JP3730753B2 - 高圧トランス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高輝度放電灯を始動するイグナイタなどに用いられる高圧パルストランスや、発動機等のイグニッションコイルなどの高電圧を発生する高圧トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の高圧トランスは、図28及び図29に示すように、一次コイル31 及び二次コイル32 が巻回されたコイルボビン2’を一面が開口した直方体状のケース10に収納し、ケース10の開口を上側にして上方から絶縁用の樹脂9を充填している。
【0003】
ここに、一次コイル31はコイルボビン2’の一方の外鍔部2a’と分離鍔部2c’との間に巻回され、二次コイル32は他方の外鍔部2b’と分離鍔部2c’との間に巻回されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の高圧トランスは、図28に示すように、他方の外鍔部2b’の端部の形状がコイルボビン2’の軸方向において略対称になっており、外鍔部2b’の端部の近傍に上記樹脂9の熱収縮による応力が略均等に印加され、その応力が樹脂の変形可能な耐量を越えた場合、外鍔部2b’の端部の両角部2b 1 ’,2b 2 のどちらか一方の近傍において樹脂にクラックCが発生するが、二次コイル32側にクラックCが発生すると、二次コイル32からの高電圧がリークしてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、高電圧のリークにつながるような樹脂クラックの発生の少ない高圧トランスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、コイルが巻回される部位が筒状であって軸方向の両端に外鍔部を有するとともに両外鍔部の間に分離鍔部を有するコイルボビンと、少なくとも一部がコイルボビンに挿入されるコアと、一方の外鍔部と分離鍔部との間に巻回される一次コイルと、他方の外鍔部と分離鍔部との間に巻回される二次コイルと、少なくともコアと前記各コイルが巻回されたコイルボビンとを収納するケースとを備え、ケース内に絶縁用の樹脂が充填される高圧トランスであって、前記他方の外鍔部の端部は、コイルボビンの軸方向における上記二次コイル側とは反対側の方に上記樹脂の熱収縮による応力がかかりやすく上記二次コイル側の応力が上記反対側の応力に比べて緩和される形状としてコイルボビンの軸方向における上記二次コイル側に丸みを有し反対側に角を有する形状に形成されて成ることを特徴とするものであり、ケース内に充填された樹脂の熱収縮による応力は上記他方の外鍔部の端部において二次コイル側と反対側の角の近傍にかかりやすくなるので、樹脂のクラックは上記反対側の角の近傍に発生する可能性が高くなるから、上記他方の外鍔部の端部の二次コイル側の近傍にクラックが発生するのを防止でき、高電圧がリークするのを防止できる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ケースは、各コイルに接続される端子が一体成形されているので、従来のように樹脂を充填する際にケースの開口した面側に配設された端子に樹脂がはねあがったり吸いあがったりして樹脂が付着するのを防止できるから、端子間のピッチがずれてしまうのを防止することができる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、ケースは、各コイルに接続される端子が圧入されているので、従来のように樹脂を充填する際にケースの開口した面側に配設された端子に樹脂がはねあがったり吸いあがったりして樹脂が付着するのを防止できるから、端子間のピッチがずれてしまうのを防止することができる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の発明において、少なくとも2つのコアを備え、各コアは、上記端子をプリント基板に接続した状態において上記一部に相対する脚部が上記一部に対してプリント基板の厚み方向に位置するように配設されているので、実装面積を小さくすることができるとともに、プリント基板に実装された周辺部品へのノイズを減らすことができ、プリント基板への実装位置の自由度が高くなるから実装設計の自由度が高くなる。
