JP3723836B2 - ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物及びその製造方法並びに金属イオン捕捉剤 - Google Patents

ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物及びその製造方法並びに金属イオン捕捉剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物、その製造方法並びに金属イオン捕集剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、主に炭素骨格から成るカリックスアレーン類は、各種金属イオンと結合して錯体を形成し、この現象を利用して金属化合物を捕捉可能なことが知られている。このような環状化合物は、中央部に形成される空間部の大きさに応じて化学的な性質が定まり、この中央部に捕捉される金属の種類は、決定づけられる。カリックスアレーンは、架橋鎖の数を制御することで容易に空孔の大きさを変えることができるものであり、有用な化合物と考えられている。
このようなことから、種々な新規な環状化合物を合成し、環状化合物に形成される中央部の大きさや化学的な性質を検討し、特定の金属や金属イオンと結合させることができる化合物を見出すことが試みられている。
一方、ヘテロ元素は、炭素原子にはないルイス酸性もしくはルイス塩基性を持つため、その部位で特異的に種々のイオン種と結合することが期待されるが、そのヘテロ原子を骨格に含むカリックスアレーンについては、知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、新規な化合物である、ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物、及びその製造方法、並びに金属イオン捕集剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく、ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物を合成し、この化合物の中央部に形成される環状中央部骨格は、アルカリ金属イオンなどの金属イオンと反応させることができること、及びそのことを利用すると、金属イオン化合物を除去することができる金属イオン捕集剤として利用することができることを見出して、本発明を完成させた。
【0005】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
下記一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物。
【化5】
(式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基を有するヘテロ原子を示す。この置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる原子又は基である。
R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
2,2’−メチレンビス(フェノール)を臭素化して、2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノール)を製造し、次に、2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノ−ル)とハロゲン化アルキル又はハロゲン化ベンゼンと反応させて、2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)を製造し、得られた生成物をMeR(Meはヘテロ原子であり、Si、Ge、Sn又はPから選ばれる元素を示す。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる原子又は基である。
Xはハロゲン元素を示す。)と反応させることを特徴とする下記一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物の製造方法。
【化6】
(式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基を有するヘテロ原子を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる原子又は基である。
R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)とMeR(Meはヘテロ原子であり、Si、Ge、Sn又はPから選ばれる原子を示す。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基又はフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。Xはハロゲン原子を示す。)と反応させることを特徴とする下記一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物の製造方法。
【化7】
(式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれるヘテロ原子を有する基を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる原子又は基である。
R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す)
下記一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に含んだカリックスアレーン化合物からなることを特徴とする金属イオン捕集剤。
【化8】
(式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基を有するヘテロ原子を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のヘテロ元素を骨格に有するカリックスアレーン化合物(以下、単にカリックスアレーン化合物とも言う)は、下記の一般式(I)で表される。
【化9】
(式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれるヘテロ原子を有する基を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フエニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフエニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
【0007】
前記カリックスアレーン化合物について、さらに具体的に説明する。
この化合物は、前記一般式に示されているように、メチレン基、アルコキシ基又はフエノキシ基を有するベンゼン環、並びに置換基を有するヘテロ原子(E)により環状の骨格を形成していることが特徴である。
置換基Rを有するヘテロ原子(E)の置換基Rには各種の基を利用することができる。具体的には、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる原子又は基である。
ハロゲン原子には、塩素、臭素、沃素及びフッ素のいずれかの原子を表す。
