JP3725178B2 - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、空気中の水分と接触することにより室温で硬化するオルガノポリシロキサン組成物であり基材上で硬化後に硬化途上で接触していた基材との接着面から界面剥離可能であり、その剥離面に同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を適用して硬化・接着させることが可能であることを特徴とする、硬化後に修復の可能性がある電気部品・電子部品・機械部品の封止材もしくは防湿コート材、または繊維製品・ガラス製品・金属製品・プラスチック製品等のコーテイング材もしくは仮止め材に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
従来、空気中の水分と接触することにより室温でエラストマー状に硬化する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、種々のタイプのものが知られているが、とりわけアルコールを放出して硬化するタイプのものは不快臭がなく、金属類を腐食しないので電気機器や電子機器等のシーリング材やコーティング材として知られている(特開昭55−43119、特開昭62−252456)。
【0003】
ところが、このタイプの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は硬化後に剥離、除去する必要性が生じたとき基材との接着面からの完全な剥離が不可能であり、基材表面にその硬化物の一部が残ってしまうため、除去後再び同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物等を適用し、硬化・接着させようとしても残留しているシリコーン硬化物に接着せず、剥離してしまうという欠点があった。
【0004】
本発明者は、上記欠点を解消すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。
本発明の目的は、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物であり、基材上で硬化後に硬化途上で接触していた基材との接着面から界面剥離可能であり、その剥離面に同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を適用して硬化・接着させることが可能であることを特徴とする、硬化後に修復の可能性がある電気部品・電子部品・機械部品の封止材もしくは防湿コート材、または繊維製品・ガラス製品・金属製品・プラスチック製品等のコーテイング材もしくは仮止め材を提供することにある。
【0005】
【問題点の解決手段とその作用】
本発明は、(A)25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズであり、両末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100重量部,
(B)一般式
12Si(OR3)2
(式中、R1,R2は一価炭化水素基、R3はアルキル基またはアルコキシ化アルキル基)で示されるオルガノアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物
0.5〜15重量部,
(C)チタンキレート触媒 0.1〜10重量部
からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物であり、基材上で硬化後に硬化途上で接触していた基材との接着面から界面剥離可能であり、その剥離面に同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を適用して硬化・接着させることが可能であることを特徴とする、硬化後に修復の可能性がある電気部品・電子部品・機械部品の封止材もしくは防湿コート材、または繊維製品・ガラス製品・金属製品・プラスチック製品等のコーテイング材もしくは仮止め材に関する。
【0006】
本発明に使用される(A)成分は、本発明組成物の基剤となるジオルガノポリシロキサンであり、硬化後に基材との接着面からの界面剥離性を得るためには両末端にトリアルコキシシリル基を有することが必要である。
【0007】
好ましい(A)成分は一般式(1)
【化1】
Figure 0003725178
(式中、R2はアルコキシ基またはアルコキシ化アルキル基、R3は一価炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基およびシアノアルキル基から選ばれる基、Yは酸素原子またはアルキレン基、nは25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズとなるような正数を表す。)で表される、トリアルコキシシリル基を末端に有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンである。しかし、これだけに限定するものではなく、側鎖にトリアルコキシシリル基を有するジオルガノポリシロキサンや若干分岐したものも使用できる。
【0008】
一般式(1)で表されるジオルガノポリシロキサンにおいて、R3としては、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,オクタデシル基などのアルキル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基などのシクロアルキル基,ビニル基,アリル基などのアルケニル基,フェニル基,トリル基,ナフチル基などのアリール基,ベンジル基,フェニルエチル基,フェニルプロピル基などのアラルキル基が例示され、ハロゲン化炭化水素基としてはクロロメチル基,トリフルオロメチル基,3−クロロプロピル基,3,3,3−トリフルオロプロピル基,クロロフェニル基,ジブロモフェニル基,テトラクロロフェニル基,ジフルオロフェニル基が例示され、シアノアルキル基としてはβ−シアノエチル基,γ−シアノプロピル基,β−シアノプロピル基が例示される。
また、R2としてはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ヘキシル基,オクチル基などのアルキル基,メトキシエチル基,エトキシエチル基,メトキシプロピル基,メトキシブチル基などのアルコキシ化アルキル基が例示される。R2およびR3はそれぞれ炭素原子数1〜3を持つことが好適であり、さらに好適にはメチル基である。
【0009】
Yは、酸素原子またはアルキレン基であり、アルキレン基としては
【化2】
Figure 0003725178
