JP3730156B2 - 関係付け情報管理システム、関係付け情報管理用プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理システム、関係付け情報管理用プログラム、及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
情報化時代、IT革命などを経てパソコン、携帯情報端末(PDA)その他各種情報端末機器が様々な分野で飛躍的に普及している。それに伴い情報端末で処理し管理する情報は、人に関する情報、組織に関する情報、営業・顧客その他事業に関する情報、文書・文献に関する情報、各種管理に関する情報など非常に多岐に拡がっている。このように情報の種類が多くなるだけでなく、情報の量も多くなると、当然それら情報の間にもいろいろな関連がでてくる。それらの情報の関係を有効に活用するためには、情報を整理し情報の関係を管理することが必要不可欠となる。
【0003】
一般に情報の関係付けとしては、例えばあるジャンルやカテゴリーで、一定の規則にしたがって上位から下位へツリー構造に関係付けを行うことでなされている。また、家族の系図のようなものは、親から子供、さらにその子供、そして、それぞれの姻戚へと繋がっていくが、上位から下位への関係付けが基本であり、複雑に関係が錯綜することはない。
【0004】
しかし、情報の種類と量が多くなると、扱う情報によって、情報全体を整理するために、さらに、ジャンル、カテゴリーの異なる情報も含めた関係付けも管理の対象として必要となる。図16は関係図の例を示す図、図17は関係付けされた各種情報の例を示す図である。
【0005】
例えば図16に示すようにA〜Jの情報が矢印に示すように関係付けされるとすると、一般に関係付けは、情報の全てが実線のようなツリー構造にはならず、AとFとの関係は、AとBCDを介しても点線で示す関係があるというように、別の関係付けが存在する例はよくあることで、多数ある情報間ではそれらの関係が錯綜してくる。また、図17に示すように文献や、○○大学、○○建設、作成者、図面、○○文書、管理部署などがそれぞれ情報の単位とした場合、例えば○○文書に着目すると、これに対し、作成者、文献、図面、応用文書、保管場所、担当部署が関係付けられている。
【0006】
上記のようにジャンル、カテゴリーの異なる様々な情報の関係付けだけでなく、人に関する情報として、人脈を系統化しようとすると、一人の人に繋がっている人の数は数人から数百人になり、さらに、友達の友達が別の友達のまた友達というように、同じ人脈の系図に同一人物が重複して関係付けされ、非常に煩雑になる。
【0007】
このような関係付けを有する情報を一般の関係図として表すと非常に入り組んで複雑、煩雑になり、それを記録することや、まして全ての関係を記録することは非常に困難なことである。そこで、それぞれの目的に応じ限定して管理するようにしたり、例えば人脈では、重要なところだけが、人の記憶に頼って管理されている。これが現状である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、簡単な構成により様々な情報の関係付けの登録、管理を可能にし、関係の検索、抽出を簡便に行えるようにするものである。
【0009】
そのために本発明は、管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理システムであって、少なくとも、メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブル記憶手段と、検索条件としてたメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されとき、前記関係管理テーブル記憶手段から前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索する検索処理手段とを備え、前記検索処理手段により特定のメンバーから前記検索条件として入力された相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲で関係付けされたメンバーを検索することを特徴とするものである。
【0010】
前記各種情報は、前記識別情報と詳細情報からなるメンバーデータを格納するメンバー管理テーブル記憶手段で管理され、前記詳細情報は、メンバーを区分けする区分け情報を有し、前記区分け情報は、種別やランク、分類、業種を含み、前記詳細情報は、FAT情報、FAT内記録アドレス、ファイル種別、ディレクトリパス、ファイル名、選択範囲、オブジェクト、属性、または属性を持つ情報を含むものであること特徴とするものである。
【0011】
また、管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理システムであって、少なくとも、メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブル記憶手段と、前記識別情報に対応して各メンバーの各種情報を格納して管理するメンバー管理テーブル記憶手段と、検索条件の入力処理を行う入力処理手段と、前記入力処理手段より検索条件としてたメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されとき、前記関係管理テーブル記憶手段から前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索し、前記メンバー管理テーブル記憶手段から前記検索された各メンバーの各種情報を読み出す関係付け情報処理手段と、前記関係付け情報処理手段で読み出された前記各メンバーの各種情報の出力処理を行う出力処理手段とを備え、前記関係付け情報処理手段により特定のメンバーから前記検索条件として入力された相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲で関係付けされたメンバーを検索して各メンバーの各種情報を読み出し、前記出力処理手段により出力することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る関係付け情報管理システムの実施の形態を示す図、図2はメンバー管理テーブルの構成例を示す図、図3は関係管理テーブルの構成例を示す図、図4はマスタテーブルの構成例を示す図である。図中、1は入力処理部、2は出力処理部、3はデータ登録・更新処理部、4は検索処理部、5は編集処理部、6は関係管理テーブル、7はメンバー管理テーブル、8はマスタテーブルを示す。