【0010】
請求項5の発明は、請求項2乃至請求項4の発明において、上記端子とともに高圧トランス自体をバランスよく支持する支持ピンを備えているので、プリント基板に半田付けなどにより実装した場合に、高圧トランスの自重により上記端子にかかる機械的なストレスが小さくなるから、半田にクラックが発生するのを抑制することができる。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の発明において、少なくとも2つのコアを備え、閉磁路を構成するコア同士の合わせ面は、互いに異なる平面上に位置するので、エアギャップからの漏れ磁束が抑制され、特性が改善される。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態を図1乃至図9に基づいて説明する。
本実施形態の高圧トランスは、コイルが巻回される部位が円筒状であって軸方向の両端に外鍔部2a,2bを有するとともに両外鍔部2a,2bの間に分離鍔部2cを有するコイルボビン2と、コイルボビン2に挿通されるI形コアよりなるコア6(図6参照)と、コイルボビン2の一方の外鍔部2aと分離鍔部2cとの間に巻回される一次コイル31 と、コイルボビン2の他方の外鍔部2bと分離鍔部2cとの間に巻回される及び二次コイル32 と、一次コイル31 が接続される一次コイル用端子7,7と、二次コイル32 の低圧側が接続される二次コイル用低圧側端子81 と、二次コイル32 の高圧側が接続される二次コイル用高圧側端子82 と、一面開口した箱状であって各コイル31 ,32 が巻回されたコイルボビン2及びコア6が収納されるケース10とを備え、ケース10には絶縁用の樹脂9が充填される。なお、一方の外鍔部2aには一次コイル用端子7,7を支持する一対の端子支持部27が一体に形成されており、他方の外鍔部2bには二次コイル用高圧側端子82 を支持する端子支持部282 が連設され、また、分離鍔部2cには二次コイル用低圧側端子81 を支持する端子支持部281 が連設されている。
【0013】
コイルボビン2は、図3及び図4に示すように、一次コイル31 を巻回する一次ボビン21 と、二次コイル32 を巻回する二次ボビン22 とを嵌合して構成している。すなわち、一次ボビン21 は、軸方向の一端に外鍔部2aを有するとともに他端に分離鍔部2cを有し、上記他端には、二次ボビン22 の凸部23が嵌入される凹部22が形成されている。一方、二次ボビン22 は、軸方向の一端に外鍔部2bを有するとともに他端に上記凸部23が形成されている。一次ボビン21 のコイル巻回部221 には断面が略円形の線状の巻線よりなる一次コイル31 が巻回され、一次コイル31 の線端部は一次コイル用端子7,7にからげた状態で半田付けされる。一方、二次ボビン22 のコイル巻回部222 には、図5に示すように、テープ状(数百μm程度の厚さ)の平形巻線(平角線)を円筒状に積層するように巻回した(いわゆるエッジワイズ巻き)二次コイル32 が外挿される。
【0014】
コイルボビン2において、一次コイル31と二次コイル32との間の絶縁は、その間の分離鍔部2cにより行われ、二次コイル32は、図8に示すように、コイルボビン2の軸方向において、分離鍔部2c側(一次コイル31側)が低圧となり、外鍔部2b側が高圧になるように設計してあるので、より絶縁性を高めることができる。ところで、二次ボビン22のコイル巻回部222に二次コイル32を外挿するためにコイルボビン2を分割する場合には、二次コイル32に発生する高電圧がコア6へリークするのを防止するために、コイルボビン2を図9(a)に示すように高圧側で分割するよりも図9(b)に示すように低圧側で分割して、高圧側での二次コイル32とコア6との絶縁距離を長くとることが望ましい。なお、図9(b)のようにコイルボビン2を分割した場合には、分割した部分が二次コイル32の低圧側なので、二次コイル32コア6との絶縁距離が短くても問題ない。
【0015】
また、本実施形態では、二次コイル32 がエッジワイズ巻きされているので、図10に示すように、コイルボビン2の軸方向における二次コイル32 の仕上がり幅H1 よりも、コイルボビン2の軸方向における二次ボビンのコイル巻回部222 の幅H2 (外鍔部2bと分離鍔部2cとの間の距離)を十分に大きくすることができるから、樹脂9を充填する際の樹脂の回り込み性を良くすることができ、絶縁性を高めることができる。