が例示される。
【0010】
(A)成分の25℃の粘度は20〜1,000,000センチポイズの範囲である。これは20センチポイズより小さいと硬化後のエラストマーに優れた物理的性質、特に柔軟性と高い伸びを与えることができないためであり、また、1,000,000センチポイズより大きいと組成物の粘度が高くなり、施工時の作業性が著しく悪くなるためである。従って、より好ましくは100〜500,000センチポイズの範囲である。
【0011】
本発明の目的である硬化後に基材との接着面からの界面剥離性を有する組成物を得るためには、(A)成分の分子鎖末端はトリアルコキシシリル化されている必要がある。室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に通常使用されるシラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサンやモノアルコキシジオルガノシリル基封鎖オルガノポリシロキサンを使用した場合は、組成物が硬化せず、ジアルコキシモノオルガノシリル基封鎖ジオルガノポリシロキサンを使用した場合には、硬化後に基材の接着面からの完全な剥離が不可能となるので使用できない。
【0012】
(A)成分のトリアルコキシシリル基末端ジオルガノポリシロキサンは従来公知の種々の方法で製造されうる。例えば、一般式(1)中のYが酸素原子の場合には、対応するシラノール基末端ジオルガノポリシロキサンとテトラアルコキシシランを、触媒の不在または存在下で縮合反応させることにより製造される。使用される触媒にはアミン,カルボン酸および亜鉛,錫,鉄などの金属のカルボン酸塩などがある。縮合反応を触媒不在下で行う時は、反応混合物をテトラアルコキシシランの還流温度に加熱することが好ましく、触媒を使用するときは室温からテトラアルコキシシランの還流温度までの範囲で実施できる。
縮合反応におけるテトラアルコキシシラン/シラノール基のモル比は少なくとも1、好ましくは5〜15の範囲がよい。その際、副生物のアルコールは除去することが好ましい。
【0013】
他の縮合反応方法として、対応するシラノール基末端ジオルガノポリシロキサンと式 ClSi(OR2)3(式中、R2は前記と同じ。)で示されるクロロシランとを、ピリジン,α−ピコリンまたはその他の第3級アミンなどのハロゲン化水素受容体の存在下において縮合反応させる方法や、また、ケイ素原子に結合するハロゲンを分子鎖末端に有するジオルガノポリシロキサンと式 R2OH(式中、R2は前記と同じ。)で示される一価のアルコールを上述のハロゲン化水素受容体の存在下に縮合反応させる方法などがある。
【0014】
また、一般式(1)中のYがアルキレン基の場合には、対応するアルケニル基末端ジオルガノポリシロキサンと式 H-Si(OR2)3(式中、R2は前記と同じ。)で示されるトリアルコキシシランを白金触媒存在下で付加反応させるか、または対応するヒドロシリル基末端ジオルガノポリシロキサンと式 R4-Si(OR2)3(式中、 R4はアルケニル基であり、R2は前記と同じ。)との付加反応により(A)成分を製造することができる。
【0015】
本発明の組成物に使用される(B)成分は(A)成分の架橋剤として作用し、組成物を硬化させてゴム弾性体とするための成分である。(B)成分は、1分子中にアルコキシ基を2個有する必要があり、3個や1個では硬化物の基材との接着面からの界面剥離性が良くない。
【0016】
(B)成分の具体例としては、ジメチルジメトキシシラン,フェニルメチルジメトキシシラン,ジフェニルジメトキシシラン,ジメチルジエトキシシラン,メチルプロピルジメトキシシラン,メチルビニルジエトキシシラン,ジメチルジ(エトキシ化メトキシ)シランなどの2官能アルコキシシラン類およびその部分加水分解縮合物が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、また2種以上を混合して使用しても良い。
【0017】
(B)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対して0.5〜15重量部の範囲であり、好ましくは1〜10重量部の範囲である。添加量が少なすぎると組成物が十分に硬化しなかったり、1包装化して保存中に増粘・ゲル化し易くなり、また多すぎると硬化が遅くなったり、経済的に不利益となるからである。
【0018】
本発明の組成物に使用される(C)成分は、本発明の組成物を硬化せしめるための触媒である。チタンキレート触媒としては、一般式
【化3】
Figure 0003725178
および
【化4】
Figure 0003725178
(式中、Xは一価炭化水素基,アルコキシ基,アミノ基から選ばれる基を表し、R1,R2,R3は前記と同じである。)で示されるものが好ましい。
【0019】
(C)成分の具体例としては、ジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジイソプロポキシビス(アセト酢酸メチル)チタン、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタン、ジブトキシビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジメトキシビス(アセト酢酸メチル)チタンや次の化学式で示される
【化5】
Figure 0003725178
【化6】
Figure 0003725178
【化7】
Figure 0003725178
【化8】
Figure 0003725178
【化9】
Figure 0003725178
【化10】
Figure 0003725178
チタンキレートがある。
【0020】
(C)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲であり、好ましくは0.3〜6重量部の範囲である。添加量が少な過ぎると本発明組成物の硬化が遅くなり、多過ぎると保存安定性が悪くなるためである。なお、チタンキレート触媒の代わりに、テトラブチルオルソチタネートのようなテトラアルキルオルソチタネートを使用すると組成物の室温での保存安定性が悪く、また、硬化物の基材接着面からの界面剥離率が小さくて本発明の目的を達成できない。
【0021】
本発明の組成物は前記した(A)成分〜(C)成分の他に、硬化前の流れ特性を改善し、硬化後のゴム弾性体の機械的強度を向上するために、補強性充填剤、例えば、ヒュームドシリカ,沈降法シリカ,コロイド状炭酸カルシウムまたはカーボンブラックを5〜30重量部添加することが好ましい。また、増量充填剤、例えば、石英,炭酸カルシウム,二酸化チタン,けいそう土,アルミナ,マグネシア,酸化亜鉛などの微粉末を添加してもよい。これら充填剤はシラン類,シラザン類または低重合度シロキサン類で表面処理したものであってもよい。本発明の組成物には他に有機溶剤,防カビ剤,難燃剤,耐熱剤,可塑剤,チクソ性付与剤,顔料などを添加してもよい。
