JP3726110B2 - 除湿システム及び該除湿システムを備えた家屋 - Google Patents

除湿システム及び該除湿システムを備えた家屋 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は除湿システム及び該除湿システムを備えた家屋に関し、四季を通じて床下等を省エネルギーでしかも急激な湿度変化を伴うことなく除湿することができる除湿システム及び該除湿システムを備えた家屋を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
近年の住宅建築は、アルミサッシの多用により、またエアコン等の空調設備の利用を考慮して、高気密化が進行している。高気密化の進行により、家屋の断熱性を高めることができ、これによりエアコン等の空調設備を効率的に使用することができ、四季を通じて快適な居住環境が得られる。
しかしながら、日本は、高温・多湿の気候であるために、高気密化が進行した住宅の場合、家屋の内部空間や家屋の床下、壁裏、天井裏、屋根裏などに湿気がこもり易く、特に梅雨時や夏季は、高湿度な状態になった。このために、木材不朽菌の繁殖や白蟻などの害虫が発生して居住環境の悪化を招いたり、建築物の強度や耐久性を著しく低下させたりした。
【0003】
このような実情から、住宅の気密性を低下させることなく、除湿することが可能な家屋や除湿システムが種々提案されている。例えば、特開2001−65074号公報には、家屋の屋根に屋根通気層を設けるとともに、外壁構造体の内部には外側通気層及び内側通気層からなる二重の通気層を設け、床下室と屋根通気層とを外側通気層により連結し、床下室、屋根裏室及び小屋裏室を内側通気層により連通した構造を有する家屋が開示されている。
【0004】
特開昭60−148941号公報には、床下空間と壁内空間と小屋裏空間を空気流通可能に相互に連通させてなり、軒下に小屋裏空間と外部を連通するための換気扇を配置するとともに、床下空間に喚起口を形成し、床下に設けた湿度感知器が予め設定した一定の湿度を検知した場合、上記換気扇を駆動し、除湿するようにした除湿方法が記載されている。
【0005】
特開昭63−312442号公報には、建物の外壁材と内壁材との間隙を一階床下より二階床下並びに小屋裏へ連通した外壁通気路となし、一階床下や二階床下の空気を外壁通気路を介して小屋裏へ対流循環させたり、小屋裏の換気孔より外部へ排気させたりすることを特徴とする建物構造内における通気方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような技術は、いずれも屋根裏や床下などの通気性を高めることで、屋根裏や床下の除湿を行う技術であるが、通気性を高めても、梅雨時や夏季などの高温、高湿度の時期では、そもそも導入される外気が高温、高湿度であるために、思うように除湿をすることは困難であった。
また外気を効率的に導入するために、ファンなどを使用する必要がある。しかし、家屋全体に設けられた通気路に十分外気を導入するためには、大きな駆動力が必要とされた。
さらに、高湿度状態の床下を除湿するときに、乾燥した外気を急激に導入すると、急激な湿度変化が伴う。急激な湿度変化は、家屋を構成する木材のひび割れ、或いは耐久性の低下などの悪影響を与える場合があった。
【0007】
また床下等を除湿する方法として、木炭の吸湿機能を利用した床下調湿施工が普及している。この方法は、住宅建設時やリフォーム時に、木炭を床下に大量に投入して床下の除湿を行う方法である。しかしながら、我が国は高温高湿度の期間が長く、その間に木炭の吸湿機能が低下するばかりでなく、木炭がいわゆるカビや雑菌類の温床になることがあった。また吸湿機能が低下した木炭は新しい木炭と入れ替えなければならないが、床下に入れるために簡単に入れ替えることができず、メンテナンスに多額の費用が必要とされた。
【0008】
本発明の課題は、四季を通じて床下を省エネルギーでしかも急激な湿度変化を伴うことなく除湿することができる除湿システム及び該除湿システムを備えた家屋を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、吸着剤を備えた吸着手段と、該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、該除湿膜のもう一方の面は、前記除湿膜の一方の面に比べて減圧された状態に保たれることを特徴とする除湿システムに関する。
【0010】
請求項2に係る発明は、除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、吸着剤を備えた吸着手段と、該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、該除湿膜のもう一方の面には乾燥空気が供給されることを特徴とする除湿システムに関する。
【0011】
請求項3に係る発明は、除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、吸着剤を備えた吸着手段と、該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、該空気供給手段は、除湿膜モジュールの一方の面側と連通連結した空気が移動するためのパイプと、該パイプ内の空気を加熱する太陽熱パネルとからなり、該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、該除湿膜のもう一方の面は、前記除湿膜の一方の面に比べて減圧された状態に保たれることを特徴とする除湿システムに関する。