【0013】
図1において、入力処理部1は、関係管理テーブル6、メンバー管理テーブル7、マスタテーブル8などの各データに対する設定、登録、更新、削除などを行う各種データの入力や、検索、編集、出力などの各種指示の入力を行うものである。出力処理部2は、各データに対する設定、登録、更新、削除などを行う各種データや、検索、編集、出力などの各種指示の入力画面、各種指示の入力に基づく処理結果に関する画面、情報の表示出力、印刷出力、ネットワークや通信回線を通して他の機器へのデータ転送、送出処理を行うものである。
【0014】
データ管理を行うデータ登録・更新処理部3は、入力処理部1からの入力に基づき各データに対する設定、登録、更新、削除などの各種処理を行うものであり、例えばメンバー詳細情報登録/更新、履歴情報登録/更新、関係入力などを行う。検索処理部4は、入力処理部1からの指示入力に基づき設定された検索条件に従って各データにアクセスしてメンバー情報の検索処理を行うものであり、例えばメンバー該当検索、メンバー履歴検索、メンバー関係検索などを行う。編集処理部5は、入力処理部1からの指示入力に基づき設定された出力条件に従って検索結果を出力するための編集処理を行うものであり、例えばメンバー紹介系図、前後n親等表示、繋がり検索表示などを行う。
【0015】
メンバー詳細情報登録/更新では、メンバーの情報を登録すると共に、更にイメージ画像表示機能により、それぞれメンバーに関係する画像を表示する。また、郵便番号入力後、郵便番号検索ボタンを押すことで、郵便番号から住所を引き当てる。履歴情報登録/更新では、対応履歴、売上履歴のような細かな情報を登録メンバー毎に登録し、更に、入力された内容は、メンバー履歴検索機能を使用することで履歴内容からメンバーを引き当てる。関係入力では、どちらからどちらへ繋がっているか、そしてそれらどういう関係なのかを登録する。関係区分では、親から見て、子のメンバーとどういう関係かを予め設定した内容から選択し、メンバー関係検索機能を使用して選択した関係区分から登録メンバーを検索する。関係詳細登録では、入力時にその繋がりに対する詳細情報を入力することでメンバー関係検索機能を使用して登録時に入力した詳細情報を利用して検索する。
【0016】
メンバー該当検索では、条件を与えて得られた結果を何度も条件を重ね合わせて目的のメンバー群に絞り込み、かつ(AND)検索では、前回の結果に今回の条件を与えてさらにデータを絞り込み、または(OR)検索では、前回の結果と今回の条件の結果のどちらか一方でも満たせば一致となる。検索により、通常は該当するメンバーをリストボックスに表示し、該当しないメンバーを選択(クリック)すると、条件で選ばれたメンバー以外のメンバーをリストボックスに表示する。メンバー履歴検索では、メンバー毎に入力された履歴を基にメンバーを検索する。例えば履歴を売買情報として使用する場合、先週1週間の内の○○を販売した人といった検索ができる。メンバー関係検索では、メンバー同士の関係を基に検索する。例えば営業マンの顧客開拓用に関係を使用した場合には、顧客毎の見込み率を登録することで、エリア別に営業戦略を立てることができる。
【0017】
メンバー紹介系図では、参照対象者を基に親方向へ2親等、子親等へ2親等表示をし、また、参照対象者を変更することで、全ての関係者を参照することができる。前後n親等表示では、参照対象者を基に、例えば親方向へ5親等と子方向へ5親等、合わせて10親等までの関係者を色分け表示し、画面の片側に親メンバー、子メンバーのリストを表示する。繋がり検索では、任意の2人を指定しそのメンバー間で繋がりがあるかを検索する。
【0018】
関係管理テーブル6は、識別情報により個別の各種情報について1対1で関係付けを行うテーブルである。本発明において、識別情報は、識別子、識別番号、識別コード、ID、ID番号、CIFのほか、OSが管理するファイルアロケーションテーブル(以下、FATという)情報、固体識別可能な属性情報などを含むものである。また、その関係付けに関しては、相互の関係する方向、例えば図3に示すように親→子、主→従、上→下或いはその逆の方向の対応で、さらに必要に応じてその関係度合いが分かる関係区分などの情報を付加したものである。関係区分としては、例えば人に関する場合、一般的には上司、部下、友人、紹介、反目、学校名簿との関係には出身(OB)、人でないものとの関係には所有、会社関係には下請け、提携、取引先、人事評定に使う関係には直属、同僚、所属、金融機関が保証の連鎖関係を管理する際に使う関係には保証人、連帯保証人、所属建物、所属土地、文書・文献・図面との関係には作成者、著作者、紹介者、推薦者など、それぞれの関係に応じて設定される。このような関係管理テーブルは、その使用目的など必要に応じて複数使用される。
【0019】
メンバー管理テーブル7は、各識別情報に対応して各メンバーの情報そのもの、あるいはその情報を取得できる関係情報、例えばFAT情報、FAT内記録アドレス、ファイル種別、位置情報、オブジェクト、属性、属性情報などを含む情報を格納したものである。メンバーは、例えば人、文書・文献・図面、企業・本支店・支社・出張所・部署、場所・施設・機関、商品・機械・設備などのような人や物、施設、機関、組織、データ、ファイルを含む有形、無形の各種管理単位であってあらゆるジャンル、カテゴリーを含む。管理するメンバーデータは、メンバー固有の識別情報と、メンバーに応じて各種別のメンバーの区分け情報やフォルダなどの位置情報や、物理アドレス番号で表される関係情報、メンバー固有の詳細情報などを登録し、メンバー情報で直接、またはメンバー情報を取得するための情報で間接に管理する。例えば図2に示すように各メンバー毎の区分けする区分け情報は、それぞれのメンバー種別、ランク、分類、業種などの情報であり、メンバー固有の詳細情報は、摘要、履歴などの情報である。日付は、登録・更新の日付である。
【0020】
区分け情報のメンバー種別、ランク、分類、業種などは、検索を行うため、編集出力するための条件であり、その指定の有無によって検索、編集出力の対象に含めるか除外するかなどを判断する。摘要の情報は、例えば人であれば氏名をメンバー名として、性別、生年月日、住所、電話、ファックス、メールアドレス勤務先・所属・役職・入社年月日、所属グループ、趣味、経歴・略歴、写真など、また、文書・文献・図面であればその名称をメンバー名として、文献分類、作成日・発行日、作成者・発行者・著者、内容の要約、推薦文・紹介文などを含む任意の情報である。履歴の情報は、メンバーの略歴や更新履歴などを含む情報である。