【0022】
本発明の組成物は、(A)成分〜(C)成分および必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の湿気にさらすことによりゴム状弾性体に硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物として用いることができる。
【0023】
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、硬化後に修復される電気部品や電子部品・機械部品の封止材や防湿コート材として、また、繊維製品、ガラス製品、金属製品、プラスチック製品等のコーティング材や仮止め材として有用である。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。実施例、比較例及び参考例において部とあるのはいずれも重量部を意味し、粘度は25℃における値である。
【0025】
【実施例1】
粘度が2000センチポイズであり、両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100部とBET法による比表面積が110m2/gであるヘキサメチルジシラザンで処理されたヒュームドシリカ15部とを室温で30分間混合し、更に180℃に加熱しながら40mmHgの減圧下で均一になるまで混合した。この混合物にジメチルジメトキシシラン4部、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン2部を湿気遮断下で均一になるまで混合して、表1に示す室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0026】
次に、この室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物について硬化物の各種基材との接着面からの界面剥離率を測定し、その結果を表1に示した。ここで、界面剥離率の測定方法はタブ接着性試験方法に従った。すなわち、上記室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を各種基材上にビード状(幅15mm×長さ40mm×厚さ5mm)に押し出し、これを温度20℃、湿度55%の条件下で7日間放置し硬化させた。ビード状硬化物は各種基材に接着していた。次いで、得られたビード状硬化物を引張って基材から剥離させ、その剥離面を観察し、基材と硬化物の界面で剥離した割合を界面剥離率(%)として表した。
【0027】
【実施例2】
実施例1において、ジメチルジメトキシシランの代わりにメチルフェニルジメトキシシランを4部使用した以外は、実施例1と同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、実施例1と同様に界面剥離率を測定した結果を表1に示した。なお、剥離試験前はビード状硬化物は各種基材に接着していた。
【0028】
【実施例3】
実施例1において、ジメチルジメトキシシランの代わりにジメチルジエトキシシランを4部使用した以外は、実施例1と同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、界面剥離率を測定した結果を表1に示した。なお、剥離試験前はビード状硬化物は各種基材に接着していた。
【0029】
【比較例1】
実施例1において、ジメチルジメトキシシランの代わりにメチルトリメトキシシランを4部使用した以外は、実施例1と同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、界面剥離率を測定した結果を表1に示した。なお、剥離試験前はビード状硬化物は各種基材に接着していた。
【0030】
【比較例2】
実施例1において、粘度が2000センチポイズの両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンの代わりに、粘度が2000センチポイズのメチルジメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを100部使用した以外は、実施例1と同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、界面剥離率を測定した結果を表1に示した。なお、剥離試験前はビード状硬化物は各種基材に接着していた。
【0031】
【比較例3】
実施例1において、粘度が2000センチポイズの両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンの代わりに、粘度が2000センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサンを100部使用した以外は、実施例1と同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、界面剥離率を測定しようとしたが、室温で硬化しなかった。
【0032】
【比較例4】
実施例3において、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタンの代わりに、テトラブチルオルソチタネート2部を使用した以外は、実施例3と同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、界面剥離率を測定した結果を表1に示した。なお、剥離試験前はビード状硬化物は各種基材に接着していた。
【0033】
【実施例4】
粘度が2000センチポイズの両末端トリメトキシシリルプロピル基封鎖ジメチルポリシロキサン100部と平均粒子径 2.2μの炭酸カルシウム50部とを室温で30分間混合し、更に40mmHgの減圧下で均一になるまで混合した。この混合物にジメチルジメトキシシラン6部、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン3部を湿気遮断下で均一になるまで混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、実施例1と同じ条件で界面剥離率を測定した結果を表2に示した。なお、剥離試験前はビード状硬化物は各種基材に接着していた。
【0034】
【実施例5】
