JP3729181B2 - 測定方法及び測定信号出力回路並びに測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定方法及び測定信号出力回路並びに測定装置に係り、特に測定センサとなる圧電振動片への微量な質量の吸着による周波数変化を検出するのに好適な測定方法及び測定信号出力回路並びに測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品や生化学、環境などの分野で、特定物質の有無や濃度等を測定するため、水晶振動子マイクロバランス(Quartz Crystal Microbalance:以下、QCMという)法が利用されている。このQCM法は特定物質と結合する感応膜を備えた圧電振動片である水晶振動片を主要構成とする質量測定用水晶振動子を有する。質量測定用水晶振動子の感応膜は、特定物質の検出や濃度測定等に対する分子認識機能を有しており、圧電振動片(水晶振動片)に励振電極を形成している。例えば、QCM法により液体中の特定物質の検出や濃度を測定するには、次のようにして行われる。
【0003】
感応膜が形成された圧電振動片を溶液中に浸漬させて発振させ、この液体中において発振周波数が安定するのを待つ。その後、液体中の物質を感応膜に吸着又は沈殿若しくは感応膜に吸着している物質を脱着又は分解の反応を起こさせる物質、若しくは検出しようとする物質を液体に加え、圧電振動片上の感応膜と測定対象の特定物質とを反応させる。これにより、圧電振動片の励振電極上の質量が増減し、圧電振動片の発振周波数が低下又は上昇する。これにより、液体中における測定対象の特定物質の有無、濃度及び質量を求めることができる。
【0004】
このQCM法を利用した化学物質量の定量法として特許文献1が挙げられる。この方法は、感応膜が形成された圧電振動片を発振回路に接続する。この発振回路は周波数カウンタに接続される。また、この周波数カウンタはコンピュータと接続する。このように構成された装置において、前記圧電振動片を化学物質が含まれる溶液に浸漬して発振させ、このときの発振周波数を周波数カウンタで測定する。この測定した発振周波数から、化学物質を含まない溶液に前記センサを浸漬させて発振させたときの周波数を減じることにより、周波数変化を求めて化学物質の定量分析を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−43284号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成した従来の測定装置では、圧電振動片の発振周波数を周波数カウンタで計測することになる。前記周波数カウンタは別に高安定な周波数発振源が必要となり、その周波数精度が測定精度に大きく影響してしまう問題がある。さらに、高安定で精度の高い周波数カウンタは高価であり、また、測定装置は大型化してしまう問題がある。
【0007】
また、周波数カウンタによる測定では、測定精度をよくするためには測定時間を1秒以上必要とし、短時間での周波数変化を捉えることができない。
また、発振回路は温度特性を持つので、測定環境の温度変化が測定精度に大きく影響する問題がある。温度特性による測定誤差を取り除く為に測定系を恒温環境に設置する必要があり、測定システムとして高価であり、大型化する問題がある。
【0008】
本発明は上記のような従来技術の欠点を解消するために、圧電振動片の周波数変化を検出する測定装置を簡易な回路により構成し、さらに、この測定装置を安価で小型化する質量測定用振動片の測定方法及び測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る測定方法及び測定信号出力回路並びに測定装置は次のようになる。質量測定用圧電振動片に検出対象物質が吸着して発振周波数が変化し、この発振周波数の変化から前記圧電振動片に吸着した検出対象物質の質量を測定する方法において、前記圧電振動片を発振させる回路の出力信号を分周器で分周した信号と、位相同期回路に備えられ前記回路と温度特性をあわせた電圧制御発振器の出力信号を分周器で分周した信号とを前記位相同期回路の位相比較器に入力し、前記位相同期回路のループフィルタの出力に基づいて前記圧電振動片の発振周波数を求める、ことを特徴とする。
【0010】