【0021】
マスタテーブル8は、例えばメンバー管理テーブル7にそれぞれのメンバー情報に応じて最低限必要な情報の登録がなされるようにするために登録区分を設定したり、検索や編集出力の条件として指定する際に必要な各種情報の定義テーブルなどを有するものである。例えば図4に示すような種別テーブルやランクテーブル、分類テーブル、業種テーブル、関係区分テーブルなどがそれらである。
【0022】
種別テーブルは、例えば図4(A)に示すようにどのようなメンバーかを識別する種別の情報、人、会社、文書、……などを定義するものである。ランクテーブルは、例えば図4(B)に示すようなランクと優先順位を定義するものであり、一般的なランクとしては最重要、重要、顧客Aランク、顧客Bランク、顧客Cランクなどのランクに高、中、低などの優先順位を定義し、特殊なランクとしては交渉中、再度交渉可、面識なしなど、メンバー種別が人でないものでは動産・不動産など、名寄せを処理したメンバーに使う目的のものとしては本人、名寄せ済みなどのランクに高、中、低などの優先順位を定義する。
【0023】
分類テーブルは、例えば図4(C)に示すように地域、人事評定や社内評定に使う部課、商品、グループなどを大分類、中分類、小分類に属する項目として定義する。業種テーブルは、例えば図4(D)に示すように製造業、情報サービス業、自治体、建築・建設業、保険・金融業、農林漁業、自営業など各業種を定義するものである。
【0024】
関係区分テーブルは、例えば図4(E)に示す関係区分とそれぞれの優先順位を定義するものであり、種別が人の一般的な区分としては上司、部下、友人、紹介、反目など、親を学校名等にする場合の区分としては出身(OB)、子を人でないものを対象とする場合の区分としては所有、会社と会社の間の関係を結ぶ場合の区分としては下請け、提携、取引先など、人事評定に使う場合の区分としては直属、同僚、所属などがある。
【0025】
関係区分は、登録されたメンバー同士をつなぐ「手」の役目を果たし、2つのデータ(メンバー)の係わりを表すコードで定義される。人と人、人と物、物と物とを関係付ける際に、どういう関係で結ばれているのかを指定するためのものであり、関係にも深い繋がりからちょっとした繋がり、例えば人と人の場合には顔見知り程度まで、関係の度合いに差がある。関係区分は、このことを考慮して優先順位をつけているのであり、より重要でより密接な関係を上位に表示させるなどのことができるようにしている。
【0026】
次に、本発明に係る関係付け情報管理システムの関係付け検索処理について説明する。図5は本発明に係る関係付け情報管理システムの関係付け検索処理の流れの例を説明するための図、図6は検索条件及び出力条件の例を説明するための図である。
【0027】
本発明に係る関係付け情報管理システムの関係付け検索処理は、例えば図5に示すように検索条件の設定(ステップS11)、出力条件の設定(ステップS12)を行う。ここでは、検索条件として、検索を開始するメンバーに対して、例えば図6(A)に示すようにどのようなメンバー種別を対象にするか、どのような分類、ランク、業種を対象にするか、さらには検索範囲、例えば何段まで、何親等までかを対象にするかを設定する。また、出力条件として、編集出力する範囲や条件を、例えば図6(B)に示すように親、子をどこまで出力するか、その際の出力色をどの色にするか、関係も併せて出力するか、親・子の方向を矢印で出力するか、親・子を左右方向に分けて出力するか、親・子を表形式で出力するか、ツリー構造で出力するか、など出力するモードやパターンをどのようなものにするかを設定する。
【0028】
次に、検索条件に従い親から子の検索を行って(ステップS13)、検索された子及びその関係をメモリに保持する(ステップS14)。同様に子から親の検索を行って(ステップS15)、検索された親及びその関係をメモリに保持する(ステップS16)。さらに出力条件を基に次段の検索も対象になるか否かを判定し(ステップS17)、次段の検索が必要な場合には、ステップS13〜S16で検索、保持された最終段のメンバーを検索キーとした後(ステップS18)、それら検索、保持されているメンバーと重複する場合には検索キーを削除して(ステップS19)、ステップS13に戻り同様の処理を繰り返し実行する。
【0029】
ステップS17で、検索が終了したと判断された場合には、設定された出力条件に従って検索結果の編集を行い(ステップS20)、その編集した検索結果を出力する(ステップS21)。
【0030】
次に、メンバーデータに登録される詳細情報について具体的に例示し説明する。摘要の情報は、項目名を限定せず、用途に応じて変更可能なものであり、例えば一般的な摘要項目においては、記録台帳番号、初回取引日、事業内容、取引内容覚書など、保険の外交営業に使用する場合においては、証券番号、入保月日、家族構成,病歴など、人事評定に使用する場合においては、社員番号、入社年月日、家族構成、特筆事項、総合評価など、金融機関が保証の繋がりを管理する場合においては、口座種別・番号、契約日、家族構成、保証債務の有無、資産など、営業に使用する場合においては、会員番号、初回訪問日、特徴、趣味・嗜好などの情報が登録される。
【0031】
履歴の情報は、時系列の対応記録を入力できるようにするものであり、例えば一般的な項目においては、日付、打ち合わせ内容、数値目標、達成度、次期繰延べなど、営業に使用する場合においては、購入日、購入品名、数量、購入金額、ポイント数など、保険に使用する場合においては、保険額変更月日、保険名称・内容、入金回数、基本金額、合計金額など、人事に使用する場合においては、年月日、業務名、金額、自己評価、内部評価など、金融機関が使用する場合には、貸付日、担保、貸付金額、毎月返済予定額、残高などの情報が登録される。
【0032】