粘度が10000センチポイズの両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100部とBET法による比表面積が110m2/gであるヘキサメチルジシラザンで処理されたヒュームドシリカ15部とを室温で30分間混合し、更に180℃に加熱しながら40mmHgの減圧下で均一になるまで混合した。この混合物にジメチルジメトキシシラン4部、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン2部を湿気遮断下で均一になるまで混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Aを調製した。
【0035】
2枚のガラス板と上記室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Aを用いて、図1に示すような形に硬化させる試験体を作り、これを温度20℃、湿度55%の条件下で7日間放置して硬化させた後、引張試験機により50 mm min の速さで接着面に平行に剪断応力を加えて初期の引張り試験を行った。更に試験後の2枚のガラス板の剥離面と下記の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bを用いて、同じように図1に示すような形に硬化させる試験体を作り、これを温度20℃、湿度55%の条件下で7日間放置して硬化させた後、引張試験機により50 mm min の速さで接着面に平行に剪断応力を加えて、修復後の引張り試験を行った。これらの試験結果を表4に示した。室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Aの硬化物は界面剥離しやすく、その剥離面を修復後には室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bの硬化物がよく接着していることがわかる。
【0036】
【比較例5】
実施例5においてジメチルジメトキシシランの代わりにメチルトリメトキシシラン4部を使用した以外は同じ条件で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bを調製した。
【0037】
室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Aの代わりに室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bを用いて同じ条件で初期の引張り試験を行った。更に、試験後の2枚のガラス板に残った室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bの硬化物を剃刀で除去した後、硬化物を除去したガラス面と室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bを用いて実施例5と同じ条件で修復後の引張り試験を行った。これらの試験結果を表4に示した。室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bの硬化物は初期には界面剥離しにくく、その剥離面を修復後には室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物Bの硬化物が殆ど接着していないことがわかる。
【0038】
【表1】
Figure 0003725178
【0039】
【表2】
Figure 0003725178
【0040】
【表3】
Figure 0003725178
【0041】
【表4】
Figure 0003725178
【0042】
【発明の効果】
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、(A)成分〜(C)成分各所定量からなり、特に(A)成分のオルガノポリシロキサンが両末端にトリアルコキシシリル基を有しており、(B)成分のオルガノアルコキシシランがケイ素原子結合アルコキシ基を2個有しており、硬化触媒として ( ) 成分のチタンキレート触媒を使用しているので、基材上で硬化後に硬化途上で接触していた基材の接着面から界面剥離させることが容易であり、その剥離面に同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を適用して硬化 接着させることが容易である したがって、の脱アルコールタイプ室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に比べて、基材上で硬化後に硬化途上で接触していた基材の接着面から界面剥離させ、剥離面に同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を適用して硬化 接着させるための室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物として有用である。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、2枚のガラス板の間で室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させてなる試験体の斜視図である。
【符号の説明】
1 試験体
2 ガラス板
3 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Claims (1)

  1. (A)25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズであり、両末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100重量部,
    (B)一般式
    12Si(OR3)2
    (式中、R1,R2は一価炭化水素基、R3はアルキル基またはアルコキシ化アルキル基)で示されるオルガノアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物
    0.5〜15重量部,
    (C)チタンキレート触媒 0.1〜10重量部
    からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物であり、基材上で硬化後に硬化途上で接触していた基材との接着面から界面剥離可能であり、その剥離面に同種または異種の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を適用して硬化・接着させることが可能であることを特徴とする、硬化後に修復の可能性がある電気部品・電子部品・機械部品の封止材もしくは防湿コート材、または繊維製品・ガラス製品・金属製品・プラスチック製品等のコーテイング材もしくは仮止め材
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