【0014】
請求項4に係る発明は、除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、吸着剤を備えた吸着手段と、該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、該空気供給手段は、除湿膜モジュールの一方の面側を加熱する太陽熱パネルからなり、該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、該除湿膜のもう一方の面は、前記除湿膜の一方の面に比べて減圧された状態に保たれることを特徴とする除湿システムに関する。
請求項5に係る発明は、前記請求項1乃至4のいずれかに記載の除湿システムが備えられていることを特徴とする家屋。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る除湿システム及び除湿システムを備えた家屋について詳細に説明する。
本発明に係る除湿システムは、除湿膜モジュールと、吸着手段と、空気供給手段とから構成される。
【0016】
除湿膜モジュールは、除湿膜を備え、この除湿膜の一方の面には空気供給手段が連通連結され、床下等の除湿すべき空気が除湿膜の一方の面に供給されるように構成されている。また除湿膜のもう一方の面には、一方の面に比べて減圧された空気、又は、一方の面に比べて乾燥した空気が供給されるように構成されている。一方の面に比べて減圧された空気を供給するには、例えば真空ポンプ等の減圧手段を除湿膜のもう一方の面に連通連結して減圧すればよい。また除湿膜の一方の面に加圧した空気を供給しても構わない。
また一方の面に比べて乾燥した空気を供給するには、例えば、除湿膜の一方の面を通過した空気の一部を除湿膜のもう一方の面に供給するように構成すればよい。
尚、除湿膜モジュールのもう一方の面から排出される空気には、除湿された水分が大量に含まれるから、屋外に排出する。
【0017】
除湿膜としては、空気中の水分を選択的に除去することができる膜であれば、特に限定されることなく使用することができる。具体的には、セルロース系透過膜、ポリイミド系透過膜、ポリスルホン系透過膜、ポリアミン系透過膜、ポリアミド系透過膜、ポリアクリロニトリル系透過膜、ポリビニルアルコール系透過膜、ポリアルコール系透過膜、キトサン系透過膜等の親水性の無孔質膜、或いはこれらの誘導体膜を例示することができる。
また、ポリプロピレン系透過膜、ポリエチレン系透過膜、テフロン(登録商標)系透過膜、シリコーン系透過膜などの疎水性の膜に親水性官能基を導入する手段等によって親水性に変換した膜も使用することができる。
【0018】
空気供給手段としては、除湿膜の一方の面及び吸着手段に床下等の除湿すべき空気を供給して、除湿すべき場所の空気を循環することができるものであれば特に限定されることなく使用することができる。例えばファンやポンプなどを使用して除湿すべき空気を循環して除湿膜の一方の面や吸着手段に空気を供給するように構成してもよく、また太陽熱パネルなどを使用して除湿すべき空気の一部を加熱して、除湿すべき空気に対流を発生させて除湿膜の一方の面や吸着手段に空気を供給するように構成しても構わない。
【0019】
吸着手段は、除湿すべき空間に設置される、又は除湿すべき空気が供給されて、空気中に含まれる水分を吸着することによって除去する。通常の場合、吸着手段は、カラム等に充填された吸着剤や通気性を有する包装材に充填された吸着剤から構成される。用いられる吸着剤は、空気中に含まれる水分を吸着することができるものであれば特に限定されることなく使用することができ、具体的には、木炭、竹炭、活性炭、シリカゲル、アルミナ等を例示することができる。
吸着手段にも、前記説明した空気供給手段によって除湿すべき空気が供給されるように構成されている。
本発明では、カラム等に充填された吸着剤を吸着手段として用いることが好ましい。この理由は、吸着手段としてカラム等に充填された吸着剤を使用し、除湿すべき場所の空気を吸着手段に供給することにより、吸着手段を床下等の除湿すべき場所に設置しなくても除湿を行うことが可能となり、吸着剤の交換などのメンテナンスを容易に行うことができるからである。
尚、容器の形状はカラムに限定されない。
【0020】
本発明に係る除湿システムは、除湿膜の一方の面に除湿すべき空気が供給され、もう一方の面には一方の面に供給される空気に比べて減圧された空気又は乾燥した空気が供給されるために、空気に含まれる水分が選択的に除湿膜を通過することで、除湿、乾燥することができる。さらに、本発明に係る除湿システムは、吸着手段が備えられているので、除湿膜モジュールによる除湿が行えない場合でも、吸着による除湿を行うことができる。しかも、後述する試験例の結果に示されるとおり、吸着手段が備えられていない除湿システムの場合、除湿膜モジュールの駆動が停止すると、急激に湿度が上昇し、駆動が再開すると急激に湿度が低下する。一方、吸着手段と除湿膜モジュールを組み合わせた除湿システムの場合、除湿膜モジュールの駆動が停止した場合であっても、急激に湿度は上昇することはない。また駆動が再開しても湿度は急激に低下せずに、徐々に低下する。このために、建築材、断熱材等を傷めることがない。