【0016】
ケース10は、後面側に凹所12(図7参照)が形成されており、凹所12の底壁には上述の二次コイル用高圧側端子82 を圧入するためのスリット孔(図示せず)が形成されている。
ところで、コイルボビン2の外鍔部2bの端部の形状は、図1及び図2に示すように、コイルボビン2の軸方向における二次コイル32 側に丸みを有し反対側に角を有するような形状に形成してあるので、ケース10内に充填された樹脂9の熱収縮による応力は外鍔部2bの端部の近傍において上記角の近傍にかかりやすくなり、樹脂9のクラックCは上記角の近傍に発生する可能性が高くなるから、外鍔部2bの端部の二次コイル32 側にクラックCが発生するのを防止でき、高電圧がリークするのを防止することができる。すなわち、本実施形態では、外鍔部2bの端部は、コイルボビン2の軸方向における二次コイル32 側への上記樹脂9の応力の集中が緩和される形状に形成されている。上記角の近傍にクラックCが発生すると、樹脂9の熱収縮による応力は開放されるので、外鍔部2bの端部の二次コイル32 側にはクラックCは発生しない。
【0017】
ところで、上記実施形態では、二次コイル32 にエッジワイズ巻きのものを用いているが、一次コイル31 と同様の線状の巻線を巻回する場合には、図11及び図12に示すようなセクション巻き用のコイルボビン2”を用いればよい。なお、図11及び図12中の221 は一次コイル31 が巻回されるコイル巻回部、222 は線状の巻線が巻回されるコイル巻回部、21はコア挿入孔である。
【0018】
また、コア6は、I形コアに限定するものではなく、図13に示すような一対のU形コアを用いてもよい。U形コアを用いる場合には各U形コアの一方の側片をコイルボビン2に挿入し、閉磁路を形成するように配置すればよい。また、コア6は、図14に示すようなU形コアの一方の側片が円柱状に形成されたRU形コアを一対設けてもよく、この場合には、円柱状に形成された側片をコイルボビン2に挿入する。また、その他にも、E形コア、2個のE形コアを組み合わせたEE形コア、E形コアの中央の凸部のみが円柱状に形成されたEER形コアなどを用いてもよい。
【0019】
(参考例)
ところで、実施形態1では、一次コイル用端子7,7がケース10の開口面から露出するように配置されているので、樹脂9を充填する際に一次コイル用端子7,7に樹脂9が付着したり、樹脂9が吸い上がってしまったりして、一次コイル用端子7,7間のピッチがずれてしまうことがあった。
【0020】
本参考例は、この種の不具合を解決するものであり、図15に示すように、一次コイル用端子7もケース10の底壁から導出してある。すなわち、本参考例では、各端子7,7,81,82を全てケース10の底壁側から導出してある。ケース10は、図16に示すように、底壁に、一次コイル用端子7を圧入するためのスリット孔13、二次コイル用低圧側端子81を圧入するためのスリット孔13が形成され、凹所12に対応するケース10の底壁には、二次コイル用高圧側端子82を圧入するためのスリット孔15が形成されている。なお、各スリット孔13,13,14,15のケース10の内側には各端子7,7,81,82の圧入をしやすいようにさそい込みを形成してある。
【0021】
しかして、本参考例では、ケース10に樹脂9を充填する際に各端子7,7,81,82のケース10から露出した部分に樹脂が付着することもなく、各端子7,7,81,82間のピッチがずれることもない。また、本参考例では、各端子7,7,81,82を一方向から圧入できるから組み立ても容易になる。
ところで、本参考例においては、図15及び図17に示すように、コイルボビン2の外鍔部2bの端部にテーパを形成して、コイルボビン2の軸方向において外鍔部2bの端部の二次コイル32側が鈍角部を有し反対側が鋭角部を有するようになっており、実施形態1と同様に外鍔部2bの端部の二次コイル32側の近傍において樹脂9にクラックが発生するのを防止することができる。すなわち、ケース10内に充填された樹脂9の熱収縮による応力は外鍔部2bの端部の近傍において上記鋭角部の近傍にかかりやすくなり、樹脂9のクラックCは上記鋭角部の近傍に発生する可能性が高くなるから、外鍔部2bの端部の二次コイル32側にクラックCが発生するのを防止でき、高電圧がリークするのを防止することができる。
【0022】
