JP3722338B2 - インクジェットプリントヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、印字データの入力を受けた時点でインク滴を飛翔させ、このインク滴により記録用紙にドットを形成させるオンデマンド方式のインクジェットプリントヘッドおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オンデマンドのインクジェットプリントヘッドは一般的に、インク滴の吐出ノズル、ノズルと連通した圧力室、圧力室にインクを供給するインク流路、さらに圧力室にインク吐出エネルギを与える圧力発生素子を備えている。
【0003】
従来、このようなインクジェットプリントヘッドを形成する方法としては、耐インク性を有するプラスチック樹脂の成形により溝を形成し、蓋板と接合しインク流路を形成する方法が知られている。
【0004】
また、特公平2−42669号公報では、感光性樹脂の硬化膜を用いて流路形成用の溝を形成した後、蓋板と接着あるいは熱圧着してインク流路を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなインクジェットプリントヘッドのチャンバ基板およびリストリクタ基板はインクに直接触れるため、耐インク性を有する材料でなければならない。そのため使用できるインクは限られ、溶剤系のインク等は腐食や膨潤などの発生により使用できないという問題があった。
【0006】
さらに、従来のチャンバ基板及びリストリクタ基板の形成法においては、解像度並びに位置合わせ精度に限界があり、とくにマルチノズル化になると歩留まりや高印字品質のために必要であるインク滴速度のばらつきなどが問題になっていた。
【0007】
そこで本発明はこのような問題点を解決すべくなされたもので、その課題とするところは、ヘッド構造材に高い耐インク性を有する材料を用いることによって使用可能なインクの幅を広げ、更にチャンバ基板およびリストリクタ基板が精度良く正確にかつ歩留まり良く微細加工され、しかも高速印字の際に大きさ、形状の揃ったドットが形成されることにより高い印字品質が得られるインクジェットプリントヘッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、インク滴の吐出口を有するノズル形成部材と、前記ノズルの各々と連通した複数の圧力室を形成するチャンバ基板と、前記圧力室内にインクを供給するための複数のインク供給路を形成するリストリクタ基板と、前記圧力室の一面を封止する振動板と、前記振動板の外側に取り付けられた複数の圧力発生素子とを有するインクジェットヘッドにおいて、前記チャンバ基板とリストリクタ基板がポリイミド樹脂で形成されることにより解決される。
【0009】
また、本発明においては、前記ポリイミド樹脂をフォトエッチングによってパターニングし、更に酸素プラズマによるドライエッチングによって所定の形状に加工することにより解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明のインクジェットプリントヘッドの分解斜視図であって、圧力発生素子となる圧電素子(図示せず)が取り付けられる振動板1、インクを各ノズルに供給するためのインク流路2を有するリストリクタ基板3、インクが加圧される圧力室4を有するチャンバ基板5、および複数のノズル6を有するノズル板7からなり、各々が接着されている。
【0012】
ここで、ノズル6の配列ピッチは180分の1インチ、約141μとし、2列に千鳥状に配置することによって360ドット/インチを有するものであるが、ノズル数、列数、及びユニット構成はどのような組み合わせでも限定されるものではない。
【0013】
図2は、圧力室4のインクの流れ方向に平行な面で切断したヘッドの断面形状であり、6はノズル板7内のノズル、8は配列された圧力室4内のインクである。
【0014】
圧力発生素子である積層圧電素子9は、充分な剛性のある固定板(図示せず)に機械的に固定されているため、積層圧電素子9で発生した機械的エネルギは振動板1を介して圧力室4内のインクに伝えられる。なお、積層圧電素子9は、ジルコン酸チタン酸鉛系圧電セラミックからなる圧電体10を多層化したものであるが、スクリーン印刷や水熱合成法などによって形成された薄膜状の圧電素子を用いても何ら問題はない。
【0015】
ここでインク吐出の原理を簡単に説明する。
【0016】
待機時には振動板1に撓みはないが、分極方向と同極性の電圧を印加すると圧電効果により積層圧電素子9は長さ方向に収縮し、振動板1は矢印方向に変形変位する。その後、電圧印加を止めると積層圧電素子9は元の位置に戻る方向に変位することにより、圧力室4内のインク8は振動板1で発生した圧力により、ノズル6から吐出する。
【0017】
以下、本発明のインクジェットプリントヘッドの製造方法を、図3を用いて説明する。
【0018】
(1)の工程
ニッケル電鋳にて形成された厚さ100μmのノズル板7の上に、チャンバ基板5となる厚さ150μmのポリイミドフィルム11をラミネートする。ここで使用したポリイミドフィルム11の表面には熱可塑性ポリイミド12が3μmずつ両面に塗布されており、ポリイミドフィルム11及びノズル板7を200℃に加熱し、5kg/cmの圧力を加えながらラミネートすることにより接着が可能である。さらにその上にドライエッチング時のマスク材となるアルミ膜13を高速スパッタ法によって3μm成膜する。なお、マスク材としては銅、クロムなどのメタルや合金を用いても良く、さらに成膜は真空蒸着やイオンプレーティング法を用いても何ら問題はない。
【0019】
(2)の工程
圧力室4を形成する部分のアルミ膜をフォトリソグラフィ工程によって除去する。アルミ膜13の上にポジ型レジスト14を塗布し、圧力室4のパターンが描かれたフォトマスクを用いて露光、現像を行い、圧力室4を形成する部分のポジ型レジスト14を除去する。さらに、硝酸:リン酸:酢酸:水=2:16:1:1の混合液によってアルミ膜13のエッチングを行う。
【0020】
(3)の工程