関係入力の画面で繋がれるメンバー相互の関係を付加情報として関係摘要項目を入力する場合には、項目を用途に応じて設定する。例えば一般的に使用する場合には、出来事、親の注意点、子の注意点、紹介日、共通の記念日、備考日付、親→子信頼度、子→親信頼度、親密度、評価(親→子)、評価(親←子)など、取引関係に使用する場合には、受注、発注、下請、紹介日、取引日(初回)、取引日(最終)、持株、発注ウエイト、受注ウエイト、関係の変遷、取引内容など、保険に使用する場合には、共通の趣味、特技、健康状態、最新遭遇月日、初見月日、結婚記念日、親密度、知合年数、敵意、備考など、人事に使用する場合には、年度、配属部署、配属年月日、評価年月日、移動年月日、能力、協調性、頑張り、評価(親→子)、評価(親←子)など、金融機関で使用する場合には、保証内容、抵当権順位(物)、メモ、保証更新日、初回支払日、最終支払日、保証金額、保証限度額、路線価(物)、詳しい関係などが登録される。
【0033】
本発明に係る関係付け情報管理システムの拡張した実施の形態についてさらに説明する。図7はシンクロ方式を利用する場合について説明するための図、図8は親選択集団と子選択集団を使った並列の関係付けの例を説明するための図、図9はカテゴリーの一致による並列の関係付けの例を説明するための図、図10はLL方式のデータベース間インポートの例を説明するための図である。
【0034】
既に構築、運営されている他のデータベースに本発明の関係付け情報管理機能を持たせるシンクロ方式について説明する。既存のデータベースに関係管理機能を付加するには、それを運営するソフトウエアそのものをはじめから作りなおす方法とデータ受渡しインターフェースを持つ関係管理ソフトウエアを連結させる方法とがある。シンクロ方式は、その後者を指す。このシンクロ方式では、既存のデータベース構造の、ソフトウエアを全く改造することなく、図7に示すようにそのデータベースが持つデータ固有のID番号を関係管理テーブルに記録する。つまり、1つのデータベースに異なったソフトウエアが複数付いていることになる。しかし、データベース自体は既存ソフト用に設計されている場合が多いので、既存ソフトからの情報を受け取るインターフェース部分を関係管理ソフト側で持つ。それにより、関係管理ソフト側では、基本的なデータ表示部分を開発することなく、既存ソフトのデータ参照部分を利用できる。関係管理ソフト側では、既に登録されているデータ同士の関係付けをし、系図表示などの関係管理機能部分を受け持つ。関係管理ソフト内に既存ソフトの機能を全て取り込み(外部ソフト実行機能による)、外見的には既存システムに関係管理部分が追加されたようにすることも可能である。
【0035】
シンクロ方式を利用するためには、既存ソフトでの追加・修正・削除によるIDの変更を関係管理ソフト側で監視する必要があり、既存ソフトがIDの変更を許容している場合には、そのID番号振りなおしに関係管理ソフト側が対応するか、既存データに不変的なIDを付加する必要がある。シンクロ方式を応用することにより、稼働中のデータベースシステムにとって変わる新しいシステムを導入することなく、省コストで関係管理機能を持ったシステムへと移行させることができる。
【0036】
次に、自動関係付けについて説明する。与えられた条件に一致するもの、カテゴリー、選択したものなど、メンバー管理テーブルに登録された任意の1または複数のデータと、異なる1または複数のデータの関係付けの処理を行うようにしてもよい。この場合、直列の関係付けとして、任意の指定により選択された複数のデータを順に直列につなぐ関係付けが、ユーザ指定により予め並び替えされた順に、あるいは1つずつ順に行われる。
【0037】
また、並列関係付けとして、親選択集団と子選択集団に、それぞれ全てのデータの中から条件指定によって抽出されたデータ、データが個別に持つカテゴリーで抽出されたデータ、任意に選択されたデータ、または全てのデータが表示され、親子の指定により関係付けを行い関係管理テーブルを作成する。
【0038】
この場合、例えば図8(A)に示すように親選択集団と子選択集団に1つずつメンバーがあったとき、それぞれを直接親と子として1対1の関係付けを行う。また、親選択集団に1つと子選択集団に複数があったとき、1つの親をそれぞれの子と1対1の繰り返しで子の件数分、1対多の関係付けを行い、親選択集団に複数と子選択集団に1つがあったとき、1つの子をそれぞれの親と1対1の繰り返しで親の件数分、多対1の関係付けを行う。
【0039】
また、親選択集団と子選択集団にそれぞれ複数あったとき、1対多の関係付けを親の件数分、あるいは多対1の関係付けを子の件数分行ったり、図8(B)に示すように親と子の間に新規または既存のデータαを指定し、全ての親指定データはαの親、全ての子指定データはαの子として関係テーブルに保存する多対多の関係付けを行う。それぞれ関係付けは、関係付けボタンなどの一括処理起動や、ドラックアンドドロップなどで行う。
【0040】
また、カテゴリーの一致による並列の関係付けとして、図9に示すようにメンバー管理テーブルのデータ1件1件にカテゴリー登録枠を複数個設け、馬、木、りんご、花、山などそこに登録されたカテゴリーに一致するデータを選びだして新規または既存のデータに関係付けする。例えば同じグループなど同じ属性、同じ言葉を含むデータについて同様に適用できる。
【0041】
データベース間でのインポートについて説明する。本発明の関係付け情報管理システムを、例えばプロフェッショナル版、スタンダード版、パーソナル版のように複数のグレードに分けると、これらを利用して、例えば図10に示すように管理者と1人または複数の部員とでLL方式のような疑似ネットワークを組むことができる。ここで、プロフェッショナル版は、データ登録制限なし、履歴情報入力・検索可、関係詳細情報入力・検索可、複数データベース可、スタンダード版は、データ登録制限なし、履歴情報入力・検索可、パーソナル版は、数百件までの登録制限とし、共通のデータベースを利用するものとする。そして、プロフェッショナル版は、データベースを複数保有し、切り換えながら利用することができる。データベースは、同一フォルダ内でなければ、LAN上の他のパソコンのどこにあっても操作対象とすることができる。
【0042】
管理者は、プロフェッショナル版を利用することにより、自分のデータベースのほか、部員のデータベースを参照・更新可能になり、部員は、スタンダード版を利用することにより、自分のデータベースしか操作できなくなる。万が一、他の人のデータを無断コピーしてもデータベース毎に4ランクのIDとパスワードを設けることにより、内部に入ることをできなくする。プロフェッショナル版は、スタンダード版では見ることのできない関係詳細情報の部分の参照・更新ができるので、部員のデータベースに本人の管理外での書き込みが可能となる。
【0043】