アルキル基は、炭素数1から10の一般式C2n+1 で表される基である。これらは直鎖状あるいは分枝状の基であり、一部がアルキル基により置換されていても差し支えない。具体的には、メチル、エチル、n−又はi−プロピル、n−又はi−ブチル、n−又はi−ペンチル基又はネオペンチル基等を挙げることができる。
エーテル基で置換されているアルキル基は、RO(CH)m(式中、Rは炭素数1から10のアルキル基、mは1から5の整数である。)で示される基である。このアルキル基は前記のアルキル基と同様である。
アルコキシ基は、ROで表される基(式中、Rはアルキル基である。)であり、Rは前記のアルキル基と同様である。
【0008】
芳香族炭化水素に酸素を介して結合しているR’は、アルキル基又はフエニル基を表す。
このアルキル基は、炭素数1から10の一般式C2n+1 で表される基である。これらは直鎖状あるいは分枝状のアルキル基であり、アルキル基により置換されていても差し支えない。具体的には、メチル、エチル、n−又はi−プロピル、n−又はi−ブチル、n−又はi−ペンチル基又はネオペンチル基等を挙げることができる。
【0009】
次に、前記カリックスアレーン化合物の製造方法を説明する。
原料出発物質には、2,2’−メチレンビス(フェノール)を用いる。
第一工程 2,2’−メチレンビス(フェノール)の臭素化
2,2’−メチレンビス(フェノール)を臭素化して、2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノール)を製造する。
反応式を示すと、次の通りである。
【化10】
臭素化剤には、フエノールの芳香核のパラ位の核置換を行うことができるものであれば適宜用いることができる。具体的には、BzMeNBr、臭素等が用いられる。
反応温度は、室温程度の範囲の温度で行うことができ、加熱する必要はない。反応は溶剤の存在下、液相で行われる。溶剤には、前記温度範囲で安定なものであれば適宜用いることができる。具体的には、塩化メチレン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。これらの溶剤は、混合して用いることができる。
【0010】
第二工程 2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノール)と沃化アルキル又は沃化ベンゼンを反応させて、2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)を製造する工程。
反応を式で表すと次の通りである。
【化11】
(式中、R’は、アルキル基又はフェニル基を示す。)
ハロゲン化アルキルとしては、沃化アルキルが一般的に用いられる。メトキシ化する場合には沃化メチルが用いられる。エトキシ化する場合には沃化エチルが用いられる。
反応温度は、室温程度の範囲の温度から加熱した条件下に行うことができる。反応は溶剤の存在下に、液相で行われ、アルカリ性の条件下に行われる。このためのアルカリ剤にはアルカリ性物質が適宜選択して用いられるが、具体的には、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム等が用いられる。溶剤は反応条件下に安定なものであれば、適宜選択して用いられる。具体的には、アセトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
【0011】
第三工程 2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)から、ヘテロ元素が骨格に含まれるカリックスアレーン化合物を合成する工程
2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)とMeR(Meはヘテロ元素であり、Si、Ge、Sn又はPから選ばれる元素を示す。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基
フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基を示す。Xはハロゲン元素を示す。)を反応させて、目的とするヘテロ元素が骨格に含まれるカリックスアレーン化合物を合成する工程。
反応を式で示すと、次の通りである。
【化12】
(式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基Rによりヘテロ原子を有する基を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
MeRには、具体的には、SiRCl2、 GeRCl、SnRCl、PRCl等を用いることができる。
金属化剤(脱ハロゲン化・環化剤)としては、アルキルリチウムが用いられる。反応温度は、加熱条件下、具体的には78〜70℃の範囲の温度で行うことができる。反応は溶剤の存在下に、液相で行われる。溶剤には、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等が用いられる。このようにして得られる目的生成物は、真空蒸留、再結晶、液体クロマトグラフィー等の手段により精製される。目的生成物は、結晶状態で得ることができる。
目的生成物の確認は、融点測定、及びNMR等により行うことができる。
【0012】
カリックスアレーン化合物は、アルカリ金属イオンを含有する水溶液と混合すると、金属イオンと選択的に反応させることができる。金属イオンと前記化合物の反応は、化学等量で反応させることができる。この反応を利用することにより、金属イオンの捕捉、分離、及び水溶液中からの金属イオンの除去、金属イオンの定量などを行うことができる。
金属イオンは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオンなど各種の金属イオンと反応させることができる。
各種の金属イオン中でもアルカリイオン金属イオンが最も効果的である。アルカリ金属イオンとしては、Li、Na、K、Rb、Csをあげることができる。これらアルカリイオン金属が、カリックスアレーン化合物と結合していることは質量分析により確認することができる(図2)。
カリックスアレーン化合物は、溶液、特に水溶液と混合させることにより金属イオンと反応させることができる。反応温度は、20〜100℃ の範囲の温度が用いられる。反応は、アルカリ性の条件下に行うことが有効である。
【0013】
【実施例】
次に、実施例により本発明の内容を、詳細に説明する。しかしながら、実施例により本発明の内容は限定されるものではない。
実施例1
第一工程 2,2’−メチレンビス(フェノール)の臭素化
2,2’−メチレンビス(フェノール) 6.42gを、メタノール溶剤に溶解させ、塩化メチレンに溶解させた、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド(BzMeNBr) 25.0gを、添加した。温度を室温である25℃に保持して、反応を継続し、得られた生成物を エーテル抽出し、溶媒除去し、メタノール中で再結晶化させることにより、2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノール) 11.0gを得た。