また本発明に係る除湿システムを連続して長時間運転した場合は、システムを運転している期間、ほぼ一定の湿度に維持することができる。
さらに本発明に係る除湿膜システムは、非常にコンパクトに構成することができる。本発明者らの実験によれば、床面積50平方メートル、高さ50cmの空間の空気を乾燥するのに、約1平方メートルの膜面積で十分であることが確かめられた。膜面積約1平方メートルの膜モジュールは手のひらに乗るサイズである。
【0021】
本発明に係る除湿システムは、床下、屋根裏、外壁と内壁の隙間等の家屋を構成する部分構造、或いは家屋の部屋や浴室内の除湿に好適に使用することができる。
【0022】
以下、本発明に係る除湿システム及び除湿システムを備えた家屋について、具体な例を挙げながら説明する。図1は本発明の第一実施形態に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋の概略を示す説明図である。尚、以下、図1乃至図4中の矢印は空気の流れを示している。
第一実施形態に係る除湿システム(1)は、除湿膜(43)を備えた除湿膜モジュール(4)と、吸着剤(51)を備えた吸着手段(5)と、除湿膜(43)の一方の面(41)及び吸着手段(5)に、除湿すべき空気を循環供給するための空気供給手段(3)と、除湿膜(43)のもう一方の面(42)を減圧するための減圧手段(6)とから構成される。
【0023】
除湿膜(43)を備えた除湿膜モジュール(4)は家屋(2)内の除湿をすべき場所に配置され、図1では床下(21)に配置されている。尚、除湿をすべき場所は、密閉した構造となっていることが好ましい。この理由は、除湿をすべき場所が密閉構造ではないと、せっかく除湿しても、多湿の時期には外部から湿った空気が流入して、除湿をすべき場所を効率的に除湿することができないからである。図1では、除湿膜モジュール(4)が配置されている床下(21)は密閉構造となっている。
【0024】
除湿膜(43)としては、上述したような除湿膜のいずれも好適に使用することができるが、セルロース系透過膜やキトサン系透過膜などを使用することが好ましい。この理由は、前記除湿膜は生分解性天然高分子を基礎に作成されており、自然環境に適しているからである。また比較的安価で入手することができるからである。
【0025】
除湿膜モジュール(4)の除湿膜(43)の一方の面側(以下、除湿膜の一次側(41)という。)には、空気供給手段(3)が連通連結されており、除湿膜(の一次側(41)に除湿すべき床下の空気が供給されるように構成されている。床下の空気を除湿膜の一次側に供給することにより、床下の空気は床下(21)内を循環する。第一実施形態に係る除湿システム(1)においては、空気供給手段(3)としてポンプが用いられる。
また除湿膜(43)のもう一方の面側(以下、除湿膜の二次側(42)という。)には、減圧手段(6)が連通連結されており、除湿膜の二次側(42)を、除湿膜の一次側(41)に比べて減圧状態に維持できるように構成されている。減圧手段(6)から排気される水分(水蒸気)は屋外に排気されるように構成されている。第一実施形態に係る除湿システム(1)では、減圧手段(6)として真空ポンプが用いられる。
【0026】
また家屋の床下(21)には、吸着剤(51)を備えた吸着手段(5)が設置される。用いられる吸着剤(51)は、上述の吸着剤のいずれも好適に用いることができるが、木炭、竹炭、活性炭が好ましく用いられる。
吸着剤(51)は吸着手段(5)に供給される空気が多湿である場合、空気中の水分を吸着して除去することができる。一方、吸着手段(5)に供給される空気が乾燥している場合、吸着剤(51)に吸着されている水分を脱着して空気を加湿することができる。即ち、吸着剤(51)を備えた吸着手段(5)を設けることにより、床下の湿度を穏やかに変化させることができる。
【0027】
次に、本発明の第一実施形態に係る除湿システム(1)の動作について説明する。床下(21)の除湿すべき空気は、空気供給手段(3)により除湿膜の一次側(41)に供給される。また除湿膜の二次側(42)は減圧手段(6)により除湿膜の一次側(41)に比べて減圧されている。これにより、除湿膜の一次側(41)に供給された除湿すべき空気に含まれる水分は選択的に除湿膜(43)を通過して除湿膜の二次側(42)に移行する。除湿膜の二次側(42)の水分(水蒸気)は減圧手段(6)により屋外に排出される。
また空気供給手段(3)により、床下(21)の空気は吸着手段(5)に供給される。吸着手段(5)に供給される空気が湿っている場合、吸着剤(51)に空気中の水分が吸着される。一方、吸着手段(5)に供給される空気が乾燥していると、吸着剤(51)に吸着されていた水分が吸着剤(51)から脱着する。また何らかの理由(例えば、停電等)により、減圧手段(6)の駆動が停止して除湿膜モジュール(4)による除湿が出来なくなった場合、床下(21)の湿度は上昇する。しかし、吸着手段(5)が備えられているので、床下(21)の空気の水分が吸着されて湿度上昇を抑えることができる。そして、除湿膜モジュール(4)の駆動が再会すると、床下(21)の湿度は低下するとともに、吸着手段(5)に吸着されていた水分も徐々に脱着する。これにより、吸着剤(51)を再生することができる。吸着剤(51)に吸着されていた水分が脱着するために、床下(21)の急激な湿度低下を防止することができる。
尚、図示した第一実施形態に係る除湿システムにおいて、吸着手段(5)としては、通気性に優れる包装材に収納された吸着剤(51)が用いられているが、吸着剤(51)をカラム等に充填して使用することもできる。
【0028】
次に、本発明に第二実施形態に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋について説明する。図2は第二実施形態に係る除湿システム(1)及びこのシステムを備えた家屋(2)の概略を示した概略説明図である。
第二実施形態に係る除湿システム(1)が第一実施形態に係る除湿システムと異なる点は、空気供給手段(3)として、加圧空気を供給することができるコンプレッサーを使用している点、および除湿膜の一次側(41)から排出された空気の一部を除湿膜の二次側(42)に除湿膜の一次側(41)に比べて減圧した状態で供給されるように構成されている点である。そして除湿膜の二次側(42)には減圧手段は連通連結されておらず、除湿膜の二次側(42)から排出される空気の一部と水分はそのまま屋外に排出されるように構成されている。
また第二実施形態に係る除湿システム(1)において、除湿膜(43)としては、ポリアクリルアミド、ポリイミド、フッ素系イオン交換ポリマー等の合成高分子性の除湿膜を使用することが好ましい。
尚、その他の構成については第一実施形態に係る除湿システムと同様であり、説明を省略する。
【0029】
第二実施形態に係る除湿システム(1)の動作について説明すると、空気供給手段(3)であるコンプレッサーは床下(21)内の空気を吸気して、加圧(約5気圧程度)した状態で除湿膜の一次側(41)に供給する。また除湿膜の一次側(41)から排出された空気の一部は、除湿膜の二次側(42)に供給される。従って、除湿膜の一次側(41)に供給された空気中の水分は、除湿膜(43)を通過して除湿膜の二次側(42)へと移行する。除湿膜の二次側(42)から排出される空気の一部と水分(水蒸気)は屋外へと排出される。また除湿膜の一次側(41)から排出され除湿された空気の一部は床下(21)内に排出されることにより、吸着手段(5)を通過するなどした後に、再び空気供給手段(3)によって除湿膜の一次側(41)に供給され、再び除湿される。
第二実施形態に係る除湿システムは、コンプレッサーを使用しているので、大きな電力を必要とされるが、エアコンのような冷媒法による除湿方法より省電力であり、温度変化を伴わずに効率的に除湿することができる。
【0030】
次に、本発明の第三実施形態に係る除湿システム及びそのシステムを備えた家屋について説明する。図3は第三実施形態に係る除湿システム(1)及びこのシステムを備えた家屋(2)の概略を示した概略説明図である。
【0031】
第三実施形態に係る除湿システム(1)が、第一実施形態に係る除湿システムと異なる点は、空気供給手段として、家屋(2)の外壁面や屋根上に設けられた太陽熱パネル(31)を使用している点、及び除湿膜モジュール(4)が立設した状態で太陽熱パネル(31)に近接して設けられている点である。即ち、第三実施形態に係る除湿システム(1)においては、家屋(2)の外壁面又は屋根上に太陽熱パネル(31)が設けられており、さらにこの太陽熱パネル(31)により集められた太陽熱を利用して除湿膜の一次側(41)を加熱し、除湿されるべき空気の対流を発生させて一次側内の空気を除湿膜モジュール(4)の下方から上方へと循環させ、さらに除湿すべき空気を循環することができるように構成されている。
また第三実施形態に係る除湿システム(1)においては、除湿膜モジュール(4)が太陽熱パネル(31)に近接して設けられているので、除湿されるべき場所である床下と除湿膜モジュール(4)が設けられている箇所(図3では、外壁面と内壁面との隙間)が連通して気密状態に維持されている。
【0032】
用いられる太陽熱パネル(31)は、一般的な太陽熱パネル、例えば、太陽熱を利用して水や空気を加温することができる太陽熱パネルであれば、いずれも好適に使用することができる。
その他の構成については、第一実施形態に係る除湿システムと同様であり、説明を省略する。
【0033】
第三実施形態に係る除湿システム(1)の動作について説明すると、まず空気供給手段である太陽熱パネル(31)によって除湿膜の一次側(41)が加熱される。除湿膜の一次側(41)が加熱されると、除湿される空気に対流が発生して除湿膜モジュール(4)内の下方から上方に向かう空気の流れが形成される。また除湿膜の二次側(42)は減圧手段(6)によって除湿膜の一次側(41)に比べて減圧されているので、除湿膜の一次側(41)の空気に含まれる水分は除湿膜(43)を選択的に透過して除湿膜の二次側(42)へと移行する。二次側(42)の水分(水蒸気)は減圧手段(6)によって屋外へ排出される。
また床下(21)内の空気は吸着手段(5)を通過する。吸着手段(5)を通過する空気が湿っていると水分が吸着剤(51)に吸着される。また除湿膜モジュール(4)によって床下内の空気が十分に除湿されると、吸着剤(51)に吸着されていた水分は脱着して吸着剤(51)は再生される。
