B1 (ja) |
JP (1) | JP3735510B2 (ja) |
KR (1) | KR100431146B1 (ja) |
DE (1) | DE60106510T2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1322629C (zh) * | 2003-11-13 | 2007-06-20 | 京瓷株式会社 | 电介质共振器、电介质滤波器以及无线通信设备 |
FR2864864B1 (fr) * | 2004-01-07 | 2006-03-17 | Thomson Licensing Sa | Dispositif micro-ondes du type ligne-fente avec un structure a bandes interdites photoniques |
WO2006022104A1 (ja) | 2004-08-24 | 2006-03-02 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | 伝送線路接続構造および送受信装置 |
US7280010B2 (en) * | 2005-03-31 | 2007-10-09 | U.S. Monolithics, L.L.C. | Dielectric resonator RF interconnect |
US9627739B2 (en) * | 2012-06-19 | 2017-04-18 | Alcatel Lucent | System for coupling printed circuit boards |
DE102013100979B3 (de) * | 2013-01-31 | 2014-05-15 | Ott-Jakob Spanntechnik Gmbh | Vorrichtung zur Überwachung der Lage eines Werkzeugs oder Werkzeugträgers an einer Arbeitsspindel |
US9839118B2 (en) | 2013-11-01 | 2017-12-05 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Method and arrangement for board-to-board interconnection |
KR101938227B1 (ko) | 2017-07-20 | 2019-01-14 | 국방과학연구소 | 도파관 패키지 |
CN113163579B (zh) * | 2021-04-16 | 2022-09-13 | 电子科技大学 | 一种基于介质集成悬置线的过渡结构及集成模块 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3426565A1 (de) * | 1984-07-19 | 1986-01-23 | Licentia Patent-Verwaltungs-Gmbh, 6000 Frankfurt | Kontaktfreie verbindung fuer planare leitungen |
US4891612A (en) * | 1988-11-04 | 1990-01-02 | Cascade Microtech, Inc. | Overlap interfaces between coplanar transmission lines which are tolerant to transverse and longitudinal misalignment |
JPH0496520A (ja) * | 1990-08-13 | 1992-03-27 | Sharp Corp | データ送信装置 |
US5484764A (en) * | 1992-11-13 | 1996-01-16 | Space Systems/Loral, Inc. | Plural-mode stacked resonator filter including superconductive material resonators |
GB9506878D0 (en) * | 1995-04-03 | 1995-05-24 | Northern Telecom Ltd | A coxial transaction arrangement |
JP3134781B2 (ja) * | 1996-07-19 | 2001-02-13 | 株式会社村田製作所 | 多層誘電体線路回路 |
JP3013798B2 (ja) * | 1997-01-23 | 2000-02-28 | 株式会社村田製作所 | 交差線路 |
JPH11312903A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-11-09 | Murata Mfg Co Ltd | 誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ、通信機装置 |
JP3303757B2 (ja) * | 1997-12-25 | 2002-07-22 | 株式会社村田製作所 | 非放射性誘電体線路部品およびその集積回路 |
JP3617374B2 (ja) * | 1998-07-07 | 2005-02-02 | 株式会社村田製作所 | 方向性結合器、アンテナ装置および送受信装置 |
-
2000
- 2000-04-18 JP JP2000116209A patent/JP3735510B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-04-12 DE DE60106510T patent/DE60106510T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-04-12 EP EP01109173A patent/EP1148572B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-04-18 US US09/837,776 patent/US6538526B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-04-18 KR KR10-2001-0020769A patent/KR100431146B1/ko not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE60106510T2 (de) | 2005-11-24 |
EP1148572A1 (en) | 2001-10-24 |
EP1148572B1 (en) | 2004-10-20 |
KR100431146B1 (ko) | 2004-05-12 |
JP2001308601A (ja) | 2001-11-02 |
DE60106510D1 (de) | 2004-11-25 |
US20020027486A1 (en) | 2002-03-07 |
KR20010098700A (ko) | 2001-11-08 |
US6538526B2 (en) | 2003-03-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100441727B1 (ko) | 필터 내장 유전체 안테나, 듀플렉서 내장 유전체 안테나 및 무선 장치 | |
CN111883914B (zh) | 基于siw馈电的具有滤波特性的介质谐振器宽带天线 | |
EP1126541B1 (en) | Filter, duplexer, and communication device | |
JP3735510B2 (ja) | 伝送線路接続構造、高周波モジュールおよび通信装置 | |
JP3582350B2 (ja) | 誘電体フィルタ、送受共用器および通信機 | |
US20020014931A1 (en) | Dielectric filter, duplexer, and communication apparatus incorporating the same | |
KR100365452B1 (ko) | 유전체필터,유전체듀플렉서및통신장치 | |
JP2004320351A (ja) | デュアルモード・バンドパスフィルタ、デュプレクサ及び無線通信装置 | |
US6184758B1 (en) | Dielectric resonator formed by polygonal openings in a dielectric substrate, and a filter, duplexer, and communication apparatus using same | |
JP3539391B2 (ja) | 高周波増幅器、高周波モジュール、および通信装置 | |
US6249195B1 (en) | Dielectric filter, dielectric duplexer, and transceiver having circular and polygonal electrode openings | |
US7535314B2 (en) | Line transition device, high-frequency module, and communication apparatus | |
JP3554947B2 (ja) | 誘電体共振器および帯域通過フィルタ | |
CA2270295C (en) | Dielectric filter, transmission-reception sharing unit, and communication device | |
EP1255320A2 (en) | Band-pass filter and communication apparatus | |
EP0869573B1 (en) | Dielectric filter and communication apparatus using same | |
JP4438253B2 (ja) | バンドパスフィルタの特性調整方法 | |
US6388542B2 (en) | Dielectric filter, transmission-reception sharing unit, and communication device | |
JP4442066B2 (ja) | デュアルモード・バンドパスフィルタ及びデュアルモード・バンドパスフィルタの特性調整方法並びにデュプレクサ及び無線通信装置 | |
JP2000357902A (ja) | 平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置 | |
KR20040011725A (ko) | 고주파 필터 및 그 제조방법 | |
JP2006115333A (ja) | 共振器装置、発振器、フィルタおよび無線装置 | |
JP2004312184A (ja) | デュアルモード・バンドパスフィルタ、デュプレクサ及び無線通信装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040209 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040223 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20040312 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050415 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051024 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101028 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101028 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111028 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121028 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131028 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |