JP3730568B2 - インクジェット記録媒体用コーティング組成物およびインクジェット記録用媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高光沢の写真画像対応のインクジェット印刷に用いられる記録媒体用のコーティング組成物に関するもので、更に詳しくは、インク定着層上に光沢を付与するために形成されるキャスト層に用いられるコーティング組成物に関する。本発明はまた、このようなコーティング組成物で被覆されたインクジェット記録媒体に関する。本発明の組成物を被覆したインクジェット記録媒体は、光沢が高く、インク透過性に優れるためインク滲みが無く発色性に優れ、さらに、コーティング層の透明性にも優れるため曇りのない鮮明な画像が得られる。
【002】
【従来技術】
合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを複合化したコーティング組成物を紙等のインクジェット記録媒体のトップコートとして用い写真画質用光沢紙とすることは公知である。特開平7−149038には、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを複合化したコーティング組成物を、インク定着層を施した基材上に塗工して、これをキャストした高光沢のインクジェット用記録媒体が開示されている。これにより得られたコーティング層はフィルムが多孔性故に良好なインク透過性を示し、インク滲みが少ないことが記載されている。
一方、近年インクジェットプリンターの印刷精度の向上は著しく、これに対応するために、インクジェット用記録媒体には、さらなる光沢の向上、滲みのない画像を得るためのインク透過性の向上、濁りの無い発色性の向上等の物性が求められている。
【003】
これらの要求される物性に対して各種の試みが行われている。その一つとして、合成樹脂エマルジョンの粒子径を小さくすることが、発色性の向上に有効なことが知られている。さらに特開2000−238419のように2層の塗工層を設け、その少なくとも表層中に平均粒子径が0.02〜0.15pmの合成樹脂エマルジョンと、平均粒子径が0.01〜5pmのコロイダルシリカを含有させた高画質記録媒体が開示されている。
【004】
一般的に、乳化剤をより多く使用する手法により粒子径を小さくした場合では、乳化剤がコーティング層表面にブリードアウトして水性インクの透過を妨げ、コーティング層表面で滲んでしまい、結果的にインク透過性が低下する。一方、カルボキシル基を多量に含有させ中和し、粒子径の小さい所謂“ハイドロゾル”タイプでは、親水性モノマーを大量に含有するため、水性インクによる膨潤が起こりやすく、画像が滲みやすい。また、このハイドロゾル”タイプは耐水性も所望のものが得られ難いという問題もある。さらに、ミクロ懸濁重合法により粒子径の小さい“ミクロゲル”手法では、エマルジョン粒子間の融着が起こりにくいため造膜性に劣り、結果として充分な光沢が得られないという問題がある。
また昨今要求される高速印刷においては、シリカの配合量が過剰になると、顔料固着力が下がり、シリカの脱落が起こりやすく、これがプリンターの給紙ロールを汚損して給紙効率を低下させるという問題があった。
【005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のキャスト層コーティング剤の有するインク受容層への速やかなインク透過性を維持しつつ、不充分であった光沢を更に向上し、特に発色性に優れたかつ塗液の凝集しない安定な皮膜を形成でき、かつコーティング層からのシリカの脱落がおこりにくいコーティング組成物を得ることが望まれていた。
【006】
【解決手段】
本発明にしたがえば、スルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤(A)の存在下で、シリル基を有する不飽和単量体(B)と、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)と、さらに必要に応じ(B)および(C)と共重合可能な他のラジカル重合性不飽和単量体(D)とを、乳化重合させてなる、粒子径が100nm以下である合成樹脂エマルジョンであって、かつ、(A)に含有されるスルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤をエマルジョンの全不揮発分に対し0.5〜5.0重量%、シリル基を有する不飽和単量体(B)を同じく0.1〜15重量%、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)を同じく59〜98重量%使用して乳化重合させた合成樹脂エマルジョンと、粒子径が100 nm 以下であるコロイダルシリカを含有し、コロイダルシリカの配合量が合成樹脂エマルジョンに対し不揮発分換算で10〜900重量%である組成物をインクジェット記録媒体用の光沢層コーティングに用いることにより前記の課題を解決しうることがわかった。
すなわち本発明によれば、前記の乳化重合の際にスルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤(A)の存在下で乳化重合を行うことにより、フィルム表面に乳化剤がブリードアウトすることなく、インク透過性に悪影響を及ぼさず、シリル基を有する不飽和単量体(B)の共重合性によってフィルム表面の耐スクラッチ性を向上させてかつコーティング層からのシリカの脱落を改善することができることが判明した。
さらに、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)を単量体の主成分として共重合することにより、比較的少ない乳化剤の使用でも微粒子径のエマルジョン粒子が得られ、これにより、緻密で透明性の高いフィルムが得られる。
さらにまた、コロイダルシリカがこのような共重合体と共に存在することにより、光沢層の透明性を維持しつつインク受容性を向上させることができる。
【007】
【発明の実施の形態】
本発明は、スルホン基を有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤(A)の存在下で、シリル基を有する不飽和単量体(B)と、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)と、さらに必要に応じ(B)および(C)と共重合可能な他のラジカル重合性不飽和単量体(D)とを、乳化重合させてなる、粒子径が100nm以下である合成樹脂エマルジョンであって、かつ、(A)に含有されるスルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤をエマルジョンの全不揮発分に対し0.5〜5.0重量%、シリル基を有する不飽和単量体(B)を同じく0.1〜15重量%、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)を同じく59〜98重量%使用して乳化重合させた合成樹脂エマルジョンと、粒子径が100 nm 以下であるコロイダルシリカを含有し、コロイダルシリカの配合量が合成樹脂エマルジョンに対し不揮発分換算で10〜900重量%であるインクジェット記録媒体用コーティング組成物およびこのようなインクジェット記録媒体用コーティング組成物で塗工したインクジェット記録媒体にかかるものである。
【008】
本発明のコーティング組成物を構成する合成樹脂エマルジョンは、スルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤(A)の存在下で、シリル基を有する不飽和単量体(B)と、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)と、さらに必要に応じ(B)および(C)と共重合可能な他のラジカル重合性不飽和単量体(D)とを、乳化重合させることにより得られる。特に本発明では、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)を単量体の主成分として共重合することにより所望の物性を有する合成樹脂エマルジョンが得られる。
【009】
次ぎに本発明の組成物を構成する各成分について説明する。
<乳化剤>
本発明に使用する乳化剤としては、具体的には、通常のアニオン性、カチオン性又はノニオン性乳化剤が挙げられるが、本発明では特に分子内にスルホン酸基を有するラジカル重合可能な不飽和基を1個以上有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤が使用される。
【0010】
このようなラジカル重合性乳化剤は、その重合性不飽和結合の存在により、ポリマー成分と化学結合しており、フィルムを形成したときに遊離性の乳化剤としてフィルム表面にブリードアウトすることがない。これにより、インクジェット印刷の際ににじみが生じることなく、速やかに定着層へインクが浸透する。スルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤を使用しない場合は、遊離の乳化剤がフィルム表面にブリードアウトして存在し、印刷時にインクのにじみが生ずる。
【0011】
このようなラジカル重合性乳化剤としては、公知の物質中から適宜選択することができ、その具体例としては、スチレンスルホン酸塩、ビニルスルホン酸塩、メタクリルスルホン酸塩、スルホエチルメタクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩、および以下に示す化合物1〜10が挙げられる。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
本発明ではスルホン酸基を含むラジカル重合性乳化剤を使用することが微粒子径の合成樹脂エマルジョンを製造する上で必要である。
本発明では、スルホン酸基を含むラジカル重合性乳化剤のなかでも、とくにスチレンスルホン酸塩を単独で、または他のスルホン酸基を含むラジカル重合性乳化剤と併用して使用することが、より安定な微粒子径の合成樹脂エマルジョンを製造する上で好ましい。
【0023】
また、上記のラジカル重合性乳化剤に加えてスルホン酸基を有さないラジカル重合性乳化剤および/またはラジカル重合性不飽和結合を有さないアニオン、ノニオン系等の他の乳化剤をも併用することができる。
スルホン酸基を有さないラジカル重合性乳化剤としては、公知の物質中から適宜選択することができ、例えばアニオン性、ノニオン性のもの等が挙げられるが、その具体例としては、以下に示す化合物11〜16が挙げられる。
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】
【化16】
【0030】
また、ラジカル重合性不飽和結合を有さないアニオン系の他の乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸ソーダ、またはこれらのリン酸塩等が挙げられる。
【0031】
また、ラジカル重合性不飽和結合を有さないノニオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンまたはリオキシプロピレングリコール型等が挙げられる。
【0032】
これらの乳化剤は、重合初期にその全量を仕込んだり、少なくともその一部を滴下したり、単量体と混合して乳化モノマーとして重合に用いたり、またそれらを併用して使用される。本発明では、重合安定性、粒子径の制御の面で、単量体と混合して乳化モノマーとして重合に用いることが好ましい。
特に、本発明ではスルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤(A)を使用することが必須となるが、その使用量は全不揮発分に対し、0.5〜5.0重量%である。全乳化剤の使用量としては、全不揮発分に対し1.0〜5.0重量%である。
【0033】
スルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤の使用量が、0.5重量%未満であると反応が完結せず反応系が不安定となり、粒子が凝集してしまい微粒子径の合成樹脂エマルジョンが得られない場合がある。また、それを避けるためラジカル重合性でない乳化剤を必要以上に多く使用すれば、乳化剤がコーティング層表面に遊離してインクのにじみが発生したりする。逆にその量が5.0重量%を超えると耐水性が低下することがある。
【0034】
<単量体成分>
(B)シリル基を有する不飽和単量体
本発明のシリル基を有する不飽和単量体(B)は、シリル基が加水分解しその不飽和結合に由来する架橋構造をとるためフィルム表面の耐スクラッチ性を改善するだけではなく、珪素等の無機成分とポリマーをカップリングする効果が期待でき、コロイダルシリカを使用する本発明では、ポリマーとコロイダルシリカが化学的に結合して、無機と有機の双方の材料の特徴が生かされ、かつシリカがコーティング層から容易に脱落しないフィルムが形成される。具体的には、柔軟で、耐水性、耐熱性に富む安定なフィルムが形成されるのである。
【0035】
シリル基を有する不飽和単量体(B)としては、下記一般式(1)で示されるシリル基を有する重合性不飽和単量体が挙げられる。
【0036】
【化17】
一般式(1)で示されるシリル基を構成するR1,R2 及びR3 としては、上記各種の基から選ぶことができるが、通常、これらのうち少なくとも1つがハロゲン原子、アルコキシ基又はヒドロキシル基であることが好ましい。
【0037】
ここに言うハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が含まれるが、通常は塩素原子が好適である。又、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-10アルキル基が好適な基として例示できる。又、アリール基としては、フェニル基等のC6-10アリール基が好適な基として例示でき、アラルキル基としては、ベンジル基等のC7-10アラルキル基が好適な基として例示できる。
【0038】
又、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ等のC1-16アルコキシ基が好適な基として例示できるが、C1-4 アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基及びエトキシ基が特に好ましい。なお、アルコキシ基には、たとえば、メトキシエトキシ基等のアルコキシ−アルコキシ基も含まれる。更にアリールオキシ基としては、フェノキシ基等のC6-10アリールオキシ基が好適な基として例示でき、アシルオキシ基としては、アセチルオキシ(アセトキシ)、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ基等のC2-6 アシルオキシ基が好適な基として例示できる。
【0039】
又、アミノ基としては、ジメチルアミノ基等の置換基を有していてもよいアミノ基も含まれ、アミノオキシ基としては、ジメチルアミノオキシ基等の置換基を有していてもよく、ジメチルアミノオキシ基、ジエチルアミノオキシ基が好適な基として例示できる。更にアルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ基等のC1-6 アルキルチオ基等が好適な基として例示できる。
【0040】
シリル基を有する不飽和単量体(B)には、例えば次のような単量体が含まれる。
(a)ハロゲン含有単量体(a−1)下記一般式(2)で示される化合物
【0041】
【化18】
一般式(2)で示される化合物の具体例としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルメチルフェニルクロロシラン、イソプロペニルトリクロロシラン、イソプロペニルメチルジクロロシラン、イソプロペニルジメチルクロロシラン、イソプロペニルメチルフェニルクロロシラン等が挙げられる。
(a−2)下記一般式(3)で示される化合物
【0042】
【化19】
一般式(3)で示される化合物の具体例としては、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロメタン、アリルジメチルクロロメタン等が挙げられる。
(a−3)下記一般式(4)で示される化合物
【0043】
【化20】
一般式(4)で示される化合物の具体例としては、2−(メタ)アクリロキシエチルトリクロロシラン、3−(メタ)−アクリロキシプロピルトリクロロシラン、2−(メタ)−アクリロキシエチルメチルジクロロシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルジメチルクロロシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン等が挙げられる。
【0044】
(b)アルコキシ基やアリールオキシ基含有単量体(b−1)下記一般式(5)で示される化合物
【0045】
【化21】
一般式(5)で示される化合物の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニル(ヘキシルオキシ)シラン、ビニルトリ(ドデシルオキシ)シラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルエトキシジメチルシラン、ビニルブトキシジメチルシラン、ビニルジフェニルエトキシシラン、イソプロペニルトリメトキシシラン、イソプロペニルトリエトキシシラン、イソプロペニルトリブトキシシラン、イソプロペニルトリ(ヘキシルオキシ)シラン、イソプロペニルトリ(オクチルオキシ)シラン、イソプロペニルトリ(ドデシルオキシ)シラン、イソプロペニルジメトキシメチルシラン、イソプロペニルメトキシジメチルシラン、イソプロペニルエトキシジメチルシラン、イソプロペニルブトキシジメチルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
(b−2)下記一般式(6)で示される化合物
【0046】
【化22】
一般式(6)で示される化合物の具体例としては、アリルトリメトキシシラン、ビニルデシルトリメトキシシラン、ビニルオクチルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルジメトキシメチルシラン、ビニルフェニルメトキシジメチルシラン、イソプロペニルフェニルトリメトキシシラン、イソプロペニルフェニルジメトキシメチルシラン、イソプロペニルフェニルメトキシジメチルシラン等が挙げられる。
(b−3)下記一般式(7)で示される化合物
【0047】
【化23】
一般式(7)で示される化合物の具体例としては、2−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)−アクリロキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
(b−4)下記一般式(8)で示される化合物
【0048】
【化24】
一般式(8)で示される化合物の具体例としては、3−[2−(アリルオキシカルボニル)フェニルカルボニルオキシ]プロピルジメトキシメチルシラン、3−[2−(アリルオキシカルボニル)フェニルカルボニルオキシ]プロピルメトキジメチルシラン、3−[2−(アリルオキシカルボニル)フェニルカルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシラン、3−[2−(イソプロペニルメトキシカルボニル)フェニルカルボニルオキシ]プロピルジメトキシメチルシラン、3−[2−(イソプロペニルメトキシカルボニル)フェニルカルボニルオキシ]プロピルメトキシジメチルシラン等が挙げられる。
(b−5)下記一般式(9)で表される化合物
【0049】
【化25】
一般式(9)で示される化合物の具体例としては、3−(ビニルフェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(ビニルフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−(ビニルベンジルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−(ビニルベンジルアミノ)プロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
(b−6)下記一般式(10)で示される化合物
【0050】
【化26】
一般式(10)で示される化合物の具体例としては、3−[2−(N−ビニルフェニルメチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン、3−[2−(N−イソプロペニルフェニルメチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。(b−7)下記一般式(11)で示される化合物
【0051】
【化27】
一般式(11)で示される化合物の具体例としては、2−(ビニルオキシ)エチルトリメトキシシラン、3−(ビニルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、4−(ビニルオキシ)ブチルトリエトキシシラン、2−(イソプロペニルオキシ)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
(b−8)下記一般式(12)で示される化合物
【0052】
【化28】
一般式(12)で示される化合物の具体例としては、3−(アリルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、10−(アリルオキシカルボニル)デシルトリメトキシシラン、3−(イソプロペニルメチルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、10−(イソプロペニルメチルオキシカルボニル)デシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
(b−9)下記一般式(13)で示される化合物
【0053】
【化29】
一般式(13)で示される化合物の具体例としては、3−[(メタ)アクリロキシエトキシ]プロピルトリメトキシシラン、3−[(メタ)アクリロキシエトキシ]プロピルジメトキシメチルシラン等が挙げられる。
【0054】
又、シリル基を有する不飽和単量体(B)としては、上記例示の他、例えばジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ(β−メトキシエトキシ)シラン等のジビニル基含有単量体であってもよい。このようなシリル基含有単量体(A1)には、その取り扱い性、経済性及び副反応の抑制等の点から、例えばアルコキシシリル基を含有するビニル系単量体が含まれることが好ましい。
【0055】
本発明では、これらの不飽和単量体(B)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、これらの中でも、重合性の点で、特にビニルトリエトキシシラン、3一メタクリロキシプロピルトリエトキシシランを用いるのが好ましい。前記シリル基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)の使用量としては、全不揮発分に対して、0.1 〜 15重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0056】
前記シリル基を有するラジカル重合性不飽和単量体の使用によるコロイダルシリカとの化学的結合により、シリカのコーティング層からの脱落を有効に防止しうるが、その使用量が、0.1重量%未満であると、コロイダルシリカとの複合化が不充分となり、耐水性や付着性が低下することがあり、15重量%を超えると、重合の不安定化、凝集物の多発生、高粘度化等が起こり得る。
【0057】
(C)側鎖に6員環を有する不飽和単量体
本発明では、側鎖に6員環を有する不飽和単量体を主成分となる単量体として使用する。ここで、6員環とは、フェニル基、シクロヘキシル基等を指し、具体的には、スチレン、α―メチルスチレン、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。
その使用量は、合成樹脂エマルジョンの全不揮発分に対して、59 〜98 重量%である。59重量%より少ないと耐水性や耐ブロッキング性が低下するばかりでなく、緻密で発色性に優れたフィルムが得られない。98量%より多いと、乳化剤やシリル基を有する不飽和単量体の配合量が少なくなり重合が安定に進行しなかったり、コロイダルシリカとの複合化が不十分となりコーティング層からのシリカの脱落がおこりやすかったりして良好なフィルムが得られない。
【0058】
(D) (B)および(C)と共重合可能な他の不飽和単量体
本発明においてさらに必要に応じて用いられる(B)および(C)と共重合可能な他の不飽和単量体(D)としては、通常の乳化重合に使用可能なものであれば、特に制限無く使用できる。
【0059】
これらは、合成樹脂の骨格となる単量体(D-1)と、合成樹脂を変性してさらなる機能を付与する官能性単量体(D−2)からなる。
【0060】
例えば、骨格となる単量体(D−1)としては(メタ)アクリル酸アルキルエステル、オレフィン、ビニルエステル、等が挙げられる。
【0061】
より具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル、エチル、n−ブチル、t−ブチル、プロピル、2−エチルヘキシル、オクチル等のアルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
【0062】
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン等が、ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、分岐カルボン酸のビニルエステル、ラウリン酸ビニル等が挙げらる。
【0063】
さらに、合成樹脂を変性して貯蔵安定性、耐水性、耐薬品性、耐候性、接着性等の機能を付与する官能性単量体(D−2)としては、例えば貯蔵安定性や接着性を改善するエチレン性不飽和カルボン酸(D−2a)、耐水性、耐候性、耐薬品性、接着性等を改善するラジカル重合性不飽和結合を2つ以上有する単量体(D−2b)、アミド基、ニトリル基、ヒドロキシル基、グリシジル基、メチロール基、カルボニル基、第4級アンモニウム塩、エチレンオキサイド鎖、塩素を側鎖に有する単量体等(D-2その他)が挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸(D−2a)としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等が挙げられる。
【0064】
ラジカル重合性不飽和結合を2つ以上有する単量体(D−2b)としては、ジビニル化合物、ジ(メタ)アクリレート化合物、トリ(メタ)アクリレート化合物、テトラ(メタ)アクリレート化合物、ジアリル化合物、トリアリル化合物、テトラアリル化合物等が挙げられ、より具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリットトリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルジシアヌレート、テトラアリルオキシエタン等が挙げられる。
【0065】
その他の官能性単量体(D−2その他)としては、ヒドロキシル基を有する単量体として、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられ、アミド基を有する単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げられ、ニトリル基を有する単量体としては、アクリロニトリル等が挙げられ、塩素を側鎖に有する単量体としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられ、グリシジル基を有する単量体としては、グリシジルメタアクリレート、グリシジルアクリレートが挙げられ、メチロール基を有する単量体としては、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられ、カルボニル基を有する単量体としては、アセトアセトキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0066】
本発明では、(D−1)の単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、分岐カルボン酸のビニルエステルを使用するのが好ましい。これらは、単独で使用してもかまわないが、複数のものを組合せて使用することが耐水性、耐候性、重合安定性等の点からさらに好ましい。
さらに、(D−2)の官能性単量体としては、エチレン性不飽和カルボン酸を使用するのが好ましく、このエチレン性不飽和カルボン酸は、合成樹脂エマルジョン粒子表面に配向しやすく、その水酸基を一部中和することによって電気ニ重層を形成しエマルジョン粒子の分散安定性に寄与する。
なお上記の(D)成分を用いる場合は、少なくとも上記のうちの1つの成分を用いればよいが、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、分岐カルボン酸のビニルエステル、チレン性不飽和カルボン酸より選ばれた少なくとも1以上を用いるのが好ましい。
【0067】
(D)成分の使用量は、合成樹脂エマルジョンの全不揮発分に対して、0〜39重量%である。これを使用しないと重合安定性や保存安定性が幾分低下することがあるが、39重量%より多いと、(C)成分の配合比率が相対的に低下するために、発色性に優れたフィルムが得られない。
【0068】
<重合中に使用されるその他の成分>
本発明における乳化重合は、水性媒体中で公知の他の成分の添加の下に行われ、この際の他の成分としては、まず重合開始剤が使用され、さらにそのほか保護コロイド、連鎖移動剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、等を所望により適宜の量で使用してもよい。
【0069】
重合開始剤は、熱または還元性物質によってラジカル分解して単量体の付加重合を進行させるもので、水溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物及びアビゾビス化合物等が挙げられ、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、アゾビスイゾブチロニトリル(AIBN)、ロンガリット、メタ重亜硫酸ナトリウム、等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの重合開始剤は、所望により遷移金属イオンを併用してもよく、該遷移金属イオンとしては、硫酸第二鉄、塩化第二銅、塩化第二鉄等が好ましい。
【0070】
保護コロイドとしては、乳化重合に使用される公知のものであれば特に制限なく使用でき、例えば、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、セルロースエーテルおよびその誘導体、澱粉誘導体等が挙げられ、これらは主に水溶液として使用される。
【0071】
連鎖移動剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択すればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、アセトフェノン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n-ブチルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド等の炭素数2〜8のカルボン酸類、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ノルマルメプカプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸オクチル、チオグリセロール等のメルカプタン類等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0072】
pH調整剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の公知のものが挙げられる。
【0073】
紫外線吸収剤としては、特に制限は無いが、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体系のものが好適に使用される。これらの中にはラジカル重合性不飽和結合を有するものもあり、それらは合成樹脂成分に共重合されるので好ましい。
【0074】
光酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、ヒンダードピペリジン系のものが好適に使用され、紫外線吸収剤と同様に光酸化防止剤にもラジカル重合性不飽和結合を有するものがあり、それらは合成樹脂成分に共重合されるので好ましい。
【0075】
本発明の合成樹脂エマルジョンは、公知の乳化重合法により得ることができ、各成分を一括して反応缶に仕込んで重合するバッチ重合法、乳化剤、媒体としての水、単量体の一部を初期重合した後、残りの乳化剤と単量体を滴下して重合する滴下重合法、さらに、滴下する成分を予め水に乳化分散させて行う乳化モノマー滴下方法等の種々の重合法が用いられる。本発明では、微粒子の合成樹脂エマルジョンを得るために乳化モノマー滴下方法を用いることが好ましい。
【0076】
さらには、重合段階での単量体組成を段階的に変化させる多段重合を用いたり、単量体組成を随時変更させていくパワーフィード重合法、さらに、シード重合法等を適宜組み合わせて用いる事もできる。
【0077】
本発明の合成樹脂エマルジョンの平均粒子径は、100nm以下である必要があり、とくに80nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましい。100nm以下であることにより、より緻密で、濁りのないフィルムが得られ、これにより、発色性に優れた印刷画像が得られる。
平均粒子径の測定は、公知の測定機器を用いればよく、例えば、平均粒子径はNicomp370/光子相関式粒子径分布測定機(PACIFIC SCIENTIFIC社製)等が挙げられる。
【0078】
本発明では、合成樹脂エマルジョンと共にコロイダルシリカを使用することを特徴とする。
【0079】
コロイダルシリカは、コロイド状に水に分散させた超微粒子シリカゾルであり、その一次粒子の粒子径は100nm以下であり、とくに好ましくは50nm以下であり、通常5〜100nmの範囲である。
【0080】
本発明において、前記コロイダルシリカは、市販品を使用でき、メタアルミン酸イオン等の金属イオンにより表面処理されていてもよく、また、単分散のものであってもよいし、粒子が特殊処理により数珠状に連なったり分岐して繋がったものであってもよい。
【0081】
これらの中でも、メタアルミン酸イオン等の金属イオンにより表面処理されているものは、混和安定性に優れており、凝集し難い特に点で好ましい。
【0082】
コロイダルシリカの使用量としては、合成樹脂エマルジョンに対し不揮発分換算で、10〜900重量%であり、さらに、100〜500重量%がより好ましい。
【0083】
<コーティング組成物に添加するその他の成分>
本発明のコーティング組成物には、必要に応じて白色度、粘度、流動性、混和性、保存性、耐候性、作業性等を調節したり、補うために、水系のコーティング組成物に使用できる各種顔料、染料、着色顔料増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、凍結防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤等を添加することができる。
【0084】
本発明のコーティング組成物を光沢層として塗工し、乾燥させる事によって、インクジェット記録媒体が得られる。その際、基材やインク塗着層の材質および構造はインクジェット記録用媒体に一般的に用いられる基材やインク塗着層であれば特に限定されない。例えば、紙やフィルム、布等の基材自体にインク受容機能を持たせた媒体に、光沢を付与する為に、本発明の光沢層を公知の塗工方法(コンマコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター等)で塗布し、乾燥および光沢を付与する処理を施す。
【0085】
基材に、顔料、バインダー、インク定着能のカチオン性物質等からなる組成物をコーティングしてインク受容機能を持たせるためにはインク定着層を施したり、、紙や布等の場合は、顔料、バインダー、インク定着能を有するカチオン性物質等を含浸したり、抄紙段階で添加したりしてそれらの少なくとも一部または全部を内在させることもできる。
【0086】
顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、珪酸、珪酸塩、クレー、タルク、マイカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、シリカ、コロイダルシリカ等の無機顔料、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合体等の真球、中空、あるいはさまざまな形状、構造に加工されたプラスチックピグメント等があげられる。
【0087】
バインダーとしては、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、澱粉およびその誘導体、セルロースエーテルおよびその誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸共重合体、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ウレタン−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル共重合体、ニカワ、カゼイン、大豆タンパク、ゼラチン、アルギン酸ソーダ等の合成および天然高分子等が使用できる。
【0088】
本発明における光沢層のコーティング組成物の塗工量(キャスト塗被量)としては、 5 〜 50 g/m2 (不揮発分換算) が好ましく、 7 〜 35 g/m2 (不揮発分換算) がより好ましい。
【0089】
コーティング後の乾燥および光沢付与の方法としては、温風による乾燥、カレンダーリングやキャスト等が用いられる。より具体的には、塗工後、コーティング組成物が未だ湿潤している状態で、キャストロールの温度を60〜100 ℃に設定して、キャストすることが好ましい。
