JP3730275B2 - ガスタービンの可変案内翼制御装置 - Google Patents

ガスタービンの可変案内翼制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、ガスタービンの可変案内翼制御装置に係り、特に、空気圧縮機の運転中に発生するサージングを防止するに好適なガスタービンの可変案内翼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
タービンに軸直結した空気圧縮機を有するガスタービンは、起動時間が蒸気タービンに比較して極めて短かいことも手伝って発電時のピーク負荷用原動機として、また蒸気タービンと組み合せた、いわゆるコンバインドサイクル発電用の原動機として数多く実施されており、その代表的構成例は図8に示すものがある。
【0003】
このガスタービンは、空気圧縮機1,燃焼機4,タービン5を備えている。
【0004】
空気圧縮機1は、大気(空気)の流れに沿って翼3を多段落に配する、いわゆる軸流タイプであって、その入口には可変案内翼2を備え、起動時や部分負荷時、これを開閉させて吸い込む大気の流量を調整している。
【0005】
このような構成のガスタービンは、空気圧縮機1により可変案内翼2の開度を調整しながら大気を吸い込み、多段落に配する翼3により圧縮化され、その圧縮化された高圧流体を燃焼器4に送り出し、ここで燃料弁6からの燃料が加えられて作動ガスを作り出し、作り出された作動ガスをタービン5に送って膨脹仕事をさせて回転トルクを得、膨脹仕事後の作動ガスを排ガスとして大気に放出しており、こうして膨脹仕事により得た回転トルクを図示しない発電機に伝えて電力を取り出している。
【0006】
ところで、上記可変案内翼2は、起動時や部分負荷時、圧縮空気1から吸い込む大気の変動があり、このため段翼に配する翼2にサージング(失速)が発生することを避けるために開閉させるものであって、その翼開度演算回路は図9に示すものが使用されている。
【0007】
全体を符号10で示す翼開度演算回路は、関数発生器12、可変翼開度定数設定器11、演算部分13,15、高値選択回路16、翼開度位置制御回路18を備えている。
【0008】
上記構成の翼開度演算回路10において、関数発生器12は空気圧縮機1の出口側に備える圧力検出器11からの圧縮空気圧信号を受けており、ここでその空気圧信号に基づいてタービン5から出る排ガスの温度換算値が作り出されている。関数発生器12により作り出された排ガス温度換算値の出力信号は、演算部分13,15のうち、減算部13に送られ、ここでタービン5の出口側に備える温度検出器14からの実排ガス温度信号と突き合され、減算後、演算部15により比例・積分動作がなされ、高値選択回路16に送り出されている。
【0009】
高値選択回路16は、他の出力信号として可変案内翼開度定数設定器17からの信号を受けており、ここで突き合され、いずれか高値の信号を選択して翼開度位置制御回路18に送り出している。
【0010】
翼開度位置制御回路18は、上述の出力信号のほかに可変案内翼駆動部2aに備える検出器19からの実可変翼開度位置信号をフィードバックとして受けており、ここで突き合させ、偏差が生じた場合、その偏差を可変案内翼駆動部2aに与えて可変案内翼2の開度位置を修正している。
【0011】
このようにして、従来の翼開度演算回路10は、起動時や部分負荷時のように空気圧縮機1の吸い込む大気の変動に伴なうタービン5に送られる作動ガス温度の低下を防止する一方、空気圧縮機1の翼3のサージングに対処していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来、ガスタービン出力(負荷)と可変案内翼開度との関係は、図10にも示されているように、起動時または部分負荷時、可変案内翼2を所与値のまま一定開度に保持しておき、ガスタービンの出力が70〜80%を境に全開きさせるかまたは絞り開度(一定開度)に制御している。このような可変案内翼2の開度制御の下、空気圧縮機1は吸込み大気の流量を調整しているが、可変案内翼2の開度が一定に保持されているときに空気圧縮機1の翼3にサージングが起こることが多い。
【0013】
図11は、上述した可変案内翼2の作動方法における可変案内翼2の作動範囲(開度)を大気温度との関係で示した図であり、斜線部aが作動範囲となる。大気温度が低下すると、空気の密度が濃くなり、より密度の高い空気を燃焼器4に押し込むため圧縮空気の圧力が上昇してしまう。圧縮空気の圧力が上昇すれば空気の体積が減少し圧縮機翼3を流れる空気の流速が低下し、圧縮機翼3での失速現象が発生し易くなる。
【0014】
また一方、可変案内翼2の開度を小さくすれば圧縮機1が吸い込む空気流量が急激に減少し、圧縮機翼3を通過する空気の流速が低下し、圧縮機翼3での失速現象が発生し易くなる。
【0015】
以上の原理より、大気温度が低い場合で、かつ可変案内翼2の開度が小さい運転状態では、圧縮機翼3での空気の流速が低下し、失速現象が発生し易いことになる。
【0016】
図11で示す作動範囲のうち極低大気温度の黒塗り領域bにて圧縮機翼3での失速現象、つまりサージング現象が発生してしまう。
【0017】
このサージングを、さらに具体的に、図12を用いて説明する。従来、起動時または部分負荷時に可変案内翼2を上述のように、所与値のまま一定開度に保持し、タービン5に送られる作動ガス温度の低下を防止する一方、サージング防止に対処してはいるものの、空気圧縮機1が吸い込む大気は、その温度変化に比例して吸い込む体積重量も増減変化する関係にある。このため、大気温度が低下すると、大気の密度が高くなって、空気圧縮機1の翼3により押圧される圧縮流体圧は過度に高くなり、これに伴ってその機内を通過する流速は著しく低下する。この流速の低下により、図5に示すように、翼3の背側に境界剥離が生じ、この領域に負圧が一瞬生じた次の瞬間に圧縮流体が通過することによって翼3にサージングが起きている。
【0018】
このサージング発生防止は、図9でも述べたように、燃焼器4からタービン5に送られる作動ガス温度を一定値に保持しつつ、この間、サージングを考慮して関数発生器12の出力信号と可変案内翼開度設定器17の出力信号とのうち、いずれか高値信号を高値選択回路16により選択して可変案内翼2の開度位置を修正している。
【0019】
ところが、近年のガスタービンは、大容量化の開発が進み、高出力化に伴ってタービン5に送られる作動ガスの高温化と相俟って空気圧縮機1の大気吸込量も従来よりも大幅に増加しており、このような条件の下では、従来の翼開度演算回路10を用いてサージングの発生を防止することに一抹の不安を抱えている。すなわち、翼開度演算回路10に組み込まれた可変案内翼開度設定器17は、予め経験的に定められた一定値のみを出力信号とするだけに、可変案内翼2の開度修正幅が狭く、大気の温度変化の幅が比較的小さいならばともかく、冬季のように例えば0℃になる場合、この温度変化に伴って空気圧縮機1を通過する大気の流速を適正値に調整することが難しく、このため運転操作員は何時、サージングが起こるか予想がつかないまま運転せざるを得ず、常に不安を抱えながら運転している等の問題があった。
【0020】
この発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、サージングが発生せず、安定したガスタービンの運転を行なうことができるガスタービンの可変案内翼制御装置を提供することを目的とする。
【0021】
この発明の他の目的は、空気圧縮機の吸い込む大気が従来よりも大幅に増加し、また吸い込む大気の温度が大幅にかつ急激に変化しても、その吸い込む大気の流量,温度変化に迅速に追従して可変案内翼の開度を好ましく修正できるようにしたガスタービンの可変案内翼制御装置を提供するにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置は、空気圧縮機からの圧縮空気圧信号を受けてタービンの排ガス温度換算値を作り出す関数発生器り出す関数発生器と、上記関数発生器の出力信号とタービンからの排ガス温度信号との偏差に基づいて翼開度信号を作り出す翼開度演算回路を備えるとともに、上記空気圧縮機の可変案内翼の実開度を検出する実翼開度位置検出器を備え、上記翼開度演算回路からの翼開度信号と上記実翼開度位置検出器からの出力信号とに基づいて上記可変案内翼の開度を修正せしめるガスタービンの可変案内翼制御装置において、上記空気圧縮機の入口側に温度検出器を設け、上記関数発生器とは別に、上記温度検出器からの信号を受けて可変案内翼の開度信号を作り出す第1関数発生器を設け、上記第1関数発生器からの出力信号と上記翼開度演算回路からの翼開度信号のうち、いずれか高値信号を選択して可変案内翼駆動部に可変案内翼の翼開度修正信号として与える高値選択回路翼開度修正信号を作り出す翼開度演算修正回路を設けてなり、この翼開度演算修整回路により作り出された翼開度修正信号と上記実翼開度位置検出器からの出力信号とに基づいて上記可変案内翼の開度を修正せしめたものである。
【0027】
【作用】
この発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置は、従来と異なり大気の温度変化を検出する温度検出器を設け、検出された大気温度変化信号をファクターとして翼開度演算修正回路により可変案内翼の翼開度修正信号を作り出している。
【0028】
この場合の翼開度演算修正回路のうち、第1関数発生器は大気温度変化と可変案内翼の開度とを特定の関係をもたせながら翼開度修正信号を作り出して出力しているので、ガスタービン容量の大出力化により空気圧縮機の吸込み大気量が大幅に増加し、この吸込み量の体積重量が大気温度変化により大幅に増減変化しても、その変化に迅速に追従できるよう可変案内翼を適正開度に修正することができる。
【0029】
したがって、可変案内翼は大気温度の変化の下、適正開度位置に修正することできるから、空気圧縮機の吸い込む大気の体積重量に過不足があっても確実にサージングを防止することができる。
【0030】
また、この発明によれば、圧縮空気の一部を大気放出することにより圧縮機での内圧が低下することになり、圧縮機翼での空気の流速を確保し、サージングの発生しない安全な運転が可能となる。
【0031】
また、この発明によれば、極低大気温度時にも圧縮機での内圧を常に規定値とすることとなり、圧縮機翼での空気の流速を確保し、サージングの発生しない安全な運転が可能となる。
【0032】
さらに、この発明によれば、極低大気温度時にも圧縮機での内圧を限定することとなり、圧縮機翼での空気の流速を確保し、サージングの発生しない安全な運転が可能となる。
【0033】
【実施例】
以下、この発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置の一実施例を添付図面を参照して説明する。
【0034】
図1は、この発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置の一例を示す略示図である。
【0035】
ガスタービンは、タービン5に軸直結する空気圧縮機1を備え、空気圧縮機1からの圧縮空気とともに燃料を加えて燃焼器4により作動ガス(燃焼ガス)を作り出し、その作動ガスをタービン5に与えて膨脹仕事をさせている。また、空気圧縮機1には可変案内翼2を備えており、この可変案内翼2は翼開度演算修正回路20により開度を修正している。
【0036】
翼開度演算修正回路20には第1関数発生器22と第2関数発生器12が組み込まれている。
【0037】
第1関数発生器22は、空気圧縮機1の入口に設けた温度検出器21からの大気温度変化信号を受けており、この大気温度変化信号に基づいて可変案内翼2の開度信号が作り出されて高値選択回路16に送り出されている。
【0038】
第2関数発生器12は、空気圧縮機1の出口側に設けた圧力検出器11からの圧縮空気圧信号を受けており、この圧縮空気圧信号に基づいてタービン5の排ガス温度換算値が作り出されている。第2関数発生器12により作り出された排ガス温度換算値の出力信号は、減算部13に送られ、ここでタービン5の出口に設けた排ガス温度検出器14からの実排ガス温度信号と突き合され、減算後、演算部15により比例・積分動作がなされ、高値選択回路16に送り出されている。
【0039】
高値選択回路16は、第1関数発生器22により作り出された可変案内翼2の開度信号と、タービン5に送られる作動ガス温度を一定にするために第2関数発生器12により作り出された排ガス温度換算値の演算信号とのうち、いずれか高値信号を選択して翼開度位置制御回路18に送り出し、ここで可変案内翼駆動部2aの検出器19からの実可変案内翼開度位置と突き合せ、偏差が生じた場合、その偏差を可変案内翼2aに与えて可変案内翼2の開度位置を修正している。
【0040】
このように、この発明に係る翼開度演算修正回路20では、空気圧縮機1から吸い込む大気の温度変化をファクターにして可変案内翼2の開度を修正しているので、空気圧縮機1は大気の温度に対応して適正な大気量を吸い込むことができ、このような適正な大気の吸込み量の下、空気圧縮機内を通過する流体の流速変化は起きず、したがってサージングを防止することができる。
【0041】
次に、図2によって、本発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置における圧縮機保護装置を説明する。
【0042】
図2に示すように、圧縮機1にて圧縮された高圧空気の一部は、圧縮機1の抽気部または吐出部に接続された放出管20により、放出止め弁21および放出空気流量調節弁23を経由して、ガスタービン5の排気ガス中に放出される。なお、放出先は大気、または圧縮機1の吸込部でも良い。
【0043】
図3はガスタービン圧縮機保護装置の参考例を示している。
【0044】
圧縮機1の入口に設けられた大気温度検出器32と、圧縮機1の回転軸に設けられた回転数検出器31と、可変案内翼2に設けられた可変案内翼位置検出器19の信号とが、ガスタービン圧縮機保護装置30内の演算器33に入力される。演算器33では圧縮機修正流量を演算し、その結果を関数発生器34へ出力する。
【0045】
関数発生器34は、圧縮機修正流量と圧縮機圧力比設定の関係式を持っており、圧縮機修正流量が小さい時には圧縮機圧力比設定も小さくなるようになっている。これらの関係式については後に説明する。
【0046】
関数発生器34からの圧縮機圧力比設定は、減算器35へ出力される。また、圧縮機1の入口部に設けられた圧力検出器36からの圧縮機入口圧力信号と、圧縮機1の吐出部に設けられた圧力検出器11からの圧縮機吐出圧力信号とが、ガスタービン圧縮機保護装置30内の除算器37に入力される。
【0047】
除算器37は、圧縮機吐出圧力信号を圧縮機入口圧力信号で除算することにより実圧縮機圧力比信号を演算し、その結果を減算器35へ出力する。減算器35は関数発生器34からの圧縮機圧力比設定信号と除算器37からの実圧縮機圧力比信号との差を演算し、その結果の偏差信号を調節計38へ出力する。調節計38は比例および積分要素を持ち、減算器35からの偏差信号が零になるように調節計38の出力が放出空気流量調節弁22の開度を制御する。
【0048】
このガスタービン圧縮機保護装置30により、極低大気温度時に可変案内翼2の開度が小さくなり圧縮機流量が低下した場合においても、圧縮機圧力比は常に規定値となるためサーシングは発生せず常に安全な運転が可能となる。
【0049】
前述したガスタービン圧縮機臍装置30の関係式等について詳述すると、以下の通りである。
【0050】
すなわち、図3に参考例として示すガスタービン圧縮機保護装置30内の修正流量演算器33は、次の機能を持った演算器としている。
【0051】
回転数検出器31からのガスタービン空気圧縮機速度信号と、温度検出器32とからの大気温度信号を基に、次の演算式より空気圧縮機修正速度Ncを算出する。
【0052】
【数1】
Figure 0003730275
【0053】
次に、上記式にて算出された空気圧縮機修正速度Ncを基に、図4に示す特性の関数発生器を用いて空気圧縮機修正流量Gcを算出する。図4において、空気圧縮機修正速度(修正回転数)Ncが増加することによって、空気圧縮機修正流量Gcは増加する。但し、図示の関数は空気圧縮機の効率を示し、空気圧縮機の空気吸込断面積は一定の場合を示す。
【0054】
次に位置検出器19よりの入口案内翼開度信号を基に、図5に示す特性の関数発生器を使用し、空気圧縮機の空気吸込断面積の補正係数を算出する。すなわち、図4に示す特性の関数発生器で算出される空気圧縮機修正流量は入口案内翼の開度が全開状態での流量となるため、実際の運転状態での流量とするために、左記の入口案内翼開度による補正を行う必要がある。
【0055】
以上の演算をまとめると、図3の修正流量演算器33は図6に示す構成となる。
【0056】
また、以上の操作上の理論的根拠について説明すると、次のとおりである。体積重量Gは流量Qと比重量γとの積であり、
【数2】
Figure 0003730275
となる。ここで比重量γは温度の関数γ=γ(T)で、温度が高くなると比重量γは小さくなる。つまり、
【数3】
Figure 0003730275
の逆比例になる。
【0057】
したがって、大気温度が高くなると、比重量γは小さくなるから、仮に吸込流量Qが一定でも体積重量Gは、
【数4】
Figure 0003730275
になる。
【0058】
このため、高い大気温度の影響を受けてGは小さくなるから、小さくなったGにおいて回転数Nを修正する必要が生じ、Ncを上式の通り補正する必要がある。なお、設計上、大気温度は15℃とし、その温度のときの比重量γで、体積重量Gを定めている。
【0059】
図7はガスタービン圧縮機保護装置の参考例を示している。
【0060】
圧縮機1の入口に設けられた大気温度検出器36からの温度信号と可変案内翼2に設けられた可変案内翼位置検出器19からの可変案内翼開度信号がガスタービン圧縮機保護装置40内の関数発生器41に入力される。