また、任意に指定されたデータからn親等までの範囲で関係付けされたデータをインポートの対象とし、取り込み側のデータ識別コードと重複しないコードを振り直してインポートする。インポートの際、取り込み側と、移植側に同一データが存在した場合には、更に「本人」(同一データであるという関係区分)で関係付けを行う。同一かどうかの判定が曖昧な場合にはユーザにメッセージするか別データと判断するかを選択させる。
【0044】
次に、ファイル管理ソフトでの運用について説明する。図11は関係を繋ぐ媒体について説明するための図、図12はエクスプローラ等のファイル管理ソフトにおける関係付けについて説明するための図、図13は多種類データのファイル内の部分的な関係付けについて説明するための図、図14はその他のファイル等の関係付けについて説明するための図、図15は複数の管理テーブルを設けて関係付けする場合について説明するための図である。
【0045】
ファイル管理ソフト(エクスプローラ等)の現状を見ると、ファイル管理ソフトは、全体を1つの大きな収納庫と考え、フォルダという分類可能なコンテナボックスにファイルを分けていれるだけでファイル関係を探すことはできない。しかし、ファイルを管理している上で、ファイル同士の繋がりが分かった方が整理しやすいというのは万人の望むところである。
【0046】
例えばワードで作成された文書Aがあり、それを修正した文書A′があった場合、2つの文書に関係があるというのはファイル名か、同一フォルダに保存されているか、プロパティに関係があることを記録する他はない。もし、プロパティで識別するならば、A''、A''' 、A''''などが作成された場合、後から作成された文書が前に作成された文書と関わりがあることを、それまで作成された全ての文書のプロパティに記入していかなければならない。
【0047】
A''''を作成した時、A''' のプロパティしか変更しなければ、ひとつずつ遡ってプロパティをみていかなければ、AとA''''に関係があることが分からない。同様に、異なるファイル形式(文書、表計算、画像、CAD等)に関係があることは、カテゴリーで分けると作成者でまとめられない。ファイル種別でわけると、業務での統一ができないなどの不便が生じる。
【0048】
そこで、ファイル管理ソフトに本発明の関係付け情報管理機能が加われば、格納してある場所はカテゴリー別や作成者別など分かりやすいフォルダに整理しておき、それに関する各種ファイルの関係図を表示することによって、変更の履歴や、業務プロジェクトでの括りができるようになる。
【0049】
ファイル管理ソフト内に、自動関係付け機能、親子孫のような系図表示、前後5親等のようなツリー系図表示、繋がり検索のような一定の親等間のルート探索機能、関係入力画面などの機能を備える。関係付けは、関係入力画面等を利用しても、ドラッグアンドドロップでもできる。エクスプローラ上で関係付けされたファイルがコピーされた場合、関係付け全てをコピーするわけではなく、元ファイルと複製という関係付けでつなぎを作る。ファイルが隠しファイルであった場合には、隠しファイルを見せない設定の時には関係付けもされないような表示にする。関係付けは、ファイル名ではなく、ファイルを識別情報とし、フォルダなどの位置情報や物理アドレス番号などを利用することもできる。
【0050】
関係をつなぐ媒体について説明する。関係をつなぐという本発明の関係付け情報管理機能の思考に媒体も含めると、音声情報、時間情報、位置情報などを含め、その一部を取り出しても独立したオブジェクトとして特定できる属性または属性を持つ情報を対象とし、データベース等の配列に入れる。例えば図11に示すように表計算ソフト(A)の任意のシートや選択されたセル、ファイル管理ソフト(B)のファイル全体、CAD図面(C)の図面内の任意のオブジェクト、画像(D)の画像全体または任意の選択された部分に関して、配列の背番号もしくはアドレスなど、それぞれを特定できるキーを識別子として用い、メンバー管理テーブル(F)に関係情報を格納し、関係管理テーブル(E)で関係付けを行うことにより、エクスプローラに限らず新規または既存のアプリケーション内で利用可能とする。
【0051】
エクスプローラ等のファイル管理ソフトにおける関係付けについて説明する。エクスプローラ等において、表示されるフォルダとファイル名は、OSが管理するファイルアロケーションテーブル(以下、FATという)などのディレクトリパスに記憶している。このようなエクスプローラ等に本発明の関係付け情報管理機能を持たせるためには、メンバー管理テーブルをFAT以外に持つ方法▲1▼、FAT自体をメンバー管理テーブルとして利用する方法▲2▼、関係管理テーブルがIDを管理する考え方ではなくFAT情報そのものを持って関係管理をする方法▲3▼を利用することができる。
【0052】
メンバー管理テーブルをFAT以外に持つ▲1▼の方法では、図12(A)に示すようにメンバー管理テーブルでIDと、FATに記録されているファイル情報をそのままコピーして利用するか、FAT内の物理的な記録位置アドレスなどの情報を利用する。また、▲2▼の方法には、図12(B)に示すようにOS設計の段階でFATそのものの形状を変更してIDを持つようにする場合と、FAT内の物理的な記録位置アドレスなどの情報を関係管理テーブルに直接入れて関係付けをするか、FAT情報そのものを関係管理テーブルに格納して関係付けする場合などがある。そして、▲3▼の方法では、FAT情報それ自体が1件1件を識別できる内容になっているので、図12(C)に示すように特別にIDをつけなくてもそのまま関係管理テーブルに記録することによって関係管理ができる。この方法では、関係管理テーブルにFAT情報またはFAT内の物理的な記録位置アドレスを格納するので、ファイルやフォルダの変更時に関係管理テーブルの同時変更が必要になる。
【0053】
関係をつなぐ対象は、ファイルやフォルダを問わず、ネットワーク上であってもファイル管理ソフト上で処理可能なものであれば実施が可能である。エクスプローラと同様の機能を持つ個別アプリケーションに付属しているエクスプローラライクのものは、FATの代わりに独自のエリアにファイル情報を持っているが、機能としては同じである。
【0054】