ところで、本参考例では、図14に示すようなU形コアの一方の側片が円柱状に形成されたコア6を対向配置することにより閉磁路を形成しており、コア6の円柱状に形成された側片をコイルボビン2に挿入してある。なお、このように一対のコア6により閉磁路を形成する場合には、図18(a)のような幅H3が略一定なコア6を用いる替わりに、図18(b)に示すような円柱状の側片に比べて他の部分の幅H4が大きな(コイルボビン2の鍔部2a,2bの幅に略等しい)コア6を用いることにより、コア6の厚みH6を薄くすることが可能となり(H6<H5)、プリント基板(図示せず)などへの実装面積を削減することができる。
【0023】
なお、各端子7,7,81,82はケース10に一体成形するようにしてもよく、この場合にも、ケース10に樹脂9を充填する際に各端子7,7,81,82のケース10から露出した部分に樹脂9が付着するのを防止でき、各端子7,7,81,82間のピッチがずれることもなくなる。
(実施形態
ところで、参考例の高圧トランスでは、図23に示すようにプリント基板40に実装した場合に、コア6のコイルボビン2へ挿入される円柱状の側片と、該側片に相対する側片がプリント基板40に略平行な方向に位置するので、両コア6の間に設けたエアギャップからの漏れ磁束φがプリント基板40に実装された周辺回路(例えば、制御ボード41など)に影響を与えないように部品レイアウトを決めなければならず、実装設計上の制約が大きい。
【0024】
これに対し、本実施形態の高圧トランスは図19に示すような構成であって、コイルボビン2へ挿入される円柱状の側片と、該側片に相対する側片とがプリント基板40(図20参照)の厚み方向に配置してあるので、漏れ磁束φの向きがプリント基板40と略直交するような向きになり、プリント基板40に実装されている周辺回路への漏れ磁束φの影響を少なくすることができる。したがって、本実施形態では、プリント基板40への高圧トランスの実装位置の自由度が高くなるから、実装設計の自由度が高くなる。なお、各端子7,7,81,82はプリント基板40に半田付けされる。また、高圧トランスなどが実装されたプリント基板40は金属製ケース(図示せず)内に納装されるので、上記漏れ磁束φは上記金属製ケースにて吸収され減衰する。
【0025】
また、本実施形態では、図21に示すように、コイルボビン2の外鍔部2bが、該外鍔部2bの端部において、コイルボビン2の軸方向における二次コイル32 側を分離鍔部2c側へ向かって適宜長さだけ一体的に延設してある。ここに、該延設された延設部2b3 は先端部に丸みを有する形状に形成されている。したがって、二次コイル32 の高圧側の近傍において樹脂9にクラックCが発生するのを防止できる。また、外鍔部2bの端部の二次コイル32 側と反対側には鋭角部2b4 を形成してあるので、樹脂9の熱収縮による応力がこの鋭角部2b4 に集中するから、鋭角部2b4 の近傍において樹脂9のクラックが発生する可能性が高くなり、外鍔部2bの二次コイル32 側に樹脂9のクラックが発生するのを防止することができる。
【0026】
なお、上記コア6は、図22に示すように、円柱状に形成された側片がプリント基板40に近くなるように配置してもよい。この場合には、漏れ磁束φはケース10を通してプリント基板40から離れる向きに発生する。
(実施形態
ところで、上記各実施形態および参考例において、一次コイル用端子7,7と、二次コイル用低圧側端子 1 二次コイル用高圧側端子82が例えば図25に示すように、高圧トランス全体の重心Oに対してアンバランスな位置に配置されることがある。このような高圧トランスの各端子7,7,81,82をプリント基板40(図20参照)に半田により接続した場合、機械的なストレスが部分的に集中しやすく、上記半田にクラックが発生して接続不良が起こることがある。
【0027】
これに対し、本実施形態では、図24に示すように、高圧トランスの重心Oを中心として各端子7,7,81 ,82 が配置されている部位と反対側の部位に、プリント基板40(図20参照)へ実装した状態で各端子7,7,81 ,82 とともに高圧トランスをプリント基板40に対してバランスよく支持するための支持ピン19(補助端子)を設けてある。ここに、支持ピン19はケース10の適宜位置に連設されるピン支持部18に固定され、先端部がプリント基板40に半田付けされる。すなわち、本実施形態の高圧トランスは、プリント基板40に対して各端子7,7,81 ,82 及び支持ピン19により支持される。なお、支持ピン19は、高圧トランスをプリント基板40に実装するときの位置決め用部材としても機能する。