第二工程 2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノ−ル)のアルコキシ化前記工程で得られた2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノール) 11.0gに、炭酸カリウムを添加した後、アセトン溶液に添加し、十分に攪拌し、沃化メチル22.8gを添加した。反応温度を、56 ℃に保持した。得られた生成物を、エーテル抽出、溶媒除去及びエタノール中で再結晶化させることにより、2,2’−メチレンビス(1−アルコキシー4−ブロモベンゼン) 6.80gを得た。
第三工程 2,2’−メチレンビス(アルコキシブロモベンゼン)から、ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物を合成する工程
前記工程で得た、2,2’−メチレンビス(アルコキシブロモベンゼン) 3.00gを、テトラヒドロフランに溶解させ、 冷メタノール浴を用いて、 −78 ℃の温度に保ち、この温度で n−BuLi(1.54N、10.1ml)を添加し、十分攪拌した。この溶液に、テトラヒドロフランに溶解させたSiRCl 1.00gを添加し、十分撹拌した後、冷媒浴を除き徐々に溶液の温度を25℃の温度まで上昇させた。得られた生成物をトルエンに溶解させ、再結晶化を行い、目的生成物100mgを得た(2,2’−メチレンビス(アルコキシブロモベンゼン)を基準にして収率4.5%)。
得られた生成物の性状は次の通りであった。
無色針状結晶。
融点(290〜291)℃
NMR測定結果。
1H NMR(300MHz,CDCCl )δ 0.38(s,12H)、3.82(s,12H),3.84(s,12H),6.66(d,j=1.5Hz,4H),6.85(d,j=7.8Hz,4H),7.35(dd,j=7.8Hz,1.5Hz,4H),;
13C NMR(75MHz,CDCl)δ−2.03,29.85,55.14,109.48,127.89,128.96,133.27,136.13,158.56;
FAB−MS:m/z 569([M+H]+),553([M−Me]+);
HRMS;calcd for C34H40OSi2568.2465,obsd.568.2509.
以上の結果から、前記化合物は以下の構造式(II)を有する化合物であることを確認することができた(図1)。
【化13】
本発明のヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物と金属イオンを反応させて得られるカリックスアレーン化合物の質量分析の結果は、図2 に示されるとおりであった。この結果から、ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物は、これら金属イオンと反応することが分かった。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、新規化合物である、ヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物、及びその製造方法を得ることができる。又この化合物を用いることにより金属イオンを捕集できる金属イオン捕集剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例により得られるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物を示す図である。
【図2】本発明のヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物が金属原子と結合した化合物の質量分析結果を示す図である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物。
    (式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基を有するヘテロ原子を示す。この置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
    R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
  2. 2,2’−メチレンビス(フェノール)を臭素化して、2,2’−メチレンビス(4−ブロモフエノール)を製造し、次に、2,2’−メチレンビス(4−ブロモフェノール)とハロゲン化アルキル又はハロゲン化ベンゼンと反応させて、2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)を製造し、得られた生成物を、MeR(Meはヘテロ元素であり、Si、Ge、Sn又はPから選ばれる原子を示す。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。Xはハロゲン元素を示す。)と反応させることを特徴とする一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物の製造方法。
    (式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基を有するヘテロ原子を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
    R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
  3. 2,2’−メチレンビス(アルコキシベンゾブロマイド)又は2,2’−メチレンビス(フェノキシベンゾブロマイド)とMeR(Meはヘテロ元素であり、Si、Ge、Sn又はPから選ばれる元素を示す。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基又はフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。Xはハロゲン元素を示す。)と反応させることを特徴とする一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物の製造方法。
    (式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれるヘテロ原子を有する基を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基又はフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
    R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す)
  4. 下記一般式(I)で表されるヘテロ原子を骨格に有するカリックスアレーン化合物からなることを特徴とする金属イオン捕集剤。
    (式中、Eは、SiR、GeR、SnR、及びPRから選ばれる置換基を有するヘテロ原子を示す。この基を構成する置換基Rは、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基で置換されているアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、又はナフチル基から選ばれる基である。
    R’は、アルキル基又はフェニル基から選ばれる基を示す。)
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