【0034】
第三実施形態に係る除湿システム(1)は太陽熱パネル(31)を使用して空気を循環しているので、上述した第一実施形態及び第二実施形態に係る除湿システムと比較して、低コストで除湿をすることができる。
また第三実施形態に係る除湿システム(1)は、太陽熱パネル(31)を使用しているので、晴れた日中は除湿を行うことができるが、夜間や雨や曇りの日などは除湿膜モジュール(4)による除湿を十分に行うことができない。この場合、床下内の湿度は上昇するが、吸着手段(5)が設けられているので、吸着剤(51)に水分が吸着されることで、床下内の急激な湿度上昇を抑えることができる。水分を吸着した吸着剤(51)は除湿膜モジュール(4)による除湿が行われている日中に再生される。
【0035】
次に、本発明の第四実施形態に係る除湿システム及びそのシステムを備えた家屋について説明する。図4は第四実施形態に係る除湿システム(1)及びこのシステムを備えた家屋(2)の概略を示した概略説明図である。
第四実施形態に係る除湿システム(1)が上述した第一実施形態に係る除湿システムと異なる点は、空気供給手段として、家屋の外壁面や屋根上に設けられた太陽熱パネル(31)を使用する点、及び除湿膜の一次側(41)から排出された空気は、除湿膜モジュールの一次側出口と連通連結したパイプ(32)に供給され、このパイプ(32)は太陽熱パネル(31)の近傍を通過して再び床下(21)へと連通するように構成されている。そして、パイプ(32)内の空気は、太陽熱パネル(31)によって加熱されることにより、床下(21)内の空気に対流を発生させて、循環するように構成されている。
図4では、パイプ(32)は屋根裏を通過して床下に連通連結しているが、一階と二階の空間を通過して床下に連通連結してもよく、外壁と内壁の間の空間を通過して床下に連通連結してもよい。
この他の構成については、第一実施形態に係る除湿システムと同様であり、説明を省略する。
【0036】
次に、第四実施形態に係る除湿システム(1)の動作について説明する。まず空気供給手段である太陽熱パネル(31)によってパイプ(32)内の空気が加熱される。すると、パイプ(32)内の空気に対流が発生して、空気が循環され、除湿膜の一次側(41)に空気が導入される。除湿膜の二次側(42)は減圧手段(6)によって除湿膜の一次側(41)に比べて減圧されているので、除湿膜の一次側(41)の空気に含まれる水分は除湿膜(43)を選択的に透過して除湿膜の二次側(42)へと移行する。二次側の水分(水蒸気)は減圧手段(6)によって屋外へ排出される。
また床下(21)内の空気は吸着手段(5)を通過する。吸着手段(5)を通過する空気が湿っていると水分が吸着剤(51)に吸着される。また除湿膜モジュール(4)によって床下内の空気が十分に除湿されると、吸着剤(51)に吸着されていた水分は脱着して吸着剤(51)は再生される。
【0037】
第四実施形態に係る除湿システム(1)は太陽熱パネル(31)を使用して空気を循環しているので、上述した第一実施形態及び第二実施形態に係る除湿システムと比較して、低コストで除湿をすることができる。
また第四実施形態に係る除湿システム(1)は、太陽熱パネル(31)を使用しているので、晴れた日中は除湿を行うことができるが、夜間や雨や曇りの日などは除湿膜モジュール(4)による除湿を十分に行うことができない。この場合、床下内の湿度は上昇するが、吸着手段(5)が設けられているので、吸着剤(51)に水分が吸着されることで、床下内の急激な湿度上昇を抑えることができる。水分を吸着した吸着剤(51)は除湿膜モジュール(4)による除湿が行われている日中に再生される。
さらに、第四実施形態に係る除湿システム(1)は、除湿膜モジュール(4)を床下(21)内に収納しているので、第三実施形態に係る除湿システムと比較して、除湿能は低下する。しかしながら、太陽熱パネル(31)により加熱された空気が直接に床下に供給されているので、床下を暖房することができ、冬季や寒冷地において好適に使用することができるシステムである。
【0038】
尚、上述した第一実施形態乃至第四実施形態に係る除湿システムにおいて、空気供給手段や減圧手段などを駆動するための電源としては、家屋の屋根上に設置された太陽電池パネルから供給された電源を使用してもよく、家庭用電源を使用してもよく、別途設置した燃料電池などを使用しても構わない。またこれらの電源を複数使用することで、日中や夜間、或いは夏季や冬季の別なく、除湿することができる。
太陽電池パネルを使用した場合、省エネルギーで本システムを駆動することができる。尚、太陽電池パネルは、夜間、曇りや雨の日のような日照が不足する期間は、太陽電池パネルから十分な電力が供給されず、本システムが十分に駆動しない。しかしながら、本システムは吸着手段を備えているので、たとえシステムが停止した場合であっても、床下内の湿度が急激に上昇することない。
【0039】