これにより、位相同期(PLL)回路は、圧電振動片の発振周波数に位相同期するように制御される。このため、PLL回路を構成するループフィルタの出力は、前記圧電振動片の発振周波数と相関があり、前記圧電振動片の発振周波数が変化した場合は、ループフィルタの出力も前記発振周波数の変化に応じて変化する。ループフィルタの出力の変化量を求めることで、前記圧電振動片の発振周波数の変化を求めることができる。また発振回路と電圧制御発振器との温度特性をあわせたので、測定環境の温度変化の影響を受けなくなり、それぞれの周波数変化を同じにすることができ、ループフィルタからの出力に周波数変化の影響を与えることがない。さらに、発振回路から出力される周波数や電圧制御発振器から出力される周波数を分周器で分周できるので、位相同期回路の動作周波数を下げることができる。
【0011】
これは、質量測定用圧電振動片を発振させる発振回路の発振周波数を検出するための信号を出力する測定信号出力回路であって、前記圧電振動片の発振周波数で発振可能であるとともに、前記発振回路と温度特性をあわせた電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器の出力信号を分周器で分周した信号と、前記発振回路の出力信号を分周器で分周した信号との位相差を求める位相比較器と、出力側が前記電圧制御発振器と出力端子とに接続され、前記位相比較器の求めた位相差に応じた電圧を出力するループフィルタとを有することを特徴とする。
【0012】
この場合、前記圧電振動片は、片側面の励振電極に感応膜を有し、液中での測定に用いられる構成とできる。また、前記圧電振動片は、両側面或いは片側面の励振電極に感応膜を有し、気体中での測定に用いられる構成とできる。また、これらの測定信号出力回路を備えた測定装置を構成することができる。
【0013】
これにより、電圧制御発振器と、位相比較器と、ループフィルタとによりPLL回路を構成し、前記ループフィルタの出力側に出力端子を設けた構成としたので、発振回路の発振周波数をPLL回路で位相同期するよう制御するループフィルタより出力される電圧の一部は、出力端子から取り出すことができる。この出力端子より出力される電圧から、前記発振回路の発振周波数を求めることができる。このため、周波数カウンタを用いなくても前記発振回路の発振周波数を求めることができるので、周波数カウンタと高安定発振源とを用いないため装置を小型化でき、さらに測定装置を安価に作製できる。
また位相比較器に入力される発振回路からの信号や、電圧制御発振器からの信号の周波数を分周器で分周しているので、位相同期回路の動作周波数を下げることができる。
【0014】
測定値が電圧であるので、この電圧の変化を観測することで短時間内での周波数変化を求めることができる。
また、前記発振器と電圧制御発振器の温度特性をあわせることで、容易に温度変化に対して安定した装置を容易に作製できる。
また、圧電振動片の片側面又は両側面に励振電極を感応膜により形成したので、この測定装置は液中又は気体中のどちらでも測定が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る測定方法及び測定信号出力回路並びに測定装置の具体的実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る測定装置のブロック図である。この測定装置は、質量測定用振動片を発振させる発振回路10と、前記質量測定用圧電振動片を発振させる発振回路の発振周波数を検出するための信号を出力する測定信号出力回路とより構成される。
【0016】
質量測定用振動片(以下、圧電振動片12という)は圧電材料の両面に励振電極を形成し、片側面の励振電極に感応膜を塗布した構成、又は両側面の励振電極に感応膜を塗布した構成である。なお、片側面の励振電極に感応膜を塗布した圧電振動片12は液中又は気体中で用いられ、両側面の励振電極に感応膜を塗布した圧電振動片12は気体中で用いられる。また、圧電振動片12は水晶振動片等の圧電材料により構成されている。この圧電振動片12を発振させる発振回路10は、圧電振動片12の発振周波数を測定信号出力回路の位相比較器22に入力信号として出力する図示しない手段を有する。
【0017】