具体的な実行例を説明すると次のようになる。まず、画面のどこかに関係付け対象とすべきファイル等を指定するエリアを設け、入力またはドラッグアンドドロップ等で関係付けをする対象を入れる。各指定領域にはリストボックスのように、1つまたは複数の指定ができ、先に図8で説明したように1対1、1対多、多対1、多対多の関係付けができる。そこで、任意のファイル等を選択し、例えば系図表示ボタンまたは右クリックからのメニューに系図表示を選択して関係を表示させる画面へ移行させる。さらに、2つ以上のファイル等の関係を追跡する繋がり検索画面や前後n浸透全ての関係表示のできる画面を持ち、任意の画面から進むことができる。関係付けされているファイルやフォルダ等がコピーされた時は、関係もコピー元と同様に継承されるか、コピー元とコピー先のみの関係付けかを選択することができる。
【0055】
多種類データのファイル内の部分的な関係付けについて説明する。多種類データの部分的な関係付けは、ファイル名やフォルダ名の関係付けのみだったファイル管理ソフトの場合と違い、関係するアプリケーションとそれにより作成されるデータファイルに関係情報や関係情報処理機能を持たせなければならない。これは、関係の管理をエクスプローラのようなOS側の管理ソフトに任せる場合やそれぞれのアプリケーションの内部だけでデータの関係付けをする場合においても同様である。
【0056】
例えば画像処理ソフトとそれにより作成された画像ファイルを例に説明する。一般にアプリケーションで作成されたファイルの持つ情報は、画像情報のほかに、形状・オブジェクト、カラー・彩度・明度・アルファチャネル・レイヤ情報・変更履歴のような属性情報を持つファイル形式(フォトショップのPSD等)から、画像情報のみを持つ形式(BMP等)といったように、利用環境によって様々である。そのファイル形式と、使用するアプリケーションによって、ファイル内に保有できる属性は、情報量が違っている。画像内で範囲切り出しされたものを、クリップボードを経由してコピー・ペーストするという場合には、コピーされた瞬間のデータのみを対象とすればよいので、その際の属性は引き継いでも、ファイル情報などは継承しなくてもよい。しかし、関係を結び、継続的な関係を維持していくには、内容の変更や関係範囲の変更・移動に対応しなければならない。従って、ファイル自体に、関係付けされた部分がどの範囲のどういう属性情報だったかを記憶しておく必要があり、画像処理ソフトでは、ファイルに保存された関係情報を表示し、変更を監視する機能が必要になる。ここでメンバー管理テーブルを用いることにより、基本的なデータを保存するのではなく、関係付けをすべき選択範囲が存在する場所やデータの特性などが記録され、データの本体はオリジナルファイルの中に存在する。勿論、データ自体をオリジナルファイルからコピーしてメンバー管理テーブルに記録することも可能である。
【0057】
即ち、図13に示すようにファイルに関係指定範囲情報を持ち、メンバー管理テーブルと関係管理テーブルを使うほか、メンバー管理テーブルは使わず、関係管理テーブルのみで関係管理をする場合、ファイルには持たず、メンバー管理テーブルまたは関係管理テーブルで情報管理をする場合などそれぞれの組み合わせに応じた利用環境がある。
【0058】
次に、関係レイヤを設けた場合の例を説明する。画像データに重ねて透明の関係指定範囲を表示する関係レイヤを設ける。画像処理ソフト内で関係付けする範囲を指定し、その範囲を関係レイヤに表示する。指定された範囲の持つ属性には、選択された形状・オブジェクトのほか、カラー・彩度・明度・アルファチャネル・レイヤ情報・変更履歴などアプリケーションによって保有できる情報量が違うので、ここでは選択範囲とその他の属性として説明する。画像処理ソフトに関係情報設定ボタン等を設け、それがオンの状態で範囲を選択すると、メンバー管理テーブルにID、ファイル種別、ディレクトリパス、ファイル名、選択範囲、その他の属性などを書き込む。同時に、選択範囲をメンバー管理テーブル書き込みのときに取得したIDを指定範囲の識別名として画像ファイル内に選択範囲情報と共に記録する。メンバー管理テーブルに書き込まれた個別情報は、関係入力ボタンまたは右クリックのメニューなどによってOSのファイル管理ソフトの関係入力の画面で、その他の情報と関係付けをし、その関係を関係管理テーブルに書き込み。画像データの関係指定範囲に含まれる部分に修正が加えられた場合には、画像処理ソフトの監視機能によって関係指定範囲の変更をするかどうかを訪ねてくることにより、変更があれば、その情報を記録している画像ファイルやメンバー管理テーブルの変更も行われる。
【0059】
メンバー管理テーブルを用いない場合には、直接、関係管理テーブルにファイル種別、ディレクトリパス、ファイル名、選択範囲、その他の属性などを書き込んで関係付けをしてもよい。しかし、同じファイルを同じ指定範囲、同じ続低で違う関係付けをするための独自のメンバーを考えるならば、IDを含め、メンバー固有の識別可能な形式にして保存しなければならない。
【0060】
画像ファイルに関係情報を記録しない場合には、それらの全ての情報をメンバー管理テーブルまたは関係管理テーブルに記録し、画像処理ソフトは、関係レイヤなどに表示するための情報を画像ファイルからではなく、それらの外部テーブルから受け取る。OSや統一管理ソフトで管理せず、アプリケーションで単独に管理せず、画像アプリケーション内で単独管理する場合には、アプリケーション独自の関係管理テーブルとメンバー管理テーブルを持ち、関係入力や系図表示等の機能は画像処理ソフト内に装備することになる。
【0061】
以上は画像についてであるが、ワープロソフトと文書ファイル、表計算ソフトとブックファイル、CADソフトと図面データ、音源ソフトと音源データなど、同様の組み合わせで記録と監視機能が必要になる。図14に示すようにメンバー管理テーブルを利用する場合には、ID、ファイル種別、ディレクトリパス、ファイル名、選択範囲、その他の属性、例えば表計算であれば、シート、セル、書式情報など、CADであればレイヤ、線種、色、形状など、文書であれば、ページ、書式情報など、音源であれば、時間、波長、音域情報などを記録する。メンバー管理テーブルを迂回せず直接関係管理テーブルに書き込む場合には、関係管理テーブルに、ファイル種別、ディレクトリパス、ファイル名、選択範囲、その他の属性などを記録する。それらは、データ同士が識別可能な形であればよいので、パソコン内部の絶対アドレスなどといった、関係をつなぐためのビット単位のメンバー同士の関係まで表すことのできる表現を用いても応用できる。それぞれの入力、表示手段は、画面、印刷媒体のほかに、Web、ASP、PDAなどの外部通信手段を利用したものでもよい。基本的には、関係管理テーブルで親子関係を繋いだデータ同士を系図型に表示し、いもづる式に辿っていくことができる機能は、各ソフトウエアのデータ側でもコンピュータのOS側でも持つことができる。その他、任意のデータ間の関係を追跡し表示する繋がり検索機能を持つこともできる。