尚、上述した第一実施形態乃至第四実施形態に係る除湿システムにおいて、吸着手段は床下に設置されている。しかし、吸着手段として吸着剤を充填したカラム等の容器を使用して、床下の空気を吸着手段に供給するように構成することで、吸着手段を屋外などの任意の場所に設置することができるようになり、吸着手段を床下に設置しなくても床下の除湿を行うことができる。このために、吸着剤の交換などのメンテナンスが容易となる。また上述の第一実施形態乃至第四実施形態に係る除湿システムでは、除湿膜モジュールも吸着手段と同様に床下等の屋内に設置されているが、除湿すべき空気が除湿膜モジュールの一次側に供給されるように構成されていれば、除湿膜モジュールを屋外などの任意の場所に設置することができる。屋外に設置すれば、除湿膜モジュールのメンテナンスが容易となる。
また上述した第一実施形態乃至第四実施形態に係る除湿システムは、いずれも家屋の床下を除湿するように構成されているが、例えば、除湿膜モジュール及び吸着手段を除湿すべき場所に設置すれば、家屋内の浴室や各部屋、或いは屋根裏、外壁と内壁の隙間等の除湿に適用することが可能である。
【0040】
【試験例】
(試験例1)
図5に記載の除湿システムを使用して、除湿試験を行った。試験方法はまず、ポンプ(301)により無加湿の空気と、ポンプ(302)によりバブリングボトル(303)を経て加湿された空気とを混合し温度を約30℃、湿度を約80%に調整した空気を、除湿膜(404)としてキトサン膜(キトサン平膜、脱アセチル化度98%、膜面積8.66cm)を使用した除湿膜モジュール(401)の一次側(402)に送り、二次側(403)はダイヤフラムポンプ(601)に接続して二次側(403)を減圧した。このダイヤフラムポンプ(601)は12時間毎に稼動、休止を繰り返した。除湿膜モジュール(401)の一次側(402)を通過した空気は、吸着剤として活性炭(粒状活性炭5g)を充填したカラム(501)に供給した。除湿膜(404)の一次側(402)の入口と、カラム(501)の出口の空気の温度及び湿度を、温度・湿度計(a,b)により、またカラム(501)の出口の空気の流量を空気流量計(c)により経時的に測定した。結果を図7に記載する。また測定した湿度及び温度を表1に記載する。
【0041】
(試験例2)
図6に記載の除湿システムを使用して、除湿試験を行った。試験方法はまず、ポンプ(301)により無加湿の空気と、ポンプ(302)によりバブリングボトル(303)を経て加湿された空気とを混合し温度を約30℃、湿度を約80%に調整した空気を、除湿膜(404)としてキトサン膜(キトサン平膜、脱アセチル化度98%、膜面積8.66cm)を使用した除湿膜モジュール(401)の一次側(402)に送り、二次側(403)はダイヤフラムポンプ(601)に接続して二次側(403)を減圧した。このダイヤフラムポンプ(601)は12時間毎に稼動、休止を繰り返した。除湿膜(404)の一次側(402)の入口と、除湿膜モジュール(401)の出口の空気の温度及び湿度を、温度・湿度計(a,b)により、また除湿膜モジュール(401)の出口の空気の流量を空気流量計(c)により経時的に測定した。結果を図8に記載する。また測定した湿度及び温度を表2に記載する。
【0042】
【表1】
Figure 0003726110
【0043】
【表2】
Figure 0003726110
【0044】
図7のグラフに示されるように、図5に示される本発明に係る除湿システムは、急激な湿度変化を伴うことなく、除湿することが可能である。一方、吸着剤が備えられていない図6に示されるような除湿システムでは、図8に示されるように、除湿システムを駆動すると、急激に湿度が低下し、またシステムの駆動を停止すると急激に湿度が上昇し、急激な湿度変化を伴う。
また本発明に係る除湿システムは、高湿度の時間を大幅に短縮することができる。例えば、図7における湿度70%以上の時間を1とすると、図8における湿度70%以上の時間は約2であった。
【0045】
(試験例3)
図5に記載の除湿システムを使用して、除湿試験を行った。試験方法はまず、ポンプ(301)により無加湿の空気と、ポンプ(302)によりバブリングボトル(303)を経て加湿された空気とを混合し温度を約20℃、湿度を約80〜90%に調整した空気を、除湿膜(404)としてキトサン膜(キトサン平膜、脱アセチル化度98%、膜面積8.66cm)を使用した除湿膜モジュール(401)の一次側(402)に送り、二次側(403)はダイヤフラムポンプ(601)に接続して二次側(403)を減圧(11mmHg)した。除湿膜モジュール(401)を通過した空気は、吸着剤として活性炭(粒状活性炭5g)を充填したカラム(501)に供給した。この除湿システムを連続運転して、カラム(501)の出口の空気の温度及び湿度を、温度・湿度計(b)により、またカラム(501)の出口の空気の流量を空気流量計(c)により経時的に測定した。尚、空気の流量は、62.0mL/min.及び29.7mL/min.に設定して、それぞれ試験を行った。
結果を図9に記載する。図9中、(a)は空気流量が62.0mL/min.のときのカラム(501)出口の空気の湿度、(b)は空気流量が29.7mL/min.のときのカラム(501)出口の空気の湿度、(c)は空気流量が62.0mL/min.のときのカラム(501)出口の空気の温度、(d)は空気流量が29.7mL/min.のときのカラム(501)出口の空気の温度である。
【0046】
図9の結果に示されるように、空気の流速が遅いほうがより低い湿度にまで除湿できる。
【0047】
(試験例4)