【0028】
しかして、本実施形態では、高圧トランスの自重により各端子にかかる機械的なストレスが小さくなるから、各端子をプリント基板40に接続している半田にクラックが発生するのを防止することができる。
(実施形態
本実施形態は、上記各実施形態および参考例において、図26に示すように、コア6を一対のRU形コアにより構成しエアギャップ60を設定する場合に、コア6同士の合わせ面が互いに異なる平面上に位置するようにしてあるので、エアギャップ60からの漏れ磁束を抑制し、特性を改善することができる。
【0029】
また、本実施形態では、図27に示すように、コイルボビン2の外鍔部2bの端部において、コイルボビン2の軸方向の二次コイル32 側に丸みを設け、反対側に延設部2b5 を延設し、延設部2b5 の先端に鋭角部2b6 を設けたものであり、樹脂9の熱収縮により樹脂9に発生するクラックは鋭角部2b6 の近傍に発生する可能性が高くなるので、外鍔部2bの端部の二次コイル32 側の近傍にクラックが発生するのを防止できる。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明は、コイルが巻回される部位が筒状であって軸方向の両端に外鍔部を有するとともに両外鍔部の間に分離鍔部を有するコイルボビンと、少なくとも一部がコイルボビンに挿入されるコアと、一方の外鍔部と分離鍔部との間に巻回される一次コイルと、他方の外鍔部と分離鍔部との間に巻回される二次コイルと、少なくともコアと前記各コイルが巻回されたコイルボビンとを収納するケースとを備え、ケース内に絶縁用の樹脂が充填される高圧トランスであって、前記他方の外鍔部の端部は、コイルボビンの軸方向における上記二次コイル側とは反対側の方に上記樹脂の熱収縮による応力がかかりやすく上記二次コイル側の応力が上記反対側の応力に比べて緩和される形状としてコイルボビンの軸方向における上記二次コイル側に丸みを有し反対側に角を有する形状に形成に形成されているので、ケース内に充填された樹脂の熱収縮による応力は上記他方の外鍔部の端部において二次コイル側と反対側の角の近傍にかかりやすくなるから、樹脂のクラックは上記反対側の角の近傍に発生する可能性が高くなり、上記他方の外鍔部の端部の二次コイル側の近傍にクラックが発生するのを防止でき、高電圧がリークするのを防止できるという効果がある。
【0031】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ケースは、各コイルに接続される端子が一体成形されているので、従来のように樹脂を充填する際にケースの開口した面側に配設された端子に樹脂がはねあがったり吸いあがったりして樹脂が付着するのを防止できるから、端子間のピッチがずれてしまうのを防止することができるという効果がある。
【0032】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、ケースは、各コイルに接続される端子が圧入されているので、従来のように樹脂を充填する際にケースの開口した面側に配設された端子に樹脂がはねあがったり吸いあがったりして樹脂が付着するのを防止できるから、端子間のピッチがずれてしまうのを防止することができるという効果がある。
【0033】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の発明において、少なくとも2つのコアを備え、各コアは、上記端子をプリント基板に接続した状態において上記一部に相対する脚部が上記一部に対してプリント基板の厚み方向に位置するように配設されているので、実装面積を小さくすることができるとともに、プリント基板に実装された周辺部品へのノイズを減らすことができ、プリント基板への実装位置の自由度が高くなるから実装設計の自由度が高くなるという効果がある。
【0034】
請求項5の発明は、請求項2乃至請求項4の発明において、上記端子とともに高圧トランス自体をバランスよく支持する支持ピンを備えているので、プリント基板に半田付けなどにより実装した場合に、高圧トランスの自重により上記端子にかかる機械的なストレスが小さくなるから、半田にクラックが発生するのを抑制することができるという効果がある。