(2)の工程で圧力室4のパターニングを行ったチャンバ基板5を酸素プラズマによるドライエッチングにより加工を行う。酸素プラズマは、ポジ型レジスト14面に対して垂直に入射させながらポリイミドフィルム11のエッチングを行うことにより、ノズル板7に対して直角の壁面を持つ圧力室4が形成される。なお、マスク材上のポジ型レジスト14は、この工程で全て酸素プラズマによってエッチング・除去される。
【0021】
(4)の工程
前記チャンバ基板5上のアルミ膜13の剥離を行い、圧力室4が完成する。アルミ膜13の剥離は前記のアルミエッチングを用いるとノズル板7にも損傷を与えるので、NMD−3(テトラメチルアンモニウムハイドライドオキサイド3)を用いると良い。
【0022】
ノズル板7上に形成されたチャンバ基板5の製造方法と同様に、図4に示すように振動板1上にポリイミドフィルム11をラミネートし、リストリクタ基板3の加工を行う。振動板の厚さは20μm、リストリクタ基板3を形成するポリイミドフィルム11の厚さは50μmとした。
【0023】
上述の工程にて形成されたノズル板7上のチャンバ基板5及び振動板1上のリストリクタ基板3を熱圧着した後、振動板に積層圧電素子をエポキシ系の接着剤で接合することにより、図2に示すヘッドが完成する。
【0024】
チャンバ基板5並びにリストリクタ基板3の膜厚はインクの吐出特性に大きく影響を与える。図5はチャンバ基板5の膜厚が100μmと150μmの時の、インク滴速度と吐出周波数の関係を示したものである。インク滴速度は、積層圧電素子の固有振動数とチャンバ基板5とリストリクタ基板3の固有振動数によって影響を受けるが、チャンバ基板5の膜厚が100μmの時はサテライトと呼ばれる微少液滴が多数発生し、飛翔中に衝突する現象が見られた。
【0025】
図6はこれらの結果をもとに、インク滴速度とチャンバ基板5の膜厚の関係を示したものである。以上の結果より、チャンバ基板5の膜厚は好ましくは50〜250μmであり、より好ましくは120〜180μmである。また、リストリクタ基板3についても同様な傾向が見られ、その膜厚は好ましくは20〜100μmであり、より好ましくは30〜60μmである。
【0026】
また、長期印字による信頼性評価を行ったところ、100億回のインク吐出後も吐出性能並びにチャンバ基板5、リストリクタ基板3の寸法には何ら変化はなかった。
【0027】
このように本発明のインクジェットプリントヘッドはチャンバ基板5並びにリストリクタ基板3をポリイミド樹脂によって構成し、さらに半導体プロセスで用いられるフォトエッチングによってパターニングを行うと同時にドライエッチングによってポリイミドの加工を行うため、位置合わせなどの歩留まりが良く、かつ高解像度の圧力室4の配置が可能となり、耐インク性を有する高性能、高精細のインクジェットプリントヘッドが実現できる。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば複数の圧力室を有するチャンバ基板ならびに圧力室内にインクを供給するための複数のインク供給路を形成するリストリクタ基板をポリイミド樹脂で形成することにより、耐インク性に優れ使用インクを選ばないインクジェットプリントヘッドが実現できる。
【0029】
また、本発明によるインクジェットプリントヘッドの製造方法によれば、半導体プロセスを用いてチャンバ基板及びリストリクタ基板のパターニングを行い、さらにドライエッチングで垂直な壁面を有する加工が可能となる。従って高密度、高解像度を有するインクジェットプリントヘッドを、容易にかつ安価で歩留まり良く製作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例となるインクジェットプリントヘッドの分解斜視図。
【図2】本発明の一例となるインクジェットプリントヘッドの断面図。
【図3】インクジェットプリントヘッドのチャンバ基板加工工程図。
【図4】インクジェットプリントヘッドのリストリクタ基板加工工程図。
【図5】インク滴の速度と周波数の関係を表したグラフ。
【図6】インク滴の速度とチャンバ基板の膜厚の関係を表したグラフ。

Claims (4)

  1. インク滴の吐出口を有するノズル形成部材と、前記ノズルの各々と連通した複数の圧力室を形成するチャンバ基板と、前記圧力室内にインクを供給するための複数のインク供給路を形成するリストリクタ基板と、前記圧力室の一面を封止する振動板と、前記振動板の外側に取り付けられた複数の圧力発生素子とを有するインクジェットプリントヘッドにおいて、前記チャンバ基板とリストリクタ基板がポリイミド樹脂からなり、該ポリイミド樹脂の片面あるいは両面に、熱可塑性を有するポリイミド樹脂が形成されていることを特徴とするインクジェットプリントヘッド。
  2. 前記チャンバ基板の膜厚が50〜250μmであることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
  3. 前記リストリクタ基板の膜厚が20〜100μmであることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
  4. インク滴の吐出口を有するノズル形成部材と、前記ノズルの各々と連通した複数の圧力室を形成するチャンバ基板と、前記圧力室内にインクを供給するための複数のインク供給路を形成するリストリクタ基板と、前記圧力室の一面を封止する振動板と、前記振動板の外側に取り付けられた複数の圧力発生素子とを有するインクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記チャンバ基板及びリストリクタ基板の材料としてポリイミド樹脂を用い、該ポリイミド樹脂の片面あるいは両面に、熱可塑性を有するポリイミド樹脂を形成する工程と、前記ポリイミド樹脂にアルミ膜を形成する工程と、フォトエッチングによってパターニングする工程と、酸素プラズマによるドライエッチングによって所定の形状に加工する工程とを設けたことを特徴とするインクジェットプリントヘッドの製造方法。
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