【0061】
この関数発生器41は、大気温度と可変案内翼開度における圧縮機1の放出空気流量の関係式を持っており、大気温度が低い時に圧縮機1の放出空気流量を発生し、可変案内翼2の開度が高い程、その放出空気流量も大きくなるようになっている。この関数発生器41からの圧縮機放出空気流量は、放出空気流量調節弁22の弁開度設定と同等として扱うことができるため、関数発生器41の出力が放出空気流量調節弁22の開度を決定する。
【0062】
このガスタービン圧縮機保護装置40により圧縮機翼での空気流速が確保でき、サージングは発生せず安全な運転が可能となる。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明の通り、この発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置は、空気圧縮機が吸い込む大気の温度変化をファクターにして可変案内翼の翼開度信号を作り出し、また空気圧縮機からの圧縮空気圧に基づいてタービンの排ガス温度換算値を作り出し、さらにこの排ガス温度換算値にタービンの実排ガス温度を加えて演算し、この演算信号と上記翼開度信号とのうち、いずれか高値信号を選択して可変案内翼に翼開度修正信号を与える翼開度演算修正回路を設けているので、空気圧縮機は可変案内翼により大気の温度変化に対応して適正大気量を吸い込むことができる。このため空気圧縮機は、大気温度の変化があっても過不足のない大気の体積重量の確保の下、流速をほぼ一定にでき、サージングを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るガスタービンの可変案内翼制御装置の一実施例を示すブロック図。
【図2】 前記可変案内翼制御装置における圧縮機保護装置を示す図。
【図3】 圧縮機保護装置の参考例を示す図。
【図4】 圧縮機保護装置における関数発生器の修正機能の参考例を示す特性図。
【図5】 圧縮機保護装置における位置検出器の機能の参考例を示す特性図。
【図6】 圧縮機保護装置における修正流量演算器の機能の参考例を示す構成図。
【図7】 圧縮機保護装置の参考例を示す図。
【図8】 従来の代表的なガスタービンの略示図。
【図9】 従来のガスタービンの可変案内翼制御装置のブロック図。
【図10】 可変案内翼開度とガスタービン出力との関係を示すグラフ。
【図11】 可変案内翼開度と大気温度との関係を示すグラフ。
【図12】 翼にサージングが発生したことを示す空気の挙動を表わした図。
【符号の説明】
1 空気圧縮機
2 可変案内翼
2a 可変案内翼駆動部
3 翼
4 燃焼器
5 タービン
11 圧力検出器
12 第2関数発生器
13 減算部
14 排ガス温度検出器
15 演算部
16 高値選択回路
18 翼開度位置制御回路
19 検出器
20 翼開度演算修正回路
21 温度検出器
22 第1関数発生器
23 放出空気流量調節弁
30 ガスタービン圧縮機保護装置
31 回転数検出器
32 大気温度検出器
33 演算器
34 関数発生器
35 減算器
36 圧力検出器
37 除算器
38 調節計
40 ガスタービン圧縮機保護装置
41 関数発生器

Claims (1)

  1. 空気圧縮機からの圧縮空気圧信号を受けてタービンの排ガス温度換算値を作り出す関数発生器り出す関数発生器と、上記関数発生器の出力信号とタービンからの排ガス温度信号との偏差に基づいて翼開度信号を作り出す翼開度演算回路を備えるとともに、上記空気圧縮機の可変案内翼の実開度を検出する実翼開度位置検出器を備え、上記翼開度演算回路からの翼開度信号と上記実翼開度位置検出器からの出力信号とに基づいて上記可変案内翼の開度を修正せしめるガスタービンの可変案内翼制御装置において、上記空気圧縮機の入口側に温度検出器を設け、上記関数発生器とは別に、上記温度検出器からの信号を受けて可変案内翼の開度信号を作り出す第1関数発生器を設け、上記第1関数発生器からの出力信号と上記翼開度演算回路からの翼開度信号のうち、いずれか高値信号を選択して可変案内翼駆動部に可変案内翼の翼開度修正信号として与える高値選択回路翼開度修正信号を作り出す翼開度演算修正回路を設けてなり、この翼開度演算修整回路により作り出された翼開度修正信号と上記実翼開度位置検出器からの出力信号とに基づいて上記可変案内翼の開度を修正せしめることを特徴とするガスタービンの可変案内翼制御装置。
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