【0062】
複数の管理テーブルを設けて関係付けする場合について説明する。関係付けの対象は、登録されたメンバー同士であるが、履歴情報同士の関係を持ちたいときや、履歴と関係情報や、画像と他メンバーの摘要項目などを関係付けたい場合など、1つのメンバー管理テーブルや関係管理テーブルでは表すことができない。これに対応するため、図15に示すようにメンバー管理テーブルや関係管理テーブルは、1つのシステム内に1つではなく、複数存在することもできる。N番目のメンバー管理テーブルは基本となるメンバー管理テーブルのどの識別情報(CIF)のどの情報のどの部分に関するものかという属性まで含んだ形で記録され、N番目の関係管理テーブルには、部分関係入力用の画面によって関係付けられた親子関係が記録され、部分関係表示用の系図に表示される。こうすることにより、頭だけの関係しか見ることのできなかった関係系図のほかに、それぞれの部位の繋がりまで見ることができるようになる。
【0063】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、メンバーデータの詳細情報として、摘要の情報と履歴の情報を説明したが、その他、写真や添付ファイルなど様々な情報を付加してもよいし、同じメンバーに関して、識別コードで区分け情報と固有の詳細情報で登録してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理システムであって、少なくとも、メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して識別情報間の関係を管理する関係管理テーブルと、指定された情報と範囲で関係管理テーブルの相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報よりメンバーの各種情報の検索処理を行う検索処理手段とを備えたので、あらゆるジャンルのメンバーの各種情報を識別情報間で相互、個別に様々な視点から関係付けて管理することができ、例えばデータ間の関係を親(主、上)と子(従、下)で表し、世代ではなく、親等で管理することにより関係の追跡と表示を簡易にすることもできる。しかも、登録されたデータ同士を関係付けすることにより、関係が続く限り引き当てることができ、2者の関係ルートを追跡したり、それらの関係を系図に表現することができる。重複データも名寄せ処理することなく、同一データという関係で結べば、双方参照でき、旧姓、新姓データも関係付けにより両立させることができる。
【0065】
また、人と人だけでなく、人と物、物と物との関係付けを行い、物品のデータと人のデータを混在させて管理できるようにすることにより、例えば官庁等と取引のある会社で、また後に流用する可能性のある重要な書類を作成した場合、その文書を作成した人間や、その文書管轄の課等に関係付けを行っておくことができ、次に使用する際に記憶を辿らずに済む。
【0066】
さらに、文書を作成する際に参考にした本や地図資料等がどこの課のどの支所のものだったかなども、その課や支所などに関係付けをしておくことにより、その「課」、「本」、「資料」、「文書」のどれか1つだけでも手掛かりがあれば、詳しく覚えていない場合でも、関係をいもづる式に辿って必要な情報に辿りつくことができる。勿論、文書だけでなく、顧客と買い上げた車などの商品と結び付けておくこともでき、土地をデータとして入力しておき、所有者の変遷を辿ることもできる。曖昧なデータや不確実なデータも、ニュースソースに関係付けしておくことで行方不明データにはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る関係付け情報管理システムの実施の形態を示す図である。
【図2】 メンバー管理テーブルの構成例を示す図である。
【図3】 関係管理テーブルの構成例を示す図である。
【図4】 マスタテーブルの構成例を示す図である。
【図5】 本発明に係る関係付け情報管理システムの関係付け検索処理の流れの例を説明するための図である。
【図6】 検索条件及び出力条件の例を説明するための図である。
【図7】 シンクロ方式を利用する場合について説明するための図である。
【図8】 親選択集団と子選択集団を使った並列の関係付けの例を説明するための図である。
【図9】 カテゴリーの一致による並列の関係付けの例を説明するための図である。
【図10】 LL方式のデータベース間インポートの例を説明するための図である。
【図11】 関係を繋ぐ媒体について説明するための図である。
【図12】 エクスプローラ等のファイル管理ソフトにおける関係付けについて説明するための図である。
【図13】 多種類データのファイル内の部分的な関係付けについて説明するための図である。
【図14】 その他のファイル等の関係付けについて説明するための図である。
【図15】 複数の管理テーブルを設けて関係付けする場合について説明するための図である。
【図16】 関係図の例を示す図である。
【図17】 関係付けされた各種情報の例を示す図である。
1…入力処理部、2…出力処理部、3…データ登録・更新処理部、4…検索処理部、5…編集処理部、6…関係管理テーブル、7…メンバー管理テーブル、8…マスタテーブル
Claims (10)
- 管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理システムであって、少なくとも、
メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブル記憶手段と、
検索条件としてメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されたとき、前記関係管理テーブル記憶手段から前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索する検索処理手段と