【0090】
このようにして得られたインクジェット記録媒体は、光沢性が高く、耐候性、折り曲げによる応力変化に十分な追従性があり、高いインク受容性と鮮明な発色性を兼ね備えかつ特にシリカの配合量が多い場合にありがちなコーティング層からのシリカの脱落が効果的に防止されている点で極めて卓越した性能を有している。
【0091】
実施例
製造例1
重合缶に、水380重量部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム2.0重量部及びスチレンスルホン酸Na1.0重量部を仕込み、攪拌して溶解させ、80℃まで昇温し、これに2%過硫酸カリウム15重量部を重合反応の開始剤として添加した。同時に、あらかじめ混合しておいたビニルトリエトキシシラン2.0重量部、スチレン79.0重量部、メタクリル酸3.0重量部、メチルメタクリレート13.0重量部の混合モノマー97重量部を4分割し、30分間隔で各々を重合缶に添加し、合計2時間にかけて混合モノマーの重合反応を進行させ、添加後1時間反応を熟成して、青白色の合成樹脂エマルジョンを得た。
この合成樹脂エマルジョンに、10%アンモニア水溶水溶液2.5重量部を加えて、pHを約9に調整した。得られた合成樹脂エマルジョンの平均粒子径はNicomp370/光子相関式粒子径分布測定機(PACIFIC SCIENTIFIC社製)の測定で約35nmであった。
【0092】
製造例2−5
重合缶に添加する乳化剤(A成分)の量や種類、及び添加する混合モノマーの種類を表−1に示した通りに変更した以外は製造例1と同様に行った。
【0093】
製造例6
重合缶に、水200重量部、アルキルアリルスルホコハク酸Na1.0重量部、スチレンスルホン酸Na1.0重量部及びトリイソブチルフェノールエーテルスルホン酸Na1.0重量部を仕込み、攪拌して溶解させ、80℃まで昇温し、これに2%過硫酸カリウム15重量部を重合反応の開始剤として添加した。同時に、あらかじめ用意しておいた下記乳化モノマー組成物を2時間かけて滴下しながら重合反応を進行させ、添加後1時間反応の熟成を行なって青白色の合成樹脂エマルジョンを得た。
【0094】
この合成樹脂エマルジョンに、10%アンモニア水溶水溶液2.5重量部を加えて、pHを約9に調整した。得られた合成樹脂エマルジョンの平均粒子径はNicomp370/光子相関式粒子径分布測定機(PACIFIC SCIENTIFIC社製)の測定で約60nmであった。
水 180重量部
ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル塩
1. 0重量部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 1.0重量部
メチルメタアクリレート 10重量部
メタクリル酸 5重量部
スチレン 45重量部
α−メチルスチレン 32重量部
ビニルトリエトキシシラン 3重量部
【0095】
製造例7、8
重合缶に添加する乳化剤(A成分)の量や種類、及び滴下する乳化モノマーの乳化剤の量や種類、モノマーの量や種類を表−1に示した通りに変更した以外は製造例6と同様に行った。
【0096】
【表1】
【0097】
比較製造例1
重合缶に、水380重量部、アルキルアリルスルホコハク酸Na2.0重量部及びスチレンスルホン酸Na1.0重量部を仕込み、攪拌して溶解させ、80℃まで昇温し、これに2%過硫酸カリウム15重量部を重合反応の開始剤として添加した。同時に、あらかじめ混合させておいたビニルトリエトキシシラン2.0重量部、スチレン47.0重量部、メタクリル酸3.0重量部、メチルメタクリレート45.0重量部の混合モノマー97重量部を4分割し、30分間隔でそれを重合缶に添加し、合計2時間にかけて混合モノマーの重合反応を進行させ、添加後1時間反応を熟成して、青白色の合成樹脂エマルジョンを得た。
この合成樹脂エマルジョンに、10%アンモニア水溶水溶液2.5重量部を加えて、pHを約9に調整した。得られた合成樹脂エマルジョンの平均粒子径はNicomp370/光子相関式粒子径分布測定機(PACIFIC SCIENTIFIC社製)の測定で約45nmであった。
【0098】
比較製造例2−4
重合缶に添加する乳化剤(A成分)の量や種類、及び添加する混合モノマーの種類を表−2に示した通りに変更した以外は比較製造例1と同様に行った。
【0099】
比較製造例5
重合缶に、水200重量部、α-スルフォ-ω-(1-ノニルフェノキシ)メチル-2-(2-プロペニルオキシ)エトキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)アンモニウム塩1.0重量部及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル1.0重量部を仕込み、攪拌して溶解させ、80℃まで昇温し、これに2%過硫酸カリウム15重量部を重合反応の開始剤として添加した。同時に、あらかじめ用意しておいた下記乳化モノマー組成物を2時間かけて滴下しながら重合反応を進行させ、添加後1時間反応を熟成して、青白色の合成樹脂エマルジョンを得た。
この合成樹脂エマルジョンに、10%アンモニア水溶水溶液2.5重量部を加えて、pHを約9に調整した。得られた合成樹脂エマルジョンの平均粒子径はNicomp370/光子相関式粒子径分布測定機(PACIFIC SCIENTIFIC社製)の測定で約100nmであった。
水 180重量部
α-スルフォ-ω-(1-ノニルフェノキシ)メチル-2-(2-プロペニルオキシ)エトキ シ-
ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)アンモニウム塩 1.0重量部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 1.0重量部
メチルメタアクリレート 10重量部
メタクリル酸 5重量部
スチレン 50重量部
α−メチルスチレン 32重量部
ビニルトリエトキシシラン 3重量部
【00100】
製造例6
重合缶に添加する乳化剤(A成分)の量や種類、及び滴下する乳化モノマーの乳化剤の量や種類、モノマーの量や種類を表−2に示した通りに変更した以外は比較製造例5と同様に行った。
【00101】
【表2】
【00102】
実施例1
製造例1の合成樹脂エマルジョンの不揮発分100重量部に対し、不揮発分で300重量部のコロイダルシリカを複合させ、増粘剤5重量部、離型剤としてポリエチレンワックス2重量部からなるコーティング組成物を調整した。