質量測定用振動片の発振周波数を検出する測定信号出力回路は位相同期回路20(以下、PLL回路という)により構成され、位相比較器22と、ループフィルタ24と、VCO26とにより構成される。位相比較器22の入力側は前記発振回路10とVCO26との出力側に接続されている。この位相比較器22の出力側はループフィルタ24の入力側に接続され、ループフィルタ24の出力側はVCO26の入力側に接続されている。また、VCO26から出力された信号を位相比較器22に帰還させるフィードバックループ28があり、PLL回路20は全体として閉回路を構成している。また、PLL回路20には、ループフィルタ24より出力された電圧を出力する出力端子30が設けられ、この出力端子30にバッファ回路32を接続される。
【0018】
位相比較器22はVCO26より出力される出力信号と、圧電振動片12の発振周波数を発振回路10より出力される入力信号との位相差を求め、この位相差に応じた偏差信号をループフィルタ24に出力する構成である。このループフィルタ24は前記偏差信号の高周波成分と雑音とを取り除いた後、VCO26に平滑化した直流電圧を出力する構成である。VCO26は前記平滑化電圧に基づいた周波数を出力信号として位相比較器に出力する構成である。なおVCO26は前記圧電振動片12の発振周波数を含む、測定に必要な周波数範囲で発振可能な構成である。
【0019】
このように構成した質量測定用振動片の発振周波数を検出する測定信号出力回路を備えた測定装置において、質量を測定する圧電振動片12の発振周波数変化から質量を測定する測定方法は次のようになる。
【0020】
図2に圧電振動片12を溶媒中に浸漬させ、この溶媒に検出対象物質を投入したときの、圧電振動片12の発振周波数の変化を示す。まず、測定センサとなる圧電振動片12を溶媒中に浸漬させ、発振回路10により圧電振動片12を発振させる。このとき、圧電振動片12の発振周波数は、空気中の基準周波数よりも低くなる。次に、圧電振動片12が安定するまで発振させた後、圧電振動片12を浸漬させた前記溶媒に検出対象物質を投入する。この検出対象物質は溶媒中に拡散し、一部は圧電振動片12の前記励振電極に吸着する。このとき、圧電振動片12の発振周波数は前記検出対象物質の吸着により低くなり、吸着量が多くなるにつれて発振周波数も低くなる。
【0021】
このときの圧電振動片12の発振周波数は発振回路10を介してPLL回路20の位相比較器22へ入力信号として入力される。また、位相比較器22はVCO26の出力信号を入力される。そして、前記入力信号と、前記出力信号との位相を比較し、この位相差に応じた偏差信号をループフィルタ24へ出力する。ループフィルタ24では前記偏差信号の高周波成分と雑音とを取り除き、平滑化した直流電圧としてVCO26へ出力する。VCO26は前記直流電圧に基づいて発振し、前記入力信号との位相差が小さくなるように電圧制御された周波数を出力信号として出力する。この出力信号はフィードバックループ28を介して位相比較器22に帰還される。
【0022】
また、ループフィルタ24から出力される前記直流電圧の一部は、ループフィルタ24の出力側にある出力端子30に加えられる。PLL回路20は前記入力信号に位相同期するよう動作する回路なので、前記入力信号と前記偏差信号とは相関があり、出力端子30から出力される電圧の変化量を測定し積分すると、圧電振動片12の発振周波数の変化量に換算できる。これにより、位相同期回路20のループフィルタ24より出力される前記直流電圧を前記出力端子30において測定すると、前記圧電振動片12に検出対象物質が吸着して発振周波数が変化したことを求めることができ、出力端子30から出力される電圧の変化量より周波数に変換された前記溶液の濃度検出等を換算することができる。なお、出力端子30にバッファ回路32を接続し、このバッファ回路32より出力される電圧を電圧計やマルチメータ等により得ることで、圧電振動片12の周波数変化を得ることが可能である。
【0023】
このような実施形態によれば、圧電振動片12に検出対象物質が吸着することにより変化する発振周波数はPLL回路20により位相同期されるので、位相比較器22に入力される発振回路10からの入力信号と、ループフィルタ24から出力される平滑化された直流電圧とは相関を持つ。このため、ループフィルタ24より出力される前記直流電圧の変化量を読み取ることで、圧電振動片12の発振周波数の変化を読み取ることができる。前記ループフィルタ24より出力される電圧は電圧計やマルチメータ等で読み取ることができるため、周波数カウンタを用いる必要がなく、質量測定用振動片の測定装置を低価格にでき、さらに、小型化できる。
【0024】
また、圧電振動片12に検出対象物質が吸着したときの感度が高くするには、圧電振動片12の基準周波数を高くすればよいが、質量測定用振動片の測定装置の回路は高周波信号を扱うことになる。本実施形態で高周波信号を扱う場合は、PLL回路20のみが高周波信号を扱うので、PLL回路20のみに高周波対策を行い、バッファ回路32以降の計測器では高周波対応をする必要がない。これにより外部からの電界や誘導の影響を受けにくくなる。このため、質量測定用振動片の測定装置は小型化でき、従来例の場合のように測定器である周波数カウンタと発振回路のインピーダンスマッチングを取る必要がない。また、低周波信号を扱う回路は高周波対策を行う必要がないため、質量測定用振動片の測定装置を低価格で作製できる。さらに、測定装置全体で高周波信号を扱う場合に比べSN比が悪化しない。
【0025】
また、図4に示すように、感度を高くするためには圧電振動片12の基準周波数を高くし、この周波数を分周して周波数を下げPLL回路20に入力すればよい。発振回路10と位相比較器22をこの間に配置された分周器35を介して接続する。VCO26と位相比較器22をこの間に配置された分周器36を介して接続する。
【0026】
発振回路10の出力する周波数を分周器35で分周し、より低い周波数として位相比較器22に入力し、またVCO26の出力する周波数を分周器36で分周し、より低い周波数として位相比較器22に入力する。分周器35と分周器36の分周比を調整することで、発振回路10の周波数が高くともPLL回路20の動作周波数を下げることができ、高周波ノイズに影響されない、小型低価格の装置が実現できる。
また、本実施形態では、PLL回路20のループフィルタ24で帯域制限される範囲において高速な周波数変化を検出することができ、非常に短い時間、例えば0.1秒以内に起こる周波数変化を計測することが可能となる。
【0027】
また、発振回路10を含むPLL回路20は小規模な回路であり、当該回路より出力される信号は低周波帯域の電圧なので、当該回路とこれに接続される電圧計やマルチメータ等との接続にインピーダンスマッチング等を考慮する必要がなく、当該回路と電圧計やマルチメータ等との距離を任意に設定することができる。このため、当該回路を配置する場所の自由度は高くなり、また利便性もよい。
また、ループフィルタ24とVCO26とのループフィルタ特性を調整することで、容易に発振回路10で発生する周波数ジッタを取り除くことができ、測定のSN比を向上させることができる。
【0028】
本実施形態では、PLL回路20において位相同期させる発振器をVCO26として説明したが,電圧制御水晶発振器又は電圧制御弾性表面波発振器を用いることもでき、より高安定にPLL回路20の位相同期を行える。
また、発振回路10とVCO26とに、温度センサと温度補償回路とを設け、発振回路10とVCO26との温度特性を補正する構成とできる。また、発振回路10とVCO26の温度特性をあわせることにより、周囲の温度変化による其々の発振器の周波数変化が同じとなるので、PLL回路20のループフィルタ出力は変化しない。これにより、発振回路10とVCO26とは周囲の温度の影響を受けなくなり、恒温環境内に検出回路を設置する必要がなくなる。
【0029】
また、PLL回路20の出力端子30に周波数変化量演算部40を接続する構成とできる。このときのブロックを図3に示す。この周波数変化量演算部40は、バッファ回路32の出力信号をアナログからディジタルへ変換するするA/D変換器41を有し、ディジタルに変換された信号を演算する中央演算装置(CPU)42と、メモリ43と、入出力装置(I/O)44と、ディスプレイ45と、計時機能46と、周波数変化量演算部40の基準電圧となる基準電圧制御47とを有している。さらに、演算された出力信号をディジタルからアナログへ変換するD/A変換器48と、この信号を増幅する出力アンプ49とを有している。
【0030】
この構成により、バッファ回路32より出力された電圧信号は、A/D変換器41によりディジタル信号に変換された後に演算され、この演算結果をディスプレイ45に表示し、メモリ43に蓄積し、I/O44を介して他の装置等へ入出力することが可能となる。また、この演算結果をD/A変換器48によりアナログ信号に変換し、出力アンプ49を介して出力することができる。これにより、バッファ回路32の出力は電圧であるため容易にA/D変換でき、計測結果を演算する集積されたシステムが簡単に構築でき、時間分解能が高い高精度な測定装置が安価に構成できる。
【0031】
また、本実施形態における質量測定用振動片の測定方法及び測定装置は、例えば粘度/密度計、水分センサ、においセンサ及びイオンセンサに利用することができる。まず、粘度/密度計として利用する場合の測定原理を説明する。ATカット圧電振動片は、その表面に沿って厚み滑り振動する。このATカット圧電振動片を液体中に浸漬して発振させると、液体との間にせん断応力を生じる。このため、ニュートンの粘性の式と水晶振動子の振動の式とから、液体の粘性による周波数変化量を表す次式が導かれる。
【数1】
ここで、ΔFは圧電振動片の周波数変化量、Fは圧電振動片の周波数、ηは液体の粘度、ρLは液体の密度、μは圧電材料の弾性率である。上式によれば、液体の粘度ηまたは液体の密度ρLのいずれか一方を一定とすれば、いずれか他方と共振周波数の変化量とが一対一に対応する。したがって、共振周波数の変化量を測定することにより、液体の粘度変化または液体の密度変化を求めることができる。
【0032】
また、においセンサとして利用する場合は、圧電振動片の表面ににおい物質を選択的に吸収する感応膜を形成すればよい。また、水分センサとして利用する場合は、圧電振動片の電極上に吸収膜を形成すればよい。また、イオンセンサとして利用する場合は、圧電振動片の一方の電極のみに検体溶液を接触させて作用電極とし、銀―塩化銀電極又は白金線を対極とする電解セルを用いて、ある電界電圧で一定時間電着させる。これにより生じた圧電振動片の周波数変化量から検体溶液中のイオンの定量分析ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の測定信号出力回路のブロック図である。
【図2】 発振回路で検出される周波数を示した図である。
【図3】 測定装置を示したブロック図である。
【図4】 本実施形態に係る分周器を挿入した測定信号出力回路の説明図である。
【符号の説明】
10………発振回路、12………圧電振動片、20………位相同期回路(PLL回路)、22………位相比較器、24………ループフィルタ、26………電圧制御発振器、30………出力端子、32………バッファ回路、40………周波数変化量演算部。
Claims (5)
- 質量測定用圧電振動片の発振周波数の変化から質量を測定する測定方法において、
前記圧電振動片を発振させる回路の出力信号を分周器で分周した信号と、位相同期回路に備えられ前記回路と温度特性をあわせた電圧制御発振器の出力信号を分周器で分周した信号とを前記位相同期回路の位相比較器に入力し、
前記位相同期回路のループフィルタの出力に基づいて前記圧電振動片の発振周波数を求める、
ことを特徴とする測定方法。 - 質量測定用圧電振動片を発振させる発振回路の発振周波数を検出するための信号を出力する測定信号出力回路であって、
前記圧電振動片の発振周波数で発振可能であるとともに、前記発振回路と温度特性をあわせた電圧制御発振器と、
前記電圧制御発振器の出力信号を分周器で分周した信号と、前記発振回路の出力信号を分周器で分周した信号との位相差を求める位相比較器と、
出力側が前記電圧制御発振器と出力端子とに接続され、前記位相比較器の求めた位相差に応じた電圧を出力するループフィルタと、
を有することを特徴とする測定信号出力回路。 - 前記圧電振動片は、片側面の励振電極に感応膜を有し、液中での測定に用いられることを特徴とする請求項2記載の測定信号出力回路。
- 前記圧電振動片は、両側面或いは片面側の励振電極に感応膜を有し、気体中での測定に用いられることを特徴とする請求項2記載の測定信号出力回路。
- 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の測定信号出力回路を備えたことを特徴とする測定装置。
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