を備え、前記検索処理手段により特定のメンバーから前記検索条件として入力された相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲で関係付けされたメンバーを検索することを特徴とする関係付け情報管理システム。 - 前記各種情報は、前記識別情報と詳細情報からなるメンバーデータを格納するメンバー管理テーブル記憶手段で管理されていることを特徴とする請求項1記載の関係付け情報管理システム。
- 前記詳細情報は、メンバーを区分けする区分け情報を有することを特徴とする請求項2記載の関係付け情報管理システム。
- 前記区分け情報は、種別やランク、分類、業種を含むことを特徴とする請求項3記載の関係付け情報管理システム。
- 前記詳細情報は、FAT情報、FAT内記録アドレス、ファイル種別、ディレクトリパス、ファイル名、選択範囲、オブジェクト、属性、または属性を持つ情報を含むものであること特徴とする請求項2記載の関係付け情報管理システム。
- 管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理システムであって、少なくとも、
メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブル記憶手段と、
前記識別情報に対応して各メンバーの各種情報を格納して管理するメンバー管理テーブル記憶手段と、
検索条件の入力処理を行う入力処理手段と、
前記入力処理手段より検索条件としてメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されたとき、前記関係管理テーブル記憶手段から前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索し、前記メンバー管理テーブル記憶手段から前記検索された各メンバーの各種情報を読み出す関係付け情報処理手段と、
前記関係付け情報処理手段で読み出された前記各メンバーの各種情報の出力処理を行う出力処理手段と
を備え、前記関係付け情報処理手段により特定のメンバーから前記検索条件として入力された相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲で関係付けされたメンバーを検索して各メンバーの各種情報を読み出し、前記出力処理手段により出力することを特徴とする関係付け情報管理システム。 - 管理単位とするメンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブル記憶手段により前記メンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理用プログラムであって、検索条件としてメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されたとき、前記関係管理テーブル記憶手段から前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメン バーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索する機能をコンピュータに実現させるための関係付け情報管理用プログラム。
- 管理単位とするメンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブル記憶手段により前記メンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理用プログラムであって、入力された選択条件に従い1または複数の前記識別情報を選択する機能と、該選択された1または複数の前記識別情報を関係付け前記相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を前記関係管理テーブル記憶手段に格納する機能と、検索条件としてメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されたとき、前記関係管理テーブル記憶手段から前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索する機能をコンピュータに実現させるための関係付け情報管理用プログラム。
- 管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理用記録媒体であって、少なくとも、
メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブルと、
検索条件としてメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されたとき、前記関係管理テーブルから前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索する機能をコンピュータに実現させるための検索処理プログラムと
を記録したこと特徴とするコンピュータで読み取り可能な関係付け情報管理用記録媒体。 - 管理単位とするメンバーの各種情報を関係付けて管理する関係付け情報管理用記録媒体であって、少なくとも、
メンバー固有の識別情報間で個別に相互の関係と関係する方向の情報及び関係の度合いを含む関係区分の情報を格納して前記識別情報間の関係を管理する関係管理テーブルと、
前記識別情報に対応して各メンバーの各種情報を格納して管理するメンバー管理テーブルと、
検索条件の入力処理を行う機能をコンピュータに実現させるための入力処理プログラムと、
前記入力処理プログラムより検索条件としてメンバー及び相互の関係と関係の度合い及び関係する方向の範囲が入力されたとき、前記関係管理テーブルから前記入力されたメンバーに対し前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを検索し、さらに前記検索されたメンバーから前記入力された相互の関係と関係の度合いを有するメンバーを繰り返し前記入力された関係する方向の範囲まで検索し、前記メンバー管理テーブルから前記検索された各メンバーの各種情報を読み出す機能をコンピュータに実現させるための関係付け情報処理プログラムと、
前記関係付け情報処理プログラムで読み出された前記各メンバーの各種情報の出力処理を行う機能をコンピュータに実現させるための出力処理プログラムと
を記録したこと特徴とするコンピュータで読み取り可能な関係付け情報管理用記録媒体。
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