【0035】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の発明において、少なくとも2つのコアを備え、閉磁路を構成するコア同士の合わせ面は、互いに異なる平面上に位置するので、エアギャップからの漏れ磁束が抑制され、特性が改善されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1を示す断面図である。
【図2】 同上を示す要部断面図である。
【図3】 同上における一次ボビンと二次ボビンとの斜視図である。
【図4】 同上における一次ボビンと二次ボビンとの断面図である。
【図5】 図上における二次ボビンと二次コイルとの斜視図である。
【図6】 図上におけるコアの斜視図である。
【図7】 同上におけるケースの斜視図である。
【図8】 同上の要部説明図である。
【図9】 同上の他の要部説明図である。
【図10】 同上の要部説明図である。
【図11】 同上に用いる他のコイルボビンの斜視図である。
【図12】 同上に用いる他のコイルボビンの断面図である。
【図13】 同上に用いる他のコアの斜視図である。
【図14】 同上に用いる別のコアの斜視図である。
【図15】 参考例を示す断面図である
【図16】 同上におけるケースの断面図である。
【図17】 同上の要部断面図である。
【図18】 同上の要部断面図である。
【図19】 実施形態を示し、(a)は平断面図、(b)は横断面図、(c)は側断面図である。
【図20】 同上をプリント基板に実装した状態の説明図である。
【図21】 同上の要部断面図である。
【図22】 他の実施形態をプリント基板に実装した状態の説明図である。
【図23】 実施形態の要部説明図である。
【図24】 実施形態の要部照明図である。
【図25】 同上との比較例の説明図である。
【図26】 実施形態に用いるコアの説明図である。
【図27】 同上の要部断面図である。
【図28】 従来例を示す断面図である。
【図29】 同上の要部説明図である。
【符号の説明】
2 コイルボビン
1 一次ボビン
2 二次ボビン
2a 外鍔部
2b 外鍔部
2c 分離鍔部
1 一次コイル
2 二次コイル
6 コア
7 一次コイル用端子
1 二次コイル用低圧側端子
2 二次コイル用高圧側端子
9 樹脂
10 ケース

Claims (6)

  1. コイルが巻回される部位が筒状であって軸方向の両端に外鍔部を有するとともに両外鍔部の間に分離鍔部を有するコイルボビンと、少なくとも一部がコイルボビンに挿入されるコアと、一方の外鍔部と分離鍔部との間に巻回される一次コイルと、他方の外鍔部と分離鍔部との間に巻回される二次コイルと、少なくともコアと前記各コイルが巻回されたコイルボビンとを収納するケースとを備え、ケース内に絶縁用の樹脂が充填される高圧トランスであって、前記他方の外鍔部の端部は、コイルボビンの軸方向における上記二次コイル側とは反対側の方に上記樹脂の熱収縮による応力がかかりやすく上記二次コイル側の応力が上記反対側の応力に比べて緩和される形状としてコイルボビンの軸方向における上記二次コイル側に丸みを有し反対側に角を有する形状に形成されて成ることを特徴とする高圧トランス。
  2. ケースは、各コイルに接続される端子が一体成形されて成ることを特徴とする請求項1記載の高圧トランス。
  3. ケースは、各コイルに接続される端子が圧入されて成ることを特徴とする請求項1記載の高圧トランス。
  4. 少なくとも2つのコアを備え、各コアは、上記端子をプリント基板に接続した状態において上記一部に相対する脚部が上記一部に対してプリント基板の厚み方向に位置するように配設されて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の高圧トランス。
  5. 上記端子とともに高圧トランス自体をバランスよく支持する支持ピンを備えて成ることを特徴とする請求項2乃至請求項4記載の高圧トランス。
  6. 少なくとも2つのコアを備え、閉磁路を構成するコア同士の合わせ面は、互いに異なる平面上に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の高圧トランス。
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