この塗被液を、紙基材上に、顔料、バインダー、カチオン性物質からなるインク定着層を施し、この上層にバーコーターを用いて塗被した後、直ちに表面温度が80℃の鏡面を有すキャストドラムに圧接、乾燥後、離型させ、光沢を有すインクジェット記録用紙を得た。この時のキャスト塗被量は不揮発分換算で10g/m2であった。
【00103】
実施例2−8
実施例1において、合成樹脂エマルジョンの種類及びコロイダルシリカの量を表−3に示す通り変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【00104】
評価
このようにして得られた光沢を有する各インクジェット記録用紙について、白紙光沢、印字性について評価を行い、結果を表-4に示した。各試験の詳細は下記の通り。
【00105】
白紙光沢: JIS−P8142に準拠し、20°の光沢を測定し、下記の基準で評価した。
【00106】
◎: 30以上
○: 20以上 30未満
△: 10以上 20未満
×: 10以下
【00107】
印字性: セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンターPM−900Cを用いて、 インクジェット印刷(ISO/JIS−SCID JIS X 9201−1995:N3)を行い、目視にてその印字性を評価した。
【00108】
評価基準は下記の通りとした。
◎: 全体が良好に印刷され、画像は鮮明である
○: 黒い部分に白みがかった画像がない
△:黒い部分に白みがかった画像が目立つ
×: 全体に白みがかった画像であり、実用的でない
【00109】
【表3】
【00110】
比較例1
製造例1の合成樹脂エマルジョンの不揮発分100重量部に対し、コロイダルシリカを複合させず、増粘剤5重量部、離型剤としてポリエチレンワックス2重量部からなるコーティング組成物を調整した。
この塗被液を、紙基材上に、顔料、バインダー、カチオン性物質からなるインク定着層を施し、この上層にバーコーターを用いて塗被した後、直ちに表面温度が80℃の鏡面を有すキャストドラムに圧接、乾燥後、離型させたが、キャストドラムからの剥離は不良であった。
【00111】
比較例2
製造例1の合成樹脂エマルジョンの不揮発分100重量部に対し、不揮発分で1500重量部のコロイダルシリカを複合させ、増粘剤5重量部、離型剤としてポリエチレンワックス2重量部からなるコーティング組成物を調整した。
この塗被液を、紙基材上に、顔料、バインダー、カチオン性物質からなるインク定着層を施し、この上層にバーコーターを用いて塗被した後、直ちに表面温度が80℃の鏡面を有すキャストドラムに圧接、乾燥後、離型させ、光沢を有すインクジェット記録用紙を得た。この時のキャスト塗被量は不揮発分換算で12g/m2であった。
【00112】
比較例3
製造例1の合成樹脂エマルジョンの不揮発分100重量部に対し、不揮発分で300重量部の、一次粒子の平均粒子径が300nmであるコロイダルシリカを複合させ、増粘剤5重量部、離型剤としてポリエチレンワックス2重量部からなるコーティング組成物を調整した。
この塗被液を、紙基材上に、顔料、バインダー、カチオン性物質からなるインク定着層を施し、この上層にバーコーターを用いて塗被した後、直ちに表面温度が80℃の鏡面を有すキャストドラムに圧接、乾燥後、離型させ、光沢を有すインクジェット記録用紙を得た。この時のキャスト塗被量は不揮発分換算で12g/m2であった。
【00113】
比較例4-7
比較例1において、合成樹脂エマルジョンの種類及びコロイダルシリカの量を表−4に示す通り変更した以外は、比較例1と同様に行った。
【表4】
コロイダルシリカが全く含まれないと、キャストドラムからの剥離が難しくなる等生産性に問題が生じる。
コロイダルシリカが過剰に配合されたり、大きすぎる粒子径のものを使用すると光沢が下がる。
ビニルシランを用いないものは塗料処方が難しかった。
Claims (7)
- スルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤を含有する乳化剤(A)の存在下で、シリル基を有する不飽和単量体(B)と、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)とを乳化重合させてなる、粒子径が100nm以下である合成樹脂エマルジョンであって、かつ、(A)に含有されるスルホン酸基を有するラジカル重合性乳化剤をエマルジョンの全不揮発分に対し0.5〜5.0重量%、シリル基を有する不飽和単量体(B)を同じく0.1〜15重量%、側鎖に6員環を有する不飽和単量体(C)を同じく59〜98重量%使用して乳化重合させた合成樹脂エマルジョンと、粒子径が100 nm 以下であるコロイダルシリカを含有し、コロイダルシリカの配合量が合成樹脂エマルジョンに対し不揮発分換算で10〜900重量%であるインクジェット記録媒体用コーティング組成物。
- (B)、(C)及び、(B)および(C)と共重合可能な他のラジカル重合性不飽和単量体(D)を乳化重合させてなる請求項1に記載のインクジェット記録媒体用コーティング組成物。
- (C)がスチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートから選ばれた少なくとも一種である請求項1または2記載のインクジェット記録媒体用コーティング組成物。
- (D)が(メタ)アクリル酸アルキルエステルと不飽和カルボン酸である請求項2または3記載のインクジェット記録媒体用コーティング組成物。
- 合成樹脂エマルジョンの粒子径が80nm以下である請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録媒体用コーティング組成物。
- 少なくとも記録媒体基材の一面に、顔料、バインダー、カチオン性インク定着剤からなるインク定着層を設け、そのインク定着層の少なくとも一面の上に請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録媒体用コーティング組成物を塗工してなるインクジェット記録用媒体。
- 顔料、カチオン性インク定着剤を内在する基材上に請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録媒体用コーティング組成物を塗工したインクジェット記録媒体。
Priority Applications (9)
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