図5に記載の除湿システムを使用して、除湿試験を行った。試験方法はまず、ポンプ(301)により無加湿の空気と、ポンプ(302)によりバブリングボトル(303)を経て加湿された空気とを混合し温度を約35℃、湿度を約75〜80%に調整した空気を、除湿膜(404)としてキトサン膜(キトサン平膜、脱アセチル化度98%、膜面積8.66cm)を使用した除湿膜モジュール(401)の一次側(402)に送り、二次側(403)はダイヤフラムポンプ(601)に接続して二次側(403)を減圧(15mmHg)した。除湿膜モジュール(401)を通過した空気は、吸着剤として活性炭(粒状活性炭5g)を充填したカラム(501)に供給した。この除湿システムを連続運転して、除湿膜(404)の一次側(402)の入口と、カラム(501)の出口の空気の温度及び湿度を、温度・湿度計(a,b)により、またカラム(501)の出口の空気の流量を空気流量計(c)により経時的に測定した。尚、空気の流量は、42.7mL/min.に設定した。
結果を図10に記載する。図10中、(a)は除湿膜(404)の一次側(402)の入口の湿度、(b)はカラム(501)出口の湿度、(c)は除湿膜(404)の一次側(402)の入口の温度、(d)はカラム(501)出口の温度である。
【0048】
図10に示されるとおり、本発明に係る除湿システムは、長時間連続して運転しても、ほぼ一定の湿度に除湿することが可能である。
【0049】
(試験例5)
図5に記載の除湿システムを使用して、除湿試験を行った。試験方法はまず、ポンプ(301)により無加湿の空気と、ポンプ(302)によりバブリングボトル(303)を経て加湿された空気とを混合し温度を約35℃、湿度を約80%(空気流量41.3mL/min.の場合、約70%(尚、試験途中に数回、高湿度の空気を供給した。))に調整した空気を、除湿膜(404)としてキトサン膜(キトサン平膜、脱アセチル化度98%、膜面積8.66cm)を使用した除湿膜モジュール(401)の一次側(402)に送り、二次側(403)はダイヤフラムポンプ(601)に接続して二次側(403)を減圧(15mmHg)した。このダイヤフラムポンプ(601)は一定時間毎に稼動、休止を繰り返した。除湿膜モジュール(401)の一時側を通過した空気は、吸着剤として活性炭(粒状活性炭5g)を充填したカラム(501)に供給した。除湿膜(404)の一次側(402)の入口と、カラム(501)の出口の空気の温度及び湿度を、温度・湿度計(a,b)により、またカラム(501)の出口の空気の流量を空気流量計(c)により経時的に測定した。
空気流量を84.7mL/min.に設定した場合の結果を図11に、空気流量を41.3mL/min.に設定した場合の結果を図12に、それぞれ記載する。尚、図11及び図12中、(a)は除湿膜(404)の一次側(402)の入口の空気の湿度、(b)はカラム(501)の出口の空気の湿度、(c)は除湿膜(404)の一次側(402)の入口の空気の温度、(d)はカラム(501)の出口の空気の温度である
【0050】
(試験例6)
図6に記載の除湿システムを使用して、除湿試験を行った。試験方法はまず、ポンプ(301)により無加湿の空気と、ポンプ(302)によりバブリングボトル(303)を経て加湿された空気とを混合し温度を約35℃、湿度を約80〜90%(空気流量42.0mL/min.の場合、約70%(尚、試験中に数回、高湿度の空気を供給した。))に調整した空気を、除湿膜(404)としてキトサン膜(キトサン平膜、脱アセチル化度98%、膜面積8.66cm)を使用した除湿膜モジュール(401)の一次側(402)に送り、二次側(403)はダイヤフラムポンプ(601)に接続して二次側(403)を減圧(15mmHg)した。このダイヤフラムポンプ(601)は一定時間毎に稼動、休止を繰り返した。除湿膜(404)の一次側(402)の入口と、除湿膜モジュール(401)の出口の空気の温度及び湿度を、温度・湿度計(a,b)により、また除湿膜モジュール(401)の出口の空気の流量を空気流量計(c)により経時的に測定した。
空気流量を86.0mL/min.に設定した場合の結果を図13に、空気流量を42.0mL/min.に設定した場合の結果を図14に、それぞれ記載する。尚、図13及び図14中、(a)は除湿膜(404)の一次側(402)の入口の空気の湿度、(b)は除湿膜モジュール(401)の出口の空気の湿度、(c)は除湿膜(404)の一次側(402)の入口の空気の温度、(d)は除湿膜モジュール(401)の出口の空気の温度である。
【0051】
図11及び図12に示される通り、本発明に係る除湿システムは、長時間運転の場合であっても、急激な湿度変化を伴うことなく、除湿することが可能である。一方、吸着剤が備えられていない図6に示されるような除湿システムでは、図13及び図14に示されるように、除湿システムを駆動すると、急激に湿度が低下し、またシステムの駆動を停止すると急激に湿度が上昇し、急激な湿度変化を伴う。
また図12に示される通り、本発明に係る除湿システムは、該除湿システムに流入する空気の湿度が急激に変化した場合であっても、常に略一定の湿度に除湿することができる。一方、吸着剤が備えられていない図6に示されるようなシステムの場合、図14に示される通り、該システムに流入する空気の湿度が変化すると、それに伴って湿度が変化し、常に略一定の湿度に除湿することはできない。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋は、除湿膜モジュールが備えられているので、床下などの空間を除湿することができる。しかも吸着手段が備えられているので、急激な湿度変化を伴うことはない。従って、本発明に係る除湿システムは、除湿と調湿の双方を兼ね備えたシステムであり、木材の腐朽や白蟻などの発生を防ぐことができ、家屋を構成する木材や断熱材に悪影響を与えることがない。
【0053】
また本発明に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋は、太陽熱パネルが用いられているので、省エネルギーで本システムを稼動することができる。日照不足となる夜間や天候の悪い日は除湿膜モジュールを駆動することはできないが、吸着手段が備えられているので、床下の急激な湿度上昇を伴うことはない。しかも日中の除湿膜モジュールの駆動により、吸着手段に吸着された水分は脱着するので、吸着剤は再生される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋の概略図である。
【図2】本発明の第二実施形態に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋の概略図である。
【図3】本発明の第三実施形態に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋の概略図である。
【図4】本発明の第四実施形態に係る除湿システム及びこのシステムを備えた家屋の概略図である。
【図5】試験例1で使用した除湿システムの構成を示すブロック図である。
【図6】試験例2で使用した除湿システムの構成を示すブロック図である。
【図7】試験例1の結果を示すグラフである。
【図8】試験例2の結果を示すグラフである。
【図9】試験例3の結果を示すグラフである。
【図10】試験例4の結果を示すグラフである。
【図11】試験例5の結果を示すグラフである。
【図12】試験例5の結果を示すグラフである。
【図13】試験例6の結果を示すグラフである。
【図14】試験例6の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 除湿システム
2 家屋
21 床下
3 空気供給手段
31 太陽熱パネル
32 パイプ
4 除湿膜モジュール
41 除湿膜の一次側
42 除湿膜の二次側
43 除湿膜
5 吸着手段
51 吸着剤
6 減圧手段

Claims (5)

  1. 除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、
    吸着剤を備えた吸着手段と、
    該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、
    該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、
    該除湿膜のもう一方の面は、前記除湿膜の一方の面に比べて減圧された状態に保たれることを特徴とする除湿システム。
  2. 除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、
    吸着剤を備えた吸着手段と、
    該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、
    該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、該除湿膜のもう一方の面には乾燥空気が供給されることを特徴とする除湿システム。
  3. 除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、
    吸着剤を備えた吸着手段と、
    該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、
    該空気供給手段は、除湿膜モジュールの一方の面側と連通連結した空気が移動するためのパイプと、
    該パイプ内の空気を加熱する太陽熱パネルとからなり、
    該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、
    該除湿膜のもう一方の面は、前記除湿膜の一方の面に比べて減圧された状態に保たれることを特徴とする除湿システム。
  4. 除湿膜を備えた除湿膜モジュールと、
    吸着剤を備えた吸着手段と、
    該除湿膜モジュール及び該吸着手段に空気を供給するための空気供給手段とからなり、
    該空気供給手段は、除湿膜モジュールの一方の面側を加熱する太陽熱パネルからなり、
    該除湿膜の一方の面には除湿すべき空気が供給され、
    該除湿膜のもう一方の面は、前記除湿膜の一方の面に比べて減圧された状態に保たれることを特徴とする除湿システム。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の除湿システムが備えられていることを特徴とする家屋。
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